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基本情報技術者試験 · 学習ガイド

2017年度 春期 午後の問題・解答解説

旧制度の午前・午後と、2023年度以降の科目A・科目Bの公開問題を区別しています。現在の試験対策では現行シラバスと科目Bの形式を確認してください。公開問題は本試験の全出題を網羅する資料ではありません。

2017年度 春期 午後の概要
30:00

問題番号から選ぶ

ファイルの安全な受渡し

情報セキュリティ · 共通鍵暗号方式 / 公開鍵暗号方式 / 通信プロトコル / 費用対効果

インターネット経由で機密情報を含むファイルを受渡しする方式についての検討に関する問題である。電子メールに暗号化ファイルを添付し別メールで鍵を送る方式の問題点、公開鍵暗号方式における公開鍵の真正性の確認、並びに4社の協力会社に対するセキュリティ要件(機密度の高低、オンラインストレージ利用禁止規定)およびコスト(VPN環境構築・運用費、オンラインストレージ月額利用料、暗号化メールソフト導入・研修費)を比較して最適な受渡し方式を選定する各設問に答えよ。

設問1 ア
圧縮してから暗号化する方式は,暗号化してから圧縮する方式よりも解読が容易である。
設問1 イ
圧縮ファイルを暗号化してもファイル名は暗号化されない。
設問1 ウ
共通鍵暗号方式は,他の暗号方式よりも解読が容易である。
設問1 エ
ファイルを添付したメールと,鍵を送信するメールの両方が盗聴される可能性がある。
設問2 a ア
共通鍵
設問2 a イ
公開鍵
設問2 a ウ
ディジタル署名
設問2 a エ
パスワード
設問2 a オ
秘密鍵
設問3 b, c ア
VPNとファイルサーバ
設問3 b, c イ
オンラインストレージサービス
設問3 b, c ウ
暗号化機能付きメールソフト
設問3 d ア
30,000
設問3 d イ
60,000
設問3 d ウ
150,000
設問3 d エ
300,000
設問3 d オ
700,000
設問3 d カ
750,000
設問3 d キ
1,500,000
解答・解説を表示

解答

設問1: エ, 設問2 a: イ, 設問3 b: ウ, 設問3 c: ア, 設問3 d: オ

解説

まず要点:暗号化したファイルと鍵を同じメール経路で送ると、経路を盗聴されれば両方取られて復号されます。公開鍵暗号方式では、手に入れた公開鍵が本当に相手のものかを証明書などで確かめないと、偽の鍵を渡す中間者攻撃を防げません。方式を選ぶときは、機密の高さによる決まりと、人数や期間から決まる費用を合わせて比べます。

解き方

  1. 同じ経路で暗号化ファイルと鍵を分けて送ると、どんな危険があるかをつかみます。
  2. 公開鍵暗号のしくみから、暗号化に必要な相手の鍵の種類と、本物か確かめる必要性を理解します。
  3. 会社ごとに機密の高さを確認し、機密「高」を扱う会社ではオンラインストレージを外します。
  4. 12か月の各方式の総費用(初期費用+月額×12)を計算し、一番安い方式と金額を求めます。

小問ごとの答え

小問 設問1:エ
暗号化ファイルと復号鍵を同一の通信経路である電子メールで別送しても、経路全体が盗聴された場合には両方を傍受されて容易に復号されるため安全とはいえません。
小問 設問2 a:イ
公開鍵暗号方式でファイルを暗号化して送信するには相手の「公開鍵」が必要です。第三者によるなりすましを防ぐため、相手本人の公開鍵であることを確認する必要があります。
小問 設問3 b:ウ
Q社は機密度「高」のファイルを扱うためオンラインストレージは利用禁止です。VPN方式(初期10万+月5万×12か月=70万円)と暗号化メールソフト(3万円×5人=15万円)を比較すると暗号化メールソフトが安価です。
小問 設問3 c:ア
S社は機密度「高」を扱うためオンラインストレージは使えません。暗号化メールソフト(3万円×25人=75万円)に対し、VPN方式は人数によらず70万円となるためVPN方式が最安となります。
小問 設問3 d:オ
S社で選択すべき方式はVPNとファイルサーバであり、その費用は初期費用100,000円と12か月分の運用費用(50,000円×12=600,000円)の合計である700,000円となります。

覚えるポイント

  • 暗号化ファイルと復号鍵を同一経路で送る方式は盗聴対策として無意味である。
  • 公開鍵暗号方式でファイルを暗号化して送信する際は相手の公開鍵を使用する。
  • コスト比較では利用人数に応じた従量課金と固定費用をプロジェクト全期間で合算する。

間違えやすいところ

  • 公開鍵暗号で相手の秘密鍵をもらおうとしてしまう間違い。
  • 機密の条件(高はオンラインストレージ禁止)を見落として最安を計算してしまうこと。

出題の前提:平成29年度春期基本情報技術者試験午後問1問題文および出題条件に基づく。

出典:IPA『2017年度 春期 午後』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)

2017年度 春期 午後

参照した公式資料

IPAが公開した2017年度 春期 午後の問題・解答資料です。