本文へ移動

基本情報技術者試験 · 学習ガイド

2014年度 春期 午後の問題・解答解説

旧制度の午前・午後と、2023年度以降の科目A・科目Bの公開問題を区別しています。現在の試験対策では現行シラバスと科目Bの形式を確認してください。公開問題は本試験の全出題を網羅する資料ではありません。

2014年度 春期 午後の概要
30:00

問題番号から選ぶ

情報資産についてのリスクアセスメント

情報セキュリティ · リスクアセスメント / 情報資産の価値 / リスク値の算出 / 情報セキュリティの3要素

プロジェクトで取り扱う情報資産のリスクアセスメントに関する記述を読み、設問1〜3に答えよ。 【Z社のリスク算出方法】 リスク値 = 情報資産の価値 × 脅威 × 脆弱性 「情報資産の価値」は機密性(C)、完全性(I)、可用性(A)の観点で1〜3の値で評価する。「脅威」「脆弱性」も1〜3の値で評価する。 C, I, Aごとに算出したリスク値が全て12以下ならばリスクを受容し、そうでないならば追加のリスク対策を実施する。 〔設問1〕表2中の(ii), (iii)は、C, I, Aのいずれかの観点から“情報資産の価値”を評価した際の評価理由である。(ii), (iii)に対応するC, I, Aの組合せとして適切な答えを解答群から選べ。 (i) 開発中のプログラムが利用できない場合、プロジェクトの進捗に影響を与える (ii) 社外に漏れた場合、顧客からの信頼を失う (iii) 版管理が行われない場合、不整合によって、プロジェクトの進捗に影響を与える 〔設問2〕情報資産No.4(顧客のテストデータ: C=3, I=2, A=1)に対するリスクの分析評価の結果、追加のリスク対策が必要になる脅威(T1〜T7)の数として正しい答えを選べ。 〔設問3〕プロジェクト終了後、返却された開発用PCが別プロジェクトに再貸与された際、顧客のテストデータが残存していた事案を踏まえ、情報漏えいリスクに対処するために追加すべき適切な対策を2つ選べ。

ア
(ii) A, (iii) C
イ
(ii) A, (iii) I
ウ
(ii) C, (iii) A
エ
(ii) C, (iii) I
オ
(ii) I, (iii) A
カ
(ii) I, (iii) C
解答・解説を表示

解答

設問1: エ, 設問2: イ, 設問3: a イ, b カ (順不同)

解説

まず要点:情報の大切さを見るときは、機密性(秘密を守ること)、完全性(内容が正しく、壊れたり食い違ったりしていないこと)、可用性(使いたいときに使えること)の3つの観点で考えます。それぞれの観点でリスク値(資産の価値×脅威×脆弱性)を計算し、すべて12以下なら対策は不要、1つでも12を超えれば追加の対策が必要になります。

解き方

  1. 設問1:評価理由の文から、(ii)は漏えい防止で機密性(C)、(iii)は不整合防止で完全性(I)だと見分けます。
  2. 設問2:各脅威T1〜T7について、情報資産No.4のC, I, A(3, 2, 1)に脅威と脆弱性の値を掛け、12を超える脅威を数えます。
  3. 設問3:開発PCを返して再利用するときにテストデータが残っていた原因に対処するため、利用台帳管理(イ)と返却時のデータ完全消去(カ)を選びます。

小問ごとの答え

小問 設問1:エ
(ii)は社外への情報漏えいに関する懸念であるため機密性(C)の観点であり、(iii)はデータの不整合に関する懸念であるため正確性を維持する完全性(I)の観点となります。
小問 設問2:イ
No.4の各脅威(脅威×脆弱性)はT1が6、T2が3、T3が2、T4が6、T5が4、T6が1、T7が3です。機密性Cの価値が3であるため、積が5以上のT1とT4でリスク値が18(>12)となり対策が必要です。
小問 設問3 a:イ
開発PCへのテストデータ保存・削除の状況を管理台帳で記録・把握することは、不要データの残存や漏えいを防ぐ有効な運用対策です。
小問 設問3 b:カ
返却されたPCの全データをシステム部が完全に消去する工程を導入することで、次期利用時における残存データからの情報漏えいを根本から防止できます。

覚えるポイント

  • 機密性は漏えい防止、完全性は改ざん・不整合防止、可用性は利用不能防止に対応する
  • リスク値は「資産価値×脅威×脆弱性」の積で算出し、基準値を超えるか個別に判定する

間違えやすいところ

  • データの不整合による進捗の遅れを可用性の低下と混同しやすいですが、不整合そのものは完全性が壊れることです。
  • リスク値の判定では、C・I・Aのどれか1つでも基準値(12)を超えたら対策が必要になると覚えておきましょう。

出題の前提:平成26年度春期基本情報技術者試験午後問1の出題条件に基づく

出典:IPA『2014年度 春期 午後』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)

2014年度 春期 午後

参照した公式資料

IPAが公開した2014年度 春期 午後の問題・解答資料です。