旧制度の午前・午後と、2023年度以降の科目A・科目Bの公開問題を区別しています。現在の試験対策では現行シラバスと科目Bの形式を確認してください。公開問題は本試験の全出題を網羅する資料ではありません。
2011年度 秋期 午前の概要
ビットマスクと論理シフトによる桁の抽出
テクノロジ系 · 論理演算 / ビットシフト / 基数変換
16ビットの2進数 n を16進数の各桁に分け、下位の桁から順にスタックへ格納したい。次の手順を4回繰り返すとき、a と b に入る適切な語句の組合せはどれか。ここで、XXXX16 は16進数 XXXX を表す。 〔手順〕 (1) [ a ] を x に代入する。 (2) x をスタックにプッシュする。 (3) n を [ b ] 論理シフトする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:16進数の1桁は2進数の4ビット分にあたります。値を取り出すには、取り出したいビットだけを1にしたマスク(覆い)とAND演算(両方が1のときだけ1になる計算)を行います。次の桁へ進むときは、右へ4ビットずらします。
解き方
- 16進数の1桁分にあたる下の4ビットだけを取り出すため、マスク値000F16(2進数で0000 0000 0000 1111)を用意し、n AND 000F16を計算して変数xに入れます。
- 取り出した桁をスタックに入れたあと、次の桁を下の4ビットへ動かすため、n全体を右に4ビット論理シフトします。
- 選択肢 ア不正解
- 左に4ビットずらすと、下の桁ではなく上の桁へ動いてしまい、正しく桁を取り出せません。
- 選択肢 イ正解
- 000F16とANDすることでいちばん下の桁を取り出し、右に4ビットずらせば次の桁を順に処理できます。
- 選択肢 ウ不正解
- FFF016とANDすると、いちばん下の4ビットが消えて上の3桁が残るため、下の桁を取り出せません。
- 選択肢 エ不正解
- aのマスクがFFF016では、いちばん下の桁を取り出せず、上の12ビットが出てしまいます。
答えの内訳
- 空欄a:n AND 000F16
- 16進数の最下位1桁(4ビット分)を取り出すには、下位4ビットが1で上位12ビットが0である000F16と論理積(AND)をとります。
- 空欄b:右に4ビット
- 処理済みの最下位4ビットを捨てて次の桁を下位に移動させるため、右へ4ビット論理シフトします。
覚えるポイント
- 16進数の1桁=2進数の4ビット
- ビット抽出はAND演算、不要な下位桁の廃棄は右シフト
間違えやすいところ
- 左シフトと右シフトの向きを逆にしてしまう。
- ビットを隠すマスクでANDとORを混同してしまう。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問1
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.3 ↗(www.ipa.go.jp)
2の補数表現による固定小数点数の表現
テクノロジ系 · 基数変換 / 2の補数 / 固定小数点表示
10進数 -5.625 を、8ビット固定小数点形式による2進数で表したものはどれか。ここで、小数点位置は3ビット目と4ビット目の間とし、負数には2の補数表現を用いる。 〔ビット構成〕 ビット番号: 7 6 5 4 | 3 2 1 0(4と3の間に小数点)
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解答
ウ
解説
まず要点:負の数は「全ビットを反転して、いちばん下に1を足す」と2の補数(負の数を表す決まった形)になります。固定小数点形式では、小数点の位置は決まった場所に固定されます。まず正の数を作ってから、この手順で負の数に直します。
解き方
- 10進数の絶対値5.625を2進数に直します。整数部5は0101(2)、小数部0.625は0.5+0.125=2^(-1)+2^(-3)で0.1010(2)となり、合わせて0101.1010です。
- 負の数(2の補数)を求めるため、全ビットを反転します。01011010→10100101となります。
- 反転した値のいちばん下のビットに1を足します。10100101+1=10100110となります。
- 選択肢 ア不正解
- いちばん上のビットが0なので正の数を表しており、負の数-5.625にはなりません。
- 選択肢 イ不正解
- ビットを反転しただけ(1の補数)で、いちばん下に1を足していません。
- 選択肢 ウ正解
- +5.625(01011010)を反転して1を足した2の補数10100110と一致します。
- 選択肢 エ不正解
- 計算結果と一致しません。別の変換のしかたで出た誤った値です。
覚えるポイント
- 2の補数の作り方:ビット反転+1
- 小数部 0.625 = 0.5 + 0.125 = 2進数で 0.101
間違えやすいところ
- ビットを反転したあと1を足し忘れてイを選んでしまう。
- 小数点の位置(3ビット目と4ビット目の間)を見間違える。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問2
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.3 ↗(www.ipa.go.jp)
計算量と処理時間の計算
テクノロジ系 · アルゴリズムの計算量 / 比例計算 / O記法
コンピュータで連立一次方程式の解を求めるのに、式に含まれる未知数の個数の3乗に比例する計算時間が掛かるとする。あるコンピュータで100元連立一次方程式の解を求めるのに2秒掛かったとすると、その4倍の演算速度をもつコンピュータで1,000元連立一次方程式の解を求めるときの計算時間は何秒か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:計算時間が未知数の個数nの3乗に比例するとき、個数がk倍になれば時間はk^3倍になります。また、コンピュータの速度がm倍になれば、かかる時間は1/m倍に短くなります。この2つを順番に当てはめて計算します。
解き方
- 未知数の数が100から1,000へ1,000/100=10倍に増えるので、必要な計算量は10^3=1,000倍になります。
- 元のコンピュータでの所要時間は2秒×1,000=2,000秒となります。
- 新しいコンピュータは速度が4倍なので、所要時間は2,000秒÷4=500秒となります。
- 選択肢 ア不正解
- 3乗の比例ではなく、個数に比例(1乗)として計算したのに近い誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 個数の比の2乗として計算した値(2×100÷4=50)で、3乗を使っていません。
- 選択肢 ウ正解
- 計算量は10^3=1,000倍、速度は4倍で時間は1/4になるので、2×1,000/4=500秒となり正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 速度4倍で時間が1/4になることを考えず、2×1,000などを掛けた誤りです。
覚えるポイント
- 計算量は (サイズ比)^3 に比例する
- 演算速度がS倍になると処理時間は 1/S になる
間違えやすいところ
- 速度が4倍になったときに、時間も4倍にしてしまう。
- 10倍の3乗(1,000倍)を10×3=30倍と勘違いする。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問3
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
BNF記法による構文規則と式の生成
テクノロジ系 · BNF / 構文解析 / 形式言語
次の規則から生成することができる式はどれか。 〔規則〕 <式> ::= <変数> | (<式> + <式>) | <式> * <式> <変数> ::= A | B | C | D
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解答
ウ
解説
まず要点:BNF(バッカス・ナウア記法)では、決められた規則にしたがって記号を順に置きかえて式を作ります。この問題では「+」を使うときは必ず両側に「(」と「)」が必要です。その形になっているかを見て、規則に合うかを判定します。
解き方
- 規則を見ると、「+」の計算をするときは必ず全体が括弧で囲まれた「(<式>+<式>)」の形になります。「*」の計算には括弧が付きません。
- 選択肢ウの(A+B)*(C+D)は、<式>*<式>から始めて、左の<式>を(<変数>+<変数>)→(A+B)、右の<式>を(<変数>+<変数>)→(C+D)と置きかえることで正しく作れます。
- 選択肢 ア不正解
- 全体や「A+...」の部分で足し算に括弧が付いていないので、規則「(<式>+<式>)」に反します。
- 選択肢 イ不正解
- 中央の「+」の計算に対して式全体を囲む括弧がないので、規則を満たしません。
- 選択肢 ウ正解
- <式>*<式>のそれぞれが(<式>+<式>)の形になっており、規則から完全に作れます。
- 選択肢 エ不正解
- 掛け算「*」を括弧で囲む規則「(<式>*<式>)」はないので作り出せません。
覚えるポイント
- BNFでは定義にない記号(括弧の有無など)は勝手に追加・省略できない
- 加算規則 (<式> + <式>) は括弧必須、乗算規則 <式> * <式> は括弧なし
間違えやすいところ
- ふつうの算数の優先順位(掛け算が先など)を無意識に当てはめ、構文規則を無視してしまう。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問4
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.4 ↗(www.ipa.go.jp)
2つのスタックを用いたデータ操作
テクノロジ系 · データ構造 / スタック / LIFO
スタック1、2があり、初期状態でスタック1には上から a, b, c, d の順に格納されており、スタック2は空である。関数 f はスタック1からポップしたデータをそのままスタック2にプッシュする。関数 g はスタック2からポップしたデータを出力する。b, c, d, a の順番に出力するためには、関数をどの順で実行すればよいか。
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解答
イ
解説
まず要点:スタックは後から入れたものを先に出す(LIFO)構造です。スタック1から取り出したデータをスタック2に入れると、スタック2では入れた順の逆で取り出せます。この動きを順に追いかけて、求める順に出力できるかを確かめます。
解き方
- スタック1は上から[a,b,c,d]です。最初に出したいのは「b」なので、a,bを順にスタック2へ移します(f,f)。このときスタック2は下からa、上にbとなります。
- スタック2から取り出して出力すると「b」が出ます(g)。スタック2には[a]が残ります。
- 次に「c」を出すため、スタック1からcをスタック2へ移し(f)、すぐにスタック2から取り出して出力します(g)。
- 次に「d」を出すため、スタック1からdをスタック2へ移し(f)、すぐに取り出して出力します(g)。
- 最後にスタック2に残っている「a」を取り出して出力します(g)。実行の順はf,f,g,f,g,f,g,gとなります。
- 選択肢 ア不正解
- f,f,gのあとf,fを行うとスタック2にc,dが積まれ、その後のg,g,gでd,c,aの順に出力されてしまいます。
- 選択肢 イ正解
- 手順を順に追うと、出力の順番が正しくb,c,d,aになります。
- 選択肢 ウ不正解
- f,f,g,f,gのあと(b,cを出したあと)gを行うと、スタック2に残るaが出てしまい、順番がb,c,a,dになります。
- 選択肢 エ不正解
- f,f,gのすぐあとにgを行うとaが出るため、出力の順がb,a,...となり目的の順番になりません。
覚えるポイント
- スタックはLIFO(後入れ先出し)
- トレース時は各ステップでのスタック内容をメモして確認する
間違えやすいところ
- スタック2に残っている底の要素(a)を取り出すタイミングを間違える。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問5
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
ハッシュ法における衝突解決と格納位置の決定
テクノロジ系 · ハッシュ関数 / 衝突解決法 / オープンアドレス法
次の規則に従って配列の要素 A[0], A[1], ..., A[9] に正の整数 k を格納する。k として 16, 43, 73, 24, 85 を順に格納したとき、85 が格納される場所はどこか。ここで、x mod y は x を y で割った剰余を返す。また、配列の要素は全て0に初期化されている。 〔規則〕 (1) A[k mod 10] = 0 ならば、k → A[k mod 10] とする。 (2) (1)で格納できないとき、A[(k + 1) mod 10] = 0 ならば、k → A[(k + 1) mod 10] とする。 (3) (2)で格納できないとき、A[(k + 4) mod 10] = 0 ならば、k → A[(k + 4) mod 10] とする。
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解答
エ
解説
まず要点:ハッシュで入れたい場所がすでに埋まっているときは、決められた再ハッシュの規則(オープンアドレス法の一種)にしたがって空きを探します。それぞれの手順でどの場所が埋まるかを、正確に追いかけることが大切です。
解き方
- 16を格納: 16 mod 10 = 6。A[6]は空なのでA[6]=16。
- 43を格納: 43 mod 10 = 3。A[3]は空なのでA[3]=43。
- 73を格納: 73 mod 10 = 3(衝突)。(73+1) mod 10 = 4。A[4]は空なのでA[4]=73。
- 24を格納: 24 mod 10 = 4(衝突)。(24+1) mod 10 = 5。A[5]は空なのでA[5]=24。
- 85を格納: 85 mod 10 = 5(衝突、A[5]は24)。(85+1) mod 10 = 6(衝突、A[6]は16)。(85+4) mod 10 = 89 mod 10 = 9。A[9]は空なのでA[9]=85となります。
- 選択肢 ア不正解
- A[3]には43が規則(1)で入ります。
- 選択肢 イ不正解
- A[5]には24が規則(2)で先に入っているため、85は入れられません。
- 選択肢 ウ不正解
- A[6]には16が規則(1)で入っています。
- 選択肢 エ正解
- 85はA[5]、A[6]で衝突したあと、規則(3)により(85+4)mod10=9のA[9]に入ります。
覚えるポイント
- オープンアドレス法では既に埋まっている要素を正しく追跡する
- 24の格納時に (24+1) mod 10 = 5 が埋まる点を見落とさない
間違えやすいところ
- 24を入れるとき、24 mod 10 = 4の衝突を見落としたり、A[5]が空いていると思い込んで85を入れてしまう。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問6
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.5 ↗(www.ipa.go.jp)
配列要素のシフト処理とアルゴリズム
テクノロジ系 · アルゴリズムと流れ図 / 配列操作 / データ構造
要素番号が 0 から始まる配列 TANGO がある。n 個の単語が TANGO[1] から TANGO[n] に入っている。図は、n 番目の単語を TANGO[1] に移動するために、TANGO[1] から TANGO[n-1] の単語を順に一つずつ後ろにずらして単語表を再構成する流れ図である。a に入れる処理として、適切なものはどれか。 〔流れ図の概要〕 開始 ↓ TANGO[n] → TANGO[0] ↓ ループ (変数名: i, 初期値: n-1, 増分: -1, 終値: 0) [ a ] ループ終 ↓ 終了
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:配列の要素を後ろ(番号が大きい方)へ1つずつずらすときは、後ろの要素から順に移す必要があります。前から移すと、まだ移していない次の値が上書きされて消えてしまうからです。最後にn番目を先頭へ戻します。
解き方
- まず末尾の単語TANGO[n]を一時的な退避場所としてTANGO[0]に移します。
- ループではiをn-1から0まで-1ずつ動かします。
- TANGO[n-1]をTANGO[n]へ、TANGO[n-2]をTANGO[n-1]へ……という順で後ろへ代入していくので、行う処理はTANGO[i]→TANGO[i+1]となります。
- ループ最後のi=0のとき、退避していたTANGO[0](元のTANGO[n])がTANGO[1]に代入され、先頭への移動が完了します。
- 選択肢 ア正解
- TANGO[i]をTANGO[i+1]へコピーすると後ろへのシフトが正しくでき、i=0のときTANGO[0]の値がTANGO[1]に入って完成します。
- 選択肢 イ不正解
- 添字が反転してしまい、順に後ろへずらす操作になりません。
- 選択肢 ウ不正解
- 代入元と代入先の関係や添字の計算が、シフトの処理に合っていません。
- 選択肢 エ不正解
- 前後の要素を正しくずらす代入の操作になっていません。
覚えるポイント
- 配列の後方シフトは後ろ(大きいインデックス)から順に移動させる
- ループの最終反復(i=0)で退避したTANGO[0]がTANGO[1]へ戻される点に着目
間違えやすいところ
- 代入記号の向き(A→Bは「Aの値をBに入れる」)を見間違える。
- i+1とiの関係を取り違えてしまう。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問7
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
XMLの特徴と仕様
テクノロジ系 · XML / マークアップ言語 / メタ言語
XMLに関する記述のうち、適切なものはどれか。
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解答
エ
解説
まず要点:XML(Extensible Markup Language)はタグを自分で決められる言語で、利用者が独自のタグを使って文書の構造や属性を定義できます。見た目のスタイルはXMLとは別に、CSSやXSLTで決めます。この分離もXMLの大切な特徴です。
解き方
- XMLの本質的な特徴(利用者がタグを定義して論理構造や意味を書ける、構造と見た目が分かれている、テキストベース)を思い出します。
- 各選択肢と照らし合わせ、タグを自由に定義できると述べている「エ」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- XMLはHTMLを拡張したものではなく、SGMLをもとにインターネット向けに簡略化して作られた言語です。
- 選択肢 イ不正解
- XMLはただのテキスト形式なので、ふつうのテキストエディタで作成・編集できます。
- 選択肢 ウ不正解
- XMLは文書の構造を書くもので、表示スタイルはXSLTやCSSなどで明確に分けられています。
- 選択肢 エ正解
- XMLはタグを利用者が独自に定義でき、文書の構造やデータの意味・属性を柔軟に書けるのが特徴です。
覚えるポイント
- XMLはユーザーが独自タグを定義可能(Extensible=拡張可能)
- データ構造(XML)と表示形式(スタイルシート)は分離されている
間違えやすいところ
- HTMLからXMLができたと誤解してしまう(実際はどちらもSGMLから派生)。
- スタイルの情報もXMLのタグ自体に含まれると勘違いしてしまう。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問8
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.6 ↗(www.ipa.go.jp)
主記憶を参照するアドレス指定方式の判別
テクノロジ系 · コンピュータ構成要素 / 命令実行サイクル / アドレス指定方式
主記憶のデータを図のように参照するアドレス指定方式として、適切なものはどれか。 〔図の説明〕 命令部のアドレス部に値「20」が格納されており、主記憶のアドレス20を参照すると値「25」が格納されている。さらにそのアドレス25を参照して目的のデータを取得している。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:命令のアドレス部が指す番地に入っている値を、次に参照する番地として使う方式が間接アドレス指定です。図ではアドレス20の中に25が入っており、その25番地を見てやっと目的のデータを取り出しています。このように番地を2段階でたどるのが特徴です。
解き方
- 図を見て、アドレス部の20がデータではなく別の番地25を指していることを確かめます。
- 番地の中身を次の番地として2回たどる方式に当てはまる「間接アドレス指定」を選びます。
- 選択肢 ア正解
- 命令が指定した番地に有効アドレス(本当に使う番地)が入っているので、間接アドレス指定の説明として正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 指標レジスタ(番地をずらすための入れ物)の値をアドレス部に足して、使う番地を決める方式です。
- 選択肢 ウ不正解
- プログラムカウンタ(次に実行する命令の場所)の値にアドレス部の値を足して番地を決める方式です。
- 選択肢 エ不正解
- 命令のアドレス部の値が、そのまま目的のデータの番地になっている方式です。
覚えるポイント
- 間接アドレス指定はメモリを2回参照して目的のデータへアクセスする方式です。
間違えやすいところ
- 直接アドレス指定(1回でデータを見る)と、間接アドレス指定(番地を2回たどる)を混同しないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(コンピュータ構成要素:アドレス指定方式)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
CPUのプログラムカウンタの役割
テクノロジ系 · コンピュータ構成要素 / プロセッサ / レジスタ
CPUのプログラムレジスタ(プログラムカウンタ)の役割として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:プログラムカウンタは、次に読み出す命令が入っているメモリの番地を保持します。命令を1つ読み出すたびに、番地を自動で次へ進めます。分岐命令のときは、飛び先の番地に書き換わります。
解き方
- CPUの中にある主なレジスタ(アキュムレータ、ステータスレジスタ、命令レジスタ、プログラムカウンタ)の役割を整理します。
- 「次に読み出す命令の番地を保持する」というプログラムカウンタの定義に合う選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 計算に使うデータや計算結果を一時的に置いておくのは、アキュムレータ(計算用の入れ物)や汎用レジスタの役割です。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果のプラス・マイナスやゼロなどの状態を覚えておくのは、ステータスレジスタ(状態を表すレジスタ)の役割です。
- 選択肢 ウ不正解
- メモリから取り出した命令そのものを入れておくのは、命令レジスタの役割です。
- 選択肢 エ正解
- 次に読み出して実行する命令があるメモリの番地を保持するのが、プログラムカウンタの役割です。
覚えるポイント
- プログラムカウンタ(レジスタ)=次に実行する命令のアドレスを保持するレジスタ。
間違えやすいところ
- 命令そのものを入れる「命令レジスタ」と、命令の番地を入れる「プログラムカウンタ」を混同しやすいので注意します。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(プロセッサの構造と動作)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.7 ↗(www.ipa.go.jp)
キャッシュメモリを含む実効アクセス時間の計算と順序比較
テクノロジ系 · コンピュータ構成要素 / メモリシステム / 実効アクセス時間
表に示す条件 A~D について、主記憶の実効アクセス時間が短い順に正しく並べたものはどれか。 〔条件〕 A: キャッシュなし,主記憶アクセス時間 15ns B: キャッシュなし,主記憶アクセス時間 30ns C: キャッシュあり(アクセス時間 20ns,ヒット率 60%),主記憶アクセス時間 70ns D: キャッシュあり(アクセス時間 10ns,ヒット率 90%),主記憶アクセス時間 80ns
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:実効アクセス時間は「キャッシュの時間×ヒット率+主記憶の時間×(1-ヒット率)」で求めます。ヒット率とは、探しているデータがキャッシュに入っている割合です。この式で4つの条件を計算し、短い順に並べます。
解き方
- AとBはキャッシュがないので、主記憶の時間がそのまま実効アクセス時間です(Aは15ns、Bは30ns)。
- Cを計算します:20×0.6+70×(1-0.6)=12+28=40nsになります。
- Dを計算します:10×0.9+80×(1-0.9)=9+8=17nsになります。
- 計算した時間を短い順に並べます:A15ns<D17ns<B30ns<C40nsです。
- 選択肢 ア不正解
- Dは17nsでBの30nsより速いので、この並びは誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 計算するとA15ns、D17ns、B30ns、C40nsとなり、短い順に正しく並んでいます。
- 選択肢 ウ不正解
- いちばん遅いC(40ns)が先頭に来ているので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- Aは15nsでDの17nsより速いので、この並びは誤りです。
覚えるポイント
- 実効アクセス時間 = キャッシュ時間 × ヒット率 + 主記憶時間 × (1 - ヒット率)。
間違えやすいところ
- 主記憶にアクセスするときにキャッシュの時間も足すかどうかの解釈で迷いますが、本問の標準的な式で解けます。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(記憶域の階層と実効アクセス時間)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
組込みシステムにおけるマスクROM使用の利点
テクノロジ系 · ハードウェア / 半導体メモリ / ROMの分類
組込みシステムのプログラムを格納するメモリとして,マスクROMを使用するメリットはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:マスクROMは、ICを製造するときにデータを書き込むメモリで、後から書き換えることができません。書けないという性質が、出荷後にプログラムを勝手に変えられないという利点につながります。大量生産で安く作れる点も利点です。
解き方
- マスクROMの性質(製造時にデータが決まり、書き換えられない)を確認します。
- 書き換えられないことから生まれる利点(出荷後の不正な書き換え防止)を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 紫外線を当てて内容を消し、部品を使い回せるのはUV-EPROMの特徴です。
- 選択肢 イ正解
- 製造時に内容が決まり、後から書き込めないので、不正な書き換えを防げます。
- 選択肢 ウ不正解
- 出荷後に個体識別データを書き込めるのは、PROMやフラッシュメモリの特徴です。
- 選択肢 エ不正解
- 書き込めないメモリなので、主記憶が不足したときの補助記憶としては使えません。
覚えるポイント
- マスクROMは製造時にデータ書き込み済みで、製造後の書換えが絶対に不可能なメモリです。
間違えやすいところ
- 紫外線で消せるUV-EPROMや、電気で書き換えられるフラッシュメモリと混同しないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(半導体メモリの種類と特性)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.8 ↗(www.ipa.go.jp)
静電容量方式タッチパネルの動作原理
テクノロジ系 · ハードウェア / 入出力装置 / タッチパネル方式
静電容量方式タッチパネルの記述として,適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:静電容量方式は、指の導電性(電気を通しやすい性質)でパネル表面の電荷が変わるのをとらえて位置を探します。タッチパネルには、ほかに抵抗膜方式や赤外線方式などがあります。方式ごとに位置の探し方が違う点がポイントです。
解き方
- タッチパネルの各方式(抵抗膜、静電容量、赤外線、マトリクス)の原理を思い出します。
- 「表面電荷(静電容量)の変化」を使うと書かれた選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 赤外線のビームがさえぎられるのをとらえるのは、赤外線方式(光学方式)の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 電気を通す指が触れたときの表面電荷(静電容量)の変化をとらえるので、正しい説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 重ねた抵抗膜が触れた部分の抵抗値の変化をとらえるのは、抵抗膜方式です。
- 選択肢 エ不正解
- 格子状に並んだ電極スイッチの導通をとらえるのは、マトリクス・スイッチ方式です。
覚えるポイント
- 静電容量方式は指先の導電性による微弱な電荷(静電容量)変化を検知する方式(スマートフォン等で主流)。
間違えやすいところ
- 押し込む圧力で反応する抵抗膜方式と、指の電荷の変化で反応する静電容量方式を混同しないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(入出力デバイスの仕組み)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
シーク最適化アルゴリズムによるヘッド移動距離の計算
テクノロジ系 · ハードウェア / 磁気ディスク装置 / ディスクスケジューリング
磁気ディスク装置のヘッドが現在シリンダ番号100にあり、待ち行列にシリンダ番号 120, 90, 70, 80, 140, 110, 60 への入出力要求が並んでいる。次の条件を満たすとき、ヘッドが移動するシリンダの総数は幾らか。 〔条件〕 (1) 入出力要求を並べ替えて、できるだけヘッドを一方向に動かし、シリンダ番号順に処理するシーク最適化方式である。 (2) 現在のヘッドの移動方向は、シリンダ番号が増加する方向にある。 (3) 現在のヘッドの移動方向のシリンダに入出力要求がなくなったとき、ヘッドの移動方向を変える。 (4) 入出力要求の処理順序を変更しても、処理結果に影響はない。 (5) 処理中に新たな入出力要求は発生しない。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:この方式はヘッドを一方向に動かしながら要求を順に処理し、その方向に要求がなくなったら反転します。移動距離は、折り返す地点までの分と、反転して最後の要求までの分を足して求めます。これをエレベータアルゴリズム(SCAN/LOOK方式)と呼びます。
解き方
- 現在位置100より大きい要求(増加方向:110、120、140)と小さい要求(減少方向:90、80、70、60)に分けます。
- 増加方向の端、シリンダ140までの移動を計算します:140-100=40です。
- 140で折り返し、減少方向で最も遠いシリンダ60までの移動を計算します:140-60=80です。
- 合計を求めます:40+80=120になります。
- 選択肢 ア不正解
- 反転後の移動分(140-60=80)だけを数えた片道分の値なので誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 増加方向の移動分(140-100=40)と、減少方向の移動分(140-60=80)を足すと120で、正しい答えです。
- 選択肢 ウ不正解
- ディスクの端まで無駄に動かした場合の誤った値です。
- 選択肢 エ不正解
- 到着した順に処理する方式で往復した場合に近い、大きすぎる値です。
覚えるポイント
- LOOK方式(要求がなくなった時点で反転)では、最大要求位置と最小要求位置を特定して折返し計算を行います。
間違えやすいところ
- ディスクの端まで必ず行くSCAN方式と、要求がなくなった時点で折り返すLOOK方式の違いに注意します。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(ディスクスケジューリングアルゴリズム)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.9 ↗(www.ipa.go.jp)
コンピュータシステムの構成方式と稼働率の比較
テクノロジ系 · システム構成技術 / システムの信頼性 / 高信頼化技術
コールドスタンバイシステム、シンプレックスシステム、デュアルシステムを、システムの稼働率の高い順に並べたものはどれか。ここで、各システムを構成するコンピュータは同一であるものとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:稼働率が高いのは、デュアルシステム、コールドスタンバイ、シンプレックスの順です。デュアルは2台を同時に動かして結果を照合するため、とても高い稼働率になります。コールドスタンバイは予備機がある分、予備のないシンプレックスより高くなります。
解き方
- 各構成の特徴を比べます。デュアルは2系統が常時稼働、コールドスタンバイは予備機が待機、シンプレックスは1台だけです。
- 2系統同時稼働、予備機あり、1台だけの順になる選択肢エを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- いちばん稼働率が高いデュアルシステムが最後に来ているので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- デュアルシステムの方がコールドスタンバイより稼働率が高いので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 稼働率が低い順に並んでおり、「高い順」という問題の指示に合いません。
- 選択肢 エ正解
- デュアル、コールドスタンバイ、シンプレックスの順で、稼働率が高い順に正しく並んでいます。
覚えるポイント
- システムの信頼性・稼働率は デュアル > デュプレックス(ホット>コールド)> シンプレックス の順になります。
間違えやすいところ
- 問題が「高い順」か「低い順」かを見落とし、逆の並び(ウなど)を選ばないように注意します。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(システムの構成技術:信頼性設計)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
シンクライアントシステムの特徴とセキュリティ効果
テクノロジ系 · システム構成技術 / クライアントサーバシステム / シンクライアント
シンクライアントシステムの特徴として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:シンクライアントは、端末の機能を入力と画面表示だけに絞り、処理やデータ保存はサーバ側で行う方式です。端末に外部記憶装置を持たせないため、データの持ち出しやウイルスの侵入を防ぎやすくなります。セキュリティを高めるのが目的です。
解き方
- シンクライアントの定義(端末側でデータや処理を持たず、入出力だけに絞る構成)を確認します。
- 端末に外部記憶媒体を持たせないことで得られる安全面の利点を説明している選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- GPSで利用者の居場所を把握するシステムの説明であり、シンクライアントの特徴ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- USBメモリなどを排して運用するのがシンクライアントの基本なので誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 端末に記憶装置を持たせずサーバで管理をまとめることで、ウイルスや情報漏えいの危険を減らせます。
- 選択肢 エ不正解
- シンクライアントは安全のため周辺機器の接続を制限することが多く、拡張性を主な目的とした構成ではありません。
覚えるポイント
- シンクライアントは端末に入出力機能のみを持たせ、データと処理をサーバに集中させてセキュリティを高めます。
間違えやすいところ
- 「シン(thin=薄い・軽い)」という言葉から、単なる小型端末やUSB利用端末だと誤解しないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(クライアントサーバシステム・シンクライアント)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.10 ↗(www.ipa.go.jp)
信頼性設計におけるフェールソフト
テクノロジ系 · 信頼性設計 / フェールソフト / フォールトトレラント
信頼性設計における概念の一つであるフェールソフト(Fail Soft)の具体例として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:フェールソフトとは、システムの一部が故障しても全体が止まらないようにする設計の考え方です。故障した部分の機能を小さくして(縮退運転)、別の機器やサーバに仕事を引き継がせます。そうすることで、最低限のサービスを続けられます。
解き方
- 信頼性設計の各用語(フェールソフト、フェールセーフ、フォールトアボイダンス、フールプルーフ)の意味を確認する。
- 選択肢ウのクラスタ構成(複数サーバで分担する仕組み)による切替えが、障害時の継続に合うことを判定する。
- 選択肢 ア不正解
- 誤操作によるデータの消失を防ぐ自動保存は、人間のミスを防ぐフールプルーフ(誤操作対策)の例です。
- 選択肢 イ不正解
- 良質な部品を選び十分に検証して故障そのものを防ぐ考え方は、フォールトアボイダンス(故障回避)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- サーバが止まったときに別のサーバが仕事を引き継いで続ける仕組みは、フェールソフトの適切な例です。
- 選択肢 エ不正解
- メールアドレスを2回入力させてミスを防ぐ仕組みは、フールプルーフ(誤操作対策)の例です。
覚えるポイント
- フェールソフトは一部障害時に縮退や引継ぎで全体停止を防ぐ設計
- フェールセーフは故障時に安全側の状態へ移行させる設計
間違えやすいところ
- 安全を優先して止めるフェールセーフと、動かし続けることを重視するフェールソフトを混同するミス
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問17
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
MTBFとMTTRに関する記述
テクノロジ系 · RASIS / MTBF / MTTR / 保守性
システムの信頼性・保守性指標であるMTBF(平均故障間隔)とMTTR(平均修復時間)に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:MTBF(平均故障間隔)は故障と故障の間の平均時間で、長いほど信頼性が高いことを示します。MTTR(平均修復時間)は故障から復旧までの平均時間で、短いほど保守性が高いことを示します。
解き方
- MTBF(信頼性)は故障の少なさ、MTTR(保守性)は復旧の速さを表すことを確認する。
- 予防保守を行うと故障が起きにくくなるので、MTBFが長くなるという関係を導く。
- 選択肢 ア不正解
- エラーログやトレース機能は原因調査を速くするので、修復時間のMTTRは短くなります。
- 選択肢 イ不正解
- 遠隔保守は作業員が現地へ行く時間を減らせるので、MTTRを短くします。
- 選択肢 ウ不正解
- 装置の種類が増えると故障の原因も増えるので、システム全体のMTBFは短くなります。
- 選択肢 エ正解
- 予防保守を行うと故障が起きにくくなるので、MTBFは長くなります。
覚えるポイント
- MTBF(平均故障間隔)は長いほど信頼性が高い
- MTTR(平均修復時間)は短いほど保守性が高い
間違えやすいところ
- 部品が増えると故障率が下がると誤解し、MTBFが長くなると判断してしまうミス
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問18
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
回線の稼働率計算(迂回回線を含むネットワーク)
テクノロジ系 · 稼働率 / 並列システム / 直列システム
東京〜福岡を結ぶ回線(稼働率0.9)がある。信頼性を向上させるため、東京〜大阪〜福岡を結ぶ迂回回線を追加した。東京〜大阪、大阪〜福岡の各回線の稼働率もそれぞれ0.9であるとき、迂回回線追加後の東京〜福岡間のネットワーク全体の稼働率は幾らか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:直列につないだ回線の稼働率は、それぞれの稼働率をかけ合わせて求めます。並列につないだ場合は、全部が同時に止まる確率を1から引いて求めます。
解き方
- 迂回ルートの東京〜大阪〜福岡は直列なので、稼働率を0.9×0.9=0.81と計算する。
- 直通ルート(0.9)と迂回ルート(0.81)は並列なので、全体の不稼働率は(1-0.9)×(1-0.81)=0.019となる。
- 全体の稼働率を1-0.019=0.981と求める。
- 選択肢 ア不正解
- 0.729は0.9を3回かけた値で、全部の回線が直列と誤解した場合の間違った答えです。
- 選択肢 イ不正解
- 0.810は迂回ルートだけの稼働率(0.9×0.9)で、直通ルートとの並列の効果を考えていません。
- 選択肢 ウ正解
- 迂回ルート0.81と直通ルート0.9を並列で計算すると、1-(1-0.9)(1-0.81)=0.981となり正解です。
- 選択肢 エ不正解
- 0.999は3本の回線が全部並列だと誤解した場合の値(1-0.1^3)です。
覚えるポイント
- 直列系の稼働率は各要素の積
- 並列系の稼働率は 1 - (各要素の不稼働率の積)
間違えやすいところ
- 迂回ルートの直列結合(0.9×0.9)を考えず、全部の回線を並列として計算してしまう誤り
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問19
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.11 ↗(www.ipa.go.jp)
タスクの状態遷移(実行状態から実行可能状態への遷移)
テクノロジ系 · タスク管理 / 状態遷移 / ディスパッチ / プリエンプション
マルチタスクで動作するコンピュータにおけるタスクの状態遷移において、実行状態にあるタスクが実行可能状態へ遷移するのはどのような場合か。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:タスク(コンピュータが行う仕事の単位)は「実行可能」「実行」「待ち」の3つの状態を行き来します。実行状態から実行可能状態へ移るのは、時間切れになるか、より優先度の高い仕事にCPUを譲ったときです。
解き方
- タスク状態遷移図で、各状態の間を移る原因を整理する。
- 実行状態から実行可能状態へ戻るのはCPU使用権を一時的に失う場合なので、優先度の高いタスクの出現が当てはまると判断する。
- 選択肢 ア正解
- 自分より優先度の高いタスクが実行可能になると、実行中のタスクはCPUを譲り、実行可能状態へ移ります。
- 選択肢 イ不正解
- タスクが生成されたときは、まだ無い状態から「実行可能状態」へ移ります。
- 選択肢 ウ不正解
- 入出力要求の処理が完了したときは、「待ち状態」から「実行可能状態」へ移ります。
- 選択肢 エ不正解
- タスクが入出力要求を出すと、完了を待つため「実行状態」から「待ち状態」へ移ります。
覚えるポイント
- 実行状態→待ち状態:入出力要求など事象待ち
- 待ち状態→実行可能状態:事象完了(入出力完了など)
- 実行状態→実行可能状態:時間切れや高優先度タスクの割り込み
間違えやすいところ
- 実行可能状態と待ち状態を混同し、入出力要求で実行可能状態になると誤解するミス
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問20
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
Web環境におけるプログラムの形態(アプレット)
テクノロジ系 · アプレット / サーブレット / クライアントサイド実行
小さいアプリケーションプログラムを意味し、コンパイル済みのオブジェクトコードがサーバに格納されていて、クライアントからの要求によってクライアントへ転送されて実行されるプログラムはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:アプレットは、サーバからクライアントへ送られて、クライアント側で動く小さなプログラムです。一方サーブレットは、サーバ側で動き、結果だけをクライアントへ返します。
解き方
- 問題文の条件「コンパイル済みのオブジェクトコード」「サーバからクライアントへ転送されクライアント側で実行」を確認する。
- クライアント側で動くコンパイル済みの小型プログラムが「アプレット」だと特定する。
- 選択肢 ア正解
- アプレットはサーバからクライアントへ配られ、ブラウザなどクライアント側で実行される小さなプログラムです。
- 選択肢 イ不正解
- サーブレットはサーバ側で実行され、クライアントには処理結果(HTMLなど)だけを返す技術です。
- 選択肢 ウ不正解
- スクリプトはコンパイル済みの機械語ではなく、ソースコード(テキスト)のままインタプリタで実行されます。
- 選択肢 エ不正解
- スレッドはOSやプロセスの中でのCPU実行の単位(軽量プロセス)で、配布されるプログラムの種類ではありません。
覚えるポイント
- アプレット:サーバからダウンロードされクライアント側で実行
- サーブレット:Webサーバ側で動作して処理を行う
間違えやすいところ
- クライアント側で動くアプレットと、サーバ側で動くサーブレットを混同するミス
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問21
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.12 ↗(www.ipa.go.jp)
コンパイラにおける最適化の目的と動作
テクノロジ系 · コンパイラ / 最適化 / オブジェクトコード
コンパイラにおける最適化の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:コンパイラの最適化とは、プログラムの意味や実行結果を変えずに、実行速度やコードの大きさを良くするよう命令を組み直す処理です。
解き方
- コンパイラの処理段階(構文解析、意味解析、最適化、コード生成)での「最適化」の役割を確認する。
- 処理速度の向上や資源消費の削減を目的にコードを改善する記述を選択肢ウから見つける。
- 選択肢 ア不正解
- 中間コードを作るのはJavaのバイトコードコンパイラなどの機能で、最適化そのものの説明ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 開発環境と違うアーキテクチャ向けのコードを作るのは「クロスコンパイラ」の機能です。
- 選択肢 ウ正解
- コードを解析し、無駄な計算を省いたりレジスタの割当てを工夫したりして実行効率を上げるのが最適化です。
- 選択肢 エ不正解
- 実行時に変数の値や関数の呼び出しを表示するコードを足すのは、デバッグを助ける機能です。
覚えるポイント
- コンパイラの最適化:意味を変えずに実行速度向上やサイズ縮小を図る
- クロスコンパイル:異なるターゲットCPU向けのコードを生成する
間違えやすいところ
- 別の環境向けのコード生成(クロスコンパイラ)と最適化を混同する誤り
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問22
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
静的テストツールの機能
テクノロジ系 · 静的テスト / 静的解析ツール / 動的テスト
静的テストツールの機能に分類されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:静的テストツールは、プログラムを実行せずにソースコードや設計書を解析するツールです。実際に動かして確かめる動的テストツールとは区別します。
解き方
- 静的テスト(実行しない解析)と動的テスト(実行する検証)の違いを整理する。
- ソースコードを静的に解析し、文法の誤りや未使用変数、危険な書き方を指摘する機能が静的テストツールだと確認する。
- 選択肢 ア正解
- ソースコードを実行せずに文法やデータの流れを解析し欠陥を指摘するツールが静的テストツールです。
- 選択肢 イ不正解
- テスト用のドライバやスタブを作る機能は、単体テストの環境を整えるテスト実行支援ツールです。
- 選択肢 ウ不正解
- テストで通った経路から網羅度(カバレッジ)を測るツールは、実行を伴う動的テストツールです。
- 選択肢 エ不正解
- テストデータを自動で作るツールはテストデータ生成ツールで、静的な誤り検出のツールではありません。
覚えるポイント
- 静的テスト:コードを実行せずに解析(構文解析、コーディング規約違反検出など)
- 動的テスト:コードを実行して動作確認(カバレッジ計測、アサーションなど)
間違えやすいところ
- 網羅度(カバレッジ)を測るツールを、実行なしで使える静的ツールと勘違いする誤り
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問23
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
RFIDの活用事例
テクノロジ系 · RFID / ICタグ / 個体識別 / 無線通信
RFID(Radio Frequency Identification)の活用事例として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:RFIDは、小さな無線チップ(ICタグ)とアンテナを使い、電波で非接触に情報を読み書きして人や物を識別する技術です。
解き方
- RFIDの基本である「電波(RF)」と「非接触の識別(タグ・チップ)」を確認する。
- 各選択肢の技術(光学式バーコード、Bluetooth、IrDA、RFID)と比べ、微小無線チップによる管理を指す選択肢エを正解とする。
- 選択肢 ア不正解
- 紙に印刷したコードを光学的に読み取るのは、バーコードやQRコード(2次元コード)の技術です。
- 選択肢 イ不正解
- 携帯電話とヘッドフォンの間で近距離にデータを送るのは、主にBluetoothの例です。
- 選択肢 ウ不正解
- 赤外線を使ったデータ通信は、IrDA(赤外線通信の規格)などの技術です。
- 選択肢 エ正解
- 微小な無線チップ(ICタグ)で人や物を識別・管理するのが、RFIDの代表的な活用例です。
覚えるポイント
- RFID:電波を用いた非接触の微小ICタグによる識別・管理技術
- 光学式コード(バーコード/QR)とは異なり非接触・遮蔽物越しの一括読取が可能
間違えやすいところ
- バーコードやQRコードのような光学的な読み取りと、電波を使うRFIDを混同するミス
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問24
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.13 ↗(www.ipa.go.jp)
フラッシュメモリの特徴
テクノロジ系 · フラッシュメモリ / 不揮発性メモリ / 補助記憶装置
半導体記憶素子であるフラッシュメモリの特徴として、適切な記述はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:フラッシュメモリは、ブロック単位で電気的に消去できる不揮発性メモリです。電源を切っても内容が消えません。書き換えはバイト単位ではなく、決まったまとまり(ブロック)ごとに行います。
解き方
- 不揮発性メモリ(電源を切っても消えない)と揮発性メモリ(電源を切ると消える)の違いを整理する。
- ブロックごとに電気でまとめて消せる、というフラッシュメモリだけの特徴に合う選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 高速に書き換えられてCPUのキャッシュメモリに使われるのはSRAM(静止型RAM)です。
- 選択肢 イ不正解
- 紫外線を当てて内容を全部消すのはUV-EPROM(紫外線消去型ROM)です。
- 選択肢 ウ不正解
- 一定時間ごとに再書き込み(リフレッシュ)が必要なのはDRAM(動的RAM)です。
- 選択肢 エ正解
- 電気を使ってブロック(まとまった単位)ごとにまとめて消去できるのが正しい特徴です。
覚えるポイント
- フラッシュメモリはEEPROMの一種で、電気的にブロック単位で消去する不揮発性メモリです。
間違えやすいところ
- 紫外線で消すUV-EPROMや、再書き込みが必要なDRAMの特徴と混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問25
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
論理式の簡約化と等価な論理回路
テクノロジ系 · ブール代数 / 論理ゲート / NAND回路
論理式 X = NOT(A)・B + A・NOT(B) + NOT(A)・NOT(B) と同じ結果が得られる論理回路はどれか。ここで、・は論理積、+は論理和を表す。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:与えられた式は、ブール代数の公式で簡単にすると NOT(A・B) になります。これはNAND回路(否定論理積回路)と同じ働きです。式を整理するときは、共通部分をくくったりド・モルガンの法則を使ったりします。
解き方
- 式 NOT(A)・B + NOT(A)・NOT(B) を NOT(A) でくくり、NOT(A)・(B + NOT(B)) = NOT(A) とする。
- 残った NOT(A) + A・NOT(B) に分配法則を使い、(NOT(A) + A)・(NOT(A) + NOT(B)) = NOT(A) + NOT(B) を導く。
- ド・モルガンの法則で NOT(A) + NOT(B) = NOT(A・B) と変形し、NAND回路だと判断する。
- 選択肢 ア不正解
- AND回路の式は X = A・B であり、求めた式とは違います。
- 選択肢 イ正解
- NAND回路の式は X = NOT(A・B) = NOT(A) + NOT(B) で、式を簡単にした結果とぴったり一致します。
- 選択肢 ウ不正解
- OR回路の式は X = A + B であり、求めた式とは違います。
- 選択肢 エ不正解
- NOR回路の式は X = NOT(A + B) = NOT(A)・NOT(B) であり、求めた式とは違います。
覚えるポイント
- ブール代数の簡約化では、NOT(A) + A・NOT(B) = NOT(A) + NOT(B) = NOT(A・B) の変形パターンが頻出です。
間違えやすいところ
- 真理値表で00, 01, 10, 11を代入して確かめるとき、否定記号(NOT)の付け忘れによる計算ミスに注意しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問26
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
Web技術におけるスタイル指定の標準仕様
テクノロジ系 · CSS / HTML / Web標準
HTML文書の文字の大きさ、文字の色、行間などの視覚表現の情報を扱う標準仕様はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:文字の大きさや色、行間などの見た目を指定する標準仕様はCSSです。Webでは、文書の構造をHTMLが、見た目(スタイル)をCSSが担当するのが基本です。役割を分けることで、見た目を後からまとめて変えやすくなります。
解き方
- 問題が求めているのは「文字の大きさや色など見た目を決める仕様」だと確認する。
- 各選択肢の用語の意味を照らし合わせ、スタイルを指定するCSSを正解とする。
- 選択肢 ア不正解
- CMS(コンテンツ管理システム)は、Webの内容をまとめて作り・管理・配信する仕組みです。
- 選択肢 イ正解
- CSS(カスケーディングスタイルシート)は、HTMLの見た目やスタイルを指定する標準仕様です。
- 選択肢 ウ不正解
- RSSは、Webサイトの更新情報を配信するためのXML形式の決まりです。
- 選択肢 エ不正解
- Wikiは、利用者がブラウザから簡単にページを編集できる共同編集の仕組みです。
覚えるポイント
- HTMLは文書の構造を定義し、CSSは視覚的なデザインやレイアウト(見栄え)を制御します。
間違えやすいところ
- CSSとCMSは略称が似ていますが、CMSは管理の仕組み、CSSは見た目の指定です。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問27
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.14 ↗(www.ipa.go.jp)
入力データのエラー検出手法(チェック方式)
テクノロジ系 · データ品質 / 入力チェック / 論理チェック
伝票番号、注文日、商品コード、数量、顧客コードから成る注文データが入力されたとき、注文日が入カ日以前の営業日かどうかを検査するために行うチェックはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:注文日が入力日以前の営業日かを調べるのは論理チェックです。論理チェックは、複数の項目の関係や業務の決まりに矛盾がないかを確かめます。入力時のチェックには、ほかに書式を見るフォーマットチェックや順番を見るシーケンスチェックなどがあります。
解き方
- 注文日と入力日という関連する日付と、「営業日であること」という業務ルールとの整合性を確かめる要件を確認する。
- 項目どうしの矛盾や妥当性を調べる分類である論理チェックを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- シーケンスチェックは、データが番号順やコード順など決まった順番に並んでいるかを調べる方法です。
- 選択肢 イ不正解
- 重複チェックは、同じデータやキーがすでにないかを照合して調べる方法です。
- 選択肢 ウ不正解
- フォーマットチェックは、文字の種類や桁数、日付の書き方など形式が決まり通りかを調べる方法です。
- 選択肢 エ正解
- 論理チェックは、複数項目の関係や業務の前提に矛盾がないかを調べる方法です。
覚えるポイント
- 論理チェックは、項目間の相関関係や業務ロジック上の妥当性(例:開始日≦終了日、注文日≦入力日)を検証します。
間違えやすいところ
- 日付が正しい形式か調べるのがフォーマットチェック、その日付が業務ルールに合うか調べるのが論理チェックです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問28
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
サンプリング音声のデータ量と記録可能時間の計算
テクノロジ系 · サンプリング / データ容量 / 単位換算
音声のサンプリングを1秒間に11,000回行い、サンプリングした値をそれぞれ8ビットのデータとして記録する。このとき、512×10^6 バイトの容量をもつフラッシュメモリに記録できる音声の長さは、最大何分か。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:記録できる音声の長さは、容量を1秒あたりのデータ量で割って求めます。1秒あたりは「サンプリング回数 × 1回のビット数」で計算します。最後に秒を60で割って分に直すのを忘れないようにします。
解き方
- 1秒あたりのデータ量を求める: 11,000回/秒 × 8ビット/回 = 88,000ビット/秒 = 11,000バイト/秒。
- 記録できる全体の時間(秒)を求める: (512 × 10^6) ÷ 11,000 = 512,000 / 11 秒。
- 秒を分に直す: (512,000 / 11) ÷ 60 = 512,000 ÷ 660 ≒ 775.75分。
- 記録できる整数の最大分数として775分を求める。
- 選択肢 ア不正解
- 計算の途中で桁を10倍ずらすなどしたときに出る誤った値です。
- 選択肢 イ不正解
- ビットとバイトの換算をせずに計算したときなどに出る値です。
- 選択肢 ウ正解
- 512,000,000 ÷ (11,000 × 60) ≒ 775.75 となり、最大で775分です。
- 選択肢 エ不正解
- サンプリング回数の数値を間違って当てはめたときなどに生じる誤りです。
覚えるポイント
- 8ビット=1バイトなので、11,000回×8ビットは毎秒11,000バイトと即座に換算できます。
間違えやすいところ
- 秒を分に直すとき60で割るのを忘れるミスや、ビットとバイトの混同に注意しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問29
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
コンピュータグラフィックスの表示技術
テクノロジ系 · アンチエイリアシング / 画像処理 / コンピュータグラフィックス
液晶ディスプレイなどの表示装置において、傾いた直線を滑らかに表示する手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:傾いた直線を滑らかに見せる手法はアンチエイリアシングです。画面は小さな点(ピクセル)で描くため、斜めの線は階段状のギザギザ(ジャギー)になります。境界に中間の色を置いて、ギザギザを目立たなくするのがこの手法です。
解き方
- 斜めの直線のギザギザ(ジャギー)を滑らかにするCG技術の名前を思い出す。
- 選択肢の中から、ギザギザを減らすアンチエイリアシングを選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- アンチエイリアシングは、ピクセルの境目に中間色を置いてギザギザを目立たなくし、滑らかに見せる技術です。
- 選択肢 イ不正解
- テクスチャマッピングは、3Dモデルの表面に模様の画像を貼って質感を出す手法です。
- 選択肢 ウ不正解
- モーフィングは、ある形から別の形へ滑らかに変えるCGアニメーションの手法です。
- 選択肢 エ不正解
- レイトレーシングは、光の道すじを逆にたどって反射や屈折、影などを精密に描く手法です。
覚えるポイント
- 傾いた線やエッジのギザギザ(ジャギー)を中間色で滑らかにする技術がアンチエイリアシングです。
間違えやすいところ
- テクスチャマッピング(模様を貼る)やレイトレーシング(光を追う)など、ほかの3DCGの手法と混同しないように整理しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問30
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
関係データベースの基本構造
テクノロジ系 · 関係データベース / リレーショナルモデル / 表表現
関係データベース(RDB)の特徴的なデータ表現として、適切な説明はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:関係データベースでは、データを2次元の表(行と列)で表します。表どうしの結び付きは、共通する値(主キーと外部キー)を使って論理的に表します。これはE.F.コッドが考えたリレーショナルモデルに基づきます。
解き方
- 関係データベースの基本の形(2次元の表)を確認する。
- ほかのデータベースモデル(階層型・ネットワーク型、オブジェクト指向型、XMLなど)の説明を外して正解を決める。
- 選択肢 ア不正解
- ポインタで親子の関係を表すのは、階層型やネットワーク型データベースの特徴です。
- 選択肢 イ不正解
- タグで構造と意味を表すのは、XMLデータベースやマークアップ言語の特徴です。
- 選択肢 ウ不正解
- データと手続きをまとめてカプセル化するのは、オブジェクト指向データベースの特徴です。
- 選択肢 エ正解
- 関係データベースは、データを2次元の表(行と列からなるリレーション)で表します。
覚えるポイント
- 関係データベース(RDB)=データを2次元の表(テーブル)で表現するデータベースモデルです。
間違えやすいところ
- ポインタを使うネットワーク型・階層型モデルや、カプセル化するオブジェクト指向モデルと混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問31
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.15 ↗(www.ipa.go.jp)
関係代数における集合演算の等価式
テクノロジ系 · 関係演算 / 集合論 / 差集合 / 共通集合
同じ属性から成る関係 R と S がある。R と S の属性値の一部が一致する場合、関係演算 R - (R - S) と同じ結果が得られるものはどれか。ここで、- は差集合、∩ は共通集合、∪ は和集合、× は直積、÷ は商の演算を表す。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:R - (R - S) は R ∩ S と同じ結果になります。Rから「RだけにありSにない部分」を取り除くと、RとSが重なる部分だけが残るからです。ベン図をかくと分かりやすいです。
解き方
- ベン図で、関係R全体から「RのうちSに含まれない部分(R - S)」を取り除く場面を考える。
- 残るのは「RとSが重なる部分」なので、共通集合 R ∩ S と一致すると確認する。
- 選択肢 ア正解
- Rから「Rだけに含まれる要素」を取り除くと、RとSの両方に共通する要素の集合(R ∩ S)が残ります。
- 選択肢 イ不正解
- R ∪ S は和集合で、RまたはSの少なくとも一方に入る要素全体です。
- 選択肢 ウ不正解
- R × S は直積で、タプルのすべての組み合わせからなる新しい関係を作ります。
- 選択肢 エ不正解
- R ÷ S は商で、Sのすべてのタプルと組み合わさるRの属性値を取り出す演算です。
覚えるポイント
- R - (R - S) = R ∩ S です。Rから「Sに含まれないRの要素」を取り除くと、共通部分だけが残ります。
間違えやすいところ
- カッコをそのまま外して R - R + S = S のように計算しないよう、集合のベン図で確認しましょう。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前 問32
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
UMLクラス図の多重度と解釈
テクノロジ系 · UML / クラス図 / 多重度
UMLを用いて表現されたデータモデルにおいて、納品クラス側に「1..*」、請求クラス側に「0..1」の多重度が定義されている。このモデルの解釈として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:多重度は、相手のクラスのインスタンスがいくつ対応するかを表します。納品から見た請求は「0..1」なので、1回の納品に請求は0件か1件しか対応しません。逆に請求から見た納品は「1..*」なので、1つの請求に1つ以上の納品をまとめられます。
解き方
- 納品から見た請求の多重度が「0..1」であり、1回の納品に請求は0件か1件しか付かないことを確かめる。
- 請求から見た納品の多重度が「1..*」であり、1つの請求に複数の納品をまとめられることを導く。
- 選択肢 ア不正解
- 1回の納品に対する請求は0件か1件なので、分割請求はできません。
- 選択肢 イ不正解
- この図には支払や相殺の関係が定義されていないため、そのようには読み取れません。
- 選択肢 ウ不正解
- 請求の多重度に0が含まれるため、納品と同時でなくてもよいことを表しています。
- 選択肢 エ正解
- 請求から見た納品が1以上なので、複数回の納品を1つの請求にまとめられます。
覚えるポイント
- 多重度は対象クラスの反対側の端点に書かれた数値範囲(0..1、1..*など)を読み取ります。
間違えやすいところ
- 自分に近い側に書かれた数値を、自分の対応数と読み違えないようにします。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問33の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
DBMSにおけるデッドロックの定義
テクノロジ系 · データベース / 排他制御 / デッドロック
DBMSにおけるデッドロックの説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:デッドロックとは、複数のトランザクションが互いに相手のロックしている資源を要求し合い、永久に待ち続ける状態です。お互いが相手のロック解除を待つため、外部から検知して片方を強制的に取り消すなどの介入がないと処理が進みません。
解き方
- デッドロックの本質が「互いに相手の資源を要求して循環待ちになる状態」であることを確かめる。
- 各選択肢を照合し、単なる待ち状態やロックの仕組みそのものと区別して正しい記述を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 2相ロックでロックを取得してから解放するまでの流れの説明で、デッドロックとは関係ありません。
- 選択肢 イ不正解
- 先行するロックが外れるのを待つだけの、普通のロック待ちの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 他のトランザクションからアクセスさせないようにする、排他制御そのものの説明です。
- 選択肢 エ正解
- 互いに相手のロック資源を要求して待ち続け、実行できなくなる状態で、デッドロックの正しい説明です。
覚えるポイント
- デッドロックは「互いに相手のロック資源を要求し合って永久に待たされる循環待ち状態」です。
間違えやすいところ
- 1つの資源を片方が待っているだけの普通のロック競合と混同しないようにします。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問34の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.16 ↗(www.ipa.go.jp)
関係代数における各種操作の定義
テクノロジ系 · 関係データベース / 関係代数 / 結合
関係データベースの操作の説明のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:関係代数では、行を取り出すのが「選択」、列を取り出すのが「射影」、複数の表を結びつけて1つにするのが「結合」です。名前と働きの組み合わせを正しく覚えることが大切です。
解き方
- 選択は行、射影は列、結合は表同士の連結という関係代数の定義を確認する。
- 「選択」と「射影」で行と列が入れ替わっている点に気づき、正しいアを選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- 結合は複数の表を共通の属性などで結びつけ、1つの表を作る操作なので正しい説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 条件に合う行を取り出す操作は「選択」であり、射影ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 特定の列を取り出す操作は「射影」であり、選択ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 挿入は表に新しい行を追加する操作であり、列を挿入するものではありません。
覚えるポイント
- 選択(selection)は横方向(行)の切り出し、射影(projection)は縦方向(列)の切り出しです。
間違えやすいところ
- 選択と射影の対象が行か列かを逆に覚えてしまう間違いが多いです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問35の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
媒体障害回復のためのバックアップデータ
テクノロジ系 · データベース回復 / 媒体障害 / ログデータ
媒体障害時のデータベース回復に備え、あるバックアップ時点から次のバックアップ時点までの間のデータとして、稼働中のデータベースとは別の媒体に保存しておく必要のあるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:媒体障害から復旧するには、バックアップ以降の更新を記録した「ログデータ」を別の媒体に保存しておく必要があります。バックアップを戻した後に、このログを使って更新をやり直す(ロールフォワード)ことで最新状態に戻せるからです。
解き方
- 媒体障害から最新のコミット時点まで戻すロールフォワードの手順を思い出す。
- バックアップ間の更新履歴を再生するために必要なのがログデータだと特定する。
- 選択肢 ア不正解
- インデックスは検索を速くするための索引で、表を復旧した後に作り直せます。
- 選択肢 イ不正解
- チェックポイントはバッファを書き出した時点の記録で、主にシステム障害時の復旧範囲の判断に使います。
- 選択肢 ウ不正解
- ディクショナリは表の定義やスキーマ情報を管理するメタデータです。
- 選択肢 エ正解
- 更新の履歴を時系列で記録したログデータを別媒体に残すことで、バックアップ以降の更新を再現できます。
覚えるポイント
- 媒体障害回復=バックアップのリストア+ログファイル(更新後ジャーナル)によるロールフォワードです。
間違えやすいところ
- チェックポイントを使うシステム障害復旧と、別媒体のログを使う媒体障害復旧を混同しないようにします。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問36の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
OSI参照モデルの各層と中継装置
テクノロジ系 · OSI基本参照モデル / リピータ / ブリッジ / ルータ
OSI基本参照モデルの各層で中継する装置を、物理層で中継する装置、データリンク層で中継する装置、ネットワーク層で中継する装置の順に並べたものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:下位3層の中継装置は、物理層が「リピータ」、データリンク層が「ブリッジ」、ネットワーク層が「ルータ」です。扱う住所が、電気信号、MACアドレス、IPアドレスと順に変わるイメージで覚えるとよいです。
解き方
- 物理層で中継する装置がリピータであることを確認する。
- データリンク層で中継する装置がブリッジであることを確認する。
- ネットワーク層で中継する装置がルータであることを確認し、順序を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- ブリッジは第2層、リピータは第1層なので順序が違います。
- 選択肢 イ不正解
- ブリッジは第2層、ルータは第3層、リピータは第1層なので順序が違います。
- 選択肢 ウ正解
- 物理層がリピータ、データリンク層がブリッジ、ネットワーク層がルータで正しい順序です。
- 選択肢 エ不正解
- ルータは第3層、ブリッジは第2層なので順序が逆になっています。
覚えるポイント
- 層と装置の対応:第1層物理層=リピータ、第2層データリンク層=ブリッジ、第3層ネットワーク層=ルータ、第4層以上=ゲートウェイです。
間違えやすいところ
- ブリッジ(第2層)とルータ(第3層)の階層の順序を取り違える間違いがあります。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問37の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
TCP/IP階層モデルにおけるTCPの所属層
テクノロジ系 · TCP/IP / トランスポート層 / 階層モデル
TCP/IP階層モデルにおいて、TCPが属する層はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:TCP/IP階層モデルでTCPが属するのはトランスポート層です。TCPはポート番号でアプリケーションを識別し、信頼性の高いデータ転送を担います。
解き方
- TCP/IPの4階層(アプリケーション、トランスポート、インターネット、リンク)を整理する。
- ポート番号で通信を管理し、信頼性の高い転送を担うTCPはトランスポート層だと特定する。
- 選択肢 ア不正解
- アプリケーション層にはHTTPやFTP、SMTPなどのプロトコルが属します。
- 選択肢 イ不正解
- インターネット層にはIPやICMP、ARPなどのプロトコルが属します。
- 選択肢 ウ正解
- TCPやUDPは、通信の信頼性やポート番号を扱うトランスポート層に属します。
- 選択肢 エ不正解
- リンク層にはEthernetやPPPなどが属します。
覚えるポイント
- TCPとUDPはどちらもトランスポート層のプロトコルです。
間違えやすいところ
- IPはインターネット層、TCPはトランスポート層と、別の層に属する点を見落としやすいです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問38の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.17 ↗(www.ipa.go.jp)
電子メールへの添付機能規格
テクノロジ系 · 電子メール / MIME / SMTP
TCP/IPを利用している環境で、電子メールに画像データなどを添付するための規格はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:電子メールで画像などを添付するための規格はMIMEです。元々のSMTPは7ビットのテキストしか送れなかったため、画像などのデータをテキストに変換して送れるようにMIMEが定められました。
解き方
- メールで画像などを添付できるようにする拡張規格を問うていることを確認する。
- JPEGやMPEGは圧縮形式、SMTPは送信プロトコルなので、添付用のMIMEを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- JPEGは静止画の圧縮形式であり、メールの添付規格ではありません。
- 選択肢 イ正解
- MIMEはメールで画像や音声などのテキスト以外のデータを扱うための標準規格です。
- 選択肢 ウ不正解
- MPEGは動画や音声の圧縮形式です。
- 選択肢 エ不正解
- SMTPはメールを送るプロトコルですが、添付を定義する規格はMIMEです。
覚えるポイント
- メールに画像・音声・マルチバイト文字を載せる拡張規格はMIME(マイム)です。
間違えやすいところ
- メールを送るSMTPと、添付や多言語を扱うMIMEの役割を混同しやすいです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問39の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
ネットワーク疎通確認コマンド
テクノロジ系 · ネットワーク診断 / ping / ICMP
TCP/IPネットワークにおいて、ネットワークの疎通確認に使われるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ネットワークの疎通確認に使うのはpingです。pingはICMPのエコー要求とエコー応答を使い、相手にパケットが届くか、往復にどれだけ時間がかかるかを調べます。
解き方
- 相手と正しく通信できるかを確かめる疎通確認の機能を問うていることを確認する。
- ICMPを使い、相手へのパケット到達性を確かめるpingを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- BOOTPは端末が起動時にIPアドレスなどの設定を取得するためのプロトコルです。
- 選択肢 イ不正解
- DHCPはIPアドレスなどのネットワーク設定を自動で割り当てるプロトコルです。
- 選択肢 ウ不正解
- MIBはSNMPで機器を管理するときに参照する管理情報のデータベースです。
- 選択肢 エ正解
- pingはICMPを使って、指定した相手と通信できるかを確かめるプログラムです。
覚えるポイント
- pingはICMPのエコー要求/応答を用いてホスト間のネットワーク疎通を確認します。
間違えやすいところ
- 機器を監視するSNMP/MIBと、相手への到達性を確かめるpingを混同しないようにします。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問題問40の出題条件による。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
メッセージ認証符号におけるメッセージダイジェストの目的
テクノロジ系 · セキュリティ / メッセージダイジェスト / 完全性
通信で送受信されるデータの完全性を保証する技術としてメッセージ認証符号(MAC)がある。この機構においてメッセージダイジェスト(ハッシュ値)を利用する目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:メッセージダイジェスト(ハッシュ値)は、データが途中で書き換えられていないかを確かめるために使います。ハッシュ値とは、データを短い固定長の値に変換したものです。元のデータが少しでも変わると全く別の値になるので、改ざんを検知して完全性を確認できます。
解き方
- メッセージ認証符号(MAC)で使われるメッセージダイジェストの役割を確認する。
- わずかな入力の違いで出力が大きく変わる性質(雪崩効果)により、改ざんを検知できると導く。
- 選択肢 ア正解
- 送信側と受信側でメッセージダイジェストを比べれば、途中でデータが書き換えられていないかを確かめられます。
- 選択肢 イ不正解
- 暗号化方式の確認は通信の取り決め(ハンドシェイク)で行われ、メッセージダイジェストの役割ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- ダイジェストは「要約」という意味ですが、人が読む文章のあらすじを指すものではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 通信内容を隠す(秘匿する)には暗号化を使います。ハッシュ値を付けても本文を隠すことはできません。
覚えるポイント
- ハッシュ値(メッセージダイジェスト)の目的は完全性の検証(改ざん検知)である
間違えやすいところ
- ダイジェストという言葉から、メッセージ本文の概要や要約文だと勘違いすること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(情報セキュリティ・メッセージ認証符号・ハッシュ関数)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.18 ↗(www.ipa.go.jp)
パスワードファイル不正アクセスに対する盗用防止策
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 認証 / ハッシュ関数 / パスワード保護
入力パスワードと登録パスワードを照合して利用者を認証するシステムにおいて、保管されているパスワードファイルが不正アクセスを受けた場合のパスワード盗用防止策として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:パスワードは平文(そのままの文字列)で保存せず、ハッシュ値に変換して保存します。ハッシュ値から元のパスワードを復元するのは難しいため、ファイルが漏れても盗用を防げます。認証時は、入力されたパスワードを同じ方法で変換し、保存した値と比べます。
解き方
- パスワードファイルが漏れたときに、平文のパスワードが見えない保存方法を考える。
- 元に戻せないハッシュ値で保存し、照合時は入力も同じハッシュ関数に通して比べる方法(エ)を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 利用者IDのほうを登録するだけで、パスワード自体は平文で保存されたままなので盗用を防げません。
- 選択肢 イ不正解
- 圧縮は元に戻せる変換なので、解凍すれば平文のパスワードが簡単に分かってしまいます。
- 選択肢 ウ不正解
- パスワードをそのまま保存しているため、ファイルを盗まれると中身が丸見えになります。
- 選択肢 エ正解
- 元に戻せないハッシュ値だけを保存すれば、ファイルが漏れてもパスワードの復元は難しく盗用を防げます。
覚えるポイント
- パスワードは平文で保存せず、一方向ハッシュ関数を通したハッシュ値で保存する
間違えやすいところ
- 圧縮や元に戻せる暗号化をしておけばパスワードを守れると誤解すること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(ユーザ認証方式・一方向性ハッシュ関数の利用)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
ウイルス対策ソフトにおけるパターンマッチング方式
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / マルウェア対策 / パターンマッチング
コンピュータウイルス対策ソフトにおける「パターンマッチング方式」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:パターンマッチング方式は、既知のウイルスが持つ特徴的なデータ(シグネチャコード)と照合してウイルスを見つけます。ウイルス検出には、ほかにもファイルの変化を追う整合性チェック方式や、怪しい動きを監視するビヘイビア方式(振る舞い検知)があります。
解き方
- 各選択肢がどのウイルス検出方法に当てはまるかを考える。
- 既知ウイルスの特徴パターンと照合する記述(イ)をパターンマッチング方式だと特定する。
- 選択肢 ア不正解
- 感染前後のファイルを比べて変化を調べる方法は、整合性チェック(インテグリティチェック)方式の説明です。
- 選択肢 イ正解
- 既知ウイルスのシグネチャコード(特徴的なコードパターン)と照合するのがパターンマッチング方式です。
- 選択肢 ウ不正解
- 異常な現象や怪しい動きを監視して見つける方法は、ビヘイビア(振る舞い検知)方式の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- チェックサムを照合して改ざんや変化を見つける方法は、チェックサム法(整合性チェック)の説明です。
覚えるポイント
- パターンマッチングは「シグネチャコード(定義ファイル)」と照合する方式
間違えやすいところ
- チェックサム法や振る舞い検知(ビヘイビア法)をパターンマッチングと取り違えること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(マルウェア検出手法)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
電子メール送信時の宛先確認が有効なセキュリティ対策
テクノロジ系 · 情報セキュリティ / 電子メールセキュリティ / ヒューマンエラー対策
電子メールを送信する際に、送信者自身に対して宛先アドレスの再確認を求める運用や機能が有効であるセキュリティ対策はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:送信時に宛先をもう一度確認させる仕組みは、電子メールの誤送信対策です。誤送信は、宛先の自動補完の選び間違いや入力ミスで、意図しない相手に情報を送ってしまう人のミスです。送信前に確認画面を出せば、このリスクを大きく減らせます。
解き方
- 問題文の対策(送信者に宛先アドレスを確認させること)の目的を考える。
- 宛先を間違えて送る人のミスを防ぐ「電子メールの誤送信対策」に当てはまると確認する。
- 選択肢 ア不正解
- OP25Bは、プロバイダが25番ポートの通信を止めてスパム送信を防ぐネットワーク側の対策です。
- 選択肢 イ不正解
- SPFは、DNSに正しい送信元サーバのIPアドレスを登録して送信元を確かめる技術です。
- 選択肢 ウ正解
- 送信時に宛先アドレスを送信者自身に確認させることは、入力ミスによる誤送信の防止に効果的です。
- 選択肢 エ不正解
- 不正中継対策は、第三者にメールサーバを使われるのを防ぐためSMTP認証や中継制限を設ける技術です。
覚えるポイント
- 宛先アドレス確認や送信保留機能は「メール誤送信対策」の典型的なアプローチ
間違えやすいところ
- OP25BやSPFなど、サーバ側の迷惑メール対策と取り違えること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(情報セキュリティ対策・ヒューマンエラー防止)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.19 ↗(www.ipa.go.jp)
モジュール設計書に基づくモジュール強度の評価
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / モジュール設計 / モジュール強度 / 論理的強度
あるモジュールの設計書には「上位モジュールから渡される処理コードに対応した処理をする。処理コードが"I"のときは挿入処理、"U"のときは更新処理、"D"のときは削除処理である」と記述されている。このモジュール強度に対する評価として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:引数の処理コードで内部の機能を選んで動かすモジュールは「論理的強度」です。モジュール強度(凝集度)は高い順に、機能的>情報的>連絡的>手順的>時間的>論理的>暗合的となります。論理的強度は引数の変更が全体に影響しやすいため、機能ごとに分けるか入口点を分けるのがよいとされます。
解き方
- 設計書で、渡された処理コード(I, U, D)により挿入・更新・削除を選んで実行している点に注目する。
- 引数で処理を選ぶ構造が「論理的強度」の定義に当てはまると判断し、エを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 暗合的強度は関係のない機能がばらばらに集まった最も低い強度で、本問の明確な分類によるまとめ方とは違います。
- 選択肢 イ不正解
- 情報的強度は同じデータを扱う複数の入口点を分けた設計で、本問は1つの引数で分岐するため当てはまりません。
- 選択肢 ウ不正解
- 連絡的強度は共通のデータを受け渡しながら一連の処理をする構造で、コードで分岐する本問とは異なります。
- 選択肢 エ正解
- 関連する機能を引数のコードで選んで実行するモジュールは「論理的強度」で、機能ごとの分割や入口点の分離が勧められます。
覚えるポイント
- フラグや引数コードで処理を分岐選択するモジュールは「論理的強度」
間違えやすいところ
- 同じデータに関する操作だからと、入口点が分かれていないのに「情報的強度」と勘違いすること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(構造化設計・モジュール強度)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
オブジェクト指向の基本概念の組合せ
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / オブジェクト指向 / カプセル化 / 継承 / 抽象化
オブジェクト指向の基本概念の組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:オブジェクト指向の基本概念は「抽象化・カプセル化・継承・クラス」です。オブジェクト指向は、データとそれを扱う手続きをひとつの「オブジェクト」としてまとめて考える考え方です。共通点を抜き出す抽象化、中身を隠してまとめるカプセル化、親の定義を引き継ぐ継承などがあります。
解き方
- 各選択肢の用語を調べ、オブジェクト指向の主な特徴を表す概念かを確かめる。
- 「抽象化」「カプセル化」「継承」「クラス」の4つがそろう選択肢エを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 仮想化はインフラの技術、構造化は構造化プログラミング、投影は関係データベースの演算で、オブジェクト指向の概念ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 具体化・構造化・連続は、オブジェクト指向ならではの基本概念の組み合わせではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 正規化は関係データベースの設計手法で、オブジェクト指向の主な概念ではありません。
- 選択肢 エ正解
- 抽象化・カプセル化・継承・クラスは、どれもオブジェクト指向の基本概念です。
覚えるポイント
- オブジェクト指向の重要用語:クラス、カプセル化、継承(インヘリタンス)、多相性(ポリモーフィズム)、抽象化
間違えやすいところ
- データベースの正規化や構造化手法など、別分野の用語と取り違えること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(オブジェクト指向設計・オブジェクト指向の基本概念)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.20 ↗(www.ipa.go.jp)
内部構造を考慮しないブラックボックステスト
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / ソフトウェアテスト / ブラックボックステスト
モジュールの内部ロジックやプログラム構造を考慮することなく、仕様書に定義された入出力の対応関係どおりに正しく機能するかどうかをテストする手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:内部構造を見ずに仕様書どおり動くかを確かめるのがブラックボックステストです。テストは視点で2つに分かれ、内部の分岐や構造まで見て試すのがホワイトボックステスト、中身を黒い箱とみなして入出力を試すのがブラックボックステストです。後者は同値分割や境界値分析を使います。
解き方
- 「内部構造を考慮しない」「仕様書どおりに動くか試す」という条件に注目する。
- 外部の仕様だけをもとに入出力を確かめる「ブラックボックステスト」を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- トップダウンテストは結合テストで、上位モジュールからスタブ(仮の下位モジュール)を使って順に組み合わせる方法です。
- 選択肢 イ正解
- 内部構造を意識せず、仕様書の入力と期待する出力が一致するかを確かめるテスト方法です。
- 選択肢 ウ不正解
- ボトムアップテストは結合テストで、下位モジュールからドライバ(仮の上位モジュール)を使って順に組み合わせる方法です。
- 選択肢 エ不正解
- ホワイトボックステストは、プログラムの内部構造や処理の分かれ道に注目して行うテスト方法です。
覚えるポイント
- ブラックボックス=仕様書ベース(内部構造を見ない)、ホワイトボックス=内部構造・コードベース
間違えやすいところ
- 結合テストの順序(トップダウン/ボトムアップ)と、単体テストの着眼点(ブラックボックス/ホワイトボックス)を取り違えること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(ソフトウェアテスト手法・ブラックボックステスト)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
保守変更による予期せぬ影響を確認するテスト手法
テクノロジ系 · ソフトウェア工学 / ソフトウェアテスト / リグレッションテスト / 退行テスト
ソフトウェアテストの種類のうち、ソフトウェアの保守や機能改修のために行った変更によって、変更の影響を受けないはずの既存の箇所に不具合や悪影響を及ぼしていないかを確認する目的で行うテストはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:改修で思わぬ場所に不具合が出ていないか確かめるのがリグレッションテストです。ソフトの修正や仕様変更をすると、直した場所以外に副作用が出ることがあり、これを退行(デグレード)と呼びます。過去のテストを再実行して、既存部分が正しく動くことを保証します。
解き方
- 問題文の「変更で、影響がないはずの箇所に悪影響が出ていないか確かめる」目的に注目する。
- 変更によるデグレードの有無を確かめる「リグレッションテスト(回帰テスト)」を正解とする。
- 選択肢 ア不正解
- 運用テストは本番前などに、実際の運用環境で業務どおり動くかを利用者側が確かめるテストです。
- 選択肢 イ不正解
- 結合テストは、別々に作った複数のモジュールを組み合わせ、連携が正しいかを確かめるテストです。
- 選択肢 ウ不正解
- システムテストは、システム全体で機能や性能・安全面の要件を満たすかを確かめる総合テストです。
- 選択肢 エ正解
- 修正や変更のあとに、影響がないはずの既存部分に不具合(デグレード)が出ていないか確かめるテストです。
覚えるポイント
- リグレッションテスト=変更による副作用(デグレード)がないか確認する回帰・退行テスト
間違えやすいところ
- システムテストや運用テストのような工程と、改修時に繰り返すリグレッションテストとを取り違えること
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(ソフトウェア保守・リグレッションテスト)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
WebサービスにおけるSOAPの役割
テクノロジ系 · Webサービス / SOAP / XML
ネットワーク経由でWebサービスを連携・利用するアーキテクチャにおいて、SOAPが果たす役割として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:SOAPは、プログラム同士がXML形式のメッセージをやり取りするための通信の約束事です。Webサービスでは、役割ごとに決まった技術を使い分けます。インタフェース(接続の窓口)の定義はWSDL、サービスの登録と検索はUDDIが担当します。
解き方
- Webサービスに関連する標準仕様(SOAP、WSDL、UDDIなど)の各機能と役割を整理します。
- SOAPがXML形式でデータを送るメッセージの規約であることを確かめ、当てはまる選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- インタフェース仕様をXMLで記述する規約はWSDL(Web Services Description Language)の役割です。
- 選択肢 イ不正解
- サービスの情報を登録・検索する仕組みはUDDI(Universal Description, Discovery, and Integration)の役割です。
- 選択肢 ウ正解
- SOAP(Simple Object Access Protocol)は、プログラム間でXML形式のメッセージを送受信する通信規約です。
- 選択肢 エ不正解
- 配信保証や重複防止など高信頼な転送を定めるのはWS-Reliabilityなどの別の仕様です。
覚えるポイント
- SOAPはXML形式メッセージの通信規約、WSDLはインタフェース記述、UDDIは検索レジストリ
間違えやすいところ
- インタフェース定義を行うWSDLとメッセージ交換を行うSOAPを混同しないように注意する
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問49
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
スパイラルモデルの特徴
テクノロジ系 · ソフトウェア開発モデル / スパイラルモデル
システムの開発工程において、要求分析から設計・実装・テストまでの一連のサイクルを繰り返しながら段階的に完成度を高めていく開発手法はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:スパイラルモデルは、開発の流れを何度も繰り返して少しずつ完成度を高める開発方法です。要求分析・設計・実装・評価という一連の工程を、渦巻きのように反復します。主要な部分ごとに分けて進めるため、リスクを見つけやすいのが特徴です。
解き方
- 各開発モデル(ウォータフォール、スパイラル、プロトタイピング等)の特徴と進め方を確認します。
- 要求分析から実装までのサイクルを繰り返して広げていくモデルとしてスパイラルモデルを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- ウォータフォールモデルは、上流の工程から下流へ、原則として後戻りせず順番に進める方法です。
- 選択肢 イ正解
- スパイラルモデルは、要求分析から実装・評価までの開発サイクルを繰り返して進める方法です。
- 選択肢 ウ不正解
- プロトタイピングモデルは、開発の早い段階で試作品を作り、利用者の要求を確かめる方法です。
- 選択肢 エ不正解
- リレーショナルモデルは関係データベースのデータの表し方であり、開発の進め方ではありません。
覚えるポイント
- スパイラルモデルはリスク低減を目的に開発工程全体を反復しながら拡張する手法
間違えやすいところ
- 試作品で要求を確定するプロトタイピングと、反復サイクルで製品自体を段階的に作り上げるスパイラルモデルの違いを意識する
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問50
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.21 ↗(www.ipa.go.jp)
アローダイアグラムによる最早結合時刻の算出
マネジメント系 · プロジェクトマネジメント / 日程計画 / アローダイアグラム
提示されたアローダイアグラムにおいて、結合点5の最早結合時刻(日)は何日となるか。結合点1を開始日0日とする。 【各作業】1→2: 作業A(3日), 1→3: 作業B(2日), 2→3: 作業C(1日), 2→4: 作業D(4日), 2→5: 作業E(2日), 3→5: 作業F(2日), 4→5: ダミー作業(0日), 4→6: 作業G(1日), 5→6: 作業H(1日)
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:最早結合時刻は、その点に届くすべての作業が終わる最も早い時刻で、前の点の時刻と日数を足した値の最大値(Max)で求めます。複数の道が合流するときは、一番遅く終わる道に合わせる必要があるからです。
解き方
- 開始点1を0日として各結合点の最早時刻を順に計算します。結合点2は0+3=3日です。
- 結合点3は、1→3(0+2=2日)と2→3(3+1=4日)の最大値なので4日になります。
- 結合点4は、2→4(3+4=7日)より7日になります。
- 結合点5に合流する道を比べます。2→5は3+2=5日、3→5は4+2=6日、4→5(ダミー)は7+0=7日です。最大値をとるので結合点5は7日になります。
- 選択肢 ア不正解
- 4日は結合点3の最早結合時刻であり、結合点5に着くにはさらに日数がかかります。
- 選択肢 イ不正解
- 5日は結合点2から作業E(2日)だけを通った値で、他の合流経路がまだ終わっていません。
- 選択肢 ウ不正解
- 6日は結合点3から作業F(2日)を通った値で、結合点4からの経路が考えられていません。
- 選択肢 エ正解
- 結合点1→2→4で7日かかり、日数0のダミー作業を通って着くので最大値の7日になります。
覚えるポイント
- 最早結合時刻の合流点では各先行経路の計算結果のうち「最大値」を採用する
間違えやすいところ
- 所要日数0のダミー作業を見落として、結合点4からの合流を考慮から外してしまうミスに注意する
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問51
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
ファンクションポイント値の計算
マネジメント系 · 工数見積り / ファンクションポイント法
表に示す機能タイプごとの個数と重み付け係数をもち、複雑さの補正係数が0.75であるソフトウェアのファンクションポイント値は幾らか。 【機能タイプと個数・重み付け係数】 外部入力: 個数1, 重み4 外部出力: 個数2, 重み5 内部論理ファイル: 個数1, 重み10 外部インタフェースファイル: 個数0, 重み7 外部照会: 個数0, 重み4
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ファンクションポイント法では、機能ごとの個数に重みを掛けて合計し、最後に補正係数を掛けて値を出します。まず重み付きの合計(未調整FP)を求めます。その後、複雑さの補正係数を掛けて最終的なFP値とします。
解き方
- 各機能タイプの未調整FPを計算します。外部入力:1×4=4、外部出力:2×5=10、内部論理ファイル:1×10=10、その他は0です。
- 合計して未調整FP=4+10+10=24を求めます。
- 未調整FPに複雑さの補正係数0.75を掛けます:24×0.75=18。
- 選択肢 ア正解
- 未調整FPの24に複雑さの補正係数0.75を掛けると18になり、正しい値です。
- 選択肢 イ不正解
- 24は補正係数を掛ける前の未調整ファンクションポイント値です。
- 選択肢 ウ不正解
- 補正計算の適用を誤った場合などに出る誤った数値です。
- 選択肢 エ不正解
- 24を0.75で割った値32であり、掛けるべきところを割ってしまった誤りです。
覚えるポイント
- FP値 = 未調整FP(個数×重みの総和)× 複雑さの補正係数
間違えやすいところ
- 未調整FPを求めた後に補正係数を掛け忘れて24を選んでしまうミスに注意する
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問52
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.22 ↗(www.ipa.go.jp)
テストの進捗管理に適した指標
マネジメント系 · ソフトウェアテスト / 進捗管理 / 品質管理
ソフトウェアのテスト工程において、テスト作業の進捗状況を管理・把握するための指標として最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:テストの進捗管理には、テスト項目の消化件数を使います。計画したテスト項目のうち何件を実際に実行できたかを、予定と比べる指標だからです。あわせて、見つかったバグの件数を追って品質も管理します。
解き方
- テスト工程の予定の進み具合を追うために必要な測り方を考えます。
- 予定に対してどれだけ実行できたかを数量で測れる「テスト項目消化件数」が適切だと判断します。
- 選択肢 ア正解
- テスト項目の消化件数は、予定に対する実行済みの割合を直接測れる進捗の指標です。
- 選択肢 イ不正解
- テストデータの作成量はテストの準備段階の指標で、実行工程の進捗には十分ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- プログラムの起動回数は作業の進み具合と直接関係しないため、進捗管理に向きません。
- 選択肢 エ不正解
- プログラムの修正量は障害対応や手戻りの大きさを示す指標で、進捗管理の指標ではありません。
覚えるポイント
- テストの進捗管理は「テスト項目消化件数」、品質管理は「バグ摘出件数」を基本とする
間違えやすいところ
- 進捗管理(スケジュール遵守)と品質管理(バグの収束状況)の指標を混同しないようにする
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問53
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
品質管理手法における管理図
マネジメント系 · 品質管理 / QC7つ道具 / 管理図
生産物の品質特性値を時系列にプロットし、工程が統計的な管理限界線内で安定した状態にあるかどうかを判定するために用いる図表はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:管理図は、品質の値を時系列で並べ、工程が安定しているかを判定する図です。中央線と上下の管理限界線(UCL・LCL)を引き、値の推移を折れ線で見ます。線から外れるなどして工程の異常に気づけます。QC7つ道具の1つです。
解き方
- 問題文に示された特徴「時系列の品質の値」「管理限界内での安定状態の判定」を確認します。
- QC7つ道具の中で時系列の推移と管理限界線を使うツールが「管理図」であると特定します。
- 選択肢 ア正解
- 管理図は、中心線と管理限界線を引いた時系列の折れ線で工程の安定性を評価する図です。
- 選択肢 イ不正解
- 散布図は、2つの量の間に関係(相関)があるかを点で表す図です。
- 選択肢 ウ不正解
- 特性要因図は、結果と、それに影響する要因の関係を魚の骨のように整理した図です。
- 選択肢 エ不正解
- パレート図は、項目別の棒グラフと累積比率の折れ線を組み合わせ、重点項目を掴む図です。
覚えるポイント
- 管理図は限界線(UCL/LCL)と時系列プロットを用いて工程の安定・異常を判定するツール
間違えやすいところ
- 重点項目を特定するパレート図や相関を調べる散布図と、工程安定性を評価する管理図を取り違えないようにする
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問54
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
アプリケーション保守の手続きと管理
マネジメント系 · 保守 / 構成管理 / 運用管理
アプリケーションシステムの保守管理に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:システムの保守では、変更管理と承認の手順を守り、作業の記録を残すことが大切です。本番環境を健全に保つため、事前の承認なしに登録や直接更新をしてはいけません。作業の進み具合や完了を記録して、放置やトラブルを防ぎます。
解き方
- 保守・変更管理の手続きの基準(事前承認、独立したテスト・検収、記録の保持)に照らし合わせます。
- 事後報告や直接更新、担当者テストだけでの完了はいずれも運用管理上の不備だと確認し、記録で追跡管理する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 本番ライブラリへの登録は、事後報告ではなく事前に保守承認者の承認を得てから行います。
- 選択肢 イ不正解
- 変更が小さくても本番環境の直接変更は禁止で、決められた手続きと確認が必要です。
- 選択肢 ウ正解
- 保守作業が中途半端に放置されるのを防ぐため、完了状況を記録して管理することが大切です。
- 選択肢 エ不正解
- 担当者のテスト終了ではなく、利用部門の受入テストや承認・本番移行の完了で保守完了とします。
覚えるポイント
- 本番ライブラリ更新には事前承認が必須であり、作業完了は必ず記録・管理する
間違えやすいところ
- 緊急時や簡単な修正であっても承認手続きの省略や直接更新は認められない点に注意する
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問55
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.23 ↗(www.ipa.go.jp)
ローカルサービスデスクの特徴
サービスマネジメント · ITIL / サービスデスク構造 / ローカルサービスデスク
ITILにおけるサービスデスク組織構造のうち、「ローカルサービスデスク」の特徴として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ローカルサービスデスクは、利用者の近くに窓口を置く組織形態です。身近な拠点に置くことで、言語や文化の違いへの配慮や、対面での対応がしやすくなります。拠点を1か所に集める中央型、通信でまとめるバーチャル型と区別します。
解き方
- 各サービスデスク構造(ローカル、中央、バーチャル)の特徴と利点を分けます。
- 利用者のすぐ近くに拠点を置き、現地の言語・文化対応や対面対応を行える「ローカルサービスデスク」の特徴を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 拠点を1か所か少数に集中して効率化するのは「中央サービスデスク」の特徴です。
- 選択肢 イ正解
- 利用者の近くに置き、言語・文化の違いや対面支援、VIP対応を行うのは「ローカル」の特徴です。
- 選択肢 ウ不正解
- 通信技術で分散した要員を1つの窓口のように見せるのは「バーチャルサービスデスク」の特徴です。
- 選択肢 エ不正解
- 中央が統括して均質なサービスを提供するのは、中央サービスデスクなどの集中管理の説明です。
覚えるポイント
- ローカル=現場近接・文化言語対応、中央=集約・効率化、バーチャル=分散を通信で単一化
間違えやすいところ
- 中央サービスデスクとバーチャルサービスデスクの形態の違いを混同しないように整理する
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問56
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
SLAにおける許容停止時間の算出
マネジメント系 · サービスマネジメント / サービスレベル管理 / 可用性管理
あるITサービスにおいて、1か月の営業日数が30日、サービス提供時間帯が営業日の午前8時から午後10時までと定められている。SLA(サービスレベル合意書)で可用性を99.5%以上と設定している場合、SLAを満たすために許容されるサービス時間帯中の最大停止時間は何時間以内か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:SLA(サービスレベル合意書)を満たす許容停止時間は、「総サービス時間×(1-可用性)」で求めます。まず1日の提供時間と日数をかけて総時間を出します。次に、許されない停止の割合(100%-可用性)をかけます。
解き方
- 午前8時から午後10時までの14時間に30日をかけ、1か月の総サービス時間420時間を求めます。
- 可用性99.5%から許容停止率0.5%(0.005)を出し、420時間にかけて2.1時間と計算します。
- 2.1時間以内で最大の整数は2なので、選択肢「イ」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 1時間以内ならSLAは満たせますが、許される最大の2.1時間より短く、最適な答えとはいえません。
- 選択肢 イ正解
- 420時間×(1-0.995)=2.1時間なので、2時間以内ならSLAを確実に満たします。
- 選択肢 ウ不正解
- 3時間止まると可用性は約99.28%となり、目標の99.5%を下回ってしまいます。
- 選択肢 エ不正解
- 4時間止まると可用性は約99.04%となり、目標の99.5%を下回ってしまいます。
覚えるポイント
- 可用性(%)=(総サービス時間-停止時間)÷総サービス時間×100
- 許容停止時間=総サービス提供時間×(1-可用性目標値)
間違えやすいところ
- 1日を24時間で計算してしまう誤りです。設問の8時から22時という条件を見落とさないようにします。
- 2.1時間を切り上げて3時間にしてしまい、SLA違反になる選択肢を選ぶ誤りです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問57の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.24 ↗(www.ipa.go.jp)
システム設計におけるユーザ要件充足の監査チェックポイント
マネジメント系 · システム監査 / 内部統制 / システム開発監査
システム設計の工程において、ユーザ要件がシステム仕様に正しく反映されずに充足されないというリスクを低減するための内部統制(コントロール)を監査する際、最も適切なチェックポイントはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ユーザ要件が満たされているかを確かめるには、利用部門(実際に使う人たち)が設計を確認することが大切です。監査では、その対策が問題の原因を直接ふせげるかを見ます。作り手だけでなく使い手の確認が必要です。
解き方
- リスクである「設計段階でユーザ要件が満たされないこと」をはっきりさせます。
- そのリスクを減らすには、要件の当事者である利用部門が設計を直接確認・承認する必要があると考えます。
- 利用部門のレビュー参加を挙げた選択肢エを正解とします。
- 選択肢 ア不正解
- 設計書からプログラム仕様書への展開を確かめる統制で、設計書自体がユーザ要件を満たすかは確認していません。
- 選択肢 イ不正解
- 運用部門によるテスト計画の承認は運用面の確認であり、設計段階のユーザ要件の充足を直接見るものではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- プログラミング標準の遵守はコードの品質を保つ統制で、設計段階のユーザ要件の確認ではありません。
- 選択肢 エ正解
- 利用部門が設計書のレビューに参加すると、ユーザ要件の漏れや食い違いを直接ふせげます。
覚えるポイント
- ユーザ要件の充足確認には利用部門のレビュー・承認への関与が必須。
- 監査のチェックポイントは「統制目的(リスク低減)」と「統制活動(レビュー等)」の対応関係で判断する。
間違えやすいところ
- 開発側の内部レビューや標準遵守を、ユーザ要件の充足確認と取り違える誤りです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問58の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
プログラミング信頼性の監査における指摘事項
マネジメント系 · システム監査 / 単体テスト / ソフトウェア品質管理
プログラミングの信頼性に関するシステム監査において、監査人の指摘事項(改善すべき不適切な事項)に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:監査の「指摘事項」は、問題や不備があると判断される事項です。単体テストはモジュール内部の筋道を確かめる工程で、一部だけ抜き出して試すと未確認の部分のバグを見逃します。だからサンプリングは不適切です。
解き方
- 監査における「指摘事項(不備や問題点)」を探す設問だと確認します。
- 各選択肢の運用が、プログラミングや単体テストの品質管理として適切かを評価します。
- 単体テスト項目をサンプリングで選ぶのは網羅性を損なうため、イが指摘事項だと判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 設計書に沿ってプログラミングするのは正しい進め方で、指摘事項にはあたりません。
- 選択肢 イ正解
- 単体テストを全ロジックの一部から抜き出して決めると、テストの網羅性が大きく損なわれるため指摘事項となります。
- 選択肢 ウ不正解
- テスト結果を記録・保管するのは品質の証拠を残す望ましい運用で、適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 作成者以外の第三者がテストするのは独立性と信頼性を高める良い方法で、適切です。
覚えるポイント
- 単体テストはロジックパスの網羅性が重要であり、サンプリング抽出は不適切。
- 第三者によるテストやテスト結果の記録・保管は推奨される良好な統制活動。
間違えやすいところ
- 「指摘事項」を「適切な事項」と読み違え、正しい行動の選択肢を選んでしまう誤りです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問59の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
IT統制における発見統制の分類
マネジメント系 · 内部統制 / 予防統制 / 発見統制
IT統制を「予防統制」と「発見統制」に分類した場合、発見統制に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:予防統制はエラーや不正が起きないように前もって防ぐ統制です。発見統制は、起きてしまったエラーや不正を後から見つける統制です。この違いは対策のタイミングにあります。
解き方
- 予防統制(事前防止)と発見統制(事後検知)の意味を確認します。
- 各選択肢が「未然に防ぐもの」か「起きた誤りを後から見つけるもの」かを見分けます。
- 入力伝票と出力リストの照合は処理後に誤りを見つけるので、発見統制だと判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 入力しやすい画面にしてミスを防ぐのは、エラーを未然に防ぐ予防統制です。
- 選択肢 イ正解
- 入力後のデータと伝票を突き合わせるのは、入った誤りを後から見つける発見統制です。
- 選択肢 ウ不正解
- 担当者を限定して権限を与え、誤りや不正を前もって防ぐのは予防統制です。
- 選択肢 エ不正解
- マニュアルを作って教育し、作業ミスを未然に防ぐのは予防統制です。
覚えるポイント
- 予防統制:エラーや不正の発生を未然に防ぐ(権限管理、教育、入力制限など)。
- 発見統制:発生してしまったエラーや不正を検知する(ログ監査、照合、棚卸しなど)。
間違えやすいところ
- 照合を「ミスをなくす予防」と広くとらえ、予防統制と取り違える誤りです(事後検知である点に注意)。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問60の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.25 ↗(www.ipa.go.jp)
BCP(事業継続計画)の定義
ストラテジ系 · 事業継続マネジメント / BCP / リスクマネジメント
BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:BCP(事業継続計画)は、災害や大規模障害などで事業が中断しても、重要業務を続ける・早く復旧させるための計画です。中断の原因とリスクをあらかじめ想定し、方針や行動手順を決めておきます。
解き方
- BCPの核心である「災害などのリスク想定」と「事業中断の回避・早期復旧」を確認します。
- 各選択肢がどの経営用語(BSC、BPM、BPO、BCP)を指すか照合します。
- 中断の回避や被害時の速やかな回復手順を定めたエを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 財務・顧客・内部プロセス・学習と成長の4視点で戦略を考えるのはバランススコアカード(BSC)です。
- 選択肢 イ不正解
- 業務を可視化し、決まったサイクルで改善し続けるのはビジネスプロセス管理(BPM)です。
- 選択肢 ウ不正解
- 業務プロセスを外部の専門事業者にまとめて任せるのはビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)です。
- 選択肢 エ正解
- 事業中断のリスクを想定し、未然回避や早期復旧の方針・手順を定めたもので、BCPの正しい説明です。
覚えるポイント
- BCP(Business Continuity Plan):災害等の非常時に中核事業を継続・早期復旧するための計画。
- BSC:財務・顧客・内部プロセス・学習成長の4視点で戦略管理。
- BPM:業務プロセスの可視化と継続的改善サイクル。
- BPO:業務プロセスの外部委託。
間違えやすいところ
- BSC、BPM、BPOなどアルファベット3文字の経営用語と取り違える誤りです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問61の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
エンタープライズアーキテクチャ(EA)におけるデータ体系の成果物
ストラテジ系 · エンタープライズアーキテクチャ / DA / E-R図
エンタープライズアーキテクチャ(EA)を構成する四つの体系(ビジネス、データ、アプリケーション、テクノロジ)のうち、データ体系(DA)を策定する場合の成果物はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:EA(エンタープライズアーキテクチャ)は業務とITを最適化する設計手法で、ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジの4つの体系に分かれます。データ体系(DA)の成果物は実体関連ダイアグラム(E-R図)やデータ定義表です。
解き方
- EAの4体系(BA, DA, AA, TA)とそれぞれの代表的な成果物を整理します。
- 問われている「データ体系(DA)」にあたるデータの図法を特定します。
- 実体関連ダイアグラム(E-R図)がデータ体系の成果物なので、イを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 業務流れ図は業務の手順や役割を表すビジネス体系(BA)の成果物です。
- 選択肢 イ正解
- 実体関連ダイアグラム(E-R図)はデータ同士の関係を表すデータ体系(DA)の代表的な成果物です。
- 選択肢 ウ不正解
- 情報システム関連図はシステム間の連携や機能配置を表すアプリケーション体系(AA)の成果物です。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェア構成図は基盤技術やミドルウェアの構成を表すテクノロジ体系(TA)の成果物です。
覚えるポイント
- BA(ビジネス):業務流れ図
- DA(データ):実体関連ダイアグラム(E-R図)
- AA(アプリケーション):情報システム関連図
- TA(テクノロジ):ハードウェア・ソフトウェア構成図
間違えやすいところ
- 情報システム関連図をデータ連携と誤解してDAと混同する誤りです(システム構成はAA)。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問62の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
業務プロセスモデリングと複数モデル図法体系
ストラテジ系 · モデリング表記法 / UML / オブジェクト指向
業務プロセスのモデリング表記法としても用いられ、複数のモデル図法を体系化したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:複数のモデル図法を1つにまとめて体系化した表記法がUMLです。DFDやE-R図は単一の図法です。UMLは分析・設計だけでなく業務モデリングにも使われます。
解き方
- 問題文の条件「業務プロセスのモデリングに使われる」「複数の図法を体系化したもの」を確認します。
- ア(DFD)、イ(E-R図)、エ(状態遷移図)はいずれも単一の図法だと確認します。
- 構造図や振る舞い図など多くの図を体系化したUMLが条件に合うと判断します。
- 選択肢 ア不正解
- DFD(データフロー図)はデータの流れに注目した単一の図法で、複数の図法を体系化したものではありません。
- 選択肢 イ不正解
- E-R図はデータのまとまりと関係を表す単一のモデリング図法です。
- 選択肢 ウ正解
- UMLはオブジェクト指向の表記法で、アクティビティ図など複数の図法を体系化したモデリング言語です。
- 選択肢 エ不正解
- 状態遷移図は対象の状態の移り変わりを表す単一の図法です。
覚えるポイント
- UML:構造図(クラス図等)と振る舞い図(アクティビティ図、シーケンス図等)からなる複数の図法を体系化したモデリング言語。
- DFDやE-R図、状態遷移図はそれぞれ特定の視点を表す単一の図法。
間違えやすいところ
- 業務プロセスの記述という文脈だけでDFDを選ぶ誤りです(「複数の図法を体系化」という条件を満たしません)。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問63の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.26 ↗(www.ipa.go.jp)
クラウドサービスモデルにおけるSaaSの定義
ストラテジ系 · クラウドコンピューティング / SaaS / サービス形態
利用者がインターネットを経由してサービスプロバイダ側のシステムに接続し、サービスプロバイダが提供するアプリケーションの必要な機能だけを必要なときにオンラインで利用する形態はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:クラウドの提供モデルにはIaaS・PaaS・SaaSがあります。その中で、完成したアプリケーションの機能だけを必要なときにオンラインで使う形態がSaaSです。ソフトを自前で用意・運用せずWeb経由で使います。
解き方
- 「インターネット経由で」「必要な機能だけをオンラインで使う」という条件を取り出します。
- 選択肢の中から、クラウドでのソフト提供サービスを特定します。
- Software as a Serviceの略であるSaaS(イ)を正解と判断します。
- 選択肢 ア不正解
- ERPは企業の基幹業務や経営資源を一元管理する統合システムで、サービス提供形態の名前ではありません。
- 選択肢 イ正解
- SaaSはソフトの機能をインターネット経由で、必要な分だけオンラインで使う仕組みです。
- 選択肢 ウ不正解
- SCMは調達から製造・流通・販売までの供給の流れを一元管理して最適化する経営手法です。
- 選択肢 エ不正解
- XBRLは財務情報や決算書などの報告データを記述するXMLベースの言語規格です。
覚えるポイント
- SaaS(Software as a Service):アプリケーションをネットワーク経由でサービスとして提供。
- PaaS:プラットフォーム(OSや実行環境)を提供。
- IaaS:インフラ(仮想サーバ、ストレージ、ネットワーク)を提供。
間違えやすいところ
- ERPやSCMなどの業務システム用語を、クラウドの提供形態と取り違える誤りです。
出題の前提:平成23年度秋期基本情報技術者試験午前問64の出題条件に基づく。
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
要件定義プロセスの実施事項
ストラテジ系 · 要件定義 / システムライフサイクル
共通フレーム等のシステム開発ライフサイクルにおける要件定義プロセスで実施すべき事項として、適切なものはどれか。
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解答
ア
解説
まず要点:要件定義プロセスは、これから作るシステムで実現したい新しい業務の内容をはっきりさせ、関係者全員の合意を得る工程です。利用者の要望(ニーズ)を整理し、システムに必要な条件を決めます。これが後の設計や開発の土台になります。
解き方
- 各選択肢がシステムのライフサイクルのどの工程(企画、要件定義、開発、運用・評価)に当てはまるかを考える。
- 「新しい業務の手順やルールを決めて利害関係者で合意する」ことが、要件定義プロセスの目的に合うと確認する。
- 選択肢 ア正解
- 新しい業務の手順やルール、制約条件をはっきりさせ、利害関係者(システムに関わる人たち)の間で合意することは、要件定義プロセスの活動です。
- 選択肢 イ不正解
- 動き始めた後の投資効果や業務効果の実績を評価するのは、システムの運用・保守や導入後の評価の工程です。
- 選択肢 ウ不正解
- 法規制や経済状況などの事業環境を分析して事業目標を作るのは、企画プロセス(経営戦略を立てる工程)に当てはまります。
- 選択肢 エ不正解
- ソフトウェアやデータベースのテストを行って要求を満たすか確かめるのは、開発プロセスのテスト工程に当てはまります。
覚えるポイント
- 要件定義は利害関係者のニーズを明確化し合意する工程
間違えやすいところ
- 企画プロセス(戦略や構想を立てる工程)と要件定義プロセスを混同しないよう注意する。
出題の前提:共通フレーム2007/2013
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
システム化計画立案時の考慮事項
ストラテジ系 · システム化構想 / システム化計画 / 投資対効果
情報システムのシステム化計画を立案するときに考慮すべき事項として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:システム化計画では、対象や実現方法、日程、費用対効果などをまとめ、経営者が投資するかどうかを判断できるようにします。開発費だけでなく、保守や運用にかかるお金も含めて考えるのが大切です。
解き方
- システム化計画の目的が「投資の判断と方針の決定」に必要な条件を考えることだと押さえる。
- 初期費用だけでなく運用・保守も含めた総費用と投資効果をはっきり示すことが最も大事だと判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 自社での開発に決めつけず、外部から買う、既製品(パッケージ)を使う、外部に任せるなど、いくつかの方法を比べて検討すべきです。
- 選択肢 イ正解
- 初期の開発費だけでなく保守・運用の費用も含めたコストと、期待できる投資効果をはっきりさせることは、システム化計画の必須項目です。
- 選択肢 ウ不正解
- 同業他社の調査は参考になりますが、自社の強みや業務の特徴に合うシステムを考えるべきで、同じにすることが前提ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 詳しいテスト計画や運用マニュアルの作成、具体的な障害対策の手順づくりは、後の設計・開発や運用の準備の段階で行います。
覚えるポイント
- システム化計画では費用(TCO)と投資効果の明確化が不可欠
間違えやすいところ
- 開発の段階で作るテスト計画や運用マニュアルと、計画立案の段階の成果物を混同しないようにする。
出題の前提:システム管理基準、共通フレーム
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
システム管理基準における全体最適化目標の着眼点
ストラテジ系 · システム管理基準 / 全体最適化計画 / 経営戦略
経済産業省の「システム管理基準」に基づき、情報システム全体の最適化目標を設定する際の着眼点として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:システム管理基準の「全体最適化計画」では、情報システム全体の目標を決めるとき、組織全体の経営理念や経営戦略と合っているか、経営にどれだけ役立つか(貢献)をはっきりさせることが基本です。
解き方
- 「全体最適化目標」が組織の一番上位の計画に関わる目標だと意識する。
- 個々のシステムの運用や手順ではなく、経営戦略との連動や貢献を重視した選択肢を選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 教育や訓練に必要な資源をはっきりさせるのは運用管理や人材管理の観点で、全体最適化目標の観点ではありません。
- 選択肢 イ正解
- システム管理基準では、全体最適化目標を決めるときに経営戦略への貢献をはっきりさせることが決められています。
- 選択肢 ウ不正解
- 保守の手順に従ってプログラムを変更することは、システムの運用・保守の段階での観点です。
- 選択肢 エ不正解
- 外部から人材を調達する方針をはっきりさせるのは調達管理や要員計画の観点で、全体最適化目標そのものの観点ではありません。
覚えるポイント
- 情報システムの全体最適化目標は経営戦略への貢献が必須着眼点
間違えやすいところ
- 運用・保守の段階の個別の管理項目と、全体計画の観点を混同しないようにする。
出題の前提:経済産業省 システム管理基準
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.27 ↗(www.ipa.go.jp)
ベンチマーキングの定義
ストラテジ系 · ベンチマーキング / 経営戦略手法 / 競合分析
企業経営の改善手法として用いられる「ベンチマーキング」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ベンチマーキング(Benchmarking)とは、優れた成果を上げている先進企業や競合企業のやり方(ベストプラクティス)を基準にして測り比べ、自社の弱い点を見つけて改善する経営管理の手法です。
解き方
- 各選択肢の経営戦略の用語(ERP、BPR、ベンチマーキング、コアコンピタンス経営)を見分ける。
- 競合他社や先進企業と比べて測ることを述べている記述(ウ)を正解と判断する。
- 選択肢 ア不正解
- 企業全体の経営資源の配分を計画して管理する手法は、ERP(経営資源を一元的に管理する仕組み)の説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 業務の流れを顧客の視点から根本から作り直して変革する手法は、BPR(業務を抜本的に見直す手法)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 最強の競合企業や先進企業と製品・サービス・業務を比べ、定性的・定量的に差を把握する手法は、ベンチマーキングの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 他社にまねできない自社独自の強みに経営資源を集中させる手法は、コアコンピタンス経営の説明です。
覚えるポイント
- ベンチマーキングは先進企業(ベストプラクティス)との比較による改善手法
間違えやすいところ
- BPR(抜本的な見直し)やコアコンピタンス経営(中核となる強みへの集中)と混同しないよう注意する。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(経営戦略マネジメント)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
マーケティングミックスの定義
ストラテジ系 · マーケティングミックス / 4P / マーケティング戦略
マーケティング戦略における「マーケティングミックス」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:マーケティングミックスとは、狙った市場で目標を達成するために、企業が自分で調整できるマーケティングの手段を組み合わせることです。代表的なものは4Pで、製品・価格・流通(チャネル)・プロモーションを指します。
解き方
- マーケティングミックスの基本の構成要素(製品、価格、流通、プロモーション)を思い出す。
- 製品、価格、チャネル、プロモーションの戦略を組み合わせると述べているウを選ぶ。
- 選択肢 ア不正解
- 市場を分けて狙う市場を選ぶ活動は、セグメンテーション(市場の細分化)とターゲティングの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 市場の成長率と自社の相対的な市場シェアから事業の位置づけを分析する手法は、PPM(事業の組み合わせを管理する手法)の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 製品、価格、チャネル(販売の流れ)、プロモーションなどの施策を効果的に組み合わせることは、マーケティングミックス(4P)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 導入期・成長期・成熟期・衰退期という製品の一生に合わせて施策を変える考え方は、プロダクトライフサイクル理論の説明です。
覚えるポイント
- マーケティングミックス=4P(Product, Price, Place, Promotion)の組み合わせ
間違えやすいところ
- STP分析(市場の細分化・標的の選定・位置づけ)やPPMと、マーケティングミックスを混同しない。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(マーケティング戦略)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.28 ↗(www.ipa.go.jp)
新商品移行と顧客数の試算分析
ストラテジ系 · データ分析 / 移行比率 / 意思決定
T社ではA,B,Cの3種類の商品を販売しており、現在の購入者数は毎月Aが10,000人、Bが20,000人、Cが80,000人である。来年から新商品P,Q,R,Sに移行する予定であり、各既存商品購入者が新商品を購入する割合と新規顧客数が表のように試算された。この試算に関する記述として、適切なものはどれか。 〔購入割合〕 ・A(10,000人):P 0.5、Q 0.3、R 0.1、S 0.1 ・B(20,000人):P 0.1、Q 0.6、R 0.1、S 0.1 ・C(80,000人):P 0.1、Q 0.1、R 0.3、S 0.3 〔新規顧客人数〕 P 5,000人、Q 7,000人、R 13,000人、S 23,000人
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:与えられた割合の表と各商品の人数から、項目ごとの人数を計算し、選択肢の内容と合っているかを1つずつ確かめます。割合は「元の人数」にかけて求めます。
解き方
- 各商品から新商品を買う人数を計算する。商品Cから商品Sを買う人数は80,000人×0.3=24,000人になる。
- 商品Sの新規顧客(23,000人)と商品Cからの購入人数(24,000人)を比べると23,000人<24,000人となり、選択肢エが正しいと確認できる。
- 選択肢 ア不正解
- 商品A(10,000人)のうち商品Qを買う割合は0.3なので、10,000×0.3=3,000人となり、1,000人ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 商品Bの各商品への割合を合計すると0.1+0.6+0.1+0.1=0.9(90%)で、残りの10%はどれも買わないので、全員がどれかを買うわけではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 商品Pの購入見込者は既存顧客15,000人+新規5,000人=20,000人です。Aからの購入者は10,000×0.5=5,000人なので、割合は5,000÷20,000=0.25(2割5分)です。
- 選択肢 エ正解
- 商品Sの新規顧客は23,000人、商品Cから商品Sを買う人は80,000×0.3=24,000人で、23,000人<24,000人なので記述のとおりです。
覚えるポイント
- 割合の合計値が1.0未満の場合は「離脱する顧客が存在する」ことを意味する
間違えやすいところ
- 「見込者全体」の割合を計算するときに、新規顧客の人数を足し忘れないよう注意する。
出題の前提:問題文および表中のデータ
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
プロダクトイノベーションの定義
ストラテジ系 · プロダクトイノベーション / プロセスイノベーション / 技術経営(MOT)
技術経営(MOT)における「プロダクトイノベーション」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:イノベーションは大きく2つに分けられます。製品やサービスそのものを新しくする「プロダクトイノベーション」と、作り方や業務の進め方を新しくする「プロセスイノベーション」です。プロダクトは「製品・サービス」、プロセスは「作り方・手順」と覚えます。
解き方
- イノベーションの分類で「プロダクト(製品)」と「プロセス(工程・手順)」の違いを区別する。
- 新商品や他社と差別化した商品の開発を指すアを、プロダクトイノベーションとして選ぶ。
- 選択肢 ア正解
- これまでにない新商品や、他社と差別化できる付加価値の高い商品を開発することは、プロダクトイノベーションの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 技術開発の成果を利益につなげる考え方は、技術の事業化や儲けにつなげる話(MOT全体の成果)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 技術を中心にビジネスを戦略的に管理することは、技術経営(MOT:Management of Technology)そのものの定義です。
- 選択肢 エ不正解
- 製造の工程や業務の手順を革新的に変えることは、プロセスイノベーションの説明です。
覚えるポイント
- プロダクトイノベーション=新製品・サービスの創出、プロセスイノベーション=製造・業務プロセスの革新
間違えやすいところ
- プロダクト(製品)の革新とプロセス(業務手順)の革新を間違えないように注意する。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(技術経営)
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.29 ↗(www.ipa.go.jp)
制約条件下での最大利益の計算
ストラテジ系 · 線形計画法 / 単位時間当たり利益 / 生産計画
ある工場では表に示す3製品を製造している。各製品の需要量には上限があり、組立て工程に使える工場の時間は月間200時間までとする。複数種類の製品を並行して組み立てることはできないとき、実現可能な最大利益は何円か。 〔製品データ〕 ・製品X: 1個当たり利益 1,800円、所要時間 6分、需要量上限 1,000個 ・製品Y: 1個当たり利益 2,500円、所要時間 10分、需要量上限 900個 ・製品Z: 1個当たり利益 3,000円、所要時間 15分、需要量上限 500個
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:使える時間に限りがあるときは、製品1個あたりの利益ではなく「時間あたりの利益」が高い製品から優先して作ると、全体の利益が最大になります。時間という制約を基準に考えるのがコツです。
解き方
- 製品ごとに1分あたりの利益を計算する。 X:1,800円÷6分=300円/分 Y:2,500円÷10分=250円/分 Z:3,000円÷15分=200円/分 効率の順番はX>Y>Zとなる。
- 使える時間200時間=12,000分で、最も効率の高いXを上限まで作る。 1,000個×6分=6,000分(利益:1,000個×1,800円=1,800,000円)。
- 残り12,000分-6,000分=6,000分で、次に効率の良いYを作る。 作れる個数は6,000分÷10分=600個(上限900個以下、利益:600個×2,500円=1,500,000円)。
- 合計利益を計算する。1,800,000円+1,500,000円=3,300,000円。
- 選択肢 ア不正解
- 生産する順番や計算を間違えたときに導かれる不適切な数値で、実現できる最大の利益ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- たとえば製品Yを上限の900個と製品Xを500個作ったときの利益(2,250,000+900,000=3,150,000円)と比べても低く、最適ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 時間あたりの利益で優先順位をつけずに製品Yなどを優先したときに計算される誤った値です。
- 選択肢 エ正解
- 1分あたりの利益が高いXを1,000個、次に高いYを600個作ったときの合計利益3,300,000円が、実現できる最大値です。
覚えるポイント
- 制約条件がある場合は「制約資源単位当たりの限界利益」が高い順に割り当てる
間違えやすいところ
- 1個あたりの利益(Zの3,000円が最大)に惑わされ、時間あたりの利益を考えないミスが多い。
出題の前提:問題文および表中の数値データ
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
所要生産計画の計算
ストラテジ系 · 生産計画 / 在庫管理
与えられた算出式「生産計画 = 販売計画 + 在庫計画 - 繰越在庫」に従って4日間の生産計画を立てるとき、4月3日の生産計画値 c として適切なものはどれか。ここで、4月1日の繰越在庫は3月31日終了時点の実在庫400個とし、各日の繰越在庫には前日の在庫計画値を適用する。各日の計画値は、4月1日が販売5,000個・在庫300個、4月2日が販売4,500個・在庫250個、4月3日が販売4,800個・在庫300個、4月4日が販売4,600個・在庫250個である。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:その日の生産計画は「販売計画 + 在庫計画 - 前日の繰越在庫」で求めます。繰越在庫とは、前日の終わりに残すと決めた在庫の量のことです。前日から回ってきた在庫を使える分だけ、新しく作る量は少なくなります。
解き方
- 4月2日に残すと決めた在庫250個が、そのまま4月3日の繰越在庫になることを確かめます。
- 4月3日の式「4,800+300-250」を計算し、4,850個を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- これは4月2日の生産計画の値です。4,500+250-300=4,450で、4月3日の値ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 繰越在庫の引き算を間違えた値です。引く数と計算の順番を確かめましょう。
- 選択肢 ウ正解
- 前日からの繰越在庫250個を引くので、4,800+300-250=4,850個となり正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- これは4月1日の生産計画の値です。5,000+300-400=4,900で、4月3日の値ではありません。
覚えるポイント
- 当日の繰越在庫は前日末の在庫計画値と等しくなる点に注目する。
間違えやすいところ
- 3月31日の実在庫400個を、4月3日にもそのまま引いてしまう間違いです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問73
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.30 ↗(www.ipa.go.jp)
MRPシステムの導入効果
ストラテジ系 · MRP / 生産管理システム
資材所要量計画(MRP:Material Requirements Planning)システムを導入することによって、業務の改善が最も期待できる場面はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:MRPは、製品を作るのに必要な部品や材料の「必要な量」と「必要な時期」を計算する仕組みです。製品の設計情報や在庫、発注済みの量から逆算して、足りない分を過不足なく発注できるようにします。
解き方
- MRPの中心は「部品や材料の必要量と発注時期を計算すること」だと押さえましょう。
- 選択肢の中から、材料の量の計算や発注の困りごとを表すものを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 図面や設計変更の記録を正しく管理するのは、PDM(製品データ管理)の役割です。
- 選択肢 イ正解
- 材料の必要量の計算が複雑で発注を間違えやすい問題は、MRPが直接解決する対象です。
- 選択肢 ウ不正解
- 設計変更が多いことや作業効率の低下は、設計や工程の見直しで対応する問題です。
- 選択肢 エ不正解
- 設備の導入・維持コストの増大には、FMSなどの柔軟な生産設備や生産計画の最適化が向いています。
覚えるポイント
- MRPは部品構成表(BOM)を基に資材の必要量と発注タイミングを算出する。
間違えやすいところ
- 設計情報を管理するPDMとMRPを混同してしまうことです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問74
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
CIOの役割と定義
ストラテジ系 · CIO / ITガバナンス
企業の役職であるCIO(Chief Information Officer)の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:CIO(最高情報責任者)は、会社全体の情報戦略を考えて進める役員です。経営方針に合わせて、情報システムの導入や運用、ITへの投資の評価などを統括します。
解き方
- CIOという略称の意味(最高情報責任者)と、役員としての立場を確かめます。
- 財務担当のCFOや、組織であるPMO・変更管理委員会との違いを整理して選びます。
- 選択肢 ア正解
- 情報戦略の立案と情報システム全体の統括・実行を担う役員で、CIOの説明として合っています。
- 選択肢 イ不正解
- お金の調達や財務を担当する役員はCFO(最高財務責任者)です。
- 選択肢 ウ不正解
- 複数のプロジェクトをまとめて支える組織はPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)です。
- 選択肢 エ不正解
- システムの変更要求を審査して承認・却下する合議体は、変更諮問委員会(CAB)などの説明です。
覚えるポイント
- CIOは情報システムと情報戦略を統括する経営陣の役員(Chief Information Officer)である。
間違えやすいところ
- 役職の人(CIO・CFO・CEO)と管理する組織(PMO・委員会)を混同することです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問75
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
定額法による減価償却費と帳簿価額の計算
ストラテジ系 · 財務会計 / 減価償却 / 定額法
事業年度初日である平成21年4月1日に、事務用エアコンを100万円で購入した。平成23年3月31日時点における帳簿価額は何円か。ここで耐用年数は6年、減価償却には定額法を用い、償却率は0.167、残存価額は0円とする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:定額法では、1年分の減価償却費は「取得原価 × 償却率」で毎年同じ額になります。ある時点の帳簿価額は、取得原価からそれまでの償却の合計を引いて求めます。
解き方
- 平成21年4月1日から平成23年3月31日までが2年間であることを確かめます。
- 1年分の償却費「1,000,000×0.167=167,000円」を計算します。
- 2年分の合計「167,000×2=334,000円」を求め、1,000,000-334,000=666,000円と計算します。
- 選択肢 ア不正解
- 4年たった後の帳簿価額に近い値で、2年目の時点の答えとしては誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 3年たった後の帳簿価額です(1,000,000-167,000×3=499,000円)。
- 選択肢 ウ正解
- 2年分の減価償却費334,000円を引いた666,000円が正しい帳簿価額です。
- 選択肢 エ不正解
- 1年たった後の帳簿価額です(1,000,000-167,000=833,000円)。
覚えるポイント
- 帳簿価額 = 取得原価 - 減価償却累計額。経過年数を正確に数える。
間違えやすいところ
- 求めるのは帳簿価額なのに、償却累計額そのものと取り違えてしまう間違いです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問76
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.31 ↗(www.ipa.go.jp)
目標利益達成に必要な売上高の計算
ストラテジ系 · 管理会計 / 損益分岐点分析 / 限界利益率
売上高が100百万円のとき、変動費が60百万円、固定費が30百万円発生している。変動費率と固定費が変わらない前提で、目標利益18百万円を達成するために必要な売上高は何百万円か。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:目標の利益を出すのに必要な売上高は「(固定費 + 目標利益)÷ 限界利益率」で求めます。限界利益率とは、売上高のうち固定費と利益に使える割合(1 - 変動費率)のことです。
解き方
- 変動費率=60÷100=0.6を求め、限界利益率=1-0.6=0.4を出します。
- 目標利益18百万円と固定費30百万円を足し、必要な限界利益48百万円を求めます。
- 48÷0.4=120百万円と計算し、必要な売上高を導きます。
- 選択肢 ア不正解
- 計算の手順を間違えて出た値で、正しい答えではありません。
- 選択肢 イ正解
- (固定費30+目標利益18)÷限界利益率0.4=120百万円となり、正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 限界利益率で割る計算ができておらず、誤った値です。
- 選択肢 エ不正解
- 固定費や変動費率の反映が不十分な計算結果で、誤りです。
覚えるポイント
- 必要売上高 = (固定費 + 目標利益) ÷ (1 - 変動費率)。
間違えやすいところ
- 限界利益率で割るべきところを、変動費率で計算してしまう間違いです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問77
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
一定時点の財政状態を表す財務諸表
ストラテジ系 · 財務諸表 / 貸借対照表 / B/S
企業の財務諸表のうち、一定時点における資産、負債および純資産の状態を表示し、財政状態を明らかにする書類はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:一定時点の財政状態を表すのは貸借対照表です。財務諸表には、ある時点の状態(ストック)を表すものと、一定期間の変化や成果(フロー)を表すものがあります。貸借対照表は、お金をどこから集め(負債・純資産)、何に使ったか(資産)を一覧で示します。
解き方
- 問題文の「一定時点」「資産・負債・純資産」「財政状態」という言葉を確かめます。
- 一定期間の成績を表す損益計算書やキャッシュフロー計算書と区別し、貸借対照表を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 株主資本等変動計算書は、純資産の部が1期間でどう変わったかを表す書類です。
- 選択肢 イ不正解
- キャッシュフロー計算書は、1期間の現金の増減を営業・投資・財務に分けて表す書類です。
- 選択肢 ウ不正解
- 損益計算書は、1期間の経営成績(収益と費用)を表す書類です。
- 選択肢 エ正解
- 一定時点の資産・負債・純資産を書き、財政状態を示す書類は貸借対照表です。
覚えるポイント
- 貸借対照表は「一定時点」の財政状態、損益計算書は「一定期間」の経営成績を示す。
間違えやすいところ
- 損益計算書(期間の成績)と貸借対照表(時点の状態)を取り違えることです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問78
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
著作権法における保護対象外の事項
ストラテジ系 · 知的財産権 / 著作権法 / プログラム著作物
著作権法において、保護の対象とならないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:著作権法が守るのは、考えや気持ちを創作的に表した「表現」です。そのもとになるアイデアや事実、約束事(きまり)、アルゴリズムは、誰でも自由に使えるように保護の対象から外されています。
解き方
- 著作権法第10条第3項にある、プログラム関連の除外対象(プログラム言語・規約・解法)を思い出します。
- 選択肢の中から、言語や規約にあたる記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 無料で公開されているソフトでも、著作権はなくならず著作権法で守られます。
- 選択肢 イ不正解
- 操作マニュアルは文章で表された表現なので、言語の著作物として守られます。
- 選択肢 ウ不正解
- 情報の選び方や並べ方に工夫があるデータベースは、著作物として守られます。
- 選択肢 エ正解
- プログラム言語・規約(プロトコルなど)・解法(アルゴリズム)は、保護の対象外と定められています。
覚えるポイント
- 著作権法で保護されない3要素:プログラム言語、規約、解法(アルゴリズム)。
間違えやすいところ
- 無料で公開されているから著作権はない、と誤解してしまうことです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問79
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.32 ↗(www.ipa.go.jp)
労働者派遣における派遣先企業の適切な対応
ストラテジ系 · 労働者派遣法 / コンプライアンス / 指揮命令権
労働者派遣契約に基づいて就労している派遣社員に対する派遣先企業の対応のうち、適切なものはどれか。ここで、就業条件などに特段の取決めはないものとする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:派遣社員を雇っているのは派遣元で、給与や有給休暇などの雇用主としての責任は派遣元が負います。一方、派遣先は、契約で決めた仕事の範囲内で派遣社員に直接仕事を指示できます。
解き方
- 派遣では「雇うのが派遣元」「指示するのが派遣先」と分かれている原則を確かめます。
- 仕事の直接指示は、派遣先の指揮命令権として認められることを判断します。
- 有給休暇の承認や残業の指示の扱いを確かめ、誤った選択肢を外します。
- 選択肢 ア不正解
- 有給休暇を認めるのは雇用主である派遣元の仕事なので、派遣先が承認するのは誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 派遣先は契約した仕事について直接指示できるので、この対応は適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- 製造物責任法(PL法)は製品の欠陥による損害の賠償を定めたもので、派遣元への責任追及には使えません。
- 選択肢 エ不正解
- 残業の指示は派遣契約や派遣元の36協定に基づく必要があり、勝手には指示できません。
覚えるポイント
- 派遣先にあるのは「指揮命令権」、派遣元にあるのは「雇用関係・労務管理責任」。
間違えやすいところ
- 請負(直接指示できない)と派遣(直接指示できる)の違いを混同することです。
出題の前提:平成23年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問80
出典:IPA『2011年度 秋期 午前』
公式問題冊子 p.33 ↗(www.ipa.go.jp)
2011年度 秋期 午前
参照した公式資料
IPAが公開した2011年度 秋期 午前の問題・解答資料です。

