日本FP協会・金融財政事情研究会の公式問題・模範解答を、級・学科/実技・公開年度に分けて収録しています。CBT公開問題は1セットの公表問題で、全受験者への出題を網羅するものではありません。
2014年9月 1級 学科(基礎編)の概要
健康保険の給付(出産育児一時金・高額療養費・傷病手当金・埋葬料)
ライフプランニングと資金計画 · 公的医療保険 / 健康保険給付 / 傷病手当金
全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)の被保険者に係る給付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
健康保険の各種給付には、休業中の所得補償(傷病手当金・出産手当金)、一時金給付(出産育児一時金・埋葬料)、医療費負担軽減(高額療養費)などの制度目的があり、報酬との調整規定や現物給付化の手続きが定められています。
解き方
- 選択肢1について、産科医療補償制度加入医療機関等における出産育児一時金の支給額(42万円)の適否を確認する。
- 選択肢2について、限度額適用認定証の提示による窓口での高額療養費現物給付(限度額までの支払)の仕組みを確認する。
- 選択肢3について、健康保険法第108条における傷病手当金と事業主から受ける報酬との差額支給調整ルールを確認する。
- 選択肢4について、被保険者死亡時に生計維持関係のある埋葬を行う者に支給される埋葬料の定額基準(5万円)を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 産科医療補償制度に加入する分べん機関で出産した場合の出産育児一時金の額は、所定の加算を含めて1児につき42万円(原則額39万円+掛金相当分3万円)となります。
- 選択肢 2不正解
- 70歳未満の者が事前に「限度額適用認定証」の交付を受けて保険証とともに医療機関窓口へ提示すると、窓口での支払が高額療養費の自己負担限度額までとなります。
- 選択肢 3正解
- 療養のために休業し事業主から報酬の支払がある場合でも、報酬の日額が傷病手当金の日額より少ないときは差額が支給されるため、「多寡にかかわらず支給されない」とする記述は誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 被保険者が業務外の事由により死亡したときは、その者により生計を維持していた者で埋葬を行う者に対し、埋葬料として定額5万円が支給されます。
覚えるポイント
- 傷病手当金は報酬額が手当金額より少なければ差額支給される
- 協会けんぽの埋葬料は定額5万円(埋葬費は5万円の範囲内で実費)
間違えやすいところ
- 給与が一部でも支給されたら傷病手当金が一切出ないと誤解しやすい点に注意する
- 産科医療補償制度対象外の出産等における差額支給規定との混同に注意する
出題の前提:2014年4月1日現在施行の健康保険法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公的介護保険の被保険者・保険料・給付体系
ライフプランニングと資金計画 · 公的介護保険 / 高額介護サービス費 / 第1号被保険者 / 第2号被保険者
公的介護保険(以下、「介護保険」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
4
解説
公的介護保険制度において、第1号被保険者(65歳以上)の保険料は市区町村が年金からの天引き等で徴収し、第2号被保険者(40歳以上65歳未満)の保険料は加入する医療保険者が徴収します。高額介護サービス費は家計の過重な負担を防止するための上限設定給付です。
解き方
- 選択肢1について、協会けんぽにおける介護保険料率(第2号被保険者向け)が全国一律である点を確認する。
- 選択肢2について、65歳以上の第1号被保険者の保険料徴収方法(市町村による特別徴収または普通徴収)を確認する。
- 選択肢3について、基準日(2014年4月1日)時点での利用者負担割合が原則1割である点(3割負担導入等は後年の改正)を確認する。
- 選択肢4について、月間の自己負担額が上限額を超えた際に支給される高額介護サービス費の規定を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 協会けんぽの一般保険料率は都道府県ごとに異なりますが、40歳以上65歳未満の被保険者に係る介護保険料率は全国一律で設定されています。
- 選択肢 2不正解
- 65歳以上の第1号被保険者の介護保険料は、原則として市区町村が老齢年金等から天引き(特別徴収)または納入通知書(普通徴収)により直接徴収し、健康保険料とあわせて給与天引きされることはありません。
- 選択肢 3不正解
- 出題基準日(2014年4月1日現在)における介護保険の利用者負担割合は一律1割です(一定以上所得者の2割負担は2015年8月施行、3割負担は2018年8月施行)。
- 選択肢 4正解
- 在宅サービスや施設サービスを利用した際に支払う1カ月の自己負担合計額が所定の上限額を超えた場合、その超過額が高額介護サービス費として支給されます。
覚えるポイント
- 第1号被保険者(65歳以上)の保険料は市区町村が直接徴収する
- 協会けんぽの介護保険料率は全国一律(一般保険料率は都道府県別)
間違えやすいところ
- 健康保険の被保険者であっても65歳になれば第1号被保険者となり給与天引きから年金天引き等の市区町村徴収に移行する点を見落としやすい
- 法改正時期による自己負担割合(原則1割、改正後の2割・3割要件)の混同に注意する
出題の前提:2014年4月1日現在施行の介護保険法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.3(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
雇用保険の各種給付
ライフプランニングと資金計画 · 雇用保険 / 基本手当 / 高年齢求職者給付金 / 高年齢雇用継続給付
雇用保険の給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれの場合も所定の手続はなされているものとし、各選択肢に記載のない事項は考慮しないものとする。
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解答
3
解説
雇用保険の被保険者区分は年齢によって異なり、65歳以上の一般離職者には基本手当に代えて高年齢求職者給付金が一括支給されます。また、60歳以降の賃金低下に対しては高年齢雇用継続給付が支給されます。
解き方
- 各受給資格者の年齢および退職理由から該当する雇用保険給付制度を特定する。
- 被保険者期間や賃金低下率などの支給要件と給付内容を照合して正誤を判断する。
- 選択肢 1不正解
- 一般の自己都合退職の場合、離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あれば受給できるため、1年5か月勤務したAさんは基本手当を受給できます。
- 選択肢 2不正解
- 特定受給資格者で45歳以上60歳未満かつ算定基礎期間が20年以上の者の所定給付日数は330日であり、180日ではありません。
- 選択肢 3正解
- 65歳以上の高年齢被保険者が離職し、被保険者期間が1年以上ある場合、基本手当日額の50日分に相当する高年齢求職者給付金を受給できます。
- 選択肢 4不正解
- 高年齢雇用継続基本給付金の支給を受けるためには、再雇用後の賃金が60歳到達時点の賃金と比較して75%未満に低下している必要があります。
覚えるポイント
- 高年齢求職者給付金の支給日数は被保険者期間1年以上で50日分、1年未満で30日分です。
- 高年齢雇用継続基本給付金の支給要件は60歳時点と比較して賃金が75%未満に低下することです。
間違えやすいところ
- 高年齢求職者給付金は年金と併給可能ですが、基本手当は特別支給の老齢厚生年金と併給調整されます。
- 特定受給資格者の所定給付日数を一般離職者の所定給付日数と混同しないようにしましょう。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の雇用保険法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
国民年金の独自給付(死亡一時金・寡婦年金)
ライフプランニングと資金計画 · 国民年金 / 死亡一時金 / 寡婦年金
国民年金の給付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
2
解説
国民年金の第1号被保険者の独自給付である死亡一時金は、保険料納付済月数等に応じて12万円から32万円が支給され、一部免除月数は納付割合に応じて換算されます。また寡婦年金との併給はできず選択受給となります。
解き方
- 免除期間の月数換算を行い、死亡一時金の算定対象となる月数を算出する(半額免除月数は2分の1)。
- 合計月数(156月)を法定の支給額テーブル(36月以上180月未満は12万円)に当てはめて金額を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 納付済期間30年以上35年未満の場合の死亡一時金の額は27万円であり、付加保険料納付済期間が3年以上ある場合の加算額は8,500円です。
- 選択肢 2正解
- 納付済月数120月と半額免除月数72月×1/2=36月を合計した156月は、36月以上180月未満の区分に該当するため、支給額は12万円となります。
- 選択肢 3不正解
- 寡婦年金を受給するためには、夫によって生計を維持し、かつ婚姻関係が10年以上継続していることが要件であるため、8年間では請求できません。
- 選択肢 4不正解
- 同一人の死亡によって死亡一時金と寡婦年金の両方の受給要件を満たす場合は、いずれか一方を選択して受給することになり、併給はできません。
覚えるポイント
- 死亡一時金の支給額テーブルの下限は納付期間3年(36月)以上15年(180月)未満で12万円です。
- 寡婦年金の受給要件における婚姻期間は10年以上である必要があります。
間違えやすいところ
- 死亡一時金の月数換算において、一部免除期間は納付した割合(半額免除なら1/2)で計算し、全額免除期間は含めません。
- 付加年金保険料納付済期間が3年以上あるときの死亡一時金加算額は8,500円です。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の国民年金法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.4(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
企業年金制度(厚生年金基金・確定拠出年金・確定給付企業年金)
ライフプランニングと資金計画 · 厚生年金基金 / 確定拠出年金 / 確定給付企業年金
企業年金に関する次の記述(a)〜(c)のうち、適切なものの個数として最も適切なものを1つ選びなさい。 (a)平成26年4月1日以後、厚生年金基金の新規設立は認められない。 (b)確定拠出年金の企業型年金加入者であった者が当該制度から老齢給付金を60歳から受給するためには、15年以上の通算加入者等期間が必要である。 (c)確定給付企業年金では、規約において老齢給付金の受給資格を付与する期間を老齢基礎年金の受給資格期間に準じて25年とすることができる。
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解答
1
解説
企業年金は公的年金に上乗せして給付を行う制度であり、法改正の経緯(厚生年金基金の新規設立凍結)や、各制度(確定拠出年金・確定給付企業年金)の受給要件および法定上限期間を正確に区別して理解する必要があります。
解き方
- 記述(a)について、平成25年公的年金財政強化等法改正により2014年4月1日以降は厚生年金基金の新設が認められないことを確認し、適切と判定します。
- 記述(b)について、確定拠出年金で60歳から老齢給付金を受給するために求められる通算加入者等期間は10年以上である点から、15年とする記述を不適切と判定します。
- 記述(c)について、確定給付企業年金における受給資格期間の規約上の上限は20年と定められており、25年とすることはできない点から不適切と判定します。
- 適切な記述の総数を数えると(a)の1つのみであるため、選択肢1を選定します。
- 選択肢 1正解
- 適切な記述は(a)の1つだけであるため、選択肢1が正解となります。
- 選択肢 2不正解
- 適切な記述は(a)の1つのみであり、2つではないため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- (b)および(c)がいずれも誤りであるため、3つとする本選択肢は不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 記述(a)が適切であるため、なし(0個)とする本選択肢は不適切です。
覚えるポイント
- 厚生年金基金は2014年(平成26年)4月1日以降、新規設立が不可となったこと。
- 確定拠出年金の60歳受給開始には通算加入者等期間10年以上が必要であること。
- 確定給付企業年金の受給資格期間として規約で定める期間の上限は20年であること。
間違えやすいところ
- 老齢基礎年金の受給資格期間(当時25年)と確定給付企業年金の受給資格期間上限(20年)を混同すること。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(厚生年金保険法等の一部を改正する法律、確定拠出年金法、確定給付企業年金法)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
中小企業退職金共済および小規模企業共済の仕組み・加入要件
ライフプランニングと資金計画 · 中小企業退職金共済 / 小規模企業共済
中小企業退職金共済制度および小規模企業共済制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものを1つ選びなさい。
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解答
1
解説
中小企業退職金共済制度(中退共)は中小企業の従業員を対象とする退職金共済であり、業種ごとに資本金または常用従業員数の上限が定められています。一方、小規模企業共済は小規模企業の経営者や役員、個人事業主自身の退職金準備を目的とした制度です。
解き方
- 中退共の加入要件(一般業種は常用従業員300人以下または資本金等3億円以下)を確認し、選択肢1の「20名以下」は小規模企業共済の規模要件等との混同による誤りであると判断します。
- 中退共の原則全員加入ルール(試用期間中や期間雇用者等を除く)を確認し、選択肢2が適切であることを確認します。
- 小規模企業共済の法人役員の加入資格は商業登記簿に登記された役員に限られ、非登記の顧問・相談役は対象外であるため、選択肢3が適切であることを確認します。
- 小規模企業共済の任意解約手当金等は掛金納付月数に応じた支給率(240カ月未満は元本割れ等)となっているため、選択肢4が適切であることを確認します。
- 選択肢 1正解
- 中退共の加入対象となる一般業種の中小企業者は、常時使用する従業員数が300人以下または資本金・出資金が3億円以下であり、20名以下ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 中退共では、原則として期間雇用者や試用期間中の者などの例外を除き、全従業員について契約を締結する義務(全員加入の原則)があります。
- 選択肢 3不正解
- 小規模企業共済において会社役員として加入できるのは商業登記簿に登記されている役員に限られるため、登記のない相談役や顧問には加入資格がありません。
- 選択肢 4不正解
- 小規模企業共済の解約手当金は掛金納付月数に応じて支給率が定められており、12カ月未満は掛け捨て、240カ月未満では元本割れとなります。
覚えるポイント
- 中退共の一般業種の加入要件は「従業員300人以下または資本金3億円以下」。
- 小規模企業共済の加入対象は常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の事業主や役員。
間違えやすいところ
- 中小企業退職金共済(中退共)の対象企業規模と、小規模企業共済の対象企業規模(20人/5人)を混同すること。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(中小企業退職金共済法、小規模企業共済法)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
教育資金の準備手法と各種制度
ライフプランニングと資金計画 · 教育一般貸付(国の教育ローン) / 学資保険 / 日本学生支援機構奨学金
教育資金の準備手法および公的・私的制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
3
解説
教育資金の調達手段には、公的な融資(国の教育ローン)、給付・貸与型の奨学金(日本学生支援機構など)、民間保険(学資保険)などがあり、それぞれの融資限度額、使途範囲、付帯する保障(保険料免除特則)、および申込要件の差異を正確に理解しておく必要があります。
解き方
- 国の教育ローン(日本政策金融公庫)の融資限度額(原則350万円、海外留学等450万円)および幅広い資金使途(住居費や交通費も対象)の要件を確認する。
- 日本学生支援機構の奨学金における第一種(無利子)と第二種(有利子)の基準(第二種でも学力・家計基準が存在する)を整理する。
- 学資保険における契約者死亡時の保険料払込免除特則の効力を照合し、最も適切な肢を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 国の教育ローンの融資限度額は、学生・生徒1人につき原則350万円(外国の教育施設への一定の留学等の場合は450万円)です。400万円や500万円ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 資金使途は学校納付金に限定されず、在学のための住居費用(敷金・家賃)や通学定期券代、教材費、パソコン購入費など幅広く認められています。
- 選択肢 3正解
- 学資保険には通常、契約者(親)が死亡または所定の高度障害状態になった場合に以後の保険料払込みが免除され、祝金等は予定通り受け取れる払込免除特則が付加されています。
- 選択肢 4不正解
- 第二種奨学金(有利子)であっても、無利子の第一種奨学金より要件が緩和されているものの、所定の学力基準および家計支持者の収入基準が設けられています。
覚えるポイント
- 国の教育ローンの限度額は原則350万円(特定の条件で450万円)
- 第二種奨学金にも学力基準と家計基準が双方存在する
間違えやすいところ
- 国の教育ローンの使途を学費(納付金)のみと誤認しやすいが、生活費や通学交通費も対象となる
- 第二種奨学金は有利子であるため審査基準がないと誤解しやすい点に注意
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令・基準に基づく
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.5(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
金融機関からの各種資金調達手法
ライフプランニングと資金計画 · 手形貸付 / 証書貸付 / インパクトローン / ABL(動産・債権担保融資) / 信用保証協会保証付融資
企業による金融機関からの資金調達手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
4
解説
金融機関による融資形態には手形貸付・証書貸付・当座貸越・手形割引等があり、契約書類や利用目的が異なります。また、担保手法(ABL)や保証協会の対象適格業種、外貨建てのインパクトローンの特徴を正確に識別する必要があります。
解き方
- インパクトローンの定義(資金使途の定めのない外貨建て融資)を確認する。
- 信用保証協会の保証対象外業種(農林漁業、金融・保険業の一部、風俗営業、宗教法人等)を確認する。
- ABL(動産・債権担保融資)の担保対象(在庫、家畜、売掛金等)の範囲を確認する。
- 「金銭消費貸借契約証書」による融資は「証書貸付」であり、約束手形を用いる「手形貸付」と定義が異なることを見抜く。
- 選択肢 1不正解
- インパクトローンは資金使途に制限がない外貨建て融資であり、為替リスクのヘッジや低金利調達を目的に利用されます。
- 選択肢 2不正解
- 信用保証協会の対象業種は幅広く設定されていますが、農林漁業、金融・保険業の一部、宗教法人、非営利団体等は原則として対象外です。
- 選択肢 3不正解
- ABL(Asset Based Lending)では、原材料・商品在庫・農水産物・家畜・売掛債権など、事業活動に伴う多種多様な流動資産を担保として活用できます。
- 選択肢 4正解
- 金銭消費貸借契約証書を締結して調達する方法は「証書貸付」です。手形貸付は、借主が振り出す約束手形を金融機関が割り引く(手形を差し入れる)形態をとります。
覚えるポイント
- 手形貸付は約束手形を差し入れる短期融資
- 金銭消費貸借契約証書による調達は証書貸付(中長期融資が中心)
間違えやすいところ
- 証書貸付と手形貸付の手続き書類の違いを取り違える
- ABLの担保対象に家畜や農水産物などの生鮮・冷凍品が含まれることを見落とす
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等に基づく
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
銀行等による生命保険募集の弊害防止措置と募集ルール
リスク管理 · 保険募集規制 / 銀行窓販 / 弊害防止措置 / 特定保険契約
金融機関における生命保険の募集行為および保険業法等の規制に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
1
解説
銀行等の金融機関による保険募集では、優越的地位の濫用や融資との抱き合わせ販売、非公開情報の目的外利用などの弊害を防止するため、保険業法および監督指針等で厳格な弊害防止措置が定められています。
解き方
- 融資先に対する保険募集規制(弊害防止措置)の内容を確認し、全面禁止なのか対象や条件に応じた制限なのかを検討する。
- 非公開情報の利用同意要件(オプトイン)、比較説明に関する禁止行為、金商法の一部準用(適合性の原則等)の各規定の妥当性を判定する。
- 選択肢 1正解
- 融資先企業やその役員・従業員に対する募集には従業員数等の制限や融資担当者の関与禁止などの弊害防止措置が設けられていますが、保険の種類を問わず全面的に禁止されているわけではないため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 預金や融資等の取引を通じて取得した顧客の非公開情報を保険募集に利用する場合は、書面等による事前の同意(オプトイン)を得ることが義務付けられています。
- 選択肢 3不正解
- 保険業法第300条において、商品内容の異なる他社商品との不当な比較や、誤解を招くような比較表示を行って募集する行為は禁止されています。
- 選択肢 4不正解
- 変額保険や外貨建保険などの市場リスクを負う特定保険契約の募集・勧誘には、保険業法第300条の2により金融商品取引法の適合性の原則等の行為規制が準用されます。
覚えるポイント
- 銀行窓販の弊害防止措置は「条件付き制限」であり、全商品の全面禁止ではない点に注意する。
間違えやすいところ
- 融資先への保険販売規制を全面禁止と混同しやすいが、商品種別や企業規模(従業員数等)に応じた枠組みが設定されている。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の保険業法および金融庁監督指針(銀行等による保険募集に関する弊害防止措置等)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.6(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人に係る生命保険料控除の取扱い(新制度と旧制度)
リスク管理 · 生命保険料控除 / 新旧制度の適用関係 / 一時払個人年金保険 / 契約変更と特約更新
平成26年中に支払う保険料に係る所得税の生命保険料控除(平成24年1月1日以後の新制度、平成23年12月31日以前の旧制度)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、契約者(=保険料負担者)および被保険者は同一人であり、契約者は個人であるものとする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
所得税の生命保険料控除は平成24年1月1日以降に締結・更新・転換等をした契約から新制度(一般・介護医療・個人年金の3区分、各最高4万円、計12万円)が適用されます。個人年金保険料控除の適用には所定の適格要件(10年以上の分割払込等)が必要です。
解き方
- 一時払個人年金保険が個人年金保険料税制適格特約の要件(10年以上の払込期間等)を満たすか確認し、控除区分の該否を判定する。
- 契約者変更、特約の更新、新旧制度の併用限度額のルールに基づき各選択肢の正誤を検討する。
- 選択肢 1正解
- 一時払いの個人年金保険は保険料払込期間が10年以上という適格要件を満たせないため個人年金保険料控除の対象外となり、一般の生命保険料控除の対象となるため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 契約者(名義)の変更のみが行われた場合、保障内容の変更や特約の中途付加等ではないため新制度へ移行せず、引き続き「旧制度」が適用されます。
- 選択肢 3不正解
- 旧制度適用の契約について平成24年1月1日以後に特約の更新を行った場合、主契約を含めた契約全体が「新制度」の対象へと移行します。
- 選択肢 4不正解
- 一般生命保険料控除の同一区分で新旧双方を支払っている場合、双方の控除額を合算して適用するときの限度額は最高4万円(旧制度のみを選択適用した場合は最高5万円)であり、9万円にはなりません。
覚えるポイント
- 特約の更新や中途付加をすると主契約も含めた契約全体が新制度へ移行するが、単なる契約者変更では旧制度のまま維持される。
間違えやすいところ
- 同一区分内で新旧両方の保険料を支払った場合、旧制度最高5万円と新制度最高4万円を単純合算して9万円控除できると誤認しやすいが、合算上限は4万円(旧制度のみなら5万円)である。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の所得税法(第76条:生命保険料控除)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人年金保険の税務
リスク管理 · 個人年金保険 / 雑所得 / 一時所得 / 定期金に関する権利の評価
契約者(=保険料負担者)、被保険者および年金受取人が同一人である個人の個人年金保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
3
解説
個人年金保険で契約者・被保険者・年金受取人が同一人の場合、受取年金は公的年金等以外の雑所得となります。年金受給開始後に保証期間分の年金を一括受領した一時金も、本来分割で受け取るべき年金を一括で受け取ったものであるため、一時所得ではなく雑所得として扱われます。
解き方
- 給与所得者で給与所得・退職所得以外の所得(雑所得等)が年20万円を超える場合は確定申告義務が生じることを確認する(選択肢1)。
- 受取期間中の年金受取人死亡により承継された残余年金受給権は相続税法上の定期金に関する権利の評価に基づくことを確認する(選択肢2)。
- 年金開始後に年金受取人が将来の年金給付に代えて一括受領する一時金の所得区分は雑所得であることを確認する(選択肢3)。
- 生命保険会社が支払う年金に係る雑所得の金額(年金額-対応保険料)が年25万円以上である場合、原則として源泉徴収(10.21%等)の対象となることを確認する(選択肢4)。
- 選択肢 1不正解
- 給与所得者であっても、給与所得および退職所得以外の所得金額(年金額から対応する払込保険料を控除した雑所得の金額など)の合計額が20万円を超える場合は、所得税の確定申告をする義務が生じます。
- 選択肢 2不正解
- 確定年金の受取人が年金受取期間中に死亡し、遺族(配偶者等)が残余期間の年金を受け取る権利を承継した場合、相続税の課税対象となり、その年金受給権は相続税法第24条等の「定期金に関する権利の評価」に基づき評価されます。
- 選択肢 3正解
- 年金支払開始後に保証期間部分の年金を一括して受け取った場合、本来年金として分割受給するものを一括して受領する性質のものであるため、一時所得ではなく「雑所得」として課税対象となります。
- 選択肢 4不正解
- 生命保険会社が年金を支払う際、年金の支払金額からこれに対応する保険料の額を控除した残額が年25万円以上であるときは、その残額に対して一定割合の所得税および復興特別所得税(10.21%)が源泉徴収されます。
覚えるポイント
- 年金受取人が年金支払開始後に将来の年金給付に代えて受領する一時金は雑所得(一時所得ではない)。
- 個人年金の源泉徴収基準は、年金額から対応保険料を控除した差額が「25万円以上」かどうか。
間違えやすいところ
- 年金開始前の解約返戻金は一時所得だが、年金開始後の一括受取金は雑所得となる点を取り違えないよう注意する。
出題の前提:2014年4月1日現在施行法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.7(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人契約の長期平準定期保険の税務・特徴
リスク管理 · 長期平準定期保険 / 経理処理 / 契約者貸付 / 解約返戻率の推移
株式会社X社(被保険者:代表取締役社長40歳、保険期間・払込期間:98歳満了の定期保険、年払保険料220万円)が加入した無配当定期保険に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
加入時年齢40歳・満了98歳の定期保険は「被保険者の加入時年齢に保険期間の2倍を加えた数が105超」かつ「加入時年齢に保険期間を加えた数が70超」を満たすため、長期平準定期保険に該当します。長期平準定期保険は保険期間の前半6割期間において保険料の2分の1を損金算入・2分の1を資産計上し、後半4割で前払保険料を取り崩します。また、解約返戻率は満了に向けて減少し最後はゼロになります。
解き方
- 加入時年齢40歳、保険期間58年(40+58×2=156>105、かつ40+58=98>70)より、長期平準定期保険に該当することを確認する。
- 長期平準定期保険の保険料処理は、当初6割相当期間が1/2損金・1/2前払保険料(資産計上)、後半4割相当期間が支払保険料全額損金+前払保険料取崩し損金算入であることを確認する(選択肢1)。
- 死亡保険金受取時の経理処理は、死亡保険金と資産計上済みの前払保険料の差額を益金(雑収入等)に計上することを確認する(選択肢2)。
- 解約返戻金の推移を検討する。定期保険であるためピーク(通常は70〜80歳頃)を迎えた後は満期に向けて減少し満期時には0になるため、「50歳前後にピークを迎え90歳前後まで維持する」とする記述が誤りであることを特定する(選択肢3)。
- 契約者貸付制度は解約返戻金の一定範囲内で貸付けを受ける制度であり所定の利息が発生することを確認する(選択肢4)。
- 選択肢 1不正解
- 長期平準定期保険に該当する場合、保険期間の当初6割相当期間においては支払保険料の2分の1を損金算入、残りの2分の1を前払保険料(資産)に計上し、後半4割相当期間においては支払保険料全額を損金算入するとともに前払保険料を取り崩して損金算入します。
- 選択肢 2不正解
- 法人が受け取った死亡保険金は、それまで資産計上されていた前払保険料の帳簿価額と相殺し、その差額を雑収入等の益金として計上します。
- 選択肢 3正解
- 長期平準定期保険の単純返戻率は、被保険者の年齢がおおむね70代から80歳前後にピークを迎え、その後は保険期間満了(98歳)に向けて急激に低下し、満了時には0になります。50歳前後にピークを迎え90歳前後まで維持する記述は不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 契約者貸付制度を利用することで、保険契約を解約することなく解約返戻金の一定範囲内で資金調達が可能ですが、貸付期間中は保険会社所定の利息(貸付利息)が発生します。
覚えるポイント
- 長期平準定期保険の判定:加入年齢+保険期間×2>105、かつ加入年齢+保険期間>70。
- 長期平準定期保険の経理処理:前半6割は1/2損金・1/2資産計上、後半4割は支払保険料全額損金+資産取崩し損金算入。
- 定期保険であるため満期時の解約返戻金は必ずゼロになる。
間違えやすいところ
- 逓増定期保険(早期に解約返戻率のピークを迎える)のイメージと長期平準定期保険の返戻率推移を混同しないようにする。
出題の前提:2014年4月1日現在施行法令等(当時の法人税基本通達)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
自動車保険の等級制度および各種補償内容
リスク管理 · 自動車保険 / ノンフリート等級制度 / 車両保険
個人が契約する自動車保険(任意保険)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
自動車保険のノンフリート等級制度では、保険金請求の対象となった事故内容に応じて、次契約の等級進行(無事故)、1等級ダウン、3等級ダウン、ノーカウントの区分が厳格に定められています。
解き方
- 対人賠償事故・対物賠償事故は原則として「3等級ダウン事故」に区分されることを確認する。
- 台風や洪水などの自然災害による車両保険の支払いは「1等級ダウン事故」(改定前は等級据え置き事故)であり、等級が上がるノーカウント事故ではないことを照合して不適切と判定する。
- 選択肢 1不正解
- リスク細分型自動車保険では、年齢条件、運転者限定、使用目的(日常・レジャー、通勤・通学、業務)、年間走行距離区分等によってリスクに応じた保険料が設定されます。
- 選択肢 2不正解
- 車両の廃車・売却・譲渡等により契約を解約・満期終了する際、所定の要件を満たして中断証明書の発行を受ければ、原則10年間等級を引き継ぐことができます。
- 選択肢 3正解
- 対人・対物事故は原則として「3等級ダウン事故」です。また、台風や洪水による車両保険金請求は「1等級ダウン事故」(改定前は等級据え置き事故)であり、ノーカウント事故(等級が1つ進行する事故)には該当しません。
- 選択肢 4不正解
- 車両保険の補償タイプのうち、当て逃げや単独事故(自損事故)まで幅広くカバーする「一般条件」は、補償範囲が限定された「車対車+限定危険(エコノミー型)」等よりも保険料が高くなります。
覚えるポイント
- 対人・対物・車両盗難以外の単独事故等は原則3等級ダウン
- 火災・盗難・台風・洪水・落書・飛来中衝突による車両保険支払いは1等級ダウン(旧等級据え置き)
- 人身傷害補償や弁護士費用特約等の単独請求はノーカウント事故
間違えやすいところ
- 台風や飛び石などの自然・飛来物被害による車両保険使用をノーカウント事故と混同しやすい
- 対人・対物事故を2等級ダウンと誤認しやすい(制度上は3等級ダウン)
出題の前提:2014年4月1日現在施行の損害保険料率算出機構「ノンフリート等級別料率制度」
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.8(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
地震保険料控除および旧長期損害保険料の経過措置
リスク管理 · 地震保険料控除 / 旧長期損害保険料控除 / 契約変更 / 店舗併用住宅
地震保険料控除および旧長期損害保険料の経過措置に関する記述(a)〜(c)について、適切なものの個数として正しい番号を選びなさい。 (a)平成17年4月に契約した長期損害保険契約等に該当する積立傷害保険について,平成19年1月1日以後,保険金額の増額や保険料払込方法の変更があった場合,当該積立傷害保険の保険料は,地震保険料控除の適用対象ではなくなる。 (b)平成18年4月に契約した長期損害保険契約等に該当する積立火災保険について,平成26年中に地震保険を付帯した場合であっても,当該積立火災保険の保険料は,引き続き地震保険料控除の適用対象となる。 (c)平成26年10月に契約する店舗併用住宅建物の火災保険に地震保険を付帯する場合,建物全体の2分の1以上が居住用であるときには,その建物について支払う地震保険料の全額を居住用資産に係る地震保険料の金額とすることができる。
解答・解説を表示
解答
4
解説
地震保険料控除における旧長期損害保険料の経過措置(平成18年12月31日以前締結契約)では、平成19年1月1日以後の保険金額の増額や特約の中途付加等の契約変更があると経過措置の対象外となります。ただし払込方法変更等の軽微な変更は除かれます。また店舗併用住宅で保険料全額を控除対象とできるのは居住用部分が90%以上の場合です。
解き方
- 記述(a)を検討:所得税基本通達77-5により、保険料払込方法の変更(集金払から口座振替への変更等)は軽微な変更に該当し対象から外れないため、記述(a)は不適切と判定する。
- 記述(b)を検討:特約の中途付加(地震保険の付帯)は契約内容の変更に該当するため、主契約の積立火災保険料は旧長期損害保険料控除の対象外となる。したがって記述(b)は不適切と判定する。
- 記述(c)を検討:店舗併用住宅等の按分計算において全額を控除対象にできるのは居住用床面積が90%以上の場合であり、「2分の1以上」ではないため、記述(c)は不適切と判定する。
- 適切な記述が0個であることから、選択肢4「0(なし)」を正答とする。
- 選択肢 1不正解
- 適切な記述は1つではなく、すべて不適切であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 適切な記述は2つではなく、すべて不適切であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 適切な記述は3つではなく、すべて不適切であるため誤りです。
- 選択肢 4正解
- (a)、(b)、(c)の記述はすべて不適切であるため、適切なものは0個(なし)となります。
覚えるポイント
- 旧長期損害保険料控除の経過措置:平成18年12月31日以前締結、満期返戻金あり(満期10年以上)
- 平成19年1月1日以後に増額や特約付加等の変更をすると経過措置の適用外(払込方法変更等の軽微な変更は除く)
- 店舗併用住宅の地震保険料控除:居住用割合90%以上なら全額対象、10%超90%未満は居住割合分のみ対象、10%以下は全額対象外
間違えやすいところ
- 払込方法の変更(口座振替等への変更)を経過措置の対象外になる契約変更と混同しやすい
- 店舗併用住宅の全額対象基準(90%以上)を、他の税法(固定資産税の2分の1以上等)と混同しやすい
出題の前提:所得税法第77条、所得税法施行令第26条の11の2、所得税基本通達77-5
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
企業向けの各種損害保険の特徴と補償内容
リスク管理 · 事業活動の損害保険 / 労働災害総合保険 / 賠償責任保険
事業活動に伴う各種損害保険商品の補償内容に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
企業活動に伴うリスクに備える保険では、補償の対象が自社の利益損失なのか、第三者に対する法律上の賠償責任なのか、または自社の従業員・遺族に対する労災補償なのかを峻別して理解することが不可欠です。
解き方
- 各記述における保険商品名と、補償対象となる損害原因および補償相手(第三者か従業員か等)を対比する。
- 労働災害総合保険の使用者賠償責任条項が補償する対象は『第三者』ではなく『被災労働者およびその遺族』に対する法的賠償責任である点を確認し、不適切な選択肢を特定する。
- 選択肢 1不正解
- 企業費用・利益総合保険や店舗休業保険は、火災・爆発などの物損事故によって営業が休止・阻害された結果生じた喪失利益や経常費用等の間接損害を適切に補償します。
- 選択肢 2正解
- 使用者賠償責任保険は、業務に従事中の従業員が被災した際に企業が従業員またはその遺族に対して負担する法律上の損害賠償責任を補償するもので、第三者に対する賠償は補償対象外です。
- 選択肢 3不正解
- 生産物賠償責任保険(PL保険)は、製造・販売した製品の欠陥や仕事の結果に起因して生じた対人・対物事故に伴う法律上の損害賠償責任を補償するため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 施設所有(管理)者賠償責任保険は、建物の欠陥や施設管理の不備、または施設内での業務遂行に伴って他人に与えた損害賠償責任を補償するため適切です。
覚えるポイント
- 使用者賠償責任保険の補償対象は被災従業員やその遺族に対する損害賠償責任である。
- 第三者への業務遂行上の賠償責任は施設所有(管理)者賠償責任保険や請負業者賠償責任保険等で手当てする。
間違えやすいところ
- 使用者賠償責任保険と請負業者賠償責任保険・施設所有者賠償責任保険の対象事故を取り違えやすい。
- 利益保険・休業保険が物損自体の損害ではなく物損に伴う休業損失(営業利益・継続費用)を補償する点を見落としやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.9(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
国内外の主要株式市場指標の特徴と算出方法
金融資産運用 · 株式指標 / JPX日経インデックス400 / 株価指数
株式市場の各種指標(インデックス)の特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
各国の株式指標は、対象市場(東証各部、NYSE、NASDAQ等)、採用銘柄数(全銘柄か選定銘柄か)、および指数の算出方式(単純・修正平均型か時価総額加重型か)の各要素を正確に整理して区別する必要があります。
解き方
- 各指数の対象市場・採用銘柄数・加重算出方法(修正株価平均型か時価総額加重型か)を確認する。
- 選択肢2のJPX日経インデックス400の対象市場(東証全市場)、選定基準(ROE・営業利益等)、銘柄数(400)、算出方式(浮動株調整後時価総額加重型)が完全に合致していることを確認する。
- 選択肢 1不正解
- 東証1部上場の代表的な225銘柄で構成される修正平均型の指数は『日経平均株価』です。TOPIXは東証1部上場の全銘柄を対象とする浮動株調整後時価総額加重型の指数です。
- 選択肢 2正解
- JPX日経インデックス400は、東証全市場(1部・2部・マザーズ・JASDAQ)からROEや営業利益等の基準で選ばれた400銘柄で構成される浮動株調整後時価総額加重型の指数であり適切です。
- 選択肢 3不正解
- ナスダック総合指数は、ニューヨーク証券取引所ではなく『ナスダック市場』に上場する全銘柄を対象とした『時価総額加重型』の株価指数であるため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- S&P500種株価指数は、NYSEやNASDAQ等に上場する代表的500銘柄を対象とする『浮動株調整後時価総額加重型』の指数であり、修正平均型ではありません。
覚えるポイント
- TOPIX、JPX日経400、ナスダック総合、S&P500は時価総額加重型である。
- 日経平均株価やダウ工業株30種平均(NYダウ)は株価修正平均型である。
間違えやすいところ
- 日経平均株価とTOPIXの算出方式(修正平均型と時価総額加重型)を逆に覚えてしまう。
- S&P500を株価平均型と誤解したり、ナスダック総合指数の上場市場をNYSEと混同したりする。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
割引債の複利単価と固定利付債の単利最終利回りの計算
金融資産運用 · 債券投資 / 債券の利回り計算 / 割引債の単価計算
次の表に記載された割引債券の1年複利計算による単価(空欄①)と、固定利付債券の単利計算による最終利回り(空欄②)の組合せとして、最も適切なものはどれか。なお、税金や手数料等は考慮せず、計算結果は%表示の小数点以下第3位を四捨五入すること。 〔債券の条件〕 ・割引債券:単価(①)米ドル、償還価格 100.00米ドル、表面利率 なし、最終利回り 2.00%、残存期間 4年、通貨 米ドル ・固定利付債券:単価 100.90円、償還価格 100.00円、表面利率 0.75%、最終利回り(②)%、残存期間 5年、通貨 日本円
解答・解説を表示
解答
2
解説
債券の利回りや単価の算出において、複利計算では将来の元利金や償還価格を現在価値に割り引く指数計算を行い、単利計算では毎年のインカムゲインと償還差損益の年換算額を合計して購入価格に対する利回り割合を求めます。
解き方
- 割引債券の単価①について、償還価格100米ドルを利回り2.00%・期間4年の1年複利現価係数で割り戻し、92.38米ドルを算出する。
- 固定利付債券の単利最終利回り②について、年間利息0.75円から年換算の償還差損0.18円を減じた0.57円を購入単価100.90円で除し、四捨五入して0.56%を算出する。
- 選択肢 1不正解
- 割引債の単価①(92.38)は正しいですが、固定利付債の最終利回り②が0.92%と誤りです。償還差損を誤って加算した場合などに生じる誤りです。
- 選択肢 2正解
- 割引債券の単価①は92.38米ドル、固定利付債券の単利最終利回り②は0.56%となり、本問の組合せとして最も適切です。
- 選択肢 3不正解
- 単価①(92.30)は単利で逆算した場合の値(100÷(1+0.02×4)=92.59等に近い別の誤計算)であり、利回り②も0.92%で誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 利回り②(0.56)は正しいですが、割引債の単価①が複利計算に基づく92.38ではなく92.30となっており誤りです。
覚えるポイント
- 割引債の1年複利価格=償還価格÷(1+r)^n
- 最終利回り(単利)=〔クーポン+(償還価額-購入価格)÷残存年数〕÷購入価格×100
間違えやすいところ
- 購入単価が償還価格(額面)を上回るオーバーパー発行やオーバーパー購入の場合、償還差損が発生するため分子でマイナスになる点を見落とすミスが多いです。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.10(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
NISA(少額投資非課税制度)の制度概要と変更点
金融資産運用 · NISA / 非課税口座 / 金融機関変更
「非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得および譲渡所得等の非課税措置(NISA)」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
NISA(少額投資非課税制度)は年間の非課税投資枠内で生じる譲渡益や配当金を非課税とする制度です。年単位での管理が基本であり、枠の未使用分の翌年繰越しや、既存保有商品の金融機関間移管は認められていません。
解き方
- 平成26年度税制改正の内容を確認し、平成27年分以降は金融機関の年単位の変更が可能となった点を確認する(選択肢1が適切)。
- 他の選択肢について、保有株式の他社NISA口座への移管禁止、枠内譲渡益の完全非課税性、未使用非課税枠の繰越し不可の各ルールを検証して誤りであることを確認する。
- 選択肢 1正解
- 平成26年度税制改正により、平成27年分以後は1年単位で金融機関を変更できるよう見直されたため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 金融機関の変更は可能となりましたが、変更前の金融機関のNISA口座で保有している上場株式等を変更後の金融機関のNISA口座へ移管(預け替え)することはできません。
- 選択肢 3不正解
- 購入代金は80万円(400円×2,000株)であり、当時の年間非課税投資枠(100万円)の範囲内です。NISA口座内で生じた譲渡益40万円は全額非課税となるため、課税対象にはなりません。
- 選択肢 4不正解
- NISAの年間非課税枠に未使用分が生じた場合でも、その残額を翌年以降へ繰り越すことはできません。翌年の非課税枠は繰越分を含めず100万円のままです。
覚えるポイント
- NISAの年間投資枠の未使用分は翌年に繰り越しできない
- 金融機関変更は年単位で可能だが、購入済みの上場株式等の金融機関間移管は不可
間違えやすいところ
- 金融機関の年単位変更が可能になったことと、既に買付・保有している株式を別金融機関のNISAへ移せることとを混同する誤りが多いです。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
株式信用取引の仕組みとルール
金融資産運用 · 信用取引 / 制度信用取引 / 一般信用取引 / 追加委託保証金
株式の信用取引に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
信用取引には取引所の規則に基づく制度信用取引と、顧客と金融商品取引業者間の契約による一般信用取引があります。建玉の評価損や代用有価証券の値下がりにより委託保証金維持率を下回った際は、買い建て・売り建てを問わず追証の差し入れが必要です。
解き方
- 制度信用取引と一般信用取引における返済期日、品貸料(逆日歩)、取扱銘柄等の取扱いの差異を確認する。
- 信用取引における委託保証金維持率の仕組みを把握し、信用買い・信用売りの双方で相場変動による評価損から追証が発生することを判定する。
- 選択肢 1不正解
- 品貸料(逆日歩)は証券金融会社を利用する制度信用取引で株不足が生じた際に発生するものであり、金融商品取引業者との相対取引である一般信用取引では発生しません。
- 選択肢 2不正解
- 一般信用取引では、弁済期日(返済期限)や品貸料(貸株料)等の取引条件について、取引所規則の一律の縛りを受けず、顧客と取扱金融商品取引業者との合意により任意に設定できます。
- 選択肢 3不正解
- 金融商品取引所の規程により一律にルールが定められている制度信用取引では、弁済期限は新規建日から最長6カ月と定められています。
- 選択肢 4正解
- 相場変動に伴う評価損の拡大や担保有価証券の値下がりにより最低維持率を下回った場合、信用売りだけでなく信用買いであっても追加委託保証金(追証)の差入れが必要となります。
覚えるポイント
- 追証は信用買い(株価下落時)・信用売り(株価上昇時)の双方で発生する
- 制度信用取引の返済期限は最長6カ月、逆日歩が発生し得るのは制度信用取引のみ
間違えやすいところ
- 一般信用取引でも逆日歩が発生すると誤認しやすい点
- 追証が信用売り特有の制度であると誤認しやすい点
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
ROE(自己資本利益率)とサスティナブル成長率の算出
金融資産運用 · 財務分析 / ROEの分解(デュポンシステム) / サスティナブル成長率
提示された財務指標(売上高純利益率4.20%、内部留保率60.00%、使用総資本回転率0.80回、自己資本比率25.00%)に基づき計算される「ROE(自己資本利益率)」と「サスティナブル成長率」の組合せとして、最も適切なものはどれか。なお、計算結果は%表示の小数点以下第3位を四捨五入すること。
解答・解説を表示
解答
4
解説
ROEは「売上高純利益率×総資本回転率×財務レバレッジ(1/自己資本比率)」へと分解できます。また、サスティナブル成長率は外部資金調達を行わずに企業が達成可能な成長率であり、「ROE×内部留保率」によって算出されます。
解き方
- 自己資本比率25.00%から財務レバレッジを算出する:1÷0.25=4倍。
- デュポンシステムを用いてROEを計算する:4.20%×0.80回×4=13.44%。
- 算出したROEに内部留保率を乗じてサスティナブル成長率を求める:13.44%×60.00%=8.064%。
- 指示に従い小数点以下第3位を四捨五入し、サスティナブル成長率8.06%を導く。
- 選択肢 1不正解
- 財務レバレッジ(1/自己資本比率)の乗算を忘れて売上高純利益率×総資本回転率のみで計算した誤りです。
- 選択肢 2不正解
- ROEの計算で自己資本比率の逆数を反映させておらず、誤ったROEを基準に計算されています。
- 選択肢 3不正解
- ROEは13.44%で合っていますが、内部留保率(60%)ではなく配当性向(100%-60%=40%)を乗じて計算した値(13.44%×0.4=5.376%≒5.38%)です。
- 選択肢 4正解
- ROEは13.44%(4.20%×0.80×4)、サスティナブル成長率は8.06%(13.44%×0.60=8.064%、四捨五入後8.06%)となり正しい組合せです。
覚えるポイント
- ROE = 売上高純利益率 × 総資本回転率 × 財務レバレッジ(総資本/自己資本)
- サスティナブル成長率 = ROE × 内部留保率 = ROE × (1 - 配当性向)
間違えやすいところ
- 財務レバレッジを掛けるべきところで、自己資本比率をそのまま掛けてしまうミス
- サスティナブル成長率の計算で内部留保率ではなく配当性向を乗じてしまうミス
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.11(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
オプション取引におけるプレミアムの変動要因
金融資産運用 · オプション取引 / プレミアムの変動要因 / ボラティリティ
一般的なオプション取引におけるプレミアムの変動要因に関する次の記述(a)~(c)のうち、適切なものの個数として最も適切なものを選択肢から1つ選びなさい。 (a)原資産価格が上昇するほど、コール・オプションのプレミアムは低くなる。 (b)ボラティリティが上昇するほど、コール・オプションのプレミアムも、プット・オプションのプレミアムも低くなる。 (c)満期までの残存期間が長いほど、コール・オプションのプレミアムも、プット・オプションのプレミアムも低くなる。
解答・解説を表示
解答
4
解説
オプションのプレミアム(価格)は本源的価値と時間価値から構成され、原資産価格、権利行使価格、ボラティリティ、満期までの残存期間、金利水準などの要因によって変動します。
解き方
- 記述(a)について、原資産価格の上昇はコール・オプション(買う権利)の本源的価値を高めるためプレミアムは上昇(高くなる)と判断する。
- 記述(b)について、原資産価格のボラティリティ(変動率)が高まるほど権利行使により利益を得られる可能性が高まるため、コール・プットともにプレミアムは上昇(高くなる)と判断する。
- 記述(c)について、満期までの残存期間が長いほど価格が有利に動く可能性(時間価値)が大きいため、コール・プットともにプレミアムは上昇(高くなる)と判断する。
- (a)~(c)のすべてが不適切であるため、適切なものの数は「0(なし)」となる。
- 選択肢 1不正解
- 適切な記述は1つではなく0個であるため誤りです。
- 選択肢 2不正解
- 適切な記述は2つではなく0個であるため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 適切な記述は3つすべてではなく0個であるため誤りです。
- 選択肢 4正解
- (a)~(c)の記述はすべて不適切であるため、「0(なし)」が正しい選択肢です。
覚えるポイント
- ボラティリティの上昇および残存期間の長期化は、コール・プットともにプレミアムを上昇させる要因となります。
間違えやすいところ
- プットとコールで残存期間やボラティリティの影響が逆になると混同しやすいですが、両者ともに値上がりします。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
リスク調整後収益率の評価手法
金融資産運用 · ポートフォリオ理論 / シャープレシオ / トレイナーレシオ / インフォメーションレシオ / ジェンセンのアルファ
国内ポートフォリオ運用において、リスク調整後収益率を測定するための各種手法の一般的な説明に関する次の記述のうち、最も不適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
2
解説
ポートフォリオのパフォーマンス評価では、リターンだけでなく負担したリスクを考慮する各種指標(シャープ、トレイナー、インフォメーション・レシオ、ジェンセンのアルファ)が用いられます。
解き方
- 各指標のリスク調整方法と分母・分子の定義を確認する。
- シャープ・レシオは超過収益率を総リスク(標準偏差)で除し、トレイナーの測度は超過収益率を市場リスク(β)で除す。
- インフォメーション・レシオは対ベンチマークの超過収益率をトラッキングエラーで除して求めるため、記述2が誤りであると特定する。
- 選択肢 1不正解
- トレイナーの測度は、ポートフォリオの超過収益率をβ(市場感応度)で除して求めるため適切です。
- 選択肢 2正解
- インフォメーション・レシオは、対ベンチマークの超過収益率をトラッキングエラー(超過収益率の標準偏差)で除して求めるため不適切です。
- 選択肢 3不正解
- シャープ・レシオは、ポートフォリオの超過収益率を総リスクである標準偏差で除して求めるため適切です。
- 選択肢 4不正解
- ジェンセンのアルファは、実際の収益率からCAPMで導かれる期待収益率を差し引いて求めるため適切です。
覚えるポイント
- インフォメーション・レシオの分母は「トラッキングエラー」、トレイナーの測度の分母は「β」、シャープ・レシオの分母は「標準偏差」です。
間違えやすいところ
- インフォメーション・レシオとトレイナーの測度の分母(トラッキングエラーとβ)を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.12(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
公社債および上場株式の投資に係る税務
金融資産運用 · 金融所得一体課税 / 利付公社債の譲渡益・償還差益 / 上場株式等の譲渡損失の繰越控除 / 特定口座の源泉徴収税率
日本国内において個人(居住者)が行う国内債券および国内株式の投資に係る課税関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、特定公社債や上場株式の取引は証券会社等を通じて行われ、必要な要件は満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
2
解説
公社債や上場株式等の金融商品から得られる所得に対する税制は、公平性や中立性の確保のために一本化(金融所得一体課税)が進められました。公社債の譲渡益・償還差益の課税区分や、上場株式等との損益通算・繰越控除の期間などの税制改正項目を正確に整理して理解する必要があります。
解き方
- 公社債の税制改正(平成28年1月1日施行)前後の譲渡益・償還差益の取扱いについて確認する。
- 特定口座における源泉徴収税率が平成26年1月1日以後に本則税率(20.315%)へ引き上げられた点を確認する。
- 上場株式等の譲渡損失の繰越控除期間が最長3年間であることと照合し、正誤を判定する。
- 選択肢 1不正解
- 平成28年1月1日以後に償還を受ける特定公社債の償還差益は、譲渡所得等として申告分離課税(20.315%)の対象となります。雑所得として総合課税されるわけではありません。
- 選択肢 2正解
- 平成27年12月31日までに個人が利付公社債を譲渡した場合の譲渡益は原則非課税でしたが、平成25年度税制改正により平成28年1月1日以後の特定公社債の譲渡益は申告分離課税の対象となりました。
- 選択肢 3不正解
- 上場株式等の軽減税率(10.147%)は平成25年12月31日をもって廃止され、平成26年1月1日以後の譲渡益は本則税率である20.315%(所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%)で源泉徴収されます。
- 選択肢 4不正解
- 上場株式等の譲渡損失の金額のうち損益通算しても控除しきれない金額について、確定申告により繰越控除できる期間は翌年以後「3年間」であり、5年間ではありません。
覚えるポイント
- 上場株式等・公社債の譲渡損失の繰越控除期間は翌年以後3年間である点。
- 平成28年1月以後は特定公社債の利子・譲渡益・償還差益が申告分離課税となり上場株式等と通算可能となった点。
間違えやすいところ
- 上場株式等の税率について平成26年1月以降も10.147%の軽減税率が続いていると誤認すること。
- 青色申告の純損失の繰越控除(3年)や土地の譲渡特例などと混同して、損失の繰越期間を5年や長期と誤認すること。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(および平成25年度税制改正等の施行予定法令)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
預金保険制度による預金の保護対象と限度額
金融資産運用 · 預金保険制度 / 決済用預金 / 外貨預金 / 仕組預金
日本国内における預金の保護(預金保険制度)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
預金保険制度は、万一金融機関が破綻した場合に預金者等の保護を図る制度です。対象となる預金の種類(当座預金等の決済用預金、普通預金・定期預金等の一般預金等)と、保護対象外となる預金(外貨預金、譲渡性預金等)の区分を理解しておくことが重要です。
解き方
- 各選択肢の預金商品(決済用預金、一般預金、外貨預金、仕組預金)が預金保険制度の保護対象となるかを確認する。
- 外貨預金は預金保険制度の対象外預金として規定されていることを確認する。
- 国内銀行預金であっても外貨預金は全額保護の対象外であるため、記述が不適切であると判定する。
- 選択肢 1不正解
- 「無利息、要求払い、決済サービスを提供できる」という3要件を満たす当座預金などの決済用預金は、全額が保護対象となります。
- 選択肢 2不正解
- 一般預金等は、金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万円までとその利息等が保護されます(名寄せが行われます)。
- 選択肢 3正解
- 外貨預金は国内銀行に預け入れたものであっても預金保険制度の保護の対象外であり、元本1,000万円まで保護されるとする記述は誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 円建ての仕組預金は原則として一般預金等として元本1,000万円まで保護されますが、店頭表示金利を大きく超える高金利部分など利息の一部が保護対象外となることがあります。
覚えるポイント
- 外貨預金、譲渡性預金(CD)は預金保険制度の保護対象外であること。
- 決済用預金は全額保護、一般預金等は1金融機関ごとに元本1,000万円までとその利息が保護されること。
間違えやすいところ
- 国内銀行にある口座であれば、通貨の種類を問わず元本1,000万円まで保護されると誤解すること。
- 仕組預金というデリバティブ内包商品であることから元本全額が保護対象外であると誤認すること。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(預金保険法)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.13(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
事業所得の総収入金額・必要経費および棚卸資産の評価
タックスプランニング · 事業所得 / 青色専従者給与 / 棚卸資産の法定評価方法
居住者に係る所得税の事業所得等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
事業所得の総収入金額は権利確定主義が基本ですが、法令上の特例により例外的な計上が認められます。また、事業用固定資産の譲渡代金は譲渡所得となり、青色事業専従者給与と白色専従者控除の規定の違い、棚卸資産の法定評価方法(最終仕入原価法)を正確に識別することが重要です。
解き方
- 事業所得の総収入金額の計上原則(権利確定主義)および例外特例(延払基準・工事進行基準等)の有無を確認する。
- 事業用固定資産の売却が事業所得ではなく譲渡所得(総合課税)に該当することを確認する。
- 青色事業専従者給与と白色専従者控除の計算ルールの混同がないかを判別する。
- 棚卸資産の無届出時の評価方法が最終仕入原価法であることを確認する。
- 選択肢 1正解
- 所得税法上、総収入金額の計上時期は権利確定主義によりますが、工事進行基準等の特例により未実現利益の計上や収益の繰延べが認められるケースがあります。
- 選択肢 2不正解
- 事業遂行上の貸付金の利子は事業所得に含められますが、事業の用に供していた車両の譲渡代金は総合課税の譲渡所得に該当するため誤りです。
- 選択肢 3不正解
- 記載の算式(86万円または専従者数+1で除した額のいずれか低い額)は白色申告の事業専従者控除の規定であり、青色事業専従者給与には適用されないため誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 棚卸資産の評価方法を期日までに届け出なかった場合の法定評価方法は「最終仕入原価法による原価法」であり、先入先出法ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 棚卸資産の法定評価方法は最終仕入原価法(原価法)である。
- 事業用車両等の売却益は事業所得ではなく総合課税の譲渡所得となる。
間違えやすいところ
- 青色事業専従者給与(適正額の届出額が必要経費)と白色専従者控除(86万円/50万円の定額制約)を混同しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の所得税法および関係法令
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
退職所得の金額の計算および現物退職金・源泉徴収税率
タックスプランニング · 退職所得控除額 / 特定役員退職手当等 / 退職所得の源泉徴収 / 保険契約の権利譲渡
居住者に係る所得税の退職所得に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
退職所得の金額は、原則として「(収入金額-退職所得控除額)×1/2」で計算します。ただし特定役員退職手当等(役員等勤続年数5年以下)は2分の1計算の適用がありません。生命保険契約を現物退職金とする場合は「解約返戻金相当額」が収入金額となります。
解き方
- 勤続年数25年3ヶ月は切り上げて26年とし、退職所得控除額(800万円+70万円×6年=1,220万円)に障害者割増100万円を加算して1,320万円になることを確認する。
- 「退職所得の受給に関する申告書」未提出時の源泉徴収税率が一律20.42%(所得税20%+復興特別所得税0.42%)であることを確認する。
- 法人契約の生命保険を退職金として現物支給する場合の評価額が「解約返戻金相当額」であるかを確認する。
- 特定役員退職手当等では2分の1計算が排除され、控除後の全額が退職所得となる規定を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 勤続年数は端数を切り上げ26年となり、800万円+70万円×(26-20)=1,220万円に、障害者退職の加算額100万円を加えた1,320万円が控除額となります。
- 選択肢 2不正解
- 受給に関する申告書の提出がない場合、支払金額に対して一律20.42%(所得税20%、復興特別所得税0.42%)の税率で源泉徴収が行われます。
- 選択肢 3正解
- 生命保険契約を現物支給により退職金として譲渡した場合、退職金の収入金額とされるのは譲渡時の「解約返戻金相当額」であり、保険料積立金ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 役員等勤続年数が5年以下の特定役員退職手当等については、2分の1課税が適用されず、収入金額から退職所得控除額を控除した全額が退職所得となります。
覚えるポイント
- 保険契約の権利を退職金として譲渡した場合は「解約返戻金相当額」で評価する。
- 特定役員退職手当等(勤続5年以下)は2分の1ルールが適用されない。
間違えやすいところ
- 障害者になったことによる直接退職時の退職所得控除の100万円加算を計算に入れ忘れる。
- 保険契約の現物支給の評価額を法人の帳簿価額(保険料積立金)と混同しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の所得税法および関係法令
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における医療費控除の取扱いと控除限度額
タックスプランニング · 医療費控除 / 所得控除 / 確定申告
平成26年分の居住者に係る所得税における医療費控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
医療費控除は、納税者が自己や生計を一にする配偶者その他の親族のために支払った一定額を超える医療費について、最高200万円を限度に総所得金額等から控除できる制度です。
解き方
- 総所得金額等が200万円以上の場合の医療費控除額の算式(実質自己負担額-10万円)および控除上限額(200万円)を確認する。
- 診療のために直接必要な器具購入費や通院費の対象範囲、未確定の補てん保険金の取扱い基準を各肢と照合して誤りを特定する。
- 選択肢 1正解
- 総所得金額等が200万円以上の場合の医療費控除額は「(支払った医療費の額-保険金等で補てんされる金額)-10万円」ですが、控除額の限度額は最高200万円(100万円ではない)であるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 医師等の診療等を受けるために直接必要であり、かつ自己の日常最低限の用を足すために供される松葉づえや補聴器、義足等の購入費用は医療費控除の対象となるため適切です。
- 選択肢 3不正解
- 通院費用として電車やバス等の人的役務提供の対価である公共交通機関の運賃は医療費控除の対象となりますが、自家用車通院に係るガソリン代や駐車料金は対象外であるため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 確定申告書提出時までに生命保険契約等から受給する給付金の額が確定していないときは、その見込額で見積もって控除し、後日確定額と差異が生じた場合は修正申告等で精算するため適切です。
覚えるポイント
- 医療費控除の最高限度額は200万円であること
- 自家用車のガソリン代・駐車場代は医療費控除の対象外であること
間違えやすいところ
- 医療費控除の上限額を寄附金控除や雑損控除等の他の控除限度額と混同して100万円と誤認しやすい点に注意が必要です。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の所得税法第73条(医療費控除)および関係通達に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.14(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得税における扶養控除の適用要件と控除額の区分
タックスプランニング · 扶養控除 / 人的控除 / 所得税
所得税の扶養控除に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、年齢は12月31日現在のものとし、ほかに必要とされている要件等はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
3
解説
所得税の扶養控除は、生計を一にする親族等の年齢(その年の12月31日現在)および同居の有無等の属性に応じて控除額が細かく区分されています。
解き方
- 16歳未満(年少扶養親族:控除額0円)、16歳以上19歳未満・23歳以上70歳未満(一般扶養親族:38万円)、19歳以上23歳未満(特定扶養親族:63万円)、70歳以上(老人扶養親族:同居老親等58万円/その他48万円)の区分を確認する。
- 同居特別障害者に係る加算が障害者控除側の加算措置である点を確認し、各選択肢の正誤を判定する。
- 選択肢 1不正解
- その年の12月31日現在の年齢が16歳未満の親族は年少扶養親族とされ、扶養控除の適用対象外(控除額は0円)であるため不適切です。
- 選択肢 2不正解
- 特定扶養親族に該当するのは19歳以上23歳未満の者(控除額63万円)です。17歳の者は一般の控除対象扶養親族に該当し、控除額は38万円となるため不適切です。
- 選択肢 3正解
- 70歳以上の扶養親族は老人扶養親族となり、そのうち納税者本人または配偶者の直系尊属で常に同居している同居老親等に係る扶養控除額は58万円となるため適切です。
- 選択肢 4不正解
- 同居特別障害者に対する35万円の加算措置は「障害者控除」(40万円+35万円=75万円)として適用されるものであり、扶養控除の金額に加算されるわけではないため不適切です。
覚えるポイント
- 特定扶養親族の対象年齢は19歳以上23歳未満(控除額63万円)であること
- 同居老親等に係る老人扶養控除額は58万円(非同居等は48万円)であること
- 同居特別障害者加算は扶養控除ではなく障害者控除に加算(計75万円)されること
間違えやすいところ
- 16歳以上19歳未満の高校生年代を特定扶養親族(63万円)と誤認する誤りや、同居特別障害者加算が扶養控除側にあると誤認する間違いが多く見られます。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の所得税法第84条(扶養控除)および第79条(障害者控除)に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
認定長期優良住宅に係る住宅ローン控除および投資型減税
タックスプランニング · 住宅借入金等特別控除 / 認定長期優良住宅新築等特別税額控除 / 税額控除
居住者が平成26年10月に新築の認定長期優良住宅を取得した場合における住宅借入金等特別控除および認定長期優良住宅の新築等をした場合の所得税額の特別控除(認定長期優良住宅新築等特別税額控除)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
認定長期優良住宅を新築等した場合、住宅借入金等特別控除(住宅ローン減税)の優遇措置か、ローン利用の有無を問わず利用できる認定長期優良住宅新築等特別税額控除(投資型減税)のいずれかを選択適用します。投資型減税は標準的な性能強化費用相当額を基礎とし、控除しきれない税額について1年間の繰越控除が認められています。
解き方
- 住宅借入金等特別控除の控除期間(原則10年)および特定取得時の認定住宅における控除率(1.0%)を確認する。
- 投資型減税の算定基礎(掛かり増し費用の10%)と限度額、およびその年の所得税額から控除しきれない場合の翌年繰越控除の規定を適用して正誤を判定する。
- 選択肢 1不正解
- 認定長期優良住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除の適用期間は最長10年間であり、15年間ではありません。
- 選択肢 2不正解
- 平成26年10月の取得(消費税率8%の特定取得)における認定長期優良住宅の借入限度額は5,000万円、控除率は1.0%であるため、年末残高4,000万円に対する控除額は40万円(4,000万円×1.0%)となります。
- 選択肢 3不正解
- 認定長期優良住宅新築等特別税額控除の控除額は、実際に要した費用全体の10%ではなく、認定基準に適合するために要する標準的な性能強化費用相当額(掛かり増し費用、上限650万円)の10%(最高65万円)です。
- 選択肢 4正解
- 認定長期優良住宅新築等特別税額控除の適用を受けた年分の所得税額から控除しきれなかった金額があるときは、その控除しきれなかった金額を翌年分の所得税額から繰越控除することができます。
覚えるポイント
- 認定長期優良住宅新築等特別税額控除は掛かり増し費用の10%が控除額となり、控除しきれない金額は翌年に繰越控除可能。
間違えやすいところ
- 投資型減税の計算基礎を住宅取得対価全体と誤認したり、ローン控除との重複適用ができると誤解しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.15(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
個人の所得税の確定申告制度
タックスプランニング · 確定申告不要制度 / 準確定申告 / 無申告加算税 / 更正の請求
居住者の所得税の確定申告に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
給与所得者の確定申告不要制度における「給与所得及び退職所得以外の所得金額」は、各所得の金額の計算規定に基づき算出された金額を指します。一時所得の場合、所得税法上の「一時所得の金額」は特別控除後の金額(1/2する前)を意味し、総所得金額に合算する際に1/2とする規定とは区別されます。
解き方
- 所得税法第121条における確定申告不要の要件(所得金額20万円以下の判定方法)を整理する。
- 準確定申告の期限(4カ月以内)、無申告加算税の不適用要件(自主申告かつ1カ月以内等)、更正の請求期限(原則5年)の各規定と照らし合わせ、適切な選択肢を判定する。
- 選択肢 1正解
- 給与所得以外の所得金額が20万円以下かどうかの判定において、一時所得は総所得金額に算入される1/2後の金額ではなく、所得税法第34条第2項に規定する「一時所得の金額(2分の1にする前の金額)」で判定します。
- 選択肢 2不正解
- 納税者が年の途中で死亡した場合の準確定申告の期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4カ月以内です。
- 選択肢 3不正解
- 期限後申告であっても無申告加算税が課されない要件の一つは、法定申告期限から「1カ月以内」に自主的に提出されていることであり、「2週間以内」ではありません。
- 選択肢 4不正解
- 納付すべき税額が過大であった場合等における更正の請求ができる期間は、原則として法定申告期限から「5年以内」です。
覚えるポイント
- 給与所得者の20万円以下申告不要基準で、一時所得は「1/2する前」の所得金額で判定する。
間違えやすいところ
- 総所得金額の計算時に1/2することと、所得税法121条の「所得金額」の判定基準(1/2前)を混同しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
法人税における交際費等の損金不算入制度
タックスプランニング · 法人税 / 交際費等の損金不算入 / 接待飲食費
内国法人が支出する交際費等(租税特別措置法の「交際費等の損金不算入」に規定するもの)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、当該法人は平成26年4月1日から平成27年3月31日までの間に事業を開始する1年決算法人であり、設立事業年度等ではなく、資本金の額が5億円以上の法人等による完全支配関係はないものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
法人が支出する交際費等は原則として損金不算入ですが、平成26年度税制改正により、期末資本金1億円超の大法人でも接待飲食費の50%相当額を損金算入できるようになりました(上限額なし)。一方、期末資本金1億円以下の中小法人は、年間800万円までの定額控除限度額まで全額損金算入するか、接待飲食費の50%損金算入かのいずれかを選択できます。
解き方
- 期末の資本金の額から法人の規模区分(中小法人か大法人か)を把握する。
- 各大法人・中小法人に応じた交際費等の損金算入ルール(定額控除限度額800万円の適用可否、接待飲食費の50%損金算入、上限設定の有無)を照合して各選択肢の正誤を判定する。
- 選択肢 1不正解
- 期末資本金1億円以下の中小法人は年間800万円までの定額控除限度額が認められているため、交際費等の支出が700万円であればその全額を損金算入できます。
- 選択肢 2不正解
- 資本金1億円超の大法人に認められる特例は接待飲食費の50%損金算入のみであるため、接待飲食費以外の交際費等は金額にかかわらず全額が損金不算入となります。
- 選択肢 3不正解
- 資本金1億円超の大法人であっても、支出した接待飲食費の50%相当額を損金算入できるため、1,000万円支出した場合は500万円が損金算入されます。
- 選択肢 4正解
- 接待飲食費の50%損金算入の特例には損金算入額の上限は定められていないため、2,000万円支出した場合は50%である1,000万円が損金算入され、800万円が上限となるわけではありません。
覚えるポイント
- 接待飲食費の50%損金算入特例には損金算入額の上限設定がないこと。
- 中小法人(資本金1億円以下)は「800万円の定額控除」と「接待飲食費の50%損金算入」の選択適用であること。
間違えやすいところ
- 中小法人の定額控除限度額である800万円を、大法人の接待飲食費の50%損金算入の上限額と混同してしまうこと。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(平成26年度税制改正後の租税特別措置法第61条の4)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.16(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
所得拡大促進税制の要件および税額控除限度額
タックスプランニング · 法人税 / 所得拡大促進税制 / 税額控除
平成26年度税制改正において拡充・延長された所得拡大促進税制(以下、「本制度」という)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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解答
4
解説
所得拡大促進税制は、青色申告法人が一定の要件を満たして国内雇用者への給与等支給額を増加させた場合に、基準事業年度からの給与等増加額の10%を法人税額から控除できる制度です。適用には①給与等総額が基準事業年度比で一定割合以上増加、②給与等総額が前事業年度以上、③継続雇用者の平均給与等支給額が前事業年度超、の3つの要件を満たす必要があります。
解き方
- 所得拡大促進税制の税額控除率(支給増加額の10%)および適用要件(給与増加割合、前年比維持、継続雇用者の平均給与増加)を整理する。
- 各選択肢について、控除割合、雇用者数の要件の有無、事業年度ごとの増加率要件、継続雇用者給与の要件を照合して適切な記述を特定する。
- 選択肢 1不正解
- 税額控除限度額は、基準事業年度からの給与等支給増加額の「10%相当額」です(20%は控除上限額となる当期の調整前法人税額に対する割合です)。
- 選択肢 2不正解
- 雇用者数の増加要件(2名以上等)は雇用促進税制における要件であり、所得拡大促進税制には雇用者数の増加人数要件はありません。
- 選択肢 3不正解
- 平成27年4月1日前に開始する事業年度においては、基準事業年度と比較して雇用者給与等支給額を「2%以上」増加させることが要件です(3%以上となるのは平成27年4月1日以後開始事業年度です)。
- 選択肢 4正解
- 本制度の適用要件として、前事業年度および当事業年度に継続して勤務している継続雇用者に対する平均給与等支給額が、前事業年度の額を超える必要があります。
覚えるポイント
- 所得拡大促進税制の税額控除額は支給増加額の10%であること。
- 要件3は「継続雇用者の平均給与等支給額」が前事業年度超であること。
間違えやすいところ
- 雇用者数の増加数を要件とする「雇用促進税制」と、給与等の支給増加を要件とする「所得拡大促進税制」を混同すること。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(平成26年度税制改正後の租税特別措置法第42条の12の5)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
青色申告法人の欠損金の繰越控除および繰戻し還付
タックスプランニング · 法人税 / 青色欠損金の繰越控除 / 欠損金の繰戻し還付
青色申告法人の欠損金の繰越控除および繰戻し還付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない要件等はすべて満たしているものとする。
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解答
4
解説
法人税法上の青色申告法人には欠損金の繰越控除が認められており、大法人には控除限度額(所得の一定割合)の制限が課される一方、中小法人等にはその制限がなく所得金額の全額まで控除できます。
解き方
- 法人の規模(大法人か中小法人等か)による欠損金の繰越控除限度額の相違を確認する。
- 資本金1億円以下の中小法人等は所得の80%制限の対象外(100%控除可能)であることから選択肢4が不適切と判断する。
- 選択肢 1不正解
- 欠損金の繰越控除の適用要件は、欠損金が生じた事業年度に青色申告書を提出し、その後連続して確定申告書(白色申告でも可)を提出していることです。
- 選択肢 2不正解
- 繰越欠損金を損金算入する際は、最も古い事業年度に生じた欠損金から順次損金の額に算入します。
- 選択肢 3不正解
- 資本金1億円以下の中小法人等については、欠損金の繰戻し還付制度の適用が認められており、前1年以内に開始した事業年度の所得に繰り戻して還付請求が可能です。
- 選択肢 4正解
- 所得金額の80%を限度とする控除制限は大法人に適用されるものであり、資本金1億円以下の中小法人等は所得金額の全額(100%)まで控除可能です。
覚えるポイント
- 中小法人等(資本金1億円以下など)は欠損金の控除限度額制限を受けず100%控除可能。
間違えやすいところ
- 大法人に適用される控除限度額(80%等)の規制が中小法人等にも適用されると混同しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法人税法第57条、第80条
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.17(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産登記法における合筆登記および対抗要件
不動産 · 不動産登記法 / 合筆の制限 / 対抗要件 / 仮登記
不動産登記に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
不動産登記法では、権利関係の混乱を防ぐため所有権以外の権利の登記が一致しない土地同士の合筆を制限しており、承諾があっても合筆できない厳格なルールが存在します。
解き方
- 各選択肢の不動産登記および民法上の規定(対抗要件、合筆制限、登記簿の構成、仮登記抹消手続き)を確認する。
- 合筆制限(不動産登記法第41条)において、1筆のみに抵当権がある場合は抵当権者の承諾があっても合筆できない点から選択肢2が不適切と判断する。
- 選択肢 1不正解
- 民法第177条の規定により、不動産の物権変動は登記を備えなければ第三者に対抗できないため、先に登記を備えた第三者に対抗できません。
- 選択肢 2正解
- 合筆する土地の1筆のみに抵当権の登記がある場合、抵当権者の承諾書を添付しても合筆登記は申請できません(不動産登記法第41条)。
- 選択肢 3不正解
- 登記事項証明書の権利部甲区には、所有権の保存、移転、仮登記、差押えなど、所有権に関する事項が記載されます。
- 選択肢 4不正解
- 不動産登記法第110条により、登記上の利害関係人は仮登記名義人の承諾があるときは単独で仮登記の抹消を申請することができます。
覚えるポイント
- 合筆の制限:所有権以外の権利登記が1筆のみにある場合、承諾書があっても合筆不可。
間違えやすいところ
- 抵当権者の承諾書があれば合筆が可能になると誤って判断しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の不動産登記法および民法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
筆界特定制度の概要と手続き
不動産 · 不動産登記法 / 筆界特定制度
筆界特定制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
2
解説
筆界とは、表題登記がある一筆の土地と他の土地との公法上の境界であり、行政処分等により公法上客観的に定められているものです。当事者間の合意によって自由に決定・変更できる私法上の境界(所有権界)とは区別されます。筆界特定制度は、筆界特定登記官が現地における筆界の位置を特定する制度です。
解き方
- 筆界(公法上の境界)と所有権界(私法上の境界)の違いを確認し、筆界が合意で変更可能かを検討する。
- 筆界特定制度の申請権者(共有者の単独申請可否)および筆界特定書等の写しの交付請求権者(何人でも請求可)の要件を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 筆界特定とは、筆界特定登記官が土地の筆界の現地における位置を特定する手続であり、民事上の所有権の帰属・範囲を確定するものではありません(適切)。
- 選択肢 2正解
- 筆界は公法上の境界であるため、私権の主体である土地所有者同士の合意や公正証書等によって勝手に創設・変更することはできません(不適切)。
- 選択肢 3不正解
- 筆界特定の申請は、対象土地の所有権登記名義人等が行いますが、共有土地である場合は共有者の1人が単独で申請することができます(適切)。
- 選択肢 4不正解
- 何人も、登記官に対し、手数料を納付して筆界特定書等の写しの交付を請求することができます。隣地所有者等の利害関係人に限られません(適切)。
覚えるポイント
- 筆界は公法上の境界であり当事者の合意で変更不可
- 共有登記名義人の1人からでも筆界特定を単独申請可能
- 筆界特定書の写しは何人でも交付請求可能
間違えやすいところ
- 私法上の「所有権界(合意で変更可)」と公法上の「筆界(合意で変更不可)」を混同しやすい。
- 筆界特定書の写しの交付請求を、利害関係人のみに限定されていると誤認しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の不動産登記法に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
不動産売買取引における瑕疵担保責任
不動産 · 民法 / 宅地建物取引業法 / 住宅瑕疵担保責任(品確法)
不動産の売買取引における瑕疵担保責任に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか(出題時点の法令に基づく)。
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解答
2
解説
不動産売買における瑕疵担保責任(契約不適合責任)について、民法の規定は任意規定であり、原則として当事者間で責任を全部免除・軽減する特約を有効に結ぶことができます。ただし、宅地建物取引業法(宅建業者が自ら売主で買主が非業者の場合、引渡しから2年以上とする特約を除き民法より不利な特約は無効)や品確法(新築住宅の構造耐力上主要な部分等について10年間の瑕疵担保責任が義務化)などの強行規定により特例が設けられています。
解き方
- 民法の原則的な権利行使期間(知った時から1年以内)と任意規定性を確認する。
- 宅地建物取引業法の特約制限(引渡日から2年以上)および品確法の瑕疵担保責任期間(引渡日から10年間)を確認し、各選択肢の誤りを判別する。
- 選択肢 1不正解
- 民法(出題時点)において、買主が瑕疵担保責任を追及して契約の解除または損害賠償請求を行うことができる期間は、買主が瑕疵の事実を知った時から「1年以内」です(2年ではありません)。
- 選択肢 2正解
- 民法の瑕疵担保責任の規定は任意規定であるため、宅建業者が自ら売主となる場合などの法令上の制限に違反しない限り、瑕疵担保責任を負わないとする特約(免責特約)は有効です。
- 選択肢 3不正解
- 宅地建物取引業者が自ら売主となり、宅建業者以外の者が買主となる場合、瑕疵担保責任の期間について「引渡日から2年以上」とする特約を除き、民法より不利な特約は無効とされます(1年以上ではありません)。
- 選択肢 4不正解
- 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)において、新築住宅の売主が住宅の構造耐力上主要な部分等について瑕疵担保責任を負う期間は、物件の引渡日から「10年間」です(20年ではありません)。
覚えるポイント
- 民法の瑕疵担保責任行使期間は「知った時から1年以内」
- 宅建業者が自ら売主となる場合の特約制限は「引渡日から2年以上」
- 品確法の新築住宅の瑕疵担保責任期間は「引渡日から10年間」
間違えやすいところ
- 宅建業法の引渡日から「2年以上」と、品確法の引渡日から「10年間」の年数を混同しやすい。
- 民法の「知った時から1年」を「引渡時から1年」または「2年」と誤認しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の民法、宅地建物取引業法、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく。
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.18(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
定期建物賃貸借契約(定期借家契約)の要件と効力
不動産 · 借地借家法 / 定期建物賃貸借
定期建物賃貸借契約(定期借家契約)に関する次の記述(a)~(c)のうち、適切なものの個数として最も適切なものはどれか。 (a)定期借家契約は、契約の期間について最長期間の制限はないが、その期間を6カ月未満とすることはできない。 (b)定期借家契約において、自己の居住のために床面積が200㎡未満の建物を賃借している借家人は、転勤、療養等のやむをえない事情により、自己の生活の本拠として使用することが困難になったときは、特約がなくとも当該建物の賃貸借契約を中途解約することができる。 (c)定期借家契約は、公正証書で締結しなければならないため、公正証書以外の書面および口頭による契約は無効となる。
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解答
1
解説
借地借家法第38条に規定される定期建物賃貸借は、契約更新がなく期間満了により確定的に終了する制度です。普通建物賃貸借と異なり契約期間に上限・下限の制限はなく、契約締結は「公正証書による等書面」で行うことが要件とされています。また、床面積200㎡未満の居住用建物においては、一定のやむを得ない事由がある借家人の中途解約権が法律上保護されています。
解き方
- 記述(a)について、定期建物賃貸借における契約期間の制限規定(上限・下限)の有無を確認する。
- 記述(b)について、居住用建物の定期借家契約における借家人の中途解約権の要件(床面積200㎡未満、やむを得ない事由)を確認する。
- 記述(c)について、定期建物賃貸借契約の成立要件である書面性(公正証書に限定されるか否か)を確認する。
- 適切な記述の個数を数え、該当する選択肢を選択する。
- 選択肢 1正解
- 適切な記述は(b)の1つのみであるため正しい。
- 選択肢 2不正解
- 適切な記述は1つのみであるため誤りである。
- 選択肢 3不正解
- 適切な記述は1つのみであるため誤りである。
- 選択肢 4不正解
- (b)が適切であるため「0(なし)」は誤りである。
覚えるポイント
- 定期借家契約の期間には上限も下限もなく、1年未満の契約も有効である。
- 中途解約権は床面積200㎡未満の居住用建物でやむを得ない事由がある場合に特約がなくても認められる。
- 契約方式は公正証書に限定されず「書面」であればよい(事前説明書面も別途必要)。
間違えやすいところ
- 事業用定期借地権等と混同し、定期借家契約も「公正証書によること」が必須であると誤認しやすい。
- 普通借家契約の「1年未満の期間を定めた場合は期間の定めのないものとみなされる」ルールを定期借家に誤適用しやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令(借地借家法第38条)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
建築基準法における道路・高さ・日影規制および複数用途地域にわたる敷地制限
不動産 · 建築基準法 / 道路斜線制限 / 日影規制 / 用途地域の跨ぎ
建築基準法上の規制に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
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解答
4
解説
敷地が異なる用途地域にまたがる場合、建築基準法第91条に基づき、敷地の過半(50%超)が属する地域の用途規制が敷地全体に適用されます。準工業地域では工業地域と異なり、住宅やホテル・旅館等の建築が認められています。また、セットバック部分は道路とみなされ敷地面積から除外され、道路斜線制限は全用途地域(用途無指定含む)に適用され、低層住居専用地域の日影規制は条例指定により「軒高7m超または階数3以上」の建築物に適用されます。
解き方
- 選択肢1について、42条2項道路(みなし道路)の後退(セットバック)部分が建ぺい率・容積率算定時の敷地面積に含まれるか確認する(含まれないため適切)。
- 選択肢2について、道路斜線制限の適用対象地域を確認する(すべての用途地域および無指定地域に適用されるため適切)。
- 選択肢3について、第一種低層住居専用地域における日影規制の対象規模(軒高7m超または地上階数3以上)を確認する(適切)。
- 選択肢4について、敷地450㎡のうち過半を占めるのが準工業地域(300㎡)であることを把握し、建築基準法第91条(過半主義)により敷地全体に準工業地域の用途制限が適用されることを確認する。準工業地域では居住用マンションもビジネスホテルも建築可能であるため、不適切と判定する。
- 選択肢 1不正解
- 建築基準法第42条第2項により道路境界線とみなされる線までのセットバック部分は道路として扱われるため、敷地面積から除外され建ぺい率・容積率の計算対象に含まれません。
- 選択肢 2不正解
- 道路斜線制限は、良好な道路環境と日照・通風を確保するため、すべての用途地域および用途地域の指定のない区域において適用されます。
- 選択肢 3不正解
- 第一種・第二種低層住居専用地域では、地方公共団体の条例で指定された区域内において、軒の高さが7mを超える建築物または地階を除く階数が3以上の建築物が日影規制の対象となります。
- 選択肢 4正解
- 敷地が異なる用途地域にまたがる場合、過半が属する地域の用途制限が全体に適用されます。本問では準工業地域が過半(300㎡>150㎡)であり、準工業地域では居住用マンションもホテル・旅館も建築できるため、「建築することはできない」とする記述は誤りです。
覚えるポイント
- 用途地域をまたぐ場合の用途規制は「過半が属する地域」のルールが敷地全体に適用される。
- 建ぺい率・容積率をまたぐ場合は面積按分(加重平均)で計算するが、用途規制は按分ではなく過半主義である。
- 道路斜線制限はすべての用途地域に適用される(隣地斜線制限は低層住居専用地域等にはなく、北側斜線制限は低層・中高層住居専用地域等に適用)。
間違えやすいところ
- 用途規制と建ぺい率・容積率の計算ルール(過半主義と加重平均)を取り違えてしまう。
- 工業地域では住宅やホテルが建築不可である点に引きずられ、過半の準工業地域の用途制限が適用されることを見落とす。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の建築基準法(法第42条第2項、第56条、第56条の2、第91条)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.19(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
地方税法における固定資産税の制度と軽減特例
不動産 · 固定資産税 / 課税標準の特例 / 新築住宅の減額特例 / バリアフリー改修特例
地方税法に定める固定資産税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
固定資産税は毎年1月1日(賦課期日)現在の所有者に1年分が課税されます。政策的配慮から、住宅用地に対する課税標準の特例(小規模住宅用地は6分の1等)や、新築住宅・認定長期優良住宅・住宅リフォームに対する各種税額減額措置が講じられています。
解き方
- 賦課期日主義と地方税法上の納税義務関係について検討する。
- 住宅用地の課税標準の特例における対象住宅(自己居住用・賃貸用の別)を確認する。
- 新築認定長期優良住宅の中高層耐火建築物に対する税額軽減期間(7年度分)と適用面積(120㎡まで1/2減額)の規定を判定する。
- バリアフリー改修工事に伴う固定資産税の減額期間(翌年度1年分)および減額割合(3分の1)を確認する。
- 選択肢 1不正解
- 固定資産税は賦課期日(1月1日)の台帳登録所有者が全額の納税義務を負い、年の途中で譲渡しても自治体による日割り計算や未経過分の還付は行われません(売買当事者間の日割り清算は民法上の特約にすぎません)。
- 選択肢 2不正解
- 住宅用地に対する課税標準の特例は、自己の居住用住宅だけでなく、賃貸アパートや賃貸マンションなどの敷地である宅地にも広く適用されます。
- 選択肢 3正解
- 新築認定長期優良住宅のうち3階建以上の中高層耐火建築物等に係る固定資産税は、新築翌年度から7年度分にわたり、住宅1戸あたり床面積120㎡までの部分について税額の2分の1が減額されます。
- 選択肢 4不正解
- 一定要件を満たすバリアフリー改修工事を行った住宅に係る固定資産税の減額措置は、工事完了の翌「1年度分」に限り、1戸あたり床面積100㎡までの部分について税額の3分の1が減額されます。
覚えるポイント
- 固定資産税は1月1日現在の所有者に課税され公的な日割り還付はない
- 認定長期優良住宅の固定資産税減額期間は一般住宅で5年度分、中高層耐火建築物等で7年度分(120㎡まで1/2軽減)
間違えやすいところ
- 売買実務で行われる日割り清算を地方税法上の公的還付制度と誤解しないこと
- バリアフリー改修の固定資産税軽減(翌年1年度分・100㎡・1/3減額)と新築住宅軽減(120㎡・1/2減額)の要件数値を混同しないこと
出題の前提:2014年4月1日現在施行の地方税法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
居住用財産の譲渡所得の特別控除および軽減税率の特例
不動産 · 3,000万円特別控除 / 10年超所有軽減税率の特例 / 空き家要件 / 特例の併用・重複適用関係
「居住用財産の譲渡所得の3,000万円の特別控除」(以下、「特別控除の特例」という)および「居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例」(以下、「軽減税率の特例」という)の適用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、各特例の適用を受けるためのほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
居住用財産を譲渡した場合の課税特例のうち、3,000万円特別控除は所有期間に関わらず適用可能です。一方、軽減税率の特例は譲渡した年の1月1日時点で所有期間が10年を超えている必要があります。居住の用に供さなくなった物件は住まなくなった日から3年目の12月31日までの譲渡が要件となります。
解き方
- 3,000万円特別控除の適用要件(所有期間要件の有無)を確認する。
- 軽減税率の特例の適用要件(譲渡年の1月1日時点で所有期間10年超)を確認し、平成18年4月取得・平成26年5月譲渡の適否を判定する。
- 転居後の空き家期間要件(住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡)を確認する。
- 買換え特例と特別控除・軽減税率特例との重複適用の可否(選択制)を確認する。
- 選択肢 1正解
- 居住用財産の3,000万円特別控除には所有期間の制限がありません。短期譲渡所得であっても要件を満たせば適用を受けられるため、「適用を受けることはできない」とする本肢は誤り(不適切)です。
- 選択肢 2不正解
- 軽減税率の特例を受けるためには、譲渡した年の1月1日において所有期間が10年を超えている必要があります。平成18年4月購入・平成26年5月譲渡の場合、平成26年1月1日時点での所有期間は約7年8カ月であり、適用を受けることはできません。
- 選択肢 3不正解
- 以前に居住の用に供していた家屋等の場合、居住しなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡すれば対象となります。平成23年8月に退去した場合、平成26年12月31日までに譲渡すればよいため、平成26年5月の譲渡は特別控除の適用を受けられます。
- 選択肢 4不正解
- 「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」は、3,000万円特別控除や10年超所有軽減税率の特例との重複適用はできず、いずれかの選択適用となります。
覚えるポイント
- 居住用財産の3,000万円特別控除には所有期間の要件がない
- 居住用財産の軽減税率は譲渡年の1月1日現在で所有期間10年超が必要
- 空き家は「住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで」の譲渡が期限
間違えやすいところ
- 3,000万円特別控除に長期所有(5年超や10年超)の要件があると勘違いしてしまう
- 所有期間の判定基準日が「譲渡日」ではなく「譲渡した年の1月1日」であることを失念してしまう
出題の前提:2014年4月1日現在施行の租税特別措置法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.20(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
借地権設定に係る税務上の取扱い
不動産・相続 · 借地権 / 認定課税 / 使用貸借 / 土地の無償返還に関する届出書
借地権(定期借地権を除く)の設定に際して権利金を支払う慣行のある地域において、借地権を設定した場合の税務上の取扱いに関する次の記述(a)〜(c)のうち、適切なものの個数として最も適切なものはどれか。 (a)親が、その所有する土地を子の自宅の建物の敷地として使用させる場合において、通常の権利金および相当の地代のいずれの収受もしないが、毎年、その土地の固定資産税相当額を地代として収受しているときは、子は親から借地権相当額の贈与を受けたものとされる。 (b)法人が、その所有する土地をその法人の役員の自宅の建物の敷地として使用させる場合において、通常の権利金および相当の地代のいずれの収受もしないが、その役員との連名により所轄税務署長に対して「土地の無償返還に関する届出書」を提出しているときには、法人に対しては権利金の認定課税は行われない。 (c)法人の役員が、その所有する土地をその法人の本社の建物の敷地として使用させる場合において、通常の権利金および相当の地代のいずれの収受もなく、かつその役員との連名により所轄税務署長に対して「土地の無償返還に関する届出書」も提出していないときには、役員に対しては権利金の認定課税はないが、法人に対しては借地権相当額の受贈益の認定課税が行われる。
解答・解説を表示
解答
2
解説
土地の無償または低額での貸借において、個人間では使用貸借として借地権の贈与税課税は行われませんが、法人が関与する取引では経済的利益を巡って借地権等の認定課税が行われます。ただし「土地の無償返還に関する届出書」を提出している場合は、将来無償で返還されることが前提となるため権利金の認定課税が回避されます。
解き方
- 各記述の当事者関係(個人間、法人と役員間)および地代・権利金・届出書の有無を確認する。
- 個人間の使用貸借における借地権認定課税の有無、および法人・役員間取引での無償返還届出書の有無に応じた課税関係を判定する。
- 適切な記述が(b)と(c)の2つであることを確認し、該当する選択肢を選択する。
- 選択肢 1不正解
- 適切な記述は(b)と(c)の2つ存在するため不適切です。
- 選択肢 2正解
- (a)は不適切(個人間の使用貸借では借地権の贈与税認定課税は生じない)、(b)は適切(届出書の提出により権利金の認定課税は行われない)、(c)は適切(役員土地を法人が無償使用し届出書がない場合は法人に借地権受贈益が認定課税される)であり、適切な記述は2つです。
- 選択肢 3不正解
- 記述(a)が不適切であるため、3つすべてが適切とする本肢は誤りです。
- 選択肢 4不正解
- 記述(b)と(c)が適切であるため、0(なし)とする本肢は誤りです。
覚えるポイント
- 個人間の土地の貸借で固定資産税相当額以下の収受であれば使用貸借となり、借地権の認定課税は発生しない。
- 役員・法人間の貸借では「土地の無償返還に関する届出書」を提出することで権利金の認定課税を回避できる。
間違えやすいところ
- 個人間で固定資産税程度の支払いがある場合を賃貸借と混同し、借地権の贈与税が課されると誤認しやすい。
- 役員所有の土地を法人に無償で貸す際、届出書を提出しないと法人側に借地権の受贈益課税が発生する点を見落としやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
暦年課税における贈与税の申告
相続・事業承継 · 贈与税申告 / 生前贈与加算 / 更正の請求 / 申告期限
暦年課税の場合の贈与税の申告に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
3
解説
贈与税は暦年(1月1日〜12月31日)単位で翌年2月1日から3月15日までに受贈者が申告・納付します。生前贈与加算は「相続や遺贈により財産を取得した者」にのみ適用されるため、相続等で財産を取得しなかった受贈者は贈与税の申告義務を免れません。
解き方
- 各選択肢の贈与税申告の手続き、期限、相続発生時の課税関係を法令に照合する。
- 選択肢3において、相続や遺贈により財産を取得していない受贈者に対する生前贈与加算の適用の有無を確認する。
- 相続等により財産を取得しない者は生前贈与加算の対象外であり贈与税申告が必要であるため、記述3が不適切と判定する。
- 選択肢 1不正解
- 贈与税の申告期限は、原則として財産を取得した年の翌年2月1日から3月15日までと規定されているため適切です。
- 選択肢 2不正解
- 受贈者が申告書の提出期限前に申告書を提出しないで死亡したときは、その相続人が相続の開始を知った日の翌日から10カ月以内に被相続人の納税地の所轄税務署長に申告書を提出しなければならないため適切です。
- 選択肢 3正解
- 生前贈与加算の対象となるのは「相続または遺贈により財産を取得した者」に限られます。相続等により財産を取得しなかった者は生前贈与加算の対象にならず、贈与税の申告書を提出する必要があるため不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 贈与税に係る更正の請求期限は、贈与税の除斥期間(6年)に合わせて、原則として法定申告期限から6年以内とされているため適切です。
覚えるポイント
- 生前贈与加算が適用されるのは「相続または遺贈により財産を取得した受贈者」のみである。
- 受贈者が申告前に死亡した場合は、相続開始を知った翌日から10カ月以内に相続人が代理申告する。
間違えやすいところ
- 贈与の年に贈与者が死亡した場合、すべての受贈者が相続税申告で一本化されて贈与税申告が不要になると誤認しやすい。
- 贈与税の更正の請求期限は一般の国税(5年)と異なり6年である点を見落としやすい。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.21(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続時精算課税制度の要件と取扱い
相続・事業承継 · 相続時精算課税制度 / 住宅取得等資金の贈与特例 / 推定相続人
相続時精算課税制度に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
相続時精算課税制度は贈与者ごとに選択する制度であり、一度選択するとその贈与者からの贈与については暦年課税に戻すことはできません。また、養子縁組解消などで親族関係が消滅した場合でも、特定贈与者からの贈与に対する本制度の適用効力は継続します。
解き方
- 住宅取得等資金贈与に係る相続時精算課税の特例要件(贈与者の年齢要件撤廃等)および非課税特例との併用可否を確認する。
- 税制改正による受贈者要件(平成27年以降は20歳以上の孫も対象)の変更点を確認する。
- 養子縁組解消など事後的な身分関係の変更があっても、同一の特定贈与者からの贈与については相続時精算課税の効力が維持される規定を確認し、誤りを特定する。
- 選択肢 1不正解
- 住宅取得等資金の贈与に係る相続時精算課税の特例では、贈与者の年齢制限(贈与年の1月1日現在65歳以上)の要件が撤廃されているため、65歳未満であっても適用を受けることができます。
- 選択肢 2不正解
- 住宅取得等資金の贈与税の非課税制度と相続時精算課税制度は併用可能です。非課税枠(500万円または1,000万円等)を控除した後の残額が相続時精算課税の特別控除額(限度額2,500万円)以下となるため、贈与税額は算出されません。
- 選択肢 3不正解
- 平成25年度税制改正により、平成27年1月1日以後の贈与について受贈者の範囲が「20歳以上の直系卑属(子・孫)」に拡大されたため、23歳の孫は75歳の祖父からの贈与について本制度の適用を受けることができます。
- 選択肢 4正解
- 養子縁組の解消により特定贈与者の推定相続人でなくなった場合でも、一度選択した相続時精算課税制度の効力は継続するため、その特定贈与者からの贈与により取得した財産には引き続き本制度が適用されます。
覚えるポイント
- 相続時精算課税は一度選択すると暦年課税への変更は不可であり養子縁組解消後も効力は継続する
間違えやすいところ
- 推定相続人の資格を喪失したことで相続時精算課税の適用関係が終了し暦年課税に戻ると誤認しやすい
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(および平成25年度税制改正における平成27年1月1日施行規定)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
遺言の効力・方式・手続
相続・事業承継 · 遺言の撤回 / 公正証書遺言の証人欠格 / 自筆証書遺言の検認・開封
遺言に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
4
解説
民法上、遺言は遺言者の最終意思を尊重するため自由に撤回でき、方式による優劣はありません。一方で検認は遺言書の偽造や変造を防止し現状を保存するための手続であり、検認手続を経ずに無断開封しても遺言自体の効力は直ちには失われません。
解き方
- 遺言後の生前処分と遺言の抵触に関する撤回擬制(民法第1023条第2項)を確認する。
- 遺言撤回の方式に優劣がないこと(公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回可能)を確認する。
- 公正証書遺言作成時の証人の欠格事由(推定相続人等)を確認する。
- 検認前開封の違反効果(過料の制裁はあるが遺言自体は無効にならない)を適用して不適切な記述を特定する。
- 選択肢 1不正解
- 民法第1023条第2項の規定により、遺言をした後に遺言の内容と抵触する財産の生前処分等の法律行為が行われた場合、その抵触する部分については遺言を撤回したものとみなされます。
- 選択肢 2不正解
- 遺言の撤回は民法に定める遺言の方式に従って自由に行うことができ、遺言の方式の種類に優劣はないため、公正証書遺言を自筆証書遺言によって撤回することができます。
- 選択肢 3不正解
- 民法第974条により、未成年者、推定相続人およびその配偶者ならびに直系血族等は、公正証書遺言等の作成における証人・立会人になることができません。
- 選択肢 4正解
- 封印のある自筆証書遺言を家庭裁判所の検認前に開封した場合、5万円以下の過料の制裁を受けますが、遺言書の法的な効力自体が無効になるわけではありません。
覚えるポイント
- 検認前の自筆証書遺言の開封は5万円以下の過料対象だが遺言の効力は無効にならない
間違えやすいところ
- 公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回することはできないと方式の優劣を誤認しやすい
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(民法第974条、第1004条、第1005条、第1022条、第1023条)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.22(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の遺産に係る基礎控除額と法定相続人の数
相続・事業承継 · 遺産に係る基礎控除額 / 法定相続人の数 / 養子の算入制限
平成26年9月に死亡したAさんの親族関係図に基づき、相続税における遺産に係る基礎控除額として最も適切なものを1つ選びなさい。 <親族関係の概要> ・被相続人:Aさん(平成26年9月死亡) ・Aさんの配偶者:すでに死亡 ・Aさんの父母:父・母ともにすでに死亡 ・実子:長男Bさん(健在)、長女Cさん(健在)、二女Dさん(すでに死亡、配偶者あり、子なし) ・養子:弟Gさん(Aさんの普通養子)、孫Eさん(Aさんの普通養子・長男Bの子)、孫Fさん(Aさんの普通養子・長男Bの子)
解答・解説を表示
解答
2
解説
相続税の基礎控除額の計算における法定相続人の数は、民法上の相続人のうち実子がいる場合は普通養子を1人まで(実子がいない場合は2人まで)算入できます。また平成26年12月31日以前の相続では基礎控除額は「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」でした。
解き方
- 民法上の相続人を整理し、死亡した二女Dには子がいないため代襲相続が発生しないことを確認する。
- 被相続人に実子(長男B・長女C)がいるため、普通養子3人(弟G・孫E・孫F)のうち法定相続人の数に算入できる養子は1人のみであることを判定する。
- 法定相続人の数を「実子2人+養子1人=3人」とし、平成26年当時の基礎控除算式「5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円」を計算する。
- 選択肢 1不正解
- 6,000万円は平成27年1月1日以後の新税制(3,000万円+600万円×法定相続人の数)で法定相続人を5人と誤認した場合の金額等であり、不適切です。
- 選択肢 2正解
- 実子2人に養子制限による1人を加えた法定相続人3人に基づき、5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円となり、適切です。
- 選択肢 3不正解
- 9,000万円は法定相続人の数を実子がない場合の養子制限である2人を加えた4人(5,000万円+1,000万円×4人)と誤認した計算であり、不適切です。
- 選択肢 4不正解
- 1億円は養子の算入制限を考慮せず、実子2人と養子3人の計5人(5,000万円+1,000万円×5人)として計算した金額であり、不適切です。
覚えるポイント
- 実子がいる場合の養子の法定相続人算入限度は1人、実子がいない場合は2人までです。
間違えやすいところ
- 二女Dが死亡していてもその配偶者は相続人にはなれず、直系卑属がいないため代襲相続も発生しない点に注意します。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(平成26年9月相続)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
相続税の申告義務の有無の判定
相続・事業承継 · 相続税の申告義務 / 相続時精算課税制度 / 生命保険金の非課税 / 配偶者の税額軽減
次の各ケースにおいて、相続人が相続税の申告を必要とするものはいくつあるか。なお、各ケースについて相続税の遺産に係る基礎控除額は8,000万円であるものとし、記載のある事項以外は考慮しないものとする。 (a) 相続時精算課税制度を適用して、被相続人から相続人が現金2,500万円の贈与を受け、被相続人の相続開始時における相続財産がその生前の贈与財産を含んで8,000万円以下となる場合 (b) 死亡保険金の非課税金額の規定を適用することにより、相続税の課税価格の合計額が8,000万円以下となる場合 (c) 配偶者に対する相続税額の軽減の適用を受けることにより、納付すべき相続税の税額がゼロとなる場合
解答・解説を表示
解答
1
解説
相続税の申告義務は、課税価格の合計額が遺産に係る基礎控除額を超える場合に生じます。税額控除である配偶者の税額軽減は申告書の提出が要件となるため税額がゼロでも申告が必要ですが、非課税規定や課税価格の合計額が基礎控除以下である場合は原則申告不要です。
解き方
- 各ケースについて、課税価格の合計額と基礎控除額の関係および特例適用の申告要件の有無を確認する。
- (a)は精算課税適用財産を加算した課税価格の合計額が基礎控除額以下であり申告不要、(b)は死亡保険金の非課税控除後の課税価格が基礎控除額以下であり申告不要と判定する。
- (c)は配偶者の税額軽減の適用要件として申告書の提出が必要であるため申告義務があると判定し、申告が必要なケースは1つと結論付ける。
- 選択肢 1正解
- 申告が必要なケースは(c)の1つのみであるため、1が適切です。
- 選択肢 2不正解
- 申告が必要なケースは(c)の1つのみであり、2つとする記述は不適切です。
- 選択肢 3不正解
- (a)および(b)は課税価格が基礎控除額以下となるため申告不要であり、3つとする記述は不適切です。
- 選択肢 4不正解
- (c)は税額がゼロになっても特例適用のために申告が必要であるため、なし(ゼロ)とする記述は不適切です。
覚えるポイント
- 小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減は、税額がゼロになっても申告書の提出が必須です。
間違えやすいところ
- 死亡保険金や退職手当金の非課税限度額の控除は申告要件ではないため、控除後の課税価格が基礎控除以下なら申告不要です。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.23(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例
相続・事業承継 · 事業承継税制 / 非上場株式等についての相続税の納税猶予 / 雇用確保要件 / 延納
平成27年1月1日以後の相続に係る「非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
4
解説
法人版事業承継税制は、後継者が円滑に事業を承継できるよう、取得した非上場株式に係る相続税の納税を一定割合猶予する制度です。税制改正による親族外承継の容認や、5年間の雇用維持の平均基準、猶予打切り時における延納制度の利用など、各要件・手続きの正確な理解が求められます。
解き方
- 後継者要件を確認し、平成27年1月1日以後の相続では親族以外の承継も対象となったことを確認する。
- 経営承継期間(5年間)の雇用確保要件が「毎年」ではなく「5年間の平均」で80%維持であることを把握する。
- 納税猶予対象割合(一般措置は議決権株式の最大3分の2まで、対象税額の80%)を確認する。
- 認定取消等により納税猶予が確定した場合に、申請により延納が認められる規定があることを確認して正誤を判断する。
- 選択肢 1不正解
- 平成25年度税制改正(平成27年1月1日施行)により、後継者の「被相続人の親族であること」という要件は撤廃され、親族外の後継者も適用対象となりました。
- 選択肢 2不正解
- 雇用確保要件は、経営承継期間(5年間)の各計算基準日における常時使用従業員数の「平均」が、相続開始時の80%以上であることが求められ、毎年80%以上を維持する必要はありません。
- 選択肢 3不正解
- 本特例(当時の一般措置)において猶予されるのは、発行済議決権株式総数の最大3分の2までに対応する相続税額の80%であり、全額ではありません。
- 選択肢 4正解
- 経営承継期間中に雇用確保要件を満たせない等の事由で認定が取り消され、猶予税額の納付が必要となった場合、一時に納付することが困難なときは延納の適用を選択することができます。
覚えるポイント
- 事業承継税制の後継者は親族外承継も認められている。
- 雇用確保要件は5年間の平均で80%以上を維持することである。
間違えやすいところ
- 雇用要件を「毎期80%以上」と誤解しやすいが、正しくは「5年平均で80%以上」である点に注意する。
- 猶予割合を全額と誤認しないようにする(特例措置では全額だが一般措置では80%かつ上限あり)。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(平成25年度税制改正施行予定を含む)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.24(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
取引相場のない株式の相続税評価(特定の評価会社等)
相続・事業承継 · 取引相場のない株式 / 特定の評価会社 / 純資産価額方式 / 株式保有特定会社 / 土地保有特定会社
取引相場のない株式の相続税評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
1
解説
取引相場のない株式の評価では、原則的評価方式として会社規模に応じた「類似業種比準方式」「純資産価額方式」「両者の併用方式」が用いられますが、資産構成が極端な会社や開業後間もない会社などの「特定の評価会社」に該当する場合は、規模区分にかかわらず原則として純資産価額方式等によって評価されます。
解き方
- 開業後3年未満の会社が特定の評価会社に該当し、純資産価額方式で評価されるルールを確認する。
- 比準要素のうち2要素以上がゼロの会社(比準要素数1の会社等)は純資産価額方式等で評価され、類似業種比準方式単独では評価できないことを確認する。
- 株式保有特定会社の判定基準割合(会社規模にかかわらず一律50%以上)を確認する。
- 土地保有特定会社の判定基準割合(大会社70%以上、中・小会社90%以上)を確認し、小会社も対象に含まれることを確認する。
- 選択肢 1正解
- 開業後3年未満の会社等の株式は特定の評価会社に該当するため、会社の規模区分にかかわらず、原則として純資産価額方式により評価します。
- 選択肢 2不正解
- 比準要素のうち配当金額と利益金額の2要素がゼロの会社は「比準要素数1の会社」に該当し、純資産価額方式(または大会社・中会社における一定割合の併用)で評価され、類似業種比準方式のみで評価することはできません。
- 選択肢 3不正解
- 株式保有特定会社に該当するかどうかの判定割合は、会社の規模区分に関係なく、総資産価額に占める株式等の価額の合計額の割合が「50%以上」です。
- 選択肢 4不正解
- 土地保有特定会社は、大会社は土地等割合が70%以上、中会社および小会社は90%以上で該当するため、小会社であっても該当することがあります。
覚えるポイント
- 開業後3年未満の会社は規模区分にかかわらず原則として純資産価額方式で評価する。
- 株式保有特定会社は会社規模を問わず株式保有割合が50%以上である。
間違えやすいところ
- 土地保有特定会社の判定において、小会社が対象外であると混同しやすいが、小会社も90%以上で該当する。
- 比準要素数1の会社を類似業種比準方式で評価できると誤認しないように注意する。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等(財産評価基本通達)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.24(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
小規模宅地等の減額特例(特定同族会社事業用宅地等・併用限度等)
相続・事業承継 · 小規模宅地等の課税価格の計算の特例 / 特定同族会社事業用宅地等 / 特定居住用宅地等 / 限度面積の完全併用
「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、各選択肢において、ほかに必要とされる要件等はすべて満たしているものとする。
解答・解説を表示
解答
1
解説
小規模宅地等の特例において、特定同族会社事業用宅地等は法人を被相続人親族グループ全体で50%超保有していることおよび取得者が申告期限において役員であること等が求められますが、取得者個人が単独で50%超の議決権を保有する必要はありません。
解き方
- 特定同族会社事業用宅地等の法人要件(被相続人及びその親族等が50%超保有)と取得者要件(申告期限まで所有継続・申告期限に役員等)を確認します。
- 特定居住用宅地等の継続保有要件(同居親族の場合は申告期限まで居住・所有継続)と税制改正による限度面積(平成27年以降は330㎡、事業用との完全併用で最大730㎡)を確認して正誤を判定します。
- 選択肢 1正解
- 特定同族会社事業用宅地等における法人要件は、被相続人および親族等で50%超の議決権等を有することであり、宅地を取得した親族自身が単独で議決権の50%超を有している必要はありません。
- 選択肢 2不正解
- 被相続人と同居していた親族が特定居住用宅地等の適用を受けるためには、相続税の申告期限まで引き続きその宅地等を所有し、かつ居住していなければならないため、申告期限前に売却した場合は適用を受けられません。
- 選択肢 3不正解
- 平成27年1月1日以後の相続から、特定居住用宅地等の限度面積は従来の240㎡から330㎡に拡充されています。
- 選択肢 4不正解
- 平成27年1月1日以後の相続からは、特定居住用宅地等(最大330㎡)と特定事業用宅地等(最大400㎡)の完全併用が認められ、面積調整を行わずに最大730㎡まで適用可能です。
覚えるポイント
- 特定同族会社事業用宅地等の取得者は申告期限まで保有し役員であることが必要だが、単独で過半数株主である必要はない。
間違えやすいところ
- 同族会社の判定基準(グループ全体で50%超)と取得者本人の要件(役員であること等)を混同しないように注意が必要です。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の法令等および公布済みの平成25年度税制改正(平成27年1月1日施行分)
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.25(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
非公開会社における相続人等に対する株式の売渡請求(会社法)
相続・事業承継 · 会社法 / 譲渡制限株式 / 相続人等に対する売渡請求 / 株主総会の特別決議
譲渡制限株式を発行している会社が,相続等により当該会社の譲渡制限株式を承継した者に対して,その株式を会社に売り渡すことを請求できる旨を定款に定めている場合の会社法上の取扱いに関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
2
解説
会社法上、譲渡制限株式の相続人等に対する売渡請求を行うには、定款の定めに加えて、売渡しを請求する都度、株主総会の特別決議(議決権を行使できる株主の議決権の過半数出席、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成)が必要です。
解き方
- 会社法における相続人等に対する株式売渡請求(会社法174条〜177条)の要件と手続を整理します。
- 株主総会決議の要件が「特別決議」であること、売主となる相続人はその決議で議決権を行使できないこと(会社法175条)を確認し、誤りを特定します。
- 選択肢 1不正解
- 会社法第176条第1項により、会社は相続その他の一般承継があったことを知った日から1年以内に売渡し請求をしなければなりません。
- 選択肢 2正解
- 株式の売渡請求を行うための株主総会の決議は、定時総会に限られず臨時総会でも可能であり、普通決議ではなく「特別決議」が必要とされています。
- 選択肢 3不正解
- 会社法第177条第2項により、売渡請求があった日から20日以内に協議が調わないときは、会社または相続人は裁判所に対して売買価格決定の申立てをすることができます。
- 選択肢 4不正解
- 自己株式の取得に該当するため、会社法第461条の規定により交付する金銭等の帳簿価額の総額は効力発生日における分配可能額の範囲内でなければなりません。
覚えるポイント
- 相続人等に対する株式売渡請求の株主総会決議は「特別決議」であり、当該相続人は議決権を行使できない。
間違えやすいところ
- 通常の自己株式取得と異なり、売渡請求の決議において対象となる相続人は原則として議決権を行使できない点と、決議要件が特別決議である点を混同しないようにします。
出題の前提:2014年4月1日現在施行の会社法
出典:金融財政事情研究会『2014年9月 1級 学科(基礎編)』
公式問題 p.25(公式掲載ページ) ↗(www.kinzai.or.jp)
2014年9月 1級 学科(基礎編)
参照した公式資料
金融財政事情研究会が公開した2014年9月 1級 学科(基礎編)の問題・解答資料です。
- 公式問題(公式掲載ページ) ↗ — www.kinzai.or.jp(資料の掲載案内)
金財のPDFは公式掲載ページからご覧ください。古い資料は現在の一覧に掲載されていない場合があります。

