旧制度の午前・午後と、2023年度以降の科目A・科目Bの公開問題を区別しています。現在の試験対策では現行シラバスと科目Bの形式を確認してください。公開問題は本試験の全出題を網羅する資料ではありません。
2012年度 秋期 午前の概要
2進数の算術右シフトと減算
基礎理論 · 基数変換 / 算術シフト / 2の補数
8ビットの2進数 11010000 を右に2ビット算術シフトした結果の値を、00010100 から減じたときの値として、適切なものはどれか。ここで、負数は2の補数表現によるものとする。
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解答
ウ
解説
まず要点:算術右シフトでは、いちばん上の符号ビット(数の正負を表すビット)を変えずに右へずらし、空いた部分には同じ符号ビットを埋めます。つまり右へ1ビットずらすと、値は半分(1/2倍)になります。負数を2の補数(マイナスを表す表し方)で表しているときも同じです。
解き方
- 11010000 のいちばん上のビットは1なので、右へ2ビット算術シフトすると空いた上位2ビットに1が入り、11110100 になります。
- 11110100 を10進数に直すと、2の補数で -16 + 4 = -12 です。引かれる数 00010100 は10進数で 20 です。
- 00010100 からシフト結果を引くので、20 - (-12) = 32 となります。32を8ビットの2進数にすると 00100000 です。
- 選択肢 ア不正解
- 00001000 は10進数の8で、正しい答えの32にはなりません。
- 選択肢 イ不正解
- 00011111 は10進数の31で、正しい計算結果の32と1だけ違います。
- 選択肢 ウ正解
- 20 から -12 を引くと 32 になり、2進数で 00100000 とぴったり一致します。
- 選択肢 エ不正解
- 11100000 は10進数の -32 で、引く順序を逆にしたときに出る値です。
覚えるポイント
- 算術右シフトでは最上位ビット(符号ビット)が上位桁に補充されます。
間違えやすいところ
- 「AをBから減じる」を「AからBを引く」と読み違えて符号を逆にしてしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(基数・データ表現・論理演算)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.3 ↗(www.ipa.go.jp)
ユークリッドの互除法による最大公約数の計算回数
基礎理論 · アルゴリズム / ユークリッドの互除法 / 最大公約数
与えられた2つの正の整数 x0, x1 (x0 > x1) の最大公約数を、以下のアルゴリズムで求める。x0 = 175, x1 = 77 のとき、手順(2)は何回実行されるか。ここで、「A → B」は A の値を B に代入することを表す。 〔手順〕 (1) 2 → i (2) x_{i-2} を x_{i-1} で割った余り → x_i (3) x_i = 0 ならば x_{i-1} を最大公約数として終了する。 (4) i + 1 → i として (2) に戻る。
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解答
イ
解説
まず要点:ユークリッドの互除法は、2つの整数の最大公約数(両方を割り切るいちばん大きい数)を求める方法です。大きい数を小さい数で割り、その余りと割った数で同じ計算を、余りが0になるまで繰り返します。
解き方
- 1回目(i=2):175 を 77 で割った余りは x2 = 21 です。0ではないので i=3 として繰り返します。
- 2回目(i=3):77 を 21 で割った余りは x3 = 14 です。0ではないので i=4 として繰り返します。
- 3回目(i=4):21 を 14 で割った余りは x4 = 7 です。0ではないので i=5 として繰り返します。
- 4回目(i=5):14 を 7 で割った余りは x5 = 0 です。0になったので終了します。実行回数は4回です。
- 選択肢 ア不正解
- 3回目の終わりでは余りが7で、まだ0ではないので計算は終わりません。
- 選択肢 イ正解
- 4回目で余りが0になり終了するので、手順(2)の実行回数は4回です。
- 選択肢 ウ不正解
- 手順(2)は4回で終わるので、6回という答えは誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 7は求める最大公約数の値であり、実行回数のことではありません。
覚えるポイント
- ユークリッドの互除法は「割られる数 ÷ 割る数」の余りが0になるまで反復します。
間違えやすいところ
- 最大公約数の答え「7」と、ループの実行回数「4」を混同しないようにしましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(アルゴリズムの基礎)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.3 ↗(www.ipa.go.jp)
探索アルゴリズムの計算量オーダ
基礎理論 · 計算量 / オーダ記法 / 探索アルゴリズム
探索方法とその実行時間のオーダの適切な組合せはどれか。ここで、探索するデータの数を n とし、ハッシュ値が衝突する確率は無視できるほど小さいものとする。また、実行時間のオーダが n^2 であるとは、n 個のデータを処理する時間が c * n^2 (c は定数) で抑えられることをいう。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:計算量のオーダは、データ数 n が増えたときに処理の手間がどれくらい増えるかを表す目安です。探索のやり方によって、探索範囲のせばめ方が違います。
解き方
- 2分探索は1回調べるごとに候補が半分になるので、計算量は O(log2 n) です。
- 線形探索は最悪の場合すべてのデータを順に調べるので、計算量は O(n) です。
- ハッシュ探索はハッシュ関数で置き場所を直接計算するので、衝突がなければデータ数に関係なく O(1) です。
- 以上から、2分探索が log2 n、線形探索が n、ハッシュ探索が 1 の組合せを選びます。
- 選択肢 ア正解
- 2分探索が log2 n、線形探索が n、ハッシュ探索が 1 で、正しい組合せです。
- 選択肢 イ不正解
- 2分探索を n log2 n、ハッシュ探索を log2 n としており誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 2分探索を n log2 n、線形探索を n^2 としており誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 3つの探索すべてでオーダの対応が間違っています。
覚えるポイント
- 主要探索の平均計算量は、ハッシュ探索 O(1)、2分探索 O(log n)、線形探索 O(n) です。
間違えやすいところ
- 並べ替え(ソート)の計算量 O(n log n) などと、探索の計算量を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(アルゴリズムと計算量)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
文字コード表現に必要な最小ビット数
基礎理論 · 情報量 / 文字コード / ビット数
英字の大文字 (A~Z) と数字 (0~9) を同一のビット数で一意にコード化するには、少なくとも何ビットが必要か。
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解答
イ
解説
まず要点:nビットの2進数で表せるパターンは 2^n 通りです。k種類の文字を重複なく区別するには、2^n が k 以上になる最小のビット数 n を求めます。
解き方
- コード化する文字の種類を数えます。英大文字は26種類、数字は10種類なので、合わせて 26 + 10 = 36 種類です。
- nビットで表せる情報は 2^n 通りです。n=5 では 2^5 = 32 通りで、36種類には足りません。
- n=6 では 2^6 = 64 通りになり、36種類を重複なく割り当てられます。よって最小は6ビットです。
- 選択肢 ア不正解
- 5ビットで表せるのは 2^5 = 32 通りで、36種類には4つ足りません。
- 選択肢 イ正解
- 6ビットなら 2^6 = 64 通り表せて、36種類を重複なく区別できます。
- 選択肢 ウ不正解
- 7ビットでも表せますが、「少なくとも」という最小の条件に合いません。
- 選択肢 エ不正解
- 8ビットは一般的な1バイトの大きさですが、最小のビット数ではありません。
覚えるポイント
- n ビットで表現可能な異なる状態数は 2^n 通りです。
間違えやすいところ
- 英大文字を24文字などと数え間違えないように注意しましょう。正しくは26文字です。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(情報の表現)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
スタックとキューを用いたデータ列の反転操作
基礎理論 · データ構造 / スタック / キュー / LIFO / FIFO
四つのデータ A, B, C, D がこの順に入っているキューと、空のスタックがある。手続 pop_enq、deq_push を使ってキューの中のデータを D, C, B, A の順に並べ替えるとき、deq_push の実行回数は最小で何回か。ここで、pop_enq はスタックから取り出したデータをキューに入れる操作であり、deq_push はキューから取り出したデータをスタックに入れる操作である。
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解答
イ
解説
まず要点:キューは先に入れたものから先に出る(FIFO)構造、スタックは後に入れたものから先に出る(LIFO)構造です。スタックを通すと順番が逆になることを利用して並べ替えます。
解き方
- 最初はキューが先頭から [A, B, C, D]、スタックは空です。
- deq_push を3回行うと、A, B, C が順にスタックへ積まれます。キューには [D] が残り、スタックは底から [A, B, C] です。
- 次に pop_enq を3回行うと、スタックから C, B, A の順に出てキューの末尾に加わり、キューは [D, C, B, A] になります。
- D はもともと先頭に来る要素なので移す必要がなく、deq_push の最小回数は3回です。
- 選択肢 ア不正解
- deq_push が2回ではスタックに A, B しか入らず、C と D を逆にできません。
- 選択肢 イ正解
- A, B, C の3つをスタックで逆に戻せば、最小3回で並べ替えられます。
- 選択肢 ウ不正解
- 4つ全部を移せば並べ替えはできますが、最小の回数ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- データは4つなので、5回も実行する必要はありません。
覚えるポイント
- スタック(LIFO)を通すとデータの順序は反転します。
間違えやすいところ
- 4つ全部をスタックに入れると手順が増え、最小回数を問う問題の答えと合わなくなります。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(データ構造とアルゴリズム)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
2分探索法における中央インデックスの計算
基礎理論 · アルゴリズム / 探索 / 2分探索 / 流れ図
昇順に整列済みの配列要素 A(1), A(2), …, A(n) から、A(m) = k となる配列要素 A(m) の添字 m を2分探索法によって見つける処理の流れ図がある。終了時点で m = 0 である場合は、A(m) = k となる要素は存在しない。図中の a に入る式として適切なものはどれか。ここで、“/” は小数点以下を切り捨てる除算を表す。
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解答
イ
解説
まず要点:2分探索法は、整列したデータの真ん中と探す値を比べ、大小で探索範囲を半分にせばめていく方法です。範囲 [x, y] の中央の位置は両端の平均 (x + y) / 2 で求めます。
解き方
- 流れ図では、探索範囲の下限を 1 → x、上限を n → y と決めています。
- 範囲 [x, y] の真ん中の添字 m を出すため、両端の平均 (x + y) / 2 を計算して m に入れます。
- A(m) と探す値 k を比べ、同じなら終了、k が小さければ上限 y を m-1 に、大きければ下限 x を m+1 に変えて続けます。
- 選択肢 ア不正解
- x と y の和をそのまま使うと、配列の範囲外(最大で約2n)を指します。
- 選択肢 イ正解
- 範囲 [x, y] の中央を求める式として (x + y) / 2 → m が正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- x <= y なので x - y は0以下になり、添字として使えません。
- 選択肢 エ不正解
- (y - x) / 2 は範囲の幅の半分で、中央の位置そのものではありません。
覚えるポイント
- 区間 [x, y] の中点を求める基本式は (x + y) / 2 です。
間違えやすいところ
- 範囲の幅 (y - x) と、中央の添字 (x + y) / 2 を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(探索アルゴリズム)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
再帰関数による階乗計算と乗算回数
基礎理論 · 再帰関数 / 階乗 / 乗算回数
n! の値を、次の関数 F(n) によって計算する。乗算の回数を表す式はどれか。 F(n) = 1 (n = 0 のとき) F(n) = n × F(n - 1) (n > 0 のとき)
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:再帰関数の計算回数は、n を1つずつ小さくして終了条件に着くまでの各段階の回数を足して求めます。F(n) では n から 1 までの各呼び出しで1回ずつかけ算をします。
解き方
- n = 1 のとき、F(1) = 1 × F(0) = 1 × 1 となり、かけ算は1回です。
- n = 2 のとき、F(2) = 2 × F(1) = 2 × (1 × F(0)) となり、かけ算は2回です。
- 一般に F(n) では F(n) から F(1) までの各呼び出しで1回ずつかけ算をし、F(0) では行いません。よって合計 n 回です。
- 選択肢 ア不正解
- F(0) とのかけ算(1 × F(0))も1回に数えるので、n-1 回ではなく n 回です。
- 選択肢 イ正解
- n から 1 までの各呼び出しで1回ずつかけ算するので、合計 n 回です。
- 選択肢 ウ不正解
- かけ算の回数が n の2乗になることはありません。
- 選択肢 エ不正解
- n! は計算の答えそのもので、かけ算の回数ではありません。
覚えるポイント
- 再帰関数 F(n) = n × F(n-1) で F(0) まで下りる場合の乗算回数は n 回です。
間違えやすいところ
- n 個の積だからかけ算は n-1 回と早合点しがちですが、定義に F(0)=1 とのかけ算が含まれる点に注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(アルゴリズムの表現と再帰)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
XMLの基本特徴と独自タグ定義
テクノロジ系 · XML / マークアップ言語 / データ交換
XMLの特徴として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:XMLはSGMLをもとに、データ交換をしやすくするために作られた規格です。HTMLのようにタグが決まっておらず、用途に応じて自由にタグを定義できます。
解き方
- XMLの最大の特徴は「Extensible(拡張可能)」の名のとおり、使い方に合わせて自由に独自のタグを定義できることです。
- この自由なタグ定義によりデータの構造や意味をはっきり表せるので、異なるシステム間のデータ連携や交換に適しています。
- 選択肢 ア不正解
- XMLは表示性能を上げるためのものではなく、データの構造の記述と交換が目的です。
- 選択肢 イ正解
- XMLは自由にタグを定義してデータの意味を表せ、システム間の交換を楽にします。
- 選択肢 ウ不正解
- XMLではCSSのほか、XML専用の変換・装飾言語であるXSL(XSLT)などを使います。
- 選択肢 エ不正解
- XMLもHTMLと同様にSGMLをもとに簡略化して作られた規格です。
覚えるポイント
- XMLは利用者が任意のタグを自由に定義できるマークアップ言語です。
間違えやすいところ
- 見た目や文書構造を表示する固定タグのHTMLと、データの意味や構造を表す拡張可能なXMLの目的の違いを区別しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(マークアップ言語)
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
割込み発生時のプロセッサ処理手順
テクノロジ系 · プロセッサアーキテクチャ / 割込み処理
割込みが発生したときのプロセッサの処理手順として、適切なものはどれか。 ① プログラムレジスタ(プログラムカウンタ)などの退避 ② ユーザモードから特権モードへの移行 ③ 割込み処理ルーチンの開始番地の決定 ④ 割込み処理ルーチンの実行
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:割込みが起きたときは、特権モードへの移行→レジスタの退避→開始番地の決定→処理ルーチンの実行、の順に進みます。特権モード(OSだけが使える特別な実行権限)に切り替えてからでないと、安全に退避や制御ができません。元の処理に戻れるよう、まずプログラムカウンタ(次に実行する命令の番地を覚えておく装置)などを退避してから、割込み処理ルーチン(割込みに対応する専用プログラム)の先頭番地を決めて実行します。
解き方
- 割込み信号を検知すると、プロセッサはすぐに特権モードへ移行します(②)。
- 中断した処理に正しく戻れるよう、プログラムカウンタなどのレジスタを退避します(①)。
- 割込みの原因に応じて割込みベクタ(飛び先一覧表)を参照し、処理ルーチンの先頭番地を決めます(③)。
- 決めた先頭番地へ飛んで、割込み処理ルーチンを実行します(④)。
- 選択肢 ア不正解
- ②の特権モードへの移行が④のルーチン実行より後になっており、順序が誤っています。
- 選択肢 イ不正解
- ③の開始番地を決める前に④のルーチンを実行しており、順序が誤っています。
- 選択肢 ウ正解
- 特権モード移行→レジスタ退避→開始番地決定→ルーチン実行の順で、正しい手順です。
- 選択肢 エ不正解
- レジスタ退避をルーチン実行の後に行うと、元の状態が壊れて復帰できなくなります。
覚えるポイント
- 割込み発生直後にまず特権モードへ移行し、コンテキスト退避、開始番地決定、ハンドラ実行へと進む
間違えやすいところ
- レジスタの退避を最初に行うと思い込み、特権モード移行のタイミングを間違える
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(プロセッサの割込み制御手順)に基づく標準的な出題
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
キャッシュメモリのヒット率の計算
テクノロジ系 · 記憶装置 / キャッシュメモリ / 実効アクセス時間
主記憶のアクセス時間が60ナノ秒、キャッシュメモリのアクセス時間が10ナノ秒であるシステムがある。キャッシュメモリを介して主記憶にアクセスする場合の実効アクセス時間が15ナノ秒であるとき、キャッシュメモリのヒット率は幾らか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:実効アクセス時間は、キャッシュに当たる確率(ヒット率)を考えた平均のメモリアクセス時間です。ヒット率を h、キャッシュの時間を Tc、主記憶の時間を Tm とすると、Te = Tc×h + Tm×(1-h) で求められます。速いキャッシュに当たる割合が高いほど、全体の時間は短くなります。
解き方
- 実効アクセス時間の式 Te = Tc×h + Tm×(1-h) に、与えられた数値を当てはめます。
- 15 = 10×h + 60×(1-h) を整理して、15 = 10h + 60 - 60h とします。
- 50h = 45 となるので、h = 45 ÷ 50 = 0.9 を求めます。
- 選択肢 ア不正解
- 0.1 はキャッシュに当たらなかった割合(ミス率)で、問われているヒット率とは逆です。
- 選択肢 イ不正解
- 10 ÷ 60 のような関係のない割り算をした誤った値です。
- 選択肢 ウ不正解
- 計算の途中で符号や割合を取り違えたときに出てくる誤った値です。
- 選択肢 エ正解
- 10h + 60(1 - h) = 15 を解くと h = 0.9 となり、正しく求まります。
覚えるポイント
- 実効アクセス時間 = キャッシュアクセス時間 × ヒット率 + 主記憶アクセス時間 × (1 - ヒット率)
間違えやすいところ
- 求めた 0.1 をそのまま答えにしてしまい、ミス率とヒット率を取り違える
出題の前提:実効アクセス時間計算の標準的な定義
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
RAID0(ストライピング)による高速化
テクノロジ系 · 補助記憶装置 / RAID / ストライピング
並列にアクセス可能な複数台の磁気ディスクに、各ファイルのデータを一定サイズのブロックに分割して分散配置し、ファイルアクセスの高速化を図る手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:データを一定のブロックに分けて複数のディスクに振り分け、並行して読み書きして速くする方式がディスクストライピング(RAID 0)です。複数のディスクが同時に働くので、1台で読み書きするより速くなります。ただし同じ内容を二重に持たないため、1台壊れるとデータ全体を失います。
解き方
- 設問の条件「複数のディスクに分けて置く」「アクセスを速くする」に注目します。
- RAID の方式のうち、分けて置いて速くする「ストライピング」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- ディスクアットワンスは、CD-R などで1回だけまとめて書き込む方式のことです。
- 選択肢 イ不正解
- ディスクキャッシュは、ディスクと主記憶の速度差を埋めるためにメモリ上に置く一時的な領域です。
- 選択肢 ウ正解
- データをブロックに分けて複数のディスクに振り分け、速くアクセスする方式がディスクストライピングです。
- 選択肢 エ不正解
- ディスクミラーリング(RAID 1)は、同じデータを複数のディスクに二重に書いて信頼性を高める方式です。
覚えるポイント
- ストライピング(RAID 0)は高速化を目的とした分散配置、ミラーリング(RAID 1)は信頼性向上のための多重化
間違えやすいところ
- 信頼性を高めるミラーリングと、速くするストライピングを混同する
出題の前提:RAIDの基本分類と特徴に関する公式シラバス準拠
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
ディスプレイ表示フォントのドット数計算
テクノロジ系 · マルチメディア / 解像度計算 / dpiとポイント
96 dpi のディスプレイに 12 ポイントの文字をビットマップで表示したい。正方フォントの縦は何ドットになるか。ここで、1 ポイントは 1/72 インチとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:必要なドット数は、文字の大きさをインチに直してから解像度を掛けて求めます。dpi は1インチあたりのドット数、ポイントは文字の大きさの単位で 1 pt = 1/72 インチです。まず 12 pt をインチに換算し、それに 96 dpi を掛けます。
解き方
- 12 ポイントをインチ単位に直します:12 × (1/72) = 1/6 インチ。
- 1/6 インチを 96 dpi でドット数に直します:96 × (1/6) = 16 ドット。
- 選択肢 ア不正解
- 16 ドットの半分の値で、割り算のしかたを間違えたときに出る値です。
- 選択肢 イ不正解
- 解像度とポイントの掛け算・割り算を逆にしてしまったときの誤った値です。
- 選択肢 ウ不正解
- ポイント数である 12 を、そのままドット数としてしまった誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 96 × (12 ÷ 72) = 16 となり、正しく 16 ドットになります。
覚えるポイント
- 1ポイント = 1/72インチ、ドット数 = dpi × (ポイント数 / 72)
間違えやすいところ
- 1ポイントが何インチかを忘れる、または96と72の掛け算・割り算を逆にする
出題の前提:問題文に明記された条件(1ポイント=1/72インチ)に基づく計算
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
3層クライアントサーバシステムのWeb構成の特徴
テクノロジ系 · システム構成技術 / クライアントサーバシステム / 3層アーキテクチャ
3層クライアントサーバシステム構成で実現したWebシステムの特徴として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:3層クライアントサーバシステムでは、業務処理はサーバ側で行い、クライアントは結果を画面に表示するだけです。プレゼンテーション層(画面)、ファンクション層(業務処理)、データベース層の3つに分けた構成です。クライアントは汎用のWebブラウザを使うので、業務処理の変更時に各端末へ配る必要はありません。
解き方
- それぞれの選択肢で、画面の層と業務処理の層の役割分担を確かめます。
- HTMLはプログラム言語ではなくマークアップ言語で、業務処理はサーバ側で動き、ブラウザは結果を描くことを確認してウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- HTMLは画面を作るためのマークアップ言語で、「HTMLで書いたプログラムを動かす」という言い方は不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 業務処理のアプリはサーバ側にあるので、変更のたびにクライアントへ入れる必要はありません。
- 選択肢 ウ正解
- 業務処理をサーバ側で行い、クライアントソフトはHTMLに従って結果を表示するので正しい説明です。
- 選択肢 エ不正解
- HTTP要求を出すのはクライアント側なので、サーバからの要求を待つサービスを常駐させる必要はありません。
覚えるポイント
- 3層クライアントサーバ(Web):クライアントは表示(HTML解釈)、サーバが業務処理とDBアクセスを担当
間違えやすいところ
- HTMLをプログラム言語と混同して、アを選んでしまう
出題の前提:3層クライアントサーバアーキテクチャの標準定義
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
デュアルシステムの特徴
テクノロジ系 · システムの信頼性設計 / 高信頼化技術 / デュアルシステム
デュアルシステムの説明として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:デュアルシステムは、2台のコンピュータに同じ処理をさせ、結果を照合して正しさを確かめる方式です。片方が壊れても、残った側で処理を続ける縮退運転を行います。一方、現用系と待機系に分ける方式はデュプレックスシステムと呼び、別のものです。
解き方
- 「二重に用意して処理結果を照合する」というデュアルシステムならではの定義を確かめます。
- 現用系と待機系に分けるデュプレックスシステムと区別して、アを選びます。
- 選択肢 ア正解
- 2組で同じ処理をして結果を照合し、障害時は縮退運転するので、デュアルシステムの説明として正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 現用系と待機系を用意し、待機系に別の仕事をさせる構成はデュプレックスシステムの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 待機系にプログラムを常駐させてすぐ切り替えられるようにするのは、デュプレックスシステムの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 1台のコンピュータ内部の部品を二重化するのは、フォールトトレラントコンピュータの説明です。
覚えるポイント
- デュアルシステムは「2系で同時実行・照合」、デュプレックスシステムは「現用系と待機系」
間違えやすいところ
- デュアル(Dual)とデュプレックス(Duplex)の名前と働きの違いを混同する
出題の前提:高信頼化システムの基本用語定義
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
直列・並列複合システムの稼働率計算
テクノロジ系 · システム性能評価 / 稼働率 / 並列直列モデル
図のような、稼働率 P のシステムで構成された多重化システム全体の稼働率を表す式はどれか。ここで、並列の部分は、どちらか一方が稼働していればよいものとする。 [図の構成] 先頭に単一の構成要素(稼働率P)が直列に配置され、その後ろに2本の並列経路が接続されている。各並列経路にはそれぞれ構成要素(稼働率P)が2個直列に接続されている。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:直列につながれた部分は稼働率をかけ算し、並列の部分は「どれか1つが動けばよい」と考えます。直列の全体稼働率は各要素の積(P1×P2)、並列は 1-(1-P1)(1-P2) です。図では先頭に1個、その後に「2個直列(P^2)」の枝が2本並列に並んでいます。
解き方
- 並列ブロックの上の枝(2個直列)の稼働率を求めます:P×P = P^2。
- 並列ブロックの下の枝(2個直列)の稼働率も同じく P^2 です。
- この2本が並列の部分の稼働率を求めます:1-(1-P^2)(1-P^2) = 1-(1-P^2)^2。
- 全体は先頭の要素(P)とこの並列ブロックが直列なので、P{1-(1-P^2)^2} となります。
- 選択肢 ア不正解
- 先頭の要素と並列ブロックをさらに並列として扱っており、式の立て方が誤っています。
- 選択肢 イ不正解
- 並列部分を、4個の要素がすべて並列になっていると取り違えた式です。
- 選択肢 ウ不正解
- 直列と並列の組み合わせ方が逆になっている誤った式です。
- 選択肢 エ正解
- 先頭の直列要素Pと、2個直列の枝2本の並列 1-(1-P^2)^2 の積で、正しい式です。
覚えるポイント
- 直列系の稼働率は積、並列系の稼働率は 1 - (全系統の故障率の積)
間違えやすいところ
- 並列ブロックの各枝が2個直列(P^2)であることを忘れ、要素4個の単純な並列としてしまう
出題の前提:システムの信頼性ブロック図に基づく稼働率計算の標準手法
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
コンピュータシステムの信頼性・保全性
テクノロジ系 · 信頼性評価指標 / MTBFとMTTR / 予防保守
コンピュータシステムの信頼性に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:MTBF(平均故障間隔)は大きいほど故障しにくく、MTTR(平均修復時間)は小さいほど早く直ることを表します。稼働率は MTBF ÷ (MTBF + MTTR) で求められます。故障を未然に防ぐ予防保守は、故障の間隔を広げる(MTBFを長くする)ために行います。
解き方
- 各選択肢で MTBF(故障の間隔)と MTTR(直すまでの時間)の使い方を確かめます。
- 予防保守は「故障を減らして間隔を広げる(MTBFを長くする)活動」なので、エを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 遠隔保守は技術者の移動時間を減らしてMTTRを短くし、稼働率を上げる効果があります。
- 選択肢 イ不正解
- 稼働率を上げるには、MTBFを長くし、MTTRは短くする必要があります。
- 選択肢 ウ不正解
- 部品が増えて複雑になるほど、どれかが壊れる確率が上がるのでMTBFは短くなります。
- 選択肢 エ正解
- 定期点検などの予防保守は、故障を未然に防いでMTBFを長くするために行います。
覚えるポイント
- 予防保守はMTBFの伸長(故障防止)、事後保守・遠隔保守の効率化はMTTRの短縮(修復迅速化)に寄与
間違えやすいところ
- MTTRを長くすると稼働率が上がると勘違いする(MTTRは短いほどよい)
出題の前提:RASISおよび信頼性指標(MTBF/MTTR)の標準定義
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
タスクスケジューリングにおけるスタベーションの発生要因
テクノロジ系 · タスクスケジューリング / 処理時間順 / スタベーション
タスクスケジューリングの方式のうち、特定のタスクがCPUの割り当てを受けられず待ち続ける現象(スタベーション/飢餓状態)に陥る可能性が最も高いものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:処理時間が短いタスクを優先する方式では、長いタスクがいつまでも実行されないスタベーション(飢餓状態)が起こりやすいです。短いタスクが次々と入ってくるたびに、長いタスクは後回しにされ続けるからです。これを防ぐには、待ち時間に応じて優先度を上げるエージングなどの救済策が必要です。
解き方
- 各選択肢がどのようなタスクスケジューリング方式を表しているかを確認する。
- 処理時間の長いタスクが、後から来る短いタスクに何度も追い越されて実行されないままになるかを確かめて選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 待ち時間が長くなるほど優先度を上げる仕組みがあるので、低い優先度のタスクもいつかは実行され、待ち続けることはありません。
- 選択肢 イ不正解
- これはラウンドロビン方式です。CPU時間が順番に少しずつ均等に割り当てられるため、特定のタスクが永久に待たされることはありません。
- 選択肢 ウ正解
- これは処理時間の短い順に実行するSJF方式です。短いタスクが次々と来ると、長いタスクがいつまでも実行されず飢餓状態になります。
- 選択肢 エ不正解
- これは到着した順に実行するFCFS(先着順)方式です。前のタスクが終われば必ず順番が回ってくるので、永久に待たされることはありません。
覚えるポイント
- 処理時間順(SJF)は平均待ち時間が最小になるが、スタベーションを引き起こしやすい。
間違えやすいところ
- FCFSでは前にある長いタスクのせいで後ろが遅れるコンボイ効果が起きますが、順番は必ず進むので飢餓状態にはなりません。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問17
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
メモリ領域の細片化現象
テクノロジ系 · 主記憶管理 / フラグメンテーション / コンパクション
OSが主記憶などの領域において割り当てと解放を反復することで、連続して確保できない細かな空き領域が多数散在してしまう現象を何と呼ぶか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:主記憶で領域の確保と解放を繰り返すと、空き領域が小さく分断され、連続した大きな領域が取れなくなる現象をフラグメンテーション(断片化)と呼びます。分断された空き領域を1か所に集めて連続した領域に直す処理はコンパクションです。
解き方
- 主記憶で割り当てと解放が繰り返されたときに起きる、領域の細片化現象の定義を確認する。
- 現象を指す用語と、それを解消するための技術や操作を区別して正解を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- コンパクションは散らばった空き領域を1か所にまとめて連続した大きな空き領域を作る操作であり、現象そのものではありません。
- 選択肢 イ不正解
- スワッピングは、主記憶と補助記憶の間でプログラム単位ごとに入れ替えるメモリ管理の方法です。
- 選択肢 ウ正解
- 領域が細かく分断される現象そのものをフラグメンテーション(断片化)と呼びます。
- 選択肢 エ不正解
- ページングは、仮想記憶空間と主記憶空間を固定長のブロックに分けて管理する方式です。
覚えるポイント
- フラグメンテーションは断片化の現象名、コンパクションはそれを解消する集約操作。
間違えやすいところ
- フラグメンテーション(問題となる現象)とコンパクション(解消するための対策)を取り違えないように注意します。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問18
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
LRUアルゴリズムによるページ置換え対象の特定
テクノロジ系 · 仮想記憶 / ページ置換えアルゴリズム / LRU
4つのページ枠をもつLRU方式の仮想記憶システムにおいて、初期状態の空枠に対し、1, 2, 3, 4, 5, 2, 1, 3, 2, 6 の順序でページアクセスが行われた。ページ6を参照する直前に置換対象となるページはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:LRU方式は、最後に使われてから最も長く時間が経ったページを追い出して、新しいページを入れる方式です。最近の参照履歴を古い順にたどれば、置き換えるページが分かります。
解き方
- 空の4枠にアクセス履歴を順に追う:1で[1]、2で[1,2]、3で[1,2,3]、4で[1,2,3,4]となる。
- 5を参照:枠が満杯なので最も参照の古い1を追い出して、[2,3,4,5]となる。
- 2を参照(ヒット):最近参照した順を更新して、[3,4,5,2]となる。
- 1を参照:最も参照の古い3を追い出して、[4,5,2,1]となる。
- 3を参照:最も参照の古い4を追い出して、[5,2,1,3]となる。
- 2を参照(ヒット):最近参照した順を更新して、[5,1,3,2]となる。
- ページ6を参照する時点で、枠内で最も過去に参照されたページが5であることを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- ページ1は手順7で参照されており、ページ5よりも新しく使われています。
- 選択肢 イ不正解
- ページ2は最後の手順9で参照された、最も新しいページです。
- 選択肢 ウ不正解
- ページ4は手順8の時点ですでに主記憶から追い出されています。
- 選択肢 エ正解
- 主記憶にあるページ(5,1,3,2)のうち、最も古く参照されたのは手順5のページ5なので置き換えの対象になります。
覚えるポイント
- LRUは最も過去に参照されたページを追い出す。直近の履歴を後ろからたどると素早く判定できる。
間違えやすいところ
- FIFOと混同しないように、LRUではヒットしたときにも参照順が最新に更新される点に注意します。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問19
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
実行時モジュール結合方式
テクノロジ系 · リンカ / 動的リンキング / プログラム実行方式
プログラムを構成する複数のモジュールを、プログラムの実行開始時または実行中に結合する方式として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:複数のモジュールを、プログラムの実行開始時や実行中に結合する方式を動的リンキング(ダイナミックリンク)と呼びます。実行前に全部を1つにまとめてしまう方式は静的リンキングです。動的リンキングは、メモリやディスクの節約になり、共有ライブラリの更新もしやすいという利点があります。
解き方
- 問題文が示す結合のタイミングが「プログラムの実行時」であることをつかむ。
- 静的(事前)と動的(実行時)のリンキングの違いを比べて、当てはまる用語を特定する。
- 選択肢 ア不正解
- インタプリタは、ソースプログラムを1命令ずつ解釈しながら順に実行する処理系です。
- 選択肢 イ不正解
- オーバレイは、主記憶に収まらない大きなプログラムをいくつかの部分に分け、同じメモリ領域に上書きしながら実行する方法です。
- 選択肢 ウ不正解
- 静的リンキングは、実行に先立ってすべての関連モジュールを結合し、1つの実行可能ファイルを作る方式です。
- 選択肢 エ正解
- 動的リンキングは、プログラムの実行時(読み込み時や関数呼び出し時)に必要なモジュールを結合する方式です。
覚えるポイント
- 実行時にモジュールを結合するのは動的リンキング、実行前にまとめるのは静的リンキング。
間違えやすいところ
- オーバレイ構造と混同しやすいですが、オーバレイは主記憶を節約するために部分を上書き読み込みする方法で、モジュールの結合方式ではありません。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問20
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
統合開発環境のオープンソースソフトウェア
テクノロジ系 · オープンソースソフトウェア / 統合開発環境 / Eclipse
ソフトウェア開発において、エディタ、コンパイラ、デバッガなどを一体化した統合開発環境(IDE)として提供されているオープンソースソフトウェア(OSS)はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:統合開発環境(IDE)は、エディタやコンパイラ、デバッガなどを1つにまとめた開発支援ソフトウェアです。そのオープンソースの代表例がEclipseで、プラグインによって機能を追加できます。
解き方
- 各選択肢のソフトウェアが何に分類されるか、主な役割を確認する。
- 「統合開発環境(IDE)」に当てはまるものを特定する。
- 選択肢 ア正解
- Eclipseはオープンソースの統合開発環境(IDE)で、プラグインで機能を拡張できます。
- 選択肢 イ不正解
- GCC(GNU Compiler Collection)は、CやC++などの言語のコンパイラをまとめたものです。
- 選択肢 ウ不正解
- LinuxはUnix系のオープンソースのオペレーティングシステム(OSの中核)です。
- 選択肢 エ不正解
- Apache Tomcatは、Java ServletやJSPを動かすためのオープンソースのWebコンテナです。
覚えるポイント
- Eclipseはオープンソースの統合開発環境(IDE)の代表格。
間違えやすいところ
- GCCはコンパイラ単体であり、エディタやデバッガをまとめたGUI環境(IDE)ではない点に注意します。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問21
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
NAND回路による論理式の導出
テクノロジ系 · 論理回路 / NAND / ド・モルガンの法則
NAND素子を用いた組合せ回路がある。入力Xの2端子を共通接続したNAND素子の出力と、入力Yの2端子を共通接続したNAND素子の出力を、後段のNAND素子の2つの入力端子にそれぞれ接続したとき、出力Zを表す論理式として適切なものはどれか。ここで、“・”は論理積、“+”は論理和を表す。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:NAND素子の2つの入力を共通につなぐと、その信号を反転するNOT回路になります。NOT XとNOT Yを後段のNAND素子に入れると出力はNOT(NOT X・NOT Y)となり、ド・モルガンの法則を使うとX+Y(論理和)になります。
解き方
- 上下のNAND素子は入力を束ねているので、それぞれNOT XとNOT Yを出力するNOT回路として働くことを確認する。
- 後段のNAND素子はNOT XとNOT Yの積をとって全体を反転するので、出力ZはNOT(NOT X・NOT Y)になる。
- ド・モルガンの法則「NOT(A・B) = NOT A + NOT B」を使い、二重否定を消してZ = X+Yを導く。
- 選択肢 ア不正解
- X・Yは論理積(AND)です。NAND素子だけで作るには、2入力NANDの出力をもう一度NOT回路(入力を束ねたNAND素子)に通す必要があります。
- 選択肢 イ正解
- XとYをそれぞれ反転した信号をNAND素子に入れると、ド・モルガンの法則により論理和X+Yが正しく出力されます。
- 選択肢 ウ不正解
- (NOT X)・(NOT Y)はNOR(否定論理和)と等価な式であり、この回路の出力とは異なります。
- 選択肢 エ不正解
- NOT(X+Y)はNOR(否定論理和)の式であり、この回路の出力であるX+Yをさらに反転したものに当たります。
覚えるポイント
- NAND素子の入力を束ねるとNOT回路になり、否定した入力をNANDに入れると論理和(OR)になります。
間違えやすいところ
- ド・モルガンの法則を使うときに、積(・)から和(+)へ演算子を反転するのを忘れて論理積と混同する誤りが多く見られます。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問22
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
二つの安定状態をもつ順序回路
テクノロジ系 · 論理回路 / 順序回路 / フリップフロップ
二つの安定状態を持ち、1ビットの情報を記憶できる代表的な順序回路はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:二つの安定状態を持ち、1ビットの情報を記憶できる順序回路がフリップフロップです。回路は、過去の状態に左右されない組合せ回路と、出力を戻して状態を保つ順序回路に分けられます。フリップフロップはSRAMやCPUのレジスタに使われます。
解き方
- 「二つの安定状態をもつ」「順序回路」という2つの条件を確認する。
- 組合せ回路や電子部品を除き、順序回路に当てはまる記憶回路を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- NANDゲートは、そのときの入力だけで出力が決まる基本的な論理素子(組合せ回路)です。
- 選択肢 イ不正解
- 加算器は論理ゲートを組み合わせた組合せ回路であり、内部に状態を記憶しません。
- 選択肢 ウ不正解
- コンデンサは電荷をためる受動素子(電子部品)であり、論理素子で作られた順序回路ではありません。
- 選択肢 エ正解
- フリップフロップは二つの安定状態(0と1)を保てる双安定回路であり、順序回路の基本素子です。
覚えるポイント
- フリップフロップ=2つの安定状態をもつ順序回路=1ビットの記憶素子。
間違えやすいところ
- 加算器を記憶回路と間違えることがありますが、加算器は入力が変わるとすぐ出力も変わる組合せ回路です。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問23
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
Webページのスタイル定義技術
テクノロジ系 · Web技術 / HTML/CSS / スタイルシート
Webページにおいて、フォント、色、レイアウトなどの表示スタイルを構造(HTML等)から分離して定義する仕組みはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:Webページの見た目(フォントや色、レイアウト)を、HTMLなどの構造から分離して定義する仕組みがCSSです。CSSを使うと、複数のWebページにまたがるデザインをまとめて統一したり変更したりできて効率的です。
解き方
- Webに関係する各略称の役割を整理する。
- Webページの見た目の装飾やレイアウト(スタイル)を定義する規格を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- CMS(Content Management System)は、Webコンテンツの作成や更新を管理する総合的な仕組みです。
- 選択肢 イ正解
- CSS(Cascading Style Sheets)は、Webページのレイアウトやフォントなどの表示スタイルを定義する仕組みです。
- 選択肢 ウ不正解
- PNG(Portable Network Graphics)は、可逆圧縮を使う静止画像のファイル形式です。
- 選択肢 エ不正解
- SVG(Scalable Vector Graphics)は、XMLで記述する2次元のベクター画像形式です。
覚えるポイント
- CSSはWebのスタイル定義規格。HTMLは文書構造、CSSは表示体裁を担当する。
間違えやすいところ
- SVGでもXMLで見た目を指定できますが、規格自体はベクター画像の記述言語で、ページ全体のスタイルを定義する仕組みはCSSです。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問24
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
マスタファイルとトランザクションからの実績出力可能性の判定
テクノロジ系 · データベース設計 / データ構造 / リレーショナルモデル
ある企業において、顧客マスタ(顧客コード、名称、担当者コード、前月受注額、2か月前受注額、3か月前受注額、各顧客の担当者は1人)、商品マスタ(商品コード、名称、前月受注額、2か月前受注額、3か月前受注額)、担当者マスタ(担当者コード、氏名)、当月受注ファイル(顧客コード、商品コード、受注額、当月の合計受注額)の4つのファイルがある。これらを用いて当月分および直前3か月分のデータを出力することが可能な受注実績はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:過去3か月分の実績を出せるかどうかは、各マスタ(基本データを保存する表)がどの細かさで集計値を持っているかで決まります。過去の受注額は顧客マスタと商品マスタに、それぞれの合計値として保存されています。そのため、顧客別や商品別のようにマスタと同じ切り口なら過去分を出せますが、顧客と商品を掛け合わせた内訳は出せません。担当者と顧客は1人ずつ対応しているので、顧客別の実績を担当者別にまとめ直すことはできます。
解き方
- 各ファイルの項目と、過去3か月分の実績がどの細かさで保存されているかを確かめます。商品マスタは商品全体、顧客マスタは顧客全体の過去実績だけを持ちます。
- 商品と顧客、商品と担当者の組み合わせ別の過去実績は項目が無いので、商品別×顧客別や商品別×担当者別に分けて出すことはできません。
- 顧客マスタには担当者コードがあり、各顧客の担当者は1人なので、顧客別の過去実績を担当者別にまとめられる(集計できる)と判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 顧客マスタにも商品マスタにも「顧客別かつ商品別」の過去3か月分の受注額が無いので出せません。
- 選択肢 イ不正解
- 商品と顧客の組み合わせごとの過去3か月分のデータが無いので出せません。
- 選択肢 ウ不正解
- 商品と担当者の組み合わせごとの過去3か月分のデータが無いので出せません。
- 選択肢 エ正解
- 顧客マスタには担当者コードが1人分結び付いており、顧客ごとの過去3か月分実績があるので、担当者別にまとめて出せます。
覚えるポイント
- マスタに保持される集計値のキー(主キーや属性の関連性)を見極めることが重要です。
間違えやすいところ
- 当月受注ファイルに商品コードと顧客コードがあるからといって、過去3か月分の内訳までさかのぼれると勘違いしないようにしましょう。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問25
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
E-R図(実体関連図)の構成要素と特徴
テクノロジ系 · データベース設計 / E-R図 / リレーションシップ
E-R図の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:E-R図は、データの世界を「実体(エンティティ)」と「関連(リレーションシップ)」、そして「属性(アトリビュート)」で表す図です。エンティティ同士のつながりは、1対1、1対多、多対多といった対応の数(多重度)で表します。属性はふつう、エンティティや関連の側に持たせます。
解き方
- E-R図を作る基本の要素(エンティティ、リレーションシップ、属性)の意味と書き方を思い出します。
- 各選択肢を照らし合わせ、関連が1対多や多対多などの対応の数を持つという記述が正しいことを確かめます。
- 選択肢 ア正解
- エンティティタイプの間の関連には、1対1、1対多、多対多などの対応の数があります。
- 選択肢 イ不正解
- 関連は無向線やカラスの足などの記号で表し、単純な矢印線だけで決まるものではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- エンティティタイプ自身が主キーや一般属性など多くの属性を持ちます。
- 選択肢 エ不正解
- 関連はエンティティ同士を結ぶ線やひし形で表し、枠の中に相手の名前を書くものではありません。
覚えるポイント
- E-R図の三要素は「実体(エンティティ)」「関連(リレーションシップ)」「属性(アトリビュート)」です。
間違えやすいところ
- 関係スキーマの外部キー制約と混同し、エンティティの中に相手のエンティティ名を書けば関連を表せると誤解しやすいので注意しましょう。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問26
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
リレーショナルデータベースにおけるインデックスの目的
テクノロジ系 · データベース / インデックス / アクセス性能
関係データベースの表の列に利用者がインデックスを設定する目的はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:インデックス(索引)は、列の値とそのデータの置き場所を対応付けて持つ仕組みで、検索を速くするために付けます。目的の行を探す手間を大きく減らせます。ただし、索引用の保存領域が必要になり、更新時の手間も増えます。
解き方
- インデックスの主な役割が検索アクセスの高速化であることを確かめます。
- 整合性制約、一意性制約、ディスク管理など他の選択肢と、インデックス本来の目的を比べます。
- 選択肢 ア不正解
- 外部キーの値を主キーの値と一致させるのは参照整合性制約の役割です。
- 選択肢 イ正解
- インデックスを付けると目的の行の置き場所を効率よく見つけられ、検索が速くなります。
- 選択肢 ウ不正解
- インデックスには専用の領域が必要なので、ディスク容量はむしろ増えます。
- 選択肢 エ不正解
- 重複を禁止するのは一意性制約(UNIQUE制約)の役割です。
覚えるポイント
- インデックスの主な目的は「検索速度の向上」です。
間違えやすいところ
- UNIQUEインデックスと混同して、一意性の保証がインデックス一般の目的だと誤解しないように注意しましょう。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問27
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
データ項目の命名規約による回避可能性
テクノロジ系 · データ設計 / データディクショナリ / 命名規約
データ項目の命名規約として、(1)末尾に“名”、“コード”、“数”、“金額”、“年月日”などの区分語を付与し区分語ごとに定めたデータ型にする、(2)データ項目名と意味を登録した辞書を作成し異音同義語や同音異義語が発生しないようにする、という2つを設けた。この命名規約だけでは回避できない問題はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:命名規約とデータ辞書は、データ項目名の統一とデータ型の統一、同じ意味の語のゆれ防止には役立ちます。しかし、各テーブルで値がどの範囲を取るか(値のドメイン=取り得る値の範囲)までは決められません。そこがこの規約だけでは防げない問題です。
解き方
- 規約(1)の効果を確かめます。末尾の区分語でデータ型(日付や数値など)が一律に決まるので、型の混在や区分語の欠落は防げます。
- 規約(2)の効果を確かめます。辞書管理により異音同義語(賞与とボーナスなど)や同音異義語は防げます。
- 各選択肢が(1)と(2)で防げるかを確かめ、防げないもの(値の範囲の違い)を見つけます。
- 選択肢 ア不正解
- 規約(1)で末尾が「年月日」の項目は決められたデータ型に統一されるので防げます。
- 選択肢 イ正解
- 命名規約や辞書は名前と型をそろえるだけで、テーブルごとの値の範囲までは制御できないので防げません。
- 選択肢 ウ不正解
- 規約(2)で辞書を作り、異音同義語(同じ意味で別の言い方)を排除できるので防げます。
- 選択肢 エ不正解
- 規約(1)で末尾に区分語を付けることが決められているので防げます。
覚えるポイント
- 命名規約とデータ辞書は「名称の統一・同義語の排除・データ型の一致」に有効ですが、「値の有効範囲(ドメイン制約)」は別途定義が必要です。
間違えやすいところ
- データ型が統一されれば取り得る値の範囲も自然に統一されると混同しないように注意しましょう。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問28
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
ビューの検索条件と更新による行数の変化
テクノロジ系 · データベース / SQL / ビュー定義
“商品”表のデータが次の状態であるとき、〔ビュー定義〕で示すビュー“収益商品”の行数が減少する更新処理はどれか。 【商品表】 ・S001: 売値 150,000, 仕入値 100,000 ・S003: 売値 200,000, 仕入値 170,000 ・S005: 売値 140,000, 仕入値 80,000 〔ビュー定義〕 CREATE VIEW 収益商品 AS SELECT * FROM 商品 WHERE 売値 - 仕入値 >= 40000
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ビューは、元の表に対する条件(ここでは「売値-仕入値が40,000以上」)を満たす行だけを映す仮想の表です。元の表を更新して条件を満たさなくなった行は、ビューから消えて行数が減ります。逆に条件を満たすようになった行は増えます。
解き方
- 更新前の各行の差額(売値-仕入値)を求めます。S001は50,000、S003は30,000、S005は60,000なので、最初にビューに入るのはS001とS005の2行です。
- 各選択肢の更新後の差額を計算し、条件(40,000以上)を満たす行数が減る選択肢を判定します。
- 選択肢アではS001の差額が130,000-100,000=30,000(40,000未満)となり、ビューが2行から1行に減ることを確かめます。
- 選択肢 ア正解
- S001の差額が50,000から30,000に下がり、40,000未満になるのでビューから外れ、行数が減ります。
- 選択肢 イ不正解
- S003の差額が200,000-150,000=50,000となり、新たに条件を満たすので行数は増えます。
- 選択肢 ウ不正解
- S005の差額が130,000-80,000=50,000となり、40,000以上を保つので行数は変わりません。
- 選択肢 エ不正解
- S005の差額が140,000-90,000=50,000となり、40,000以上を保つので行数は変わりません。
覚えるポイント
- ビューは実体を持たない仮想的な表であり、元データの更新により抽出条件の合否が変われば表示行数も変化します。
間違えやすいところ
- 最初からS003が条件を満たしていない点を見落とし、更新による増加と減少を取り違えないように注意しましょう。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問29
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
トランザクションのACID特性における原子性の保証単位
テクノロジ系 · トランザクション処理 / ACID特性 / 原子性
DBMSが、データベースの更新に対して保証すべき原子性(atomicity)の単位はどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:原子性(アトミック性)とは、一つの処理を「全部成功するか、全部なかったことにするか」のどちらかにする性質です。この単位になるのがトランザクションで、開始からコミット(確定)またはロールバック(取り消し)までを一区切りとして扱います。途中で失敗したら開始前の状態に戻します。
解き方
- ACID特性の原子性(Atomicity)の意味(全部成功か、全部取り消しか)を確かめます。
- 分けられない処理の単位が「トランザクション(開始からコミットまたはロールバックまで)」であることを見つけます。
- 選択肢 ア不正解
- DBMSが動いている期間全体は、原子性の単位ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- チェックポイント(障害回復の起点を決める仕組み)は原子性の単位ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- バックアップから障害発生までは復旧の対象期間であり、原子性の単位ではありません。
- 選択肢 エ正解
- トランザクションの開始からコミットまたはロールバックまでが、原子性を保証する分けられない単位です。
覚えるポイント
- 原子性(Atomicity)の保証単位は「トランザクション」です。
間違えやすいところ
- チェックポイントの間隔やバックアップの単位など、障害回復の仕組みと混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問30
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
外部キーと参照整合性制約を損なう操作
テクノロジ系 · リレーショナルデータベース / 参照整合性 / 外部キー制約
関係データベースの“注文”表の“顧客番号”は、“顧客”表の主キー“顧客番号”を参照する外部キーである。このとき、参照の整合性を損なうデータ操作はどれか。ここで、ア〜エの記述におけるデータの並びは、それぞれの表の列の並びと同順とする。 【注文表(伝票番号, 顧客番号)】 0001, C005 0002, K001 0003, C005 0004, D010 【顧客表(顧客番号, 顧客名)】 C005, 福島 D010, 千葉 K001, 長野 L035, 宮崎
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:参照整合性制約とは、子の表(参照する側)の外部キーの値が、親の表(参照される側)の主キーに必ず存在するか、NULLであることを求める規則です。親に無い値を子に入れたり、子から参照されている親の行を消したりすると違反になります。子の表の行を消すだけなら違反にはなりません。
解き方
- 参照整合性制約の基本ルール(外部キーの値は参照先の表の主キーに無ければならない)を確かめます。
- 今の顧客表の主キーの一覧(C005、D010、K001、L035)を把握します。
- 各操作を確かめ、顧客表に無い「F020」を注文表に追加する選択肢ウが制約違反であることを見つけます。
- 選択肢 ア不正解
- 顧客「L035」は注文表から参照されていないので、顧客表から消しても整合性は保たれます。
- 選択肢 イ不正解
- 顧客番号「D010」は顧客表にあるので、注文表に追加しても問題ありません。
- 選択肢 ウ正解
- 顧客番号「F020」は顧客表に無い値なので、注文表に追加すると参照整合性制約に違反します。
- 選択肢 エ不正解
- 注文表(子の表)から行を消す操作は、親表との参照を壊さないので整合性は損なわれません。
覚えるポイント
- 参照整合性制約違反になるのは、「存在しない親キーを参照する子行の追加」または「子から参照されている親行の削除」です。
間違えやすいところ
- 子の表から行を消すことが制約違反になると勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問31
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
専用線におけるファイル転送の回線利用率の計算
テクノロジ系 · ネットワーク / 回線利用率 / データ伝送速度
通信速度 64,000 ビット/秒の専用線で接続された端末間で、平均 1,000 バイトのファイルを、2 秒ごとに転送するときの回線利用率は何%か。ここで、ファイル転送に伴い、転送量の 20%の制御情報が付加されるものとする。
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解答
ウ
解説
まず要点:回線利用率は「実際に送るデータ量(ビット)÷回線が送れる最大量(ビット)」で求めます。1バイトは8ビットなので、バイトをビットに直す計算が必要です。さらに、転送には制御情報が20%分だけ余分に付くので、その分も足して数えます。
解き方
- 1ファイルあたりの総送信量を求めます。1,000バイト×1.2=1,200バイトで、ビットに直すと1,200×8=9,600ビットです。
- 2秒間に送れる最大量を求めます。64,000ビット/秒×2秒=128,000ビットです。
- 回線利用率を求めます。(9,600ビット÷128,000ビット)×100=7.5%です。
- 選択肢 ア不正解
- バイトをビットに直す8倍の計算を忘れるなどした場合の誤った値です。
- 選択肢 イ不正解
- 20%の制御情報を足し忘れた場合(1,000×8÷128,000で約6.25%)に近い誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 1回あたり9,600ビットを2秒で送るので毎秒4,800ビットとなり、4,800÷64,000=0.075(7.5%)です。
- 選択肢 エ不正解
- 2秒ごとという周期で割る計算をしないなどした誤りです。
覚えるポイント
- 回線利用率の計算では「バイトとビットの換算(×8)」「制御情報の考慮」「周期(〜秒ごと)の換算」を確実に整理しましょう。
間違えやすいところ
- ファイルサイズの「バイト」をビットに直し忘れたり、制御情報20%の加算を忘れたりするミスが多いです。
出題の前提:平成24年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問32
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
MACアドレスの構造と構成要素
テクノロジ系 · ネットワーク / MACアドレス / OUI
ネットワーク機器に付与されるMACアドレスの構成として、先頭24ビットと後続24ビットの適切な組合せはどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:MACアドレスは前半24ビットがOUI(ベンダID)、後半24ビットが固有製造番号です。MACアドレスは全体で48ビット(6オクテット)の識別子です。前半はIEEE(標準化団体)が各メーカーに割り当てるOUIで、後半はメーカーが製品ごとに重複しないよう付ける番号です。
解き方
- MACアドレス全体が48ビットでできていることを確認します。
- 前半24ビットがメーカーを示すOUI(ベンダID)だと押さえます。
- 後半24ビットが機器ごとの固有製造番号だと確認し、当てはまる組合せを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- MACアドレスにエリアIDやIPアドレスは含まれません。IPアドレスはネットワーク層の別の識別子です。
- 選択肢 イ不正解
- 先頭24ビットはエリアIDではなく、IEEEが管理するOUI(ベンダID)です。
- 選択肢 ウ不正解
- 後続24ビットはIPアドレスではなく、メーカーが機器ごとに割り振る固有製造番号です。
- 選択肢 エ正解
- 先頭24ビットがOUI(ベンダID)、後続24ビットが固有製造番号という組合せが正しいです。
覚えるポイント
- MACアドレスは48ビット(上位24ビット: OUI、下位24ビット: 固有製造番号)
間違えやすいところ
- 後半部分をIPアドレスと取り違えてしまう間違い
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問33出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
OSI基本参照モデルにおける各層の機能
テクノロジ系 · ネットワーク / OSI基本参照モデル / ネットワーク層
OSI基本参照モデルにおいて、エンドシステム間のデータ伝送の中継と経路制御の機能をもつ層はどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:エンドシステム間の中継と経路制御を担うのはネットワーク層(第3層)です。ネットワーク層は、複数のネットワークをまたいでパケットを宛先まで運ぶため、IPアドレスなどの論理アドレスを管理し、経路を選びます。トランスポート層は通信の信頼性、データリンク層は隣接機器間の通信を担当します。
解き方
- 問題文にある『エンドシステム間のデータ伝送の中継と経路制御』という役割を確かめます。
- 中継と経路制御(ルーティング)を担当するのがネットワーク層(第3層)だと選択肢と照らし合わせます。
- 選択肢 ア不正解
- セション層(第5層)は、アプリケーション間の対話の開始・維持・終了を管理する層です。
- 選択肢 イ不正解
- データリンク層(第2層)は、同じネットワーク上で直接つながった隣接機器間の通信を制御します。
- 選択肢 ウ不正解
- トランスポート層(第4層)は、端末間で誤り訂正や再送を行い信頼性の高い通信を実現します。
- 選択肢 エ正解
- ネットワーク層(第3層)は、異なるネットワーク間を中継し、目的地までの経路を選ぶ層です。
覚えるポイント
- 中継と経路制御(ルーティング)を行うのはネットワーク層(レイヤ3)
間違えやすいところ
- 端末間の誤り制御を担うトランスポート層と、経路を選ぶネットワーク層を混同すること
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問34出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)の機能
テクノロジ系 · ネットワーク / スイッチングハブ / レイヤ2スイッチ / MACアドレス
ネットワーク機器の一つであるスイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)の機能として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)は、宛先MACアドレスのポートだけにデータを転送します。データリンク層で動く機器で、各ポートにつながる端末のMACアドレスを覚えておき、受け取ったフレームを必要なポートにだけ送ります。そのため無駄なデータが広がるのを防げます。
解き方
- スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)の基本動作であるMACアドレスの学習と選択的な転送を思い出します。
- 全ポートに流すリピータハブと、宛先MACアドレスのポートだけに送るスイッチを区別して正解を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 端末にIPアドレスを自動で割り当てるのは、DHCPサーバの役割です。
- 選択肢 イ正解
- スイッチングハブはMACアドレステーブルを見て、宛先MACアドレスがあるポートにだけデータを送ります。
- 選択肢 ウ不正解
- 受け取ったフレームを全部のポートへ転送するのは、物理層で動くリピータハブの動きです。
- 選択肢 エ不正解
- パケットをネットワーク層で分割するのは、レイヤ3で動くルータなどの役割です。
覚えるポイント
- レイヤ2スイッチは宛先MACアドレスを見て該当ポートにのみ転送する
間違えやすいところ
- 全ポートに中継するリピータハブの動きと取り違えること
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問35出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
IPv4サブネット計算と同一ネットワーク判定
テクノロジ系 · ネットワーク / IPv4 / サブネットマスク / サブネット計算
2台のPCにIPv4アドレスを割り振りたい。サブネットマスクが255.255.255.240のとき、両PCのIPv4アドレスが同一ネットワークに所属する組合せはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:サブネットマスク255.255.255.240では、第4オクテットが16刻みなので同じ16〜31の範囲なら同一ネットワークです。このマスクはプレフィックス長/28で、上位28ビットがネットワーク部、残り4ビットがホスト部になります。第4オクテットは0〜15、16〜31、32〜47…と区切られ、同じ区切りの中なら同じネットワークに属します。
解き方
- サブネットマスク第4オクテットの240から、区切りの大きさを計算します(256 - 240 = 16)。
- 第4オクテットの範囲(0〜15、16〜31、32〜47、48〜63)を整理します。
- 各選択肢のアドレスがどの範囲に入るか確かめます。ア:14と17、イ:17と29、ウ:29と33、エ:33と49です。
- 両方が同じ16〜31の範囲に入るイを正解と決めます。
- 選択肢 ア不正解
- 14は0〜15の範囲、17は16〜31の範囲に入るので、別々のネットワークです。
- 選択肢 イ正解
- 17と29はどちらも16〜31の範囲(ネットワークアドレス192.168.1.16)に入るので同じネットワークです。
- 選択肢 ウ不正解
- 29は16〜31の範囲、33は32〜47の範囲に入るので、別々のネットワークです。
- 選択肢 エ不正解
- 33は32〜47の範囲、49は48〜63の範囲に入るので、別々のネットワークです。
覚えるポイント
- 240のサブネットは16刻み(256 - 240 = 16)でネットワークアドレスが分割される
間違えやすいところ
- 区切りの大きさの計算を間違えたり、第4オクテットの区切り位置を取り違えたりすること
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問36出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
DNSキャッシュポイズニング攻撃の特徴
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / DNSキャッシュポイズニング / ネットワークセキュリティ
DNSキャッシュポイズニングに分類される攻撃内容はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:DNSキャッシュポイズニングは、DNSサーバに偽のドメイン情報を覚えさせ、利用者を偽サイトへ誘導する攻撃です。キャッシュDNSサーバが問い合わせをする途中に、攻撃者が偽の応答を割り込ませます。偽のIPアドレスがキャッシュに残り、そのサーバを使う端末は正しいURLでも偽のWebサイトへ案内されます。
解き方
- 『DNSキャッシュポイズニング』という言葉の意味(キャッシュへの毒入れ)を確かめます。
- DNSサーバのキャッシュに偽のドメイン解決情報を登録させ、利用者を偽サーバへ誘導する記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- ソフトのバージョン情報を調べて弱点を見つける行為は、事前調査(情報収集)の説明です。
- 選択肢 イ正解
- DNSサーバに偽のドメイン情報を注入し、利用者を偽のWebサーバへ誘導する攻撃で、DNSキャッシュポイズニングに当たります。
- 選択肢 ウ不正解
- DNSサーバを踏み台に大量の問い合わせを送る攻撃は、DNSアンプ攻撃(DNSリフレクション攻撃)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- DNSサーバのゾーン情報をまとめて不正に取得するのは、不正なゾーン転送の説明です。
覚えるポイント
- DNSキャッシュポイズニング=偽のDNS応答を注入して偽サイトへ誘導する攻撃
間違えやすいところ
- DNSを踏み台に大量の通信を起こすDNSアンプ攻撃と混同すること
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問37出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
公開鍵暗号方式による秘匿通信の暗号化鍵
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 公開鍵暗号方式 / 暗号化鍵
公開鍵暗号方式を用いて、AさんからBさんへ他人に秘密にしておきたい文章を送るとき、暗号化に用いる鍵Kとして適切なものはどれか。なお、図ではBさんが「Bさんの秘密鍵」によって復号している。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:機密を守って送るときは、受信者Bさんの公開鍵で暗号化します。公開鍵暗号方式では、片方の鍵で暗号化したデータは、対になるもう片方の鍵でしか復号できません。Bさんの秘密鍵で復号するので、誰でも手に入るBさんの公開鍵で暗号化すれば、Bさんだけが読めます。
解き方
- 通信の目的が『他人に秘密にしておきたい文章を送る(秘匿通信)』であると確かめます。
- 図の右側で、暗号文を復号するのに『Bさんの秘密鍵』を使っている点を確かめます。
- 公開鍵暗号方式の対の関係から、Bさんの秘密鍵で復号できる暗号文を作るにはBさんの公開鍵で暗号化すればよいと分かります。
- 選択肢 ア不正解
- Aさんの公開鍵で暗号化すると、Aさんの秘密鍵を持つAさんしか復号できず、Bさんは読めません。
- 選択肢 イ不正解
- Aさんの秘密鍵で暗号化するのはデジタル署名で、Aさんの公開鍵を持つ人なら誰でも復号でき、秘密は守れません。
- 選択肢 ウ正解
- 受信者Bさんの公開鍵で暗号化すれば、Bさんだけが持つBさんの秘密鍵でしか復号できず適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 共通の秘密鍵を使う方式は共通鍵暗号方式で、公開鍵暗号方式を使う本問の前提と違います。
覚えるポイント
- 通信内容の秘匿化:受信者の公開鍵で暗号化し、受信者の秘密鍵で復号
間違えやすいところ
- 送信者の秘密鍵で暗号化するデジタル署名の仕組みと混同してしまうこと
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問38出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
バイオメトリクス認証における行動的特徴
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / バイオメトリクス認証 / 生体認証 / 行動的特徴
バイオメトリクス認証には身体的特徴を抽出して認証する方式と行動的特徴を抽出して認証する方式がある。行動的特徴を用いているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:行動的特徴を使うのは、署名の速度や筆圧を利用する方式です。バイオメトリクス認証は、指紋・静脈・虹彩・顔などの体の形を使う「身体的特徴方式」と、署名やキー入力・歩き方などの動作や癖を使う「行動的特徴方式」に分かれます。署名の書き方の癖は行動的特徴に当たります。
解き方
- 問題文から『行動的特徴(動作のパターン)』を使う認証方式を探すと確かめます。
- 各選択肢を分類します(ア:静脈=身体的、イ:署名の速度・筆圧=行動的、ウ:虹彩=身体的、エ:指紋=身体的)。
- 行動的特徴に当たる『署名するときの速度や筆圧』を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 静脈認証の説明で、体の内部構造を使う身体的特徴の方式です。
- 選択肢 イ正解
- 手書き署名の速度や筆圧という動作の癖を分析する方式で、行動的特徴に当たります。
- 選択肢 ウ不正解
- 目の虹彩認証の説明で、目に固有の組織パターンを使う身体的特徴の方式です。
- 選択肢 エ不正解
- 指紋認証の説明(マニューシャ=端点や分岐点)で、皮膚の凹凸を使う身体的特徴の方式です。
覚えるポイント
- 身体的特徴:指紋・静脈・虹彩・顔・網膜/行動的特徴:筆跡・署名速度・キーストローク・歩容
間違えやすいところ
- 署名を文字の形(身体的な成果物)とだけ捉え、速度や筆圧という行動的特徴を見落とすこと
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問39出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
SQLインジェクション攻撃の特徴
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / SQLインジェクション / Webアプリケーションセキュリティ
SQLインジェクションの説明はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:SQLインジェクションは、入力欄に悪意のあるSQL文を入れてデータベースを不正操作する攻撃です。WebフォームなどにSQLの一部を混ぜることで、開発者が想定していない命令を実行させます。プレースホルダ(値を安全に埋め込む仕組み)やエスケープ処理がないと、この弱点が生まれます。
解き方
- 『SQLインジェクション』の攻撃対象がデータベースとSQL文であると確かめます。
- 各選択肢の攻撃(ア:SQLインジェクション、イ:CSRF、ウ:ワーム、エ:XSS)を見分けます。
- データベースへ悪意ある命令文を入力して改ざんや不正取得を行うアを選びます。
- 選択肢 ア正解
- Webアプリを通して悪意あるSQL命令を注入・実行し、DBを改ざんしたり不正に取り出したりする攻撃で、SQLインジェクションの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 利用者に意図しない操作を別サイトへ強制的に送らせる攻撃は、クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 弱点を突いて自己増殖し通信を急増させる攻撃は、ネットワークワーム(SQL Slammerなど)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 悪意あるスクリプトをブラウザで実行させる攻撃は、クロスサイトスクリプティング(XSS)の説明です。
覚えるポイント
- SQLインジェクション=入力欄に悪意のSQLを注入してDBを不正操作する攻撃
間違えやすいところ
- ブラウザ側でスクリプトを実行させるクロスサイトスクリプティング(XSS)との混同
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問40出題条件
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
Webコンテンツ改ざんの検知手法
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 改ざん検知 / ハッシュ関数
Webサーバのコンテンツ改ざんを検知する方法として、最も有効なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:Webコンテンツの改ざん検知には、各ファイルのハッシュ値(データから作る固定長の値)を保管して定期的に比べる方法が最も有効です。ハッシュ値はデータが少しでも変わると全く別の値になり、元に戻すことも難しい性質があります。そのため、わずかな改ざんも確実に見つけられます。
解き方
- あらかじめ正常な各ファイルのハッシュ値を計算し、安全な場所に保管します。
- 定期的に今のファイルからもう一度ハッシュ値を計算します。
- 保管した値と計算した値を比べ、違っていれば改ざんと判定します。
- 選択肢 ア不正解
- ファイルの更新日時は攻撃者が自由に書き換えられるため、確実な改ざん検知にはなりません。
- 選択肢 イ正解
- ハッシュ値はデータの変化に敏感で偽造も難しいため、改ざん検知に最も有効です。
- 選択肢 ウ不正解
- メモリ使用率の監視は資源の不足を見るもので、保存されたファイルの改ざん検知には使えません。
- 選択肢 エ不正解
- 正規のHTTPやHTTPS通信でも脆弱性を突いて改ざんされるため、通信の種類の確認だけでは不十分です。
覚えるポイント
- ハッシュ値の比較は完全性(インテグリティ)の確認に最も有効な手法です。
間違えやすいところ
- 更新日時の比較は攻撃者が簡単に書き換えられる点を見落とさないようにします。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問41
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
8進数表現によるファイルアクセス権限の導出
テクノロジ系 · OS / アクセス制御 / 8進数表現
ファイルの属性情報として、読取り、書込み、実行の権限をそれぞれ独立に1ビットで設定できるOSがある。この3ビットを8進数(0〜7)で設定するとき、試行結果から導かれる適切な記述はどれか。 〔試行結果〕 ① 0を設定したら、読取り、書込み、実行ができなくなってしまった。 ② 3を設定したら、読取りと書込みはできたが、実行ができなかった。 ③ 7を設定したら、読取り、書込み、実行ができるようになった。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:3ビットを8進数1桁で表す権限設定では、各ビットが特定の権限に対応します。試行結果からどのビットがどの権限かを当てはめて考えます。2進数の位(4・2・1)と権限の有無を照らし合わせれば、各設定値の意味を論理的に決められます。
解き方
- 試行結果①から、0(2進数000)ではすべての権限が無効だと分かります。
- 試行結果②から、3(011)で読取りと書込みが可、実行が不可なので、4の位が「実行」、下位2ビットが「読取り」と「書込み」だと決まります。
- 試行結果③から、7(111)ですべての権限(4+2+1)が有効になると確認できます。
- 4(100)を設定すると4の位だけが1になるので、実行だけが許可されます。
- 選択肢 ア不正解
- 2(2進数010)は下位の2つの権限のうち1つだけを許す値なので、実行はできません。
- 選択肢 イ正解
- 3(011)でできなかった実行は4の位(100)に対応するので、4を設定すると実行だけができます。
- 選択肢 ウ不正解
- 5は2進数101で実行と1の位の権限が許されるため、書込みだけができるという説明は誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 読取りと書込みができるのは試行結果②から3(011)です。6(110)は実行を含む別の組み合わせです。
覚えるポイント
- Unix系OSの一般的な設定(r=4, w=2, x=1)とはビット割り当てが異なる場合があるため、必ず問題の試行結果から演繹的に判断します。
間違えやすいところ
- Unixの標準パーミッション(r=4, w=2, x=1)をそのまま当てはめ、問題文の試行条件と食い違って誤答しないよう注意します。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問42
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
マルウェアの調査手法
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / マルウェア解析 / リバースエンジニアリング
ウイルスの調査手法に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ウイルスの動作を調べるには、ファイルを逆アセンブルして命令列を読む方法が有効です。逆アセンブルとは、機械語のバイナリ(実行ファイル)を人間が読めるアセンブリ命令に戻すことです。これにより、プログラムがどんな処理をするかを詳しく分析できます。
解き方
- 各手法(逆アセンブル、パターンマッチング、ハッシュ値検知、振る舞い検知)の定義と目的を整理します。
- 未知・新種のバイナリの動作を解明するには、命令を読める形にする逆アセンブルが適すると確認します。
- 各検知方式が「動作の解明」や「亜種・名前の特定」に当てはまるかを選択肢ごとに検証します。
- 選択肢 ア正解
- 逆アセンブルはバイナリをアセンブリ命令に戻し、どんな処理をするかを詳しく解析できる手法です。
- 選択肢 イ不正解
- パターンマッチングは既知の特徴(シグネチャ)と照合する検知法で、暗号化された中身や動作の解明には使えません。
- 選択肢 ウ不正解
- ハッシュ値は1ビットでも変わると別の値になるため、未知のウイルスや亜種の判定には使えません。
- 選択肢 エ不正解
- 振る舞いから検知する方式は未知の脅威を見つけられますが、動きの異常を見る性質上、ウイルス名まで確実には特定できません。
覚えるポイント
- 逆アセンブル=機械語をアセンブリ言語に変換して動作を解明する静的解析手法。
間違えやすいところ
- ハッシュ値による検知は既知のファイルと完全一致するかの判定にしか使えず、亜種の検知には使えない点に注意します。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問43
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
ペネトレーションテストの定義
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / セキュリティ評価 / ペネトレーションテスト
コンピュータやネットワークのセキュリティ上の脆弱性を発見するために、システムを実際に攻撃して侵入を試みる手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:実際に攻撃して侵入を試みる手法はペネトレーションテストです。これはセキュリティの専門家が攻撃者と同じ視点で、システムへの疑似攻撃(侵入試行)を行います。その結果から、悪用できる脆弱性(セキュリティ上の弱点)がないかを実践的に確かめます。
解き方
- 問題文の「実際に攻撃して侵入を試みる手法」というキーワードを確認します。
- 選択肢の各用語(静的レビュー、回帰テスト、侵入テスト)の定義を比べます。
- 攻撃・侵入を行う手法に当てはまる「ペネトレーションテスト」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- ウォークスルーは設計書やプログラムの作成者が中心となり、参加者と読み進めながら欠陥を見つける机上のレビュー技法です。
- 選択肢 イ不正解
- ソフトウェアインスペクションは、専任の進行役のもとで厳しい手順とチェックリストに従って成果物を調べる公式なレビュー技法です。
- 選択肢 ウ正解
- ペネトレーションテストは、脆弱性が悪用できるかを確かめるため、実際に疑似侵入や攻撃を行うテストです。
- 選択肢 エ不正解
- リグレッションテスト(回帰テスト)は、修正や変更で既存の機能に悪影響が出ていないかを確認するテストです。
覚えるポイント
- ペネトレーションテスト=「実際に疑似攻撃して侵入を試みる」脆弱性診断テスト。
間違えやすいところ
- 脆弱性スキャン(ツールによる自動検出)とペネトレーションテスト(実際の侵入試行)を混同しないようにします。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問44
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
フールプルーフの概念
テクノロジ系 · システム設計 / 信頼性設計 / フールプルーフ
安全性や信頼性を確保するための設計のうち、フールプルーフに該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:フールプルーフとは、利用者が誤った操作をしてもシステムに異常が起きないようにする設計です。 ・フールプルーフ:人の誤操作があっても異常を起こさない設計。 ・フェールセーフ:故障時に安全側(被害最小限)に止める設計。 ・フェールソフト:故障時に性能を落としても動かし続ける設計(縮退運転)。 ・フォールトトレランス:故障しても機能を正常に保ち続ける設計(多重化・二重化)。
解き方
- 信頼性設計の各概念(フールプルーフ、フェールセーフ、フェールソフト、フォールトトレランス)の定義を思い出します。
- 選択肢が「人の誤操作」への対策か「機械の故障」への対策かを区別します。
- 誤操作を防ぐ「利用者が誤った操作をしても異常が起きないようにする」がフールプルーフに当てはまると判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 故障時に安全な状態へと制御・停止させる設計はフェールセーフの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 故障時に機能を一部縮小しても動かし続ける設計(縮退運転)はフェールソフトの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 二重化などで一部が故障しても機能を止めない設計はフォールトトレランスの説明です。
- 選択肢 エ正解
- 利用者の誤操作や不適切な扱いを想定し、安全を保ち異常を防ぐ設計がフールプルーフです。
覚えるポイント
- フールプルーフ=「人」の誤操作対策、フェールセーフ=「故障」時に安全側へ倒す対策。
間違えやすいところ
- フェールセーフ(安全に止める)とフールプルーフ(人のポカヨケ)で目的の対象が違う点を取り違えないよう注意します。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問45
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
UMLダイアグラムの分類(オブジェクト図)
テクノロジ系 · ソフトウェア開発技術 / オブジェクト指向 / UML
UMLのダイアグラムのうち、インスタンス間の関係を表現するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:インスタンス間の関係を表すUMLの図はオブジェクト図です。UML(統一モデリング言語)の図は、構造を表す構造図と動きを表す振る舞い図に分けられます。クラス図がクラス同士の関係を表すのに対し、オブジェクト図は実行時のある時点でのインスタンス(実体)の状態や関係を表します。
解き方
- 問題の「インスタンス間の関係を表すダイアグラム」という要求を確認します。
- 各ダイアグラム(アクティビティ図、オブジェクト図、コンポーネント図、ユースケース図)の役割を比べます。
- クラスを具体化したインスタンス(オブジェクト)間の関係を表す「オブジェクト図」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- アクティビティ図は、一連の処理や操作の流れ(仕事の手順やアルゴリズム)を表す振る舞い図です。
- 選択肢 イ正解
- オブジェクト図は、ある時点でのクラスのインスタンス(オブジェクト)とその関係を表す構造図です。
- 選択肢 ウ不正解
- コンポーネント図は、ソフトウェアの部品の構成や部品同士のインタフェースの関係を表す図です。
- 選択肢 エ不正解
- ユースケース図は、アクター(利用者など)とシステムが提供する機能との関係を表す図です。
覚えるポイント
- オブジェクト図=クラス図のインスタンス版(ある時点の実体と関係を可視化)。
間違えやすいところ
- クラス図(型・抽象レベルの関係)とオブジェクト図(実行時のインスタンスレベルの関係)の違いを意識します。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問46
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
オブジェクト指向におけるカプセル化
テクノロジ系 · ソフトウェア開発技術 / オブジェクト指向 / カプセル化
オブジェクト指向におけるカプセル化を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:カプセル化とは、データとそれを扱う処理を一つにまとめ、内部の作りを外部から隠すことです。オブジェクト指向の主な特徴には「カプセル化」「継承(インヘリタンス)」「多様性(ポリモーフィズム)」があります。外部からは公開した窓口だけを使わせることで、内部の勝手な変更を防ぎ、保守しやすくします。
解き方
- オブジェクト指向の3大要素(カプセル化、継承、ポリモーフィズム)と関連概念(抽象化、汎化)を整理します。
- 各選択肢がどの概念を説明しているか確認します(ア:抽象化、イ:継承、ウ:汎化、エ:カプセル化)。
- 「データと処理の一体化と実装の隠蔽」というカプセル化の定義に合う選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 同じ性質をもつ複数の対象をまとめてクラスとして整理することは、抽象化(クラス化)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 親クラス(基底クラス)の性質を子クラス(派生クラス)に引き継がせることは「継承」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 複数のクラスから共通部分を抜き出して上位クラスを定義することは「汎化」の説明です。
- 選択肢 エ正解
- データとそれを扱うメソッドを一体化し、外部に内部の作りを隠す仕組みがカプセル化の説明です。
覚えるポイント
- カプセル化=データと手続きの一体化+情報隠蔽(内部実装を隠すこと)。
間違えやすいところ
- カプセル化と継承(インヘリタンス)や抽象化(クラス化)の定義を混同しないよう整理しておきます。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問47
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
ブラックボックステストの特徴
テクノロジ系 · ソフトウェア開発技術 / ソフトウェアテスト / ブラックボックステスト
ブラックボックステストに関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ブラックボックステストは、プログラムの内部構造を見ずに外部仕様だけでテストします。同値分割や境界値分析などを使い、入力と出力の関係から確かめます。一方、ソースコードや処理の流れなど内部構造に注目するのはホワイトボックステストで、命令網羅や分岐網羅という指標を使います。
解き方
- ブラックボックステスト(仕様に基づく)とホワイトボックステスト(内部構造に基づく)の違いをはっきりさせます。
- 各選択肢がどちらのテストの性質を述べているかを検討します。
- 内部構造を見ないブラックボックステストでは、仕様に不要な冗長なコードやデッドコードを見つけられない点を確認して正解を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 命令網羅率や分岐網羅率は、内部のコード構造に注目するホワイトボックステストの基準です。
- 選択肢 イ正解
- 入力と出力から仕様に書かれた機能だけを確かめるため、仕様外の余分な処理や使われないコードは見つけられません。
- 選択肢 ウ不正解
- 内部構造に注目して処理の通り道を確かめる手法はホワイトボックステストの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 分岐命令が増えるとテストデータが急増するのは、内部の経路を網羅しようとするホワイトボックステストの特徴です。
覚えるポイント
- ブラックボックステスト=内部構造を見ないため、仕様にない余分な冗長コードは検出不可。
間違えやすいところ
- 命令網羅や分岐網羅はホワイトボックステストの評価基準なので、ブラックボックスと取り違えないようにします。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問題問48
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
運用テストの検査内容
テクノロジ系 · ソフトウェアテスト / 運用テスト
運用テストにおける検査内容として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:運用テストは、利用者に提供するという視点で、システムが要求を満たしているかを確かめる工程です。テストは単体・結合・システム・運用の順に、確かめる範囲を広げながら進みます。最後に実際の業務の流れに沿って利用者側の目で評価するのが運用テストです。
解き方
- 各選択肢が単体・結合・システム・運用のどのテスト工程の目的に当たるかを考えます。
- 利用者の運用視点で要求の満足度を確かめている選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 個々のソフトウェアユニット(部品)が仕様を満たすかを確かめるのは単体テストです。
- 選択肢 イ不正解
- アルゴリズム(計算や処理の手順)の妥当性を確かめるのは、詳細設計のレビューや単体テストで行います。
- 選択肢 ウ不正解
- ユニット間のインタフェース(つなぎ目)が合っているかを確かめるのは結合テストです。
- 選択肢 エ正解
- 利用者に提供する視点で要求を満たしているかを確かめるのは、運用テストの目的として正しいです。
覚えるポイント
- 運用テストは利用者の視点で業務要件や運用要求を満たしているかを検証する工程
間違えやすいところ
- 開発者視点で機能仕様を網羅的に確かめるシステムテストと、利用者が確かめる運用テストを混同するミス。
出題の前提:JIS X 0160および基本情報技術者試験の共通キャリア・スキル標準におけるテスト工程定義に準拠。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
外部設計完了時の承認対象
テクノロジ系 · システム設計 / 外部設計
システムの外部設計を完了させるとき,承認を受けるものとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:外部設計を終えるときは、利用者から見える画面レイアウトなどの成果物について承認を受けます。外部設計は利用者視点でシステムの見え方や振る舞いを決める工程なので、利用者側の確認と合意が必要です。内部設計はシステム内部の作り方を決める工程です。
解き方
- 設計工程を、利用者視点の外部設計と実装視点の内部設計に分けて整理します。
- 選択肢の中から、利用者側の合意が必要な外部設計の成果物を探します。
- 選択肢 ア正解
- 利用者が直接見たり操作したりする画面レイアウトは外部設計の成果物で、承認の対象です。
- 選択肢 イ不正解
- システム開発計画は、企画や要件定義の段階で承認されるものです。
- 選択肢 ウ不正解
- 物理データベース仕様は、ハードウェアやDBMSに依存する内部設計の成果物です。
- 選択肢 エ不正解
- プログラム流れ図は、モジュールの処理手順を書くプログラム設計(内部設計)の成果物です。
覚えるポイント
- 外部設計はユーザインタフェース(画面・帳票・入出力)、内部設計はDB物理設計やプログラム構造
間違えやすいところ
- 物理データベース仕様と論理データモデル(外部設計)の混同に注意が必要です。
出題の前提:共通フレーム2007等の開発プロセス標準におけるシステム方式設計/ソフトウェア外部設計定義に基づく。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
WBS作成プロセスの作業内容
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / WBS
プロジェクトスコープマネジメントにおいて,WBS作成のプロセスで行うことはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:WBS作成のプロセスでは、プロジェクトの作業を階層的に細かく分けます。WBS(Work Breakdown Structure)は、全体の作業を管理しやすい単位まで分解して整理したものです。細分化することでスコープ(作業範囲)がはっきりします。
解き方
- プロジェクトスコープマネジメントの各プロセスの内容を思い出します。
- WBSの本質である階層的な要素分解を行っている記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 工数を見積もってコストを計算するのは、プロジェクトコストマネジメントの作業です。
- 選択肢 イ正解
- WBS作成は、成果物や作業を扱いやすい単位へ階層的に細分化するプロセスです。
- 選択肢 ウ不正解
- 作業を順序付けてスケジュールに組み立てるのは、プロジェクトタイムマネジメントの作業です。
- 選択肢 エ不正解
- 成果物を作るためのアクティビティ(活動)を定義するのは、プロジェクトタイムマネジメントの作業です。
覚えるポイント
- WBS作成=プロジェクトスコープマネジメントにおける作業・成果物の階層的細分化(要素分解)
間違えやすいところ
- スケジュール策定の「アクティビティの順序設定」とWBS作成を混同しないこと。
出題の前提:PMBOK第4版におけるプロジェクトスコープマネジメントのWBS作成知識エリアに準拠。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
アローダイアグラムにおける日程短縮
マネジメント系 · アローダイアグラム / クリティカルパス / 日程短縮
図のアローダイアグラムにおいて,プロジェクト全体の期間を短縮するために,作業A~Eの幾つかを1日ずつ短縮する。プロジェクト全体を2日短縮できる作業の組合せはどれか。 〔図の経路と所要日数〕 ・開始から作業A(6日)を経て合流点へ、合流点から作業D(2日)を経て終了へ ・開始から作業B(3日)を経て分岐点へ ・分岐点から作業C(4日)を経て合流点(作業A・Dの間)へ ・分岐点から作業E(4日)を経て別の中間点へ、そこから作業F(1日)を経て終了へ
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:全体の期間を縮めるには、クリティカルパス(最も長い経路)上の作業を短縮します。ただし短縮すると別の経路が新たに最長になることがあるため、すべての経路が目標日数以下になる組合せを選びます。
解き方
- 開始から終了までの3本の経路の日数を計算します:A-D=8日、B-C-D=9日、B-E-F=8日。
- 全体を2日縮めて7日にするには、すべての経路を7日以下にする必要があります。
- 各選択肢を当てはめ、BとDの短縮で3本とも7日になることを確かめます。
- 選択肢 ア不正解
- A・C・Eを短縮すると、経路B-C-Dが3+3+2=8日となり、全体は1日しか縮みません。
- 選択肢 イ不正解
- A・Dを短縮すると、経路B-C-Dが3+4+1=8日となり、全体は1日しか縮みません。
- 選択肢 ウ不正解
- B・C・Eを短縮しても、経路A-Dが6+2=8日のままで、全体を7日にはできません。
- 選択肢 エ正解
- BとDを短縮すると、3本の経路がすべて7日になり、全体を2日縮められます。
覚えるポイント
- 日程短縮時はクリティカルパスだけでなく、短縮によって他経路がボトルネックにならないか確認する
間違えやすいところ
- 最長経路B-C-Dだけを見て、短縮後にA-DやB-E-Fが8日のまま残るのを見落とすミス。
出題の前提:ネットワーク工程表(PERT/アローダイアグラム)におけるクリティカルパス解析理論に基づく。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
ファンクションポイント法による全工数の計算
マネジメント系 · 見積り手法 / ファンクションポイント法 / 工数計算
ある新規システムの開発規模を見積もったところ,500ファンクションポイント(FP)であった。このシステムを構築するプロジェクトには,開発工数の他にシステムの導入や開発者教育の工数が10人月必要である。また,プロジェクト管理に,開発と導入・教育を合わせた工数の10%を要する。このプロジェクトに要する全工数は何人月か。ここで,開発の生産性は1人月当たり10FPとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:総工数は、開発工数に導入や教育などの付帯作業とプロジェクト管理工数を足して求めます。管理工数が割合で示されているときは、元になる工数の合計にその割合を掛けて計算します。
解き方
- 開発工数を計算します:500FP ÷ 10FP/人月 = 50人月。
- 開発と導入・教育を合わせます:50人月 + 10人月 = 60人月。
- 管理工数を計算します:60人月 × 10% = 6人月。
- 全てを合計します:60人月 + 6人月 = 66人月。
- 選択肢 ア不正解
- 開発工数50人月だけに教育や管理の工数を一部だけ足した計算ミスです。
- 選択肢 イ不正解
- 開発50人月と導入・教育10人月の合計60人月で、管理工数が足されていません。
- 選択肢 ウ不正解
- 開発工数だけの10%(5人月)を管理工数として足した計算ミスです(50+10+5=65)。
- 選択肢 エ正解
- 50+10=60人月に、その10%である管理6人月を足した66人月が正しい答えです。
覚えるポイント
- 管理工数の乗算対象に「開発工数」だけでなく「導入・教育工数」が含まれる点に注意
間違えやすいところ
- 管理工数を出すとき、開発工数50人月だけに10%を掛けてしまう間違い。
出題の前提:ファンクションポイント法およびソフトウェア開発工数積算の基本標準に基づく。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
フルバックアップ取得間隔の変更による影響
マネジメント系 · バックアップ / ジャーナル復旧 / ロールフォワード
データの追加・変更・削除が,少ないながらも一定の頻度で行われるデータベースがある。このデータベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの2倍にした。このとき,データベースのバックアップ又は復旧に関する記述のうち,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:バックアップの間隔を2倍にすると、復旧時に使うジャーナル(更新履歴のログ)が平均で約2倍になり、復旧の処理時間も約2倍になります。フルバックアップは毎回データベース全体を取るので、間隔を変えても1回分の容量や時間はほぼ変わりません。
解き方
- フルバックアップ1回分はDB全体の大きさで決まるため、間隔を延ばしても容量や時間はほぼ一定です。
- 障害時に適用するログの量は、間隔が2倍になれば平均して約2倍になります。
- 選択肢 ア正解
- 前回のバックアップから障害までにたまるログ量が約2倍になるため、復旧の処理時間も平均約2倍になります。
- 選択肢 イ不正解
- フルバックアップは毎回DB全体を取るので、間隔を延ばしても1回のテープ使用量はほぼ変わりません。
- 選択肢 ウ不正解
- フルバックアップの容量はDB全体の大きさで決まるため、半分にはなりません。
- 選択肢 エ不正解
- バックアップの実行時間はDB全体のデータ量で決まるため、約2倍にはならずほぼ同じです。
覚えるポイント
- フルバックアップのサイズ・時間はDB総容量依存、復旧時間(ロールフォワード)は蓄積ジャーナル量依存
間違えやすいところ
- 間隔の変更でフルバックアップ自体の容量や時間が2倍になると思い込む誤り。
出題の前提:データベースのバックアップおよびログを用いた障害回復(ロールフォワード)運用の原則に基づく。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
一斉移行方式の特徴
マネジメント系 · システム移行 / 移行方式 / 一斉移行
システムの移行方式の一つである一斉移行方式の特徴はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:一斉移行方式は、ある時点で新システムへまとめて切り替える方式で、トラブルが起きたときの影響が最も大きくなります。新旧を同時に動かす並行運用方式や、段階的に切り替える段階移行方式とは特徴が異なります。
解き方
- 一斉移行・並行移行・段階移行の方式ごとの特徴を整理します。
- 全業務を一度に切り替えるためトラブル時の影響が大きいという一斉移行の性質を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 新旧システムをつなぐ接続アプリケーションが必要なのは、段階移行などの特徴です。
- 選択肢 イ不正解
- 新旧を並行して動かし、ある時点で移行するのは並行運用方式の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 一斉移行は検証期間を置かずに全体を切り替えるため、トラブル時の業務への影響が大きくなります。
- 選択肢 エ不正解
- 並行稼働による二重の運用コストがかかるのは並行運用方式のデメリットです。
覚えるポイント
- 一斉移行方式は二重運用の手間やコストが最小だが、切り替え失敗時のリスク・影響が最大
間違えやすいところ
- 並行運用方式のデメリット(二重運用コスト)を一斉移行と混同するミス。
出題の前提:ITサービスマネジメントおよびシステム導入・受入れにおける移行管理基準に基づく。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
ITIL v3における問題管理プロセスの目標
マネジメント系 · サービスマネジメント / ITIL / 問題管理
ITIL v3における問題管理プロセスの目標はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:問題管理は、インシデントの根本原因を突き止めて取り除き、再発を防ぐことを目標とします。ITILでは、サービスの迅速な復旧を担うインシデント管理と、原因の追究を担う問題管理を分けて考えます。
解き方
- インシデント管理・問題管理・変更管理・サービスデスクの役割を整理します。
- 根本原因の究明と再発予防という問題管理ならではの目的を述べた選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 変更や新規サービスの導入を安全に進めるのは「変更管理」の目標です。
- 選択肢 イ不正解
- 中断したサービスを合意した時間内に復旧するのは「インシデント管理」の目標です。
- 選択肢 ウ正解
- インシデントの根本原因を究明して取り除き、再発を防ぐのは「問題管理」の目標です。
- 選択肢 エ不正解
- 利用者に単一窓口(SPOC)を提供するのは「サービスデスク」の役割です。
覚えるポイント
- インシデント管理=迅速な復旧、問題管理=根本原因の究明と再発防止・予防
間違えやすいところ
- 迅速な復旧(インシデント管理)と根本原因の追究(問題管理)の目的を混同しやすい。
出題の前提:ITIL v3(Service Operation)における問題管理プロセス仕様に基づく。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
バージョン管理システム導入時における機密性の監査要件
マネジメント系 · システム監査 / 情報セキュリティ / 機密性
ソースコードのバージョン管理システムを導入した環境において、システム監査でソースコードの「機密性」を検証するためのチェックポイントとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:機密性の監査では「権限のある人だけが情報を見られるか」を確かめます。情報セキュリティの3大要素は、機密性(見る人を制限すること)・完全性(正確で改ざんされないこと)・可用性(必要なときに使えること)です。アクセス制御の設定を確認することが、機密性のチェックポイントになります。
解き方
- 設問が求めるセキュリティ特性が「機密性」であることをまず確かめます。
- 選択肢の中から、閲覧できる人を制限するアクセス権限や情報漏えいの防止に関する項目を探します。
- 選択肢 ア不正解
- 変更結果を責任者が承認しているかの確認は、改ざんや誤りを防ぎ正確さを保つ「完全性」のチェックポイントです。
- 選択肢 イ正解
- アクセス制御が適切かを確かめることは、権限のない人による閲覧や漏えいを防ぐ「機密性」の観点に合っています。
- 選択肢 ウ不正解
- 導入コストが妥当かの検証は、投資効果や調達の観点であり、情報の機密性とは関係ありません。
- 選択肢 エ不正解
- 選定した部門の確認はITガバナンスや調達管理の観点であり、保管する情報の機密性の評価にはあたりません。
覚えるポイント
- 機密性はアクセス制御による閲覧制限、完全性は改ざん防止と正確性、可用性は耐障害性や稼働率の維持を指します。
間違えやすいところ
- 責任者による変更承認(完全性)と、閲覧する人を限定するアクセス制御(機密性)を混同しないよう注意します。
出題の前提:経済産業省のシステム監査基準および情報セキュリティ管理基準に準拠した監査項目に関する設問です。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
リスクアセスメントに基づくシステム監査対象の選定
マネジメント系 · システム監査 / リスクアセスメント / 監査計画
リスクアセスメントに基づくシステム監査対象の選定方法として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:システム監査ではリスクの大きい対象を優先して選びます。限られた監査の人員や時間を効果的に使うため、リスクアセスメント(リスクの分析・評価)を行います。リスクは「発生する可能性」と「起きたときの影響の大きさ」の両方で判断します。
解き方
- リスクアセスメントが、発生の可能性と影響度からリスクを評価する考え方だと確認します。
- 監査対象を決めるとき、リスクの大きさを基準に優先順位をつけている選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 運用開始時期だけで機械的に全件を選ぶ方法は、リスクの高い低いを考えておらず、リスクに基づく選び方に合いません。
- 選択肢 イ不正解
- 監査体制の都合だけで選ぶと、会社にとって非常に大きなリスクを持つシステムを見落とすおそれがあります。
- 選択肢 ウ不正解
- 無作為に抽出する方法は実地調査の手法としては使えますが、監査対象そのものを選ぶ方針としては適切ではありません。
- 選択肢 エ正解
- リスクを決める「発生の可能性」と「影響の大きさ」を評価して優先度の高いシステムを選んでおり、適切です。
覚えるポイント
- リスクアプローチに基づく監査では、リスクの発生可能性と影響の大きさを掛け合わせたリスク水準の高い対象を優先します。
間違えやすいところ
- 全件を調べる方法や運用開始順などの画一的な選び方と、リスクの大きさで重点を決める方法を混同しないようにします。
出題の前提:システム監査基準(経済産業省)における「リスクアプローチに基づく監査計画の策定」に基づく出題です。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
営業秘密管理指針における秘密管理性のチェックポイント
マネジメント系 · 営業秘密管理指針 / 不正競争防止法 / 秘密管理性
経済産業省の「営業秘密管理指針」に基づき営業秘密データの管理状況について監査を行う際、営業秘密の成立要件の一つである「秘密管理性」のチェックポイントとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:営業秘密として守られるには「秘密管理性」が必要で、秘密だと分かる表示や管理が求められます。不正競争防止法では、営業秘密と認められるために、秘密管理性(秘密として管理していること)・有用性(事業に役立つこと)・非公知性(世間に知られていないこと)の3つを全て満たす必要があります。秘密の表示やアクセス制限が秘密管理性の中心的な対策です。
解き方
- 営業秘密の3要件(秘密管理性・有用性・非公知性)がそれぞれ何を意味するか整理します。
- 「秘密管理性」にあたる、秘密であることを示して管理する対策を選択肢から探します。
- 選択肢 ア不正解
- 経営効率の改善に役立つかどうかは、事業に役立つ情報かを示す「有用性」に関係する項目です。
- 選択肢 イ正解
- 媒体にマル秘などの秘密表示をする対策は、保有者が秘密として管理する意思を示す「秘密管理性」の中心的な措置です。
- 選択肢 ウ不正解
- 刊行物などに載らず世間に知られていない状態を保つ確認は「非公知性」に関係する事項です。
- 選択肢 エ不正解
- 公序良俗に反しないことは法的な保護の前提ではありますが、営業秘密の3要件の「秘密管理性」ではありません。
覚えるポイント
- 営業秘密の3要件は「秘密管理性(アクセス制限・秘密表示)」「有用性(有用な情報)」「非公知性(公に知られていない)」です。
間違えやすいところ
- 有用性(役に立つか)や非公知性(世間に知られていないか)と、秘密管理性(秘密として区別して管理しているか)を混同しやすいので注意します。
出題の前提:経済産業省制定の「営業秘密管理指針」および不正競争防止法第2条第6項の営業秘密の定義に基づきます。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
マスタファイル管理における可用性の監査項目
マネジメント系 · システム監査 / 可用性 / 情報セキュリティ管理基準
マスタファイル管理に関するシステム監査項目のうち、「可用性」の観点に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:可用性の監査では「障害が起きても使い続けられるか」を確認します。システム監査のセキュリティ評価には、機密性・完全性・可用性があります。可用性(必要なときに使えること)は、サーバの二重化やバックアップなどでシステムの稼働を保つことを指します。
解き方
- 可用性が「必要なときにいつでも使えること・障害に強いこと」という意味だと確認します。
- 選択肢の中から、システムの稼働継続や障害対策・冗長化に関する項目を選びます。
- 選択肢 ア正解
- サーバを二重化して障害に強くする対策は、停止を防ぎいつでも使えるようにする「可用性」の確保に合っています。
- 選択肢 イ不正解
- 検索・加工機能を充実させることはシステムの便利さ(機能の要件)の話であり、可用性にはあたりません。
- 選択肢 ウ不正解
- 特権アカウントを持つ人だけに更新を許す決まりは、不正操作や漏えいを防ぐ「機密性」と「完全性」の監査項目です。
- 選択肢 エ不正解
- 入力チェックで誤ったデータの登録を防ぐ対策は、データの正確さを保つ「完全性」の項目です。
覚えるポイント
- 可用性の具体例には、サーバ二重化、RAID、電源冗長化、バックアップ取得、回線二重化などがあります。
間違えやすいところ
- 入力チェックや特権管理は完全性・機密性の項目であり、稼働の継続を指す可用性と混同しないようにします。
出題の前提:経済産業省のシステム監査基準・情報セキュリティ管理基準における可用性の定義に基づきます。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
システム管理基準における全体最適化目標設定の留意事項
ストラテジ系 · システム管理基準 / ITガバナンス / 情報戦略
経済産業省の「システム管理基準」において、情報戦略策定時に情報システム全体の最適化目標を設定する際の留意事項として示されているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:全体最適化目標は経営戦略との整合性を考慮して設定します。システム管理基準では、情報化への投資が会社の目標達成に役立つよう、情報戦略を経営戦略に合わせることが最も大切とされています。そのため全体最適化計画でも、まず経営方針との整合性を確保します。
解き方
- 情報戦略の全体最適化目標が、何のために作られるか(経営目標の達成を助けるため)を整理します。
- システム管理基準の基本原則である「経営戦略との整合性の確保」を述べた選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 費用の算出基礎を明確にすることは、個別プロジェクトの企画・調達やコスト管理で重視される事項です。
- 選択肢 イ不正解
- 開発手順を決めることは、個々のシステム開発の計画や開発基準で定める現場レベルの事項です。
- 選択肢 ウ正解
- 情報システムの全体最適化目標は、経営戦略との整合性を考えて設定すると定められており、適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 要員や予算などの資源を確保することは、実施計画の策定やプロジェクト実行段階での管理項目です。
覚えるポイント
- 情報戦略・全体最適化計画の最重要留意事項は「経営戦略との整合性」です。
間違えやすいところ
- 開発実務や予算の確保など現場レベルの事項と、上位の考え方である情報戦略の目標設定基準を混同しないようにします。
出題の前提:経済産業省「システム管理基準」の「1. 情報戦略の策定 - (2) 全体最適化目標の設定」に規定されています。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
BPM(ビジネスプロセス管理)の定義と特徴
ストラテジ系 · BPM / 業務改善 / マネジメントサイクル
BPM(Business Process Management:ビジネスプロセス管理)の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:BPMは業務プロセスを継続的に改善する管理手法です。BPM(ビジネスプロセス管理)は、日々の業務の流れを可視化し、分析・設計・実行・改善のサイクル(PDCA)を繰り返します。一度だけ大きく変えるBPR(抜本的改革)と違い、改善を続ける点が特徴です。
解き方
- BPM(Business Process Management)の意味と、プロセスを続けて改善する点を思い出します。
- 各選択肢がどの経営手法(ERP・BPM・CRM・SCM)の説明かを照合します。
- 選択肢 ア不正解
- 会社全体の基幹業務の情報を一元管理して経営資源を最適化する手法は、ERPの説明です。
- 選択肢 イ正解
- 業務プロセスに分析・設計・実行・改善のサイクルを取り入れ、継続的に見直す手法で、BPMの正しい説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 顧客情報をまとめて顧客との長期的な関係を築く手法は、CRMの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 部品の供給から販売までの流れを一元管理して在庫削減などを図る手法は、SCMの説明です。
覚えるポイント
- BPMは「業務プロセスの継続的改善・PDCAサイクル」、BPRは「プロセスの抜本的再設計・再構築」です。
間違えやすいところ
- ERP(基幹業務の統合)・CRM(顧客関係)・SCM(供給連鎖)・BPR(抜本的改革)など、似た用語の説明と混同しないよう整理します。
出題の前提:経営戦略およびビジネスプロセス改善手法に関する標準的なシラバスの定義に基づきます。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
SaaS(Software as a Service)の特徴と定義
ストラテジ系 · クラウドコンピューティング / SaaS / サービスモデル
クラウドサービスの形態の一つであるSaaS(Software as a Service)を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:SaaSはアプリの機能をネット経由で使うサービスです。クラウドのサービスには、インフラを提供するIaaS、開発基盤を提供するPaaS、アプリ機能をそのまま提供するSaaSがあります。SaaSでは自分のサーバにソフトを入れなくても、Webブラウザなどからすぐに使えます。
解き方
- SaaS(Software as a Service)が「ソフトをサービスとして提供する」モデルだと確認します。
- 選択肢の中から、クラウド経由でアプリを利用することを述べた記述を探します。
- 選択肢 ア正解
- インターネット経由でアプリの機能を必要なときだけ使う形態は、SaaSの定義に合っています。
- 選択肢 イ不正解
- 全社の基幹業務を一元管理する統合ソフトのパッケージは、ERPパッケージの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 組織や業務の流れを抜本的に作り直すことは、BPR(ビジネスプロセス再設計)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- サービスの品質の内容について合意した文書は、SLA(サービスレベル合意書)の説明です。
覚えるポイント
- クラウドの提供区分:SaaSはアプリケーション、PaaSはプラットフォーム・ミドルウェア、IaaSはインフラ(仮想マシン・回線・ストレージ)を提供します。
間違えやすいところ
- ERPパッケージ・BPR・SLAの定義と並べて紛らわしくしているので、SaaSはソフトのサービス提供だと正しく押さえます。
出題の前提:NIST(米国立標準技術研究所)によるクラウドコンピューティングの定義および基本情報技術者試験シラバスに準拠しています。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
IT投資案件におけるROIの計算と投資効果の比較
ストラテジ系 · 投資効果評価 / ROI / 経済性評価
5年間のIT投資案件a〜dについてROI(Return On Investment:投資利益率)で評価した場合、最も効果が高い案件はどれか。ここで、内部収益率(IRR)は0とし、各案件の初期投資額(0年目)および1〜5年目の各年利益は以下の表のとおりとする。 [案件a] 投資額: 100, 利益: 1年目15, 2年目30, 3年目45, 4年目30, 5年目15 [案件b] 投資額: 200, 利益: 1年目105, 2年目75, 3年目45, 4年目15, 5年目0 [案件c] 投資額: 300, 利益: 1年目60, 2年目75, 3年目90, 4年目75, 5年目60 [案件d] 投資額: 400, 利益: 1年目105, 2年目105, 3年目105, 4年目105, 5年目105
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ROIは投資額に対する利益の割合で比べます。ROI(投資利益率)は「利益÷投資額」で求め、投じたお金に対してどれだけ利益が出たかの効率を表します。ここでは割引率を考えないので、5年間の利益の合計を投資額で割った値の大小を比べます。
解き方
- 各案件の1年目から5年目までの利益を合計します。aは135、bは240、cは360、dは525です。
- 各案件の累積利益を投資額で割ってROIを求めます。aは1.35、bは1.20、cは1.20、dは1.3125です。
- 求めたROIを比べ、最も大きい案件aを正解と判断します。
- 選択肢 ア正解
- 累積利益135÷投資額100=1.35(135%)となり、4案件の中でROIが最も大きくなります。
- 選択肢 イ不正解
- 累積利益240÷投資額200=1.20(120%)となり、案件aより小さくなります。
- 選択肢 ウ不正解
- 累積利益360÷投資額300=1.20(120%)となり、案件aより小さくなります。
- 選択肢 エ不正解
- 累積利益525÷投資額400=1.3125(131.25%)となり、案件aより小さくなります。
覚えるポイント
- ROI(投資利益率) = 利益合計 ÷ 投資額。利益の絶対額ではなく投資に対する比率(効率)で比較します。
間違えやすいところ
- 利益の総額(dが最大の525)だけで決めてしまい、投資額に対する割合(投資効率)を計算しない間違いに注意します。
出題の前提:IT投資評価手法(費用便益分析・ROI評価)に関する標準的計算問題です。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
情報化投資におけるランニングコストの識別
ストラテジ系 · 情報化投資 / TCO / ランニングコスト
情報化に関する費用のうち、システムの稼働に伴って経常的に発生するランニングコストに該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:システムの稼働後に経常的に発生する費用がランニングコストです。情報システムの総所有費用(TCO:所有して使うのにかかる全体の費用)は、初期にかかるイニシャルコストと、稼働後も続くランニングコストに分けられます。保守費用や回線使用料は後者にあたります。
解き方
- 企画・要件定義・購入など初期段階でかかる費用と、稼働後に続く保守運用の費用を分けて考える。
- 選択肢の中から、運用保守の段階で経常的にかかる費用を選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 情報機器の保守費用は、稼働を続けるために定期的にかかるランニングコストです。
- 選択肢 イ不正解
- 戦略立案のコンサルティング費用は、企画の段階で一度だけかかるイニシャルコストです。
- 選択肢 ウ不正解
- ソフトウェアパッケージの導入費用は、導入時の初期投資としてかかるイニシャルコストです。
- 選択肢 エ不正解
- 要件定義を行うシステムエンジニアの費用は、開発の初期段階でかかるイニシャルコストです。
覚えるポイント
- ランニングコストは稼働後の継続的な保守・運用費用、イニシャルコストは導入までの初期費用。
間違えやすいところ
- 保守契約費のような定期的な費用を、初期導入の費用と混同しないようにする。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問65
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
共通フレーム2007における企画プロセスの定義内容
ストラテジ系 · 共通フレーム2007 / 企画プロセス / 業務要件
共通フレーム2007によれば、企画プロセスで定義するものとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:共通フレーム2007で企画プロセスが定義するのは、経営上のニーズやシステム化の課題です。企画プロセスは経営戦略をふまえて、システム化の全体方針や課題を整理する段階です。業務の手順などの業務要件は要件定義プロセス、システムの機能などのシステム要件は開発プロセスで定義します。
解き方
- 企画プロセス・要件定義プロセス・システム要件定義プロセスが、それぞれ何を定義するかを区別する。
- 企画プロセスが扱う「経営上のニーズやシステム化の課題」に合う記述を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 業務の手順や権限、ルールなどの要求事項は、要件定義プロセスの業務要件定義で決められます。
- 選択肢 イ不正解
- 業務要件を実現する機能や開発方式、運用手順などは、要件定義プロセス以降で扱われます。
- 選択肢 ウ正解
- 経営の目的達成に必要なニーズや、改善すべき業務上の課題を定義するのは企画プロセスです。
- 選択肢 エ不正解
- システムの機能や信頼性、セキュリティなどの要求事項は、開発プロセスのシステム要件定義で決められます。
覚えるポイント
- 企画プロセス=経営ニーズ・課題、要件定義プロセス=業務要件、開発プロセス=システム要件。
間違えやすいところ
- 企画プロセスと、業務要件を明確にする要件定義プロセスを混同しやすい。
出題の前提:共通フレーム2007・平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問66
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
SWOT分析における外部要因の識別
ストラテジ系 · SWOT分析 / 内部要因 / 外部要因
SWOT分析を用いて自社製品を評価・識別したとき、外部要因に分類されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:SWOT分析では、機会と脅威が外部要因です。SWOT分析では、自社の中身に関する強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)を内部要因とし、市場や競合、法規制などの外の環境に関する機会(Opportunities)と脅威(Threats)を外部要因とします。
解き方
- その要因が自社の中の資源や製品の特徴によるものか、外の市場や競合環境によるものかを分ける。
- 強み・弱みは内部要因、機会・脅威は外部要因なので、「脅威」の選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 自社製品の機能面の強みは、自社の中の強みによるものなので内部要因です。
- 選択肢 イ不正解
- 自社が持つコスト競争力は自社の能力による強みで、内部要因です。
- 選択肢 ウ正解
- 新規参入者による脅威は、自社の外の競争環境の変化から生じる外部要因です。
- 選択肢 エ不正解
- 自社製品の品質の弱みは、自社の製品力によるもので内部要因です。
覚えるポイント
- SWOTのS・Wは内部要因、O・Tは外部要因(コントロール不可な環境)。
間違えやすいところ
- コスト競争力を外部市場の価格競争と混同して、外部要因と誤らないようにする。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問67
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
コストプラス法による価格設定の定義
ストラテジ系 · 価格戦略 / コストプラス法 / マーケティング
マーケティングにおける価格設定手法のうち、コストプラス法による価格設定方法を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:コストプラス法は、原価に希望する利益を上乗せして価格を決める方法です。価格設定には、原価を基準にするコスト志向型(コストプラス法など)、競合を基準にする競争志向型、顧客が感じる価値を基準にする需要志向型があります。コストプラス法はこのうち原価基準の考え方です。
解き方
- コストプラスという名前のとおり、「原価(コスト)」に「利幅(プラス)」を加える考え方をつかむ。
- 原価や営業費をもとに希望マージンを上乗せしている選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 価格の分析でリスクを考えながら段階的に決めるのは、需要志向型などの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 値引きを前提に最初から高めに価格を決めるのは、交渉用の価格設定の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 市場で競争できる水準を基準に価格を決めるのは、競争志向型の価格設定です。
- 選択肢 エ正解
- 製造原価や営業費に希望する利益率を上乗せして価格を決めるのがコストプラス法です。
覚えるポイント
- コストプラス法=コスト(総原価)+プラス(希望利益額・マージン)。
間違えやすいところ
- 競争志向型(競合価格基準)や需要志向型(顧客が感じる価値基準)と混同しないようにする。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問68
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
プロダクトライフサイクルにおける成長期の特徴
ストラテジ系 · プロダクトライフサイクル / 成長期 / マーケティング戦略
プロダクトライフサイクル(導入期・成長期・成熟期・衰退期)において、成長期の特徴として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:成長期は、需要が急に伸びて販路や商品の数を広げる段階です。プロダクトライフサイクルは導入期・成長期・成熟期・衰退期の4段階に分かれます。成長期は製品が知られて売上が伸びる一方、シェアを取るために流通や商品ラインの拡大へ投資が必要です。
解き方
- 導入期・成長期・成熟期・衰退期が、それぞれどんな特徴を持つかを整理する。
- 売上が急に伸び、販路拡大や追加投資が必要とされる「成長期」の説明を選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 市場が価値を理解して売上が伸びる一方、流通網の整備やシェア獲得の投資が要るのは成長期です。
- 選択肢 イ不正解
- 製品の差別化や市場の細分化が進み、競争激化でコスト削減が大事になるのは成熟期です。
- 選択肢 ウ不正解
- 需要が減り、撤退や代替市場への進出を考えるのは衰退期です。
- 選択肢 エ不正解
- 需要がまだ一部で、新規開拓と顧客への説得が中心なのは導入期です。
覚えるポイント
- 導入期=啓発・開拓、成長期=売上急伸・投資・チャネル拡大、成熟期=差別化・コスト削減、衰退期=撤退検討。
間違えやすいところ
- 成長期と成熟期の境目(差別化やコストダウンが中心になるのは成熟期)を取り違えない。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問69
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
CRM(顧客関係管理)の目的
ストラテジ系 · CRM / 顧客生涯価値 / 顧客満足
情報技術を活用した経営手法であるCRM(Customer Relationship Management)の目的として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:CRMの目的は、顧客との関係を深めて顧客生涯価値を最大化することです。CRM(顧客関係管理)は、購買履歴などの顧客情報をまとめて管理し、一人ひとりに合った対応をすることで長く信頼される関係を築きます。それにより、顧客が一生の間にもたらす利益(LTV:顧客生涯価値)を最大にするのを目指します。
解き方
- CRM(顧客関係管理)が目指すものを思い出す。
- 顧客との関係を保ちロイヤルティを高め、顧客生涯価値を最大化する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 顧客との関係を深めてロイヤルティを高め、顧客生涯価値(LTV)を最大にするのがCRMの目的です。
- 選択肢 イ不正解
- 在庫不足による販売機会の損失を減らすのは、SCM(サプライチェーンマネジメント)などの目的です。
- 選択肢 ウ不正解
- 製造に必要な資材の発注量と時期を決めるのは、MRP(資材所要量計画)の目的です。
- 選択肢 エ不正解
- 販売時点で商品ごとの販売情報を把握するのは、POS(販売時点情報管理)システムの目的です。
覚えるポイント
- CRM=顧客関係管理=顧客ロイヤルティ向上・LTV(顧客生涯価値)の最大化。
間違えやすいところ
- SCM、ERP(統合基幹業務システム)、POSなどの他の手法と混同しないようにする。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問70
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
ナレッジマネジメントの概要
ストラテジ系 · ナレッジマネジメント / 知識経営 / 暗黙知と形式知
企業経営におけるナレッジマネジメントを説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ナレッジマネジメントは、社内の知識を共有して組織の問題解決力を高める経営です。個人が持つ暗黙知(経験やノウハウ)を形式知(文書やマニュアル)にして共有し、会社全体で知識を蓄え活用します。それによって組織の適応力や問題解決力を高めます。
解き方
- 「知識(ナレッジ)」を共有・活用するというキーワードに注目する。
- 社内に散らばる個人の知識をまとめて共有し、組織の力を高める説明を選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 社内の知識を共有・整理して、組織全体の問題解決力を高めるのがナレッジマネジメントです。
- 選択肢 イ不正解
- 組織の階層を減らして意思決定を速くするのは「フラット型組織」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 優良企業と比較して自社を改革するのは「ベンチマーキング」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 他社が真似できない独自の強みを軸にする経営は「コアコンピタンス経営」の説明です。
覚えるポイント
- ナレッジマネジメント=知識の共有・形式知化による組織力向上。
間違えやすいところ
- ベンチマーキングやコアコンピタンス経営の定義と混同しないようにする。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問71
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
ディジタルディバイド(情報格差)の定義
ストラテジ系 · ディジタルディバイド / 情報格差 / ITリテラシー
情報社会における用語「ディジタルディバイド」を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ディジタルディバイドは、ITを使えるかどうかで生じる社会的・経済的な格差です。情報通信技術(IT)を使える人と使えない人の間には、所得や雇用、教育などの差が生まれます。機器の所有や通信環境、年齢や地域、リテラシー(使いこなす力)の違いが原因になります。
解き方
- ディバイド(Divide)が「格差・分裂」という意味であることを意識する。
- 人そのものや機器の使いやすさではなく、「社会的・経済的な格差」を指す選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 機器を使えない「人々」を指す表現で、格差という考え方そのものの定義ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 誰もが使えるように格差が生じないよう整えた環境は「情報バリアフリー」の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 高齢者や障害者を含め誰もが支障なく使える度合いは「アクセシビリティ」の説明です。
- 選択肢 エ正解
- ITリテラシーや利用環境の違いから生じる「社会的・経済的な格差」がディジタルディバイドです。
覚えるポイント
- ディジタルディバイド=IT利用能力や環境の差が生み出す「社会的・経済的格差」。
間違えやすいところ
- アクセシビリティ(使いやすさ)や情報バリアフリー(格差をなくす環境づくり)と混同しやすい。
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問72
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
セル生産方式の特徴と適用対象
ストラテジ系 · 生産管理 / セル生産方式
セル生産方式の利点が最も生かせる生産対象として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:セル生産方式は、多品種少量生産(種類が多く数が少ない生産)や急な需要の変化に柔軟に対応できる方式です。少人数の作業者が最初から最後まで製品を組み立てるため、品種の切り替えがしやすいのです。同じものを大量に作る場合には向いていません。
解き方
- セル生産方式の作業の形(少人数で一貫して組み立てる、段取り替えがしやすい)を確かめる。
- ライン生産(同じ製品の大量生産)とセル生産(多品種少量生産)の向き不向きを比べ、柔軟さが求められる対象を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 同じ製品を大量に作る場合は、流れ作業で作るライン生産方式のほうが能率を高くできます。
- 選択肢 イ不正解
- 仕様が長い間変わらない製品は、設備を固定して効率よく流すライン生産方式に向いています。
- 選択肢 ウ正解
- 種類が多く数が少ない生産や、仕様・需要の変化に柔軟に対応できることがセル生産方式の最大の利点です。
- 選択肢 エ不正解
- 標準化・単純化・専門化による細かい分業は、ベルトコンベアを使うライン生産方式に合った特徴です。
覚えるポイント
- セル生産方式は多品種少量生産や需要変動への柔軟対応(フレキシブル生産)に向く
間違えやすいところ
- ライン生産方式(少品種大量生産向け)とセル生産方式(多品種少量生産向け)の特徴を逆に覚えてしまう
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問73の出題条件による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
ロングテールの概念
ストラテジ系 · マーケティング / ロングテール
インターネットショッピングにおいて、売上の全体に対してあまり売れない商品の売上合計が占める割合が無視できない割合になっている現象を指す用語はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ロングテールとは、ネット通販でほとんど売れない多数の商品の売上合計が、無視できない大きな割合を占める現象のことです。実店舗は陳列スペースが限られて売れ筋中心になりますが、ネット通販は場所の制約が小さく、ニッチ(少数の人だけが好む)な商品も置けるからです。
解き方
- 問題文の「あまり売れない商品の売上合計が無視できない割合を占める」という特徴を整理する。
- 販売数の多い順に並べたグラフの長いしっぽ(テール)に注目した用語、ロングテール(エ)を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- アフィリエイトは、個人のWebサイトに広告リンクを貼り、商品が売れたときに成果報酬を受け取る仕組みです。
- 選択肢 イ不正解
- オプトインは、広告メールの配信や個人情報の利用について、あらかじめ利用者の同意を得る方式です。
- 選択肢 ウ不正解
- ドロップシッピングは、自分の在庫を持たずに注文を受け、製造元や卸業者から客へ直接商品を送らせる販売方法です。
- 選択肢 エ正解
- 販売数が少ない多くの商品(グラフのしっぽの部分)の売上合計が全体の大きな割合を占める現象をロングテールといいます。
覚えるポイント
- ロングテール:ネット通販で多数のニッチ商品の売上累計が無視できない割合を占める現象
間違えやすいところ
- パレートの法則(上位2割で売上の8割)とロングテール(ニッチの集まりが大きな売上になる)を逆に覚えてしまう
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問74の出題条件による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
労働関連法規における裁量労働制
ストラテジ系 · 労働基準法 / 裁量労働制
労働基準法などで定められている裁量労働制の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:裁量労働制は、仕事の進め方を労働者に任せる専門業務や企画業務で、実際に働いた時間にかかわらず、労使(労働者と会社)であらかじめ決めた時間だけ働いたものとみなす制度です。みなし労働時間制の一種です。
解き方
- 裁量労働制の定義(労働者の裁量に任せ、一定時間働いたとみなす制度)を確かめる。
- 各選択肢の中身を検討し、みなし労働時間を説明しているウを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- これは、他社でも通用する能力を保つ責任と会社の能力開発支援について述べた、雇用可能性(エンプロイアビリティ)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- これは、労働者どうしで仕事を分け合って雇用を守る「ワークシェアリング」の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 専門業務型や企画業務型の裁量労働制では、実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ決めた時間働いたとみなします。
- 選択肢 エ不正解
- これは、職務や成果・業績に応じて給与を決める「成果主義」や「業績連動報酬制度」の説明です。
覚えるポイント
- 裁量労働制:専門・企画業務などで実労働時間に関わらず協定した時間を働いたとみなす制度
間違えやすいところ
- フレックスタイム制(総労働時間の範囲内で始業・終業時刻を自由に決める)と混同しないようにする
出題の前提:労働基準法第38条の3および第38条の4に基づく裁量労働制の定義による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp)
期待値による最適な仕入個数の算出
ストラテジ系 · 意思決定論 / 期待値計算
ある商品の1日当たりの販売個数の確率が仕入個数ごとに表のとおりであるとき、1個当たりの利益を1,000円、売れ残った場合の1個当たりの廃棄ロスを300円とする。利益の期待値が最大になる仕入個数は何個か。 [仕入個数と販売個数の確率表] 仕入個数 4: 4個=100% 仕入個数 5: 4個=30%, 5個=70% 仕入個数 6: 4個=30%, 5個=30%, 6個=40% 仕入個数 7: 4個=30%, 5個=30%, 6個=30%, 7個=10%
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解答
ウ
解説
まず要点:利益の期待値が最大になる仕入個数は、仕入れる個数ごとに利益の期待値を計算して比べると求められます。期待値は、起こり得る各販売個数の「純利益=(販売個数×1,000円)-(売れ残り個数×300円)」に、それぞれの確率を掛けて足し合わせて求めます。
解き方
- 仕入個数4~7のそれぞれについて、販売個数ごとの利益(売上利益-廃棄ロス)を計算する。
- 求めた利益にそれぞれの確率を掛けて足し合わせ、期待値を出して、最大になる仕入個数を決める。
- 選択肢 ア不正解
- 仕入個数4のときの利益の期待値は4,000円で、ほかと比べて最大ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 仕入個数5のときの利益の期待値は4,610円で、最大ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- 仕入個数6のときの利益の期待値は4,830円となり、4つの選択肢の中で最も高くなります。
- 選択肢 エ不正解
- 仕入個数7のときの利益の期待値は4,660円で、6個仕入れたときの4,830円より低くなります。
答えの内訳
- 仕入個数4の期待値:4,000円
- 4個販売×1,000円×1.0 = 4,000円
- 仕入個数5の期待値:4,610円
- 4個販売時:4,000 - 300 = 3,700円。5個販売時:5,000円。期待値 = 3,700×0.3 + 5,000×0.7 = 1,110 + 3,500 = 4,610円
- 仕入個数6の期待値:4,830円
- 4個販売時:4,000 - 600 = 3,400円。5個販売時:5,000 - 300 = 4,700円。6個販売時:6,000円。期待値 = 3,400×0.3 + 4,700×0.3 + 6,000×0.4 = 1,020 + 1,410 + 2,400 = 4,830円
- 仕入個数7の期待値:4,660円
- 4個販売時:4,000 - 900 = 3,100円。5個販売時:5,000 - 600 = 4,400円。6個販売時:6,000 - 300 = 5,700円。7個販売時:7,000円。期待値 = 3,100×0.3 + 4,400×0.3 + 5,700×0.3 + 7,000×0.1 = 930 + 1,320 + 1,710 + 700 = 4,660円
- 最適仕入個数:6
- 期待値を比較すると4,830円が最も高いため、仕入個数は6個が最適です。
覚えるポイント
- 期待値 = 各事象の損益 × 確率 の総和。廃棄ロスの減算を忘れないようにする
間違えやすいところ
- 売れ残り個数×300円の損失を引かずに、売上利益だけで計算してしまう間違いに注意する
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問76の出題条件による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp)
散布図における負の相関
ストラテジ系 · QC7つ道具 / 散布図 / 相関関係
提示された散布図のうち、2変数間に「負の相関」を示すものはどれか。
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解答
イ
解説
まず要点:2つの変数の関係を示す散布図では、一方が増えると他方が減る右下がりの分布を「負の相関」といいます。逆に一方が増えると他方も増える右上がりは「正の相関」、はっきりした傾向がない場合は「無相関」です。
解き方
- 負の相関のグラフの形(横軸が増えるにつれて縦軸が減る右下がりの傾向)を確かめる。
- 各選択肢の分布を比べ、右下がりの傾向を示すイを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 十字型に散らばっていて、右上がりや右下がりの傾向がないため無相関です。
- 選択肢 イ正解
- 横軸が増えると縦軸が減る右下がりの傾きなので、負の相関を表しています。
- 選択肢 ウ不正解
- 円形に広く散らばっていて、2つの変数の間に相関関係は見られません(無相関)。
- 選択肢 エ不正解
- 横軸が増えると縦軸も増える右上がりの傾向なので、正の相関を表しています。
覚えるポイント
- 正の相関:右上がり、負の相関:右下がり、無相関:円形や十字・ランダムな散らばり
間違えやすいところ
- 正の相関(右上がり)と負の相関(右下がり)を混同する
出題の前提:平成24年度秋期基本情報技術者試験午前問77の出題図表による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.34 ↗(www.ipa.go.jp)
新QC7つ道具における親和図法の特徴
ストラテジ系 · 新QC7つ道具 / 親和図法
親和図法を説明したものはどれか。
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解答
イ
解説
まず要点:親和図法は、はっきりしない問題について、事実・意見・アイデアなどの言葉のデータをカードに書き出し、関係の深いものをまとめてグループに分け、問題点を明らかにする方法です。新QC7つ道具(言葉のデータを整理する手法)の一つです。
解き方
- 親和図法の目的(集めた言葉のデータを親和性でグループ化して問題を整理する)を思い出す。
- 各選択肢が示す新QC7つ道具の手法(PDPC法、親和図法、連関図法、系統図法)と比べ、イを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- これは、想定される事態への対応を考え、望ましい結果へ進む手順を決めるPDPC法(過程決定計画図)の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 集めた言葉のデータを似ているものどうしでグループ化し、問題を整理する親和図法の正しい説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- これは、複雑に絡み合う要因と結果の因果関係を矢印で結んで整理する「連関図法」の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- これは、目的を達成するための手段を木の枝のように順に展開していく「系統図法」の説明です。
覚えるポイント
- 親和図法:言語データを類似性でグループ化して問題の本質を明確にする手法
間違えやすいところ
- 連関図法(因果関係を明らかにする)や系統図法(手段・方策を展開する)と混同しやすい
出題の前提:新QC7つ道具の親和図法の定義による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.34 ↗(www.ipa.go.jp)
著作権法における保護対象
ストラテジ系 · 知的財産権 / 著作権法
著作権法によって保護されるものはどれか。
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解答
イ
解説
まず要点:著作権法で保護されるのはプログラムそのものであり、プログラム言語・規約・解法(アルゴリズム)は保護されません。著作権法第10条第3項に、この3つは保護の対象に及ばないと定められています。
解き方
- 著作権法で保護の対象外とされている3つ(プログラム言語・規約・解法)を確認する。
- 選択肢からこの除外項目を外し、プログラムそのものにあたる「コンパイラのプログラム」(イ)を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- アルゴリズム(解法)はアイデアそのもので、著作権法第10条第3項により保護の対象になりません。
- 選択肢 イ正解
- コンパイラなどのプログラム自体は「プログラムの著作物」として著作権法で保護されます。
- 選択肢 ウ不正解
- プログラム言語は表現するための決まり・手段で、著作権法第10条第3項により保護の対象外です。
- 選択肢 エ不正解
- 通信プロトコルなどの規約は、著作権法第10条第3項により保護の対象外と定められています。
覚えるポイント
- 著作権法の保護対象外:プログラム言語、規約(プロトコル)、解法(アルゴリズム)
間違えやすいところ
- 特許法(技術的なアイデアとしてアルゴリズムが特許になる場合がある)と著作権法の保護範囲を混同する
出題の前提:著作権法第10条第3項による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.35 ↗(www.ipa.go.jp)
労働者派遣法における適切な行為
ストラテジ系 · 労働者派遣法 / 指揮命令権
派遣元会社A社と派遣先会社B社が派遣契約を結び、A社は社員であるN氏を派遣した。労働者派遣法に照らして適切な行為はどれか。
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解答
ウ
解説
まず要点:派遣労働では、労働者は派遣元と「雇用関係」、派遣先と「指揮命令関係」にあります。日々の仕事の指示は派遣先が行いますが、休暇などの雇用管理は派遣元が行います。派遣契約で決めた業務以外をさせてはいけません。
解き方
- 派遣労働での「雇用関係(派遣元)」と「指揮命令権(派遣先)」の在りかを整理する。
- 日々の業務指示を派遣先から直接受ける行為(ウ)が法律上適切であることを確認する。
- 選択肢 ア不正解
- 有給休暇の付与や管理は雇用主である派遣元(A社)の権限で、派遣先が直接変更を命じることはできません。
- 選択肢 イ不正解
- 作業環境などに関する苦情の申出には、派遣先(B社)も責任をもって適切に対応しなければなりません。
- 選択肢 ウ正解
- 派遣先は派遣労働者に業務上の指揮命令権を持つので、担当者が直接仕事の指示をするのは適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 派遣契約で決められていない業務をさせることは、契約違反(労働者派遣法違反)になります。
覚えるポイント
- 労働者派遣:雇用関係は派遣元、業務の指揮命令権は派遣先にある
間違えやすいところ
- 請負(注文者は作業員に直接指示できない)と派遣(派遣先が直接指示できる)を混同する
出題の前提:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律による。
出典:IPA『2012年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.35 ↗(www.ipa.go.jp)
2012年度 秋期 午前
参照した公式資料
IPAが公開した2012年度 秋期 午前の問題・解答資料です。

