旧制度の午前・午後と、2023年度以降の科目A・科目Bの公開問題を区別しています。現在の試験対策では現行シラバスと科目Bの形式を確認してください。公開問題は本試験の全出題を網羅する資料ではありません。
2014年度 秋期 午前の概要
10進小数の16進小数への基数変換
基礎理論 · 基数変換 / 基数 / 基数変換法
10進数の分数 1/32 を16進数の小数で表したものはどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:1/32 を16進数の小数で表すと 0.08 になります。16進数の小数は、小数点以下が順に 1/16、1/256、1/4096 という重み(位の大きさ)を持ちます。1/32 は分母と分子を8倍すると 8/256 になり、小数第2位に8が立つので 0.08 です。
解き方
- まず 1/32 の分母を16の累乗にそろえます。256=16^2 なので、分母と分子に8を掛けて 8/256 にします。
- 16進数の小数第2位は 1/256 の重みを持つので、分子8をそこに置き、答えは 0.08 となります。
- 選択肢 ア不正解
- 0.01(16) は 1/256 のことなので 1/32 よりずっと小さく、一致しません。
- 選択肢 イ不正解
- 0.02(16) は 2/256=1/128 のことで、1/32 にはなりません。
- 選択肢 ウ不正解
- 0.05(16) は 5/256 のことで、1/32 とは値が違います。
- 選択肢 エ正解
- 0.08(16) は 8/256=1/32 なので、1/32 と一致します。
覚えるポイント
- 16進小数の各桁の重みは小数第1位が1/16、第2位が1/256、第3位が1/4096となります。
間違えやすいところ
- 10進数に直した 0.03125 をそのまま16進数にしようとすると位取りを間違えやすいので注意します。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問1
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
基数変換法によるハッシュアドレスの算出
基礎理論 · ハッシュ関数 / 基数変換法 / データ構造
0000〜4999のアドレスをもつハッシュ表があり、レコードのキー値からアドレスに変換するアルゴリズムとして基数変換法を用いる。キー値が 55550 のときのアドレスはどれか。ここで基数変換法は、キー値を11進数とみなし、10進数に変換した後、下4桁に対して0.5を乗じた結果(小数点以下は切捨て)をレコードのアドレスとする。
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解答
ア
解説
まず要点:キー値 55550 のアドレスは 0260 です。基数変換法では、キー値を11進数とみなして10進数に直し、その下4桁だけを取り出して0.5を掛けます。桁を全部使うのではなく、下4桁に絞るのがポイントです。
解き方
- 11進数の55550を10進数に直します。5×11^4+5×11^3+5×11^2+5×11+0=5×16104=80520です。
- 10進数80520の下4桁を取り出すと0520、つまり数値としては520になります。
- 下4桁520に0.5を掛けると260になり、4桁にそろえて0260が得られます。
- 選択肢 ア正解
- 11進数の55550を10進数にすると80520、下4桁520に0.5を掛けて260、これを4桁にして0260なので正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- キー値の読み取りや桁の取り出しを誤ったときの値で、正しい0260にはなりません。
- 選択肢 ウ不正解
- 基数のべき乗の計算や下4桁の取り出しを間違えたときの値で、適切ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 数値全体に0.5を掛けてしまった場合などの誤った値で、下4桁を使う手順に合いません。
覚えるポイント
- 基数変換法では指定された基数の重み(n進数の各桁の重み)を掛けて10進数に変換する手順を正確に行います。
間違えやすいところ
- 下4桁だけを取り出すのを忘れ、10進数に直した値全体に0.5を掛けてしまう間違いに注意します。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問2
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
ビット数と表現可能なパターンの関係
基礎理論 · 情報量 / ビット表現 / 基数
32ビットで表現できるビットパターンの個数は、24ビットで表現できる個数の何倍か。
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解答
エ
解説
まず要点:32ビットで表せるパターンの個数は、24ビットの 256 倍です。ビットが1つ増えるごとにパターンは2倍になります。ビット数の差が8なので、2^8=256倍になります。
解き方
- 32ビットと24ビットの差を求めます。32−24=8ビットの差があります。
- ビットが8増えるとパターンは 2^8 倍になるので、2^8=256 より256倍と分かります。
- 選択肢 ア不正解
- ビット数の差 32−24=8 をそのまま答えにしてしまっており、倍率とは違います。
- 選択肢 イ不正解
- 2^4=16 でビット差4ビット分にあたり、この問題の差8とは合いません。
- 選択肢 ウ不正解
- 2^7=128 でビット差7ビット分にあたり、正しい倍率ではありません。
- 選択肢 エ正解
- 2^(32−24)=2^8=256 倍になるので正しいです。
覚えるポイント
- nビットで表現可能な情報量は2^n個であり、ビット数がk個増えるとパターン数は2^k倍になります。
間違えやすいところ
- 倍率ではなくビット数の差(32−24=8)をそのまま選んでしまう間違いに注意します。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問3
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
中置記法から逆ポーランド表記法への変換
基礎理論 · 逆ポーランド表記法 / 後置表記法 / アルゴリズム
次に示す計算式と逆ポーランド表記法の組合せのうち、適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:逆ポーランド表記法は、計算したい2つの値の後ろに演算子を置く書き方です。式の内側のかっこから順に「左の値 右の値 演算子」の形へ直していきます。a+(b*(c−d)) は abcd−*+ になります。
解き方
- 最も内側のかっこ (c−d) を逆ポーランド表記法に直すと cd− になります。
- 次に b×(c−d) を直すと bcd−* になります。
- 最後に a+それ を直すと abcd−*+ となり、選択肢エと一致します。
- 選択肢 ア不正解
- abc*+d− は a+(b*c)−d に対応する表記で、((a+b)*c)−d の正しい変換 ab+c*d− ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- ab+c*d− は ((a+b)*c)−d に対応する表記で、(a+(b*c))−d の正しい変換 abc*+d− ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- abc*d−+ は (a+b)*(c−d) の正しい変換 ab+cd−* とは異なり、誤りです。
- 選択肢 エ正解
- a+(b*(c−d)) は (c−d) を cd−、b との積を bcd−*、a との和を abcd−*+ と直せて正しいです。
覚えるポイント
- 逆ポーランド表記法は「オペランド オペランド 演算子」の順で記述され、括弧を使わずに演算の優先順位を一意に表現できます。
間違えやすいところ
- 演算子を適用する順番を間違え、値の並びや演算子の位置を取り違えることが多いので注意します。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問4
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
計算処理におけるスタック構造の適用
基礎理論 · スタック / LIFO / データ構造
加減乗除を組み合わせた計算式の処理において、スタックを利用するのが適している処理はどれか。
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解答
イ
解説
まず要点:計算式の処理にはスタックが適しています。スタックとは、最後に入れたものを最初に取り出す仕組み(LIFO)です。計算の途中結果をいったんしまい、別の計算の後でその結果と組み合わせるとき、直近にしまったものから使うのでスタックが合います。
解き方
- 四則演算の処理の特徴を、スタック・キュー・配列・連結リストの性質と比べます。
- 途中結果をしまい、すぐ後にその結果と組み合わせて計算する動きが、LIFOのスタックに合うことを確かめます。
- 選択肢 ア不正解
- 入れた順に取り出す処理は先入れ先出し(FIFO)なので、キューを使うのが適しています。
- 選択肢 イ正解
- 後から入れた途中結果を先に取り出して次の計算に使うLIFOの動きなので、スタックが適しています。
- 選択肢 ウ不正解
- 途中の特定の値だけを直接変える処理は、番号で自由に取り出せる配列が適しています。
- 選択肢 エ不正解
- リストの途中に値を差し込む処理は、つなぎ替えが得意な連結リストが適しています。
覚えるポイント
- スタックは後入れ先出し(LIFO)、キューは先入れ先出し(FIFO)です。数式処理や関数呼び出しの管理にはスタックが用いられます。
間違えやすいところ
- 入れた順に取り出すキュー(FIFO)と、直近のものを先に取り出すスタック(LIFO)を混同しないようにします。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問5
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
2分探索の特徴と前提条件
基礎理論 · 2分探索 / 探索アルゴリズム / 計算量
2分探索に関する記述のうち、適切なものはどれか。
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解答
ア
解説
まず要点:2分探索では、データ列があらかじめ整列されている必要があります。2分探索は真ん中の値と比べて探す範囲を半分に絞る方法(バイナリサーチ)で、大きさの順に並んでいないと正しく絞れません。比較回数はおよそ O(log2 n) です。
解き方
- 2分探索の前提を確かめます。真ん中の値と比べて範囲を絞るので、昇順か降順に整列されていることが必須です。
- 各選択肢を確認し、整列が必要だと正しく述べているアを選びます。
- 選択肢 ア正解
- 2分探索は大小を比べて範囲を半分に絞るので、データ列が整列済みである必要があり正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 探す値が先頭にあるときは線形探索の方が少ない回数で済むため、「常に速い」とは言えません。
- 選択肢 ウ不正解
- 2分探索は範囲の真ん中の値から比べ始めるので、「先頭から開始する」は誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 2分探索の比較回数は O(log2 n) で、n log2 n はマージソートなどの整列の計算量です。
覚えるポイント
- 2分探索の前提条件はデータ列が整列済みであること、計算量は O(log2 n) です。
間違えやすいところ
- 平均的に O(log n) で線形探索より優れていても、最良の場合まで考えると「常に」速いわけではない点に注意します。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問6
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
再帰関数の値の計算(二項係数)
基礎理論 · 再帰関数 / 二項係数 / 組み合わせ
次の関数 f(n, k) がある。f(4, 2) の値は幾らか。 f(n, k) = 1 (k = 0) f(n - 1, k - 1) + f(n - 1, k) (0 < k < n) 1 (k = n)
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解答
エ
解説
まず要点:f(4, 2) の値は 6 です。この関数 f(n, k) は、n 個から k 個を選ぶ組合せの数 nCk を求める再帰的な定義になっています。k=0 または k=n のときは 1 を返し、それ以外は f(n−1, k−1)+f(n−1, k) で計算します。
解き方
- f(4, 2) を再帰式で分けます:f(4, 2)=f(3, 1)+f(3, 2)。
- f(3, 1) を計算します:f(3, 1)=f(2, 0)+f(2, 1)=1+(f(1, 0)+f(1, 1))=1+(1+1)=3。
- f(3, 2) を計算します:f(3, 2)=f(2, 1)+f(2, 2)=(1+1)+1=3。
- 2つを足します:f(4, 2)=3+3=6。よって答えは6です。
- 選択肢 ア不正解
- 3 は f(3, 1) や f(3, 2) の結果で、その和である f(4, 2) の値ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 4 は f(4, 1) や f(4, 3) の値にあたり、f(4, 2) としては誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 5 は途中で足し方を間違えたときの値で、正しい答えではありません。
- 選択肢 エ正解
- f(4, 2)=f(3, 1)+f(3, 2)=3+3=6 となり、4C2=6 とも一致するので正しいです。
覚えるポイント
- f(n, k) = f(n-1, k-1) + f(n-1, k) の漸化式は組み合わせ nCk(パスカルの三角形)を表します。
間違えやすいところ
- 再帰を展開するとき、k=0 や k=n で 1 を返す基底条件を忘れて深くたどりすぎたり、計算を間違えたりしないよう注意します。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問7
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
XML(Extensible Markup Language)の特徴
テクノロジ系 · XML / マークアップ言語 / データ交換形式
XML に関する記述のうち、適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:XML は利用者が自分でタグを決めて、文書の意味や構造を表せる言語です。もとになったのは SGML で、Web向けに簡単にしたものです。HTMLのように決まったタグではなく、用途に合わせて自由にタグを定義できるのが特徴です。
解き方
- XMLの基本性質である「タグを自由に増やせる」「構造と見た目を分ける」「テキスト形式」を確かめます。
- 各選択肢を見比べ、「利用者独自のタグを定義できる」と正しく述べているエを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- XML は HTML をもとに拡張したものではなく、SGML をWeb向けに簡略化したものです。
- 選択肢 イ不正解
- XML文書はただのテキストなので、専用エディタでなく普通のテキストエディタでも作成できます。
- 選択肢 ウ不正解
- XML は文書の論理構造だけを書き、表示スタイルは XSL や CSS で別に定めるので「統合した」は誤りです。
- 選択肢 エ正解
- XML は利用者が独自のタグを定義し、データの意味や論理構造を表せるので適切です。
覚えるポイント
- XMLはSGMLを簡略化したものであり、独自タグによる論理構造の定義、およびスタイル(表示)との分離が特徴です。
間違えやすいところ
- XMLがHTMLを基に拡張されたものと誤解しやすいですが、両者はともにSGMLから生まれた兄弟のような関係です。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問題問8
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
CPUのクロック周波数と命令実行速度の計算
テクノロジ系 · CPU性能評価 / MIPS / クロック周波数
クロック周波数1GHzで動作するCPUにおいて、1命令の処理に平均0.8クロックを要する場合、このCPUが1秒間に処理できる命令数は平均で何万命令か。
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解答
エ
解説
まず要点:1秒間に処理できる命令数は、クロック周波数を1命令あたりの平均クロック数で割って求めます。周波数は1秒間のクロックの回数(Hz)を表します。1命令に0.8クロックかかるなら、1秒のクロック数を0.8で割れば命令数が出ます。
解き方
- 1GHzは1秒間に1×10^9回のクロックを表します。
- 1秒のクロック数を0.8で割り、1.25×10^9命令を求めます。
- 万単位にするため10^4で割り、125,000万命令とします。
- 選択肢 ア不正解
- 桁の変換を誤った値で、125万命令にはなりません。
- 選択肢 イ不正解
- クロック数と周波数の関係を取り違えた誤った計算結果です。
- 選択肢 ウ不正解
- 割るべきところを0.8で掛けてしまったときに出る値です。
- 選択肢 エ正解
- 10^9 ÷ 0.8 = 1.25×10^9 となり、万単位で125,000万命令です。
覚えるポイント
- 1GHzは10^9Hz、1MIPSは毎秒100万(10^6)回命令実行を意味します。
間違えやすいところ
- G(ギガ)を10^6と間違えたり、万への換算で桁を誤りやすいです。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問9
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
割込みの種類(内部割込みと外部割込み)
テクノロジ系 · 割込み処理 / 内部割込み / プログラム割込み
プロセッサの割込み処理のうち、内部割込みに該当する事象はどれか。
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解答
イ
解説
まず要点:内部割込みは、実行中のプログラム自身が原因でCPUの内部から起こる割込みです。外部割込みは、電源や入出力装置などCPUの外の要因で起こります。内部割込みは命令の実行にともなって同期的に発生します。
解き方
- 各事象がプログラムの処理中に起こるか、外の装置で起こるかを見ます。
- ゼロ除算は命令の実行中に検出されるので、内部割込みと決めます。
- 選択肢 ア不正解
- 電源異常はCPUの外の要因で起こるので、外部割込みです。
- 選択肢 イ正解
- ゼロ除算は命令の実行中に起こるので、内部割込みです。
- 選択肢 ウ不正解
- 入出力の完了通知は装置の外から届くので、外部割込みです。
- 選択肢 エ不正解
- メモリのパリティエラーはハードウェアの異常なので、外部割込みです。
覚えるポイント
- ゼロ除算やページフォールト、システムコール(SVC)は内部割込みです。
間違えやすいところ
- メモリ異常などのハードウェア障害を内部割込みと混同しないよう注意します。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問10
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
キャッシュメモリの実効アクセス時間の比較
テクノロジ系 · キャッシュメモリ / 実効アクセス時間 / ヒット率
4つの構成A〜Dにおける実効アクセス時間の短い順(高速な順)として適切なものはどれか。 構成A:キャッシュなし、主記憶アクセス時間15ns 構成B:キャッシュなし、主記憶アクセス時間30ns 構成C:キャッシュあり(アクセス時間20ns、ヒット率60%)、主記憶アクセス時間70ns 構成D:キャッシュあり(アクセス時間10ns、ヒット率90%)、主記憶アクセス時間80ns
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:キャッシュのある構成の実効アクセス時間は「キャッシュ時間×ヒット率+主記憶時間×(1−ヒット率)」で求めます。ヒット率は、目的のデータがキャッシュにある割合です。この式で各構成の時間を出し、短い順に並べます。
解き方
- キャッシュのないA(15ns)とB(30ns)を確認します。
- Cは20×0.6+70×0.4=40nsと計算します。
- Dは10×0.9+80×0.1=17nsと計算します。
- 短い順に並べるとA→D→B→Cになります。
- 選択肢 ア不正解
- Dの17nsはBの30nsより短いので、この順は誤りです。
- 選択肢 イ正解
- A15ns<D17ns<B30ns<C40nsの順で、正しい並びです。
- 選択肢 ウ不正解
- Cは最も遅いので、先頭に置くのは誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- Aの15nsが最も速いので、Dを先頭にするのは誤りです。
覚えるポイント
- 実効アクセス時間はヒット時とミスヒット時の重み付き平均値(期待値)です。
間違えやすいところ
- キャッシュ時間を足し合わせる式と置き換える式を取り違えないようにします。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問11
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
初期ブートプログラムの格納に適した記憶媒体
テクノロジ系 · ROM / ブート処理 / 半導体メモリ
コンピュータの電源を投入した際に最初に実行されるプログラム(ブートプログラム)を格納する媒体として、適切なものはどれか。なお、主記憶のバッテリバックアップは行わない前提とする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:電源投入時に最初に動くプログラムは、電源を切っても消えないROMにしまいます。ROMは不揮発性(電気を止めても内容が消えない性質)で、CPUが直接読み出せます。DRAMやSRAMは電気を止めると内容が消えるため使えません。
解き方
- 電源投入直後も内容が残る不揮発性メモリを探します。
- CPUが直接読めるROMを起動プログラムの置き場所に選びます。
- 選択肢 ア不正解
- DRAMは電気を止めると消えるメモリなので、起動用には不適です。
- 選択肢 イ不正解
- HDDは補助記憶装置で、CPUが直接命令を読むことができません。
- 選択肢 ウ正解
- 電源を切っても残りCPUが直接読めるので、起動用に最適です。
- 選択肢 エ不正解
- SRAMも電気を止めると消えるメモリなので、起動用には不適です。
覚えるポイント
- ROMは不揮発性で電源OFF時も記憶を保持し、BIOS/UEFIの格納に用いられます。
間違えやすいところ
- OSが入ったHDDを選びがちですが、最初の起動はROMから実行されます。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問12
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
事業継続計画(BCP)におけるホットサイトの定義
テクノロジ系 · ホットサイト / ディザスタリカバリ / BCP
バックアップシステム(代替サイト)の運用形態のうち、ホットサイトに関する説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ホットサイトは、待機用のシステムをふだんから動かし、ネットワークで常にデータを同期しておく方式です。障害が起きたらすぐ業務を引き継げます。機器だけ用意するウォームサイト、場所だけ確保するコールドサイトとは区別します。
解き方
- 各方式の準備状態と、復旧にかかる時間を比べます。
- ふだんから稼働しネットワークで常時同期する構成がホットサイトです。
- 選択肢 ア不正解
- 共同利用のサイトへ媒体を持ち込み復元する方式は、コールドサイト寄りです。
- 選択肢 イ正解
- 待機系を常時動かしネットワークで同期し、すぐ切り替える説明で正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 機器を用意し媒体を定期搬送する方式はウォームサイトの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 場所だけ確保し障害後に機材を持ち込む方式はコールドサイトの説明です。
覚えるポイント
- ホットサイト=常時同期・即時復旧、ウォームサイト=機材あり・データ搬入、コールドサイト=場所のみです。
間違えやすいところ
- ウォームサイト(機器あり)とホットサイト(常時同期稼働)を混同しないようにします。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問13
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
通信ネットワークの並列接続と稼働率の計算
テクノロジ系 · システム稼働率 / 直列システム / 並列システム / 信頼性設計
東京〜大阪間(稼働率0.9)と東京〜名古屋間(稼働率0.8)が独立した通信回線で接続されている。東京〜大阪間の通信稼働率を0.95以上に改善するために、大阪〜名古屋間にバックアップ回線を新設する場合、新設する大阪〜名古屋回線の稼働率は最低限いくら必要か。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:直列の稼働率は各要素の積、並列の稼働率は「1-(各要素の非稼働率の積)」で求めます。迂回路(別ルート)のある回線は、主ルートと迂回ルートが並列につながると考えます。
解き方
- 新設する大阪〜名古屋回線の稼働率をxとおきます。
- 東京〜名古屋0.8と名古屋〜大阪xが直列なので、迂回路は0.8xです。
- 主ルート0.9と迂回路0.8xが並列なので、非稼働率は(1−0.9)(1−0.8x)です。
- 1−0.1(1−0.8x)≧0.95を整理してx≧0.625を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 計算の手順や非稼働率の扱いを誤った値です。
- 選択肢 イ不正解
- 迂回路が直列であることを考えずに出した誤った値です。
- 選択肢 ウ不正解
- 0.95以上という条件の不等式を解き間違えた値です。
- 選択肢 エ正解
- 1−0.1(1−0.8x)≧0.95よりx≧0.625となり正しいです。
覚えるポイント
- 直列稼働率=R1×R2、並列稼働率=1-(1-R1)(1-R2)の公式を用います。
間違えやすいところ
- 迂回路が「東京〜名古屋」と「名古屋〜大阪」の直列である点を忘れがちです。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問14
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
バスタブ曲線における初期故障期間の対策
テクノロジ系 · バスタブ曲線 / 信頼性管理 / 初期故障期間
システムの故障率の変化を表すバスタブ曲線において、初期故障期間、偶発故障期間、摩耗故障期間の3期間のうち、初期故障期間への対策として最も適切な記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:初期故障は設計や製造のミスで使い始めに起こる故障で、設計審査や故障解析を強めて防ぎます。バスタブ曲線は初期故障・偶発故障・摩耗故障の3期間に分かれます。摩耗故障には部品交換などの保全が向いています。
解き方
- 初期故障の原因(設計ミスや製造上の欠陥など)を確かめます。
- 原因を減らす対策として、設計審査や故障解析の強化を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 時間計画保全や状態監視保全は、劣化が進む摩耗故障の対策です。
- 選択肢 イ不正解
- 累積動作時間による経時保全は、経年劣化を防ぐ摩耗故障の対策です。
- 選択肢 ウ正解
- 設計や製造の欠陥をなくす対策で、初期故障の防止に直接つながります。
- 選択肢 エ不正解
- 部品の事前取替えは、寿命による故障を防ぐ摩耗故障の対策です。
覚えるポイント
- 初期故障は設計・製造ミス(スクリーニングや設計審査で対策)、摩耗故障は経年劣化(予防保全で対策)です。
間違えやすいところ
- 部品交換や計画保全といった一般的な保守を初期故障対策と混同しないようにします。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問15
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
キャッシュ置換えアルゴリズム(LRU)の対象
テクノロジ系 · LRU / キャッシュメモリ / 置換えアルゴリズム
キャッシュメモリと主記憶の間で行われるブロック置換え方式のうち、LRU(Least Recently Used)方式において置換え対象となるブロックはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:LRUは「最も最近使われていないブロック」を置き換えの対象にします。最近参照されたデータはまた使われやすいという性質(時間的局所性)を利用しています。最後に参照してからの経過時間が最も長いものを追い出します。
解き方
- LRUの名前(Least Recently Used:最も最近使われていない)の意味を確かめます。
- 「最後に参照してから最も長い時間がたったもの」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 「一定時間」という決まった区切りで選ぶのではなく、相対的に最も古いものが選ばれます。
- 選択肢 イ正解
- 最後に参照してからの経過時間が最も長いブロックを選ぶのがLRUです。
- 選択肢 ウ不正解
- 参照回数が最も少ないブロックを選ぶ方式はLFUです。
- 選択肢 エ不正解
- 読み込んでから最も長い時間がたったブロックを選ぶ方式はFIFOです。
覚えるポイント
- LRUは最終参照からの経過時間最長、LFUは参照回数最小、FIFOは読み込みからの経過時間最長です。
間違えやすいところ
- FIFO(読込み順)やLFU(頻度)の定義とLRU(最終参照時)を取り違えないようにします。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問16
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
マルチプロセッサシステムにおける排他制御と総処理時間の計算
テクノロジ系 · タスクスケジューリング / 排他制御 / マルチプロセッサ
2台のCPUで構成され、空いているCPUへ実行要求タスクを順次割り当てるシステムがある。タスクAとタスクBは、それぞれ下図に示す順序と処理時間でCPUおよび共通の共有資源R(排他制御)を使用する。タスクAとタスクBを同時に開始したとき、両方のタスクが完了するまでの総処理時間は何ミリ秒か。なお、開始時点でCPUおよび資源Rは空いているものとする。 〔処理順序と所要時間〕 ・タスクA: CPU 10ミリ秒 → 資源R 50ミリ秒 → CPU 60ミリ秒 ・タスクB: CPU 40ミリ秒 → 資源R 50ミリ秒 → CPU 30ミリ秒
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:CPUが複数台あっても、共通資源Rは同時に1つのタスクしか使えません。タスクAが資源Rを使い終わるまで、タスクBは待たされます。この待ち時間まで含めて時系列(時間の流れ)を追うと、全体が終わる時刻が分かります。
解き方
- 時刻0ミリ秒から、それぞれのタスクの動きを追いかけます。タスクAはCPUを10ミリ秒で終え、10ミリ秒の時点で資源Rを先に使い始めます(10〜60ミリ秒)。
- タスクBはCPUに40ミリ秒かかるので、40ミリ秒の時点で資源Rを求めます。しかしタスクAが使用中なので20ミリ秒待ち、資源Rは60〜110ミリ秒で使えます。
- 資源Rが空いたあと、タスクAは60〜120ミリ秒でCPU処理を終え(120ミリ秒)、タスクBは110〜140ミリ秒で終わる(140ミリ秒)ので、全体は140ミリ秒で完了します。
- 選択肢 ア不正解
- この120ミリ秒はタスクAが終わる時刻で、タスクBの終わり(140ミリ秒)を考えていないため誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 資源Rを待つ20ミリ秒を含めると、タスクBは140ミリ秒で終わるため正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 資源Rの取り合いを考えずに計算したり、余分な待ち時間を足したりしたときの値で、正しくありません。
- 選択肢 エ不正解
- CPUが1台しかないと考えて全部を順番に処理した場合に近い値で、正しくありません。
覚えるポイント
- 共有資源の排他制御では、先に資源を要求・獲得したタスクが優先され、他方は解放まで待機します。
間違えやすいところ
- CPUが2台あるのでCPU処理は同時に進められるのに、CPUまで順番待ちだと勘違いすること。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問17
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
スプーリング機能の役割と特徴
テクノロジ系 · スプーリング / 入出力管理 / オペレーティングシステム
OSのスプーリング機能の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:スプーリングは、主記憶と低速な入出力装置の間のデータ転送を、補助記憶装置を介して行う仕組みです。プリンタなどは処理がとても遅いので、出力データをいったん高速な補助記憶装置にためます。その間にCPUは別の仕事を進められ、システム全体の処理能力が上がります。
解き方
- 各選択肢が、どのOSの機能や技術の説明なのかを確かめます。
- アはマルチプログラミング、イは割り込み処理、ウはスプーリング、エはディスクキャッシュの説明だと見分け、ウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 入出力待ちでCPUが空いたときに別のタスクへCPUを回す、マルチプログラミング(複数タスクを同時進行させる方式)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 処理を一時中断してOSに制御を渡す、割り込み処理の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 主記憶と低速な入出力装置の間を補助記憶装置でつなぐ、スプーリングの正しい説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 主記憶上のバッファプールを使い、補助記憶装置へのアクセス回数を減らす、ディスクキャッシュの説明です。
覚えるポイント
- スプーリング(SPOOLing)は低速な入出力装置とCPU・主記憶の速度差を緩和するため、補助記憶装置を介して入出力を行う技術です。
間違えやすいところ
- マルチプログラミング(CPUを有効に使う)とスプーリング(入出力を補助記憶装置経由にする)の目的のちがいを混同すること。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問18
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
階層型ファイルシステムにおける絶対パス名の定義
テクノロジ系 · ファイルシステム / 絶対パス / ディレクトリ構造
ファイルシステムの絶対パス名を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:絶対パス名は、ルートディレクトリから対象ファイルまでの経路を書いたものです。カレントディレクトリ(今作業している場所)から書いたものは相対パス名といいます。
解き方
- パス名がどこから始まるかに注目します。
- ルートディレクトリから始まるものが絶対パス、カレントディレクトリから始まるものが相対パスだと確かめ、エを正解と判断します。
- 選択肢 ア不正解
- いくつもある書き方のうち、いちばん短いものを指す用語ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- カレントディレクトリ(現在の場所)から書くのは相対パスの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- ホームディレクトリから書く場合もありますが、絶対パスの定義はルートディレクトリから書くことです。
- 選択肢 エ正解
- 階層のいちばん上であるルートディレクトリから対象ファイルまでの経路を示すのが絶対パス名です。
覚えるポイント
- 絶対パスはルートディレクトリが起点、相対パスはカレントディレクトリが起点です。
間違えやすいところ
- カレントディレクトリを基準にする相対パスと、ルートディレクトリを基準にする絶対パスを逆に覚えてしまうこと。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問19
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
オープンソースライセンスにおけるコピーレフトの概念
テクノロジ系 · OSS / コピーレフト / 知的財産権
オープンソースライセンスにおいて,“著作権を保持したまま,プログラムの複製や改変,再配布を制限せず,そのプログラムから派生した二次著作物(派生物)には,オリジナルと同じ配布条件を適用する”とした考え方はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:コピーレフトとは、改変して作った二次著作物にも同じ配布条件を使わせる考え方です。著作権は残したまま、複製・改変・再配布は自由に認めます。ただし派生したプログラムにも同じライセンス(利用許諾条件)を引き継がせる点が特徴です。
解き方
- 問題文の条件「著作権は残し、改変・再配布は自由」「派生した二次著作物にも同じ条件を適用」を確かめます。
- ライセンスを引き継がせるこの考え方を表す用語が「コピーレフト」だと判断します。
- 選択肢 ア不正解
- BSDライセンスはコピーレフト型ではなく、著作権表示を残せば別のライセンスで配布することも認めます。
- 選択肢 イ不正解
- コピーライトは著作権そのものを指し、著作者だけが持つ独占的な権利のことです。
- 選択肢 ウ正解
- 二次著作物にもオリジナルと同じ配布条件を求める考え方を、コピーレフトと呼びます。
- 選択肢 エ不正解
- デュアルライセンスは、同じソフトを複数のライセンス条件から選べるようにして提供する形です。
覚えるポイント
- コピーレフトの代表はGPL。二次的著作物にも同じライセンス条項を義務付ける性質を持ちます。
間違えやすいところ
- 二次著作物の独占を認めるBSDやMITライセンスと、同じライセンスを強制するコピーレフト(GPL)のちがいを混同すること。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問20
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
論理回路の等価変換(NANDゲートによる基本論理の実装)
テクノロジ系 · 論理回路 / ブール代数 / 排他的論理和
問題図に示された4つのNAND素子から構成される論理回路と等価な回路(論理記号)はどれか。 〔回路構成〕 入力A, Bが初段のNANDに入力され、その出力と入力Aが2段目の上側NANDに、初段の出力と入力Bが2段目の下側NANDに入力される。2段目の2つのNANDの出力が最終段のNANDに入力されて出力Yとなる。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:NANDゲートはどんな論理回路も作れる万能な素子で、4つ組み合わせたこの回路はXOR(排他的論理和)と同じ働きをします。XORは、2つの入力がちがうときだけ1を出力します。
解き方
- 真理値表を作って、各入力での出力を確かめます。(A, B)=(0, 0)のとき初段X=1、上段=(0・1)'=1、下段=(0・1)'=1、最終段Y=(1・1)'=0です。
- (A, B)=(0, 1)のとき初段X=1、上段=(0・1)'=1、下段=(1・1)'=0、最終段Y=(1・0)'=1です。
- (A, B)=(1, 0)のとき初段X=1、上段=(1・1)'=0、下段=(0・1)'=1、最終段Y=(0・1)'=1です。
- (A, B)=(1, 1)のとき初段X=0、上段=(1・0)'=1、下段=(1・0)'=1、最終段Y=(1・1)'=0です。
- 出力Yが(0, 1, 1, 0)になるので、XOR(排他的論理和)のウと等しいと分かります。
- 選択肢 ア不正解
- ORの出力は(0, 1, 1, 1)で、(1, 1)のとき0になるこの回路の動きと合いません。
- 選択肢 イ不正解
- ANDの出力は(0, 0, 0, 1)で、この回路の動きと合いません。
- 選択肢 ウ正解
- この4つのNAND回路は、入力がちがうときだけ1を出すXOR回路です。
- 選択肢 エ不正解
- NORの出力は(1, 0, 0, 0)で、この回路の動きと合いません。
覚えるポイント
- 4つのNANDゲートによる対称接続回路は排他的論理和(XOR)を実現する典型回路です。
間違えやすいところ
- ブール代数の式を変形するとき、ド・モルガンの法則を間違えること。真理値表で(0,0),(0,1),(1,0),(1,1)を確かめると安心です。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問21
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
順序回路とフリップフロップの特徴
テクノロジ系 · 順序回路 / フリップフロップ / 論理素子
二つの安定状態をもつ順序回路はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:フリップフロップは、0と1の2つの安定状態を持ち、1ビットを記憶できる順序回路です。順序回路は、今の入力だけでなく過去の状態も出力に使います。フリップフロップは出力を入力側に戻す(フィードバックする)ことで状態を保ちます。
解き方
- 問題文のキーワード「二つの安定状態」「順序回路」を確かめます。
- NANDゲートや加算器は過去の状態を保たない組合せ回路、コンデンサは部品なので、選択肢から外します。
- 二つの安定状態を保って1ビットを記憶する順序回路であるフリップフロップを、エから選びます。
- 選択肢 ア不正解
- NANDゲートは過去の状態を持たず、今の入力だけで出力が決まる組合せ回路の素子です。
- 選択肢 イ不正解
- 加算器は論理ゲートを組み合わせて2進数の足し算をする組合せ回路です。
- 選択肢 ウ不正解
- コンデンサは電荷をためる部品で、回路の種類ではありません。
- 選択肢 エ正解
- フリップフロップは0と1の2つの安定状態を持ち、1ビットを記憶できる代表的な順序回路です。
覚えるポイント
- フリップフロップは2つの安定状態(双安定)を持つ順序回路で、SRAMの記憶素子として用いられます。
間違えやすいところ
- 組合せ回路(加算器など)と順序回路(フリップフロップ、カウンタなど)の区別を間違えること。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問22
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
交流回路における機器の消費電力量の計算
テクノロジ系 · 電力計算 / 電力量 / 実効値
家庭用の100V電源で動作し、運転中に10Aの電流が流れる機器を、図のとおり0分から120分まで運転した。このとき消費する電力量は何Whか。ここで、電圧及び電流の値は実効値であり、停止時に電流は流れないものとする。また、力率は1とする。 〔運転状態のタイムチャート〕 ・0〜30分: 運転 ・30〜60分: 停止 ・60〜120分: 運転
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:消費電力量Whは、電力Wに働いた時間hをかけて求めます。電力はP=V×I×cosθで、力率1なので100V×10A=1,000Wです。運転していた時間だけを合計して計算します。
解き方
- 運転中の電力を求めます: 100V × 10A × 1 = 1,000W(1kW)です。
- タイムチャートから運転時間の合計を求めます: 0〜30分(30分)+ 60〜120分(60分)= 90分。時間に直すと 90/60 = 1.5時間です。
- 電力量を計算します: 1,000W × 1.5時間 = 1,500Wh。よってウが正解です。
- 選択肢 ア不正解
- 運転時間を1時間と勘違いしたときの値(1,000W×1.0h=1,000Wh)で、誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 計算のしかたが間違っているときに出る値で、正しくありません。
- 選択肢 ウ正解
- 1,000Wに実際の運転時間1.5時間をかけた1,500Whで、正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 停止時間を無視して2時間ずっと動かしたときの値(1,000W×2.0h=2,000Wh)で、誤りです。
覚えるポイント
- 電力量[Wh] = 電力[W] × 時間[h]。分のまま掛けずに必ず時間(h)単位に換算します。
間違えやすいところ
- グラフの停止期間(30〜60分)を引くのを忘れ、120分(2時間)ずっと運転したと勘違いすること。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問23
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
マスタファイルとトランザクションファイルの結合による集計可能性
テクノロジ系 · リレーショナルデータモデル / 関係結合 / データ分析
ある企業では、顧客マスタ、商品マスタ、担当者マスタ及び当月受注ファイルを基にして、月次で受注実績を把握している。各ファイルの項目が下表のとおりであるとき、これら4つのファイルを使用して当月分と直前の3か月分の出力が可能な受注実績はどれか。 〔ファイル定義〕 ・顧客マスタ: 顧客コード, 名称, 担当者コード, 前月受注額, 2か月前受注額, 3か月前受注額(各顧客の担当者は1人) ・商品マスタ: 商品コード, 名称, 前月受注額, 2か月前受注額, 3か月前受注額 ・担当者マスタ: 担当者コード, 氏名 ・当月受注: 顧客コード, 商品コード, 受注額(当月の合計受注額)
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:過去3か月分も出せるかどうかは、その集計の軸になる項目がマスタに残っているかで決まります。当月分は当月受注ファイルで顧客・商品・担当者をつなげます。しかし前月以前の実績はマスタにまとめて残っているだけなので、マスタにない組み合わせは復元できません。
解き方
- 各ファイルの過去3か月データがどこにあるか確かめます: 顧客マスタに顧客別の過去3か月額、商品マスタに商品別の過去3か月額があります。
- 商品マスタには顧客コードや担当者コードがないため、商品別の顧客別・商品別の担当者別の過去3か月実績は求められません(ア、イ、ウは不可)。
- 顧客マスタには担当者コードがあり「各顧客の担当者は1人」なので、顧客ごとの過去3か月実績をそのまま担当者に結び付けられます。当月分も顧客コードから担当者が分かるので、「担当者別の顧客別受注実績」が出せます。
- 選択肢 ア不正解
- 商品マスタにも顧客マスタにも相手を結ぶ過去の情報がないので、過去3か月の顧客別商品別実績は出せません。
- 選択肢 イ不正解
- アと同じで、過去3か月の実績に商品と顧客の対応が残っていないため出せません。
- 選択肢 ウ不正解
- 商品マスタには担当者コードがないので、過去3か月の商品別実績を担当者別に集計できません。
- 選択肢 エ正解
- 顧客マスタに担当者コードがあり、各顧客の担当者が1人なので、顧客別・担当者別の実績は当月と過去3か月すべて出せます。
覚えるポイント
- サマリデータを持つマスタ同士を結合する際、マスタ内に外部キーが存在しない属性の組み合わせは過去データを分解・集計できません。
間違えやすいところ
- 当月受注ファイルには顧客と商品の両方があるので、過去3か月分も同じように商品と顧客を結べると勘違いすること。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問24
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
非圧縮動画像の配信に必要な通信帯域幅の計算
テクノロジ系 · 通信帯域幅 / マルチメディア / データ量計算
解像度800×600ピクセル、24ビットフルカラー、フレームレート30フレーム/秒の動画像をデータ圧縮せずに配信する際、最小限必要となる通信帯域幅として最も近いものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:動画を送るのに必要な通信の速さ(帯域幅)は、1枚分のデータ量に1秒あたりのコマ数をかけ合わせて求めます。1枚分のデータ量は、たてとよこの画素数に1画素あたりのビット数をかけたものです。これで必要なビット数が計算できます。
解き方
- 1枚の画素数を求めます。800×600で480,000画素になります。
- 1枚分のデータ量を求めます。480,000画素×24ビットで11,520,000ビットです。
- 1秒分のデータ量を求めます。11,520,000ビット×30コマで345,600,000ビット/秒です。
- M(メガ=10の6乗)に直すと約345.6Mビット/秒となり、最も近いエを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 350kビット/秒は桁が約1,000倍小さすぎるので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 3.5Mビット/秒は桁が約100倍小さすぎるので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 35Mビット/秒は桁が約10倍小さすぎるので誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 計算で求まる約346Mビット/秒に最も近いので正しいです。
覚えるポイント
- 動画の必要帯域幅=横画素数×縦画素数×色深度(bit)×フレームレート(fps)
間違えやすいところ
- ビットとバイト(8ビット=1バイト)を混同して8で割ってしまう間違いに注意します。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系マルチメディア技術
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
リレーショナルデータベースにおけるスキーマの定義
テクノロジ系 · データベース / RDBMS / スキーマ
RDBMSにおける「スキーマ」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:スキーマとは、データの性質や形、他のデータとの関係などの決まりごと(データ定義)をまとめたものです。データベースの設計図のような役割をします。構造を決めるもので、データを操作する言葉ではありません。
解き方
- スキーマがデータの構造や決まりごとを表す考え方だと確認します。
- それぞれの選択肢を見て、「データ定義の集合」に当てはまる説明を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 実際の表ではなく利用者の視点で作る仮想的な表は「ビュー」の説明です。
- 選択肢 イ正解
- データの決まりごとをまとめた「データ定義の集合」という説明はスキーマに当てはまります。
- 選択肢 ウ不正解
- データの追加・更新・削除・検索などの操作はデータ操作言語(DML)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 一貫性を守るための制約条件は「整合性制約」の説明です。
覚えるポイント
- スキーマ=データベース構造の「枠組み・定義情報の集まり」
間違えやすいところ
- ビュー(仮想の表)や整合性制約など、スキーマの中で定義される個別の機能とスキーマそのものを混同しやすいです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系データベース設計・管理
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
B+木インデックスとハッシュインデックスの特性比較
テクノロジ系 · データベース / インデックス / B+木 / ハッシュインデックス
“売上”表(伝票番号, 売年月日, 商品名, 利用者ID, 店舗番号, 売上金額)に対する検索処理のうち、B+木インデックスよりもハッシュインデックスを設定した方が適切なものはどれか。なお、インデックスを設定する列は<>内に示されている。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ハッシュインデックスは、値が完全に一致するかを調べる検索(等しいかどうかの比較)がとても速い索引です。ハッシュ関数という仕組みで、値からデータの場所を直接求められるからです。一方、大小の順番を保てないため、範囲検索や前方一致には使えず、それらは順番を保つB+木インデックスが向いています。
解き方
- ハッシュとB+木の得意な検索の違い(完全一致か範囲か)を確認します。
- 選択肢ア〜エの検索条件が完全一致か範囲検索かを分けます。
- ア(1万円以上)、イ(今月)、ウ(前方一致)はすべて範囲検索でB+木が向いています。
- エの「利用者ID = '1001'」は完全一致なのでハッシュインデックスが最も向いています。
- 選択肢 ア不正解
- 1万円以上という範囲の検索には、順番を保つB+木インデックスが向いています。
- 選択肢 イ不正解
- 今月という日付の範囲の検索には、順番を保つB+木インデックスが向いています。
- 選択肢 ウ不正解
- 'DB'で始まる前方一致の検索は範囲検索の仲間なので、B+木インデックスが向いています。
- 選択肢 エ正解
- 利用者IDが'1001'と完全に一致する検索は、速く一点だけを探せるハッシュインデックスが最適です。
覚えるポイント
- ハッシュインデックス=等価比較(完全一致)専用、B+木インデックス=等価・範囲・前方一致に対応
間違えやすいところ
- 前方一致検索(LIKE 'DB%')も並び順を使うのでB+木で対応でき、ハッシュでは検索できない点に注意します。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系データベース管理システム
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
リレーショナルデータベースにおける第3正規化の目的
テクノロジ系 · 関係データベース / 正規化 / 第3正規形 / 更新時異状
関係(テーブル)を第3正規形まで正規化して設計する主な目的はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:正規化の主な目的は、同じデータを重複して持つのをやめ、登録・更新・削除のときの食い違い(更新時異状)を防ぐことです。第3正規形までは、主キー以外どうしの依存(推移的関数従属)を取り除きます。こうすると1か所だけ直せばよく、データがずれにくくなります。
解き方
- 第3正規形の定義(主キー以外の属性が主キーに推移的に従属しない状態)を確認します。
- 正規化の根本的な目的である「重複の排除」と「更新時異状の防止」を結び付けます。
- それぞれの選択肢を検討し、正しい目的を述べたウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 主キーや外部キーの重複は残るため、格納効率の向上は副次的な効果で主目的ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 整合性の制約をなくすのではなく、データの整合性を保ちやすくするために正規化します。
- 選択肢 ウ正解
- データの重複(冗長性)をなくし、登録・更新・削除のときの食い違いを防ぐのが主な目的です。
- 選択肢 エ不正解
- 表を細かく分けると結合が増えて複雑になるため、ロック待ちを減らすのが目的ではありません。
覚えるポイント
- 正規化の最大目的=冗長性の排除による「更新時異状の回避」
間違えやすいところ
- 正規化の目的を「検索速度の向上」や「ディスク容量の削減」と誤解しないよう注意します(結合が増えて検索はむしろ遅くなることがあります)。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系データベース設計
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
データベースのアクセス効率低下を防ぐ保守処理
テクノロジ系 · データベース管理 / 再編成 / フラグメンテーション / パフォーマンス
データベースのアクセス効率を低下させないために、定期的に実施する処理として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:長く使ったデータベースは、データの追加・更新・削除で空き領域やデータの散らばり(フラグメンテーション)ができ、読み書きが遅くなります。これを整理し直して配置を整え、性能を元に戻す処理が「再編成」です。障害に備えるバックアップなどとは役割が違います。
解き方
- 長く使うとアクセス効率が下がる原因(データの散らばり)を思い出します。
- 散らばりをなくして配置を整え直し、効率を戻す処理が「再編成」だと確認します。
- 他の選択肢(ダンプ、バックアップ、ロールバック)が復旧や整合性のための処理だと確認します。
- 選択肢 ア正解
- データの散らばりをなくして物理的な配置を整え、アクセス効率を戻す処理なので適切です。
- 選択肢 イ不正解
- データベースダンプは中身全体を外部に出力して退避する処理で、性能改善が目的ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- バックアップは障害のときに復旧できるよう複製を保存する処理です。
- 選択肢 エ不正解
- ロールバックは処理が失敗したときに更新を取り消し、前の状態に戻す処理です。
覚えるポイント
- アクセス効率低下の防止=再編成(リオーガナイゼーション)
間違えやすいところ
- 障害対策の言葉(バックアップ、ダンプ、ロールバック)と、性能を保つための運用の言葉(再編成)を混同しないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系データベース運用管理
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
排他制御における共有ロックと専有ロックの共存規則
テクノロジ系 · トランザクション処理 / 同時実行制御 / 共有ロック / 専有ロック
トランザクションの同時実行制御に用いられるロックの動作に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:共有ロックどうしは同時に取ることができますが、専有ロックは他のどんなロックとも同時に取れません。共有ロックはデータを読むとき、専有ロックはデータを書き換えるときに使います。書き換え中に他の人に読まれると困るので、専有ロックが関わる組み合わせはすべて待たされます。
解き方
- ロックの共存ルール(どの組み合わせが同時に取れるか)を確認します。
- 「共有ロック×共有ロック」だけが同時に取れ、専有ロックが関わる組み合わせはすべて待ちになります。
- 選択肢の中で同時取得を認めているものを見ると、アの「共有ロックに新たな共有ロック」だけが成り立ちます。
- 選択肢 ア正解
- 共有ロックは読むためのロックなので、他のトランザクションの共有ロックも認められます。
- 選択肢 イ不正解
- 共有ロック中の資源には専有ロックを取れず、解除されるまで待ちます。
- 選択肢 ウ不正解
- 専有ロック中の資源には共有ロックを取れず、解除されるまで待ちます。
- 選択肢 エ不正解
- 専有ロック中の資源には別の専有ロックを取れず、解除されるまで待ちます。
覚えるポイント
- 共有ロック×共有ロックのみ共存可能(専有ロックが絡むとすべて共存不可)
間違えやすいところ
- 専有ロックの間でも他の人が読める(共有ロック)と誤解しやすいですが、更新中の食い違いを防ぐため読み取りも待たされます。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系トランザクション処理
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
ストリーミング再生における事前バッファリング時間の計算
テクノロジ系 · ネットワーク / ストリーミング / バッファリング / 計算問題
符号化速度が192kビット/秒の音声データ2.4Mバイトを、通信速度が128kビット/秒のネットワークを用いてダウンロードしながら途切れることなく再生するためには、再生開始前のデータのバッファリング時間として最低何秒間が必要か。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ダウンロードの速さが再生の速さより遅いときは、あらかじめデータをためて(バッファリングして)から再生を始めます。途切れずに再生する条件は「バッファ時間+再生時間≧ダウンロード時間」です。必要な最低のバッファ時間は「ダウンロード時間-再生時間」で求められます。
解き方
- 音声データ全体のビット量を求めます。2.4Mバイト=2.4×1,000,000×8=19,200,000ビット(19,200kビット)です。
- 全体の再生にかかる時間を求めます。19,200kビット÷192kビット/秒=100秒です。
- 全体のダウンロードにかかる時間を求めます。19,200kビット÷128kビット/秒=150秒です。
- 途切れず再生するのに必要な最低のためる時間を求めます。150秒-100秒=50秒です。
- 選択肢 ア正解
- ダウンロード150秒と再生100秒の差である50秒ためれば、途切れずに再生できます。
- 選択肢 イ不正解
- 100秒は音声データ全体の再生時間であり、ためる時間ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 150秒はダウンロードにかかる全体の時間であり、ためる時間ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 250秒は再生時間とダウンロード時間を足した値であり、誤りです。
覚えるポイント
- 最低バッファリング時間 = ダウンロード総所要時間 - 再生総所要時間
間違えやすいところ
- 2.4Mバイトをビットに直すとき、8倍を忘れてしまう計算ミスに注意します。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系ネットワーク応用
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
OSI参照モデル物理層で動作する中継装置
テクノロジ系 · ネットワーク / OSI基本参照モデル / 物理層 / リピー夕
LANにおいて、伝送距離を延長するために伝送路の途中でデータの信号波形を増幅・整形して、物理層での中継を行う装置はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:信号の波形を増幅・整形して物理層(第1層)で中継する装置はリピータです。中継装置はOSI参照モデルのどの層で働くかで分けられます。データリンク層(第2層)はブリッジやスイッチングハブ、ネットワーク層(第3層)はルータです。
解き方
- 問題文の「物理層での中継」「信号波形を増幅・整形」という条件に注目します。
- OSI参照モデルの階層と中継装置の対応(物理層=リピータ、データリンク層=ブリッジ・スイッチングハブ、ネットワーク層=ルータ)を確認します。
- 物理層で中継する「リピータ」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)はデータリンク層(第2層)でMACアドレスを見て中継します。
- 選択肢 イ不正解
- ブリッジはデータリンク層(第2層)でMACアドレスに基づいて中継する装置です。
- 選択肢 ウ正解
- リピータは物理層(第1層)で信号の波形を増幅・整形し、伝送距離を延ばす装置です。
- 選択肢 エ不正解
- ルータはネットワーク層(第3層)でIPアドレスに基づき経路を選んで中継する装置です。
覚えるポイント
- 物理層=リピータ、データリンク層=ブリッジ/スイッチ、ネットワーク層=ルータ
間違えやすいところ
- スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)とリピータ(物理層)が働く階層の違いを混同しないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス・テクノロジ系ネットワーク接続装置
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
FTPのポート番号とプロトコル構成
テクノロジ系 · ネットワーク / プロトコル / ポート番号
TCP/IPネットワークにおいて、データ転送用と制御用にそれぞれ異なるウェルノウンポート番号が割り当てられているプロトコルとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:FTPは制御用とデータ転送用で別々のポート番号を使います。多くのプロトコルは1つのポート番号で制御とデータ送受信の両方をまかないますが、FTPは制御用にポート21、データ転送用にポート20という2つのコネクション(接続)を別々に確立します。
解き方
- 各プロトコルが使う標準的なウェルノウンポート番号(よく使われる固定の番号)を確認する。
- 制御用とデータ転送用に別々のポート番号(20番と21番)を割り当てているのがFTPだと特定する。
- 選択肢 ア正解
- FTPは制御用にTCPポート21、データ転送用にTCPポート20という別々のポート番号を使用します。
- 選択肢 イ不正解
- POP3はメールを受信するためのプロトコルで、通常はTCPポート110だけを使用します。
- 選択肢 ウ不正解
- SMTPはメールを送信・転送するためのプロトコルで、通常はTCPポート25などを使用します。
- 選択肢 エ不正解
- SNMPはネットワーク機器を監視・制御するプロトコルで、主にUDPポート161や162を使用します。
覚えるポイント
- FTPは制御用コネクションにTCP 21番、データ送信用コネクションにTCP 20番を使用する。
間違えやすいところ
- HTTPやSMTPのように1つのポートで制御とデータ送受信の両方を行うプロトコルと混同しないよう注意する。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問33
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
利用可能なIPアドレスの計算
テクノロジ系 · ネットワーク / IPアドレス / サブネットマスク
ネットワークアドレスが 200.170.70.16、サブネットマスクが 255.255.255.240 のネットワークにおいて、PCに割り振ることができないIPアドレスはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ホスト部(端末を区別する部分)がすべて0のアドレスはネットワークアドレス、すべて1のアドレスはブロードキャストアドレスといい、どちらもPCには割り当てられません。この2つはネットワーク自体の識別や一斉送信のために予約されているからです。
解き方
- サブネットマスク255.255.255.240の第4オクテット240を2進数にすると「11110000」で、ホスト部は下位4ビット(2の4乗=16個)になる。
- ネットワークアドレスが200.170.70.16なので、ホスト部の範囲は16(0001 0000)から31(0001 1111)までとなる。
- ホスト部がすべて1になる200.170.70.31はブロードキャストアドレスなので、PCへの割り当てはできない。
- 選択肢 ア不正解
- 200.170.70.17は割り当て可能なホストアドレスの範囲(17〜30)に入っているため、PCに割り当てられます。
- 選択肢 イ不正解
- 200.170.70.20は割り当て可能なホストアドレスの範囲(17〜30)に入っているため、PCに割り当てられます。
- 選択肢 ウ不正解
- 200.170.70.30は割り当て可能なホストアドレスの範囲(17〜30)の最大値なので、PCに割り当てられます。
- 選択肢 エ正解
- 200.170.70.31はホスト部がすべて1のブロードキャストアドレスなので、PCに割り当てることはできません。
覚えるポイント
- サブネットの先頭アドレス(ネットワークアドレス)と末尾アドレス(ブロードキャストアドレス)はホストに割り当て不可。
間違えやすいところ
- 末尾が255でなくても、サブネットごとにホスト部がすべて1のアドレスはブロードキャストアドレスになる点を見落としやすい。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問34
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
時刻同期プロトコル NTP
テクノロジ系 · ネットワーク / プロトコル / 時刻同期
TCP/IPネットワークにおいて、サーバとクライアント間で時刻を合わせるためのプロトコルはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:サーバとクライアントの時刻を合わせるためのプロトコルはNTPです。NTP(Network Time Protocol)は階層構造(Stratum)を持つタイムサーバと通信し、伝送の遅れを考慮しながら時計を正確に調整します。
解き方
- 各選択肢のプロトコルがどんな役割を担うかを思い出す。
- 時刻を合わせるプロトコルがNTP(Network Time Protocol)だと特定する。
- 選択肢 ア不正解
- ARP(Address Resolution Protocol)は、IPアドレスから対応するMACアドレスを調べるためのプロトコルです。
- 選択肢 イ不正解
- ICMP(Internet Control Message Protocol)は、IPパケットの配送エラーの通知やpingなど通信確認に使われるプロトコルです。
- 選択肢 ウ正解
- NTP(Network Time Protocol)は、ネットワークにつながれた機器同士で時刻を合わせるためのプロトコルです。
- 選択肢 エ不正解
- RIP(Routing Information Protocol)は、ルータ同士が経路情報を交換するための動的ルーティングプロトコルです。
覚えるポイント
- NTPはNetwork Time Protocolの略で、UDPポート123を使用して機器間の時刻を同期する。
間違えやすいところ
- 通信の診断を行うICMPやアドレス解決を行うARPと、プロトコルの略称や役割を混同しないようにする。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問35
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
ソーシャルエンジニアリングの手口
テクノロジ系 · セキュリティ / セキュリティ攻撃手法 / ソーシャルエンジニアリング
ソーシャルエンジニアリングに分類される手口として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ソーシャルエンジニアリングとは、技術的な弱点ではなく人間の心理やミスを突いてパスワードなどの機密情報を盗み出す手法です。たとえば、管理者を装って電話で聞き出すといった行動が当てはまります。
解き方
- ソーシャルエンジニアリングが「人間の心理や行動の隙を突く攻撃」だと確認する。
- 技術的・プログラム的な攻撃(マルウェア、ブルートフォース、脆弱性攻撃)と人的な詐取を区別する。
- 選択肢 ア不正解
- ウイルスが作った裏口(バックドア)から侵入する技術的な攻撃なので、ソーシャルエンジニアリングには当たりません。
- 選択肢 イ正解
- 管理者などを装って人の油断を突き、パスワードを聞き出す手法なので、ソーシャルエンジニアリングに当たります。
- 選択肢 ウ不正解
- 総当たり(ブルートフォース)攻撃ツールでパスワードを解析する、技術的で機械的な攻撃です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェアの欠陥(脆弱性)を悪用した技術的な攻撃なので、ソーシャルエンジニアリングには当たりません。
覚えるポイント
- ソーシャルエンジニアリングは人間の心理的弱点や油断を突く攻撃(なりすまし、ショルダーハッキング、トラッシングなど)。
間違えやすいところ
- 技術的なクラッキング手法(ブルートフォース攻撃やバッファオーバーフローなど)と混同しないよう注意する。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問36
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
ディジタル署名による送信者確認
テクノロジ系 · セキュリティ / 公開鍵暗号基盤 / ディジタル署名
ディジタル証明書をもつA氏がB商店に対して電子メールで注文を行う際、A氏は自身の秘密鍵を用いてディジタル署名を行い、B商店はA氏の公開鍵を用いて署名を確認する。この手法によって実現できることとして、適切なものはどれか。ここで、A氏の秘密鍵はA氏だけが使用できるものとする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ディジタル署名は、送信者が自分の秘密鍵で署名し、受信者が送信者の公開鍵で確認することで、送信者が本人であることと改ざんがないことを確かめられます。ただし、本文を暗号化しない限り内容の盗聴は防げません。
解き方
- ディジタル署名の目的(送信者の確認、改ざん検知、否認防止)を整理する。
- 本文の暗号化(盗聴防止)や配送保証はディジタル署名だけではできないと確認し、送信者の確認が正解と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- ディジタル署名だけでは本文は暗号化されないため、第三者による盗聴(内容の漏えい)は防げません。
- 選択肢 イ不正解
- 通信が届くかどうかや配送そのものを保証する機能は、ディジタル署名にはありません。
- 選択肢 ウ正解
- A氏だけが持つ秘密鍵で署名されているので、確認によってA氏本人からの注文だと分かります。
- 選択肢 エ不正解
- 販売の許可など、ビジネス上の権限や法的な資格の有無を確認する仕組みではありません。
覚えるポイント
- ディジタル署名の役割は「送信者の認証(真正性)」と「改ざん検知」であり、機密性の保持(暗号化)ではない。
間違えやすいところ
- ディジタル署名を付ければ本文も暗号化されて第三者に読まれなくなる(盗聴防止)と誤解しやすい。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問37
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
情報漏えい対策
テクノロジ系 · セキュリティ / 情報漏えい対策 / 暗号化
情報漏えい対策に該当するものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:情報漏えい対策とは、機密情報が第三者に不正に閲覧・取得されるのを防ぐ対策です。ハードディスクの暗号化は、端末を盗まれたり紛失したりしても、復号鍵がなければデータを読めなくする代表的な方法です。
解き方
- 情報セキュリティの3要素(機密性・完全性・可用性)と各選択肢の目的を照らし合わせる。
- 機密性を守り外部への流出や不正閲覧を防ぐ対策(情報漏えい対策)として、ハードディスク暗号化を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- チェックサムの付加はデータの誤りを見つける(完全性の維持)ためのもので、情報漏えい対策ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- ディスクのミラーリングは機器が故障したときの強さ(可用性の確保)を高めるためのものです。
- 選択肢 ウ不正解
- 遠隔地へのバックアップ保管は災害などによるデータ消失を防ぐ(可用性の確保・BCP対策)ためのものです。
- 選択肢 エ正解
- PCの紛失・盗難時に第三者によるデータの復元や閲覧を防げるので、情報漏えい対策に当たります。
覚えるポイント
- ハードディスク暗号化はPC紛失・盗難時の情報漏えいを防止する機密性確保のための対策。
間違えやすいところ
- バックアップやミラーリングなどの可用性対策(障害対策)と、情報漏えい対策(機密性対策)を混同しないようにする。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問38
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
リスクアセスメントの手順と方針
テクノロジ系 · セキュリティ / リスクマネジメント / リスクアセスメント
リスクアセスメントに関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:リスクアセスメントでは、リスクの大きさ(損失額×発生確率)を求め、その大きさに従って対策の優先順位を付けます。限られた資源で効果的に対策するためで、リスク特定・分析・評価の手順で行います。
解き方
- リスクアセスメントの定義と目的(未然防止、優先順位付け、定期的な見直し)を確認する。
- 影響度と発生確率でリスクの大きさを求め、優先順位を決めるという原則に合う記述を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- リスクアセスメントは環境の変化に応じて定期的・継続的に行うもので、前回の対応完了を待つ必要はありません。
- 選択肢 イ不正解
- 過去のインシデントやアセスメント結果は、リスク分析の精度を高めるために積極的に参照すべきです。
- 選択肢 ウ正解
- 損失額(影響度)と発生確率を掛け合わせたリスクの大きさによって、対策の優先順位を決めます。
- 選択肢 エ不正解
- リスクアセスメントは被害が起きる前に事前に行い、被害を未然に防いだり減らしたりするためのものです。
覚えるポイント
- リスクアセスメントは「特定」「分析」「評価」の3段階で、影響度と発生確率から優先順位を決定する。
間違えやすいところ
- リスクが実際に起きてから行うもの(事後対応)と誤解せず、事前に行う予防的な手順だと意識する。
出題の前提:JIS Q 27001(ISO/IEC 27001)におけるリスクマネジメント基準
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
DMZを用いたネットワーク構成
テクノロジ系 · セキュリティ / ネットワークセキュリティ / DMZ
1台のファイアウォールによって外部セグメント、DMZ、内部ネットワークの三つに分割されたネットワークがある。Webサーバと重要なデータをもつDBサーバから成るシステムをインターネットに公開する場合、不正アクセスから重要なデータを保護するための最も適切なサーバ配置はどれか。なお、外部とDMZ間、およびDMZと内部ネットワーク間は特定プロトコルのみ許可し、外部と内部ネットワーク間の直接通信は許可しない。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:インターネットに公開するWebサーバはDMZ(非武装地帯)に、重要なデータを持つDBサーバは内部ネットワークに置きます。こうすれば、万一Webサーバが乗っ取られても、DBサーバへの直接の侵害を防げます。
解き方
- インターネットから直接通信を受けるWebサーバは、外部からの通信を許可するDMZに置く必要がある。
- 重要なデータを持つDBサーバは、外部からの直接通信を拒否できる内部ネットワークに置き、DMZ上のWebサーバからの通信だけに限る構成が最も適切である。
- 選択肢 ア不正解
- DBサーバをDMZに置くと、Webサーバが侵害されたときに同じ区域のDBサーバへ侵入され、情報が流出する危険が高まります。
- 選択肢 イ不正解
- Webサーバを内部ネットワークに置くと、外部から内部への直接通信を許可せざるを得なくなり、危険が大きくなります。
- 選択肢 ウ正解
- 公開用のWebサーバをDMZに、重要データを扱うDBサーバを内部ネットワークに置くことで、DBサーバを外部の脅威から守れます。
- 選択肢 エ不正解
- Webサーバをファイアウォールの外の外部セグメントに置くと無防備になり、DBサーバをDMZに置くのも安全ではありません。
覚えるポイント
- 外部公開サーバ(Web)はDMZ、重要なデータを持つサーバ(DB)は内部ネットワークに配置する多層防御が鉄則。
間違えやすいところ
- DBサーバもWebサーバと一緒にDMZに置いたり、Webサーバを内部ネットワークに置いたりする誤った構成に注意する。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問40
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
WAFの利用目的
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / WAF / Webアプリケーションセキュリティ
WebシステムにおいてWAF(Web Application Firewall)を導入・利用する主な目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:WAFはWebサーバやWebアプリの弱点を突く攻撃を、通信の中身を見て防ぐ仕組みです。普通のファイアウォールはIPアドレスやポート番号しか見ませんが、WAFはアプリケーション層(OSI参照モデルの第7層)のデータまで解析して、Web特有の攻撃を検知・遮断します。
解き方
- WAFが守る通信の階層と、どんな弱点への攻撃を防ぐのかを思い出します。
- OSI参照モデル第7層でデータを検査し、Webアプリの弱点を突く通信を遮断する記述を選びます。
- 選択肢 ア正解
- WAFはWebサーバやWebアプリの弱点を悪用する攻撃を、その場で見つけて遮断するために使います。
- 選択肢 イ不正解
- サーバ内のウイルスを検知・駆除するのは、ウイルス対策ソフトやEDR(端末の侵入検知・対応)の役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- 開発中のテストでアプリの弱点を見つけるのは、静的解析ツールや動的診断ツールの役割です。
- 選択肢 エ不正解
- セキュリティホール(安全上の欠陥)の発見とOSパッチ(修正プログラム)の適用は、脆弱性管理ツールや管理者の仕事です。
覚えるポイント
- WAFはHTTP/HTTPSのペイロードを解析してWeb特有の攻撃を防ぐ装置です。
間違えやすいところ
- 普通のネットワーク型ファイアウォール(第3・4層)とWAF(第7層)が何を見ているかの違いに注意しましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問41の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
ウイルス対策ソフトのパターンマッチング方式
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / マルウェア対策 / パターンマッチング
ウイルス対策ソフトにおけるパターンマッチング方式による検知の仕組みを説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:パターンマッチング方式は、既知のウイルスの特徴パターン(シグネチャ)と照合して検出します。ウイルス対策ソフトの検出方法には、この方式のほか、プログラムの動きを監視するビヘイビア(振る舞い検知)方式や、ファイルのハッシュ値の変化を追う整合性検査方式があります。
解き方
- ウイルス検出技術の中でのパターンマッチング(シグネチャ照合)の定義を確認します。
- 既知のウイルスデータ(シグネチャ)と対象ファイルを照合して判定する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 感染の前後でファイルを比べて変更を探す方法は、整合性検査(ファイル比較法)に当たります。
- 選択肢 イ正解
- 既知のウイルスから取り出したシグネチャ(特徴的なパターン)と検査対象を照合するので、パターンマッチング方式の説明として正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- システム内の異常な動きを監視して見つける方法は、ビヘイビア(振る舞い検知)方式やヒューリスティック方式に当たります。
- 選択肢 エ不正解
- ファイルのチェックサム(ハッシュ値など)を照合する検出は、改ざん検知(整合性検査方式)に当たります。
覚えるポイント
- パターンマッチング方式は既知のシグネチャ(パターンファイル)と照合します。未知のウイルス検出は困難です。
間違えやすいところ
- チェックサムによる整合性検査や、異常な動きを監視する振る舞い検知と混同しないように整理しましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問42の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
HTTPSの機能
テクノロジ系 · ネットワーク / セキュリティプロトコル / HTTPS / SSL/TLS
HTTPS(HTTP over SSL/TLS)の機能を用いて直接実現できる事項として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:HTTPS(SSL/TLSを使ったHTTP)で直接実現できるのは、通信の暗号化です。トランスポート層(TCP)の上でSSL/TLSを使い、通信データの暗号化、改ざんの検知、電子証明書による相手の確認を行います。
解き方
- HTTPS(SSL/TLS)が提供する機能(暗号化、完全性の確保、相手の認証)を確認します。
- 選択肢の中から通信経路の保護に直接関わるもの(ブラウザとサーバ間の暗号化)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- SQLインジェクションは入力処理の不備を突く攻撃なので、通信を暗号化しても防げません。
- 選択肢 イ不正解
- 決めたポート以外の通信を遮断するのは、パケットフィルタリング型ファイアウォールの機能です。
- 選択肢 ウ正解
- HTTPSはSSL/TLSによって、ブラウザとWebサーバの間の通信を暗号化するので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- ネットワーク層でパケットを選別して不正アクセスを制限するのは、ルータやファイアウォールの機能です。
覚えるポイント
- HTTPS(SSL/TLS)の三大機能は「通信の暗号化」「改ざん検知」「サーバ(/クライアント)の認証」です。
間違えやすいところ
- HTTPSを導入しても、アプリ内部の弱点(SQLインジェクションやXSSなど)は防げない点に注意しましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問43の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
ディレクトリトラバーサル攻撃
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 攻撃手法 / ディレクトリトラバーサル
Webセキュリティにおけるディレクトリトラバーサル攻撃に該当する説明はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ディレクトリトラバーサルは、ファイルを扱うWebアプリで入力の確認が不十分なとき、上のフォルダを指す「../」などを使って非公開ファイルを不正に読む攻撃です。
解き方
- ディレクトリトラバーサルの特徴(フォルダ階層をまたいで不正にファイルを見る)を確認します。
- 各選択肢が示す代表的なWeb攻撃(SQLインジェクション、XSS、セッションハイジャック、ディレクトリトラバーサル)を照合します。
- 選択肢 ア不正解
- 入力にSQL文を混ぜて想定外のデータベース処理をさせる攻撃は、SQLインジェクションです。
- 選択肢 イ不正解
- HTML出力のエスケープ(無害化)の不備を突き、閲覧者のブラウザで悪意あるスクリプトを動かす攻撃はXSSです。
- 選択肢 ウ不正解
- ログイン中の利用者のセッションIDを奪ってなりすます攻撃は、セッションハイジャックです。
- 選択肢 エ正解
- パラメータに相対パス名などを含めてファイルを指定し、管理者が意図しない非公開ファイルを見る攻撃なので正しいです。
覚えるポイント
- ディレクトリトラバーサル=相対パス「../」等を用いて公開範囲外のサーバ内ファイルを閲覧する攻撃。
間違えやすいところ
- SQLインジェクションやXSSなど、他の代表的なWeb攻撃と混同しないように区別しましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問44の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
ポートスキャナの利用目的
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / セキュリティ診断 / ポートスキャナ
Webサーバのセキュリティ検査におけるポートスキャナの利用目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ポートスキャナは、対象のコンピュータのたくさんのポート(0〜65535)に接続を試し、開いているポートや動いているサービスを調べる道具です。管理者が不要なサービスが動いていないか確認するときにも使います。
解き方
- ポートスキャナが調べる対象(TCP/UDPのポートの開閉と動いているサービス)を確認します。
- 開いたポートからサービスを把握し、不要なサービスがないか確認する記述を選びます。
- 選択肢 ア正解
- 開いているポートを調べて動いているサービスを一覧にできるので、不要なサービスがないか確認する目的に合います。
- 選択肢 イ不正解
- 利用者IDの管理状況が方針に合っているか調べるのは、アカウント監査やセキュリティ監査の仕事です。
- 選択肢 ウ不正解
- アクセス履歴を分析して不正利用を見つけるのは、ログ解析ツールやSIEM、IDSなどの役割です。
- 選択肢 エ不正解
- 正規のIDでログインして中身の弱点を調べるのは、Webアプリの脆弱性検査ツールの役割です。
覚えるポイント
- ポートスキャナ=対象機器の開放ポートを調べ、稼働中の不要なサービスや脆弱なポートを特定するツール。
間違えやすいところ
- ポートスキャンはWebコンテンツの弱点(SQLiやXSSなど)そのものを検査するものではない点に注意しましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問45の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
決定表(デシジョンテーブル)の説明
テクノロジ系 · システム開発技術 / 設計技法 / 決定表
システム開発で用いる設計技法のうち、決定表(デシジョンテーブル)を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:決定表(デシジョンテーブル)は、条件の組み合わせと、そのときに実行する動作を行と列の表で表したものです。複雑な条件分岐の論理を整理するために使います。
解き方
- 決定表(デシジョンテーブル)の構成(条件の組み合わせと実行する動作)を確認します。
- 各選択肢が示す図(E-R図、DFD、決定表、フローチャートなど)と照らし合わせます。
- 選択肢 ア不正解
- エンティティ(実体)を長方形で表し、関係を線で結ぶのはE-R図(実体関連図)です。
- 選択肢 イ不正解
- 外部とのやり取り、プロセス、データの保管場所の間のデータの流れを表すのはDFD(データフロー図)です。
- 選択肢 ウ正解
- 複数の条件の組み合わせと、それに対応して行う動作を行列の形で表すので、決定表の説明として正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 処理や分岐などの流れを直線や矢印で表すのは、フローチャート(流れ図)やアクティビティ図です。
覚えるポイント
- 決定表(デシジョンテーブル)=「条件の組合せ」と「動作(アクション)」を表形式で整理したもの。
間違えやすいところ
- DFDやE-R図、フローチャートなど代表的な設計図法と定義を混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問46の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
オブジェクト指向における多相性の実現
テクノロジ系 · ソフトウェア開発管理技術 / オブジェクト指向 / 多相性 / ポリモーフィズム
オブジェクト指向プログラミングにおいて、多相性(ポリモーフィズム)を実現するときに特有の仕組み・概念はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:多相性(ポリモーフィズム)を実現するのに欠かせないのが、オーバライドです。同じメソッド呼び出しでも、実行時にオブジェクトの型に応じて違う処理が動きます。親クラスのメソッドを子クラスで同じ名前・同じ引数で上書きするオーバライドが鍵になります。
解き方
- 多相性(ポリモーフィズム)の定義と、メソッドを子クラスで再定義する仕組みを思い出します。
- 選択肢の中からメソッドの再定義を意味する「オーバライド」を選びます。
- 選択肢 ア正解
- 親クラスのメソッドを子クラスで同じ名前で再定義(オーバライド)すると、同じ呼び出しで違う動きをさせられるので、多相性に特有です。
- 選択肢 イ不正解
- カプセル化はデータと処理を一つにまとめ、内部を外から隠す考え方で、多相性を実現する特有の仕組みではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 多重継承は複数の親クラスから性質を受け継ぐ継承の形で、多相性に特有の要素ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- メッセージパッシングはオブジェクト同士がメッセージを送って処理を頼む基本動作で、多相性に限ったものではありません。
覚えるポイント
- オーバライド(上書き再定義)は多相性を実現する中心的な概念。同一クラス内で同名別引数にするオーバロードとは区別する。
間違えやすいところ
- オーバライド(親のメソッドの再定義)とオーバロード(同じ名前で引数が違う多重定義)の違いに注意しましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問47の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
ブラックボックステストの特徴
テクノロジ系 · ソフトウェア開発管理技術 / テスト手法 / ブラックボックステスト
ソフトウェアテストにおけるブラックボックステストに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ブラックボックステストは、中身のプログラムを見ずに、入力と出力だけを確かめるテストです。仕様書をもとに、同値分割や境界値分析でテストデータを作ります。中を見ないので、実行されない無駄なコードや内部の論理ミスを見つけるのは苦手です。
解き方
- ブラックボックステストの前提(内部構造を見ず、外部仕様だけに基づく)を確認します。
- 各選択肢を見て、ホワイトボックステストの特徴(命令・分岐網羅、内部構造への注目など)を外し、ブラックボックスの特徴を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 命令網羅率や分岐網羅率をテストデータ作成の基準にするのは、ホワイトボックステストの特徴です。
- 選択肢 イ正解
- 内部構造を見ずに入出力だけを試すので、実行されない無駄なコードがあっても見つけられません。
- 選択肢 ウ不正解
- プログラムの内部構造に注目して実行されたか確かめるのは、ホワイトボックステストの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 分岐命令の数に応じてテストデータが急増するのは、内部の分岐を網羅しようとするホワイトボックステストの特徴です。
覚えるポイント
- ブラックボックステスト=内部構造を見ない(仕様書ベース)。そのため冗長コードやデッドコードは検出不能。
間違えやすいところ
- 命令網羅や分岐網羅などのカバレッジ指標はホワイトボックステストに属する点を間違えないようにしましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問48の公式出題および解答例に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
リグレッションテストの目的
テクノロジ系 · ソフトウェアテスト手法 / 回帰テスト
ソフトウェアのテスト種別のうち、プログラムの修正や機能追加などの保守作業を行った際に、変更の影響を受けないはずの既存機能に意図しない不具合や影響(デグレ)が生じていないかを確認するために実施するテストはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:プログラムを修正・追加したときは、変わっていない部分に新たな不具合が出ていないか確かめるリグレッションテスト(回帰テスト)を行います。修正した箇所だけでなく、その影響が及ぶかもしれない既存機能ももう一度テストするためです。
解き方
- 修正などで影響を受けないはずの既存機能に不具合が出ていないかを確かめる、という問題の狙いをつかみます。
- それぞれのテストの意味と照らし合わせ、変更による悪影響の有無を確かめるリグレッションテストを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 運用テストは、実際の運用に近い環境で利用者の立場から業務が問題なく回るかを確かめる最後のテストです。
- 選択肢 イ不正解
- 結合テストは、単体で確認した複数の部品を組み合わせ、部品同士のつながりや機能の連携が正しく動くかを確かめるテストです。
- 選択肢 ウ不正解
- システムテストは、システム全体が要求された仕様や性能・安全面の条件を満たしているかを確かめる総合テストです。
- 選択肢 エ正解
- リグレッションテスト(回帰テスト)は、変更の後に未変更部分へ思わぬ影響が出ていないかを確かめるテストなので正しいです。
覚えるポイント
- 変更に伴う副作用・デグレードの確認は「リグレッションテスト」
間違えやすいところ
- システムテスト全体と、変更による影響確認に特化したリグレッションテストの目的を混同しないこと。
出題の前提:平成26年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問49
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
リバースエンジニアリングの定義
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / リバースエンジニアリング
既存のプログラムコードを解析し、そこからUMLのクラス図などの設計仕様書や構造図を自動または手動で生成する手法を表す用語はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:リバースエンジニアリングは、できあがったプログラムから設計書などの上流の情報を逆に取り出す手法です。通常の開発とは逆向きに、ソースコードや実行ファイルを解析して構造や仕様を明らかにします。
解き方
- プログラム(下流の成果物)からUMLクラス図(上流の設計成果物)を作る、という向きの関係をおさえます。
- 開発の流れと逆向きに設計情報を取り出す手法であるリバースエンジニアリングを正解として見つけます。
- 選択肢 ア不正解
- バックトラッキング(後戻り法)は、解の候補が条件に合わないとき、直前の分かれ道まで戻って別の道を試す探索の手法です。
- 選択肢 イ不正解
- フォワードエンジニアリングは、要件や設計書をもとにプログラムなど下流の成果物を作る、ふつうの開発の進め方です。
- 選択肢 ウ不正解
- リエンジニアリングは、既存システムを解析したうえで、新しい要件や技術に合わせて作り直したり改良したりする活動全体です。
- 選択肢 エ正解
- ソースコードからUMLクラス図などの設計成果物を作り出す作業はリバースエンジニアリングにあたるので正しいです。
覚えるポイント
- コードから設計書を逆抽出するのがリバースエンジニアリング、設計書からコードを生成するのがフォワードエンジニアリング
間違えやすいところ
- 作り直し全体を指すリエンジニアリングと、逆解析だけを指すリバースエンジニアリングの違いを混同しやすいです。
出題の前提:平成26年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問50
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
WBSで定義する内容
マネジメント系 · プロジェクトスコープマネジメント / WBS
プロジェクトマネジメントにおいて作成・利用されるWBS(Work Breakdown Structure)で定義されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクトで行う作業全体を階層的に小分けにした構造です。いちばん下のまとまりをワークパッケージといい、工数や費用を見積もり管理する基本の単位になります。
解き方
- WBSの目的がプロジェクト全体の作業を階層構造で細かく分けて明確にすることだという点を確かめます。
- WBSの最下層であるワークパッケージとして階層的に定義される記述を選び出します。
- 選択肢 ア正解
- WBSはプロジェクトの全作業を階層的に小分けし、最下層にワークパッケージを定めるものなので適切です。
- 選択肢 イ不正解
- プロジェクトの実行や監視・コントロール、終結の方法を定めるのはプロジェクトマネジメント計画書です。
- 選択肢 ウ不正解
- 要素成果物や除外事項、制約条件を書き表すのはプロジェクトスコープ記述書です。
- 選択肢 エ不正解
- ワークパッケージを終えるのに必要な具体的な作業を洗い出して定めたものはアクティビティリストです。
覚えるポイント
- WBSの最下層単位はワークパッケージであり、作業を階層的に分解して管理する
間違えやすいところ
- ワークパッケージを定めるWBSと、それをさらに作業レベルまで分けたアクティビティリストを混同しないこと。
出題の前提:平成26年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問51
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
アローダイアグラムのクリティカルパス計算
マネジメント系 · プロジェクトタイムマネジメント / クリティカルパス法
あるシステムの開発作業を表したアローダイアグラムにおいて、プロジェクト全体の所要日数を決定するクリティカルパスはどれか。各作業の所要日数は、A:5日、B:15日、C:10日、D:4日、E:8日、F:15日、G:12日、H:7日、I:24日、J:13日、K:10日、L:7日、M:5日、N:3日である。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:クリティカルパスは、始まりから終わりまでの経路のうち所要日数の合計がいちばん大きい経路です。この経路の長さが、プロジェクト全体の最短の完了期間を決めます。
解き方
- 始まりから終わりまでの各経路の合計所要日数を計算します。
- 経路ア(A-B-G-L-N)は5 + 15 + 12 + 7 + 3 = 42日です。
- 経路イ(A-B-H-K-N)は5 + 15 + 7 + 10 + 3 = 40日です。
- 経路ウ(A-C-E-G-L-N)は5 + 10 + 8 + 12 + 7 + 3 = 45日です。
- 経路エ(A-C-I-N)は5 + 10 + 24 + 3 = 42日です(なお、A-D-F-J-M-Nは5+4+15+13+5+3=40日)。
- 日数が最大の45日になる経路ウをクリティカルパスと判定します。
- 選択肢 ア不正解
- 日数は5 + 15 + 12 + 7 + 3 = 42日で、いちばん長い経路ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 日数は5 + 15 + 7 + 10 + 3 = 40日で、いちばん長い経路ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 日数は5 + 10 + 8 + 12 + 7 + 3 = 45日で、全体で最も長い経路なので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 日数は5 + 10 + 24 + 3 = 42日で、いちばん長い経路ではありません。
覚えるポイント
- クリティカルパスはアローダイアグラムにおける最長所要時間の経路
間違えやすいところ
- 作業Cから作業Eを通って作業Gで合流するルートの足し算を見落としやすいので注意が必要です。
出題の前提:平成26年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問52
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
ファンクションポイント法の特徴
マネジメント系 · プロジェクトコストマネジメント / ファンクションポイント法
システム開発における見積り手法の一つであるファンクションポイント法(FP法)の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ファンクションポイント法(FP法)は、使う人から見た機能の数と複雑さでシステムの規模を見積もる手法です。入力や出力、ファイルなどの数を数えて重み付けし、複雑さや特性で調整します。プログラミング言語に依存しません。
解き方
- ファンクションポイント法が見積もりの対象とする要素(機能の数・複雑さ・調整要因)を整理します。
- 入力データ数やファイル数から規模を求めて調整を行う記述である選択肢ウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 開発規模(コードの行数など)を前提に工数や工期を出す手法はCOCOMOなどの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 過去の似たシステムとの違いや経験をもとに見積もる手法は類推見積法(アナロジー法)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 入力やファイルなどの機能数を数え、複雑さや特性で調整して規模を見積もる手法なのでファンクションポイント法として適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 作業項目を細かく分け、単位作業量の基準値から積み上げる手法は標準タスク法(積算見積法)の説明です。
覚えるポイント
- ファンクションポイント法はユーザーから見た機能数(画面・帳票・ファイルなど)と複雑さから規模を見積もる
間違えやすいところ
- ソースコードの行数で見積もるLOC法や、過去実績に基づく類推法と混同しないこと。
出題の前提:平成26年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問53
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
工数計算と必要要員数の算出
マネジメント系 · プロジェクト人的資源マネジメント / 開発工数計算
システムの構成プログラムと1本当たりのコーディング所要工数が次の表のとき、システム全体を95日間で開発するために必要な最小要員数は何人か。なお、開発にはコーディングのほかに設計やテストが必要であり、それらにはコーディング所要工数の8倍の工数が掛かるものとする。 [表] ・入力処理: 20本, 1本あたり1人日 ・出力処理: 10本, 1本あたり3人日 ・計算処理: 5本, 1本あたり9人日
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:必要な要員数は、全体の工数(人日)を作業期間(日数)で割って求めます。全体の工数は、コーディングの工数と、その8倍にあたる設計・テストの工数を足し合わせて出します。
解き方
- コーディングの工数を計算します: 20×1 + 10×3 + 5×9 = 20 + 30 + 45 = 95人日。
- 設計とテストの工数を計算します: 95 × 8 = 760人日。
- システム開発の総工数を求めます: 95 + 760 = 855人日(または 95 × (1 + 8) = 855人日)。
- 開発期間が95日なので、必要な要員数を計算します: 855人日 ÷ 95日 = 9人。
- 選択肢 ア不正解
- 8人では95日で760人日しか作業できず、総工数855人日には足りません。
- 選択肢 イ正解
- 総工数855人日を95日で割るとちょうど9人になるので正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 計算の手順を誤った数値であり、人数が多すぎます。
- 選択肢 エ不正解
- 計算の手順を誤った数値であり、人数が多すぎます。
覚えるポイント
- 総工数 = コーディング工数 + 設計・テスト工数 = コーディング工数 × (1 + 8)
間違えやすいところ
- コーディング工数(95人日)を総工数に足すのを忘れ、設計・テストの760人日だけで割ってしまうミス(760÷95=8人)に注意が必要です。
出題の前提:平成26年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問54
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
PMBOKにおけるリスク対応戦略
マネジメント系 · プロジェクトリスクマネジメント / リスク対応戦略
PMBOKによれば、プロジェクトのリスクマネジメントにおいて、脅威(マイナスのリスク)に対して適用できる対応戦略はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:PMBOK第4版では、脅威(マイナスのリスク)への対応戦略は回避・転嫁・軽減・受容の4つです。プラスのリスクである好機には、活用・共有・強化・受容の4つを使います。「受容」だけが両方に使えます。
解き方
- PMBOKにおける脅威への対応戦略4つ(回避・転嫁・軽減・受容)を思い出します。
- 好機への戦略(活用・共有・強化・受容)と照らし合わせ、選択肢の中で脅威に使える「受容」を見つけます。
- 選択肢 ア不正解
- 「活用」は、好機を確実に起こして利益を得るための、プラスのリスク専用の戦略です。
- 選択肢 イ不正解
- 「強化」は、好機の起こる確率や影響を大きくするための、プラスのリスク専用の戦略です。
- 選択肢 ウ不正解
- 「共有」は、好機をうまく生かせる第三者にリスクの持ち主を移す、プラスのリスク専用の戦略です。
- 選択肢 エ正解
- 「受容」はリスクをそのまま受け入れる戦略で、脅威と好機の両方に使えるため正しいです。
覚えるポイント
- 脅威への戦略は「回避・転嫁・軽減・受容」、好機への戦略は「活用・共有・強化・受容」
間違えやすいところ
- 脅威に対する「転嫁」と、好機に対する「共有」という用語の違いを混同しないように整理すること。
出題の前提:PMBOKガイド第4版
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.2 ↗(www.ipa.go.jp) / 公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
ITサービス廃止時の資産管理リスク
マネジメント系 · サービスマネジメント / ITサービス廃止 / 構成管理
ITサービスを廃止する際に行う資産の識別や除去・解放作業において、除去すべきでない資産を誤って除去・停止してしまったことが原因で発生する可能性のある事象はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ITサービスを廃止するときは、関係する資産のつながりを正確につかむ必要があります。複数のサービスで共有している資産を誤って外したり止めたりすると、動いている他のサービスに障害を起こします。
解き方
- 問題文の条件「外すべきでない資産を誤って外した場合」の影響を分析します。
- 不要な資産を外し忘れた場合(ア、イ、ウ)と、必要な資産を誤って外した場合(エ)を区別します。
- 稼働中の他サービスへの影響(障害の発生)を示すエを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 磁気ディスク領域の無駄使いは、廃止のときに「外すべき資産を外し忘れた場合」に起きる問題です。
- 選択肢 イ不正解
- 保守料金の過払いは、廃止で不要になった保守契約の解約や資産の解放を忘れた場合に起きる問題です。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェアライセンスの無駄使いは、不要になったライセンスをきちんと解放・返却しなかった場合に起きる問題です。
- 選択肢 エ正解
- 共有している資産を誤って外したり止めたりすると、同じ資産を使う他の稼働中サービスで機能停止などの障害が起きるので正しいです。
覚えるポイント
- 不要資産の除去漏れは「費用の無駄・過払い」、必要資産の誤除去は「他サービスでの障害(インシデント)」
間違えやすいところ
- 「外し忘れた場合(無駄の発生)」と「誤って外した場合(障害の発生)」の原因と結果を取り違えないこと。
出題の前提:平成26年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問56
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
システム運用の基本用語
マネジメント系 · 縮退運転 / フォールバック / 運用管理
コンピュータシステムの運用において、障害発生時の対応や復旧手法に関する用語の記述として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:縮退運転(フォールバック運転)とは、一部が壊れても壊れた部分を切り離し、重要な仕事を続ける運転方法です。すべてを止めずに、使える機能だけを残して動かし続けます。障害に強い仕組みを作るための考え方です。
解き方
- 縮退運転、バックアップ、リスタート、ジャーナルなど、運用で使う用語の意味を確認する。
- 「壊れた部分を切り離して重要機能を維持する」という説明が縮退運転に当てはまるかを判断する。
- 選択肢 ア正解
- 壊れた部分を切り離して重要な機能を残したまま動かす説明であり、縮退運転の説明として正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- ファイルを別の媒体に定期的に保存するのはバックアップであり、リストアは保存したデータから元に戻すことです。
- 選択肢 ウ不正解
- チェックポイントから処理を再開するのはリスタートであり、リブートは単なる再起動を指します。
- 選択肢 エ不正解
- トランザクションの更新前後の記録はログ(ジャーナル)であり、データログとは呼びません。
覚えるポイント
- 縮退運転(フォールバック)は機能を限定してでもシステム全面停止を避ける運用法です。
間違えやすいところ
- バックアップ(別の媒体への退避保存)とリストア(保存したデータからの復元)を混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問57
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
障害発生時のオペレータ認知手段
マネジメント系 · 運用監視 / 障害検知 / パトランプ
コンピュータシステムの障害発生時に、運用オペレータがその発生を即座かつ確実に認知するための対策として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:障害の発生をオペレータに確実に気づかせるには、警告灯やブザーなど五感に訴える装置を使うのが有効です。画面の文字だけでは見落としてしまうおそれがあります。光や音で知らせることで、すぐに気づくことができます。
解き方
- 障害を「オペレータが確実に気づく」ために必要な条件(即時性、光や音での通知)を確認する。
- 選択肢の中から、オペレータに直接すぐ注意を促す仕組みを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 監視カメラで室内を見るのは防犯の対策であり、システム内部の障害に気づく手段としては不十分です。
- 選択肢 イ正解
- エラーメッセージと連動して警告灯を点けたりブザーを鳴らせば、オペレータは障害にすぐ気づけます。
- 選択肢 ウ不正解
- ダンプの採取は障害の原因を後から調べるためのものであり、発生を知らせる手段ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 定期的なフルバックアップはデータを守るためのものであり、障害への気づきとは関係ありません。
覚えるポイント
- 確実な障害認知には、メッセージ出力と連動したパトライト点灯やアラーム鳴動が有効です。
間違えやすいところ
- 原因を調べるためのダンプ取得やデータ復旧のためのバックアップと、障害のリアルタイム通知を混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問58
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
システム監査人の役割と独立性
マネジメント系 · システム監査 / システム監査基準 / 監査人の役割
経済産業省の「システム監査基準」等におけるシステム監査人の役割として、適切な記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:システム監査人は、監査する相手から独立した立場で、情報システムの仕組みが正しく作られ使われているかを点検・評価します。良い点を保証し、問題点には助言を行います。自分で開発や運用の業務をしてはいけません。
解き方
- システム監査人の役割(独立性、客観性、保証や助言の機能)を確認する。
- 監査人が開発や運用の業務そのもの(承認や指示)を行ってはいけない原則と照らし合わせる。
- 選択肢 ア正解
- 監査する相手から独立した立場で仕組みを評価し、保証や助言を行うという監査人の役割を正しく表しています。
- 選択肢 イ不正解
- テストの実施やリリースの承認は開発部門や受入部門の仕事であり、監査人が行うものではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 監査調書は監査人が手続きの経過を記録した内部資料であり、一般の利用者に配るものではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 不具合の改善をテスト担当者に直接指示するのは管理者の仕事であり、監査人は独立性を保つため業務指示をしません。
覚えるポイント
- システム監査人は「独立した専門的立場」から「保証または助言」を行います。
間違えやすいところ
- 監査人が改善の指示やリリース承認などの実行する業務を行うと誤解しないようにしましょう。
出題の前提:経済産業省 システム監査基準 / 平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問59
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
ソフトウェア資産管理の監査ポイント
マネジメント系 · ソフトウェア資産管理 / SAM / ライセンス管理
組織におけるソフトウェア資産管理(SAM)を対象とした監査を実施する際、監査項目(チェックポイント)として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ソフトウェア資産管理(SAM)の監査では、ソフトを使う権利を正しく持っているかの確認が中心です。実際に使っている数と購入した数が合っているか、購入を証明する書類が保管されているかを調べます。不正コピーを防ぎ、費用を適正にすることが目的です。
解き方
- ソフトウェア資産管理(SAM)の目的が「ソフトやライセンスを正しく持ち利用すること」だと覚えておく。
- 選択肢の中から、ソフトのライセンスや保有する権利の管理に直接つながる項目を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- ベンダーの開発体制を確認するのは調達や取引先選びの監査であり、自社のソフト資産管理の項目ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 現行システムとの整合性を確認するのは、システムの企画や受入れテストの項目です。
- 選択肢 ウ正解
- ライセンス証書などの購入の証拠が正しく保管されているかは、SAM監査の中心的な確認項目です。
- 選択肢 エ不正解
- データベースの分割で障害の影響を小さくするのは、可用性設計や運用の項目です。
覚えるポイント
- ソフトウェア資産管理(SAM)の監査では「ライセンス証書などの客観的証拠(エビデンス)の保管状況」が最重要です。
間違えやすいところ
- システム開発や調達での技術的な評価と、ソフトのライセンス資産管理の監査を混同しないようにしましょう。
出題の前提:JIS X 0164 / 平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問60
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
システム管理基準における全体最適化
ストラテジ系 · システム管理基準 / 全体最適化 / 情報システム基盤
経済産業省の「システム管理基準」において、「全体最適化」フェーズに含まれる作業として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:「全体最適化」は、会社全体の情報システムの姿を考え、基盤を整える計画を立てる段階です。組織全体を見渡して方針や資源の配分を決めます。個々のシステムの開発計画は別の段階に含まれます。
解き方
- システム管理基準の流れ(全体最適化、個別システム化構想、システム化計画、開発、運用、保守など)を確認する。
- 全社的な計画(全体最適化)と、個別プロジェクトだけの開発作業を区別する。
- 選択肢 ア不正解
- 委託先を含む開発体制を決めるのは、個別システムのシステム化計画や開発の段階です。
- 選択肢 イ不正解
- 個別の開発スケジュールを決めるのは、個別システムの開発の段階などに含まれます。
- 選択肢 ウ不正解
- 個別システムごとの機器の導入時期を決めるのは、システム化計画や開発の段階です。
- 選択肢 エ正解
- 会社全体を支える情報システム基盤の整備計画を立てるのは、全体最適化の代表的な作業です。
覚えるポイント
- 「全体最適化」は全社視点の基盤整備や基本方針策定であり、「個別システム」に閉じた作業と区別されます。
間違えやすいところ
- 「個別システムの開発計画」と「全社的な全体最適化計画」の対象の広さの違いをうっかり見落としがちです。
出題の前提:経済産業省 システム管理基準 / 平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問61
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
BPO(Business Process Outsourcing)の特徴
ストラテジ系 · BPO / アウトソーシング / 業務委託
BPO(Business Process Outsourcing)を説明した記述として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:BPO(業務プロセスの外部委託)は、総務や人事、コールセンターなどの中核でない業務をまとめて外部の専門会社に任せることです。その業務を支えるシステムの運用も一緒に任せます。自社は重要な業務に力を集中でき、効率や品質の向上を目指します。
解き方
- BPOの名前の意味(Business Process Outsourcing=業務プロセスの外部委託)を確認する。
- IT基盤だけの利用(IaaS)、ソフト機能の利用(SaaS)、人材派遣と、「業務そのものの一括委託」を見分ける。
- 選択肢 ア不正解
- サーバの性能や保管場所を借りる形は、IaaS(インフラのサービス化)やホスティングの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- ネットワーク越しにソフトの機能を使う形は、SaaS(ソフトのサービス化)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 総務や人事などの業務全体を、システム運用と一体で専門業者に任せる形は、BPOの正しい説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 派遣労働者を使って開発費を減らすのは労働者派遣の話であり、BPOの説明ではありません。
覚えるポイント
- BPOは「業務プロセス(ビジネスプロセス)そのもの」をシステムと一体で外部委託することです。
間違えやすいところ
- IaaSやSaaSなどのクラウドの形や、単なる労働者派遣と混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問62
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
スマートグリッドの概念
ストラテジ系 · スマートグリッド / 電力網 / 再生可能エネルギー
エネルギー供給および情報通信技術の融合技術である「スマートグリッド」を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:スマートグリッドは、電力網に通信やITの技術を組み合わせた次世代の送電網です。発電から蓄電、消費までを双方向で管理し、電力の需給を最適にします。太陽光や風力などの再生可能エネルギーを安定して使えるようにします。
解き方
- スマートグリッド(次世代送電網)のキーワード(電力、IT制御、需給調整、再生可能エネルギー)を確認する。
- ヘルスケア、テレワーク、テレマティクスなど他分野の例を除き、電力網の説明を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 健康や医療のビッグデータを使った、個人向けヘルスケアの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- テレワークや在宅勤務を支える情報共有システムの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 車と通信を組み合わせたテレマティクス(車載通信サービス)の説明です。
- 選択肢 エ正解
- ITで発電と消費を双方向に制御し、需給調整や再生可能エネルギーの導入を進める送電網の説明で、正しいです。
覚えるポイント
- スマートグリッド=IT・通信技術を活用した次世代の電力送電網・需給最適化システムです。
間違えやすいところ
- テレマティクス(車載通信)やテレワークの仕組みと用語を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問63
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
BYOD(Bring Your Own Device)の定義
ストラテジ系 · BYOD / 情報セキュリティ / モバイル活用
企業におけるワークスタイルやセキュリティの用語である「BYOD(Bring Your Own Device)」の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:BYOD(私物端末の業務利用)は、従業員が自分で持っているスマートフォンやPCを会社の仕事に使うことです。便利になる反面、情報漏えいの危険が増えます。そのため、端末を管理する仕組みや利用ルールの整備が必要です。
解き方
- BYODの言葉の意味(Bring Your Own Device=自分の機器を持ち込む)を確認する。
- 「私物の端末を仕事に使う」という条件を満たす選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 会社から支給された端末を持ち歩く話であり、私物端末を使うBYODには当たりません。
- 選択肢 イ不正解
- 会社の端末を私的に使う話であり、個人の端末を仕事に使うBYODとは逆です。
- 選択肢 ウ不正解
- 個人の端末を私用だけに使う設定の話であり、仕事での利用を前提とするBYODではありません。
- 選択肢 エ正解
- 従業員が自分の私物のスマホやPCを会社の仕事に使うことであり、BYODの定義に当てはまります。
覚えるポイント
- BYOD(Bring Your Own Device)=私物端末の業務利用です。
間違えやすいところ
- 「会社の端末の私的利用」と「私物端末の業務利用」を逆に考えないように注意しましょう。
出題の前提:平成26年度秋期基本情報技術者試験午前問64
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
非機能要件の定義作業
ストラテジ系 · 要件定義 / 非機能要件
システム開発の要件定義において、非機能要件の定義として行われる作業はどれか。
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解答
イ
解説
まず要点:非機能要件とは、性能・信頼性・セキュリティ・開発基準など、機能以外の品質や制約に関する要件です。業務のデータの流れや機能の範囲は、機能要件に含まれます。システムを支える土台の部分を決める作業だと考えると分かりやすいです。
解き方
- 業務の中身を直接表す項目(データの流れ、機能の範囲、外部とのインタフェース)を選び出します。
- 品質や開発のルール・制約に関する項目を見つけ、非機能要件を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 業務データの流れを明確にするのは、業務の処理内容を決める機能要件です。
- 選択肢 イ正解
- 開発基準やコーディング標準を決めるのは、品質を支える非機能要件です。
- 選択肢 ウ不正解
- どの業務機能までをシステムで実現するかを決めるのは、機能要件です。
- 選択肢 エ不正解
- 他システムとの情報の受け渡しを決めるのも、機能要件に含まれます。
覚えるポイント
- 機能要件は「何ができるか(業務機能)」、非機能要件は「品質・性能・セキュリティ・開発技術基準」
間違えやすいところ
- 外部との連携インタフェースを非機能要件と間違えがちですが、データのやり取り自体は機能要件です。
出題の前提:共通フレーム(JIS X 0160準拠)およびIPA非機能要求グレードの定義に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
要件定義プロセスにおける要件の識別
ストラテジ系 · 共通フレーム / 要件定義プロセス / 要件の識別
共通フレームによれば、要件定義プロセスの活動内容には「利害関係者の識別」「要件の識別」「要件の評価」「要件の合意」などがある。このうち、「要件の識別」において実施する作業はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:「要件の識別」は、利害関係者から要求を漏れなく引き出し、制約条件や運用シナリオを明らかにする作業です。共通フレームでは、要件定義の活動が「識別」「評価」「合意」などに分かれています。関係者を洗い出す作業や、要件を整理・合意する作業とは区別します。
解き方
- 要件定義の4つの活動(利害関係者の識別、要件の識別、要件の評価、要件の合意)の役割を整理します。
- 要件そのものを漏れなく引き出して明確にする「要件の識別」に当てはまる記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- どの工程でどの関係者が参画するかを決めるのは、利害関係者の識別の活動です。
- 選択肢 イ不正解
- 要件の矛盾や曖昧さをなくして整理するのは、要件の評価の活動です。
- 選択肢 ウ不正解
- 問題点の解決方法を説明して合意を得るのは、要件の合意の活動です。
- 選択肢 エ正解
- 利害関係者から要件を引き出し、制約や運用シナリオを明らかにするのが要件の識別です。
覚えるポイント
- 要件の識別=要求の抽出・引き出しと運用シナリオや制約条件の明確化
間違えやすいところ
- 「要件の評価(整理・矛盾解消)」と「要件の識別(引き出し)」の違いを混同しやすいので注意します。
出題の前提:共通フレーム2013における要件定義プロセスの定義に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
CSR調達の定義
ストラテジ系 · CSR / CSR調達 / 調達マネジメント
企業の社会的責任(CSR)を調達活動に反映させる「CSR調達」に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:CSR調達とは、価格や納期だけでなく、環境や人権などの社会的な基準を調達の条件に取り入れることです。品質・価格・納期(QCD)に加えて、社会的な責任を取引先にも求める考え方です。安く買う工夫や災害への備えとは目的が異なります。
解き方
- CSRの考え方(環境、人権、労働、社会への貢献などへの配慮)を確認します。
- 調達の場面で、こうした配慮を取引先に求めている選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 最も安い製品を選ぶのは、コストを抑える通常の調達の考え方です。
- 選択肢 イ不正解
- 調達先を複数にするのは、災害に備えるリスク分散の取り組みです。
- 選択肢 ウ正解
- 環境や人権への配慮を調達基準として取引先に求めるのが、CSR調達です。
- 選択肢 エ不正解
- EDIを使って素早く正確に調達するのは、ITによる業務効率化の取り組みです。
覚えるポイント
- CSR調達=価格・品質だけでなく環境・人権・労働条件などの社会的責任を調達基準にすること
間違えやすいところ
- 災害対策としての複数購買(マルチソーシング)と、社会的責任(CSR)を混同しないようにします。
出題の前提:経済産業省等のCSR調達ガイドラインに基づく一般的な経営用語定義。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
コアコンピタンスの概念
ストラテジ系 · 経営戦略 / コアコンピタンス / 競争優位
経営戦略論における「コアコンピタンス」を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:コアコンピタンスとは、他社にまねされにくく、競争で有利になる自社の中核的な強みのことです。顧客に独自の価値を届け、さまざまな市場で活かせる経営資源を指します。経営理念や目標、外部環境の分析とは区別して覚えましょう。
解き方
- 各選択肢が表す経営用語(経営理念、経営目標、外部環境、中核能力)を整理します。
- 競争優位の源となる自社ならではの強み・経営資源を説明した選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 経営の基本となる精神や行動の指針は、経営理念の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 戦略で達成すべき到達目標は、経営目標(ゴール)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 自社をとりまく機会と脅威は、SWOT分析の外部環境分析の説明です。
- 選択肢 エ正解
- 他社にまねされない競争優位の源となる中核的な強みが、コアコンピタンスです。
覚えるポイント
- コアコンピタンス=他社が模倣困難な、自社独自の競争優位の源泉
間違えやすいところ
- ふつうの自社の強みと、まねされにくい中核的な強み(コアコンピタンス)を区別して覚えます。
出題の前提:Gary HamelおよびC.K. Prahaladによるコアコンピタンス理論に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
バリューチェーン分析の概要
ストラテジ系 · 経営戦略手法 / バリューチェーン分析 / 主活動と支援活動
企業の事業活動を機能ごとに主活動と支援活動に分け、企業が顧客に提供する製品やサービスの利益がどの活動で生み出されているかを分析する手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:バリューチェーン分析とは、事業活動を主活動と支援活動に分け、どの活動で利益(付加価値)が生まれるかを調べる手法です。マイケル・ポーターが提唱しました。3CやSWOTなど、他の分析手法と名前と目的を区別して覚えましょう。
解き方
- 問題文のキーワード「主活動と支援活動」「利益が生まれる活動の分析」を確認します。
- 代表的な戦略手法(3C、SWOT、バリューチェーン、ファイブフォース)の定義と照らし合わせます。
- 選択肢 ア不正解
- 3C分析は顧客・競合・自社の3つの視点から分析する手法です。
- 選択肢 イ不正解
- SWOT分析は自社の強み・弱みと外部の機会・脅威を組み合わせる手法です。
- 選択肢 ウ正解
- 事業活動を主活動と支援活動に分けて付加価値の源を調べるのが、バリューチェーン分析です。
- 選択肢 エ不正解
- ファイブフォース分析は業界の競争環境を5つの要因から分析する手法です。
覚えるポイント
- バリューチェーン分析=事業活動を「主活動」と「支援活動」に分けて付加価値を分析
間違えやすいところ
- サプライチェーン(供給の流れ)とバリューチェーン(価値の連鎖)の違いに注意します。
出題の前提:マイケル・ポーターの競争戦略論におけるバリューチェーンの定義に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
プロダクトライフサイクルにおける導入期の特徴
ストラテジ系 · マーケティング / プロダクトライフサイクル / 導入期
プロダクトライフサイクル(導入期・成長期・成熟期・衰退期)における「導入期」の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:導入期とは、新製品を市場に出したばかりで、まだ知られていない時期のことです。先進的な消費者に売り込み、製品の認知度を高める戦略を取ります。売上が急増する成長期や、需要が頭打ちになる成熟期とは区別します。
解き方
- プロダクトライフサイクル4段階の特徴(売上の推移、競争、販売のしかた)を整理します。
- 市場開拓の初期段階(認知度向上、先進的な消費者への働きかけ)に当てはまる記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 売上が急増し競争が激しくなるのは、成長期の特徴です。
- 選択肢 イ不正解
- 売上と利益が減り撤退を検討するのは、衰退期の特徴です。
- 選択肢 ウ不正解
- 需要の伸びが鈍りシェア維持を図るのは、成熟期の特徴です。
- 選択肢 エ正解
- 先進的な消費者に製品を売り、認知度を高めるのが、導入期です。
覚えるポイント
- プロダクトライフサイクルの4段階:導入期→成長期→成熟期→衰退期
間違えやすいところ
- 売上が伸び始める導入期と、急激に増える成長期の違いを混同しないようにします。
出題の前提:マーケティング論におけるプロダクトライフサイクル理論に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
バランススコアカードにおける戦略マップ
ストラテジ系 · 経営管理手法 / バランススコアカード / 戦略マップ
バランススコアカード(BSC)で用いられる「戦略マップ」の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:戦略マップとは、バランススコアカード(BSC)の4つの視点を使い、目標や施策の因果関係を1枚の図で表したものです。4つの視点とは、財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長です。どの施策がどう成果につながるかを目で見て分かるようにします。
解き方
- バランススコアカードの4つの視点(財務、顧客、内部プロセス、学習と成長)を思い出します。
- 戦略目標どうしの因果関係を図で示すという戦略マップの役割に合う選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 2軸で自社製品の位置を表すのは、ポジショニングマップの説明です。
- 選択肢 イ正解
- 財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長の4視点で因果関係を表すのが、戦略マップです。
- 選択肢 ウ不正解
- 2軸4つの枠で事業や製品を分類するのは、PPMなどの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 誰にどんな資源で何を提供するかを表すのは、事業ドメインの説明です。
覚えるポイント
- BSCの4視点:財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長。戦略マップはそれらの因果関係を表現。
間違えやすいところ
- ポジショニングマップやPPMなど、他の戦略の図との混同に注意します。
出題の前提:Kaplan & Nortonによるバランススコアカードおよび戦略マップの定義に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
コンカレントエンジニアリングの特徴
ストラテジ系 · 開発手法 / コンカレントエンジニアリング / 開発期間短縮
製品開発手法の一つである「コンカレントエンジニアリング」の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:コンカレントエンジニアリングとは、設計や生産計画などの工程を同時並行で進める製品開発の手法です。初期の設計段階から生産や品質保証の担当者も参加させます。これにより手戻りを減らし、開発期間を大きく短縮できます。
解き方
- 「コンカレント(同時並行)」という言葉の意味に注目します。
- 開発の工程を並行して進める手法を説明した選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 機能とコストの最適な組み合わせで価値を高めるのは、VE(バリューエンジニアリング)です。
- 選択肢 イ正解
- 設計や生産計画などの工程を同時並行で進めるのが、コンカレントエンジニアリングです。
- 選択肢 ウ不正解
- 各工程を順番に進めるのは、従来の直列型の製品開発です。
- 選択肢 エ不正解
- 既存のシステムを解析して仕様を明らかにするのは、リバースエンジニアリングです。
覚えるポイント
- コンカレントエンジニアリング=設計と生産準備などの工程を同時並行で進め、リードタイムを短縮する手法
間違えやすいところ
- 名前が似ているリバースエンジニアリング(逆解析)やバリューエンジニアリング(価値向上)と混同しないようにします。
出題の前提:製造業・システム開発におけるコンカレントエンジニアリングの標準的定義に基づく。
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
CADの定義と目的
ストラテジ系 · CAD / エンジニアリングシステム
CAD(Computer Aided Design)の説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:CAD(コンピュータ支援設計)は、コンピュータを使って製品の形や構造を表すデータから設計図面を作る仕組みです。設計の手間を減らし、品質を高めるために使われます。「設計」を助けるのがポイントで、製造や解析とは役割が違います。
解き方
- 製造業で使われるコンピュータ応用技術(CAD、CAM、CAE、MRPなど)の役割を整理します。
- 「製品の形や構造のデータから設計図面を作成する」という記述がCADに当てはまることを確かめます。
- 選択肢 ア不正解
- 現物での試作や実験をせずにコンピュータ上で性能や機能を評価する仕組みは、CAE(コンピュータ支援工学)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 生産計画や部品構成表などから資材の必要量と時期を求める仕組みは、MRP(資材所要量計画)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 製品の形や構造などのデータを扱って設計図面を作るシステムなので、CADの説明として正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 設計図面のデータをもとに工作機械を制御し、加工の自動化を支援する仕組みは、CAM(コンピュータ支援製造)の説明です。
覚えるポイント
- CADは設計・製図、CAMは製造・加工、CAEは解析・評価を支援する技術である。
間違えやすいところ
- CAD(設計)、CAM(製造)、CAE(解析)は混同しやすいので、それぞれの役割をはっきり区別しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(システム戦略・エンジニアリングシステム)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
工程ごとの生産能力と必要工数の比較
ストラテジ系 · 生産管理 / 工程能力計算
工程A、B、C、Dを経て生産される製品を1か月で1,000個作る必要がある。各工程の1個当たりの製造時間、保有機械台数、機械1台当たりの月間生産能力が表のとき、能力不足となる工程はどれか。 ・工程A:製造時間0.4時間、3台、150時間/台 ・工程B:製造時間0.3時間、2台、160時間/台 ・工程C:製造時間0.7時間、4台、170時間/台 ・工程D:製造時間1.2時間、7台、180時間/台
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:能力不足かどうかは、製品1,000個を作るのに必要な総作業時間と、工程が使える総時間(機械の台数×1台当たりの生産能力)を比べて判断します。必要な時間が使える時間を上回れば、その工程は能力不足です。
解き方
- 1,000個作るのに必要な時間を計算します:Aは400時間、Bは300時間、Cは700時間、Dは1200時間です。
- 各工程が使える総時間を計算します:Aは3×150=450時間、Bは2×160=320時間、Cは4×170=680時間、Dは7×180=1260時間です。
- 必要な時間が使える時間を上回る工程を探すと、工程C(必要700時間 > 能力680時間)だけが能力不足になります。
- 選択肢 ア不正解
- 工程Aは必要な400時間に対して使える時間が450時間(3×150)あるので、能力不足にはなりません。
- 選択肢 イ不正解
- 工程Bは必要な300時間に対して使える時間が320時間(2×160)あるので、能力不足にはなりません。
- 選択肢 ウ正解
- 工程Cは必要な700時間(0.7×1,000)に対して使える時間が680時間(4×170)しかなく、20時間足りません。
- 選択肢 エ不正解
- 工程Dは必要な1,200時間に対して使える時間が1,260時間(7×180)あるので、能力不足にはなりません。
覚えるポイント
- 総所要時間=個当たり時間×必要個数、総能力=台数×1台当たり可能時間で比較する。
間違えやすいところ
- 1個当たりの生産可能個数と所要時間の単位の計算を混同しないようにしましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(ビジネスインダストリ・生産管理)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
ワークシェアリングの定義
ストラテジ系 · 労務管理 / ワークシェアリング
ワークシェアリングの説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ワークシェアリング(仕事の分かち合い)は、1人当たりの労働時間を短くしたり仕事の配分を見直したりして、多くの人の雇用を守ったり増やしたりする取り組みです。景気が悪いときでも、仕事を分け合って雇用を確保しようとする考え方です。
解き方
- 選択肢にある人事や労務の用語が、それぞれ何を指すかを確認します。
- 雇用を守るために労働時間や仕事を分け合う「ウ」が、ワークシェアリングに当てはまると見きわめます。
- 選択肢 ア不正解
- 仕事と生活の調和を目指して多様で柔軟な働き方を考えることは、ワークライフバランスの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 従業員が職場や職務を自分で選べる制度は、社内公募制度や自己申告制度などの説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 1人当たりの勤務時間を短くし、仕事を分け合って雇用を確保する取り組みなので、ワークシェアリングとして正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 決められた範囲の中で福利厚生を選べる仕組みは、カフェテリアプランの説明です。
覚えるポイント
- ワークシェアリングは労働時間の短縮により雇用の維持・創出を図る手法である。
間違えやすいところ
- ワークライフバランス(仕事と生活の調和)やカフェテリアプラン(選べる福利厚生)と混同しやすいので注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(企業活動・人事労務管理)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
ABC分析による重点管理対象の算出
ストラテジ系 · ABC分析 / パレート図 / 品質管理
不良品の個数を製品別に集計したところ、製品P:182個、Q:136個、R:120個、S:98個、T:91個、U:83個、V:70個、W:60個、X:35個、合計875個となった。ABC分析を行い累積構成比が70%以上となる製品をA群とするとき、A群の製品は何種類か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ABC分析は、パレートの法則をもとに、項目を多い順に並べて累積の割合を出し、大事な順にA・B・Cの群に分けて重点的に管理する方法です。累積構成比が70%以上になるまでをA群とします。
解き方
- 全体の70%に当たる個数を求めます:875 × 0.7 = 612.5個です。
- 個数の多い製品から順に累積を計算します:P(182)→Q(182+136=318)→R(318+120=438)→S(438+98=536)→T(536+91=627)。
- Tまでの累積627個が612.5個を初めて超える(累積71.7%)ので、A群はP, Q, R, S, Tの5種類になります。
- 選択肢 ア不正解
- 上位3種類(P, Q, R)の累積は438個(約50.1%)で、70%以上には届きません。
- 選択肢 イ不正解
- 上位4種類(P, Q, R, S)の累積は536個(約61.3%)で、70%以上には届きません。
- 選択肢 ウ正解
- 上位5種類(P, Q, R, S, T)の累積は627個で約71.7%となり、70%以上という基準を満たすので正解です。
- 選択肢 エ不正解
- 上位6種類(P〜U)の累積は710個(約81.1%)ですが、5種類の時点ですでに70%以上に達しています。
覚えるポイント
- ABC分析では降順に累積構成比を求め、境界条件(○%以上)を最初に満たす項目までを特定する。
間違えやすいところ
- 上位から順に足していくときに計算ミスをしやすいので、ていねいに検算しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(OR・IE、品質管理)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
ゲーム理論におけるナッシュ均衡の決定
ストラテジ系 · ゲーム理論 / ナッシュ均衡 / 利得行列
A社とB社がそれぞれ2種類の戦略を採る場合の市場シェア(A社のシェア, B社のシェア)の予想が次表で示されているとき、ナッシュ均衡となる戦略の組合せはどれか。 ・A社a1かつB社b1:(40, 20) ・A社a1かつB社b2:(50, 30) ・A社a2かつB社b1:(30, 10) ・A社a2かつB社b2:(25, 25)
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ナッシュ均衡とは、相手の戦略を前提にしたとき、どちらも自分の戦略を変えても得をしない(お互いが最適な反応になっている)組合せのことです。どちらか一方でも戦略を変えると得をするなら、それはナッシュ均衡ではありません。
解き方
- B社の各戦略に対するA社の最適な反応を調べます:Bがb1ならAはa1(40>30)、Bがb2ならAはa1(50>25)なので、A社はいつもa1を選びます。
- A社の各戦略に対するB社の最適な反応を調べます:Aがa1ならBはb2(30>20)、Aがa2ならBはb2(25>10)なので、B社はいつもb2を選びます。
- お互いが最適な反応になっている組合せは(A社: a1, B社: b2)だと分かります。
- 選択肢 ア不正解
- A社がa1を選ぶとき、B社はb1(シェア20%)よりb2(シェア30%)に変えた方が得なので、均衡ではありません。
- 選択肢 イ正解
- B社がb2のときA社はa1が最適で、A社がa1のときB社はb2が最適なので、互いに変える理由がなくナッシュ均衡です。
- 選択肢 ウ不正解
- B社がb1のとき、A社はa2(シェア30%)よりa1(シェア40%)を選ぶ方が得なので、均衡ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- B社がb2のとき、A社はa2(シェア25%)よりa1(シェア50%)を選ぶ方が得なので、均衡ではありません。
覚えるポイント
- ナッシュ均衡では、相手の戦略に対して自社の利得が最大となる選択肢に下線を引くことで効率的に求められる。
間違えやすいところ
- 各マスの左側がA社、右側がB社のシェアであることを取り違えないように注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(OR・待ち行列・ゲーム理論)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
先入先出法による払出単価の計算
ストラテジ系 · 棚卸資産評価 / 先入先出法 / 払出単価
部品の受払記録が表のように示されている。先入先出法を採用したときの4月10日の払出単価は何円か。 ・4月1日 前月繰越:2,000個、単価100円、金額200,000円 ・4月5日 購入:3,000個、単価130円、金額390,000円 ・4月10日 払出:3,000個
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解答
イ
解説
まず要点:先入先出法(FIFO:先に入れたものから先に出す方法)は、先に仕入れた在庫から先に払い出したと考えて、払出単価や金額を計算する方法です。古い在庫の単価から順に使っていきます。
解き方
- 4月10日に払い出す3,000個を、入れた日の古い在庫から順に充てます。
- まず4月1日の繰越分2,000個(単価100円=200,000円)を全部払い出し、残り1,000個を4月5日購入分(単価130円=130,000円)から充てます。
- 払出総額を計算します:200,000円 + 130,000円 = 330,000円です。
- 払出単価を求めます:330,000円 ÷ 3,000個 = 110円です。
- 選択肢 ア不正解
- 100円は前月繰越分の単価ですが、払出3,000個のうち繰越分2,000個しかまかなえないので不十分です。
- 選択肢 イ正解
- 繰越分2,000個(単価100円)と購入分1,000個(単価130円)を合わせ、払出単価は330,000円÷3,000個=110円になります。
- 選択肢 ウ不正解
- 115円は2つの単価100円と130円を単純に平均した値((100+130)/2)で、数量を考えていない誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 118円は払出直前の全在庫5,000個の総平均(移動平均法で590,000÷5,000=118円)の値で、先入先出法ではありません。
覚えるポイント
- 先入先出法では、先に仕入れたロットから順に払い出されたとみなして払出額を計算する。
間違えやすいところ
- 移動平均法(総在庫金額÷総在庫数)で出した値と混同しないように注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(企業活動・財務会計)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
著作権法におけるプログラム等の保護範囲
ストラテジ系 · 著作権法 / プログラムの保護 / 知的財産権
著作権法によるソフトウェアの保護範囲に関する記述のうち、適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:日本の著作権法では、プログラムは「著作物」として保護されます。ただし、プログラム言語や規約(通信の決まりごと)、解法(アルゴリズム)は保護の対象外です(著作権法第10条第3項)。ソースプログラムとオブジェクトプログラムの両方が保護されます。
解き方
- 著作権法で保護されるもの(表現)と、保護されないもの(アイデア、言語、規約、解法)の決まりを確認します。
- ソースプログラムと、コンパイル後のオブジェクトプログラムは、どちらも「プログラムの著作物」として保護されることを確認します。
- 選択肢 ア不正解
- OSなどの基本プログラムでも、創作性のある表現であれば著作権法で当然に保護されます。
- 選択肢 イ不正解
- 著作権法第10条第3項により、プログラム言語、規約、解法(アルゴリズム)は保護されません。
- 選択肢 ウ不正解
- アルゴリズム自体は保護されませんが、それを使って作られたプログラムは「プログラムの著作物」として保護されます。
- 選択肢 エ正解
- 人が読めるソースプログラムも、機械語に変換されたオブジェクトプログラムも、どちらも著作権法で保護されます。
覚えるポイント
- プログラム言語、規約、解法(アルゴリズム)の3つは著作権法の保護対象外である。
間違えやすいところ
- オブジェクトコードは機械が読むものだから保護されないと勘違いしやすいですが、ソースコードと同じように著作権で保護されます。
出題の前提:著作権法 第10条(プログラムの著作物等の特則)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp)
準委任契約の法的性質
ストラテジ系 · 契約形態 / 準委任契約 / 民法・労働法規
準委任契約の説明として、適切なものはどれか。
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解答
ウ
解説
まず要点:準委任契約(民法第656条)は、一定の仕事を進めること自体を目的とする契約です。請負契約と違い仕事の完成義務はありませんが、善良な管理者の注意義務(善管注意義務)を負います。また、労働者派遣と違い発注者に指揮命令権はありません。
解き方
- ITの調達で使う契約形態(請負、準委任、労働者派遣)の特徴を比べます。
- 完成義務を負わず、善管注意義務に基づいて事務を処理する「ウ」が準委任契約の特徴だと確認します。
- 選択肢 ア不正解
- 成果物の完成や引き渡しに対して報酬が支払われるのは、請負契約の特徴です。
- 選択肢 イ不正解
- 仕事を完成させる義務を負うのは請負契約で、準委任契約には原則として完成義務がありません。
- 選択肢 ウ正解
- 準委任契約の受託者は、委任の趣旨に従い善管注意義務をもって業務を処理する義務を負います。
- 選択肢 エ不正解
- 発注者(派遣先)の指揮命令を受けて作業するのは労働者派遣契約の特徴です(準委任や請負で行うと偽装請負になります)。
覚えるポイント
- 請負は仕事の完成義務・結果責任、準委任は善管注意義務・事務処理責任、派遣は指揮命令関係を伴う。
間違えやすいところ
- 準委任契約と労働者派遣契約の指揮命令権の違い(準委任では受託会社が指揮命令する)を混同しないようにしましょう。
出題の前提:民法 第656条(準委任)、第644条(受任者の注意義務)
出典:IPA『2014年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp)
2014年度 秋期 午前
参照した公式資料
IPAが公開した2014年度 秋期 午前の問題・解答資料です。

