学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和7年度第二種電気工事士上期技能試験(7月20日) 課題6の概要
3路スイッチ2箇所制御・露出形コンセント・引掛シーリング(施工省略含む)の低圧配線施工
技能試験 · 3路スイッチ配線 / リングスリーブ圧着 / 差込形コネクタ接続 / 露出形コンセント結線 / 引掛シーリング結線
図に示す低圧屋内配線工事を与えられた全ての材料(予備品を除く)を使用して、施工条件に従って完成させなさい。 【施工条件】 1. 配線及び器具の配置は、配線図に従って行うこと。 2. 3路スイッチの配線方法は、次によること。 ・3路スイッチの記号「0」の端子には電源側又は負荷側の電線を結線し、記号「1」と「3」の端子にはスイッチ相互間の電線を結線する。 3. 電線の色別(絶縁被覆の色)は、次によること。 ①電源からの接地側電線には、すべて白色を使用する。 ②電源から3路スイッチS及び露出形コンセントまでの非接地側電線には、すべて黒色を使用する。 ③次の器具の端子には、白色の電線を結線する。 ・露出形コンセントの接地側極端子(Wと表示) ・引掛シーリングローゼットの接地側極端子(接地側と表示) 4. VVF用ジョイントボックス部分を経由する電線は、その部分ですべて接続箇所を設け、接続方法は次によること。 ①A部分は、差込形コネクタによる接続とする。 ②B部分は、リングスリーブによる接続とする。 5. 露出形コンセントへの結線は、ケーブルを挿入した部分に近い端子に行うこと。 なお、施工省略部(左端の引掛シーリングイ)は電線先端をシース・絶縁被覆剥ぎ取りを行わずに残し、ジョイントボックスおよびスイッチボックスの取り付けやテープ巻き処理は省略する。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスA(差込形コネクタ)は、接地側白3本(3本用)、負荷側黒3本(3本用)、3路スイッチ連絡線各2本(2本用×2個)の計4組を接続する。ジョイントボックスB(リングスリーブ)は、電源白・コンセント白・渡り白の計3本(2.0mm+1.6mm×2)をスリーブ小で「小」圧着、電源黒・コンセント黒・3路Sの0番黒の計3本(2.0mm+1.6mm×2)をスリーブ小で「小」圧着、3路スイッチ連絡線2本組×2箇所(1.6mm×2)をそれぞれスリーブ小で「○」圧着とする。
解説
3路スイッチの回路は、1つの照明を2つの場所から点けたり消したりできる回路です。なぜなら、電源の非接地側(電圧がかかっている側)の電線を一方のスイッチの共通端子「0」に入れ、もう一方のスイッチの共通端子「0」から照明器具へ出し、両スイッチの「1」と「3」の端子どうしを2本の連絡線でつなぐと、どちらのスイッチを切り替えても回路が成立するからです。またリングスリーブの刻印は、電線の太さの合計で決まります。1.6mmは2mm²、2.0mmは3.5mm²として足し合わせ、「○」は1.6mmが2本のときだけ、「小」は1.6mmが3〜4本や2.0mmが1本+1.6mmが1〜2本のときに使います。
解き方
- 支給材料表と配線図を見て、VVF 2.0-2C(250mm:電源を引き込む用)、VVF 1.6-2C(850mm:コンセント用150mm+器具用150mm+施工省略用100mm+つなぎ代)、VVF 1.6-3C(1050mm:ボックス間150mm+左右のスイッチ用おのおの150mm+つなぎ代)に切り分けます。
- 器具に電線を取り付けます。露出形コンセントのW端子には白線を手前側の端子で「の」の字に曲げてつなぎ、角形引掛シーリングの接地側端子には白線をつなぎます。2枚の取付枠に3路スイッチをそれぞれ中央に取り付けます。
- 3路スイッチSの「0」には黒線、A側の3路スイッチの「0」にも黒線をつなぎ、それぞれの「1」「3」端子には連絡線(赤・白など)をつなぎます。
- ジョイントボックスAでは、差込形コネクタ4個(3本用2個、2本用2個)を使い、電線の色と役割にしたがって結線します。
- ジョイントボックスBでは、リングスリーブ4個を使います。2.0mmを含む電源の白・黒の接続部は「小」、1.6mmどうしの連絡線2組は「○」で、確実に圧着して余分を切ります。
小問ごとの答え
- 小問 回路構成と複線図:電源(1Φ2W 100V)から右側ジョイントボックスBへ入り、常時通電される露出形コンセント及び3路スイッチS(電源側)に供給され、ボックス間渡り線(VVF 1.6-3C)を経て左側ジョイントボックスAから引掛シーリング2箇所(1箇所施工省略)および3路スイッチ(負荷側)に結線される構成となる。
- 電源からの非接地側黒線はジョイントボックスBで露出形コンセントの黒線および3路スイッチSの「0」端子につながる黒線に分岐供給されます。接地側白線はBボックスで露出形コンセントのW端子へ分岐し、ボックス間渡り線(白)でAボックスへ送られて2灯の引掛シーリング(1灯は施工省略)の接地側(白)に並列結線されます。2箇所の3路スイッチ相互間は「1」端子同士、「3」端子同士(逆の1-3クロス接続でも可)が2本の連絡線で結ばれ、A側の3路スイッチの「0」端子から引掛シーリングの非接地側端子へ点滅線として供給されます。
- 小問 ジョイントボックスA(差込形コネクタ接続):①3本用コネクタ:Bからの白線+中央引掛シーリングの白線+施工省略引掛シーリングの白線(1.6mm×3本) ②3本用コネクタ:3路スイッチ0番からの黒線+中央引掛シーリングの黒線+施工省略引掛シーリングの黒線(1.6mm×3本) ③2本用コネクタ:Bからの連絡線1+3路スイッチ1番または3番の線(1.6mm×2本) ④2本用コネクタ:Bからの連絡線2+3路スイッチ3番または1番の線(1.6mm×2本)
- Aボックスの接続には支給材料の差込形コネクタ(2本用2個、3本用2個)を用います。接地側電線の合流(3本)、照明器具への負荷側黒線の合流(3本)にそれぞれ3本用コネクタを適用し、3路スイッチ間の連絡線2系統の接続に2本用コネクタ2個を使用します。心線先端がコネクタ奥まで確実に突き当たり、導電部が外に露出していないことを確認します。
- 小問 ジョイントボックスB(リングスリーブ接続):①刻印「小」:電源白2.0mm+コンセント白1.6mm+Aボックス行き白1.6mm(計3本、リングスリーブ小) ②刻印「小」:電源黒2.0mm+コンセント黒1.6mm+3路スイッチSの0番黒1.6mm(計3本、リングスリーブ小) ③刻印「○」:3路スイッチSの1番または3番1.6mm+Aボックス行き連絡線1.6mm(計2本、リングスリーブ小) ④刻印「○」:3路スイッチSの3番または1番1.6mm+Aボックス行き連絡線1.6mm(計2本、リングスリーブ小)
- Bボックスの接続にはリングスリーブ(小)を用います。電源側から入る太さ2.0mmの電線を含む接続(2.0mm×1本+1.6mm×2本)は合計断面積が5.73mm²相当となるため刻印ダイスは「小」を使用します。1.6mm×2本の連絡線接続は規定により刻印ダイス「○」(極小)を用いて圧着します。リングスリーブ先端からの心線突き出しは約2〜3mmとし、余長は適切に切断します。
- 小問 各器具の結線と極性・施工要領:①露出形コンセント:ケーブル挿入部に近い側の端子に結線し、接地側極端子(W表示)に白線、非接地側端子に黒線をネジ留め(のの字巻き)する。 ②引掛シーリング(角形):接地側極端子(接地側表示)に白線、他方に黒線を奥まで確実に差し込む。 ③埋込形3路スイッチ2個:両方とも埋込連用取付枠に取り付け、3路スイッチS(右)の「0」番にはBからの電源黒線、A側3路スイッチ(左)の「0」番には器具側へ向かう黒線を結線し、両スイッチの「1」「3」端子に連絡線を結線する。
- 露出形コンセントへの結線は施工条件5に従い、ケーブル挿入側から奥の端子へ電線を跨がせず、手前側の端子に最短で配置・のの字曲げ加工を行って確実に締め付けます。また、埋込連用取付枠は2枚支給されているため、左右2箇所のタンブラスイッチそれぞれに1枚ずつ確実に組み付けて施工します。
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覚えるポイント
- 3路スイッチの共通端子「0」には片方に電源非接地側(黒)、もう片方に負荷(照明)への接続線を必ず入れる。
- リングスリーブ接続で2.0mm×1本+1.6mm×2本の組み合わせは刻印「小」を選択する(「○」は重大欠陥)。
- 露出形コンセントはケーブル挿入口に近い側の端子に結線し、シース剥ぎ取り寸法や外装の台座内収容に注意する。
間違えやすいところ
- 3路スイッチの「0」端子と「1」「3」端子を間違えてつなぎ、スイッチが正しく連動して動かなくなる配線ミス。
- ジョイントボックスBの電源接続(2.0mm+1.6mm×2本)で、刻印を間違えて「○」で圧着してしまうミス。
- 露出形コンセントの接地側(Wマーク)と非接地側(無印)に、白と黒の電線を逆につないでしまう極性の間違い。
- 埋込連用取付枠の表裏や上下の向きを間違えたり、支給された2枚の枠を左右の器具に正しく取り付けなかったりするミス。
出題の前提:令和7年度第二種電気工事士上期技能試験(2025年7月20日実施)候補問題No.6の施工条件及び公式解答・判定基準に準拠。
出典:電気技術者試験センター『令和7年度第二種電気工事士上期技能試験(7月20日) 課題6』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
令和7年度第二種電気工事士上期技能試験(7月20日) 課題6
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和7年度第二種電気工事士上期技能試験(7月20日) 課題6の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

