旧制度の午前・午後と、2023年度以降の科目A・科目Bの公開問題を区別しています。現在の試験対策では現行シラバスと科目Bの形式を確認してください。公開問題は本試験の全出題を網羅する資料ではありません。
2008年度 春期 午前の概要
ビット演算と論理シフトによる基数変換・桁抽出
基礎理論 · 基数変換 / ビット演算 / 論理シフト / スタック
16ビットの2進数 n を16進数の各桁に分解し、下位の桁から順にスタックへ格納するために、次の手順を4回繰り返す。空欄 a 及び b に入る適切な字句の組合せはどれか。ここで、xxxx16 は16進数 xxxx を表す。 〔手順〕 (1) [ a ] を x に代入する。 (2) x をスタックにプッシュする。 (3) n を [ b ] 論理シフトする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:16進数の1けたは2進数の4ビット分にあたります。下位のけたを取り出すには、下位4ビットだけが1の値(000F16)と論理積(AND)をとります。取り出したら、次のけたを下位に移すため右へ4ビット論理シフトします。
解き方
- 下位4ビットだけを取り出すため、000F16(下位4ビットが1)と論理積(AND)をとって a を決めます。
- 処理した下位4ビットを捨て、次の4ビットを最下位へ移すため、n を右に4ビット論理シフトして b を決めます。
- 選択肢 ア不正解
- 左にずらすと次の下位けたを取り出せないので誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 下位4ビットを取り出すANDと、次を下げる右4ビットシフトの組み合わせなので正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- FFF016では下位4ビットが0になり、下位けたの値が取れないので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 右シフトは合っていますが、FFF016では下位4ビットが消えてしまうので誤りです。
覚えるポイント
- 16進数1桁は2進数4ビットに対応し、マスク抽出には000F16とのAND、桁送りには4ビットシフトを用いる。
間違えやすいところ
- 左シフトと右シフトを逆にして、けたを上位へ押し出してしまう誤りです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(基数変換、論理演算、シフト演算)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.3 ↗(cdn.fe-siken.com)
10進小数の16進小数への基数変換
基礎理論 · 基数変換 / 小数表現 / 16進数
10進数の分数 1/32 を16進数の小数で表したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:16進小数は、小数第1位が1/16、小数第2位が1/256の重みを持ちます。1/32は分母を256にそろえると8/256になります。これは16進数で0.08と表せます。
解き方
- 分母と分子に8を掛けて、1/32を8/256にそろえます。
- 256は16の2乗なので、8/256は16進数で小数第2位が8の0.08になります。
- 選択肢 ア不正解
- 16進数0.01は1/256(約0.0039)で、1/32(0.03125)ではないので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 16進数0.02は2/256=1/128で、1/32とは一致しないので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 16進数0.05は5/256で、1/32(8/256)とは一致しないので誤りです。
- 選択肢 エ正解
- 16進数0.08は8/256=1/32となり、1/32と正しく一致するので正しいです。
覚えるポイント
- 16進小数第1位は1/16、小数第2位は1/256、小数第3位は1/4096である。
間違えやすいところ
- 1/32=0.03125という10進の値につられて0.02や0.05を選んでしまう誤りです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(基数、数値の表現)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.3 ↗(cdn.fe-siken.com)
2の補数表現における全ビット1の値
基礎理論 · 2の補数 / 負数表現 / ビット列
負数を2の補数で表すとき、すべてのビットが1であるnビットの2進数 "1111…11" が表す数値又はその数式はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:2の補数では、すべてのビットが1の数は-1を表します。負の数の絶対値は「全ビットを反転して1を足す」ことで求まります。全ビット1を反転するとすべて0になり、1を足すと1になるからです。
解き方
- 「1111…11」は最上位ビットが1なので負の数だと分かります。
- 絶対値を求めるため全ビットを反転すると「0000…00」になり、1を足すと1になります。
- 大きさ1の負の数なので、値は-1と決まります。
- 選択肢 ア不正解
- これは1の補数の最小負数などにあたり、2の補数の全ビット1とは違うので誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 全ビット1に1を足すとすべて0になり0になるので、2の補数では-1を表す正しい答えです。
- 選択肢 ウ不正解
- 2の補数で0はすべてのビットが0の「0000…00」なので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 2^n-1は符号なしとみなしたときの全ビット1の値なので誤りです。
覚えるポイント
- 2の補数表現において、全ビットが1のビットパターンはビット幅nに関わらず常に -1 を表す。
間違えやすいところ
- 符号なし整数の最大値2^n-1と混同してしまう誤りです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(数値表現、2の補数)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.3 ↗(cdn.fe-siken.com)
シフト演算と加算による乗算の実現
基礎理論 · シフト演算 / 算術演算 / 乗算アルゴリズム
数値を2進数で表すレジスタがある。このレジスタに格納されている正の整数 x を10倍にする操作はどれか。ここで、シフトによるけたあふれは、起こらないものとする。
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解答
ア
解説
まず要点:2進数で左に1ビットシフトすると値は2倍、左にkビットなら2^k倍になります。10倍は8倍+2倍として表せます。xを2ビット左にシフトしてxを足し、さらに1ビット左にシフトすると(4x+x)×2=10xになります。
解き方
- 選択肢アを式にすると、2ビット左シフトで4x、xを足して5x、さらに1ビット左シフトで5x×2=10xになります。
- 他を計算すると、イは(4x+x)×4=20x、ウは8x+4x=12x、エは(8x+x)×2=18xとなり、10xはアだけです。
- 選択肢 ア正解
- (4x+x)×2=10xとなり、xを10倍にする正しい操作です。
- 選択肢 イ不正解
- (4x+x)×4=20xとなり、20倍になってしまうので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 8x+4x=12xとなり、12倍になってしまうので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- (8x+x)×2=18xとなり、18倍になってしまうので誤りです。
覚えるポイント
- 左にkビットシフトすると 2^k 倍になる特性を利用して、加算と組み合わせて任意の定数倍を構成する。
間違えやすいところ
- 3ビットシフトの8倍と2ビットシフトの4倍を足して10倍になると勘違いする誤りです(8+4=12)。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(シフト演算、算術演算)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.4 ↗(cdn.fe-siken.com)
浮動小数点演算における情報落ちの発生条件
基礎理論 · 浮動小数点数 / 情報落ち / 誤差
浮動小数点表示の仮数部が23ビットであるコンピュータで計算した場合、情報落ちが発生する計算式はどれか。ここで、( )2 の内の数は2進数とする。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:情報落ちは、桁の大きく違う数どうしを足し引きするときに起きます。指数を大きい方にそろえるため、小さい数の仮数部が右へずらされます。その結果、23ビットの有効けたからはみ出した部分が切り捨てられて消えます。
解き方
- 各選択肢で2つの数の指数の差を比べます。
- アは|-16-(-15)|=1、イは|16-16|=0、エは|20-21|=1で、差が小さいためけた合わせで有効数字が消えません(イは桁落ちの例)。
- ウは18と-5で差が23あります。仮数部が23ビットだと23ビット右シフトで小さい方が消え、情報落ちが起きます。
- 選択肢 ア不正解
- 指数の差が1しかなく、けた合わせでビットが消えないので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- 値が近い数の引き算で起きる「桁落ち」の例で、情報落ちではないので誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 指数の差が23あり、仮数部23ビットでは小さい値が消えて情報落ちが起きるので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 指数の差が1しかなく、情報落ちは起きないので誤りです。
覚えるポイント
- 情報落ちは「極端に差がある2数の加減算」で小さい数が無視される現象である。
間違えやすいところ
- 値が近い数の引き算で有効けたが減る「桁落ち」(選択肢イ)と混同する誤りです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(浮動小数点、計算誤差)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.4 ↗(cdn.fe-siken.com)
ニュートン法による方程式の近似解法
基礎理論 · 数値計算 / ニュートン法 / 近似解
方程式 f(x) = 0 の解の近似値を求めるアルゴリズムとして知られているニュートン法に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ニュートン法は接線を使って方程式の解を少しずつ近づけて求める方法です。点(xn, f(xn))での接線とx軸の交点を次の値xn+1とします。これを繰り返して本当の解に近づけます。
解き方
- ニュートン法は接線の傾き(導関数f'(x))を使って解を更新する方法です。
- 微分できる必要があり、初期値は1つでよく、初期値によっては傾きが0になったり発散したりします。よってアが適切です。
- 選択肢 ア正解
- y=f(x)上の点の接線とx軸の交点を使って近似を繰り返すので正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 接線の傾き(導関数)を使うため、微分できる関数でないと使えないので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 初期値が2つ必要なのははさみうち法や割線法で、ニュートン法の初期値は1つなので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 傾きが0になる点や悪い初期値では振動・発散して解が得られないことがあるので誤りです。
覚えるポイント
- ニュートン法は接線(1階微分)を利用して1つの初期値から反復収束させる解法である。
間違えやすいところ
- 2つの初期値で解をはさむ二分法やはさみうち法の特徴と混同する誤りです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(数値解析、アルゴリズム)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.4 ↗(cdn.fe-siken.com)
重複順列の総数(長さ指定の文字列の組合せ)
基礎理論 · 順列・組合せ / 等比数列の和 / 場合の数
2個の文字 A と B を使って、長さ1以上7以下の文字列は何通りできるか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:2種類の文字で作る長さkの文字列は2^k通りあります。長さ1から7までの合計は、初項2・公比2の等比数列の和になります。2^(7+1)-2=256-2=254通りです。
解き方
- 長さごとの数は、長さ1が2、2が4、3が8、4が16、5が32、6が64、7が128通りです。
- これらを足すと2+4+8+16+32+64+128=254通り(2^(7+1)-2=254)になります。
- 選択肢 ア不正解
- 128は長さ7だけの数(2^7)で、長さ1から6が入っていないので誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 2+4+8+16+32+64+128=254となり、正しい総数と一致するので正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 255は空文字列(長さ0)を含めた場合などと混同しやすい値なので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 256は2^8の値で、長さ1〜7の和254より2多いので誤りです。
覚えるポイント
- 長さ1からnまでの2進文字列の総数は 2^1 + 2^2 + ... + 2^n = 2^(n+1) - 2 通りとなる。
間違えやすいところ
- 長さ0(空文字)の1通りを足したり、長さ7の個数だけを答えてしまう誤りです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(離散数学、場合の数)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.4 ↗(cdn.fe-siken.com)
散布図と標本相関係数の対応関係
基礎理論 · 統計 / 相関係数 / 回帰直線 / 散布図
標本相関係数が -0.9, -0.7, 0.7, 0.9 のいずれかとなる標本の分布と回帰直線を表したグラフのうち、標本相関係数が -0.9 のものはどれか。
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解答
ウ
解説
まず要点:相関係数rは-1から+1までの値をとります。プラスなら右上がり(正の相関)、マイナスなら右下がり(負の相関)です。絶対値が1に近いほど点は回帰直線の近くに密集します。
解き方
- 相関係数-0.9は符号が負なので、右下がりの回帰直線をもつグラフ(ウかエ)にしぼります。
- |-0.9|>|-0.7|なので、-0.9のグラフは-0.7より点が直線上に強く密集しているはずです。
- ウは点が密集し、エはばらつきが大きいので、-0.9を表すのはウです。
- 選択肢 ア不正解
- 右上がりで直線の近くに密集しているので、相関係数+0.9のグラフです。
- 選択肢 イ不正解
- 右上がりでばらつきが大きいので、相関係数+0.7のグラフです。
- 選択肢 ウ正解
- 右下がりで直線に沿って点が密集しているので、相関係数-0.9のグラフで正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 右下がりですがばらつきが大きいので、相関係数-0.7のグラフです。
覚えるポイント
- 相関係数の符号は直線の傾きの向き(正負)、絶対値の大きさは直線への密集度合いを表す。
間違えやすいところ
- 負の相関(右下がり)と正の相関(右上がり)を取り違える誤りです。
出題の前提:基本情報技術者試験シラバス(統計、相関分析)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.5 ↗(cdn.fe-siken.com)
真理値表に対応する論理式の導出
基礎理論 · 論理演算 / 真理値表 / 主加法標準形
真理変数 x, y, z に対し、Tを真、Fを偽とする。与えられた真理値表を満たす論理式 f(x, y, z) として適切なものはどれか。ここで、∧は論理積、∨は論理和、ĀはAの否定を表す。 [真理値表] (x, y, z) = (T, T, T) → T (x, y, z) = (T, T, F) → T (x, y, z) = (T, F, T) → T (x, y, z) = (T, F, F) → F (x, y, z) = (F, T, T) → F (x, y, z) = (F, T, F) → F (x, y, z) = (F, F, T) → T (x, y, z) = (F, F, F) → F
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:真理値表を満たす式は、出力がTになる行の条件を式にして確かめます。表のTの行とFの行がすべて合うかを見れば分かります。実際に値を入れて計算すると確実です。
解き方
- 真理値表で出力がTとなる行は(T,T,T)、(T,T,F)、(T,F,T)、(F,F,T)です。
- xとyがともにTのときはzに関係なくTなので、項「x ∧ y」が含まれます。
- 残りの(T,F,T)と(F,F,T)はyがFでzがTのときで、xに関係なくTなので項「ȳ ∧ z」です。
- 2つの項を∨で結ぶと「(x ∧ y) ∨ (ȳ ∧ z)」となり、イと一致します。
- 選択肢 ア不正解
- (F,F,T)のとき(F∧F)∨(F∧T)=Fとなり、表のTと合いません。
- 選択肢 イ正解
- すべての行で計算結果が表のT・Fと一致するので適切です。
- 選択肢 ウ不正解
- (F,F,T)のとき(F∧F)∨(T∧F)=Fとなり、表のTと合いません。
- 選択肢 エ不正解
- (T,T,T)のとき(T∧F)∨(F∧F)=Fとなり、表のTと合いません。
覚えるポイント
- 真理値表からの論理式導出は、Tとなる行をまとめてカルノー図や代数的に簡単化するのが確実です。
間違えやすいところ
- 否定の線がどの文字にかかるかと、∧と∨の優先順位を間違えやすいので注意します。
出題の前提:問題冊子に明記された真理値表に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.5 ↗(cdn.fe-siken.com)
7ビット文字コードへの偶数パリティビットの付加
コンピュータ構成要素 · パリティチェック / 偶数パリティ / 16進数 / 2進数
7ビットの文字コードの先頭に1ビットの偶数パリティビットを付加するとき、文字コード 30, 3F, 7A にパリティビットを付加した値の組合せとして、適切なものはどれか。ここで、文字コードは16進数で表している。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:偶数パリティは、パリティビットを足した全体の1の個数が偶数になるようにします。1の数が奇数なら、どこかで誤りが起きたと分かります。1ビットの誤りを見つけられます。
解き方
- 16進数を7ビットの2進数に直します:30は0110000、3Fは0111111、7Aは1111010です。
- それぞれの1の個数を数えます:30は2個、3Fは6個、7Aは5個です。
- 全体の1の個数を偶数にする先頭ビットを決めます:30は0、3Fは0、7Aは1です。
- 8ビットの2進数に戻して16進数で表すと、30、3F、FAになります。
- 選択肢 ア不正解
- 7Aの先頭に0を足すと1の数が5個(奇数)のままなので誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 30、3F、FAはどれも1の数が偶数(2個、6個、6個)なので正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 30に1を足してB0にすると1の数が3個(奇数)になるので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- 30と3Fに1を足すと1の数が奇数になるので誤りです。
覚えるポイント
- 偶数パリティは「パリティビットを含めて1の個数が偶数」、奇数パリティは「1の個数が奇数」です。
間違えやすいところ
- 元の16進数を8ビットだと思い込まず、まず2進数のビット列に直してから先頭ビットを決めることが大切です。
出題の前提:問題冊子に明記された条件(7ビットコードの先頭に1ビットの偶数パリティを付加)に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.6 ↗(cdn.fe-siken.com)
BNFで定義されるビット列の判定
基礎理論 · BNF / 構文規則 / 文脈自由文法
次のBNFで定義されるビット列 S であるものはどれか。 <S> ::= 01 | 0 <S> 1
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:BNF(文法を書き表す記法)の縦棒「|」は「どちらか」を表します。再帰的な定義「0 <S> 1」は、両端に同じ数の0と1を足していく形です。そのため0ⁿ1ⁿの形だけが作られます。
解き方
- 生成規則を確認します:<S>は「01」か「0 <S> 1」に置き換わります。
- 展開してみます:1回で01、2回で0(01)1=0011、3回で0(0011)1=000111です。
- 一般には「0がn個の後に1がn個続く列(0ⁿ1ⁿ)」になります。
- 0が3個と1が3個の「000111」だけがこの形に合います。
- 選択肢 ア正解
- <S>→0<S>1→00<S>11→000111と展開できるので正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 0と1の並びの途中に余分な0があり、0ⁿ1ⁿの形になりません。
- 選択肢 ウ不正解
- 01の繰り返しで、この規則からは作り出せません。
- 選択肢 エ不正解
- 0が1個に対し1が5個で、0と1の数が合わないため作れません。
覚えるポイント
- 「A ::= x | c A d」の形式は、cとdが同数ずつ両側に追加されるパターン(cⁿ x dⁿ)を表します。
間違えやすいところ
- 「0 <S> 1」を単なる文字の繰り返しと混同し、010101などを選ばないよう再帰的な形に注目します。
出題の前提:問題冊子に明記されたBNF規則に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.6 ↗(cdn.fe-siken.com)
2分探索木における最大比較回数
基礎理論 · 2分探索木 / 完全2分木 / 木の高さ / 探索計算量
最下位のレベル以外の節点には必ず左右に子が存在する2分探索木から、あるデータを探索する。節点の総数が15のとき、比較する節点の数は最大で幾つか。ここで、探索するデータが存在するとは限らないものとする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:完全2分木では各段の節点が1, 2, 4, 8…と倍に増えます。節点15個なら4段になるので、探索の最大比較回数は4回です。根から葉まで段数だけ比べます。
解き方
- 条件「最下位以外は左右に子がある」から、この木は完全2分木だと分かります。
- 各段の節点数は1, 2, 4, 8で、合計1+2+4+8=15なので段数は4です。
- 2分探索木では、比べるたびに1つ下の段へ進みます。
- 一番下の葉まで比べても比較回数は段数と同じ4回で、これが最大です。
- 選択肢 ア不正解
- これは節点7個のときの深さで、15個なら4段まで比べます。
- 選択肢 イ正解
- 節点15個の完全2分木は深さ4なので、最大比較回数は4回です。
- 選択肢 ウ不正解
- 木が偏った場合の回数に引かれた誤りです(本問は完全2分木になります)。
- 選択肢 エ不正解
- 節点が1列に並んだリストの場合の数で、本問の条件に合いません。
覚えるポイント
- 節点数 N = 2ᵏ - 1 の完全2分木の深さ(高さ)は k = log₂(N + 1) です。
間違えやすいところ
- 「データがあるとは限らない」から空の場所まで数えて5回としないよう、比較する節点の数という指定に注意します。
出題の前提:問題冊子に明記された条件に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.6 ↗(cdn.fe-siken.com)
ヒープソートの特徴
基礎理論 · 整列アルゴリズム / ヒープソート / 整列の分類
データの整列方法に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ヒープソートは、未整列の部分をヒープ木にして最大または最小を取り出す整列法です。それぞれの整列法は手順の違いで見分けます。説明と名前が合っているかを確かめます。
解き方
- 各選択肢がどの整列法の説明かを照合します。
- アは間隔を狭めながら整列する「シェルソート」の説明です。
- イは隣り合う要素を比べて入れ替える「バブルソート」の説明です。
- ウは基準値で2つに分ける「クイックソート」の説明です。
- エは未整列部分をヒープ木にして根を取り出す「ヒープソート」の正しい説明です。
- 選択肢 ア不正解
- この説明はシェルソートのもので、クイックソートは基準値で2つに分けます。
- 選択肢 イ不正解
- この説明はバブルソートのもので、シェルソートは間隔をあけて整列します。
- 選択肢 ウ不正解
- この説明はクイックソートのもので、バブルソートは隣同士を比べ替えます。
- 選択肢 エ正解
- ヒープソートの手順を正しく説明しているので適切です。
覚えるポイント
- ヒープソート=半順序木から最大・最小値を取り出す、クイックソート=ピボットで分割、シェルソート=間隔を狭めて挿入ソート。
間違えやすいところ
- 代表的な整列法の説明が入れ替わって出るので、特徴となる言葉を取り違えないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験における代表的なアルゴリズムの定義に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.7 ↗(cdn.fe-siken.com)
ハッシュ関数の衝突キーの個数計算
基礎理論 · ハッシュ関数 / 剰余算 / 衝突 / mod計算
キー x のハッシュ関数として h(x) = mod(x, 97) を用いるとき、キー 1094 とハッシュ値が一致するものは、キー 1 ~ 1000 の中に幾つあるか。ここで、mod(x, 97) は x を 97 で割った余りを表す。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:ハッシュ値が一致するのは、97で割った余りが等しいときです。そのような数は97ずつ増える等差数列になります。範囲に入る個数を数えれば求められます。
解き方
- 1094を97で割った余りを求めます:1094=97×11+27なので余りは27です。
- 1〜1000で97で割った余りが27になる数はx=97k+27と表せます。
- kの範囲を調べます:k=0でx=27、k=10でx=997は範囲内、k=11でx=1094は範囲外です。
- k=0から10までの11個が答えです。
- 選択肢 ア不正解
- k=1〜9の9個と数えた場合の値で、誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- k=0(x=27)を入れずk=1〜10の10個と数えると誤りになります。
- 選択肢 ウ正解
- k=0から10までの11個がすべて1〜1000に入るので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- 範囲を超えるk=11まで数えてしまった場合の値で、誤りです。
覚えるポイント
- 余り r が範囲内に収まる場合、k = 0 も条件(1 ≦ x)を満たすため、0 から始まる個数カウント(10 - 0 + 1 = 11個)に注意します。
間違えやすいところ
- k=0のときのx=27を数え落として10個(選択肢イ)にしてしまうミスが多いです。
出題の前提:問題冊子に明記された条件(mod計算とキーの範囲 1~1000)に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.8 ↗(cdn.fe-siken.com)
引き算によるユークリッドの互除法の比較回数
基礎理論 · アルゴリズム / ユークリッドの互除法 / 流れ図 / トレース
2数 A, B の最大公約数を求めるユークリッドの互除法を、引き算の繰返しによって計算する流れ図がある。初期値として A が 876、B が 204 のとき、何回の比較(L : S の判定)で処理は終了するか。 [流れ図の処理] 開始 → A → L, B → S ループ: L : S の比較 ・L > S のとき: L - S → L として比較へ戻る ・L < S のとき: S - L → S として比較へ戻る ・L = S のとき: A, B, L を出力して終了
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:引き算の互除法は、大きい方から小さい方を引き、両者が等しくなったら終わりです。比較回数には終了時の等しいかどうかの比較も含めます。引き算した回数だけでは足りません。
解き方
- 最初にL=876、S=204を入れます。
- L>Sの間LからSを引きます:876から204を4回引いて60です(比較1〜4回目)。
- L=60、S=204でS>LなのでSからLを引きます:204から60を3回引いて24です(比較5〜7回目)。
- L=60、S=24でL>SなのでLからSを引きます:60から24を2回引いて12です(比較8〜9回目)。
- L=12、S=24でS>LなのでSからLを1回引いて12です(比較10回目)。
- L=12、S=12で等しくなり終了します(比較11回目)。合計11回です。
- 選択肢 ア不正解
- 割り算(剰余)を使う互除法の手順数と混同した値です。
- 選択肢 イ不正解
- 引き算の回数を途中で数え間違えた場合の誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 引き算は10回ですが、最後のL=Sの判定1回が入っていません。
- 選択肢 エ正解
- 引き算に伴う10回と、終了時の1回を合わせて11回になります。
覚えるポイント
- ループの終了判定「L : S」は、等号が成立してループを抜ける際にも1回実行されます。
間違えやすいところ
- 引き算した回数10回だけを数え、最後の等しいかの判定1回を足し忘れないようにします。
出題の前提:問題冊子に明記された流れ図に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.8 ↗(cdn.fe-siken.com)
DRAMの特徴と用途
コンピュータ構成要素 · 主記憶装置 / DRAM / 半導体メモリ / リフレッシュ
DRAM の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:DRAMはコンデンサ(電気をためる部品)に電荷をためて1ビットを表します。安く大容量にできるため主記憶によく使われます。SRAMは別の方式でキャッシュメモリに使われます。
解き方
- それぞれのメモリ素子の特徴と使われ方を比べます。
- アはコンデンサに電荷をため主記憶に使う、というDRAMの説明です。
- イは製造時にデータを書き込むマスクROMの説明です。
- ウは紫外線で消去するUV-EPROMの説明です。
- エはフリップフロップで作られキャッシュメモリに使うSRAMの説明です。
- 選択肢 ア正解
- コンデンサに電荷をためてビットを表し、主記憶に使うのはDRAMで正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 製造時にデータを書き込むメモリはマスクROMの説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- 紫外線で消去する不揮発性メモリはUV-EPROMの説明です。
- 選択肢 エ不正解
- フリップフロップで作られキャッシュメモリに使うのはSRAMの説明です。
覚えるポイント
- DRAM=コンデンサ・リフレッシュ必要・安価大容量・主記憶用。SRAM=フリップフロップ・高速・高価・キャッシュ用。
間違えやすいところ
- DRAMとSRAMで、構造(コンデンサかフリップフロップか)と用途(主記憶かキャッシュか)を逆に覚えないようにします。
出題の前提:基本情報技術者試験における半導体メモリの標準的な分類・定義に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.9 ↗(cdn.fe-siken.com)
スーパスカラの基本原理と特徴
コンピュータシステム · プロセッサアーキテクチャ / スーパスカラ / 並列処理
CPUの高速化技術の一つである「スーパスカラ」の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:スーパスカラは、複数のパイプライン(命令を流す処理の通り道)を使って、同時に複数の命令を実行する方式です。独立した命令をハードウェアが自動で見つけて並べ、まとめて実行します。そのため1クロックで複数の命令をこなせ、処理が速くなります。
解き方
- スーパスカラが「複数のパイプラインで独立した命令を同時に実行する技術」だと確認します。
- パイプラインの多重化と同時実行を正しく述べた記述(ウ)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- ベクトル(複数のデータをまとめた値)を長さごとに区切って処理する方式の説明で、スーパスカラではありません。
- 選択肢 イ不正解
- パイプラインの段数をさらに細かく分けて速くする「スーパーパイプライン」の説明です。
- 選択肢 ウ正解
- 複数のパイプラインで同時に複数の命令を実行する、スーパスカラの正しい説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 複数の命令を1つの長い命令にまとめて実行するVLIWの説明です。
覚えるポイント
- スーパスカラはハードウェア制御で複数パイプラインを同時稼働させる方式です。
間違えやすいところ
- コンパイラが命令をまとめるVLIWや、段数を増やすスーパーパイプラインと混同しないようにしましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(プロセッサの高速化技術)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.9 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
CPUの命令実行サイクルと実効アドレス計算
コンピュータシステム · 命令実行サイクル / 実効アドレス計算 / CPUアーキテクチャ
主記憶へのアクセスを伴う演算命令を実行するとき、命令解読とオペランド読出しの間に行われる動作はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:命令解読とオペランド読出しの間には、実効アドレス計算が入ります。CPUは命令の内容を解読したあと、対象データが主記憶のどこにあるかを番地の計算で特定し、その番地からデータを読み出します。
解き方
- 命令実行の流れ(フェッチ→解読→実効アドレス計算→オペランド読出し→演算)を思い出します。
- 「解読」と「オペランド読出し」の間にある、番地を決める「実効アドレス計算」を選びます。
- 選択肢 ア正解
- 解読で得た情報から対象データの番地を求める実効アドレス計算が、この間に行われます。
- 選択肢 イ不正解
- 入出力装置の起動は入出力命令のときに行う動作で、通常の演算命令の流れではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 分岐アドレス計算は条件分岐命令で行うもので、演算命令のオペランド読出しの前処理ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 割込みは外部のできごとや例外のときに起きるもので、命令サイクルの決まった手順ではありません。
覚えるポイント
- 命令実行の流れは「フェッチ→解読→実効アドレス計算→オペランド読出し→実行」の順序です。
間違えやすいところ
- 分岐の宛先計算と、データの所在を求める実効アドレス計算を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(命令実行制御)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.9 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
平均命令実行時間とMIPS値の計算
コンピュータシステム · MIPS / クロック周波数 / 命令ミックス / 性能指標
クロック周波数が1GHzのCPUがある。このCPUの命令種別が、命令1(実行時間10クロック、出現頻度60%)と命令2(実行時間5クロック、出現頻度40%)の二つから成っているとき、処理能力は約何MIPSか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:MIPS(1秒間に何百万命令を実行できるかを表す値)は、クロック周波数を1命令あたりの平均クロック数(CPI)で割って求めます。まず命令ごとの出現頻度をかけて平均を出し、その値で周波数を割ります。
解き方
- 出現頻度をかけて平均クロック数(CPI)を出します:10×0.6+5×0.4=8クロック。
- 1GHz(10^9 Hz)をCPIの8で割り、1秒あたりの命令数を求めます:10^9÷8=125,000,000。
- 100万(10^6)で割ってMIPSに直します:125,000,000÷1,000,000=125MIPS。
- 選択肢 ア不正解
- 計算の結果と合いません。クロック数や出現頻度の使い方を誤った値です。
- 選択肢 イ不正解
- 全部の命令が10クロックだと仮定した値(100MIPS)で、命令2の分が入っていません。
- 選択肢 ウ正解
- 平均8クロックになり、10^9÷8=125,000,000命令/秒=125MIPSとなるので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- CPIの平均の求め方を間違えたときに出る誤った値です。
覚えるポイント
- MIPS値は (クロック周波数[Hz]) ÷ (平均クロック数 × 10^6) で計算できます。
間違えやすいところ
- 1GHzが10^9(10億)Hzであることを正しく押さえ、桁の計算を間違えないようにしましょう。
出題の前提:平成20年度春期 基本情報技術者試験 午前 問19
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.10 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
キャッシュメモリの役割と使用目的
コンピュータシステム · 記憶階層 / キャッシュメモリ / アクセス速度
処理装置で用いられるキャッシュメモリの使用目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:キャッシュメモリは、CPUと主記憶の速度の差を埋めるために使います。CPUはとても速く動きますが、主記憶(DRAM)は遅いため、よく使うデータを高速なSRAMに一時的に置いておき、待ち時間を減らします。
解き方
- キャッシュメモリがCPUと主記憶の間にあることと、その役割を思い出します。
- 速度差を埋めて全体を速くするという目的に合う記述(ウ)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 仮想記憶のアドレス変換を速くするのはTLB(アドレス変換バッファ)の役割です。
- 選択肢 イ不正解
- ページング処理は補助記憶と主記憶の間で行うもので、キャッシュメモリの目的ではありません。
- 選択肢 ウ正解
- CPUの処理速度と主記憶のアクセス速度の差を埋めるのが、キャッシュメモリの正しい目的です。
- 選択肢 エ不正解
- よく使うプログラムを常駐させるのは主記憶やOSの働きで、キャッシュメモリの目的ではありません。
覚えるポイント
- キャッシュメモリの目的は「プロセッサと主記憶のアクセス速度差の解消」です。
間違えやすいところ
- アドレス変換用のTLBや仮想記憶のページングと混同しないようにしましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(記憶階層)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.10 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
磁気ディスク装置の性能要因
コンピュータシステム · 磁気ディスク / アクセス時間 / シーク時間 / 回転待ち時間
磁気ディスク装置の性能に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:磁気ディスクのアクセス時間は「位置決め時間+回転待ち時間+データ転送時間」の合計です。回転速度を上げたり位置決め時間を短くしたりすると、この合計が短くなりアクセスが速くなります。
解き方
- アクセス時間の内訳(位置決め時間・回転待ち時間・転送時間)を確認します。
- 回転速度の上昇と位置決め時間の短縮でアクセス時間が減るので、アが適切です。
- 選択肢 ア正解
- アクセス時間は位置決め時間・回転待ち時間・転送時間の合計なので、回転速度向上や位置決め短縮で短くなります。
- 選択肢 イ不正解
- 磁気ディスクのアクセス時間には、CPUの前処理や後処理の時間は含みません。
- 選択肢 ウ不正解
- 記憶容量はトラック当たりの容量とトラック数に加え、シリンダ数も掛けて決まります。
- 選択肢 エ不正解
- データ転送速度は記録密度や回転速度などで決まり、回転待ち時間そのものとは関係ありません。
覚えるポイント
- アクセス時間 = 位置決め時間(シーク時間) + 回転待ち時間 + データ転送時間
間違えやすいところ
- アクセス時間にOSやCPUによる前処理・後処理を含めない点に注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(補助記憶装置の性能評価)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.10 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
ストリーマ(磁気テープドライブ)の特徴
コンピュータシステム · 補助記憶装置 / ストリーマ / 磁気テープ / バックアップ
磁気ディスクのバックアップを取るために使用されるストリーマ(テープドライブ)の特徴はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ストリーマ(磁気テープに連続して書き込む装置)は、テープを止めずに流し続けて読み書きします。ブロックごとに細かく止めたり動かしたりしないため、大量のデータを速くバックアップできます。
解き方
- ストリーマの名のとおり、データを連続して流し込む装置だとイメージします。
- ブロックごとに止めず連続で読み書きする記述(エ)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- テープは順番にしか読めないため、途中のデータだけを直接書き換える部分書換えは普通しません。
- 選択肢 イ不正解
- 記録密度は規格や装置で決まっており、読み出し速度に合わせて変えることはありません。
- 選択肢 ウ不正解
- ヘッドの数を増やすことがストリーマの本質的な特徴ではありません。
- 選択肢 エ正解
- テープを止めずに連続して読み書きし、ブロックごとに発進・停止しないのがストリーマの特徴です。
覚えるポイント
- ストリーマはブロックごとのスタート・ストップをせず、連続走行で高速一括バックアップを行います。
間違えやすいところ
- ランダムアクセスや部分更新ができる磁気ディスクと取り違えないようにしましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(入出力装置・補助記憶装置)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.11 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
赤外線通信の標準規格IrDA
コンピュータシステム · インタフェース規格 / IrDA / 赤外線通信
携帯電話同士でアドレス帳などのデータ交換を行う場合に使用される、赤外線を用いるデータ転送の規格はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:赤外線でデータをやり取りする規格はIrDAです。IrDAは赤外線を使った近距離の無線通信で、携帯電話同士のアドレス帳交換や家電のリモコンなどに使われました。
解き方
- 問題文の「赤外線を用いるデータ転送の規格」という言葉に注目します。
- 各規格の通信媒体(有線・電波・赤外線)を確認し、赤外線のIrDAを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- IEEE 1394は、ビデオカメラや外付けハードディスクをつなぐ有線の高速規格です。
- 選択肢 イ正解
- IrDAは赤外線を使った近距離通信の規格で、携帯電話同士の連絡先交換などに使われました。
- 選択肢 ウ不正解
- PIAFSはPHS回線でデータ通信を行うための規格です。
- 選択肢 エ不正解
- RS-232CはPCとモデムなどの周辺機器をつなぐ、昔の有線シリアル規格です。
覚えるポイント
- 赤外線(Infrared)通信の規格は「IrDA」です。
間違えやすいところ
- Bluetooth(電波)やIEEE 1394(有線)と混同しないよう、媒体の違いを押さえましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(インタフェース技術)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.11 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
USB転送モードの種類と用途
コンピュータシステム · USB / 転送モード / インタラプト転送 / ヒューマンインタフェースデバイス
USBの転送モードのうち、主としてマウスやジョイスティックなどに用いられるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:マウスやジョイスティックに使われるのはインタラプト転送です。インタラプト転送は、一定の周期で少量のデータを確実に送る方式で、入力機器の状態をこまめに伝えます。
解き方
- 対象がマウスやジョイスティックという入力機器(HID)だと確認します。
- 4つの転送モードのうち、一定周期で少量データを確実に送るインタラプト転送を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- アイソクロナス転送は、音声や動画などリアルタイム性が大切なデータに使われます。
- 選択肢 イ正解
- インタラプト転送は一定間隔で少量データを確実に送り、マウスやジョイスティックに使われます。
- 選択肢 ウ不正解
- コントロール転送は、USB機器の初期化や設定、制御コマンドのやり取りに使われます。
- 選択肢 エ不正解
- バルク転送は、空き帯域を使ってまとまったデータを確実に送る方式で、USBメモリやプリンタに使われます。
覚えるポイント
- マウス・キーボードは「インタラプト転送」、音声・動画は「アイソクロナス転送」、プリンタ・USBメモリは「バルク転送」。
間違えやすいところ
- 名前は似ていますが、CPUの割込みではなく、ホスト側が周期的に問い合わせて転送します。
出題の前提:基本情報技術者試験 シラバス(入出力インタフェース)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.11 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
スキャナ入力とプリンタ印刷における解像度と画像面積の計算
ハードウェア · 解像度 / dpi / 画像処理
解像度 600 dpi のスキャナで画像を読み込み、その画像データを解像度 300 dpi のプリンタで等倍の画素数として印刷した場合、印刷される画像の面積は元の原稿の画像の何倍になるか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:印刷する解像度が半分になると、同じ画素数の画像は縦も横も2倍の長さになり、面積は4倍になります。dpi(1インチあたりのドット数)が小さいほど、1つのドットを大きく印刷するためです。面積は縦と横の長さの積なので、長さの倍率を2回かけた値になります。
解き方
- 原稿を600 dpiで読み取ると、1インチあたり600個のドットとして記録されます。
- そのドットを300 dpiのプリンタで印刷すると、1インチあたり300個しか置けないので、長さは2倍になります。
- 面積は長さの2乗に比例するため、縦2倍×横2倍で4倍になります。
- 選択肢 ア不正解
- 逆の組み合わせ(300 dpiで読み込み600 dpiで印刷)の面積比1/4であり、向きが逆です。
- 選択肢 イ不正解
- 解像度の比300÷600=1/2を、そのまま面積の比と考えた誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 縦横それぞれの長さの倍率600÷300=2倍のことで、面積の倍率ではありません。
- 選択肢 エ正解
- 1辺が2倍になると面積は2×2で4倍になるので、正しいです。
覚えるポイント
- dpiは1インチあたりのドット数であり、面積比は長さの比の2乗で計算する。
間違えやすいところ
- 1辺の倍率である2倍を、そのまま面積の倍率と混同してしまうこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問25
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.11 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
ポインティングデバイスとCAD入力装置
ハードウェア · 入力装置 / ポインティングデバイス / タブレット
入力装置のうち、ポインティングデバイスに分類され、CAD システムの図形入力などに使用されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ポインティングデバイスは、画面上の位置や座標を指定するための入力装置です。マウスやトラックボールの仲間で、平板上の位置をペンで指し示すタブレット(ペンタブレット、デジタイザともいう)は、CAD(コンピュータを使った設計)の図形入力に向いています。
解き方
- 各選択肢の装置が、位置や座標を指定するポインティングデバイスかどうかを確かめます。
- CADの図形入力のように、座標を指定して使う装置を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- OCR(光で文字を読み取り文字コードに変える装置)は文字入力用で、位置を指定する装置ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- OMR(光でマークシートの印を読み取る装置)は、マークの有無を調べる装置です。
- 選択肢 ウ不正解
- イメージスキャナ(紙の画像を画像データとして取り込む装置)は、位置を指定するポインティングデバイスではありません。
- 選択肢 エ正解
- タブレットは平板上の座標を検出できるポインティングデバイスで、CADの図形入力に使われます。
覚えるポイント
- タブレット(デジタイザ)は座標指示を行うポインティングデバイスである。
間違えやすいところ
- イメージスキャナを図面入力用のポインティングデバイスと混同してしまうこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問26
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.12 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
LRU方式によるページ置換えの追跡
オペレーティングシステム · 仮想記憶 / ページング方式 / LRU
ページング方式の仮想記憶において、ページ置換えアルゴリズムに LRU 方式を採用する。主記憶に割り当てられるページ枠が 4 のとき、ページ 1, 2, 3, 4, 5, 2, 1, 3, 2, 6 の順にアクセスすると、ページ 6 をアクセスする時点で置き換えられるページはどれか。ここで、初期状態では主記憶にどのページも存在しないものとする。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:LRU方式では、ページ枠が一杯になったとき、最後に使われてから最も長くたつページを追い出します。LRU(Least Recently Used、最も古く使われたものから置き換える方式)は、「最近使ったものはまた使われやすい」という考え方にもとづく方法です。
解き方
- 枠が4つなので、アクセス列を先頭から順に追い、最後に使った順番を古い順に並べて記録します。
- 1,2,3,4は空き枠にそのまま入り、[1,2,3,4]になります。
- 5をアクセスすると、枠が満杯なので最も古い1を追い出し、[2,3,4,5]になります。
- 2をアクセスすると、すでに入っている2を最新に更新し、[3,4,5,2]になります。
- 1をアクセスすると、最も古い3を追い出し、[4,5,2,1]になります。
- 3をアクセスすると、最も古い4を追い出し、[5,2,1,3]になります。
- 2をアクセスすると、すでに入っている2を最新に更新し、[5,1,3,2]になります。
- 6をアクセスすると、枠内で最も古い5が追い出され、置き換えられるページは5になります。
- 選択肢 ア不正解
- ページ1は6をアクセスする3回前に参照されたもので、枠内で最も古いページではありません。
- 選択肢 イ不正解
- ページ2は直前に参照されたばかりなので、置き換えの対象にはなりません。
- 選択肢 ウ不正解
- ページ4はページ3をアクセスした時点で、すでに主記憶から追い出されています。
- 選択肢 エ正解
- 残っている{5,1,3,2}の中で最も昔に参照されたのは5なので、正しく置き換え対象になります。
覚えるポイント
- LRUは「最も長く使われていないもの(最後に使われた時刻が最も古いもの)」を追い出す。
間違えやすいところ
- FIFO(最初に入ったページを追い出す方式)と混同して計算してしまうこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問27
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.12 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
タスクスケジューリングにおけるスタベーション(飢餓状態)
オペレーティングシステム · タスクスケジューリング / SJF / スタベーション
特定のタスクが CPU 資源の割当てを待ち続ける可能性が高いタスクスケジューリング方式はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:スタベーション(飢餓状態)とは、特定のタスクにいつまでもCPU(中央処理装置)が割り当てられない現象です。処理時間が短い順に実行するSJF方式では、短いタスクが次々と来るほど、長いタスクが待たされ続ける可能性があります。
解き方
- 各選択肢がどの方式かを区別します(アはエージング、イはラウンドロビン、ウはSJF、エは到着順)。
- それぞれの方式で、特定のタスクが長く待たされ続ける危険があるかを比べます。
- 短いタスクを優先する方式(ウ)では、短いタスクが続くと長いタスクが待ち続けるので適切です。
- 選択肢 ア不正解
- エージング(待ち時間が長いほど優先度を上げる工夫)を取り入れているので、待ち続けることを防げます。
- 選択肢 イ不正解
- ラウンドロビン方式で、一定時間ごとに順番にCPUが割り当てられるため、待ち続けることはありません。
- 選択肢 ウ正解
- SJF方式(処理時間が短いタスクから実行する方式)の説明で、短いタスクが続くと長いタスクが待たされ続けます。
- 選択肢 エ不正解
- 到着順方式(FCFS、来た順に実行する方式)で、到着した順にCPUが割り当てられるため待ち続けません。
覚えるポイント
- 処理予定時間順(SJF)は平均待ち時間を短縮できるが、スタベーションが発生しやすい。
間違えやすいところ
- エージングがスタベーションを防ぐ工夫だと気づかず、アを選んでしまうこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問28
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.12 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
API(Application Program Interface)の定義と役割
オペレーティングシステム · API / システムコール / OSの機能
OS における API (Application Program Interface) の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:API(Application Program Interface)は、アプリケーションがOS(基本ソフトウェア)の用意した機能を呼び出して使うための窓口です。ファイル入出力やメモリ管理などの機能を、共通の約束ごとに沿って利用できます。
解き方
- APIという用語の意味と、誰が誰に機能を提供するのか(OSからアプリへ)を確かめます。
- ハードウェアを隠してOSの機能を呼び出す窓口という観点で、各選択肢の正しさを判断します。
- 選択肢 ア不正解
- OSの下では、アプリケーションはハードウェアを直接動かさず、APIやデバイスドライバを通して操作します。
- 選択肢 イ正解
- アプリケーションがOSの機能を呼び出して使うための約束ごとのことで、正しい説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- ネットワークで通信するときのプロトコル(通信規約)やRPC(遠くの手続きを呼び出す仕組み)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- 画面のメニューなどをそろえるGUI(利用者向け画面)のガイドラインの説明です。
覚えるポイント
- APIはアプリケーションがOSや共通ライブラリの機能を呼び出すための接点である。
間違えやすいところ
- ハードウェアを直接操作するデバイスドライバの役割と混同すること。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問29
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.13 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
ファイル管理におけるアーカイブの定義
ソフトウェア · アーカイブ / ファイル管理 / バックアップ
ファイルの格納に関する記述のうち、アーカイブの説明として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:アーカイブとは、複数のファイルをまとめて1つのファイル(書庫ファイル)にして保存することです。長く保存したり、バックアップや配布をしやすくしたりするために使われます。
解き方
- アーカイブの意味(複数のファイルを1つにまとめること)を思い出します。
- その意味にぴったり合う記述(エ)を選択肢から選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 主記憶の内容を一時的に外部の記憶装置へ退避させるスワッピングなどの説明です。
- 選択肢 イ不正解
- 同じデータを2台の磁気ディスクに書いて二重化するミラーリング(RAID1など)の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- ファイルの更新の記録を残すログやジャーナルファイルの説明です。
- 選択肢 エ正解
- 複数のファイルを1つにまとめて記憶装置へ保存することが、アーカイブの正しい定義です。
覚えるポイント
- アーカイブは複数ファイルを1つにまとめること(圧縮を伴う場合もある)。
間違えやすいところ
- アーカイブを、二重化するバックアップ(ミラーリング)やログの保存と混同してしまうこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問30
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.13 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
高信頼化システム構成(デュプレックスシステム)
システム構成技術 · 信頼性設計 / デュプレックスシステム / 待機系
図に示すように、2 系統のシステムで構成され、一方は現用系としてオンライン処理を行い、もう一方は待機系として現用系の故障に備えている。通常、待機系はバッチ処理を行っている。このようなシステム構成を何と呼ぶか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:デュプレックスシステムは、オンライン処理をする現用系と、その故障に備える待機系の2系統で作る構成です。待機系は普段はバッチ処理(まとめて行う処理)などの別の仕事をしておき、現用系が壊れたら切り替えて処理を引き継ぎます。
解き方
- 問題文の「2系統で、一方はオンライン処理、他方は待機してバッチ処理」「故障時に切り替える」という条件を確かめます。
- 同じ処理を2系統で行うデュアルシステムと区別し、現用系・待機系の構成であるデュプレックスシステム(ウ)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- シンプレックスシステムは、予備の系統を持たない1系統だけの構成です。
- 選択肢 イ不正解
- デュアルシステムは2系統で同じ処理を同時に行い、結果を見比べながら動かす構成です。
- 選択肢 ウ正解
- 現用系と待機系があり、待機系が普段は別の仕事(バッチ処理など)をする構成なので正しいです。
- 選択肢 エ不正解
- パラレルプロセッサシステムは、複数の処理装置を並べて性能を高める構成です。
覚えるポイント
- デュアルは「同じ処理を並行実行」、デュプレックスは「主系と待機系(別処理待機)」である。
間違えやすいところ
- デュアルシステムとデュプレックスシステムの意味を取り違えてしまうこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問31
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.13 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
直並列結合システムの稼働率計算式
システム構成技術 · 稼働率 / 直列システム / 並列システム / 信頼性
図のように、1台のサーバ、3台のクライアント及び2台のプリンタがLANで接続されている。このシステムはクライアントからの指示に基づいて、サーバにあるデータをプリンタに出力する。各装置の稼働率が表のとおりであるならば、このシステムの稼働率を表す計算式はどれか。ここで、クライアントは3台のうち1台でも稼働していれば正常とみなし、プリンタは2台のうちどちらかが稼働していれば正常とみなす。表の稼働率は、サーバ:a、クライアント:b、プリンタ:c、LAN:1 である。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:並列につないだn台の装置(稼働率p)は、少なくとも1台動いていればよいので、稼働率は 1-(1-p)^n で表されます。直列につながる部分は、すべてが動く必要があるので稼働率を掛け合わせます。
解き方
- クライアント3台の並列部分の稼働率を求めます。全台が故障する確率が (1-b)^3 なので、稼働率は 1-(1-b)^3 です。
- プリンタ2台の並列部分の稼働率を求めます。全台が故障する確率が (1-c)^2 なので、稼働率は 1-(1-c)^2 です。
- サーバ、LAN、クライアント群、プリンタ群のすべてがそろって必要なので、直列として掛け合わせます。
- 式は a×1×(1-(1-b)^3)×(1-(1-c)^2) = a(1-(1-b)^3)(1-(1-c)^2) となります。
- 選択肢 ア不正解
- クライアントもプリンタも全台が同時に動く必要があるとした、直列の場合の式です。
- 選択肢 イ不正解
- 並列部分の故障率を「1-装置の稼働率」とすべきところを、「1-稼働率^n」としてしまった誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- 並列部分の故障確率 (1-b)^3 と (1-c)^2 を、そのまま稼働率として掛けてしまっています。
- 選択肢 エ正解
- 並列の稼働率 1-(1-p)^n をクライアントとプリンタに当てはめ、サーバと直列につないだ正しい式です。
覚えるポイント
- 並列システムの稼働率は「1 - (全台故障確率)」= 1 - (1 - p)^n で計算する。
間違えやすいところ
- 並列の稼働率 1-(1-p)^n と、全台故障の確率 (1-p)^n を逆に覚えてしまう誤り。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問32
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.14 ↗(cdn.fe-siken.com) / IPA公式解答例(第三者保管の保存版) p.1 ↗(cdn.fe-siken.com)
複数台の磁気ディスクからなるシステムの平均故障間隔の算出
コンピュータシステム · システム信頼性 / MTBF / 故障率
5台の磁気ディスクをすべて使用し、1週間に100時間連続運転するシステムが存在する。磁気ディスク1台あたりのMTBFが10,000時間であるとき、このシステムでは平均何週間に1回の割合で故障が発生するか。ここで、MTTRはMTBFに対して無視できるほど小さく、磁気ディスク以外の構成要素による故障は考慮しないものとする。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:5台のディスクを直列に使うシステムのMTBFは、1台のMTBFを台数で割った2,000時間です。どれか1台でも壊れると全体が止まるため、故障率(壊れる頻度)は5台分を足し合わせた値になります。MTBFはその故障率の逆数で求められます。
解き方
- ディスク1台あたりの故障率を求めます。λ = 1 / 10,000(回/時間)となります。
- 5台すべてが動き続ける必要がある直列構成なので、システム全体の故障率は5台分を足します。λ_sys = 5 × λ = 5 / 10,000 = 1 / 2,000(回/時間)です。
- システムのMTBF(平均故障間隔)は故障率の逆数なので、MTBF_sys = 2,000時間となります。
- 1週間に100時間運転するので、何週間に1回壊れるかを求めます。2,000時間 ÷ 100時間/週 = 20週です。
- 選択肢 ア正解
- システム全体のMTBFは2,000時間で、1週間に100時間動かすので20週間に1回壊れる計算になり、正しいです。
- 選択肢 イ不正解
- 10,000時間を100時間で割った100週は、ディスク1台だけの故障周期であり、5台動くシステム全体の値ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 500週は計算が誤っており、5台での故障しやすさの増加が正しく反映されていません。
- 選択肢 エ不正解
- 2,000はシステムのMTBFの時間数(hour)であり、問われている「何週間に1回か」という週数ではありません。
覚えるポイント
- 直列系の故障率は各要素の故障率の和、MTBFは故障率の逆数
間違えやすいところ
- 求めたMTBFの2,000時間をそのまま答えにしてしまい、週数への換算を忘れるミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問33
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.14 ↗(cdn.fe-siken.com)
コンピュータシステムの信頼性指標 RASIS の構成要素
コンピュータシステム · RASIS / 信頼性設計 / 可用性
コンピュータシステムの高信頼化技術において、目標とされる代表的な5つの特性の頭文字を取った指標として「RASIS」が知られている。RASISを構成する5つの要素の組み合わせとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:RASISは情報システムの品質を表す5つの特性の頭文字を並べた指標です。信頼性(Reliability)、可用性(Availability)、保守性(Serviceability)、保全性(Integrity)、機密性(Security)を指します。英語の頭文字R・A・S・I・Sにそれぞれ対応します。
解き方
- 各頭文字の意味を確認します。R=Reliability(信頼性)、A=Availability(可用性)、S=Serviceability(保守性)です。
- 後半の2文字も確認します。I=Integrity(保全性・完全性)、S=Security(機密性・安全性)です。
- この5つの特性が正しくそろっている選択肢を探すと、選択肢アが当てはまります。
- 選択肢 ア正解
- Reliability、Availability、Serviceability、Integrity、Securityの日本語訳にそのまま対応しており適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 経済性や拡張性、再現性、操作性はRASISを構成する5つの要素ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 先頭のRは正確性(Accuracy)ではなく信頼性(Reliability)で、拡張性も含まれません。
- 選択肢 エ不正解
- 正確性、経済性、再現性、操作性はどれもRASISの定義に含まれないため不適切です。
覚えるポイント
- RASISは信頼性・可用性・保守性・保全性・機密性の5つ
間違えやすいところ
- 先頭のRを再現性や正確性と混同したり、Iを拡張性と取り違えたりするミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問34
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.15 ↗(cdn.fe-siken.com)
IP電話システムにおけるゲートキーパの役割
ネットワーク · VoIP / ゲートキーパ / 呼制御
IP電話システムにおいて、電話番号とIPアドレスの相互変換および対応関係の管理を主たる機能として担当する装置はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:IP電話網で電話番号とIPアドレスの対応を管理し、接続を制御する装置がゲートキーパです。電話番号で相手を指定しても、IPパケットの転送にはIPアドレスが必要です。そこで両者を結び付けて管理する仕組みが求められます。
解き方
- 設問の機能である「電話番号とIPアドレスの対応管理・アドレス解決」を行う機器を特定します。
- VoIP網(H.323体系)で呼制御やアドレス変換・帯域管理を担当する装置はゲートキーパです。
- 選択肢 ア不正解
- IP電話機は音声とパケットを相互に変換して通話する端末であり、網全体の対応管理は行いません。
- 選択肢 イ不正解
- VoIPゲートウェイは、従来の公衆交換電話網(アナログ回線やISDN)とIPネットワークを相互接続し、音声の符号化変換を行う装置です。
- 選択肢 ウ正解
- ゲートキーパは電話番号とIPアドレスの変換・管理、端末認証、帯域の割り当て・管理を行う装置なので適切です。
- 選択肢 エ不正解
- ルータはネットワーク層(レイヤ3)でIPアドレスに基づきパケットの経路を選んで転送する汎用装置です。
覚えるポイント
- ゲートキーパは電話番号とIPアドレスの対応管理・アドレス解決を行う
間違えやすいところ
- 公衆電話網との信号変換を行うVoIPゲートウェイと、アドレス解決を行うゲートキーパを取り違えるミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問35
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.15 ↗(cdn.fe-siken.com)
ADSL技術の特徴
ネットワーク · ADSL / アクセス回線 / ブロードバンド
ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ADSLは既存の銅線電話回線を使い、上りと下りで速度が異なる高速データ通信を行う方式です。Asymmetric(非対称)の名のとおり、家庭で多い下りの通信に多く帯域を割り当てます。音声とデータはスプリッタで周波数を分けて共存させます。
解き方
- ADSLの名称「非対称(Asymmetric)」の意味を思い出します。上りと下りで伝送速度が異なります。
- 物理媒体と伝送方式を確認します。既存のアナログ電話回線(メタリックツイストペア線)を使い、スプリッタによる周波数分割多重(FDM)で音声とデータを共存させます。
- 選択肢を見比べ、既存電話回線で非対称通信を行う記述を選びます。
- 選択肢 ア正解
- 既存のツイストペア線を使い、上りと下りで伝送速度が異なる通信を行うというADSLの特徴を正しく説明しています。
- 選択肢 イ不正解
- 音声とデータの分離にはスプリッタを使います。ターミナルアダプタ(TA)はISDN回線で使う装置です。
- 選択肢 ウ不正解
- ADSLは周波数帯域を分ける周波数分割多重(FDM)を使う方式で、時分割多重ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 住宅まで光ファイバを敷設するサービスはFTTH(Fiber To The Home)の説明です。
覚えるポイント
- ADSLは既存メタル電話線を利用した上り下り非対称の高速伝送技術
間違えやすいところ
- ISDNで使うターミナルアダプタ(TA)と、ADSLで使うスプリッタ/モデムを混同するミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問36
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.15 ↗(cdn.fe-siken.com)
知識ベースと推論エンジンを利用するシステム
基礎理論 · エキスパートシステム / 人工知能 / 推論エンジン
専門家の知識をルールなどとして蓄積した知識ベースを利用して、問題解決のための推論を行うシステムはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:専門家の知識をためて推論するシステムはエキスパートシステムです。専門家の経験や判断の決まりをIF-THEN形式などで知識ベースに蓄えます。そして推論エンジンを使って、専門家に近い判断や診断を行います。
解き方
- 問題文の「知識ベースを利用して推論を行う」という部分に注目します。
- 専門家のルール形式の知識を知識ベースに入れ、推論エンジンで問題を解くシステムがエキスパートシステムです。
- 選択肢 ア正解
- エキスパートシステムは知識ベースと推論の仕組みを備え、専門家の判断を代行・支援するシステムなので適切です。
- 選択肢 イ不正解
- ニューラルネットワークは脳の神経回路の仕組みをモデルにした機械学習の手法で、知識ベースを使った記号的な推論とは異なります。
- 選択肢 ウ不正解
- バーチャルリアリティ(VR)は仮想の現実空間を体感させる技術で、推論の処理とは関係がありません。
- 選択肢 エ不正解
- ファジィコンピュータは「やや高い」「かなり近い」のような人間のあいまいな概念をファジィ集合・ファジィ論理で扱うコンピュータです。
覚えるポイント
- エキスパートシステムは知識ベース+推論エンジンで構成される
間違えやすいところ
- 脳神経回路をまねて学習するニューラルネットワークと、知識ベースに基づく推論システムを混同するミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問37
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.15 ↗(cdn.fe-siken.com)
コンパイラにおける最適化の目的
ソフトウェア · コンパイラ / 最適化 / 目的コード
コンパイラによるコード最適化(Optimization)の主な目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:コンパイラの最適化の主な目的は、生成されるプログラムの実行時間を短くすることです。むだな命令を削ったり、ループの中の変わらない計算を外に出したりして効率を上げます。その結果、実行速度の向上やサイズの削減につながります。
解き方
- コンパイラの最適化が何に対して行われるか(生成される機械語コードの実行効率の向上)を整理します。
- 最適化で生成コードの実行時間は短くなりますが、コンパイル時間そのものは最適化の分だけ長くなる点に注意します。
- 当てはまる選択肢として「プログラムの実行時間を短縮する」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 最適化で命令の順番が入れ替わったりインライン展開されたりして、ソースコードと機械語の対応が崩れ、デバッグはかえって難しくなります。
- 選択肢 イ正解
- 目的プログラムの実行速度を上げること(実行時間の短縮)やメモリ使用量の削減が最適化の主目的なので正しいです。
- 選択肢 ウ不正解
- 保守性の向上はソースプログラムの設計やコーディング規約で実現するもので、機械語コードの最適化の目的ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- コンパイラが最適化の解析を行う分、目的プログラムを生成する時間(コンパイル時間)はむしろ長くなります。
覚えるポイント
- コンパイラの最適化は目的プログラムの実行時間短縮・サイズ削減が目的
間違えやすいところ
- コンパイル時間そのものの短縮と、生成されたプログラムの実行時間の短縮を取り違えるミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問38
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.16 ↗(cdn.fe-siken.com)
文書構造記述言語の国際規格 SGML
ソフトウェア · SGML / マークアップ言語 / 標準化規格
タグを利用して文書の論理構造や属性を記述する方法を定めた国際規格であり、電子的文書の管理やシステム間交換を容易に行うための文書記述言語はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:タグで文書の論理構造や属性を記述する国際規格の文書記述言語はSGMLです。文書の論理構造と見た目のレイアウトを分けて扱えるメタマークアップ言語で、ISO 8879として標準化されました。HTMLやXMLはSGMLから生まれたものです。
解き方
- 設問の条件である「タグを用いて論理構造や属性を記述する国際規格の文書記述言語」を確認します。
- 選択肢の中から当てはまる国際規格のマークアップ言語としてSGML(Standard Generalized Markup Language)を特定します。
- 選択肢 ア不正解
- DML(Data Manipulation Language)はデータベースのデータを操作(SELECT、INSERTなど)するための言語です。
- 選択肢 イ不正解
- HTMLはWebページを記述するためにSGMLを応用して作られた仕様で、電子文書全般の管理・交換を定めた上位の国際規格そのものではありません。
- 選択肢 ウ正解
- SGMLはISO 8879として標準化された国際規格の文書記述言語で、設問の記述に当てはまります。
- 選択肢 エ不正解
- UML(Unified Modeling Language)は、オブジェクト指向設計で使う各種図(クラス図やシーケンス図など)を標準化したモデリング言語です。
覚えるポイント
- SGMLは文書構造を記述する国際規格のマークアップ言語(ISO 8879)
間違えやすいところ
- Webブラウザで表示するためのHTMLと、その母体となった国際規格であるSGMLを混同するミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問39
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.16 ↗(cdn.fe-siken.com)
オープンソースソフトウェア(OSS)の定義と特徴
ソフトウェア · オープンソースソフトウェア / OSS / GPL
Linuxに代表される形態のソフトウェアであり、再配布の自由、再配布時のソースコードの添付、派生ソフトウェアの改変の許諾などが要求されるものを何と呼ぶか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:再配布の自由やソースコードの添付、改変の許諾を満たすソフトウェアをオープンソースソフトウェアと呼びます。Open Source Initiative(OSI)が定めた「オープンソースの定義」に沿った形態です。LinuxカーネルやApacheなどが代表例です。
解き方
- 設問に挙げられた条件「再配布の自由」「ソースコードの同梱・公開」「改変の許諾」を確認します。
- これらの条件を満たし、Linuxなどに代表されるソフトウェアの呼び名として「オープンソースソフトウェア(OSS)」を選びます。
- 選択肢 ア正解
- ソースコードの公開、改変の自由、無償での再配布の許可などを備えたソフトウェアの形態なので適切です。
- 選択肢 イ不正解
- コンポーネントウェアは、部品化されたソフトウェアを組み合わせてシステムを作る考え方や、その部品群のことです。
- 選択肢 ウ不正解
- シェアウェアは一定期間の試用後に続けて使う場合に代金を求める商用の配布形態で、ソースコードの公開や改変の自由はありません。
- 選択肢 エ不正解
- ミドルウェアはOSとアプリケーションソフトの中間に位置し、共通機能を提供するソフトウェアの分類です。
覚えるポイント
- オープンソースソフトウェアはソースコード公開・再配布自由・改変許可が原則
間違えやすいところ
- 一定期間無料で試用後に有償となるシェアウェアやフリーウェアと、OSSを混同するミス
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問40
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.16 ↗(cdn.fe-siken.com)
外部設計工程で行う作業
ソフトウェア開発技術 · システム開発ライフサイクル / 外部設計 / 論理データ設計
システム開発プロセスのうち、外部設計工程(概要設計)で実施する作業として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:外部設計(利用者から見た機能やデータの姿を決める工程)では、論理データ設計を行います。開発は要求分析→外部設計→内部設計→プログラム設計の順に進みます。内部設計より後は、使うデータベースやハードウェアといった実装の都合を考えた物理的な設計を行います。
解き方
- 各工程が何を決めるのか(要望、利用者から見た姿、実装の都合)を整理します。
- 利用者から見た論理データの設計にあたる「論理データ設計」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 物理データ設計は、どのデータベースを使うかなどの実装の都合を考えた配置や索引の設計なので、内部設計で行います。
- 選択肢 イ不正解
- プログラム構造化設計は、モジュール(部品)の分け方やつながり方を考えるので、内部設計からプログラム設計で行います。
- 選択肢 ウ不正解
- 要求分析は開発の一番最初に行い、利用者の要望をはっきりさせる工程で、外部設計より前です。
- 選択肢 エ正解
- 外部設計では、業務に必要なデータのかたまり(エンティティ)やその関係を定義する論理データ設計を行います。
覚えるポイント
- 外部設計は論理設計(利用者視点)、内部設計は物理設計(計算機・実装視点)であると覚えます。
間違えやすいところ
- 論理データ設計と物理データ設計を混同して、データベース設計をすべて内部設計と決めつけないようにしましょう。
出題の前提:JIS X 0160(ソフトウェアライフサイクルプロセス)共通フレームに基づく出題条件です。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.16 ↗(cdn.fe-siken.com)
DFDにおけるデータストアの特定
ソフトウェア開発技術 · DFD / 構造化分析 / データフロー図
売上管理システムを表すデータフロー図(DFD)において、外部の「受注システム」から「受注情報」を受け取るプロセス「売上計算」があり、そこからデータストアAを参照して「売上情報」を出力し、次のプロセス「売上台帳の作成」へと送られている。データストアAに該当する適切な項目はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:DFD(データの流れを矢印で表した図)では、プロセスが必要とするデータがどこから来るかに注目します。データストア(データの保管場所)からプロセスへ向かう矢印は、そのデータを読み込んで使うことを表します。売上金額を計算するには、受注情報の数量に単価を掛ける必要があるため、単価のデータを読み出すと考えます。
解き方
- プロセス「売上計算」に入るデータ(受注情報)と出るデータ(売上情報)を確かめます。
- 受注情報から売上金額を出すために必要な参照データは、商品の単価を保つ単価ファイルだと判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 売上ファイルは売上情報を蓄える場所で、あとの「売上台帳の作成」で書き込まれるものなので、計算時に読み出す対象ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- 受注情報は外部の受注システムから直接入ってくるので、データストアAからわざわざ読み出す必要はありません。
- 選択肢 ウ正解
- 受注情報の数量などから売上金額を出すには単価が必要なので、データストアAから単価情報を読み出す単価ファイルが適切です。
- 選択肢 エ不正解
- 入金ファイルは売上の代金を回収するときに使うもので、売上を計算する時点では参照しません。
覚えるポイント
- DFDでプロセスへ矢印が入るデータストアは、その処理に必要な参照・入力元データを表します。
間違えやすいところ
- 「売上計算」という名前につられて売上ファイルと間違えないよう、データの流れ(入力と出力)をよく見ましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験の構造化分析手法(DFD)に関する標準的な出題です。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.17 ↗(cdn.fe-siken.com)
クラスとインスタンスの関係
ソフトウェア開発技術 · オブジェクト指向 / クラス / インスタンス
オブジェクト指向におけるクラスとインスタンスの関係に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:クラス(データと手続きの枠組みを決めた設計図)をもとに、インスタンス(実際に作られた個々のもの)が生成されます。クラスは抽象的な型や金型のようなもので、1つのクラスから必要なだけ何個でもインスタンスを作れます。
解き方
- クラス(抽象的な定義・設計図)とインスタンス(実際に作られる実体)の違いを確かめます。
- 「クラスの定義に基づいてインスタンスが作られる」という関係が正しいかどうかを判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 仕様を決めているのはクラスのほうで、インスタンスはその仕様から実際に作られた実体です。
- 選択肢 イ正解
- クラスという設計図に基づいて、実行時に具体的なインスタンス(オブジェクト)が作られます。
- 選択肢 ウ不正解
- ふつう、作られた各インスタンスは、もとになった1つのクラス(型)に属します。
- 選択肢 エ不正解
- 1つのクラスの定義から、必要に応じて複数のインスタンスをいくつでも作れます。
覚えるポイント
- クラスは設計図(型)、インスタンスは実体(オブジェクト)という対応を基本として押さえます。
間違えやすいところ
- 主語と述語が逆になった文(インスタンスがクラスを定義するなど)を読み飛ばさないようにしましょう。
出題の前提:オブジェクト指向設計の基本的概念に基づく標準的な出題です。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.17 ↗(cdn.fe-siken.com)
モジュール結合度と独立性
ソフトウェア開発技術 · 構造化設計 / モジュール結合度 / データ結合
モジュールの独立性を高めるには、モジュール結合度を弱くする必要がある。モジュール間の情報の受渡し方法のうち、モジュール結合度が最も弱いものはどれか。
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解答
ウ
解説
まず要点:モジュールどうしの結びつき(結合度)は弱いほど、独立性が高くてよい設計です。弱い順に、データ結合、スタンプ結合、制御結合、外部結合、共通結合、内部結合となります。引数としてデータだけを渡すデータ結合が最も弱い結合です。
解き方
- 各選択肢の渡し方がどの結合度にあてはまるかを分けます(ア:共通結合、イ:制御結合、ウ:データ結合、エ:外部結合)。
- 結合度の強弱の順(データ結合<スタンプ結合<制御結合<外部結合<共通結合<内部結合)から、最も弱いものを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 共通の領域(グローバル領域)のデータを参照する方式は「共通結合」で、結合度がとても強い分類です。
- 選択肢 イ不正解
- 制御用のフラグなどを引数で渡して処理の流れを変える方式は「制御結合」で、データ結合より結びつきが強いです。
- 選択肢 ウ正解
- データの項目だけを引数で渡す方式は「データ結合」で、最も結びつきが弱く独立性にすぐれます。
- 選択肢 エ不正解
- 外部で宣言した共有データを参照する方式は「外部結合」で、データ結合より結びつきが強いです。
覚えるポイント
- 結合度は「データ < スタンプ < 制御 < 外部 < 共通 < 内部」の順に強くなります。
間違えやすいところ
- 結合度は「強い=良い」と勘違いしやすいですが、設計では「弱い=独立性が高くて良い」と評価します。
出題の前提:構造化プログラミングにおけるモジュール設計技法(マイヤーズの結合度分類)に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.17 ↗(cdn.fe-siken.com)
ホワイトボックステストの着眼点
ソフトウェア開発技術 · ソフトウェアテスト / ホワイトボックステスト / 内部構造
ホワイトボックステストのテストデータを作成するときの注目点として、適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
まず要点:ホワイトボックステストは、プログラムの内部のしくみに注目してテストします。命令の分かれ方やアルゴリズム(処理の手順)など中身を見てテストデータを作ります。一方、中身を見ずに仕様書の機能や入出力に注目するのがブラックボックステストです。
解き方
- ホワイトボックステストとブラックボックステストが何に注目するかの違いを比べます。
- 内部のしくみ(アルゴリズムや分岐)に注目している選択肢「イ」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 同値分割や境界値分析は、外から見た仕様をもとにしたブラックボックステストの代表的な方法です。
- 選択肢 イ正解
- 命令の分岐やアルゴリズムなどプログラムの内部構造に注目してテストを設計するのがホワイトボックステストです。
- 選択肢 ウ不正解
- プログラムの機能(仕様)に注目してテストするのはブラックボックステストの特徴です。
- 選択肢 エ不正解
- 入力と出力の関係(仕様どおりの出力かどうか)に注目するのはブラックボックステストです。
覚えるポイント
- ホワイトボックスは「内部構造・コード・網羅性」、ブラックボックスは「仕様・機能・入出力」に着目します。
間違えやすいところ
- 境界値分析や同値分割法を、ホワイトボックステストの方法と混同しないようにしましょう。
出題の前提:ソフトウェアテスト手法の分類基準(JIS X 0129 / ISO/IEC 25010 関連テスト体系)に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.18 ↗(cdn.fe-siken.com)
デザインレビューのねらい
ソフトウェア開発技術 · レビュー技法 / デザインレビュー / 品質管理
ソフトウェア開発工程において、デザインレビューを実施するねらいとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:デザインレビュー(設計内容を関係者で確認する集まり)は、設計の不備や誤りを早い段階で見つけるために行います。開発は後の工程になるほど、直す手間(手戻り工数)が大きく増えます。早く見つけて直すほど、品質が上がりコストも減らせます。
解き方
- デザインレビュー(設計審査)の主な目的が「設計の誤りを早く見つけて手戻りを減らすこと」だとおさえます。
- 各選択肢を確かめ、レビューの目的に合う記述を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- デザインレビューは設計の中身が妥当かどうかを確かめるもので、主な目的は日程の変更ではありません。
- 選択肢 イ正解
- 設計段階で不備や誤りを早く見つけて直すことで、コーディングやテストでの手戻りを大きく減らせます。
- 選択肢 ウ不正解
- レビューをしても、後のテストを省いたり簡単にしたりすることは品質を守るうえで認められません。
- 選択肢 エ不正解
- 規模の見積もりは設計の前か初期にすることが多く、レビューの主なねらいは品質の確保と手戻り防止です。
覚えるポイント
- 上流工程でのレビューの最大の狙いは「欠陥の早期発見」と「手戻り工数の最小化」です。
間違えやすいところ
- レビューがうまくいっても、テストを簡単にしたり省いたりできるわけではない点に注意しましょう。
出題の前提:ソフトウェアエンジニアリングにおける静的検証技法(インスペクション・レビュー)の基準に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.18 ↗(cdn.fe-siken.com)
プログラミングの標準化
ソフトウェア開発技術 · コーディング規約 / プログラミング標準化 / 保守性向上
プログラミングの標準化(コーディング規約の策定など)に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:プログラミングの標準化とは、書き方を組織でそろえることです。変数や関数の名前の付け方、字下げ、コメントの書き方などを統一します。これにより、人によるミスを防ぎ、だれでも読みやすく直しやすいコードになります。
解き方
- プログラミングの標準化がもたらす目的(品質の均一化、ミス防止、保守性や読みやすさの向上)を確かめます。
- プログラマのミス防止に直接つながる効果を述べている選択肢「イ」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- コンパイラ(プログラムを機械語に翻訳する道具)の最適化をよくするのは主な目的ではなく、読みやすさやミス防止が本来の目的です。
- 選択肢 イ正解
- 規約で危険な書き方や紛らわしい表現を制限することで、プログラマがしがちなミスを未然に防げます。
- 選択肢 ウ不正解
- コーディング規約は、それぞれのプログラミング言語の文法や特徴に合わせて決めるものが大半です。
- 選択肢 エ不正解
- 実行時間は入力データや処理系によって変わるので、標準化で「標準的な実行時間」を決めるわけではありません。
覚えるポイント
- コーディング規約(標準化)の目的は「エラー防止」「可読性の向上」「保守性の向上」です。
間違えやすいところ
- 実行速度の向上やコンパイラの最適化のための技術と混同しないようにしましょう。
出題の前提:ソフトウェア開発標準化規約および品質管理手法に基づく出題です。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.18 ↗(cdn.fe-siken.com)
判定条件網羅と複数条件網羅のテストデータ追加
ソフトウェア開発技術 · ホワイトボックステスト / 判定条件網羅 / 複数条件網羅
流れ図で示される条件分岐「A > 6 or B = 0」に対して、判定条件網羅(分岐網羅)を満たすテストデータとして (A=4, B=1) と (A=5, B=0) を設定した。このテストデータを複数条件網羅(複合条件網羅)を満たすように変更するとき、追加すべきテストデータの組合せとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:複数条件網羅(複合条件網羅)は、判定の中にある個々の条件の真・偽のすべての組合せをテストする方法です。条件が2つなら2×2で4通りすべてを試します。本問は「A > 6」と「B = 0」の2条件なので、4通りの組合せが必要です。
解き方
- 条件式 C1: A > 6、C2: B = 0 の真偽の組合せ4通りを整理します。 ① (真, 真): A>6 かつ B=0 ② (真, 偽): A>6 かつ B≠0 ③ (偽, 真): A≦6 かつ B=0 ④ (偽, 偽): A≦6 かつ B≠0
- もとからあるテストデータを判定します。 ・(A=4, B=1) は A≦6 かつ B≠0 なので ④ (偽, 偽) ・(A=5, B=0) は A≦6 かつ B=0 なので ③ (偽, 真)
- 足りないのは ① (真, 真) と ② (真, 偽) の組合せです。
- 選択肢エの (A=7, B=0) は ① (真, 真)、(A=8, B=2) は ② (真, 偽) となり、足りない2組にぴったり合います。
- 選択肢 ア不正解
- (A=3, B=0) は (偽, 真) で、すでにあるテストデータと同じなので4通りをすべて網羅できません。
- 選択肢 イ不正解
- (A=3, B=2) は (偽, 偽) で既存のテストデータと重なり、(真, 真) の条件が足りません。
- 選択肢 ウ不正解
- (A=4, B=0) は (偽, 真) で既存と重なり、しかも (真, 偽) の条件が含まれていません。
- 選択肢 エ正解
- (A=7, B=0) は (真, 真)、(A=8, B=2) は (真, 偽) で、既存の (偽, 偽) と (偽, 真) と合わせて4通りをすべて網羅できます。
覚えるポイント
- 複数条件網羅(MCC)は個別の条件の真偽の組合せ 2^n 通りをすべて網羅します。
間違えやすいところ
- 判定全体の真偽(Yes/No)だけを見る判定条件網羅と、各条件の真偽の組合せを全部試す複数条件網羅を混同しないようにしましょう。
出題の前提:ソフトウェアテストにおけるコード網羅性(カバレッジ基準)の定義に基づきます。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.19 ↗(cdn.fe-siken.com)
開発から運用への移行プロセス
プロジェクトマネジメント・サービスマネジメント · 運用移行 / システム運用管理
システムの開発部門と運用部門が別組織として編成されている環境において、開発から運用への移行を円滑かつ効果的に進めるための適切な方針はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:開発から運用への移行は、早い段階から運用部門が参加して助言することが大切です。開発が終わってから一方的に引き渡すと、実際に使うときに使いにくい点が見つかり、大きな作り直しになります。最初から運用する人の目線(実際に使う人の視点)を入れておくと、本番へスムーズに移れます。
解き方
- 開発部門と運用部門が分かれていると、移行のときに運用しにくさや仕様の理解不足によるトラブルが起きやすくなります。
- 早い段階から運用担当者が参加して要望を反映させる選択肢が、移行を最もスムーズにする答えだと判断します。
- 選択肢 ア不正解
- 運用テストが終わってから初めて仕様を説明すると、問題が見つかったときの作り直しが大きくなるので不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 運用テストをうまく進めるには、仕様をよく知る開発部門の支援や情報提供が必要なので不適切です。
- 選択肢 ウ正解
- 開発の段階から運用部門が参加して助言すれば、実際の運用に合った設計になり、移行がスムーズになります。
- 選択肢 エ不正解
- 運用テストは実際に使う運用部門が主体となって行うもので、開発部門だけで済ませて渡すのは不適切です。
覚えるポイント
- 円滑な運用移行には、開発の早い段階からの運用部門の参画が不可欠です。
間違えやすいところ
- 運用テストは運用部門が主体で行う工程で、開発部門だけで終わらせるものではない点に注意しましょう。
出題の前提:基本情報技術者試験におけるシステム開発・運用管理の標準プロセスに基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.19 ↗(cdn.fe-siken.com)
逓減課金方式の利用料金グラフ
サービスマネジメント・ストラテジ · 課金方式 / 逓減課金
コンピュータシステムの利用料金を逓減課金方式とした場合の、使用量(横軸)と利用料金(縦軸)の関係を表すグラフとして適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:逓減(ていげん)とは、数量が増えるほど増え方がだんだん小さくなることです。逓減課金方式では、使う量が増えるほど1単位あたりの料金が安くなるので、総額は増え続けますが、グラフの傾き(増え方)はだんだんゆるやかになります。
解き方
- 逓減課金の定義から、使う量が増えるほど料金の増え幅(単価)が小さくなることを確かめます。
- 総額は使う量とともに増えるので右上がりで、傾きがだんだんゆるやかになる上に凸のグラフウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 使う量が増えるほど総額が減っていくグラフで、普通の料金の仕組みとしておかしいので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- ある量までは使った分だけ増え、その後は一定額になる上限付きの方式を表しているので誤りです。
- 選択肢 ウ正解
- 原点から右上に伸びつつ、使う量が増えるほど傾きがゆるやかになる逓減課金の形を正しく表しています。
- 選択肢 エ不正解
- 使う量が増えるほど傾きが急になる逓増課金方式のグラフなので誤りです。
覚えるポイント
- 逓減課金は「増えるほど単価が安くなる(グラフは上に凸)」、逓増課金は「増えるほど単価が高くなる(グラフは下に凸)」です。
間違えやすいところ
- 「逓減」という言葉から、総額が減っていくと勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:一般的なシステム利用料金体系(従量制、定額制、逓減制、逓増制)の定義に基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.20 ↗(cdn.fe-siken.com)
複数業務システムにおけるアクセス管理
セキュリティ · アクセス制御 / 権限管理 / 最小権限の原則
複数の業務システムが存在する環境におけるアクセス管理の方法として、セキュリティ上最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:アクセス権は、業務に必要な最小限だけを人ごとに与えるのが原則です。共通のIDを使うと誰の操作か分からなくなり、権限をまとめて変えると不要な権限が残ります。職位の高さではなく、実際の担当業務に合わせてシステムごとに権限を設定します。
解き方
- アクセス管理の基本(最小権限の原則、個人ごとの識別、こまめな権限の見直し)を確認します。
- 共通ID、年1回だけの変更、全システムへの一律登録など危険な選択肢を外し、システムごとに適切な権限を設定する選択肢を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 共通のIDを使うと個人を区別できず、操作の記録による監査や追跡ができないので不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 人事異動による権限の変更は、不要な権限を残さないため、異動のたびにすぐ行う必要があります。
- 選択肢 ウ不正解
- 担当していないシステムまで全員を登録すると、不要で強い権限が増え、不正や誤操作の危険が高まります。
- 選択肢 エ正解
- 職位に関係なく、実際の担当業務とシステムの要件に合わせて必要な権限だけを設定するのが正しいです。
覚えるポイント
- アクセス権限は「最小権限の原則」に従い、職位にとらわれず業務の必要性に応じて付与します。
間違えやすいところ
- 「職位が高い人は全システムの権限を持つべき」という思い込みに注意し、職位ではなく実際の担当業務で決めます。
出題の前提:情報セキュリティマネジメントにおけるアクセス制御および権限管理の標準規範に基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.20 ↗(cdn.fe-siken.com)
IPv4とIPv6の仕様差分
ネットワーク · IPv6 / IPv4 / IPアドレス
IPv4にはなく、IPv6において新たに追加・変更された仕様はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:IPv6では、IPアドレスの長さがIPv4の32ビットから128ビットに広げられました。IPv4のアドレスが足りなくなる問題を根本から解決するためで、これにより膨大な数の機器にアドレスを割り当てられます。サブネットマスクやプライベートアドレスは、もともとIPv4で使われていた仕組みです。
解き方
- IPv4のアドレス長は32ビット、IPv6は128ビットという基本的な違いを確認します。
- サブネットマスクやCIDR、プライベートアドレスはどれもIPv4時代の対策だと確認し、IPv6で新しく加わった仕様を選びます。
- 選択肢 ア正解
- IPv6ではアドレスが32ビットから128ビットに広げられており、IPv6で新しく変わった仕様です。
- 選択肢 イ不正解
- サブネットマスクでアドレスを有効に使う仕組みは、IPv4の時代からある技術なので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- ネットワークアドレスとサブネットマスクの対で表す方法は、IPv4でも広く使われているので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- プライベートアドレスは、IPv4のアドレス不足をやわらげるためにIPv4で導入された仕組みです。
覚えるポイント
- IPv4は32ビット(約43億個)、IPv6は128ビット(約3.4×10^38個)です。
間違えやすいところ
- サブネットマスクやプライベートアドレスを、IPv6だけの技術と混同しないように整理しておきましょう。
出題の前提:RFC 791 (IPv4) および RFC 2460 / RFC 8200 (IPv6) の基本仕様に基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.21 ↗(cdn.fe-siken.com)
サブネットマスクによるネットワークアドレスの計算
ネットワーク · IPアドレス / サブネットマスク / ネットワークアドレス
IPアドレスが 200.170.70.19、サブネットマスクが 255.255.255.240 であるPCがある。このPCが属するネットワークアドレスとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ネットワークアドレスは、IPアドレスとサブネットマスクをビットごとにAND(論理積)して求めます。マスクが255の部分はIPアドレスがそのまま残り、最後のオクテットだけ計算します。19と240のビットごとのANDは16になります。
解き方
- 第1〜第3オクテットはマスクが255なので、そのまま「200.170.70」になります。
- IPアドレスの第4オクテット「19」を2進数にすると「00010011」です。
- マスクの第4オクテット「240」を2進数にすると「11110000」です。
- 2つをビットごとにANDすると「00010000」となり、10進数で「16」になります。
- よってネットワークアドレスは「200.170.70.16」と求められます。
- 選択肢 ア不正解
- 200.170.70.0 はマスクが 255.255.255.0 のときのネットワークアドレスなので誤りです。
- 選択肢 イ正解
- 19と240のANDは16になるので、ネットワークアドレスは 200.170.70.16 で正解です。
- 選択肢 ウ不正解
- 200.170.70.31 はこのサブネットでホスト部がすべて1のブロードキャストアドレスです。
- 選択肢 エ不正解
- 200.170.70.255 はマスクが 255.255.255.0 のときのブロードキャストアドレスです。
覚えるポイント
- ネットワークアドレス = IPアドレス AND サブネットマスク です。
間違えやすいところ
- ブロードキャストアドレス(ホスト部がすべて1)とネットワークアドレス(ホスト部がすべて0)を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:IPv4サブネッティングの標準的なアドレス計算規則に基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.21 ↗(cdn.fe-siken.com)
IPアドレス自動割り当てプロトコル
ネットワーク · DHCP / ネットワーク管理 / プロトコル
LANに接続されたPCに対して、起動時などにIPアドレスなどのネットワーク設定情報を自動的に設定するために用いられるプロトコルはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:IPアドレスなどを自動で設定するプロトコルはDHCPです。DHCP(ネットワーク設定を自動で配る仕組み)は、端末が起動したときにIPアドレスやDNSサーバなどの設定情報をサーバから自動で配ります。これにより、多数の端末の設定をまとめて管理できます。
解き方
- 問題文の「PCの起動時などにIPアドレスを自動設定する」機能を持つプロトコルを考えます。
- 各選択肢の略称と役割を照らし合わせ、DHCPが当てはまると確認します。
- 選択肢 ア正解
- DHCPは、端末の起動時などにIPアドレスなどの通信設定をサーバから自動で割り当てるプロトコルです。
- 選択肢 イ不正解
- DNSは、ドメイン名とIPアドレスを対応させる名前解決のためのプロトコルなので誤りです。
- 選択肢 ウ不正解
- FTPは、ネットワーク上でファイルを転送するためのプロトコルなので誤りです。
- 選択肢 エ不正解
- PPPは、電話回線などの2点間をつないで通信するためのデータリンク層のプロトコルです。
覚えるポイント
- DHCPはIPアドレスの自動割り当てを行うプロトコルです。
間違えやすいところ
- 名前解決をするDNSと混同しないよう、それぞれの言葉の意味や用途を区別しましょう。
出題の前提:インターネット標準プロトコル(RFC 2131 DHCP)に基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.21 ↗(cdn.fe-siken.com)
低速回線向けの動画符号化方式
マルチメディア · 動画圧縮規格 / MPEG-4 / マルチメディア技術
次の画像符号化方式のうち、携帯電話などの低速回線環境における動画の符号化に主に用いられるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:携帯電話などの低速回線で使う動画の符号化方式はMPEG-4です。MPEG-1はCD-ROM(約1.5Mbps)向け、MPEG-2はDVDやデジタル放送(数M〜数十Mbps)向けです。MPEG-4は、数kbpsのような低いビットレートから高画質の配信まで対応するよう作られました。
解き方
- 各選択肢が静止画用か動画用か、どの媒体や帯域を主な対象にしているかを確認します。
- JPEGは静止画、MPEG-1とMPEG-2は固定した帯域向けで、モバイルや低速回線向けに作られたのはMPEG-4だと特定します。
- 選択肢 ア不正解
- JPEGは静止画像を圧縮する規格で、動画を圧縮する規格ではないので誤りです。
- 選択肢 イ不正解
- MPEG-1は主にCD-ROM記録用(約1.5Mbps)として作られた動画の符号化規格です。
- 選択肢 ウ不正解
- MPEG-2はDVDや地上デジタル放送など、高画質・広帯域向けの動画の符号化規格です。
- 選択肢 エ正解
- MPEG-4は低速な回線や携帯端末での利用を主に考え、高い圧縮率を実現した動画の符号化規格です。
覚えるポイント
- MPEG-1=CD-ROM、MPEG-2=DVD/デジタルTV、MPEG-4=携帯・低速回線/ネット配信です。
間違えやすいところ
- JPEG(静止画)とMPEG(動画)の違い、MPEG各版の主な用途の対応を混同しないようにしましょう。
出題の前提:ISO/IEC JTC 1/SC 29におけるマルチメディア符号化標準(MPEG規格群)の定義に基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.21 ↗(cdn.fe-siken.com)
関数従属性と第3正規形の導出
データベース · 関係データベース / 関数従属性 / 第3正規化
属性 x の値によって属性 y の値が一意に定まる関係を「x → y」と表す。属性 a によって b, c, d, e が定まり(a → {b, c, d, e})、属性 b によって f, g が定まり(b → {f, g})、属性 {b, c} によって h が定まる({b, c} → h)関係があるとき、これらを第3正規形の表として正しく定義しているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:第3正規形(3NF)は、主キー以外の属性から別の非キー属性が決まる従属(推移的関数従属)を切り分けた表です。決定する側の属性を新しい主キーとして別の表に分けると、重複が減り、更新時の不具合を防げます。ここでは b → {f, g} と {b, c} → h を別表にします。
解き方
- 与えられた関数従属性を整理します:a → {b, c, d, e}、b → {f, g}、{b, c} → h。
- もとの関係 {a, b, c, d, e, f, g, h} では、a が候補キー(主キー)です。
- 非キー属性 b から {f, g}、複合属性 {b, c} から h が決まるため、推移的関数従属が生じています。
- 推移的従属の部分を、決定項を主キーとする別の表に分けます。b → {f, g} から表2 {b, f, g}、{b, c} → h から表3 {b, c, h} を作ります。
- 残りの基本属性を主キーaとともに残し、表1 {a, b, c, d, e} とします。
- よって正しい表の組は「表1 {a, b, c, d, e}、表2 {b, f, g}、表3 {b, c, h}」です。
- 選択肢 ア不正解
- 表1に属性aしかなく、属性どうしのつながりが失われているので不適切です。
- 選択肢 イ不正解
- 表の属性の組み合わせが関数従属性と合っておらず、第3正規形になっていません。
- 選択肢 ウ不正解
- 表2の {b, c, f, g, h} と表3の {b, c, h} が重複し、b → {f, g} の分離も正しくありません。
- 選択肢 エ正解
- 主キーaの表1、決定項bの表2、決定項{b, c}の表3へと正しく分離・正規化されています。
覚えるポイント
- 第3正規化では、主キー以外の非キー属性に依存する属性(推移的関数従属)を別表に分離します。
間違えやすいところ
- b から決まる属性(f, g)と、{b, c} から決まる属性(h)を1つの表にまとめず、決定項ごとに正しく分けましょう。
出題の前提:関係データベースの正規化理論(第3正規形)に基づく。
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.22 ↗(cdn.fe-siken.com)
リレーショナルデータベースにおける表定義と関連付け
データベース · 関係モデル / 主キー / 外部キー
“診療科”表、“医師”表及び“患者”表がある。患者がどの医師の診察も受けることができ、かつ診察する医師の特定もできる“診察”表の設計として、適切なものはどれか。ここで、表定義中の実線は主キー、破線は外部キーを表す。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:医師と患者のような多対多の関係は、両方の主キーを外部キーとして持つ関連表で表します。医師番号と患者番号だけでは同じ組み合わせを1回しか記録できないため、診察日時も主キーに加えて同じ二人が何度も診察できるようにします。関連表(交差表)とは、2つの表をつなぐために作る表のことです。
解き方
- 「患者がどの医師の診察も受けられる」「診察する医師を特定できる」という条件から、診察表には患者と医師の両方を特定する項目が必要だと確認します。
- 医師表の主キーである医師番号と、患者表の主キーである患者番号を外部キーにし、診察日時と合わせて主キーにしたアを選びます。
- 選択肢 ア正解
- 医師番号と患者番号の両方を外部キーとして持つので、誰がどの医師に診てもらったかを特定できます。
- 選択肢 イ不正解
- 患者番号がないため、どの患者が診察を受けたのかを記録して特定できません。
- 選択肢 ウ不正解
- 患者番号がなく、受診した患者を特定することができません。
- 選択肢 エ不正解
- 医師番号がなく、同じ診療科に複数の医師がいると診察した医師を特定できません。
覚えるポイント
- 多対多の関係を関係データベースで表現する際は、双方の主キーを外部キーとして持つ関連表(連関表)を作成します。
間違えやすいところ
- 診療科コードさえあればよいと誤解し、実際に診察した医師を特定できなくなる設計の間違いに注意します。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問57
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.23 ↗(cdn.fe-siken.com)
SQLの副問合せを用いた条件抽出
データベース · SQL / 相関副問合せ / COUNT関数
“社員”表(社員番号,社員名,部署コード,職務)から、職務がプログラマである社員が5人未満の部署の部署コードを探すSQL文として、適切なものはどれか。ここで、各列にナル値は含まれないものとする。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:職務がプログラマの社員が5人未満の部署を探すには、部署ごとにプログラマの人数を数え、その人数が5未満かを比べます。「5人未満」は「5 > 人数」や「人数 < 5」と表します。主問合せの値と副問合せを条件で結びつける書き方を相関副問合せといいます。
解き方
- 「職務がプログラマ」「人数が5人未満」という2つの条件を、式でどう表すかを確認します。
- 副問合せで同じ部署コードかつ職務='プログラマ'の社員数を数え、その件数が5未満(5 > COUNT)になっているアが適切です。
- 選択肢 ア正解
- 該当する部署のプログラマの人数を数え、その数が5未満(5 > 件数)であるかを正しく判定しています。
- 選択肢 イ不正解
- 職務がプログラマ以外で、しかも人数が5より大きい部署を探す条件になっており、求める内容と逆です。
- 選択肢 ウ不正解
- EXISTSは「あるかないか」を調べるもので、GROUP BYやHAVINGとの組み合わせが問題の要件に合いません。
- 選択肢 エ不正解
- IN句の中の副問合せでGROUP BYを使う書き方は適切でなく、プログラマが0人の部署を拾えない問題もあります。
覚えるポイント
- 「A未満」は「< A」または「A > 対象」と記述します。相関副問合せの不等号の向きに注意します。
間違えやすいところ
- 不等号の向き(5 > COUNT と 5 < COUNT)を読み間違え、正反対の条件を選んでしまうミスがあります。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問58
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.24 ↗(cdn.fe-siken.com)
トランザクションの排他制御とロックの共存
データベース · 排他制御 / 共有ロック / 占有ロック
ジョブ1〜3が資源A〜Cにかけるロックの種別が表のように定義されている(S:共有ロック、X:占有ロック、-:ロックなし)。資源へのロックは起動と同時にかけられる。ジョブ1〜3のうち二つのジョブをほぼ同時に起動した場合の動きについて、適切な記述はどれか。 ・ジョブ1: A=S, B=-, C=X ・ジョブ2: A=S, B=X, C=- ・ジョブ3: A=X, B=S, C=-
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:共有ロック(S)どうしは一緒にかけられますが、占有ロック(X)がかかっている資源には別のロックをかけられません。Sは読み取り用のロック、Xは書き込み用の独占ロックのことです。Xが含まれると待ちが発生し、Sだけなら待ちは発生しません。
解き方
- 資源ごとに、Sどうしは競合せず、どちらかにXが含まれると競合することを確認します。
- ジョブ2の後にジョブ1を起動する場合、資源AはSどうし、資源Bはジョブ2のみ、資源Cはジョブ1のみなので衝突せず、待ちは生じません。
- 選択肢 ア不正解
- ジョブ1が資源AにSをかけているので、ジョブ3は資源AにXをかけられず待ちになります。
- 選択肢 イ正解
- 資源AはどちらもSで共存でき、資源Bはジョブ2だけ、資源Cはジョブ1だけが使うので、ジョブ1に待ちは生じません。
- 選択肢 ウ不正解
- ジョブ2が資源BにXをかけているので、ジョブ3は資源BにSをかけられず待ちになります(資源Aでも競合します)。
- 選択肢 エ不正解
- ジョブ3が資源AにXをかけているので、ジョブ1は資源AにSをかけられず待ちになります。
覚えるポイント
- 共有ロック(S)同士は共存可能、占有ロック(X)が関わる組み合わせ(SとX、XとX)は競合して待機が発生します。
間違えやすいところ
- SロックとXロックの組み合わせの規則を逆に覚え、Sのかかった資源にXをかけられると誤解するミスに注意します。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問59
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.25 ↗(cdn.fe-siken.com)
データベースの障害回復処理
データベース · ウォームスタート / ロールフォワード / ロールバック
データベースの回復処理に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:システム障害からの復旧には、チェックポイント(途中の記録地点)とログ(更新の記録)を使うウォームスタートと、バックアップから作り直すコールドスタートがあります。正常に終わった処理をやり直すのをロールフォワード、未完了の処理を取り消すのをロールバックといいます。
解き方
- 各選択肢の用語(ウォームスタート、ロールバック、ロールフォワード、コールドスタート)の意味を照らし合わせます。
- アはチェックポイントとログを使った回復を正しく説明しているので正解と判断します。
- 選択肢 ア正解
- ウォームスタート方式では、直近のチェックポイントまで戻り、ログを使ってやり直しや取り消しを行って回復します。
- 選択肢 イ不正解
- 正常に終わったトランザクションの更新をデータベースに反映する操作は「ロールフォワード」です。
- 選択肢 ウ不正解
- チェックポイントと更新ログによる回復はウォームスタートの説明です。コールドスタートはバックアップから復元します。
- 選択肢 エ不正解
- 障害時にまだ完了していないトランザクションを更新前の状態に戻す操作は「ロールバック」です。
覚えるポイント
- コミット済みトランザクションの再反映はロールフォワード(REDO)、未完了トランザクションの取り消しはロールバック(UNDO)です。
間違えやすいところ
- ロールフォワード(やり直す)とロールバック(取り消す)の役割を逆に覚えやすいので注意します。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問60
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.25 ↗(cdn.fe-siken.com)
ストアドプロシージャの機能と利点
データベース · ストアドプロシージャ / クライアントサーバシステム / トラフィック削減
クライアントサーバシステムにおいて,データベースにアクセスするときに,利用頻度の高い命令群をあらかじめサーバに用意しておくことによって,ネットワーク負荷を軽減できる機能はどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:よく使う命令をまとめてサーバ側に用意しておく仕組みがストアドプロシージャです。呼び出しと結果の1往復で済むため、クライアントとサーバ間の通信量が減ります。ネットワーク負荷を軽くできるのが特徴です。
解き方
- 問題文の「利用頻度の高い命令群をあらかじめサーバに用意」「ネットワーク負荷を軽減」という言葉に注目します。
- この特徴に当てはまるデータベース機能はストアドプロシージャなので、エを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 2相コミットメントは、複数のデータベースにまたがる処理の整合性を保つための仕組みです。
- 選択肢 イ不正解
- グループコミットメントは、複数のトランザクションのログ書き込みをまとめてディスクの効率を高める仕組みです。
- 選択肢 ウ不正解
- マルチスレッド機能は、複数の処理要求を同時に効率よく処理するためのサーバ内部の仕組みです。
- 選択肢 エ正解
- ストアドプロシージャは一連のSQL手続きをサーバ側に置いて実行するので、ネットワーク負荷の軽減につながります。
覚えるポイント
- ストアドプロシージャの最大のメリットは「ネットワークトラフィックの削減」と「処理速度の向上(事前コンパイル)」です。
間違えやすいところ
- 2相コミットメントやグループコミットメントなど、コミットに関係する用語と混同しないよう区別します。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問61
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.26 ↗(cdn.fe-siken.com)
データベースの保守(再編成)
データベース · データベース保守 / 再編成 / クラスタリング
データベースのアクセス効率を低下させないために,定期的に実施する処理はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:アクセス効率を保つために定期的に行うのは「再編成」です。長く使うとデータの削除や更新でディスク上にすき間ができ、処理が遅くなります。データを並べ直してすき間をなくすことで、効率を元に戻します。
解き方
- 「アクセス効率を低下させないために定期的に行う処理」という目的を確認します。
- 断片化を解消しデータの配置を整える処理である「再編成」を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 再構成は、ハードウェアやシステムの構成を変更・組み替えることを指します。
- 選択肢 イ正解
- 再編成は、インデックスやデータの断片化(すき間)をなくし、アクセス効率を戻す定期的な処理です。
- 選択肢 ウ不正解
- データベースダンプは、データベースの中身をファイルに出力して保存する処理で、障害復旧などに使います。
- 選択肢 エ不正解
- バックアップは障害に備えて複製を保管する処理で、アクセス効率そのものを良くするものではありません。
覚えるポイント
- 断片化の解消とアクセス性能回復は「再編成(Reorganization)」、障害復旧のためのデータ退避は「バックアップ」です。
間違えやすいところ
- 「再構成」と「再編成」の言葉の違いに注意します。データベースの物理的な配置整理は「再編成」です。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問62
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.26 ↗(cdn.fe-siken.com)
ハッシュ関数の利用目的と完全性の検証
セキュリティ · ハッシュ関数 / メッセージダイジェスト / 改ざん検知
送信者からメール本文とそのハッシュ値を受け取り,そのハッシュ値と,受信者がメール本文から求めたハッシュ値とを比較して実現できることはどれか。ここで,送信者からのハッシュ値は保護されているものとする。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ハッシュ関数は、データから固定長の値(ハッシュ値)を作る関数です。1ビットでも内容が変わるとまったく違うハッシュ値になるため、値を比べれば改ざんの有無を確かめられます。ハッシュ値はデータの指紋のようなものです。
解き方
- 「保護されたハッシュ値」と「受け取った本文から計算したハッシュ値」を比べる条件を確認します。
- ハッシュ値の一致で確かめられるのは「改ざんの有無(完全性)」なので、アを選びます。
- 選択肢 ア正解
- 本文が変わっていれば計算されるハッシュ値も変わるので、改ざんの有無を検出できます。
- 選択肢 イ不正解
- 本文そのものが暗号化されていないため、通信途中の盗聴を防ぐことはできません。
- 選択肢 ウ不正解
- 送信者の秘密鍵によるディジタル署名などがない限り、なりすましは防げません。
- 選択肢 エ不正解
- ハッシュ値の比較は内容の一致を確かめるもので、相手に届いたかの送達確認はできません。
覚えるポイント
- ハッシュ値の比較のみで担保できるのは「完全性(改ざん検知)」であり、「機密性(盗聴防止)」や「真正性(なりすまし防止)」は担保できません。
間違えやすいところ
- ディジタル署名と混同して「なりすましの防止」を選んでしまう誤りが多く見られます。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問63
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.26 ↗(cdn.fe-siken.com)
バイオメトリクス認証におけるFRRとFARのトレードオフ
セキュリティ · バイオメトリクス認証 / FRR / FAR
バイオメトリクス認証システムの判定しきい値を変化させるとき,FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)との関係はどれか。
解答・解説を表示
解答
ウ
解説
まず要点:FRR(本人なのに拒否される割合)とFAR(他人なのに受け入れられる割合)は、片方が減るともう片方が増える関係です。判定を厳しくするとFARは下がりますがFRRは上がります。判定を緩くするとFRRは下がりますがFARは上がります。
解き方
- FRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)の意味、および判定のしきい値との関係を確認します。
- しきい値を緩めてFRRを減らすと、他人を誤って通しやすくなるためFARが増大することから、ウを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 判定のしきい値を変えると両方が連動して変わるので、独立ではありません。
- 選択肢 イ不正解
- FRRとFARはトレードオフ(片方が減ると片方が増える)の関係なので、両方が同時に減ることはありません。
- 選択肢 ウ正解
- しきい値を緩めて本人拒否率(FRR)を下げると、他人が受け入れられる確率(FAR)は増大します。
- 選択肢 エ不正解
- しきい値を厳しくして本人拒否率(FRR)を上げると、他人受入率(FAR)は減少します。
覚えるポイント
- バイオメトリクス認証のFRR(本人拒否率)とFAR(他人受入率)はトレードオフ(反比例的傾向)の関係にあります。
間違えやすいところ
- FRRとFARの略語の意味(Rejection=拒否、Acceptance=受入)を取り違え、関係を逆に解釈しないよう注意します。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問64
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.27 ↗(cdn.fe-siken.com)
通信経路上での盗聴に対するセキュリティ対策
セキュリティ · 盗聴対策 / 通信の暗号化 / データベースセキュリティ
クライアント上のアプリケーションがデータベース接続プログラム経由でサーバ上のデータベースにアクセスするシステムにおいて、両者の通信経路上で送受信データが攻撃者によって盗聴されることに対する適切な対策はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:通信経路上での盗聴(ネットワークを流れるデータをこっそり見ること)を防ぐには、通信データを暗号化するのが正しい対策です。暗号化しておけば、途中でデータを盗み見られても内容を読めなくなります。
解き方
- 設問の脅威が「通信経路上でのデータ盗聴」であることをつかみます。
- 盗聴には、データを読めなくする暗号化(SSL/TLSなど)が有効だと判断します。
- 選択肢 ア正解
- データベース接続プログラム同士の通信を暗号化すると、途中でパケットを盗み見られても中身を読めなくできるので有効です。
- 選択肢 イ不正解
- IPアドレスを制限すると決められた端末以外からのアクセスは防げますが、通信経路上で盗み見られること自体は防げません。
- 選択肢 ウ不正解
- 起動・停止のパスワードは、プログラムを勝手に操作されるのを防ぐ対策で、通信の盗聴には効果がありません。
- 選択肢 エ不正解
- ポート番号を変えると、よく知られた番号を狙った攻撃は避けやすくなりますが、盗聴そのものは防げません。
覚えるポイント
- 盗聴対策には通信の暗号化(SSL/TLSなど)が最も基本的かつ直接的です。
間違えやすいところ
- IPアドレスの制限やポート番号の変更を、盗聴を防ぐ対策だと勘違いしないようにしましょう。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問65
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.27 ↗(cdn.fe-siken.com)
情報システムの脅威とセキュリティ対策の組合せ
セキュリティ · ディジタル署名 / 改ざん検知 / RAID / CRC
情報システムへの脅威と、それに対して有効なセキュリティ対策の組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:それぞれの脅威に対して、その脅威を本当に防げる対策かどうかを対応づけて考えるのが大切です。脅威には物理的なもの、操作ミスのようなもの、通信上のものなどいろいろあります。対策の仕組みがどの脅威に効くのかを正しく見極めます。
解き方
- 各選択肢の脅威と対策が、それぞれ何をするものかを照らし合わせます。
- メッセージの改ざんを見つけられるディジタル署名との組み合わせが正しいと確認します。
- 選択肢 ア不正解
- ディスクアレイ(RAID)は磁気ディスクの故障に備える対策で、利用者の操作ミスでデータを壊してもそのまま二重に書き込まれるため防げません。
- 選択肢 イ不正解
- 1台のコンピュータの中で仮想OSを使いデータを二重化しても、地震や火災で機械全体が壊れた場合には対応できません。
- 選択肢 ウ不正解
- HDLC手順のCRC(巡回冗長検査)は、回線のノイズなどによる偶然のビット誤りを見つける仕組みで、わざと行われる不正アクセスは防げません。
- 選択肢 エ正解
- 公開鍵暗号方式を使ったディジタル署名は、ハッシュ値を比べることでメッセージが改ざんされていないか確かめられるので適切です。
覚えるポイント
- ディジタル署名は「改ざん検知」と「送信者のなりすまし防止(真正性・否認防止)」を提供します。
間違えやすいところ
- CRCは誤りを見つける符号であり、暗号技術のように不正アクセスや改ざんを防ぐものではない点に注意しましょう。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問66
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.28 ↗(cdn.fe-siken.com)
電子メールにおけるS/MIMEの機能
セキュリティ · S/MIME / 電子メールセキュリティ / 暗号化 / 電子署名
電子メールに用いられるS/MIME(Secure / Multipurpose Internet Mail Extensions)の機能として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:S/MIMEは、電子メールの本文や添付ファイルを暗号化し、さらにディジタル署名を付けられる仕組みです。公開鍵証明書を使い、盗聴を防ぐ「暗号化」と、改ざんを見つけ送信者を確かめる「署名」を提供します。MIMEというメールの規格を拡張したものです。
解き方
- S/MIMEがどんなセキュリティ機能を提供する技術かを確認します。
- 電子メールの「暗号化」と「署名」を提供するイを選びます。
- 選択肢 ア不正解
- データを圧縮することは、S/MIMEが提供する主なセキュリティ機能ではありません。
- 選択肢 イ正解
- S/MIMEは公開鍵暗号基盤(PKI)を使い、電子メールの本文や添付ファイルの暗号化とディジタル署名を提供します。
- 選択肢 ウ不正解
- 開封通知はMDN(Message Disposition Notification)という別の仕組みで定められた機能で、S/MIMEの機能ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- メールの再送はMTA(メール転送エージェント)やSMTPといった仕組みが担う機能です。
覚えるポイント
- S/MIMEといえば「メールの暗号化」と「電子署名」を提供する技術です。
間違えやすいところ
- 経路を暗号化するSTARTTLSやSMTPSと、メール本文そのものを暗号化・署名するS/MIMEを混同しないようにしましょう。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問67
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.28 ↗(cdn.fe-siken.com)
リスク分析の基本的な考え方
セキュリティ · リスク分析 / リスクマネジメント / 優先順位付け
情報セキュリティにおけるリスク分析に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:リスク対策は、すべてのリスクに対応するのではなく、大きさに応じて優先順位を付けて行うのが基本です。時間や費用には限りがあるので、損失の大きさと起こる確率を見積もり、重要なものから対策します。
解き方
- リスク管理の原則(限られた資源で優先順位を決めて対策する)を確認します。
- 各記述を比べ、損失額と発生確率から優先度を付けるアが適切だと判断します。
- 選択肢 ア正解
- 使える時間や費用には限りがあるため、損失額と発生確率からリスクの大きさを求め、優先順位を決めるのが基本です。
- 選択肢 イ不正解
- 環境の変化や新しい脅威に対応するため、対策が終わっていなくてもリスク分析は定期的に繰り返す必要があります。
- 選択肢 ウ不正解
- 過去の似たプロジェクトのデータは、リスクの洗い出しや発生確率・損失額の予測に役立つので、積極的に活用すべきです。
- 選択肢 エ不正解
- リスク分析は損失額を知るだけでなく、リスクを減らす・避ける・移す・受け入れるかを評価することが目的です。
覚えるポイント
- リスクの大きさ=「影響度(損失額)」×「発生確率」であり、優先順位をつけて対策を行います。
間違えやすいところ
- リスクをゼロにしようと、すべてのリスクに対策すべきという誤った考えを選ばないように注意しましょう。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問68
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.28 ↗(cdn.fe-siken.com)
ISMSの確立手順における順序関係
セキュリティ · ISMS / JIS Q 27001 / リスクアセスメント / 適用宣言書
JIS Q 27001:2006 における ISMS の確立に必要な事項①〜③の順序関係のうち、適切なものはどれか。 ① 適用宣言書の作成 ② リスク対応のための管理目的及び管理策の選択 ③ リスクの分析と評価
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:ISMS(JIS Q 27001)を確立するときは、リスクの分析と評価を先に行い、次に管理策を選び、最後に適用宣言書を作ります。適用宣言書(SoA)は、規格の附属書Aにある管理策を使うかどうかと、その理由をまとめた文書です。
解き方
- リスクの分析と評価(③)で、リスクの大きさと優先度を判断します。
- 受け入れられないリスクに対して、管理目的と管理策を選びます(②)。
- 選んだ管理策と、適用しない管理策の理由を「適用宣言書」として文書化します(①)。順序は「③→②→①」です。
- 選択肢 ア不正解
- 適用宣言書は選んだ管理策の結果をまとめる文書なので、最初に作ることはできません。
- 選択肢 イ不正解
- 適用宣言書はリスク分析と管理策の決定より後に作るものなので、この順序は適切ではありません。
- 選択肢 ウ不正解
- 管理策を選ぶには、その前提としてリスクの分析と評価を先に行う必要があります。
- 選択肢 エ正解
- 「リスクの分析と評価(③)」→「管理目的及び管理策の選択(②)」→「適用宣言書の作成(①)」の順で進めるので適切です。
覚えるポイント
- ISMSの流れ:リスクアセスメント(特定・分析・評価)→リスク対応(管理策の選択)→適用宣言書(SoA)の作成
間違えやすいところ
- 適用宣言書を、ISMSを始めるときの基本方針の宣言のようなものだと誤解しないようにしましょう。
出題の前提:JIS Q 27001:2006
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.29 ↗(cdn.fe-siken.com)
日本工業標準調査会(JISC)の役割
法務・標準化 · JISC / JIS / 工業標準化法 / 標準化団体
日本工業標準調査会(JISC)を説明したものとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:JISC(日本工業標準調査会、今の日本産業標準調査会)は、国の産業標準化を進めるための審議会です。JIS(日本産業規格)の制定や改正について調査・審議し、ISOやIECといった国際標準化の活動にも参加します。
解き方
- JISCの名称、主管する省庁、目的を確認します。
- 経済産業省の審議会でJISの調査・審議を行うアを選びます。
- 選択肢 ア正解
- JISCは経済産業省に置かれた審議会で、工業標準化法(今の産業標準化法)に基づきJISの調査・審議を行います。
- 選択肢 イ不正解
- JEC(電気規格調査会)の規格を制定・普及する組織の説明です。
- 選択肢 ウ不正解
- IEEE(米国電気電子学会)の説明です。
- 選択肢 エ不正解
- JEITA(電子情報技術産業協会)の説明です。
覚えるポイント
- JISCは経済産業省に設置された審議会で、JISの制定・改正等を調査審議します。
間違えやすいところ
- 民間団体のJEITAやJEC、米国のIEEEなどの説明と混同しないようにしましょう。
出題の前提:工業標準化法(出題当時。2019年より産業標準化法に改正)
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.29 ↗(cdn.fe-siken.com)
顧客ポートフォリオ分析と営業方針
経営戦略 · ポートフォリオ分析 / 顧客分析 / 営業方針
取引先ごとに、取引先企業の年間購買推定金額(縦軸)と自社との年間取引実績金額(横軸)をグラフ上にプロットした。領域A(推定金額多、実績少)、領域B(推定金額多、実績多)、領域C(推定金額少、実績少)、領域D(推定金額少、実績多)に区分したときの今後の営業方針に関する記述のうち、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:顧客全体の潜在需要(年間購買推定金額)が大きく、自社との取引(取引実績金額)が少ない顧客こそ、成長の余地が大きく営業を強化すべき相手です。自社のシェアが低い分だけ伸びしろが大きいからです。
解き方
- マトリクスの各領域の意味を整理します(A:潜在購買力大・実績小、B:潜在購買力大・実績大、C:潜在購買力小・実績小、D:潜在購買力小・実績大)。
- 各領域の営業方針を照合し、潜在需要が大きくシェア拡大を狙える領域Aの営業強化が妥当と判断します。
- 選択肢 ア正解
- 領域Aは顧客の購買規模が大きいのに自社との取引が少なく、他社からシェアを奪って大口顧客に育てられる可能性が高いので営業強化が向いています。
- 選択肢 イ不正解
- 領域Bは最も重要な大口の既存顧客なので、競合に奪われないよう関係を保ち手厚く支える必要があります(最小限でよいのは誤り)。
- 選択肢 ウ不正解
- 領域Cは購買規模も取引実績も小さいので、多くの営業力をかけて強化するのは効率的ではありません。
- 選択肢 エ不正解
- 領域Dはすでに顧客の購買額の大半を自社が占めており、これ以上大きく取引を増やすのは見込みにくいです。
覚えるポイント
- 潜在規模が大で実績が小の顧客(領域A)は、シェア拡大の余地が大きく営業強化の重点ターゲットです。
間違えやすいところ
- 自社シェアが高い領域Dをまだ伸ばせると誤解したり、優良顧客の領域Bを放置してよいと考えたりしないようにしましょう。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問71
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.30 ↗(cdn.fe-siken.com)
財務諸表の種類と貸借対照表の定義
企業と法務 · 財務諸表 / 貸借対照表 / 損益計算書 / 財政状態
財務諸表のうち、一定時点における企業の資産、負債及び純資産を表示し、企業の財政状態を明らかにするものはどれか。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:一定時点の資産・負債・純資産を示し、財政状態を明らかにするのは貸借対照表です。貸借対照表(B/S)はある時点の状態(ストック)を、損益計算書(P/L)は一定期間の経営成績(フロー)を表します。
解き方
- 問題文の条件「一定時点」「資産、負債及び純資産」「財政状態」を確認します。
- この条件に合う財務諸表として、貸借対照表(バランスシート)を選びます。
- 選択肢 ア不正解
- 株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部が1会計期間でどれだけ変わったかを表す書類です。
- 選択肢 イ不正解
- キャッシュフロー計算書は、1会計期間における現金の入りと出(資金繰り)を表す書類です。
- 選択肢 ウ不正解
- 損益計算書(P/L)は、1会計期間の企業の経営成績(収益・費用・利益)を明らかにする書類です。
- 選択肢 エ正解
- 貸借対照表(B/S)は、決算日などの一定時点の資産・負債・純資産を並べ、企業の財政状態を示す書類です。
覚えるポイント
- 貸借対照表=「一定時点」の「財政状態(資産・負債・純資産)」、損益計算書=「一定期間」の「経営成績(収益・費用)」
間違えやすいところ
- 「一定時点」の財政状態を示す貸借対照表と、「一定期間」の経営成績を示す損益計算書を間違えないようにしましょう。
出題の前提:会社計算規則・企業会計原則
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.30 ↗(cdn.fe-siken.com)
損益分岐点・目標利益達成のための販売数量の計算
ストラテジ系 · 損益分岐点分析 / 変動費と固定費 / 目標利益の計算
ある商品の当期の売上高、費用、利益が次表のとおりであるとき、この商品の販売単価が5千円の場合、来期の利益を2倍以上にするためには少なくとも何個販売すればよいか。 〔実績(単位:千円)〕 売上高:10,000 費用: 固定費:2,000 変動費:6,000 利益:2,000
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解答
ウ
解説
まず要点:目標の利益を出すのに必要な販売数は「(固定費+目標利益)÷1個あたりの限界利益」で求める。利益は「売上高-変動費-固定費」で計算する。限界利益(1個売るごとに残るお金)は「販売単価-1個あたりの変動費」で、固定費を回収して利益になる部分だ。
解き方
- 当期の販売数を求める:売上高10,000千円 ÷ 単価5千円 = 2,000個。
- 1個あたりの変動費と限界利益を求める:変動費は 6,000千円 ÷ 2,000個 = 3千円、限界利益は 5千円 - 3千円 = 2千円。
- 来期の目標利益を決める:当期利益2,000千円の2倍なので 4,000千円。必要な限界利益は 固定費2,000千円 + 4,000千円 = 6,000千円。
- 必要な販売数を求める:6,000千円 ÷ 2千円 = 3,000個。
- 選択肢 ア不正解
- 2,400個売ったときの利益は 2,400×2千円-2,000千円=2,800千円で、目標の4,000千円に届かない。
- 選択肢 イ不正解
- 2,500個売ったときの利益は 2,500×2千円-2,000千円=3,000千円で、目標の4,000千円に届かない。
- 選択肢 ウ正解
- 3,000個売ったときの利益は 3,000×2千円-2,000千円=4,000千円で、当期の2倍の利益を達成できる。
- 選択肢 エ不正解
- 4,000個売ると利益は6,000千円となり2倍を大きく超える。必要なのは最小の個数なので、これでは答えにならない。
覚えるポイント
- 限界利益=売上高-変動費=単価-単位当たり変動費
- 必要販売数量=(固定費+目標利益)÷単位当たり限界利益
間違えやすいところ
- 利益が2倍になるから販売数も2倍の4,000個になると考えてしまうこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問73
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.31 ↗(cdn.fe-siken.com)
ワークサンプリング法の特徴
マネジメント系 · 作業測定手法 / ワークサンプリング法 / IE(インダストリアルエンジニアリング)
作業測定の手法の一つであるワークサンプリング法を説明したものはどれか。
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解答
ア
解説
まず要点:ワークサンプリング法は、ばらばらの時刻に作業のようすを瞬間的に観測し、各状態の割合を統計的に推計する方法。観測した回数の比率から、作業時間や余裕率(仕事に使われない時間の割合)を割り出す。ストップウォッチで連続して測る方法ではない。
解き方
- ワークサンプリング法の決まり(ばらばらの時刻の瞬間観測と統計的な推計)を確認する。
- 各選択肢を照らし合わせ、統計の理論で観測比率から見積もる「ア」を正解とする。
- 選択肢 ア正解
- 統計の理論を使い、ばらばらの時刻に観測した回数の割合から作業時間を推計する方法で、ワークサンプリング法の説明として正しい。
- 選択肢 イ不正解
- 作業を細かい基本動作に分け、あらかじめ決めた時間表から作業時間を求めるPTS法(既定時間標準法)の説明。
- 選択肢 ウ不正解
- 実際の作業をストップウォッチで何度も測る直接時間測定法(ストップウォッチ法)の説明。
- 選択肢 エ不正解
- ベテランの経験やアンケートの集計から作業時間を推定する実績資料法・推定法の説明。
覚えるポイント
- ワークサンプリング法=統計的理論に基づきランダム時刻に瞬間観測して比率から時間を推定する手法
- PTS法=基本動作に分解して標準時間テーブルを合算する手法
間違えやすいところ
- ストップウォッチで直接時間を測る方法やPTS法と混同しやすい。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問74
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.31 ↗(cdn.fe-siken.com)
アローダイアグラムのクリティカルパスと総所要日数
マネジメント系 · プロジェクト日程管理 / アローダイアグラム / クリティカルパス
図のアローダイアグラムにおいて、クリティカルパスでの総所要日数は何日か。ここで、矢印に付された英字は作業名を、数字は各作業の所要日数を表し、破線矢印はダミー作業を表す。
解答・解説を表示
解答
エ
解説
まず要点:アローダイアグラム(作業の順序と日数を矢印で表した図)では、開始から終了までの経路のうち、合計日数が最も長い経路をクリティカルパスと呼ぶ。ダミー作業(破線の矢印)は日数0として数える。この最長経路の日数が、全体を終えるのに必要な最短日数になる。
解き方
- 各結合点(ノード)を結ぶ経路をすべて書き出す。
- ①→②→⑦の日数は A(5)+E(5)=10日。
- ①→④→⑤を通る経路は B(4)+D(2)=6日。そこからF(2)を通ると8日、G(5)とダミー(0)を通ると 6+5+0=11日。
- ①→③→④を通る経路は C(3)+ダミー(0)=3日で、B(4)より短いので最長にはならない。
- 全経路で最長は11日なので、エが正解となる。
- 選択肢 ア不正解
- 7日は①→③→④→⑤→⑦などの経路の日数で、最も長い経路ではない。
- 選択肢 イ不正解
- 8日は①→④→⑤→⑦などの経路の日数で、最も長い経路ではない。
- 選択肢 ウ不正解
- 10日は①→②→⑦(作業A+E)などの経路の日数で、最も長い経路ではない。
- 選択肢 エ正解
- ①→④→⑤→⑥→⑦の合計は 4+2+5+0=11日で、全経路のうち最長(クリティカルパス)だから正しい。
覚えるポイント
- クリティカルパス=プロジェクト全体の所要日数を決定する最長経路
- ダミー作業の所要日数は0日として加算する
間違えやすいところ
- ⑤→⑥の作業G(5日)と⑥→⑦のダミー作業を見落とし、①→②→⑦の10日が最長だと思い込むこと。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問75
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.32 ↗(cdn.fe-siken.com)
パレート図の形状と特徴
マネジメント系 · QC7つ道具 / パレート図 / 品質管理
ある工場で発生した不良品について、発生要因ごとの件数を記録している。この記録を基に、不良品発生の上位を占める要因と割合を表している図はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:パレート図は、項目ごとの件数を多い順に左から並べた棒グラフと、累積の割合(全体の何%まで積み上がったか)を表す右上がりの折れ線を組み合わせた図。上位のわずかな要因が全体の大部分を占めることを一目で確かめられ、不良品の主要因をつかむのによく使う。
解き方
- 不良品の主要因とその割合を表す図が「パレート図」だと気づく。
- パレート図の形(多い順の棒グラフ+右上がりの累積割合の折れ線)に合う図を探す。
- アがその形になっているので正解と判断する。
- 選択肢 ア正解
- 件数の多い順に棒グラフが並び、累積の割合が右上がりの折れ線で描かれているので、パレート図の形に当てはまる。
- 選択肢 イ不正解
- 折れ線が右下がりになっており、だんだん増えていく累積の割合を表していない。
- 選択肢 ウ不正解
- 棒グラフが件数の多い順に並んでおらず、ヒストグラムのような分布の図なのでパレート図ではない。
- 選択肢 エ不正解
- 中央付近に山があるヒストグラム(度数分布図)であり、パレート図ではない。
覚えるポイント
- パレート図=降順の棒グラフ+右上がりの累積構成比折れ線グラフ
- 重要要因の重点志向分析に用いるQC7つ道具の1つ
間違えやすいところ
- ヒストグラム(度数分布図)や散布図と、形や使い道を取り違えること。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問76
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.32 ↗(cdn.fe-siken.com)
マクシミン原理に基づく意思決定
ストラテジ系 · 意思決定理論 / マクシミン基準 / ゲーム理論
いずれも時価100円の株式A~Dのうち、一つの株式に投資したい。経済の成長を高、中、低の三つに区分したときのそれぞれの株式の予想値上がり幅は、表のとおりである。マクシミン原理に従うとき、どの株式に投資することになるか。 〔株式の予想値上がり幅(単位:円)〕 ・株式A:高=20, 中=10, 低=15 ・株式B:高=25, 中=5, 低=20 ・株式C:高=30, 中=20, 低=5 ・株式D:高=40, 中=10, 低=-10
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:マクシミン原理は、不確実なときの意思決定で、どの選択肢も「一番悪い場合」を想定し、その最悪の結果どうしを比べて最もよいものを選ぶ考え方。最小(min)の中の最大(max)をとるのでマクシミンという。安全を重んじる選び方だ。
解き方
- 各株式(A〜D)について、高・中・低それぞれの値上がり幅の最小値(いちばん悪い値)を求める。
- 最小値は、株式Aが10、株式Bが5、株式Cが5、株式Dが-10。
- その中で最も大きい値(max)を選ぶと、株式Aの10が最大。
- よって株式Aを選ぶアが正解となる。
- 選択肢 ア正解
- 最悪の場合でも10円上がる。他の株式の最悪値(5円、5円、-10円)より大きいので、マクシミン原理では選ばれる。
- 選択肢 イ不正解
- 株式Bの最悪値は5円(中成長のとき)で、株式Aの10円より小さいので選ばれない。
- 選択肢 ウ不正解
- 株式Cの最悪値は5円(低成長のとき)で、株式Aの10円より小さいので選ばれない。
- 選択肢 エ不正解
- 株式Dの最悪値は-10円(低成長のとき)で損をする可能性があり選ばれない(最大を狙うマクシマックス原理なら選ばれる)。
覚えるポイント
- マクシミン原理=「最小(最悪)の中で最大(最善)を選ぶ」悲観的基準
- マクシマックス原理=「最大(最高)の中で最大を選ぶ」楽観的基準
間違えやすいところ
- 最大の利益を狙うマクシマックス原理(株式Dが選ばれる)と混同すること。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問77
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.33 ↗(cdn.fe-siken.com)
ジョンソン法によるスケジューリング(加工順序の最適化)
ストラテジ系 · 生産管理 / ジョンソン法 / フローショップ・スケジューリング
三つの製品A, B, Cを、2台の機械M1, M2で加工する。加工は、M1→M2の順で行わなければならない。各製品をそれぞれの機械で加工するのに要する時間は、表のとおりである。三つの製品をどの順序で加工すれば、加工を始めてから全製品の加工が終了するまでの時間が最も短くなるか。ここで、ある製品のM1での加工が終了したとき、別製品を続けてM1で加工することができるものとする。また、段取りなどの準備時間は無視する。 〔機械加工時間〕 ・製品A:M1=7, M2=3 ・製品B:M1=5, M2=6 ・製品C:M1=4, M2=2
解答・解説を表示
解答
イ
解説
まず要点:ジョンソン法は、2台の機械をM1→M2の順に使うとき、全体の作業が終わるまでの時間を最短にする加工順を求める方法。まだ順番を決めていない製品のうち一番短い加工時間に注目し、それがM1なら前に、M2なら後ろに置いていく。これを繰り返して順序を決める。
解き方
- 各製品の作業時間(M1, M2)を並べる:A(7, 3)、B(5, 6)、C(4, 2)。
- 全体で一番短い時間を探す。最小はCのM2の「2」。第2工程なのでCを最後(3番目)に置く。
- 残るA(7, 3)、B(5, 6)で一番短い時間を探す。最小はAのM2の「3」。第2工程なので残りの後ろ(2番目)に置く。
- 残ったBを先頭(1番目)に置く。こうして最適な順序は「B→A→C」となる。
- 選択肢 ア不正解
- A→C→Bの順だと、M1は 0-7(A),7-11(C),11-16(B)、M2は 7-10(A),11-13(C),16-22(B) で、合計22時間かかる。
- 選択肢 イ正解
- B→A→Cの順だと、M1は 0-5(B),5-12(A),12-16(C)、M2は 5-11(B),12-15(A),16-18(C) で、合計18時間となり最も短い。
- 選択肢 ウ不正解
- B→C→Aの順だと、M1は 0-5(B),5-9(C),9-16(A)、M2は 5-11(B),11-13(C),16-19(A) で、合計19時間かかる。
- 選択肢 エ不正解
- C→B→Aの順だと、M1は 0-4(C),4-9(B),9-16(A)、M2は 4-6(C),9-15(B),16-19(A) で、合計19時間かかる。
覚えるポイント
- ジョンソン法:全体で最小の時間を探し、前工程(M1)なら前から、後工程(M2)なら後ろから割り当てる
間違えやすいところ
- 各順序の終了時間を計算するとき、M2の開始が「前の製品のM2終了」と「自分のM1終了」の遅い方になることを忘れること。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問78
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.33 ↗(cdn.fe-siken.com)
労働者派遣における職務著作の帰属先
ストラテジ系 · 労働者派遣法 / 著作権法 / 職務著作
特に取決めのない場合、労働者派遣契約によって派遣された派遣労働者が、派遣先企業の指示の下に開発したプログラムの著作権の帰属先はどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:特段の取り決めがなければ、労働者派遣で派遣先の指示のもとに作られたプログラムの著作権は派遣先企業に帰属する。著作権法第15条の職務著作では、指揮命令(仕事の指示)を受けて業務として作った著作物の著作権は、作った個人ではなく法人に帰属する。派遣では指揮命令の関係が派遣先にあるため、派遣先が著作権者になる。
解き方
- 労働者派遣では誰が指揮命令するかを確認する(派遣元ではなく派遣先が指揮命令権を持つ)。
- 著作権法の職務著作の要件から、指揮命令のもとで作った著作物の著作権は法人(派遣先企業)に帰属すると導く。
- よって正解は派遣先企業(ア)となる。
- 選択肢 ア正解
- 派遣では指揮命令の権限が派遣先企業にあるため、特別な合意がなければ職務著作の決まりで著作権は派遣先企業に帰属する。
- 選択肢 イ不正解
- 職務著作の著作権は法人(企業)に帰属するので、個人の直接指揮命令者には帰属しない。
- 選択肢 ウ不正解
- 派遣元企業は雇用主だが、仕事上の指示・指揮命令はしていないので、特段の契約がなければ著作権は帰属しない。
- 選択肢 エ不正解
- 職務著作の要件を満たすとき、著作権は作った個人(派遣労働者)ではなく法人に帰属する。
覚えるポイント
- 派遣労働者の作成したプログラムの著作権:特段の定めがない限り「派遣先企業」に帰属
- 請負契約(委託)の場合:特段の定めがない限り「請負側(受託企業)」に帰属
間違えやすいところ
- 派遣元企業(雇用主)や請負契約の場合と混同しやすい。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問79/著作権法第15条
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.34 ↗(cdn.fe-siken.com)
ボリュームライセンス契約の定義
ストラテジ系 · ソフトウェアライセンス / ボリュームライセンス / 契約形態
ボリュームライセンス契約を説明したものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ア
解説
まず要点:ボリュームライセンスは、ソフトを1本ずつ買う代わりに、使える本数をまとめて契約する方式。企業など大量に使う人向けに、マスタ(元になる媒体)を渡し、インストールできる数をあらかじめ決めておく。まとめ買いにより単価が安くなり、ライセンスの管理もしやすくなる。
解き方
- ボリュームライセンスの考え方(まとめ買い、マスタ媒体の提供、使える本数の許諾)を確認する。
- 各選択肢のライセンスの形(サイトライセンス、クリックオン、シュリンクラップなど)を比べて見分ける。
- 大量購入者にマスタを渡し許諾数を決める「ア」を正解と判断する。
- 選択肢 ア正解
- 企業など大量に使う人にマスタを渡し、使えるインストール数をまとめて決める契約で、ボリュームライセンスの説明。
- 選択肢 イ不正解
- 決めた施設の中だけなら台数や人数を問わず使える「サイトライセンス契約」の説明。
- 選択肢 ウ不正解
- 画面に表示された内容の「同意する」を押すと契約が成立する「クリックオン(クリックラップ)契約」の説明。
- 選択肢 エ不正解
- 包装のフィルムやシールを開けた時点で契約が成立したとみなす「シュリンクラップ契約」の説明。
覚えるポイント
- ボリュームライセンス=大口ユーザー向けの一括許諾契約
- サイトライセンス=特定施設・事業所内での利用許諾契約
- シュリンクラップ契約=パッケージ包装の開封により成立する契約
間違えやすいところ
- サイトライセンス(場所を限定し台数無制限など)とボリュームライセンス(使う本数をまとめて契約)を混同すること。
出題の前提:平成20年度春期基本情報技術者試験午前問80
出典:IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)『2008年度 春期 午前』
IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) p.34 ↗(cdn.fe-siken.com)
2008年度 春期 午前
参照した公式資料
IPA(PDF保管先:基本情報技術者試験ドットコム)が公開した2008年度 春期 午前の問題・解答資料です。
- IPA公式問題冊子(第三者保管の保存版) ↗ — cdn.fe-siken.com(PDF・36ページ)
- IPA公式解答例(第三者保管の保存版) ↗ — cdn.fe-siken.com(PDF・1ページ)

