学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和7年度第二種電気工事士下期技能試験(12月13日) 課題11の概要
候補問題No.11の施工(金属管工事・アウトレットボックス・コンセント及びスイッチ回路)
配線設計・実技施工 · 金属管配管工事 / アウトレットボックス / リングスリーブ圧着刻印 / 差込形コネクタ接続 / 埋込連用器具結線
図に示す低圧屋内配線工事を与えられた材料(予備品を除く)を使用して施工条件に従い完成させなさい。 【配線及び回路の要点】 ・単相2線式100V電源(VVF 2.0-2C、シース青色)からアウトレットボックスへ配線する。 ・ジョイントボックス(アウトレットボックス)を中心に、右側に引掛シーリング(角形、記号「イ」)、左下にランプレセプタクル(記号「ロ」)、右下にタンブラスイッチ(記号「ロ」)を配置する。 ・下部へはねじなし電線管(E19)を用いた金属管工事とし、管内にIV 1.6mm電線3本(黒・白・赤)を通してタンブラスイッチ(記号「イ」)および埋込連用コンセントを配置する。 ・タンブラスイッチ(イ)及びコンセント部分に埋込連用取付枠を使用する。 ・電線相互の接続は、電源側電線(シース青色)を含む接続箇所をリングスリーブ接続とし、その他の接続箇所を差込形コネクタ(2本用)接続とする。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックス内接続:①接地側白線4本(電源2.0mm×1、引掛シーリング1.6mm×1、ランプレセプタクル1.6mm×1、コンセント送りIV 1.6mm×1)をリングスリーブ「中」で圧着刻印「中」。②非接地側黒線3本(電源2.0mm×1、スイッチロ行き1.6mm×1、スイッチイ・コンセント送りIV 1.6mm×1)をリングスリーブ「小」で圧着刻印「小」。③スイッチイ戻り線(赤)と引掛シーリング黒線を差込形コネクタ(2本用)で接続。④スイッチロ戻り線(白)とランプレセプタクル黒線を差込形コネクタ(2本用)で接続。金属管(E19)はボックスコネクタでボックスに固定し止めねじ頭をねじ切り、管端に絶縁ブッシングを装着。器具・スイッチ・コンセント各極の極性・指定色を厳格に遵守する。
解説
屋内配線では、電源の接地側(白)をコンセントのW極と電灯器具の接地側へつなぎ、非接地側(黒)をコンセントとスイッチへ配ります。なぜなら、スイッチは非接地側を開閉する決まりで、接地側はいつも安全な側に固定する必要があるからです。さらに本問では、金属管工事の施工基準と、電源線を含む接続はリングスリーブを使うという接続条件も守ります。
解き方
- 単線図から複線図を起こし、白線(接地側)、黒線(常時非接地側)、スイッチの戻り線の接続点を整理して、電線の色を決める。
- 各ケーブルとIV電線を寸法どおりに切り、シース(外側の被覆)と絶縁被覆を適切な長さで剥く。コンセントの渡り線用の黒IV線も用意する。
- アウトレットボックスにねじなしボックスコネクタを固定し、止めねじの頭をねじ切る。絶縁ブッシングを取り付け、電線を通す穴と未使用の穴にゴムブッシングをはめ込む。
- 埋込連用取付枠にスイッチ(イ)とコンセントを取り付け、IV線(黒・白・赤)と渡り線(黒)を正しく結線する。
- ランプレセプタクルをねじで結線して極性を確認する。引掛シーリングのストリップ結線と、スイッチ(ロ)への結線を終える。
- ジョイントボックス内で、電源線を含む白線4本を中スリーブ、黒線3本を小スリーブで圧着する。スイッチの戻り線2か所は差込形コネクタ(各2本用)で接続する。
小問ごとの答え
- 小問 ジョイントボックス内接続(電源接地側・白線集合部):リングスリーブ「中」を用いて刻印「中」で圧着接続
- 電源側白線(2.0mm)1本、引掛シーリング白線(1.6mm)1本、ランプレセプタクル白線(1.6mm)1本、コンセント用IV白線(1.6mm)1本の合計4本を接続する。施工条件4-①により電源側電線を含むためリングスリーブ接続となり、2.0mm×1+1.6mm×3(合計断面積約9.17mm²)は小スリーブの許容範囲(8mm²以下)を超えるためリングスリーブ「中」を用い、刻印は「中」とする。
- 小問 ジョイントボックス内接続(電源非接地側・黒線集合部):リングスリーブ「小」を用いて刻印「小」で圧着接続
- 電源側黒線(2.0mm)1本、スイッチ「ロ」行き黒線(1.6mm)1本、スイッチ「イ」及びコンセント送りIV黒線(1.6mm)1本の合計3本を接続する。電源側電線を含むためリングスリーブ接続となり、2.0mm×1+1.6mm×2はリングスリーブ「小」を使用し、圧着工具のダイス「小」で刻印「小」とする。
- 小問 ジョイントボックス内接続(負荷「イ」の点滅回路):差込形コネクタ(2本用)で接続
- 金属管を経由するスイッチ「イ」からの戻り線(IV赤色)と、引掛シーリング「イ」への非接地側黒線の2本を接続する。電源線を含まないため施工条件4-②により差込形コネクタ(赤色または透明の2本用)を使用する。
- 小問 ジョイントボックス内接続(負荷「ロ」の点滅回路):差込形コネクタ(2本用)で接続
- 右下のタンブラスイッチ「ロ」からの戻り線(VVFケーブルの白線)と、左下のランプレセプタクル「ロ」への非接地側黒線の2本を接続する。電源線を含まないため施工条件4-②により差込形コネクタ(2本用)を使用する。
- 小問 スイッチ(イ)・コンセント部分の結線と取付枠:取付枠に上側スイッチ(イ)、下側コンセントを取り付け、黒線を非接地側端子へ接続し渡り線で相互接続、白線をコンセント接地側(W)に接続、赤線をスイッチの負荷側端子に接続
- 施工条件6に基づき埋込連用取付枠をスイッチ(イ)及びコンセント部分に取り付ける。IV黒線をコンセント非接地側に接続し渡り線(黒色IVから製作)でスイッチ(イ)へ渡す。IV白線はコンセントのW端子(接地側極)に挿入し、IV赤線はスイッチ(イ)の空き端子へ接続して戻り線とする。
- 小問 金属管工事(E19)及びアウトレットボックス施工:ねじなしボックスコネクタの止めねじ頭をねじ切り、絶縁ブッシング(19)を取り付け、未使用穴にゴムブッシングを装着
- 施工条件2及び5に基づき、ねじなしボックスコネクタはアウトレットボックス側に取り付け、止めねじはペンチ等で確実に頭部をねじ切る。管端には絶縁ブッシング(19)を取り付ける。電線を通す穴および未使用の打抜き穴には適合するゴムブッシング(19用・25用)に切り込みを入れて装着する。
- 小問 ランプレセプタクル及び引掛シーリングローゼット結線:ランプレセプタクルの受金ねじ部端子に白線、中心接触片端子に黒線/引掛シーリングの接地側極(W)端子に白線、非接地側に黒線を結線
- 施工条件3-③に従い、ランプレセプタクルは受金ねじ部に繋がるねじ端子に接地側白線をのの字巻きで接続し、中心接触片側に黒線を接続する。引掛シーリングは裏面の「接地側」表示のある極に白線を確実に挿入する。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 電源線を含む白線群は2.0mm×1+1.6mm×3=4本接続となり、リングスリーブ「中」刻印「中」が必須である。
- ねじなしボックスコネクタの止めねじは、締め込んで頭部がねじ切れるまで確実に回す(ねじ切り忘れは欠陥となる)。
- 金属管のボックス側管端には必ず絶縁ブッシングを装着する。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部側端子には必ず接地側白線を接続し、心線の巻き方向は右巻き(時計回り)とする。
間違えやすいところ
- 電源側白線(2.0mm1本+1.6mm3本)をリングスリーブ小で圧着し、刻印「小」にしてしまうミス(重大な欠陥)。
- ねじなしボックスコネクタの止めねじの頭をねじ切らずに残してしまう施工ミス。
- 金属管の管端に絶縁ブッシングを付け忘れるミス。
- アウトレットボックスの未使用ノックアウト穴にゴムブッシングを付け忘れる、または切り込みや取付けが不十分なミス。
- コンセントの接地側端子(W)に黒線を誤ってつなぐ極性のミス。
出題の前提:電気技術者試験センター「技能試験の概要と合否判定基準」、令和7年度第二種電気工事士技能試験候補問題No.11の施工条件及び公表解答図。
出典:電気技術者試験センター『令和7年度第二種電気工事士下期技能試験(12月13日) 課題11』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
令和7年度第二種電気工事士下期技能試験(12月13日) 課題11
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和7年度第二種電気工事士下期技能試験(12月13日) 課題11の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

