旧制度の午前・午後と、2023年度以降の科目A・科目Bの公開問題を区別しています。現在の試験対策では現行シラバスと科目Bの形式を確認してください。公開問題は本試験の全出題を網羅する資料ではありません。
2019年度 秋期 午前の概要
10進数から2進数への基数変換アルゴリズム
テクノロジ系 · 基数変換 / アルゴリズムと流れ図
10進整数 j(0 < j < 100)を8桁の2進数に変換し、下位桁から順に配列要素 NISHIN(1) から NISHIN(8) に格納する流れ図がある。流れ図中の a 及び b に入れる処理の組合せとして、適切なものはどれか。ここで、j div 2 は j を2で割った商の整数部分、j mod 2 は j を2で割った余りを表す。
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解答
エ
解説
まず要点:10進数を2進数にするときは、2で割った余りを下位の桁から順に並べ、商を次の計算に使います。だから1回のくり返しでは「余りを配列に入れる」を先に行い、「商に置き換える」を後にします。順番を逆にすると、いちばん下の桁の情報が消えてしまいます。
解き方
- 2進数の各桁を求めるため、いまのjを2で割った余り(j mod 2)を配列NISHIN(k)に入れる処理を先に置きます。
- 余りを取り出したあと、次の桁を処理するためjを2で割った商(j div 2)に置き換える処理を置きます。
- よってaにはNISHIN(k) ← j mod 2、bにはj ← j div 2が入り、選択肢エが正解です。
- 選択肢 ア不正解
- 商を先に計算すると、もとのjのいちばん下の桁(最下位ビット)が消えてしまうので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- jに余りを入れるともとの数の情報が消え、配列に商を入れるのも桁の決まりとして誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 配列に商を入れ、jを余りに変える処理で、基数変換の手順が逆になっているため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 余り(ビットの値)を配列に入れたあと、商を新しいjとして次のくり返しに渡す正しい処理です。
答えの内訳
- a:NISHIN(k) ← j mod 2
- 現在の値 j を2で割った余り(最下位ビットの値)を求め、配列の k 番目の要素に格納します。
- b:j ← j div 2
- 次の桁の値を求めるため、j を2で割った商で更新して1ビット右へシフトさせます。
覚えるポイント
- 10進数からn進数への変換は「nで割った余りを下位桁から記録し、商を次の値にする」の繰り返しです。
間違えやすいところ
- 商への更新(j div 2)を余りの保存(j mod 2)より先にすると、いちばん下の桁が消えてしまう点に注意しましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問1出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.3 ↗(www.ipa.go.jp)
ビット演算によるビット反転
テクノロジ系 · ビット演算 / 排他的論理和
8ビットの値の全ビットを反転する操作として、適切なものはどれか。
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解答
ウ
解説
まず要点:8ビットの値を全ビット反転するには、16進表記FF(2進数の11111111)と排他的論理和(XOR)をとります。排他的論理和は、1と演算したビットは反転し、0と演算したビットはそのままになります。そのため、反転したい桁に1を並べたマスクを使うと、すべてのビットを反転できます。
解き方
- 8ビットをすべて反転させるビットマスクを考えます。全ビット反転には2進数の「11111111」を使います。
- 2進数の「11111111」を16進数に直すと「FF」になります。
- ビットを反転させる論理演算は排他的論理和(XOR)なので、16進表記FFとの排他的論理和をとる操作が適切です。
- 選択肢 ア不正解
- 00(全ビット0)とXORをとると、もとのビットはそのまま残り、反転しません。
- 選択肢 イ不正解
- 00と論理和(OR)をとっても、もとのビットの値はそのまま変わらないため誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- FF(全ビット1)とXORをとると、0は1に、1は0になり、全ビットが正しく反転します。
- 選択肢 エ不正解
- FFと論理和(OR)をとると、すべてのビットが1に固定されてしまうため誤りです。
覚えるポイント
- XOR 1 はビット反転、XOR 0 はそのまま維持、AND 0 はビットクリア、OR 1 はビットセットです。
間違えやすいところ
- 論理和(OR)と排他的論理和(XOR)を混同し、全ビットを1にする操作と反転する操作を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問2出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.3 ↗(www.ipa.go.jp)
無向グラフの隣接行列表現
テクノロジ系 · グラフ理論 / 隣接行列
ノードとノードの間のエッジの有無を、隣接行列を用いて表す。ノードを行と列(a〜f)に対応させ、エッジが存在する場合は1、存在しない場合は0で示した無向グラフの隣接行列があるとき、この行列が表すグラフとして適切なものはどれか。
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解答
ウ
解説
まず要点:無向グラフの隣接行列で、行iと列jの交わるところが1なら、ノードiとノードjの間にエッジがあります。無向グラフの隣接行列は対称になり、各行の1の個数がそのノードにつながるエッジの本数(次数)になります。
解き方
- 隣接行列の各行からエッジを読み取ります。行aはbだけに1があるので、エッジ(a, b)があります。
- 行bはa, c, dに1があるので、エッジ(a, b), (b, c), (b, d)があります。
- 同じように、行cはb, d, e、行dはb, c、行eはc, f、行fはeにつながっていることが分かります。
- あるべきエッジは全部で (a,b), (b,c), (b,d), (c,d), (c,e), (e,f) の6本で、選択肢ウの図と一致します。
- 選択肢 ア不正解
- ほんとうはbとcの間にエッジがあるはずで、余計なつながりもあるため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- bとdの間のエッジが抜けているため、与えられた隣接行列と一致しません。
- 選択肢 ウ正解
- 行列が示す6本のエッジ (a,b), (b,c), (b,d), (c,d), (c,e), (e,f) をすべて正しく表しています。
- 選択肢 エ不正解
- bとdの間、およびcとdの間のつながりが、与えられた行列と合っていません。
覚えるポイント
- 無向グラフの隣接行列は対角成分を挟んで対称となり、各行(列)の「1」の総数が各ノードの次数を表します。
間違えやすいところ
- となり合うノードだけでなく、弧を描いて離れたノード間(例:bとd、cとe)のエッジを見落とさないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問3出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
関数の極限値の計算
テクノロジ系 · 応用数学 / 極限
a 及び b を定数とする関数 f(t) = a / (t + 1) 及び g(t) = b / (t^2 - t) に対して、lim (t→∞) {g(t) / f(t)} はどれか。ここで、a ≠ 0、b ≠ 0、t > 1 とする。
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解答
ア
解説
まず要点:有理式の t→∞ の極限は、分子と分母の最高次の次数を比べて求めます。分母の次数が分子より大きいときは、分母のほうが速く大きくなるので、極限値は0になります。
解き方
- g(t)/f(t) を分数の計算で変形します:{b / (t^2 - t)} / {a / (t + 1)} = {b(t + 1)} / {a(t^2 - t)}。
- 分母と分子をそれぞれtの最高次の項t^2で割ると、分子は b(1/t + 1/t^2)、分母は a(1 - 1/t) になります。
- t→∞ のとき 1/t と 1/t^2 は0になるので、極限値は b(0 + 0) / a(1 - 0) = 0 / a = 0 と求まります。
- 選択肢 ア正解
- 分母が2次、分子が1次なので、tを無限大にすると式全体の値は0になります。
- 選択肢 イ不正解
- 分子と分母の次数が同じでないので、1のような0でない定数にはなりません。
- 選択肢 ウ不正解
- 分子と分母の最高次の次数が同じときに現れる係数の比なので、この問題では誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 分子の次数が分母より高いときは無限大になりますが、この問題は分母が高いので0になります。
覚えるポイント
- 分数式の極限(t→∞)は「分母の次数 > 分子の次数」なら0に収束します。
間違えやすいところ
- f(t)とg(t)の比をとるときに分母と分子を逆にしてしまい、分子の次数を高く見誤らないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問4出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
正規分布曲線のグラフの特徴
テクノロジ系 · 確率と統計 / 正規分布
平均が60、標準偏差が10の正規分布を表すグラフはどれか。
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解答
ア
解説
まず要点:正規分布のグラフは、平均を中心に左右対称な釣鐘型(ガウス曲線)になります。曲がり方が変わる点(変曲点)は、平均から標準偏差1つ分はなれた場所にあります。この問題では平均60、標準偏差10なので、変曲点は中央60から左右に10はなれた50と70の位置です。
解き方
- 平均が60なので、確率が最大になる中央のピークが x = 60 のグラフにしぼります(2つ山のウやゆがんだエは除きます)。
- 正規分布は平均を中心に左右対称なので、左右対称な釣鐘型のアとイを比べます。
- 標準偏差が10なので、平均60から変曲点までの距離が10(x = 70 または 50)になっているアが適切です。
- 選択肢 ア正解
- 平均60で左右対称の釣鐘型になり、60から70までの幅が標準偏差10として正しく示されています。
- 選択肢 イ不正解
- 幅10が55から65(平均60の±5)になっており、標準偏差の意味と合いません。
- 選択肢 ウ不正解
- 山が2つある2峰性の形になっており、正規分布の形ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 左右非対称で左に裾が広がっており、左右対称である正規分布ではありません。
覚えるポイント
- 正規分布は「平均値を中心に左右対称な釣鐘型」であり、「平均 ± 標準偏差」の位置に変曲点を持ちます。
間違えやすいところ
- 標準偏差を「全体の幅」と勘違いして、平均の±5(合計の幅10)を示す選択肢イを選ばないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問5出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
一様乱数と確率の計算
テクノロジ系 · 確率と統計 / 一様乱数
Random(n) は、0以上 n 未満の整数を一様な確率で返す関数である。整数型の変数 A、B 及び C に対して次の手続きを実行したとき、C の値が 0 になる確率はどれか。 A = Random(10) B = Random(10) C = A - B
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解答
ウ
解説
まず要点:C = A - B が0になるのは A = B のときです。AとBはそれぞれ0から9までの10通りを同じ確率でとるので、組み合わせは10×10=100通りあります。そのうちA=Bになるのは10通りなので、確率は10/100 = 1/10になります。
解き方
- Random(10) は0から9までの10種類の整数を、それぞれ1/10の同じ確率で返します。
- AとBの組み合わせは全部で10×10=100通りあり、どれも同じ確率です。
- C = A - B = 0 になるのはA = Bのときで、当てはまる組み合わせは(0,0),(1,1),...,(9,9)の10通りです。
- よって求める確率は 10 / 100 = 1/10 となります。
- 選択肢 ア不正解
- A=0かつB=0のような、特定の1通りだけが起こる確率であるため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 100通りのうち5通りが当てはまる場合の確率であり、計算と一致しません。
- 選択肢 ウ正解
- A=Bとなる場合は全100通りのうち10通りあるので、確率は1/10となり正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 100通りのうち20通りが当てはまる場合の確率であり、誤りです。
覚えるポイント
- 同じn種類の値をとる2つの独立な一様乱数が一致する確率は、常に 1/n になります。
間違えやすいところ
- 「差が0になる」を「AもBも0になる」と狭く考えて、1/100と間違えないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問6出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
BNF記法による構文定義
テクノロジ系 · BNF / 構文規則
次のBNFで定義される <変数名> に合致するものはどれか。 <数字> ::= 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 <英字> ::= A | B | C | D | E | F <英数字> ::= <英字> | <数字> | _ <変数名> ::= <英字> | <変数名><英数字>
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解答
エ
解説
まず要点:このBNFの変数名は、かならず英字(AからF)で始まり、その後ろに英数字(AからF、0から9、_)をいくつでも続けられます。定義が再帰的(自分自身を使って定義されている)なので、先頭が英字であることが必ず必要な条件になります。
解き方
- 構文定義を確認します。英字はAからF、数字は0から9、英数字はAからF、0から9、アンダースコア(_)のいずれかです。
- 変数名の定義を見ると、1文字のときは必ず英字で、2文字目からは英数字が続く再帰的な形です。つまり「先頭は必ず英字(AからF)」が必須です。
- 各選択肢の先頭文字を見ます。アは「_」、イは「2」、ウは「3」で、どれも英字ではないので外れます。
- エの「F5_1」は先頭が英字の「F」で、続く「5」「_」「1」もすべて英数字なので、定義に合います。
- 選択肢 ア不正解
- 先頭がアンダースコア(_)で、英字で始まらなければならない決まりに反します。
- 選択肢 イ不正解
- 先頭が数字の「2」であり、英字で始まっていないため合致しません。
- 選択肢 ウ不正解
- 先頭が数字の「3」なので、英字で始まるという決まりに反します。
- 選択肢 エ正解
- 先頭が英字の「F」で、続く「5」「_」「1」も英数字なので条件を満たしています。
覚えるポイント
- 再帰的BNF構文「X ::= A | X B」は、「先頭がAで、その後にBが0回以上繰り返される」パターンを表します。
間違えやすいところ
- 英数字に「_」が含まれているからといって、変数名の先頭にも「_」が使えると勘違いしないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問7出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
スタックを用いた文字順序の制御
テクノロジ系 · データ構造 / スタック
A, C, K, S, T の順に文字が入力される。スタックを利用して、S, T, A, C, K という順に文字を出力するために、最小限必要となるスタックは何個か。ここで、どのスタックにおいてもポップ操作が実行されたときには必ず文字を出力する。また、スタック間の文字の移動は行わない。
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解答
ウ
解説
まず要点:スタックは後入れ先出し(LIFO)なので、同じスタックに入れた文字は入力と逆の順でしか出せません。そのため、入力と同じ順(AからC、そしてK)で出したい文字は、同じスタックに一緒に入れることができません。この問題ではA、C、Kをそれぞれ別のスタックに入れる必要があるので、3個のスタックが最小です。
解き方
- 入力の順は A, C, K, S, T、目標の出力順は S, T, A, C, K です。
- Sを出力する前に、先に入力される A, C, K をどこかのスタックに保っておく必要があります。
- 出力は S, T のあとに A, C, K の順(入力と同じ)です。スタックは後入れ先出しなので、同じスタックに入れた文字は逆順でしか出せません。だから A, C, K の3文字はそれぞれ別のスタックに入れる必要があり、少なくとも3個必要です。
- 3個のスタック(1,2,3)を使う手順を確認します:①Aをスタック1へ、②Cをスタック2へ、③Kをスタック3へ、④Sはスタック3へ入れてすぐ出しSを出力、⑤Tはスタック3へ入れてすぐ出しTを出力、⑥スタック1からAを出力、⑦スタック2からCを出力、⑧スタック3からKを出力。これで3個で実現できます。
- 選択肢 ア不正解
- スタック1個では、A, C, Kの順を逆にせずに出力することが不可能です。
- 選択肢 イ不正解
- スタック2個だと、A, C, Kのうち2つが同じスタックに入り、入力順のまま出せません。
- 選択肢 ウ正解
- A, C, Kを別々のスタックに保ち、SとTをすぐ処理すれば3個で実現できます。
- 選択肢 エ不正解
- 3個で実現できるので、最小限必要となるスタック数としては誤りです。
覚えるポイント
- スタックに「入れた順序と同じ順序」で要素を取り出すには、同一スタックでは不可能であり別々のスタックが必要です。
間違えやすいところ
- SやTのために専用のスタックがもう1つ必要と考えて4個にせず、出して空いたスタックを再利用できる点を見落とさないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問8出題条件
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
2次元配列の回転操作とインデックス変換
テクノロジ系 · 2次元配列 / 座標変換 / アルゴリズム
8×8の2次元配列Aが図2の状態のとき、二重ループ(外側i: 0から7、内側j: 0から7)をもつ図1の流れ図を実行すると、配列Bが図3の状態になった。流れ図の a に入れる操作として適切なものはどれか。ここで、配列A, Bの要素をそれぞれ A(i, j), B(i, j) とする。
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解答
エ
解説
まず要点:時計回りに90度回転させるときは、B(j, 7-i) ← A(i, j) という式を使います。元の行番号iは回転後の列番号7-iになり、元の列番号jは回転後の行番号jになるからです。行と列が入れ替わり、列は7から引く形になる点がポイントです。
解き方
- 図2の配列Aで目印のある要素の座標(i, j)を確かめます。たとえば(0, 2)や(0, 7)に印があります。
- 図3の配列Bで同じ印がどの座標へ移ったかを見ると、(2, 7)や(7, 7)に移っています。
- 元の(i, j)と移った先を比べると、移った先の行はj、列は7-iなので、B(j, 7-i) ← A(i, j) と分かります。
- 選択肢 ア不正解
- B(7-i, 7-j) ← A(i, j) は180度回転の式で、(0, 2)が(7, 5)に移るため誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- B(7-j, i) ← A(i, j) は反時計回りに90度回転させる式で、図3の並びと合いません。
- 選択肢 ウ不正解
- B(i, 7-j) ← A(i, j) は左右を反転させる式で、90度回転ではありません。
- 選択肢 エ正解
- B(j, 7-i) ← A(i, j) は時計回りに90度回転させる式で、図2を図3に正しく変換できます。
覚えるポイント
- 時計回り90度回転は (i, j) → (j, N - 1 - i) と変換されることを把握しておきましょう。
間違えやすいところ
- 時計回りと反時計回りの式を取り違えて、選択肢イを選ばないように注意しましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問9
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
除算余りを利用したハッシュ値の計算
テクノロジ系 · ハッシュ関数 / ハッシュ法 / 剰余算
10進法で5桁の数 a1 a2 a3 a4 a5 を、ハッシュ法を用いて配列に格納したい。ハッシュ関数を mod(a1 + a2 + a3 + a4 + a5, 13) とし、求めたハッシュ値に対応する位置の配列要素に格納する場合、54321 は配列のどの位置に入るか。ここで、mod(x, 13) は、x を13で割った余りとする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ハッシュ値は、各桁の和を求めてから13で割った余りとして計算します。ハッシュ法とは、キー(探したいデータの手がかり)から計算で配列の位置を直接決める方法で、速く探索できるのが特長です。54321では各桁の和が15になるので、15を13で割った余りを求めます。
解き方
- 5桁の数54321の各桁 a1=5, a2=4, a3=3, a4=2, a5=1 の和を求めます(5+4+3+2+1=15)。
- 和15に mod 13 を適用します。15÷13=1 余り2 なので、ハッシュ値は2です。
- 選択肢 ア不正解
- 15を13で割った商は1ですが、求めるのは余りなので1ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 各桁の和15を13で割った余りは2なので、配列の位置2に格納され正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 各桁の和15を13で割った余りは2なので、7は誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 各桁の和15を13で割った余りは2なので、11は誤りです。
覚えるポイント
- mod(x, y) は「x を y で割った余り」を表す記号であることを確実に押さえましょう。
間違えやすいところ
- 余りではなく商の1を答えてしまう計算ミスに注意しましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問10
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
再帰的に定義された関数の実行値の算出
テクノロジ系 · 再帰関数 / アルゴリズム / 漸化式
自然数 n に対して、次のとおり再帰的に定義される関数 f(n) を考える。f(5) の値はどれか。 f(n): if n ≦ 1 then return 1 else return n + f(n - 1)
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:再帰関数とは、自分自身を呼び出す関数のことです。終了条件(n≦1なら1を返す)に着くまで呼び出しが続き、そこから逆に足し合わせていきます。f(n)=n+f(n−1)なので、結局1からnまでの和になります。
解き方
- 終了条件を確かめます。n≦1のとき f(1)=1 です。
- 小さい方から順に計算します。f(2)=2+f(1)=3、f(3)=3+f(2)=6、f(4)=4+f(3)=10 です。
- f(4)を使って f(5)=5+f(4)=5+10=15 を求めます。
- 選択肢 ア不正解
- 6はf(3)の値なので、f(5)の答えとしては誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 定義どおりに計算するとf(5)は15になるので、9は誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 1から5までの和 5+4+3+2+1=15 となるので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 25は5を2乗するなど別の計算をした値で、この定義とは合いません。
覚えるポイント
- f(n) = n + f(n - 1) かつ f(1) = 1 は、1 から n までの自然数の総和を表します。
間違えやすいところ
- 足し算を掛け算(階乗 5!=120)と勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問11
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
CPUのクロック周波数と命令実行速度の計算
テクノロジ系 · クロック周波数 / CPI / MIPS
1 GHz のクロックで動作する CPU がある。この CPU は、機械語の 1 命令を平均 0.8 クロックで実行できることが分かっている。この CPU は 1 秒間に平均何万命令を実行できるか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:1秒間に実行できる命令数は、1秒間のクロック数を1命令あたりの平均クロック数で割って求めます。1GHzは10^9クロック、1命令は平均0.8クロックなので、10^9÷0.8で計算します。答えは「万命令」で聞かれているので、最後に10^4で割る桁換算が必要です。
解き方
- 1GHzは1秒間に1,000,000,000(10^9)回のクロックを出します。
- 1命令に平均0.8クロックかかるので、10^9÷0.8=1,250,000,000命令を実行できます。
- 「万命令」に直すため10,000で割ると、1,250,000,000÷10,000=125,000万命令です。
- 選択肢 ア不正解
- 125は単位を「万命令」ではなくMIPSなどと混同した値なので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 計算のしかたが合っておらず、1秒間の命令数として誤った値です。
- 選択肢 ウ不正解
- 80,000は10^9に0.8を掛けた値で、割るべきところを掛けているため誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 10^9÷0.8=1,250,000,000命令で、万単位にすると125,000万命令となり正しいです。
覚えるポイント
- 1 GHz = 10^9 Hz、1 MIPS = 100万命令/秒 = 100万命令/秒 です。
間違えやすいところ
- 1クロックあたりの命令数と1命令あたりのクロック数を混同して、10^9×0.8と計算しないように注意しましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問12
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
多重割込み発生時のCPU利用可能時間の計算
テクノロジ系 · 多重割込み / CPUスケジューリング / 割込み処理時間
メイン処理、及び表に示す二つの割込みA, Bの処理があり、多重割込みが許可されている。割込みA, Bが図のタイミングで発生するとき、0ミリ秒から5ミリ秒までの間にメイン処理が利用できるCPU時間は何ミリ秒か。ここで、割込み処理の呼出し及び復帰に伴うオーバヘッドは無視できるものとする。 〔割込みの属性〕 ・割込みA: 処理時間 0.5ミリ秒, 割込み優先度 高 ・割込みB: 処理時間 1.5ミリ秒, 割込み優先度 低
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:メイン処理が使えるCPU時間は、全体の時間から割込み処理に使った時間の合計を引いて求めます。多重割込みが許されていても、優先度の高い割込みが先に実行されるだけで、割込み処理に使う時間の合計は変わりません。今回は5.0ミリ秒から割込みの合計3.0ミリ秒を引きます。
解き方
- 0~5ミリ秒の間に起きる割込みの回数を数えます。Bは時刻0で1回、Aは期間中に3回です。
- 割込みの総時間を求めます。Bは1.5×1=1.5ミリ秒、Aは0.5×3=1.5ミリ秒で、合計3.0ミリ秒です。
- 全体5.0ミリ秒から割込みの総時間3.0ミリ秒を引くと、メイン処理は2.0ミリ秒使えます。
- 選択肢 ア正解
- 全体5.0ミリ秒から割込みA・Bの合計3.0ミリ秒を引いた2.0ミリ秒で正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 割込みAの回数やBの処理時間を誤って見積もった値なので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 3.5ミリ秒は割込みの合計時間であり、メイン処理の残り時間ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 5ミリ秒は全体の時間で、割込み処理の時間が引かれていないため誤りです。
覚えるポイント
- 多重割込みがあっても、オーバヘッドが無視できるなら割込みの総処理時間は単純加算で求まります。
間違えやすいところ
- 時刻5ミリ秒で起きる割込みBを期間内の処理に含めないように注意しましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問13
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
デイジーチェーン接続の特徴と具体例
テクノロジ系 · デイジーチェーン / インタフェース / Thunderbolt
次に示す接続のうち、デイジーチェーンと呼ばれる接続方法はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:デイジーチェーンとは、複数の機器を1本の数珠つなぎのように直列でつなぐ接続方法です。ハブ(集線装置)を中心に放射状につなぐスター型やツリー型とは区別されます。機器と機器を順番につないでいく形かどうかで見分けます。
解き方
- デイジーチェーンの定義(機器を数珠つなぎに直列でつなぐ形)を確かめます。
- 各選択肢のつなぎ方を見て、ハブをはさまず機器どうしを直列につなぐ選択肢イを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- PCに周辺機器をそれぞれ別のポートでつなぐ形態(1対1接続)です。
- 選択肢 イ正解
- PC→1台目→2台目のディスプレイへと数珠つなぎにしており、デイジーチェーンです。
- 選択肢 ウ不正解
- USBハブに機器を集めてつなぐ形態で、スター型(またはツリー型)接続です。
- 選択肢 エ不正解
- ネットワークハブを中心に各機器をつなぐ形態で、スター型接続です。
覚えるポイント
- デイジーチェーンは「数珠つなぎ接続」。ThunderboltやIEEE 1394、DisplayPortなどで利用されます。
間違えやすいところ
- ハブを多段につなぐカスケード接続やツリー構造と、デイジーチェーンを混同しないようにしましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問14
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
RAID1(ミラーリング)の特徴
テクノロジ系 · RAID / ミラーリング / ストレージ高信頼化
RAIDの分類において、ミラーリングを用いることで信頼性を高め、障害発生時には冗長ディスクを用いてデータ復元を行う方式はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ミラーリングで信頼性を高め、障害時は冗長ディスクから復元する方式はRAID1です。RAIDとは、複数のハードディスクを束ねて1台の仮想的なディスクとして使う技術です。RAID1は同じデータを2台以上のディスクに同時に書き込むので、1台壊れても残りから復元できます。
解き方
- 問題文に「ミラーリングを使う」「冗長ディスクで復元」とあるのを確かめます。
- RAIDの各レベルの定義と照らし合わせ、ミラーリングそのものであるRAID1を選びます。
- 選択肢 ア正解
- RAID1は同じデータを2台以上のディスクに書くミラーリング方式で、設問の説明と一致します。
- 選択肢 イ不正解
- RAID2は誤り訂正にハミング符号を使う方式で、ミラーリングではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- RAID3はバイト単位でデータを分け、専用のパリティディスクを使う方式です。
- 選択肢 エ不正解
- RAID4はブロック単位でデータを分け、専用のパリティディスクを使う方式です。
覚えるポイント
- RAID0は高速化(パリティなし)、RAID1はミラーリング、RAID5はブロック単位+分散パリティです。
間違えやすいところ
- RAID0(ストライピング)とRAID1(ミラーリング)の役割を逆に覚えないようにしましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問15
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
直列システムと並列システムの稼働率の差
テクノロジ系 · 稼働率 / 並列システム / 直列システム
2台の処理装置から成るシステムがある。少なくともいずれか一方が正常に動作すればよいときの稼働率と、2台とも正常に動作しなければならないときの稼働率の差は幾らか。ここで、処理装置の稼働率は何れも0.9とし、処理装置以外の要因は考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:2台の装置で、少なくとも一方が動けばよいときの稼働率は 1−(1−0.9)^2、2台とも動く必要があるときは 0.9×0.9 で求めます。並列(どちらかが動けばよい)は片方だけでも動くので稼働率が高くなります。その差は 0.99−0.81 で計算します。
解き方
- 「どちらかが動けばよい」並列の稼働率を求めます。1−(1−0.9)^2=1−0.01=0.99です。
- 「2台とも動く必要がある」直列の稼働率を求めます。0.9×0.9=0.81です。
- 両者の差を計算します。0.99−0.81=0.18です。
- 選択肢 ア不正解
- 0.09は0.99−0.90などの途中までの計算結果で、答えではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 0.10は1台の故障率(1−0.9)にすぎず、誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 並列0.99と直列0.81の差は0.18なので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 0.19は1.0−0.81を計算した値で、並列稼働率との差ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 並列は「1 - (全体が故障する確率)」、直列は「各稼働率の積」で求めます。
間違えやすいところ
- 並列の稼働率を1.0とみなして、1.0−0.81=0.19と間違えないように注意しましょう。
出題の前提:令和元年秋期 基本情報技術者試験 午前 問16
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
タスク間通信におけるバッファサイズの計算
テクノロジ系 · バッファオーバーフロー / システム構成
図の送信タスクから受信タスクへ、T秒間にわたって連続してデータを送信する。1秒当たりの送信量をS、1秒当たりの受信量をRとしたとき、バッファがオーバフローしないために必要なバッファサイズLを表す関係式として、適切なものはどれか。ここで、送信速度は受信速度より速く(S > R)、次の転送開始までの時間間隔は十分に確保されているものとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:バッファ(データを一時的にためる場所)の容量Lは、たまるデータ量以上にします。送信する速さSが受信する速さRより大きいと、処理しきれない分が少しずつバッファにたまります。1秒でたまる量はS−Rなので、T秒間では(S−R)×Tになります。あふれないためには、Lがこの量以上でなければなりません。
解き方
- 1秒間にバッファへたまっていく量を、送信量Sから受信量Rを引いて求めます。
- T秒間にたまる全体の量を、(S−R)×Tで計算します。
- あふれない条件はバッファの大きさLがたまる量以上なので、L≧(S−R)×Tとなります。
- 選択肢 ア不正解
- SがRより大きいので(R−S)は負の数になり、しかも不等号が「<」なので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 不等号が「<」で、たまる量よりバッファが小さいことを表すため、あふれてしまいます。
- 選択肢 ウ不正解
- SがRより大きいので(R−S)は負の数になり、たまるデータの式として合いません。
- 選択肢 エ正解
- T秒間にたまる量(S−R)×T以上を確保する、という正しい式になっています。
覚えるポイント
- バッファの滞留量計算は「(流入速度 - 流出速度)× 継続時間」で求めます。
間違えやすいところ
- 引き算の順を逆にして(R−S)とし、負の数にしてしまう間違いに注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問17問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
優先度に基づくプリエンプション動作
テクノロジ系 · リアルタイムOS / プリエンプティブ / タスク状態遷移
優先度に基づくプリエンプティブなスケジューリングを行うリアルタイムOSで、二つのタスクA、Bをスケジューリングする。タスクAの方がタスクBよりも優先度が高い場合に、リアルタイムOSが行う動作のうち適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:優先度の高いタスクが起きたら、低いタスクの実行をすぐ中断して高いタスクを動かします。プリエンプティブ(横取り)方式のリアルタイムOS(決められた時間で確実に処理するOS)では、優先度の高いタスクが起動した時点でCPUを切り替えます。中断されたタスクは入出力の完了待ちではないので、「待ち状態」ではなく、いつでも再開できる「実行可能状態」になります。
解き方
- タスクAの優先度がタスクBより高いという前提を確認します。
- 低いBの実行中に高いAが起動したときの動作を考えます。
- Bは入出力待ちではなく順番でCPUを譲るだけなので、待ち状態でなく実行可能状態になり、Aが実行状態になると判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 高いAが動いている間に低いBが起動しても割込みは起きず、Aがそのまま動き続けます。
- 選択肢 イ不正解
- 優先度の低いBの起動で、優先度の高いAが中断されることはありません。
- 選択肢 ウ正解
- 低いBの実行中に高いAが起動すると、Bは実行可能状態になり、すぐAが動きます。
- 選択肢 エ不正解
- Bは待ちではなくCPUを取り上げられただけなので、待ち状態でなく実行可能状態になります。
覚えるポイント
- プリエンプションによってCPUを奪われたタスクは「実行可能状態(レディ状態)」に遷移します。
間違えやすいところ
- 中断されたタスクを「待ち状態」と取り違えないように、区別して覚えましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問18問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
増分バックアップの方式と特徴
テクノロジ系 · バックアップ方式 / 増分バックアップ / 差分バックアップ
バックアップ方式の説明のうち、増分バックアップに該当するものはどれか。ここで、最初のバックアップでは全てのファイルのバックアップを取得し、OSが管理しているファイル更新を示す情報はリセットされるものとする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:増分バックアップは、直前のバックアップ以降に変わったファイルだけを保存します。バックアップには、全部を保存する完全バックアップ、最初の完全バックアップ以降の変更を毎回保存する差分バックアップ、直前のバックアップ以降の変更だけを保存する増分バックアップがあります。増分バックアップでは、次に変わった分だけを見つけられるよう、更新を示す情報を毎回リセットします。
解き方
- 基準になるのが「最初のバックアップ後」か「直前のバックアップ後」かを確認します(増分は直前以降)。
- 更新を示す情報の扱いを確認します(増分では次の変更を見つけるためリセットします)。
- 両方の条件を満たす選択肢ウを正解と判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 最初のバックアップ以降の変更を保存し、更新情報を残すのは「差分バックアップ」の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 毎回すべてのファイルを保存するのは「完全(フル)バックアップ」の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 直前のバックアップ以降に更新されたファイルだけを対象とし、更新情報もリセットするので増分バックアップです。
- 選択肢 エ不正解
- 更新情報にかかわらず全ファイルを保存するのは完全バックアップの一種で、増分ではありません。
覚えるポイント
- 増分バックアップは直前からの変更分のみを保存してフラグをリセット、差分バックアップはフルからの変更分を毎回保存してフラグを維持します。
間違えやすいところ
- 増分バックアップ(直前からの分)と差分バックアップ(最初の完全からの分)の違いを取り違えやすいので注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問19問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
DRAMの構造と特性
テクノロジ系 · 半導体メモリ / DRAM / 主記憶装置
DRAM(Dynamic Random Access Memory)の特徴として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:DRAMは構造が単純で高集積化でき、ビット単価を安くできます。DRAM(Dynamic Random Access Memory)は、コンデンサ(電気をためる部品)に電荷をためて情報を覚える揮発性メモリ(電源を切ると内容が消えるメモリ)です。フリップフロップ回路を使うSRAMよりセルが単純なので大容量化に向き、主記憶装置として広く使われます。ただし電荷が自然に抜けるため、一定周期で再充電するリフレッシュ操作が必要です。
解き方
- DRAMの構造が「1トランジスタ+1キャパシタ」でとても単純なことを思い出します。
- 単純な構造のため高集積化でき、容量当たりの値段(ビット単価)を安くできる利点につなげます。
- リフレッシュの要否や不揮発性など、誤った選択肢を外します。
- 選択肢 ア不正解
- ブロック単位で一括して書込み・消去を行うのはフラッシュメモリの特徴です。
- 選択肢 イ不正解
- リフレッシュが不要なのはSRAMです。DRAMはリフレッシュが欠かせません。
- 選択肢 ウ不正解
- DRAMは電源を切ると内容が消える揮発性メモリです。不揮発性なのはROMやフラッシュメモリです。
- 選択肢 エ正解
- セル構造が単純で高集積化しやすく、ビット単価が安いので主記憶に適しています。
覚えるポイント
- DRAM=コンデンサ+1トランジスタ、大容量・安価・主記憶・リフレッシュ必要。
間違えやすいところ
- リフレッシュ不要で高速・高価なSRAMの特徴と混同しないよう整理しましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問20問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
シリアル入力パラレル出力シフトレジスタの出力値読み取り
テクノロジ系 · 論理回路 / シフトレジスタ / タイミングチャート
クロックの立上りエッジで、8ビットのシリアル入力パラレル出力シフトレジスタの内容を上位方向へシフトすると同時に正論理のデータをレジスタの最下位ビットに取り込む。また、ストローブの立上りエッジで値を確定する。各信号の波形を観測した結果が図のとおりであるとき、確定後のシフトレジスタの値はどれか。ここで、数値は16進数で表記している。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:シフトレジスタは、クロックごとにデータを1ビットずつ上位へずらし、新しいビットを最下位に入れます。シリアル入力・パラレル出力のシフトレジスタ(データを1本の線で順番に入れ、8ビットなどをまとめて出す部品)では、取り込んだ順にビットが上へ押し上げられていきます。8ビット取り込むと、最初に入ったビットが最上位ビット(ビット7)、最後に入ったビットが最下位ビット(ビット0)になります。
解き方
- ストローブが立ち上がる直前の、クロックの立上りエッジ8回分を探します。
- 8回の立上りでのデータ信号の値(High=1、Low=0)を時系列に並べると「1,0,0,0,1,1,0,1」です。
- 上位へずらすので最初に入った値が最上位になり、確定時の8ビットは1000 1101₂となります。
- 1000 1101₂を4ビットずつ16進数にすると、上位が8、下位がDで「8D」になります。
- 選択肢 ア不正解
- 63₁₆は0110 0011₂であり、波形から読み取った値と一致しません。
- 選択肢 イ正解
- 取込み順1,0,0,0,1,1,0,1から1000 1101₂=8D₁₆となり、正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- B1₁₆は1011 0001₂であり、波形から読み取った値と一致しません。
- 選択肢 エ不正解
- C6₁₆は1100 0110₂であり、波形から読み取った値と一致しません。
覚えるポイント
- 「上位シフト+最下位取込み」では、最も古い入力がMSB、最新の入力がLSBになります。
間違えやすいところ
- クロックでの取込み順を逆にして、下位から上に並べてしまわないよう注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問21問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
論理回路の出力(XOR回路の真理値表)
テクノロジ系 · 論理回路 / 真理値表 / 排他的論理和
図の論理回路の入力A, Bと出力Xの関係を表す真理値表として、正しいものはどれか。回路は、Aの否定とBを入力とするAND素子、AとBの否定を入力とするAND素子、それら2つの出力を入力とするOR素子で構成されている。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:この回路は、2つの入力が異なるときだけ1を出す排他的論理和(XOR)です。上側のAND素子(2つの入力がともに1のときだけ1を出す素子)の出力は「Aの否定とB」、下側は「AとBの否定」になります。この2つをOR素子に入れると、Xは両者が違うときだけ1になります。
解き方
- 上側のAND出力を「Aの否定とB」、下側を「AとBの否定」と式にします。
- 全体の出力XをORでまとめて、X=(Aの否定・B)+(A・Bの否定)と導きます。
- AとBの4通りの組合わせでXを計算し、X=(0,1,1,0)となる選択肢イを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 両方の入力が1のときだけ1を出すAND(論理積)の真理値表です。
- 選択肢 イ正解
- 入力が異なるときに出力が1となる排他的論理和(XOR)の真理値表で、正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 両方の入力が0のときだけ1を出すNOR(否定論理和)の真理値表です。
- 選択肢 エ不正解
- 両方の入力が1のときだけ0を出すNAND(否定論理積)の真理値表です。
覚えるポイント
- X = (A・B) + (A・B) はXOR(排他的論理和)の標準的な論理式表現です。
間違えやすいところ
- NOT記号(丸印)の位置を見落とし、ただのANDやORの組合わせと間違えないようにします。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問22問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
コード体系の種類と特徴
テクノロジ系 · コード体系 / 表意コード / データ設計
コードから商品の内容が容易に分かるようにしたいとき、選択するのが適切なコード体系はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:コードから内容がすぐ分かるようにするには、表意コードを選びます。コードにはいろいろな種類があり、区分コードは範囲で分け、桁別コードは各桁に意味を持たせ、連番コードは1から順に番号を振るだけです。表意コード(モナモニックコード)は、服のサイズのS・M・Lのように、意味を表す略称や記号を使うので、見ただけで内容が分かります。
解き方
- 「コードから商品の内容が容易に分かる」という条件に注目します。
- 区分・桁別・表意・連番のそれぞれの特徴と照らし合わせます。
- 意味を直接思い浮かべられる略称を使う表意コード(モナモニックコード)が最も適切です。
- 選択肢 ア不正解
- 区分コード(ブロックコード)はグループごとに範囲を割り当てる方式で、コードから内容をすぐには読み取れません。
- 選択肢 イ不正解
- 桁別コード(シークエンスコード)は各桁に分類を割り振る方式で、規則を知らないと内容が分かりません。
- 選択肢 ウ正解
- 表意コードはサイズ記号(S、M、L)のように意味を表す文字を使うので、内容がすぐ分かります。
- 選択肢 エ不正解
- 連番コード(シーケンスコード)は1から順に番号を振るだけで、番号に内容の意味はありません。
覚えるポイント
- 表意コード(モナモニックコード)=略称や記号を用いて内容を直接連想させるコード体系。
間違えやすいところ
- 各桁に意味を持たせる「桁別コード」と、コード自体が内容を表す「表意コード」を混同しやすいので注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問23問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
マルチメディア圧縮規格(H.264/MPEG-4 AVC)
テクノロジ系 · 動画圧縮 / マルチメディア / H.264
H.264/MPEG-4 AVCの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:H.264/MPEG-4 AVCは、動画を圧縮するための国際規格です。H.264/MPEG-4 AVC(Advanced Video Coding)は、ITU-TとISO/IECが共同で決めた動画符号化の標準です。従来のMPEG-2などより約2倍以上小さくでき、ワンセグ放送からフルHD・4Kの映像配信まで幅広く使われています。
解き方
- H.264/MPEG-4 AVCが「動画の圧縮技術」であることを確認します。
- 音声の圧縮技術(ア、イ)と静止画の圧縮技術(ウ)を外します。
- 動画圧縮技術としてワンセグ放送に使われる記述(エ)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 5.1チャンネルサラウンドで使われる音声圧縮技術(ドルビーデジタルなど)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 携帯電話で使われる音声圧縮技術(AMR方式など)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- ディジタルカメラで使われる静止画圧縮技術(JPEGなど)の説明です。
- 選択肢 エ正解
- H.264/MPEG-4 AVCはワンセグ放送などに使われる動画圧縮規格で、正しいです。
覚えるポイント
- H.264/MPEG-4 AVC=高圧縮率の動画符号化規格(ワンセグ、Blu-ray等で採用)。
間違えやすいところ
- MPEGファミリーの音声規格(MPEG-2 AACなど)と動画規格を混同しないよう注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問24問題文および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
UMLクラス図における多重度の解釈
テクノロジ系 · データベース / 概念データモデル / UML / クラス図
UMLを用いて表現した次の概念データモデルの解釈として、適切なものはどれか。 〔概念データモデル〕 [部署] 1..* ─── 0..* [従業員] (関連名:所属する、矢印:部署側に向いている)
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:UMLクラス図の数字(多重度)は、相手が何人・何個まで関係できるかを表す。たとえば「1..*」は1以上、「0..*」は0以上(いなくてもよい)を意味する。ここでは従業員が部署に所属し、一人の従業員は1つ以上の部署に所属できる。
解き方
- 従業員から見た部署側の多重度は「1..*」で、最低1つ・複数可の部署に所属できる。
- 部署から見た従業員側の多重度は「0..*」で、所属0人の部署があってもよい。
- 選択肢を比べ、従業員が同時に複数の部署に所属できると述べた記述を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 多重度は「多対多」の関係を示すだけで、従業員の総数と部署の総数が同じになるわけではない。
- 選択肢 イ正解
- 従業員から見た部署側が「1..*」なので、1人で同時に複数の部署に所属してよい。
- 選択肢 ウ不正解
- 部署から見た従業員側は「0..*」なので、所属する人がいない部署があってもよい。
- 選択肢 エ不正解
- 従業員から見た部署側は「1..*」で最低1つ必要なので、どの部署にも属さない従業員は認められない。
覚えるポイント
- 多重度の記号「1..*」は1以上、「0..*」は0以上(アスタリスクは上限なし)を表します。
間違えやすいところ
- 数字がどちら側の多重度か(相手の数を表す)を混同しないよう注意。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(データベース設計・UML)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
SQLのGROUP BY句とHAVING句による集計
テクノロジ系 · データベース / SQL / GROUP BY / HAVING
“得点”表から,学生ごとに全科目の点数の平均を算出し,平均が80点以上の学生の学生番号とその平均点を求める。aに入れる適切な字句はどれか。ここで,実線の下線は主キーを表す。 得点(学生番号,科目,点数)※主キー:(学生番号, 科目) 〔SQL文〕 SELECT 学生番号, AVG(点数) FROM 得点 GROUP BY [ a ]
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:集計した結果(平均など)で絞り込むときはHAVING句、グループ化する前の1行ずつを絞るときはWHERE句を使う。ここでは学生ごとにまとめたいので、GROUP BYには「学生番号」を指定する。
解き方
- 「学生ごとに」集計するので、GROUP BYに指定する列は「学生番号」である。
- 「平均が80点以上」は集計値への条件なので、WHEREでなくHAVING句を使う。
- よってGROUP BYの直後は「学生番号 HAVING AVG(点数) >= 80」となる。
- 選択肢 ア不正解
- GROUP BYに「科目」を指定すると科目ごとの平均になり、学生ごとの平均にならない。
- 選択肢 イ不正解
- GROUP BYの後にWHERE句は置けず、しかも科目ごとの集計になってしまう。
- 選択肢 ウ正解
- 学生番号でグループ化し、集計結果にHAVINGで平均80点以上という条件を付けており正しい。
- 選択肢 エ不正解
- GROUP BYの後にWHERE句を書くのは文法違反で、集計値の条件にはHAVINGを使う。
覚えるポイント
- 行の絞り込みはWHERE句、集約関数によるグループごとの絞り込みはHAVING句で行います。
間違えやすいところ
- WHEREはグループ化の前、HAVINGは後の条件だと覚え、位置を取り違えない。
出題の前提:JIS X 3005(SQL規格)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
関係代数における属性の抽出(射影)
テクノロジ系 · データベース / 関係モデル / 関係代数 / 射影
関係モデルにおいて,関係から特定の属性だけを取り出す演算はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:表から列(属性)を取り出す演算を「射影」、行(タプル)を条件で取り出す演算を「選択」という。関係代数では、この2つが基本の演算になる。
解き方
- 表の行は「タプル」、列は「属性」に対応することをおさえる。
- 特定の列を縦に切り出す演算の名前が「射影」だと確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 結合は、共通する値をもとにして2つの表を1つにつなぐ演算である。
- 選択肢 イ正解
- 射影は、表から指定した特定の列(属性)だけを取り出す演算である。
- 選択肢 ウ不正解
- 選択は、条件に合う特定の行(タプル)だけを取り出す演算である。
- 選択肢 エ不正解
- 和は、同じ形の2つの表がもつ行を全部合わせた集合を求める演算である。
覚えるポイント
- 行を取り出すのが「選択(selection)」、列を取り出すのが「射影(projection)」です。
間違えやすいところ
- 選択と射影は、行を取るか列を取るかで混同しやすい。SELECT句が射影、WHERE句が選択と対応づけるとよい。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(関係代数)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
トランザクションの状態遷移
テクノロジ系 · データベース / トランザクション処理 / 状態遷移
一つのトランザクションはトランザクションを開始した後,五つの状態(アクティブ,アボート処理中,アボート済,コミット処理中,コミット済)を取り得るものとする。このとき,取ることのない状態遷移はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:トランザクションは途中で「コミット(確定)」か「アボート(取り消し)」のどちらかに進み、アボート処理中からコミット処理中へは進めない。取り消しを始めたら、もう確定には向かえない。
解き方
- 開始後はアクティブになり、コミット処理中かアボート処理中へ進む。
- アボート処理中は取り消し中の状態で、終われば必ず「アボート済」になる。
- コミット処理中に失敗した場合は、アボート処理中へ移ることがある。
- 選択肢 ア不正解
- アボート処理が無事に終われば「アボート済」になるので、ある遷移である。
- 選択肢 イ正解
- アボート処理を始めた後にコミット処理へ切り替えることはできず、ない遷移である。
- 選択肢 ウ不正解
- コミット処理の途中で失敗すると、アボート処理中へ移ることがある。
- 選択肢 エ不正解
- コミット処理(確定)が終われば「コミット済」になるので、ある遷移である。
覚えるポイント
- トランザクションの終了状態は「コミット済」か「アボート済」のいずれかであり、アボート処理からコミット処理へは戻れません。
間違えやすいところ
- コミット処理中からアボート処理中への遷移は、失敗時の取り消しとしてあり得るので、誤りと決めつけない。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(トランザクション管理)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
2相ロッキングとデッドロック回避
テクノロジ系 · データベース / 排他制御 / 2相ロッキング / デッドロック
2相ロッキングプロトコルに従ってロックを獲得するトランザクションA,Bを図のように同時実行した場合に,デッドロックが発生しないデータ処理順序はどれか。 ここで,readとupdateの位置は,アプリケーションプログラムでの命令発行時点を表す。また,データWへのreadは共有ロックを要求し,データX,Y,Zへのupdateは各データへの専有ロックを要求する。 〔トランザクションAの処理順序〕 read W → update X → update Y → update Z
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:デッドロックは、複数のトランザクションが互いのロック解放を待ち続けて止まる現象である。専有ロック(排他ロック)を取る順番を全員で同じにすれば、待ちの循環を防げる。
解き方
- Aの専有ロックはupdate X→Y→Zの順で「X→Y→Z」となる(read Wは共有なので競合しない)。
- デッドロックを防ぐには、Bも専有ロックの順を「X→Y→Z」に保つ必要がある。
- 選択肢の専有ロック順を見ると、ウだけがX→Y→Zで一致している。
- 選択肢 ア不正解
- 専有ロックをY→Xの順に取るので、A(X→Y)と逆で、デッドロックが起こりうる。
- 選択肢 イ不正解
- 専有ロックをY→Z→Xの順に取るので、Aと逆で、デッドロックが起こりうる。
- 選択肢 ウ正解
- 専有ロックをX→Y→Zの順に取り、Aと同じで、共有ロックのWを挟んでも循環待ちにならない。
- 選択肢 エ不正解
- 専有ロックをY→Z→Xの順に取るので、Aと逆で、デッドロックが起こりうる。
覚えるポイント
- デッドロックの防止策の基本は、アクセスする資源のロック獲得順序を全トランザクションで統一することです。
間違えやすいところ
- 共有ロック(read)は互いに待たないので、共有の位置でなく専有ロック(update)の順番に注目する。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(排他制御・同時実行制御)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
通信回線の回線利用率の計算
テクノロジ系 · ネットワーク / 通信速度 / 回線利用率
10Mビット/秒の回線で接続された端末間で,平均1Mバイトのファイルを,10秒ごとに転送するときの回線利用率は何%か。ここで,ファイル転送時には,転送量の20%が制御情報として付加されるものとし,1Mビット=10^6ビットとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:回線利用率は「平均の転送速度 ÷ 回線速度」で求める。ファイルの大きさはバイトからビットに直し(1バイト=8ビット)、制御情報の分も足して計算する。
解き方
- 1回の転送量をビットに直すと、1Mバイト=8Mビットである。
- 制御情報が20%増えるので、1回の総量は8Mビット×1.2=9.6Mビットとなる。
- 10秒ごとなので1秒あたりは9.6Mビット÷10秒=0.96Mビット/秒である。
- 回線は10Mビット/秒なので、0.96÷10×100=9.6%となる。
- 選択肢 ア不正解
- バイトをビットに直す8倍を忘れて計算したときの値で、誤りである。
- 選択肢 イ不正解
- 制御情報の20%を足さない場合の値は8.0%で、6.4%は計算の誤りである。
- 選択肢 ウ不正解
- 制御情報20%を計算に入れず、8Mビット÷10秒で出した値で、誤りである。
- 選択肢 エ正解
- 総量9.6Mビットを10秒で割り、10Mビット/秒で割ると9.6%となり正しい。
覚えるポイント
- バイト(Byte)とビット(bit)の変換(×8)および制御情報の加算(×1.2)を忘れずに行うことが重要です。
間違えやすいところ
- 1Mバイトを1Mビットのまま計算してアを選んだり、制御情報を足さずウを選んだりしやすい。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(回線容量と伝送速度)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
CSMA/CD方式の送信制御動作
テクノロジ系 · ネットワーク / LAN / 媒体アクセス制御 / CSMA/CD
CSMA/CD方式のLANに接続されたノードの送信動作として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:CSMA/CDは、送る前に回線が空いているか確かめ、空いていれば送り、衝突したら少しランダムに待って送り直す方式である。イーサネット(IEEE 802.3)で使われる。
解き方
- CSMA/CDは搬送波感知(空き確認)・多重アクセス・衝突検出の頭文字だと確認する。
- 回線の空きを確かめて送り、衝突したらランダムに待って再送する説明の選択肢を探す。
- 選択肢 ア不正解
- 順番を決めて送信権を渡す方式はトークンバス方式の説明である。
- 選択肢 イ正解
- 回線の空きを確かめて送信し、衝突時はランダム待機後に再送するCSMA/CDの説明として正しい。
- 選択肢 ウ不正解
- 環状につないで特別なフレームを巡回させる方式はトークンリング方式の説明である。
- 選択肢 エ不正解
- 割り当てられた時間枠で送る方式はTDMA(時分割多元接続)の説明である。
覚えるポイント
- CSMA/CDは「通信路の空きを確認して送信」「衝突検出時はランダム時間待機して再送」する方式です。
間違えやすいところ
- トークンパッシング方式(トークンリング、トークンバス)やTDMAと混同しないよう注意。
出題の前提:IEEE 802.3規格
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
ネットワーク中継機器の機能とレイヤ3スイッチ
テクノロジ系 · ネットワーク / ネットワーク機器 / OSI基本参照モデル / レイヤ3スイッチ
メディアコンバータ,リピータハブ,レイヤ2スイッチ,レイヤ3スイッチのうち,レイヤ3スイッチだけがもつ機能はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ネットワーク機器はOSI参照モデルのどの階層で働くかで分類され、レイヤ3スイッチだけがネットワーク層(第3層、IPアドレスで中継)で動く。レイヤ2スイッチはデータリンク層(MACアドレスで中継)で動く。
解き方
- 各機器の階層を確認する。メディアコンバータとリピータハブは第1層、レイヤ2スイッチは第2層、レイヤ3スイッチは第3層で動く。
- 「レイヤ3スイッチだけ」の機能とは、第3層で宛先アドレス(IPアドレス)に従って中継する機能である。
- 選択肢を見比べ、ネットワーク層での中継を述べたイを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- データリンク層でアドレスに従って中継する機能は、レイヤ2スイッチももつ。
- 選択肢 イ正解
- ネットワーク層のアドレスで中継(ルーティング)する機能は、レイヤ3スイッチだけがもつ。
- 選択肢 ウ不正解
- 物理層で異なる伝送媒体をつなぎ信号を変換するのは、メディアコンバータの機能である。
- 選択肢 エ不正解
- 物理層で入力信号を全ポートへ中継するのは、リピータハブの機能である。
覚えるポイント
- リピータ/メディアコンバータ=L1、L2スイッチ=L2(MACアドレス)、L3スイッチ/ルータ=L3(IPアドレス)で中継します。
間違えやすいところ
- レイヤ2スイッチとレイヤ3スイッチの階層の違い(データリンク層かネットワーク層か)を正しくおさえる。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(LAN間接続装置)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
IPアドレス変換技術
テクノロジ系 · ネットワーク / アドレス変換 / NAPT
社内LANに接続された複数台のPCをインターネットへ接続する環境がある。ルータなどの装置において、WAN側に割り当てられているグローバルIPアドレスが1個のみである場合、複数の端末が同時にインターネット通信を行うために利用される技術はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:NAPT(IPマスカレード)は、1つのグローバルIPアドレスを複数の端末で同時に使えるようにする技術です。NAT(IPアドレスの変換)はIPアドレスを1対1で置き換えるだけです。NAPTはさらにポート番号(通信の窓口番号)も変換するので、1つのIPアドレスを多数の端末で区別して共用できます。
解き方
- LAN内の複数の端末が、1つのグローバルIPアドレスを共有して同時に通信する条件を確かめます。
- 変換機能のうち、ポート番号を使って多対1の変換をするNAPTを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- DHCPは、ネットワークにつなぐ端末にIPアドレスなどを自動で配る仕組みです。
- 選択肢 イ正解
- NAPTはポート番号を使い、1つのグローバルIPアドレスを複数の端末で共有する技術です。
- 選択肢 ウ不正解
- PPPoEは、イーサネット上でPPPという接続・認証の手順を使うためのプロトコルです。
- 選択肢 エ不正解
- パケットフィルタリングは、パケットのヘッダを見て通すか止めるかを決める機能です。
覚えるポイント
- NATはIPアドレスを1対1で変換し、NAPT(IPマスカレード)はポート番号を組み合わせることで1対多の変換を行う。
間違えやすいところ
- NATとNAPTを混同しやすいですが、1つのグローバルIPで複数台が同時に通信するにはNAPTが必要です。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問33
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
HTTPプロキシ経由通信の宛先ポート番号
テクノロジ系 · ネットワーク / プロキシサーバ / TCPポート番号
クライアントAが、ポート番号8080で待機しているHTTPプロキシサーバBを経由して、ポート番号80で稼働するWebサーバCへアクセスする。この一連の通信において、送信されるTCPパケットの宛先ポート番号が常に8080となるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:クライアントAがプロキシBに送るHTTP要求の宛先ポート番号は、常にBの待機ポートである8080です。クライアントとプロキシ、プロキシとWebサーバは別々のTCP接続(通信の道)になります。プロキシBからWebサーバCへの要求の宛先は80番で、応答の宛先は相手が使う一時的なポート番号になります。
解き方
- AとB、BとCという通信区間と、要求・応答の向きをはっきりさせます。
- クライアントからサーバへの要求は、接続先サービスが待つポート番号あてに送られることを確かめます。
- サーバからの応答は、送信元が一時的に用意したポート番号あてに送られることを確かめ、当てはまる通信を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- CからBへの応答の宛先ポートは、BがCに接続するときに作った一時的なポート番号で、8080ではありません。
- 選択肢 イ正解
- AがBに送るHTTP要求は、必ずBの受付ポートである8080番あてに送られます。
- 選択肢 ウ不正解
- BからAへの応答の宛先ポートは、Aが送信元として使った一時的なポート番号です。
- 選択肢 エ不正解
- BからCへの要求の宛先は80番で、CからBへの応答の宛先はBの一時的なポート番号です。
覚えるポイント
- 要求パケットの宛先ポートはサービスの待機ポートであり、応答パケットの宛先ポートは要求元の送信元ポート(動的ポート)となる。
間違えやすいところ
- プロキシBを通すときでも、BからCへの通信の宛先ポートは80番である点を見落とさないようにします。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問34
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
DNSキャッシュポイズニングの影響範囲
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / DNSキャッシュポイズニング / 名前解決
攻撃者が設営した偽のサーバXのIPアドレスが、A社の正規WebサーバのFQDNに対応するレコードとしてB社のDNSキャッシュサーバに偽情報として蓄積された。このとき、意図せずサーバXへ誘導されてしまう利用者はどれか。ただし、A社およびB社の従業員は各自が所属する自社のDNSキャッシュサーバを用いて名前解決を行っているものとする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:DNSキャッシュポイズニング(名前解決の結果を偽物にすり替える攻撃)の被害は、汚染されたDNSキャッシュサーバを使う利用者だけに限られます。今回汚染されたのはB社のDNSキャッシュサーバで、偽の情報はA社Webサーバの名前に対するものです。だからB社従業員がA社Webサーバへアクセスしようとすると、偽サーバXに誘導されます。
解き方
- 汚染されたキャッシュサーバが「B社のDNSキャッシュサーバ」であることを確かめます。
- 偽の情報が「A社Webサーバの名前」に対するIPアドレスであることを確かめます。
- B社のDNSキャッシュサーバを使ってA社Webサーバへアクセスしようとする利用者を探します。
- 選択肢 ア不正解
- A社のDNSサーバは汚染されていないので、A社従業員は正しいIPアドレスに案内され、偽サーバへは誘導されません。
- 選択肢 イ正解
- 汚染されたB社のDNSサーバを使い、A社Webサーバの名前を調べるので、B社従業員が偽サーバXへ誘導されます。
- 選択肢 ウ不正解
- A社従業員は正常なDNSサーバを使い、しかもアクセス先はB社Webサーバなので影響を受けません。
- 選択肢 エ不正解
- 偽の情報はA社Webサーバの名前について登録されたもので、B社Webサーバの名前解決には関係しません。
覚えるポイント
- DNSキャッシュポイズニングの影響は「汚染されたキャッシュサーバを利用する端末」かつ「偽装されたFQDNを検索した端末」に及ぶ。
間違えやすいところ
- 攻撃対象がA社のWebサーバなのでA社従業員が被害を受けると誤解しやすいですが、毒入れされたのはB社のDNSサーバです。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問35
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
マルウェアの動的解析手法
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / マルウェア解析 / サンドボックス
マルウェアの分析手法のうち、「動的解析」に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:「動的解析」は、マルウェアのおそれがある検体を実際に動かして、その振る舞いを観察する分析方法です。実行せずにコードやファイルの中身を調べる方法は「静的解析」と呼びます。動的解析なら、コードが難読化(読みにくく加工)されていても、実際の動きから特徴をつかめます。
解き方
- 静的解析(実行しない分析)と動的解析(実行する分析)の違いをおさえます。
- 各選択肢の内容を見て、検体を実際に動かして動きを追うものを探します。
- 選択肢 ア不正解
- ハッシュ値を計算してデータベースと照合する方法は、実行しないので静的解析です。
- 選択肢 イ正解
- サンドボックス(隔離された安全な環境)の上で検体を実際に動かし、振る舞いや通信を観察するので動的解析です。
- 選択肢 ウ不正解
- 逆コンパイル(プログラムを元のコードに近い形に戻すこと)で中身を読む方法は静的解析です。
- 選択肢 エ不正解
- ファイルの拡張子とヘッダの食い違いを調べる方法は、実行しない静的検査です。
覚えるポイント
- 動的解析は「実際に実行して振る舞いを観測する」、静的解析は「実行せずにコードや属性を分析する」。
間違えやすいところ
- 逆コンパイルによるコード解析は高度ですが、プログラムを実行しないので「静的解析」になります。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問36
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
WPA3の概要
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 無線LANセキュリティ / WPA3
WPA3を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:WPA3は、無線LAN(Wi-Fi)の通信を守るセキュリティ規格です。WPA2の後継として作られ、総当たり攻撃に強いSAEという方式や、より強い暗号への対応で安全性が高まっています。
解き方
- 「WPA3」がWi-Fi Protected Accessの略であることを思い出します。
- 無線LANのセキュリティ規格を説明した選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- HTTP通信を暗号化する代表的な仕組みはHTTPS(TLS/SSL)です。
- 選択肢 イ不正解
- TCP/IPの通信を暗号化する技術にはIPsecなどがあります。
- 選択肢 ウ不正解
- Webサーバで使うディジタル証明書の標準規格にはX.509などがあります。
- 選択肢 エ正解
- WPA3は無線LANの通信を保護・暗号化するための規格なので、正しい記述です。
覚えるポイント
- WEP → WPA → WPA2 → WPA3と進化してきた無線LAN(Wi-Fi)セキュリティ規格の系列。
間違えやすいところ
- IPsecやTLSなど、別の層で通信を暗号化する技術と、無線LANの規格を混同しないようにします。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問37
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
RSAディジタル署名の検証鍵と手順
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 公開鍵暗号方式 / ディジタル署名
平文メッセージにRSA方式のディジタル署名を付与して2者間で送受信する際、受信者がディジタル署名を検証するために使用する鍵と、その検証操作の組合せとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ディジタル署名の検証には「送信者の公開鍵」を使います。送信者はメッセージのハッシュ値(メッセージダイジェスト)を自分の秘密鍵で暗号化して署名を作ります。受信者は送信者の公開鍵で署名を戻し、自分で計算した本文のハッシュ値と一致するか比べることで、本人が作ったか・改ざんされていないかを確かめます。
解き方
- 署名を作るときの鍵が「送信者の秘密鍵」であることを確かめます。
- 署名を確かめるときの鍵が「送信者の公開鍵」であることを確かめます。
- 受信者の手順(公開鍵で署名を戻してダイジェストを取り出す)に合う選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 署名の作成には送信者の秘密鍵を使います。受信者の公開鍵はデータの暗号化通信で使うものです。
- 選択肢 イ不正解
- 受信者の秘密鍵は暗号化された本文を戻すためのもので、署名の検証には送信者の公開鍵を使います。
- 選択肢 ウ正解
- 署名の検証には送信者の公開鍵を使い、署名からメッセージダイジェストを取り出して比べます。
- 選択肢 エ不正解
- 送信者の秘密鍵は署名を作るための鍵で、受信者が検証に使う鍵ではありません。
覚えるポイント
- 「署名作成=送信者の秘密鍵」「署名検証=送信者の公開鍵」「暗号化=受信者の公開鍵」「復号=受信者の秘密鍵」。
間違えやすいところ
- 本文の暗号化(受信者の鍵)とディジタル署名(送信者の鍵)で、使う鍵の持ち主が違う点を混同しないようにします。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問38
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
バックドアの定義
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 攻撃手法 / バックドア
情報セキュリティにおける「バックドア」に該当する記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:バックドアとは、正規のパスワード認証などを通さずにシステムへ入れる、秘密の裏口のことです。開発時のデバッグ用に残されたり、攻撃者が再び侵入するために仕掛けたりします。正規の手続きを迂回して直接アクセスできる状態を指します。
解き方
- 「バックドア(裏口)」の定義(認証を避けて入る秘密の経路)を思い出します。
- 各選択肢を見て、正規の手続きを通さずアクセスできる仕組みを述べたものを選びます。
- 選択肢 ア正解
- 正規の認証手続きを通らずにアクセスできるURLという記述は、バックドアの定義に当てはまります。
- 選択肢 イ不正解
- 動いているサービスを探すツールは「ポートスキャナ」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- パケットを監視するために設けたポートは「ポートミラーリング」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- メモリの領域を超える長い文字列を入れて壊す攻撃は「バッファオーバーフロー攻撃」の説明です。
覚えるポイント
- バックドア=認証を回避して侵入できる秘密の裏口(アクセス経路)。
間違えやすいところ
- ポートスキャンやバッファオーバーフローなど、他のセキュリティ用語の説明と取り違えないようにします。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問39
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
ハッシュ値による完全性の検証
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 暗号技術 / ハッシュ関数 / 完全性
ファイル提供者が、ファイルAと、Aに対してSHA-256を適用して算出したハッシュ値Bを利用者に送信した。利用者は受信した値Bについて、ファイル提供者から電話などを通じて直接伝えられた真正な値と一致することを確認できている。この状況下で、利用者がセキュリティ上実現できることはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ハッシュ値(データを短い固定長の値に変換したもの)を比べることで、ファイルが改ざんされていないか(完全性)を確認できます。内容が少しでも変わるとハッシュ値は全く別の値になります。別ルートで本物と確認した値Bと、手元のファイルAから計算した値を比べればよいのです。ただし、ハッシュ値だけでは作成者の証明や壊れた部分の復元はできません。
解き方
- 値Bが改ざんされていない正しい値として伝えられていることを前提として確かめます。
- ファイルAから計算したハッシュ値とBを比べる目的が「改ざんの有無を調べること」だと確かめます。
- 完全性(改ざんされていないこと)の検証に当てはまる選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- ハッシュ関数からディジタル署名は作れません。また、ハッシュ値だけでは作成者を確認できません。
- 選択肢 イ不正解
- 公開鍵暗号を使っていないので、署名検証のように作成者や提供者を確認することはできません。
- 選択肢 ウ正解
- 本物と確認した値Bと、ファイルAから計算した値を比べれば、改ざんの有無を正しく確かめられます。
- 選択肢 エ不正解
- ハッシュ値は元に戻せない固定長の値で、改ざんは見つけられても元の内容の修復はできません。
覚えるポイント
- ハッシュ関数で確認できるのは「完全性(改ざん検知)」であり、作成者の証明(真正性)にはディジタル署名が必要となる。
間違えやすいところ
- 誤り訂正符号とは違い、ハッシュ関数では差分から改ざん箇所を修復することはできません。
出題の前提:令和元年度 秋期 基本情報技術者試験 午前 問40
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
SEOポイズニングの特徴
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / サイバー攻撃手法 / SEOポイズニング
検索エンジンの検索結果において、悪意のあるWebサイトが上位に表示されるように検索エンジンの最適化技術を悪用するサイバー攻撃の呼称として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:検索結果の上位に悪意のあるサイトをわざと表示させる攻撃がSEOポイズニングです。SEO(検索エンジン最適化)は本来、サイトを検索上位に出すための技術です。攻撃者は流行の言葉を不正に埋め込んだページを作り、上位に表示させて訪問者を偽サイトやウイルス配布元へ誘導します。
解き方
- 問題文にある「検索結果の上位に悪意のあるサイトを表示させる」手口の特徴を確かめます。
- 検索エンジン最適化(SEO)を悪用した攻撃である「SEOポイズニング」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- DNSキャッシュサーバ(名前解決の情報を一時的に保管するサーバ)に偽の情報を入れ、利用者を偽サイトへ導く攻撃です。
- 選択肢 イ正解
- 検索結果の上位に悪意のあるサイトが出るよう不正に操作する攻撃であり、正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- Webアプリの弱点を悪用し、悪意のあるスクリプト(プログラム)を利用者の画面で実行させる攻撃です。
- 選択肢 エ不正解
- 人の心理的な隙や行動のミスにつけ込み、機密情報を盗み出す手法の総称です。
覚えるポイント
- SEOポイズニングは検索結果上位を狙った悪意あるサイトへの誘導手法です。
間違えやすいところ
- 同じ「ポイズニング」という言葉を含むDNSキャッシュポイズニングと混同しないよう注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問41の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
DMZと内部ネットワークの配置設計
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / ネットワークセキュリティ / ファイアウォールとDMZ
1台のファイアウォールで外部セグメント、DMZ、内部セグメントの3領域に分割されたネットワークがある。インターネット向けにWebサービスを公開し、重要データを保護するシステムを構築する場合、Webサーバとデータベースサーバの最も適切な配置構成はどれか。なお、Webサーバはデータベースサーバのフロントエンド処理を行い、ファイアウォールは外部とDMZ間、DMZと内部セグメント間の通信を必要最小限に制限し、外部と内部セグメント間の直接通信は禁止している。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:外部に公開するWebサーバはDMZ(外部と社内の中間に置く公開用の区画)に、重要データを持つデータベースサーバは内部セグメント(社内向けの安全な区画)に置きます。データベースをインターネットから直接触れない場所に置くことで、情報を守れます。Webサーバからデータベースへの必要な通信だけをファイアウォールで許可します。
解き方
- 多くの外部利用者に公開するWebサーバはDMZに置くことを確かめます。
- 重要データを持ち外部接続が不要なデータベースサーバは内部セグメントに置き、DMZからの必要な通信だけを許可する構成を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 重要なデータを持つデータベースサーバまでDMZに置くと、攻撃を受けたときの危険が大きく不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 外部に公開するWebサーバを内部セグメントに置くと、外部から直接通信を許可する必要が生じ危険です。
- 選択肢 ウ正解
- WebサーバをDMZ、重要データを持つDBサーバを内部セグメントに置く設計が安全で適切です。
- 選択肢 エ不正解
- Webサーバを保護されていない外部セグメントに置く設計は安全性の面で不適切です。
覚えるポイント
- WebサーバはDMZへ、重要データを保管するデータベースサーバは内部セグメントへ配置します。
間違えやすいところ
- DBサーバまでDMZに置くと、Webサーバが攻撃されたときにDBサーバも攻撃されやすいので誤りです。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問42の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
SIEMの機能と役割
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / セキュリティ監視 / SIEM
セキュリティ製品や管理技術の一つであるSIEM(Security Information and Event Management)の機能として、適切な説明はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:SIEMは、いろいろな機器のログ(動作記録)を集めてまとめて分析し、管理者の対応を助ける仕組みです。ファイアウォールやIDS/IPS、サーバ、端末などから記録をリアルタイムに集めます。1つのログでは気づきにくい侵入の兆候や異常を、関連づけて素早く見つけ出します。
解き方
- SIEMの英語名(Security Information and Event Management)から、セキュリティ情報とイベントを管理する機能だと捉えます。
- 各種機器のログを集めて相関分析し、脅威を見える化して分析を助ける説明を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 隔離した仮想環境で不審なファイルを動かし、その振る舞いを調べるサンドボックスの説明です。
- 選択肢 イ正解
- 多くの機器のログを集めて関連づけて分析し、管理者の分析と対応を助けるSIEMの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェアでネットワークを集中的に制御するSDN(Software-Defined Networking)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 通信の相手が使うアプリまで見分けて制御する次世代ファイアウォールやWAFの説明です。
覚えるポイント
- SIEMは「多様な機器のログ収集+相関分析」によるセキュリティイベント管理システムです。
間違えやすいところ
- サンドボックス(隔離環境での動的解析)やSDNの制御機能と取り違えないようにします。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問43の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
メール送信時のユーザー認証規格
テクノロジ系 · ネットワーク / 電子メールプロトコル / SMTP-AUTH
電子メールを送信する際、ドメインAの送信者がドメインBの宛先に送信するとき、送信者をドメインAのメール送信サーバ(SMTPサーバ)で認証するために用いられるプロトコル・規格はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:メールを送信するときに送信者を認証する規格はSMTP-AUTHです。昔のSMTP(メール送信のしくみ)には送信者を確認する機能がなく、第三者に不正なメール中継の踏み台にされる問題がありました。そこでSMTPを拡張し、利用者の名前とパスワードで認証するようにしたのがSMTP-AUTHです。
解き方
- メール送信のしくみ(SMTP)で送信者を認証する技術を特定します。
- SMTPに認証の機能を追加した「SMTP-AUTH」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- APOPはメール受信に使うPOP3で、パスワードを暗号化(ハッシュ化)して認証する方式です。
- 選択肢 イ不正解
- POP3SはPOP3の通信をTLS/SSLで暗号化してメールを受信するためのしくみです。
- 選択肢 ウ不正解
- S/MIMEは公開鍵暗号を使ってメールの暗号化やディジタル署名を行うしくみです。
- 選択肢 エ正解
- メール送信サーバ(SMTPサーバ)で送信者を認証するための規格であり適切です。
覚えるポイント
- メール送信時のユーザー認証はSMTP-AUTH、メール受信の認証暗号化はAPOPやPOP3Sです。
間違えやすいところ
- メール「送信(SMTP)」の認証と、メール「受信(POP3)」の認証規格を取り違えないようにします。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問44の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
DFDの構成要素と表記記号
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / 要件定義 / DFD記号
構造化分析手法でデータの流れを視覚化するために用いられるDFD(データフローダイアグラム)において、丸印(○)で表される要素はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:DFD(データフローダイアグラム)で丸印(○)が表すのはプロセスです。DFDはデータの流れを4つの基本記号で表します。プロセス(処理)は「○」、データフロー(流れ)は「矢印」、データストア(保管場所)は「二本線」、源泉・吸収(外部実体)は「四角形」です。
解き方
- 問題文で示されたDFDの記号のうち、丸印(○)が何を表すかを確かめます。
- 入力データを処理・変換して出力する「プロセス」だと特定します。
- 選択肢 ア不正解
- アクティビティはUMLのアクティビティ図などで使われる用語で、DFDの基本要素ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- データストアはデータの保管場所を表し、二本線(平行線)や開いた長方形で書きます。
- 選択肢 ウ不正解
- データフローはデータの移動方向を表し、矢印の付いた線で書きます。
- 選択肢 エ正解
- DFDで丸印(○)はデータの変換や処理を行うプロセスを表すので正しいです。
覚えるポイント
- DFDの4大要素:プロセス=○、データフロー=矢印、データストア=二本線、外部実体=四角形。
間違えやすいところ
- 四角形(外部実体・源泉/吸収)や二本線(データストア)と記号の形を取り違えないようにします。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問45の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
モジュール結合度の強弱
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / モジュール設計 / モジュール結合度
モジュール設計に関する記述のうち、モジュール結合度が最も弱く(独立性が高く好ましい状態に)なるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:モジュール結合度が最も弱くて望ましいのは、必要なデータ項目だけを引数で渡す「データ結合」です。結合度はモジュール同士の結びつきの強さを表し、弱いほど独立性が高く、直しやすくなります。弱い順に、データ結合、スタンプ結合、制御結合、外部結合、共通結合、内容結合となります。
解き方
- 各選択肢が示す結合の形(またはモジュール強度の記述)を分類します。
- 選択肢イが「データ結合」で、結合度が最も弱く独立性が高いことを確かめます。
- 選択肢 ア不正解
- 1つのモジュールに多くの機能を詰め込むとモジュール強度が低くなり好ましくありません。
- 選択肢 イ正解
- 必要なデータ項目だけを引数でやり取りする「データ結合」で、最も結合度が弱く適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- グローバルな共通領域を共有する「共通結合」で、データ結合より結合度が強い状態です。
- 選択肢 エ不正解
- 呼び出し先の処理を左右する制御用の値を渡す「制御結合」で、データ結合より結合度が強いです。
覚えるポイント
- モジュール設計は「結合度は弱く、強度は強く」が基本原則です。最も弱い結合はデータ結合です。
間違えやすいところ
- 「結合度が弱い=依存が少なく良い設計」という意味を「強度が弱い」と混同しないよう注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問46の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
エラー埋込法による潜在バグ数の推定式
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / ソフトウェアテスト / エラー埋込法
エラー埋込法において、意図的に埋め込まれたエラー数をS、テストで発見された埋め込みエラー数をm、元々存在していた(埋め込みエラーを含まない)テスト開始前の潜在エラー数をT、発見された総エラー数をnとしたとき、各変数S, T, m, nの関係を表す数式はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:エラー埋込法の関係式は「m / S = (n - m) / T」です。エラー埋込法は、あらかじめ分かっているエラー(S個)をプログラムに仕込み、テストで見つかる割合から元々のエラー数(T個)を推測する方法です。発見した全エラーnのうち、埋め込んだエラーはm個なので、元々のエラーの発見数は (n - m) 個になります。埋め込みエラーと本来のエラーの見つかる割合は同じと仮定します。
解き方
- 発見した全エラーnを、見つかった埋め込みエラーmと、見つかった元々のエラー(n - m)に分けます。
- 埋め込みエラーの発見率 m / S と、元々のエラーの発見率 (n - m) / T が等しい式を導きます。
- 選択肢 ア正解
- 埋め込みエラーの発見率(m / S)と本来のエラーの発見率((n - m) / T)が等しい関係で正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 右辺の比率の分子と分母が逆になっているため誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 発見した全エラーnには埋め込みエラーmが含まれるため、分子をnとするのは誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 右辺が潜在エラーTと発見総数nの逆の比になっており、仮定と合いません。
覚えるポイント
- エラー埋込法の比率式:発見された埋込エラー / 全埋込エラー = 発見された本来のエラー / 本来の潜在エラー。
間違えやすいところ
- 本来見つかったエラー数を「n」と直接置くミス(正しくは全発見数から埋め込み分を引いた n - m)に注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問47の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
単体テストにおけるスタブとドライバの役割
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / ソフトウェアテスト / スタブとドライバ
単体テストや結合テストで未完成モジュールの代用として使用される「スタブ」または「ドライバ」に関する説明のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:テスト対象より上位の未完成モジュールの代わりがドライバで、下位の代わりがスタブです。ドライバはテスト対象を呼び出し、引数を渡して結果を確かめます。スタブはテスト対象から呼び出され、決まった戻り値を返します。トップダウンテストではスタブ、ボトムアップテストではドライバを使います。
解き方
- スタブ(下位モジュールの代替で呼ばれる側)とドライバ(上位モジュールの代替で呼ぶ側)の定義を思い出します。
- ドライバがテスト対象に引数を渡して呼び出すという記述(エ)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 戻り値を受け取って表示・検証するのは上位モジュールの役割であるドライバの機能です。
- 選択肢 イ不正解
- テスト対象モジュールを呼び出すのは上位モジュールの代役である「ドライバ」です。
- 選択肢 ウ不正解
- テスト対象モジュールから呼び出される下位の代用モジュールは「スタブ」です。
- 選択肢 エ正解
- ドライバは上位モジュールとして引数を渡し、テスト対象モジュールを呼び出すので適切です。
覚えるポイント
- ドライバは上位モジュールの代役(呼び出す側)、スタブは下位モジュールの代役(呼び出される側)。
間違えやすいところ
- スタブとドライバの上下関係(スタブ=下位、ドライバ=上位)を逆に覚えないよう注意します。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問48の公式問題および公式解答
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
テスト網羅基準(命令網羅と判定条件網羅)の関係
テクノロジ系 · ホワイトボックステスト / テスト網羅基準 / 命令網羅 / 判定条件網羅
単一の入り口を持ち、入力項目を用いた複数の分岐判断を含むプログラムのテストケースを設計する。命令網羅(ステートメントカバレッジ)と判定条件網羅(分岐カバレッジ)の関係として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:判定条件網羅(すべての分岐の向きを通すテスト)ができていれば、命令網羅(すべての命令を1回以上実行するテスト)も必ずできています。分岐を通るということは、その先にある命令も必ず実行するということだからです。ただし、逆は必ずしも成り立ちません。
解き方
- 命令網羅(すべての文を1回は実行する)と判定条件網羅(分岐の真と偽を全部通る)の意味を確かめる。
- 分岐の真と偽を全部通れば、その中の命令も全部実行されるので、判定条件網羅は命令網羅を含むと分かる。
- 選択肢 ア不正解
- 判定条件網羅ができていれば分岐の真と偽の両方を通るので、命令網羅ができないことはありません。
- 選択肢 イ正解
- すべての分岐の向きを通せば、どの分岐先にある命令も実行されるため、命令網羅も同時に満たされます。
- 選択肢 ウ不正解
- 命令網羅ができていないのに判定条件網羅だけができる、ということは理論上あり得ません。
- 選択肢 エ不正解
- 命令網羅ができていても、elseのない分岐で偽の側を通っていないことがあり、判定条件網羅になるとは限りません。
覚えるポイント
- 判定条件網羅(分岐網羅)を満たせば命令網羅は必ず満たされる(包含関係:判定条件網羅 > 命令網羅)
間違えやすいところ
- 命令網羅ができれば判定条件網羅もできる、と逆の関係に覚えてしまうこと
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問題問49
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
XP(エクストリームプログラミング)のプラクティス
テクノロジ系 · アジャイル開発 / XP / ペアプログラミング / プラクティス
XP(eXtreme Programming)において、実践すべきプラクティスとして提唱されているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:XP(エクストリームプログラミング)で提唱されているプラクティスはペアプログラミングです。XPはアジャイル開発の代表的な手法で、変化に素早く対応するための12の実践(テスト駆動開発やリファクタリングなど)を定めています。
解き方
- XPに定められた12の中核プラクティスを思い出す。
- 選択肢の中でXPならではの主要プラクティスであるペアプログラミングを特定する。
- 選択肢 ア不正解
- インスペクションは成果物を事前にレビューで確かめる一般的な技法であり、XP独自のプラクティスではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 構造化設計はウォーターフォール開発などで使われる従来型の設計技法であり、XPのプラクティスではありません。
- 選択肢 ウ正解
- ペアプログラミングは2人1組でプログラムを書きながらレビューも同時に行う、XPの代表的なプラクティスです。
- 選択肢 エ不正解
- ユースケースの活用はオブジェクト指向の分析・設計や統一プロセスなどで重視される手法です。
覚えるポイント
- XPの代表的プラクティス:ペアプログラミング、テスト駆動開発(TDD)、リファクタリング、CIなど
間違えやすいところ
- ウォーターフォールやオブジェクト指向全般の技法(ユースケースなど)と混同すること
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問題問50
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
アクティビティ間の依存関係(FS関係)
マネジメント系 · プロジェクト日程管理 / プレシデンスダイアグラム法 / 論理的順序関係 / FS関係
二つのアクティビティが「“システム要件定義プロセス”が完了すれば、“システム方式設計プロセス”が開始できる」という関係にあるとき、論理的な依存関係として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:「前の作業が終わったら次の作業を始める」という関係はFS関係(Finish-to-Start)です。作業の順序は、前後の作業が「開始(Start)」か「終了(Finish)」かによってFS・SS・FF・SFの4種類に分けられ、FS関係が最もよく使われます。
解き方
- 前の作業「システム要件定義」がどの状態(終了=Finish)で次の作業に影響するかを確かめる。
- 次の作業「システム方式設計」の状態(開始=Start)と組み合わせて、FS関係と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- FF関係は、前の作業が終わって初めて次の作業も終われる関係(Finish-to-Finish)です。
- 選択肢 イ正解
- FS関係は、前の作業が終わることで次の作業を始められる関係(Finish-to-Start)です。
- 選択肢 ウ不正解
- SF関係は、前の作業が始まることで次の作業が終われる関係(Start-to-Finish)です。
- 選択肢 エ不正解
- SS関係は、前の作業が始まることで次の作業も始められる関係(Start-to-Start)です。
覚えるポイント
- FS=終了して開始、SS=開始して開始、FF=終了して終了、SF=開始して終了
間違えやすいところ
- 前と後ろのFinishとStartの位置を逆にしてSFと間違えること
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問題問51
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
アローダイアグラムのクリティカルパス算出
マネジメント系 · アローダイアグラム / クリティカルパス / 所要日数計算 / ダミー作業
図に示すアローダイアグラムの日程計画において、クリティカルパスはどれか。ここで作業名と所要日数は「作業A: 1日」「作業B: 5日」「作業C: 3日」「作業D: 3日」「作業E: 4日」「作業F: 5日」「作業G: 4日」であり、Eの完了ノードからDの完了ノードへダミー作業(点線)が存在する。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:クリティカルパスは、開始から終了までの経路のうち所要日数の合計が最も長い経路です。この経路の作業が遅れるとプロジェクト全体も遅れます。ダミー作業は日数0として数えます。
解き方
- 開始から終了までのすべての経路と、それぞれの所要日数を書き出す。
- 「A-D-G」=8日、「A-C-E-F」=13日、「A-C-E-G」=12日、「B-E-F」=14日、「B-E-G」=13日を比べる。
- 日数が最も大きい14日の経路「B, E, F」をクリティカルパスとして選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 経路A, C, E, Fの所要日数は1+3+4+5=13日であり、最長経路ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 経路A, D, Gの所要日数は1+3+4=8日であり、最長経路ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 経路B, E, Fの所要日数は5+4+5=14日であり、全体で最も長いクリティカルパスです。
- 選択肢 エ不正解
- 経路B, E, G(ダミー作業を通る)の所要日数は5+4+0+4=13日であり、最長経路ではありません。
覚えるポイント
- クリティカルパス=所要日数が最大の経路。ダミー作業の所要時間は0日。
間違えやすいところ
- ダミー作業の向きを間違えたり、合流点で最大値を取る計算を誤ったりすること
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問題問52
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
ファンクションポイント法の特徴
マネジメント系 · 見積手法 / ファンクションポイント法 / 機能規模測定 / 工数見積り
ソフトウェア開発の見積方法の一つであるファンクションポイント法の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ファンクションポイント法(FP法)は、入出力データ数やファイル数などユーザーから見た機能を数えて規模を求める方法です。複雑さで調整するため、使うプログラミング言語に左右されずに規模を測れます。
解き方
- 各選択肢がどの見積手法(COCOMO、類推法、FP法、積算法)の説明かを照合する。
- 入出力データ数やファイル数、複雑さの重みで規模を出す記述(ウ)をFP法と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 開発規模(コードの行数など)が分かっていることを前提に工数と工期を出す、COCOMOなどの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 過去の似たソフトウェアと比べて違いを調べ、それをもとに見積もる類推見積法の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 機能を入出力データ数やファイル数で定量的に数え、複雑さで調整して規模を出すFP法の正確な説明です。
- 選択肢 エ不正解
- WBSなどで作業を細かく分け、基準値を当てはめて積み上げる標準タスク法(工数積算法)の説明です。
覚えるポイント
- ファンクションポイント(FP)法:入出力やファイル数などの「外部機能」と「複雑度」から規模を見積もる手法
間違えやすいところ
- 工数積算法(WBSベース)やCOCOMO(コード行数ベース)と定義を混同すること
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問題問53
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
コミュニケーションパス数の増加計算
マネジメント系 · プロジェクトチーム / コミュニケーションパス / 組み合わせ計算
10人のメンバで構成されているプロジェクトチームにメンバ2人を増員する。打合せは1対1で行い、各メンバが他の全てのメンバと1回ずつ打合せを行う条件において、打合せの回数は何回増えるか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:n人全員が1対1で1回ずつ打合せをする回数は、nC2=n(n−1)÷2で求められます。ここでは10人のときと12人のときの回数をそれぞれ出し、その差を計算します。
解き方
- 増員前の10人における打合せ回数を求める:10 × 9 ÷ 2 = 45回。
- 増員後の12人における打合せ回数を求める:12 × 11 ÷ 2 = 66回。
- 増えた分の差を求める:66 - 45 = 21回。
- 選択肢 ア不正解
- 12は増員後の総人数であり、増えた打合せ回数のことではありません。
- 選択肢 イ正解
- 増員前の45回から増員後の66回になり、打合せの回数は21回増えます。
- 選択肢 ウ不正解
- 新しい2人分を2×10+2=22などと計算を誤った数値です。
- 選択肢 エ不正解
- 1対1の重複を除くのを忘れ、2×10+1などの片方向の計算で誤った数値です。
覚えるポイント
- コミュニケーションパス数の公式:n(n - 1) / 2
間違えやすいところ
- 「何回増えるか」と問われているのに、増員後の合計回数(66回)を答えてしまうこと
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問題問54
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
サービスマネジメントシステムにおけるPDCA(Act)
マネジメント系 · ITサービスマネジメント / JIS Q 20000 / PDCAサイクル / Act
サービスマネジメントシステムにPDCA方法論を適用するとき、Act(改善・処置)に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:サービスマネジメントのPDCAでは、Actは「改善のための処置を行う」段階です。Plan(計画を立てる)、Do(実行する)、Check(監視・評価する)、Act(改善する)の4つに分けられます。
解き方
- PDCA各段階の意味(Plan=計画、Do=実行、Check=監視・評価、Act=改善・処置)を確かめる。
- 「継続的に改善するための処置を行う」という記述がActに合うと見極める。
- 選択肢 ア不正解
- サービスマネジメントシステムを導入して運用することは「Do(実行)」に該当します。
- 選択肢 イ正解
- 成果を継続的に改善するための処置を行うことは「Act(改善・処置)」に該当します。
- 選択肢 ウ不正解
- サービスマネジメントシステムを確立し、文書化して合意することは「Plan(計画)」に該当します。
- 選択肢 エ不正解
- サービスを監視・測定・レビューして結果を報告することは「Check(点検・評価)」に該当します。
覚えるポイント
- PDCA:Plan=確立・計画、Do=導入・運用、Check=監視・測定・評価、Act=改善・処置
間違えやすいところ
- Doの「改善のために運用する」という言い方に引かれ、Actと混同すること
出題の前提:JIS Q 20000(ISO/IEC 20000)サービスマネジメント規格
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
システムの移行計画
マネジメント系 · システム移行 / 移行計画 / フォールバック / 切り戻し基準
システムの移行計画に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:移行計画では、切替えが失敗したときに旧システムへ戻すための手順と判断基準を決めておくことが必要です。本番切替えがうまくいかない事態に備え、安全に戻せるようにしておくためです。
解き方
- 移行計画でリスク対策として必ず入れる要素(切り戻し手順と判断基準)を確かめる。
- データ移行の分割、環境の独立性、並行運用の追加コストの観点から各選択肢を判定する。
- 選択肢 ア正解
- 移行に失敗しても業務を止めないため、旧システムに戻す判断基準や戻す期限を決めておく必要があります。
- 選択肢 イ不正解
- データ量が多いと切替え時間内に終わらない恐れがあるため、先に固定データを移し、直前に差分だけ移します。
- 選択肢 ウ不正解
- 新旧で環境を共有すると障害が互いに波及したりデータが壊れたりする恐れがあり、確認も難しくなります。
- 選択肢 エ不正解
- 並行運用は新旧両方を同時に動かすため手間や資源がかかり、移行費用はむしろ増えます。
覚えるポイント
- 移行計画には切り戻し(フォールバック)の判断基準・制限時刻の明記が必須
間違えやすいところ
- 並行運用は安全を高めるが、コストは下がらず増える点を見落とすこと
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問題問56
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
事業継続計画における目標復旧時間(RTO)の定義
マネジメント系 · 事業継続計画 / BCP / RTO
事業継続計画(BCP)で用いられる用語のうち、インシデント発生後、製品若しくはサービスの再開、事業活動の再開、又は資源の復旧のいずれかまでに要する目標時間を表すものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:目標復旧時間(RTO)は、障害が起きてから事業をいつまでに再開するかの目標時間です。RTOは「時間」、RPOは「どの時点のデータまで戻すか」という「時点」を表します。似ているので、時間か時点かで区別します。
解き方
- 問題文の「発生後、再開や復旧までに要する目標時間」という部分に注目します。
- 時間を表すのはRTO(目標復旧時間)なので、それを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- MTBF(平均故障間隔)は、機械やシステムが壊れずに動き続ける平均の長さを表す指標です。再開の目標時間ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- MTTR(平均修復時間)は、壊れたシステムを直すのにかかる平均の時間を表す保守の指標です。
- 選択肢 ウ不正解
- RPO(目標復旧時点)は、障害のときにデータを過去のどの時点まで戻すかを決めた目標です。時間ではなく時点を表します。
- 選択肢 エ正解
- RTO(目標復旧時間)は、障害が起きてから事業や仕事をいつまでに再開・復旧させるかの目標時間です。
覚えるポイント
- RTOは復旧までの時間(Time)、RPOは復旧させるデータの時点(Point)を表す指標です。
間違えやすいところ
- RTO(目標復旧時間)とRPO(目標復旧時点)を混同しないようにしましょう。時間か時点かの違いです。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問57
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
システムテスト監査におけるチェックポイント
マネジメント系 · システム監査 / システムテスト / テスト網羅性
システムテストの監査におけるチェックポイントのうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:システムテストの監査では、テストケースが漏れなく作られているかを確かめます。テストを正しく有効に行うには、要求された機能や例外の条件がもれなくテストに含まれている必要があります。だから監査では「網羅性」が重要なチェックポイントになります。
解き方
- 監査人がシステムテストの良し悪しを見る観点(網羅性や客観性など)を整理します。
- 担当者を一方に限った承認や、本番環境での実施といった危ないやり方を外し、網羅的な検証が計画・実行されている点を確認します。
- 選択肢 ア正解
- 要求された機能や性能が十分に確かめられるよう、テストケースが漏れなく網羅的に考えられていることは大切なチェックポイントです。
- 選択肢 イ不正解
- テスト計画の承認は、利用者側だけでなく開発側の責任者なども含めて双方で行う必要があります。
- 選択肢 ウ不正解
- システムテストは、本番の業務に悪影響を与えないよう、本番とは分けたテスト用の環境で行うのが基本です。
- 選択肢 エ不正解
- システムテストは開発側と関係部門が協力して行うもので、利用者側の担当者だけで行うものではありません。
覚えるポイント
- テストの監査では、仕様に対するテストケースの網羅性とテスト結果の記録・検証状況が主要な確認項目となります。
間違えやすいところ
- 本番稼働前のテストを本番の業務環境で行うと、データ破壊などの危険があるため、通常は避けます。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問58
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
システム監査人の独立性の確保
マネジメント系 · システム監査 / システム監査基準 / 監査人の独立性
情報システム部が開発して経理部が運用している会計システムの運用状況を、経営者からの指示で監査することになった。この場合におけるシステム監査人についての記述のうち、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:システム監査人は、監査される側の活動から独立した立場で客観的に判断しなければなりません。開発した部門や運用している部門に所属していると、自分の仕事を自分でチェックすることになり、客観性が保てません。そのため、どちらの部門にも属さない人を選ぶ必要があります。
解き方
- 問題文から、監査されるシステムを情報システム部が開発し、経理部が運用していることを確認します。
- 監査する部門に所属していると自分で自分を監査することになるため、両方の部門に属さない人にする必要があります。
- 選択肢 ア不正解
- システム監査人になるのに公認会計士の資格が必ず必要という決まりはなく、監査に必要な能力と独立性を持つ人が選ばれます。
- 選択肢 イ不正解
- 経理部長の直属にすると、運用している経理部の管理下に入ってしまい、客観的な独立性が失われます。
- 選択肢 ウ不正解
- 情報システム部長の直属にすると、開発した情報システム部の影響を受け、客観的な独立性が失われます。
- 選択肢 エ正解
- 開発した情報システム部と運用する経理部の両方から独立した人を選ぶことで、監査の独立性が保たれます。
覚えるポイント
- システム監査人は、監査対象業務から独立した立場(自己監査の禁止)でなければなりません。
間違えやすいところ
- 会計システムの監査でも、財務諸表の監査ではないので、公認会計士でなければならないという決まりはありません。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問59
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
アクセス制御監査における監査人の行為
マネジメント系 · システム監査 / アクセス制御 / 監査人の職務
アクセス制御を監査するシステム監査人の行為のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:システム監査人は、管理や運用を自分で行う人ではなく、決められた方針や規程が正しく作られ守られているかを検証・評価する立場です。台帳を作ったり方針を決めたり手続を実行したりするのは管理・運用する部門の仕事です。監査人は資料を読むなどして確かめます。
解き方
- 運用や策定を行う「監査される部門の仕事」と、それを評価・検証する「システム監査人の仕事」を分けて考えます。
- 選択肢の中から、部門の仕事を代わりに行うのではなく、確認するための行為(閲覧)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 管理台帳の作成と保管は、運用する部門(監査される側)の仕事であり、監査人が行う行為ではありません。
- 選択肢 イ正解
- アクセス制御の管理規程が正しく整備されているかを確かめるために規程を閲覧することは、監査人として正しい行為です。
- 選択肢 ウ不正解
- 管理方針を決めるのは経営者や管理する責任者の仕事であり、監査人が決めるものではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 運用手続を実際に行うのは監査される部門の仕事であり、監査人が運用を行うと独立性が失われます。
覚えるポイント
- 監査人は「方針の制定」「運用の実施」「台帳作成」などは行わず、それらが適切かを「閲覧・調査」して評価します。
間違えやすいところ
- 監査人が運用を良くしようとして直接手続や方針を作ってしまうと、自分で自分を監査することになり独立性が失われます。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問60
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
IT投資マネジメントにおけるITポートフォリオ
ストラテジ系 · IT投資評価 / ITポートフォリオ / 経営戦略
情報化投資において、リスクや投資価値の類似性でカテゴリ分けし、最適な資源配分を行う際に用いる手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:IT投資をリスクや期待効果の似たものごとにグループ分けし、資源を最適に配分する手法がITポートフォリオです。金融の資産運用(ポートフォリオ理論)の考え方を情報化投資に当てはめたものです。投資案件を分類して全体のバランスを良くします。
解き方
- 「リスクや投資価値の類似性でカテゴリ分け」「最適な資源配分を行う」というキーワードに注目します。
- 投資の組み合わせや資源配分を最適にする考え方である「ITポートフォリオ」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 3C分析は、顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの視点で環境を分析する手法です。
- 選択肢 イ正解
- ITポートフォリオは、IT投資案件をリスクや期待効果の似たものごとに分類し、経営資源を最適に配分する手法です。
- 選択肢 ウ不正解
- エンタープライズアーキテクチャ(EA)は、組織の業務とITを体系的に見える化・標準化して全体を最適化する設計手法です。
- 選択肢 エ不正解
- ベンチマーキングは、優れた事例を持つ他社と比べて分析し、自社の業務を改善する手法です。
覚えるポイント
- ITポートフォリオは、IT投資をカテゴリ別に分類してリスクとリターンのバランスを最適化する手法です。
間違えやすいところ
- システム全体の構造を標準化するエンタープライズアーキテクチャ(EA)と混同しないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問61
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
RPA(Robotic Process Automation)の活用事例
ストラテジ系 · RPA / 業務改革 / 定型業務の自動化
自社の経営課題である人手不足の解消などを目標とした業務革新を進めるために活用する、RPAの事例はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:RPAは、工場のロボットではなく、パソコン上の定型的な事務作業をソフトウェアで自動化する仕組みです。データ入力や照合など、決まった手順の仕事を人の代わりに処理します。物理的なロボットを使う自動化とは違います。
解き方
- RPAが「ソフトウェア」で事務作業を自動化するものだという本質を確認します。
- 物理的なロボットや自動倉庫、無人店舗などハードウェア中心の自動化と区別し、ソフトウェアで定型作業を自動化する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア正解
- データ入力や照合のような定型的なパソコン作業をソフトウェアで自動処理する例は、RPAの代表的な例です。
- 選択肢 イ不正解
- 組み立て用ロボットの導入は、工場で使う物理的な産業用ロボット(ファクトリーオートメーション)の例です。
- 選択肢 ウ不正解
- ICタグやカメラを使った無人店舗化は、IoTや画像認識、電子決済を組み合わせた無人店舗の例です。
- 選択肢 エ不正解
- 自動倉庫による荷物の搬入・搬出の無人化は、物流を自動化する仕組みの例です。
覚えるポイント
- RPAの「ロボット」は物理的な機械ではなく、事務作業を自動化する「ソフトウェアロボット」を指します。
間違えやすいところ
- 工場の製造ラインに置く産業用ロボットと、ソフトウェアであるRPAを混同しないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問62
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
マーケティングにおけるビッグデータの特徴と取扱い
ストラテジ系 · ビッグデータ / リアルタイム分析 / 非構造化データ
企業がマーケティング活動に活用するビッグデータの特徴に沿った取扱いとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ビッグデータは「量の多さ」「種類の多さ」「速さ」が特徴で、リアルタイムのデータや画像・音声なども分析の対象にします。ためたデータだけでなく、今まさに生まれるデータも含めて全体を見ます。一部を抜き出すのではなく全体を扱うのが従来の方法との違いです。
解き方
- ビッグデータ分析の特徴(リアルタイム性、非構造化データの活用、全体を分析する考え方など)を確認します。
- ソーシャルデータや非構造化データを外す記述、一部だけを抜き出す記述を誤りとし、リアルタイムデータも処理対象とする記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- SNSなど不特定多数のクレームや意見も、お客様の気持ちを分析するのにとても役立つビッグデータの一部です。
- 選択肢 イ正解
- ためたデータだけでなく、アクセス履歴のようなリアルタイム性の高いデータも即時に分析して施策に生かせます。
- 選択肢 ウ不正解
- ビッグデータ分析では一部だけを抜き出すのではなく、データ全体を対象にして詳しい傾向を探すのが一般的です。
- 選択肢 エ不正解
- 音声や画像、動画のような非構造化データも、近年の機械学習を使って大切な分析対象として扱われます。
覚えるポイント
- ビッグデータでは、非構造化データ(テキスト、画像、音声など)やリアルタイムデータも重要な分析対象です。
間違えやすいところ
- 一部だけを抜き出す従来の統計調査と、ビッグデータの全体を分析する考え方の違いに注意しましょう。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問63
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
プライバシーバイデザインの概念
ストラテジ系 · プライバシーバイデザイン / 個人情報保護 / 上流工程
システム開発の上流工程において、システム稼働後に発生する可能性がある個人情報の漏えいや目的外利用などのリスクに対する予防的な機能を検討し、その機能をシステムに組み込むものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:プライバシーバイデザインは、システムができてから対策を付け足すのではなく、企画や設計の早い段階から個人情報を守る仕組みを組み込む考え方です。完成後に慌てて対応するのではなく、最初から安全になるように作ります。
解き方
- 「上流工程において予防的な機能を検討し、システムに組み込む」という部分に注目します。
- 設計段階からプライバシー保護を組み込む考え方である「プライバシーバイデザイン」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 情報セキュリティ方針は、組織全体の情報セキュリティに対する基本的な考え方や行動の決まりをまとめた文書です。
- 選択肢 イ不正解
- セキュリティレベルは、システムや情報の大切さに応じて決める安全対策の基準や強さの段階のことです。
- 選択肢 ウ正解
- 開発の早い段階から個人情報を守るための対策を機能として組み込む考え方をプライバシーバイデザインといいます。
- 選択肢 エ不正解
- プライバシーマークは、JIS Q 15001に合った個人情報保護の体制を整えている事業者に与えられる認証マークです。
覚えるポイント
- プライバシーバイデザインは「システムの企画・設計の初期段階からプライバシー保護を組み込む」設計手法です。
間違えやすいところ
- 事業者の保護体制を認める「プライバシーマーク」と、設計の考え方である「プライバシーバイデザイン」を混同しないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問64
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
非機能要件の定義
ストラテジ系 · 非機能要件 / 要件定義
非機能要件の定義において実施する作業として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:非機能要件の定義とは、性能や信頼性など機能以外の品質や技術基準を決める作業です。機能要件は「何ができるか」、非機能要件は「どのくらいの品質で動くか」を表します。開発に使うプログラム言語に合わせた開発基準や標準の技術要件も、この非機能要件に含まれます。
解き方
- それぞれの選択肢が、機能そのものの要件か、品質や技術基準の要件かを分けて考えます。
- 「プログラム言語に合わせた開発基準や標準の技術要件の作成」は技術的な要件(非機能要件)だと確かめます。
- 選択肢 ア不正解
- 業務の中で機能どうしのデータの流れを明らかにする作業は、業務や機能の要件を決めることにあたります。
- 選択肢 イ正解
- 使うプログラム言語に合わせた開発基準や標準の技術要件を決めることは、非機能要件の技術要件の定義にあたります。
- 選択肢 ウ不正解
- システムの機能としてどこまで実現するかを決める作業は、機能要件の定義にあたります。
- 選択肢 エ不正解
- 他のシステムとのデータのやり取りの決め方は、外部インタフェース要件(機能要件の一部)にあたります。
覚えるポイント
- 非機能要件には性能、可用性、保守性、セキュリティ、開発標準・移行性などが含まれる。
間違えやすいところ
- 他のシステムとのインタフェースの定義を非機能要件と間違えやすいですが、どんな情報をやり取りするかは機能要件です。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(システム戦略・要件定義)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
リレーションシップマーケティングの概念
ストラテジ系 · リレーションシップマーケティング / CRM
リレーションシップマーケティングの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:リレーションシップマーケティングとは、既存の顧客との長い関係を保つことを大事にする手法です。新しく顧客を増やすことよりも、今いる顧客に満足してもらい、長く使い続けてもらうことで、安定した売り上げを目指します。
解き方
- 「リレーションシップ(関係性)」という言葉から、顧客との長い関係を保つ点に注目します。
- 選択肢アが定義に合うことを確かめ、他の手法(フラッシュセールス、位置情報広告、メディアミックス)を外します。
- 選択肢 ア正解
- 顧客とのよい関係を保ち、長期的に安定した売り上げを目指す説明で、リレーションシップマーケティングとして正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 数時間から数日など短い期間だけネットで商品を売る手法は、フラッシュセールス(フラッシュマーケティング)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- スマートフォンのGPSで現在地に近い店の広告を配る手法は、ジオターゲティング(位置情報連動広告)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- テレビや新聞など複数の媒体を組み合わせて売り込む手法は、メディアミックスの説明です。
覚えるポイント
- リレーションシップマーケティング=顧客との長期的関係構築、LTV(顧客生涯価値)重視。
間違えやすいところ
- ワン・トゥ・ワンマーケティングやCRMとも関係が深いですが、もとにある「関係性を保ち深める」ことを押さえます。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(企業活動・マーケティング)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
バランススコアカードの4つの視点
ストラテジ系 · バランススコアカード / 業績評価指標
バランススコアカード(BSC)の「内部ビジネスプロセスの視点」における戦略目標と業績評価指標の例として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:バランススコアカード(BSC)は、会社の戦略を4つの視点から目標と業績評価指標(KPI)で管理する手法です。4つとは「財務」「顧客」「内部ビジネスプロセス」「学習と成長」の視点で、今回は社内の業務の進め方に関する「内部ビジネスプロセスの視点」を問うています。
解き方
- それぞれの選択肢がBSCの4つの視点のどれにあたるかを分けます。
- アは財務、イは顧客、ウは学習と成長、エは内部ビジネスプロセスの視点だと判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 受注残や売り上げ、持続的成長といったお金の成果に関する指標は「財務の視点」にあたります。
- 選択肢 イ不正解
- 顧客満足度やクレーム件数など顧客との関係に関する指標は「顧客の視点」にあたります。
- 選択肢 ウ不正解
- 従業員の能力向上や研修を受けた時間は「学習と成長の視点」にあたります。
- 選択肢 エ正解
- 製造期間の短縮など社内の仕事の効率化に関する指標は「内部ビジネスプロセスの視点」にあたります。
覚えるポイント
- BSCの4視点:財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長。
間違えやすいところ
- 製造期間の短縮(内部プロセス)と従業員の研修(学習と成長)を混同しないようにします。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(経営戦略手法)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
プロダクトイノベーションの定義
ストラテジ系 · プロダクトイノベーション / プロセスイノベーション / 技術経営
技術経営(MOT)における「プロダクトイノベーション」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:プロダクトイノベーションとは、新しい製品そのものを生み出す革新のことです。製品を作る工程や仕事の進め方を変える「プロセスイノベーション」と対で覚えましょう。
解き方
- プロダクト(製品)の革新なので、製品そのものを開発・革新する記述を探します。
- 選択肢アが製品の開発に関する記述で正解です。エはプロセスイノベーションです。
- 選択肢 ア正解
- 新しい商品や他社と違う特徴のある商品を開発することを指すので、プロダクトイノベーションとして正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 技術開発の成果で利益を得る活動全体は、技術経営(MOT)の目的や事業化(コマーシャライゼーション)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 技術を中心に事業を戦略的に管理することは、技術経営(MOT)そのものの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 仕事の進め方や製造工程そのものを新しくするのは、プロセスイノベーションの説明です。
覚えるポイント
- プロダクトイノベーション=新製品・サービスの開発。
- プロセスイノベーション=工程・製造プロセスの改善・革新。
間違えやすいところ
- プロセスイノベーションとプロダクトイノベーションを混同しないようにします。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(技術経営・イノベーション)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
デジタルディバイドの定義
ストラテジ系 · デジタルディバイド / 情報格差
「デジタルディバイド」を説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:デジタルディバイドとは、ITを使えるかどうかの差によって生まれる社会的・経済的な格差のことです。PCやインターネットを使う力や機会の違いが、貧富や仕事の差につながることを指します。人や機器そのものを指す言葉ではありません。
解き方
- デジタルディバイドの意味(Divide=分ける、格差)を確かめます。
- 選択肢エが「社会的又は経済的な格差のことである」と述べていて、定義に合うことを確かめます。
- 選択肢 ア不正解
- 情報を得るのが難しい人々そのものではなく、そこから生まれる「格差」を指します(情報弱者などの説明です)。
- 選択肢 イ不正解
- 格差が生まれないように誰もが使える環境を整えることは、デジタルインクルージョンやバリアフリーの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 高齢者や障害者を含め誰にとっても使いやすい度合いは、アクセシビリティの説明です。
- 選択肢 エ正解
- ITを使う力や環境の違いから生まれる経済的・社会的な格差で、デジタルディバイドの正しい定義です。
覚えるポイント
- デジタルディバイド=ITの利用格差によって生じる経済的・社会的格差。
- アクセシビリティ=利用しやすさの度合い。
間違えやすいところ
- 「情報弱者(人)」そのものではなく「格差」を指す点に注意します。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(情報社会と情報倫理)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
かんばん方式の特徴
ストラテジ系 · かんばん方式 / ジャストインタイム / 生産管理
生産方式の一つである「かんばん方式」を説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:かんばん方式とは、必要なものを必要なときに必要なだけ用意するための仕組みです。後工程が必要な部品だけを前工程から引き取り、中間在庫(作り置きの在庫)をできるだけ減らします。トヨタ生産方式のジャストインタイム(JIT)の中核となる考え方です。
解き方
- かんばん方式の中心である「中間在庫を極力減らす」「後工程が前工程から引き取る」仕組みを思い出します。
- 選択肢ウの「中間在庫を極力減らすために,後工程の生産に必要な部品だけを前工程から調達する」が合うことを確かめます。
- 選択肢 ア不正解
- 部品の仕様をそろえて共通化する話で、かんばん方式の説明ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 関連会社から部品を調達して効率を上げる話で、かんばん方式の本質とは違います。
- 選択肢 ウ正解
- 後工程が必要な分だけ前工程から受け取り、中間在庫を減らす仕組みで、かんばん方式として正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 納入先を複数にして競争で発注する方法(複数購買)の説明で、かんばん方式ではありません。
覚えるポイント
- かんばん方式=ジャストインタイムの実現手段、後工程引き取り方式、在庫の極小化。
間違えやすいところ
- 前工程が後工程へ押し込む(プッシュ型)ではなく、後工程が前工程から引き取る(プル型)点に注意します。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(エンジニアリングシステム・生産管理)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.34 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
仮想通貨マイニングの概要
ストラテジ系 · ブロックチェーン / マイニング / 暗号資産
ブロックチェーンによって実現されている仮想通貨(暗号資産)における「マイニング」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:マイニングとは、取引の確認や記録の計算作業に参加し、その報酬として仮想通貨(暗号資産)を受け取る仕組みです。ブロックチェーンでは、多数の取引をまとめたブロックを正しくつなげるために大きな計算が必要で、この作業を行う人をマイナー(採掘者)と呼びます。
解き方
- マイニング(採掘)の役割(取引の承認計算に参加し報酬を得る)を整理します。
- 選択肢アが「計算作業に参加し,報酬として仮想通貨を得る」と正しく説明していることを確かめます。
- 選択肢 ア正解
- 取引データの確認や承認の計算を行い、そのお礼として仮想通貨をもらう行為で、マイニングの説明として正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 取引所などで仮想通貨を売買して差額の利益を得るのは、普通のトレーディング(投資・投機)です。
- 選択肢 ウ不正解
- 個人や組織へ仮想通貨を送金する行為の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 実店舗などで仮想通貨を使って支払う決済の説明です。
覚えるポイント
- マイニング=取引記録の承認作業(ブロック生成)と、その対価として得られる新規通貨報酬。
間違えやすいところ
- 「マイニング」を、単なる通貨の売買や送金と混同しないようにします。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(新たな情報技術・暗号資産技術)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.34 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
クラウドファンディングの概要
ストラテジ系 · クラウドファンディング / 資金調達 / インターネットビジネス
インターネットを活用した仕組みのうち、「クラウドファンディング」の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:クラウドファンディングとは、インターネットで事業計画を公開し、賛同した不特定多数の人から少額ずつお金を集める仕組みです。支援者には、製品やサービス、権利などのお返し(リターン)が用意されることがあります。
解き方
- 「クラウド(群衆)」と「ファンディング(資金調達)」の意味を確かめます。
- 選択肢アが「不特定多数の個人から小口資金を調達する」と述べていて合うことを確かめます。
- 選択肢 ア正解
- ネットで不特定多数の人から少しずつ資金を集める仕組みで、クラウドファンディングの説明として正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- サイト経由で商品が買われたとき広告主が運営者に報酬を払う仕組みは、アフィリエイト(成果報酬型広告)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- ネットで不特定多数の人に仕事を募集し発注する仕組みは、クラウドソーシングの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 複数の金融機関の口座情報をまとめて表示するサービスは、アカウントアグリゲーションの説明です。
覚えるポイント
- クラウドファンディング=不特定多数からの資金調達。
- クラウドソーシング=不特定多数への業務委託。
間違えやすいところ
- 名前が似ているクラウドソーシング(仕事の依頼)とクラウドファンディング(資金集め)を混同しないようにします。
出題の前提:情報処理技術者試験 午前出題範囲(企業活動・電子商取引)
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.34 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式解答例 p.1 ↗(www.ipa.go.jp)
機械学習の活用事例
ストラテジ系 · 機械学習 / 人工知能 / スマートファクトリ
生産現場において、人工知能の主要技術である機械学習を活用している事例として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:機械学習とは、人間が細かいルールを教えなくても、コンピュータがデータから自分でパターンや判断の決まりを学び取る技術です。データの中のたくさんの例を見て、少しずつ規則を身につけていきます。
解き方
- それぞれの選択肢が、人間による分析か、機械が自分で学ぶ方法かを比べます。
- ロボットが自分で学んで作業を改善しているウが正解です。
- 選択肢 ア不正解
- アナリストという人間が統計を使って原因を調べているので、コンピュータが自分で学ぶ機械学習の例ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 通信でつないでホストコンピュータが制御する仕組みの話で、コンピュータが自分で学ぶわけではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 作業方法を教え込むのではなく、ロボット自身がデータや試行錯誤から学んで効率を高めており、機械学習の典型例です。
- 選択肢 エ不正解
- 作る量が増えるほどコストが下がるという経験曲線効果の説明で、機械学習の話ではありません。
覚えるポイント
- 機械学習は人間が規則をプログラミングせず、データから機械自らがパターンを学習する技術。
間違えやすいところ
- 昔からある統計分析や自動制御と、自分で学ぶ機械学習を混同しないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問73
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.35 ↗(www.ipa.go.jp)
BCP(事業継続計画)の策定・運用
ストラテジ系 · BCP / リスクマネジメント / 事業継続マネジメント
BCP(事業継続計画)の策定および運用に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:BCP(事業継続計画)は、災害などで会社が止まりそうなときに、大事な仕事を続けたり早く戻したりするための、あらかじめ決めておく手順や体制のことです。自然災害だけでなく、コンピュータの故障やウイルス感染も想定に入れます。
解き方
- BCPの目的が大事な仕事を続けることだと押さえ、対象となる脅威が災害だけでなく幅広いことを確認します。
- 会社全体への周知や取引先との連携も必要だと分かったうえで、エを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 復旧の順番は、技術的に簡単かどうかではなく、会社にとってどれだけ大事な仕事かで決めます。
- 選択肢 イ不正解
- 緊急時には全員が動ける必要があるので、上級管理者だけでなく会社全体に知らせて訓練します。
- 選択肢 ウ不正解
- 取引先など外部の会社との連携も必要なので、自社の中だけに限ってはいけません。
- 選択肢 エ正解
- 仕事が止まる原因になる自然災害のほか、マルウェア感染や機器の故障もBCPで考える対象に含まれます。
覚えるポイント
- BCPの対象は自然災害だけでなく、マルウェア感染や機器故障、感染症など事業停止リスク全般。
間違えやすいところ
- 復旧の優先度を技術的な簡単さで決めたり、経営層だけの秘密にしたりする間違いに注意しましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問74
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.35 ↗(www.ipa.go.jp)
CIOの果たすべき役割
ストラテジ系 · CIO / ITガバナンス / 情報化戦略
企業におけるCIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)が果たすべき役割として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:CIO(最高情報責任者)は、会社の経営陣の一員としてITの戦略をまとめ、経営の戦略とITの戦略をそろえて会社の価値を高める役割を担います。一部の部門や個別のプロジェクトではなく、会社全体を見渡す立場です。
解き方
- CIOが一部の部門の代表でも個別プロジェクトの管理者でもなく、会社全体を見る経営の役職だと確認します。
- 全社的な情報化戦略を立て、経営戦略との整合性を評価しているウが正解です。
- 選択肢 ア不正解
- 自分の部門の案を出すのは各部門のリーダーの役割で、会社全体を見るCIOの役割ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 技術の調査や教育は、情報システム部門の担当者が行う実務的な役割です。
- 選択肢 ウ正解
- 経営戦略に合った全社的な情報化戦略を立て、その進み具合や整合性を評価するのがCIOの本来の役割です。
- 選択肢 エ不正解
- 個別のシステム開発プロジェクトを直接管理するのはプロジェクトマネージャ(PM)の役割です。
覚えるポイント
- CIO(最高情報責任者)は経営戦略に基づき全社情報化戦略を立案・統括する役員。
間違えやすいところ
- 個別プロジェクトを管理するPMと、全社戦略を担うCIOを混同しないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問75
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.35 ↗(www.ipa.go.jp)
線形計画法による最大利益の計算
ストラテジ系 · 線形計画法 / 利益最大化 / 制約条件
製品X及びYを生産するために原料A, Bが必要である。製品1個の生産に要する原料の量と調達可能量は次のとおりである。製品XとYの1個当たりの販売利益がそれぞれ100円、150円であるとき、得られる最大利益は何円か。 [原料の必要量と調達可能量] ・原料A:製品X 1個当たり2、製品Y 1個当たり1、調達可能量100 ・原料B:製品X 1個当たり1、製品Y 1個当たり2、調達可能量80
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:線形計画法は、一次不等式で表した条件の中で一次式の利益を最大にする方法で、最大の利益はグラフの領域の角(交点)のどれかで生まれます。条件の境界線が交わる点を計算して比べれば答えが分かります。
解き方
- XとYの生産量について、原料の条件を不等式で表します(2x + y ≦ 100、x + 2y ≦ 80)。
- 2つの式が交わる連立方程式を解き、交点を求めます(x = 40、y = 20)。
- 角の(50, 0)は5,000円、(0, 40)は6,000円、(40, 20)は7,000円となり、最大が7,000円と分かります。
- 選択肢 ア不正解
- 製品Xだけを50個作ると利益は5,000円ですが、最大ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 製品Yだけを40個作ると利益は6,000円ですが、最大ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 2つの条件の線が交わるX=40、Y=20のときに利益は4,000+3,000=7,000円となり最大です。
- 選択肢 エ不正解
- 8,000円の利益になる生産量は、原料の調達可能量を超えてしまい条件を満たしません。
覚えるポイント
- 線形計画法の最大値・最小値は、制約条件が作る凸多角形の頂点(交点)で生じる。
間違えやすいところ
- 片方の製品だけを上限まで作る場合しか計算せず、両方を組み合わせた最良の答えを見落とさないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問76
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.36 ↗(www.ipa.go.jp)
ROI(投資利益率)の定義
ストラテジ系 · ROI / 投資評価 / 財務指標
投資評価の指標であるROI(Return On Investment)を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ROI(投資利益率)は、投資したお金に対してどれだけの利益が返ってきたかを示す割合で、利益を投資額で割って求めます。投資が得かどうかを比べるのによく使われます。
解き方
- ROIの英語の意味(Return on Investment)から、投資(分母)に対する利益(分子)の割合だと確認します。
- NPVやIRR、回収期間法など似た指標の説明を取り除き、ウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 将来のキャッシュフローを今の価値に直して合計する、正味現在価値法(NPV)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- キャッシュフローの現在価値の合計と投資額が等しくなる割引率を求める、内部収益率法(IRR)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 利益を投資額で割って投資の効率を求める、ROIの正しい説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 投資したお金を何年で回収できるかを求める、回収期間法の説明です。
覚えるポイント
- ROI = 利益額 ÷ 投資額。投資に対する利益の割合を表す指標。
間違えやすいところ
- NPV(正味現在価値)やIRR(内部収益率)、回収期間法といった用語の混同に注意しましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問77
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.36 ↗(www.ipa.go.jp)
目標利益を達成するための必要売上高
ストラテジ系 · 損益分岐点分析 / 変動費率 / 目標利益
売上高が100百万円のとき、変動費が60百万円、固定費が30百万円掛かる。変動費率、固定費は変わらないものとして、目標利益18百万円を達成するのに必要な売上高は何百万円か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:目標利益を達成する売上高は「(固定費+目標利益)÷限界利益率」で求められます。売上が増えると変動費も一緒に増えるので、変動費を引いた残りの割合(限界利益率)で割るのがポイントです。
解き方
- 売上高100百万円と変動費60百万円から、変動費率0.6、限界利益率0.4を出します。
- 公式「(固定費+目標利益)÷限界利益率」に数値を当てはめます。
- (30+18)÷0.4=48÷0.4=120百万円と求めます。
- 選択肢 ア不正解
- 現在の売上高に目標利益を単純に足すなどした、間違った計算の結果です。
- 選択肢 イ正解
- 必要売上高=(固定費30+目標利益18)÷(1-変動費率0.6)=48÷0.4=120百万円となり正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 限界利益率や変動費率の使い方を間違えた計算の結果です。
- 選択肢 エ不正解
- 固定費を考えなかったり、分母を大きくしすぎたりしたときの間違った数値です。
覚えるポイント
- 目標利益達成売上高 = (固定費 + 目標利益) ÷ (1 - 変動費率)。
間違えやすいところ
- 売上が増えると変動費も増えることを考えず、売上高から固定費だけを引いてしまう間違いに注意しましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問78
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.36 ↗(www.ipa.go.jp)
シュリンクラップ契約の成立時点
ストラテジ系 · シュリンクラップ契約 / ソフトウェア使用許諾 / 契約の成立
シュリンクラップ契約において、ソフトウェアの使用許諾契約が成立するのはどの時点か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:シュリンクラップ契約では、ソフトウェアの入ったパッケージの透明な包装を開けた時点で、書かれている使用許諾の条件に同意したとみなされます。物を買った時や受け取った時ではありません。
解き方
- シュリンクラップという言葉が、透明なフィルム包装を意味することを確認します。
- 包装を開ける(フィルムを破る)行為を、契約に同意した印とみなすウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- お金を払った時点では品物の売買が成立しただけで、使用許諾の条件に同意したことにはなりません。
- 選択肢 イ不正解
- DVD-ROMを受け取っただけでは包装を開けていないので、まだ同意したことにはなりません。
- 選択肢 ウ正解
- 透明なフィルム包装を開ける行為によって、契約の条件に同意したとみなされます。
- 選択肢 エ不正解
- 画面に表示された規約で「同意する」を押して成立するのは、クリックオン契約(クリックラップ契約)です。
覚えるポイント
- シュリンクラップ契約は「包装フィルムを開封した時点」で使用許諾契約が成立する。
間違えやすいところ
- 画面で同意ボタンを押して成立するクリックラップ契約や、普通の代金の支払い時点と混同しないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問79
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.37 ↗(www.ipa.go.jp)
製造物責任法(PL法)の対象
ストラテジ系 · 製造物責任法 / PL法 / 組込み機器
ソフトウェアやデータに瑕疵がある場合に、製造物責任法(PL法)の対象となるものはどれか。
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解答
ア
解説
まず要点:製造物責任法(PL法)が対象とする「製造物」は、製造や加工をされた動産(形のある物)に限られます。ソフトウェアやデータそのものは形がなく対象外ですが、機器に組み込まれている場合はその動産の欠陥として扱われます。
解き方
- PL法の「製造物」が、製造や加工をされた動産(形のある物)だけを指すことを思い出します。
- 形のないソフトやデータを外し、機器として売られる組込み機器(ア)を選びます。
- 選択肢 ア正解
- ROM化したソフトを内蔵した組込み機器は形のある動産なので、ソフトの不具合が機器の欠陥となりPL法の対象になります。
- 選択肢 イ不正解
- アプリケーションソフトは形のないプログラムなので、記録媒体を除けば動産に当たらず対象外です。
- 選択肢 ウ不正解
- OSも形のないソフトウェアの情報なので、PL法でいう動産には当たりません。
- 選択肢 エ不正解
- ネットワークからダウンロードしたデータは形がなく、PL法の「動産」に含まれません。
覚えるポイント
- PL法(製造物責任法)の対象は「製造・加工された動産」。単体のソフトウェアは対象外だが組込み機器は対象。
間違えやすいところ
- ソフトウェアはすべてPL法の対象だと誤解したり、パッケージの箱(形のある物)が対象だと取り違えないようにしましょう。
出題の前提:令和元年度秋期基本情報技術者試験午前問80
出典:IPA『2019年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.37 ↗(www.ipa.go.jp)
2019年度 秋期 午前
参照した公式資料
IPAが公開した2019年度 秋期 午前の問題・解答資料です。

