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FP技能検定 · 学習ガイド

2023年6月 1級 実技(資産相談業務・6月10日 PartI PartII・PartII)の問題・解答解説

日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。

2023年6月 1級 実技(資産相談業務・6月10日 PartI PartII・PartII)の概要
30:00

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相談対応に必要な追加情報の収集と確認事項

不動産・相続 · 顧客からのヒアリング事項 / 不動産の独自調査事項

Aさん(65歳)は、2年前に亡くなった母親から甲建物を単独で相続し、敷地(甲土地・442㎡)は弟Bさん(63歳)、妹Cさん(55歳)とともに持分各3分の1の共有で相続した。現在、甲建物にはAさん一家(妻・長男・長女)が居住しており、甲土地の固定資産税・都市計画税は3人が持分に応じて負担しているが、Aさんは地代を支払っていない。弟Bさんから甲土地の現物分割案(不足・超過分の代償精算を含む)を提示され、妹Cさんも賛同しているが、Aさんは現状維持を希望している。Aさんに対して最適なアドバイスを行うため、示された情報のほかに収集・確認すべき情報について、①Aさんから直接聞いて確認する情報、および②FP自身が調べて確認する情報に整理して説明しなさい。

解答・解説を表示

解答

①Aさんから直接確認する情報:今後の甲建物の利用・居住継続意向、代償金を支払うための手元資金や資金調達余力、弟Bさん・妹Cさんとの関係性や分割に対する本音、同居する長男・長女の今後の同居・相続に関する希望など。 ②FP自身が調べて確認する情報:甲土地・甲建物の登記事項証明書や公図・地積測量図、現地の境界標の有無や越境状況、接道要件や建築基準法等の都市計画・道路規制(セットバックや路地状敷地の条例規制)、近隣の公示地価・実勢相場、将来売却時の市場性や収益性など。

解説

不動産の共有関係を巡るトラブル解決や分割案を検討する際には、当事者本人の意思や資金力といった主観的情報と、登記・法令制限・権利関係・市場性などの客観的情報を過不足なく収集して多角的に分析することが不可欠です。

解き方

  1. 設例からAさん家族の生活状況、資金余力、弟や妹との関係性など、本人からヒアリングすべき主観的要素を抽出する。
  2. 敷地形状、建築基準法の道路・路地状敷地規制、登記簿や境界、実勢価格など、客観的に公的資料や現地で調査すべき事項を整理する。

答えの内訳

①Aさんから直接聞いて確認する情報:甲建物に住み続ける希望や将来の建て替え・住み替え意向、代償金精算や土地持分買い取りに対応できる手元資力・資金調達力、弟Bさん・妹Cさんの真意や協議の経緯、同居する家族(妻・長男・長女)の生活設計や意向などを確認する。
共有物分割や代償金支払いが必要となった場合の実行可能性を判断するため、Aさんの保有金融資産や資金力、将来の居住プラン、家族の意向を直接ヒアリングする必要があります。
②FPであるあなた自身が調べて確認する情報:甲土地および甲建物の登記事項証明書・公図・地積測量図等の法的権利関係、道路種別や幅員・建築協定・路地状敷地規制等の都市計画・建築基準法上の制限、現地の境界確定状況や利用現況、実勢価格水準や路線価、将来的な有効活用可能性などを調査する。
提示された分割案が建築基準法や地方自治体の安全条例上の接道要件を満たすか、また各分割画地の価値評価や流通性・境界確定の有無等について、公的資料や現地調査を通じて客観的に確認する必要があります。

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覚えるポイント

  • 顧客からの聴取事項(意向・資力・親族関係)と、専門家自身の調査事項(法規制・登記・権利・現況)を明確に区分して回答する。

間違えやすいところ

  • Aさんへのヒアリング事項に登記や法令調査を混同して記載してしまうこと。
  • 単に「登記簿を確認する」だけでなく、何を確認するのか(権利関係、抵当権の有無等)を具体的に書かないこと。

出題の前提:2023年6月10日実施の1級実技試験(資産相談業務・PartII)の出題条件に基づく。

出典:金融財政事情研究会『2023年6月 1級 実技(資産相談業務・6月10日 PartI PartII・PartII)』
公式問題 p.1(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)

2023年6月 1級 実技(資産相談業務・6月10日 PartI PartII・PartII)

参照した公式資料

金融財政事情研究会が公開した2023年6月 1級 実技(資産相談業務・6月10日 PartI PartII・PartII)の問題・解答資料です。

金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。