学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和6年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題2の概要
候補問題No.2の施工(常時点灯パイロットランプ・コンセント送り配線)
配線図・実技施工 · 常時点灯回路 / コンセント送り配線 / リングスリーブ圧着マーク / 差込形コネクタ
図に示す低圧屋内配線工事の単線図及び施工条件に従い、支給材料を用いて施工を完成させなさい。 【配線図(単線図)概要】 ・電源:単相2線式 100V(VVF 2.0-2C、長さ150mm相当分)がジョイントボックスAに入る。 ・ジョイントボックスAから上方向:ランプレセプタクル「イ」(VVF 1.6-2C、寸法150mm)。 ・ジョイントボックスAから右方向:ジョイントボックスB間配線(VVF 1.6-3C、寸法150mm)。 ・ジョイントボックスBから上方向:タンブラスイッチ「イ」および確認表示灯(パイロットランプ)「イ」(VVF 1.6-3C、寸法150mm)。 ・ジョイントボックスBから右方向:ランプレセプタクル「イ」施工省略部分(VVF 1.6-2C、寸法100mm)。 ・ジョイントボックスBから下方向:埋込コンセント(2口)(VVF 1.6-2C、寸法150mm)。 ・埋込コンセント(2口)から左方向:埋込連用コンセントへの送り配線(VVF 1.6-2C、寸法150mm)。 【施工条件の要点】 1. 配線及び器具の配置は図に従うこと。 2. 確認表示灯(パイロットランプ)は「常時点灯」とすること。 3. 電線色別: ①電源からの接地側電線にはすべて白色を使用する。 ②電源から点滅器、パイロットランプ及びコンセントまでの非接地側電線にはすべて黒色を使用する。 ③コンセントの接地側極端子(W表示)、ランプレセプタクルの受金ねじ部端子には白色電線を結線すること。 4. ボックス部の接続方法: ①A部分はリングスリーブによる接続とする。 ②B部分は差込形コネクタによる接続とする。 5. 埋込連用取付枠はタンブラスイッチ及びパイロットランプ部分に使用すること。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスA部(リングスリーブ):白3本(2.0+1.6+1.6)を刻印「小」、黒2本(2.0+1.6)を刻印「小」、赤・黒2本(1.6+1.6)を刻印「○」で圧着。ジョイントボックスB部(差込形コネクタ):白4本を4極コネクタ、黒3本を3極コネクタ、赤2本・黒1本(計3本)を3極コネクタに接続。スイッチ・パイロットランプ部は白・黒をパイロットランプに接続し黒をスイッチへ渡り配線、スイッチ返り線を赤とする常時点灯結線。コンセント部はBから2口コンセントへ白・黒を接続し、送り配線で単極コンセントの接地側(W)と非接地側へ渡す。
解説
常時点灯のパイロットランプは、スイッチの状態に関係なく器具に常に電圧がかかるよう結線する。そのために電源の接地側(白)と非接地側(黒)をパイロットランプへ直接つなぐ。スイッチへの非接地側の電源は、パイロットランプの端子から渡り線で送る。またジョイントボックスAでは2.0mmと1.6mmの電線が混ざるので、断面積の合計に合ったリングスリーブ(電線同士をつなぐ金具)と刻印を選ぶことが合否を左右する。
解き方
- 単線図を見て複線図をかき、常時点灯の渡り配線、2口コンセントから埋込連用コンセントへの送り配線、各接続点の本数と電線の太さを確認する。
- ケーブルを各場所の指定寸法どおりに切り、シース(外側の被覆)と絶縁被覆を決められた長さだけむく。渡り線も切り出して作る。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部(白)へののの字加工結線、連用取付枠へのスイッチとパイロットランプの取付けと渡り線接続、コンセント2か所の極性(Wは白)に気をつけた結線を行う。
- ジョイントボックスBで差込形コネクタ(4本用×1、3本用×2)を使い、複線図どおりに結線する。
- ジョイントボックスAでリングスリーブ(小)を使い、電線の太さと本数に合ったダイス(2.0+1.6+1.6→小、2.0+1.6→小、1.6+1.6→○)で圧着し、余った部分を端末処理する。
小問ごとの答え
- 小問 ジョイントボックスAの接続(リングスリーブ):①接地側(白3本:電源2.0mm+ランプレセプタクル1.6mm+B間1.6mm)→リングスリーブ小で刻印「小」 ②非接地側(黒2本:電源2.0mm+B間1.6mm)→リングスリーブ小で刻印「小」 ③点滅器返り線(2本:B間1.6mm赤+ランプレセプタクル1.6mm黒)→リングスリーブ小で刻印「○」
- 電源線に2.0mmが含まれるため、2.0mm×1本+1.6mm×2本(断面積合計約7.16mm²)は小スリーブ・刻印「小」となります。非接地側の2.0mm×1本+1.6mm×1本も小スリーブ・刻印「小」です。1.6mm×2本のみ小スリーブ・刻印「○」(極小)を用います。
- 小問 ジョイントボックスBの接続(差込形コネクタ):①接地側(白4本:A間1.6mm+スイッチ・パイロットランプ1.6mm+施工省略1.6mm+2口コンセント1.6mm)→4本用コネクタ(赤色または透明枠4極) ②非接地側(黒3本:A間1.6mm+スイッチ・パイロットランプ1.6mm+2口コンセント1.6mm)→3本用コネクタ ③点滅器返り線(3本:スイッチ1.6mm赤+A間1.6mm赤+施工省略1.6mm黒)→3本用コネクタ
- パイロットランプが常時点灯のため、接地側(白)がパイロットランプおよび2口コンセント、施工省略器具へも向かうため合計4本となり4本用コネクタを使用します。非接地側黒線は3本、スイッチからの照明制御線(赤・黒)は3本となりそれぞれ3本用コネクタを用います。
- 小問 スイッチ・パイロットランプ部分の結線と取付枠:埋込連用取付枠にパイロットランプ(上部等)とタンブラスイッチ(下部等)を取り付け、電源側白線をパイロットランプの接地端子へ、電源側黒線をパイロットランプの非接地側端子へ接続。パイロットランプの黒端子からスイッチの電源側端子へ黒色渡り線を接続し、スイッチの負荷側から赤線(返り線)を引き出す。
- 施工条件により「常時点灯」が指定されているため、パイロットランプにはスイッチのON/OFFに関わらず常時100V(白・黒)が印加されるよう並列接続します。埋込連用取付枠は施工条件5に基づきこの器具部分に取り付けます。
- 小問 コンセント部分の送り配線と極性:ジョイントボックスBからのVVF 1.6-2Cを埋込コンセント(2口)の裏面端子(W表示に白、反対側に黒)に接続し、同一器具の送り穴からもう1本のVVF 1.6-2Cを取り出して単極の埋込連用コンセントの各対応端子(Wに白、反対側に黒)へ並列送り接続する。
- 施工条件3の③により、コンセントの接地側極(Wマーク)には白色線を確実に結線します。2口コンセントの端子裏面にある送り穴を利用して2つのコンセントを正しく並列接続します。
- 小問 ランプレセプタクルの施工:ランプレセプタクルの受金ねじ部側端子に白色線、中心接触片側端子に黒色線をねじ締め接続する。電線は右巻きにのの字曲げ加工し、シースおよび絶縁被覆を適切に剥ぎ取って締め付ける。
- 施工条件3の③により、受金ねじ部側端子には接地側電線である白色線を接続します。心線の巻き方向はねじが締まる右巻きとし、絶縁被覆が台座や端子ワッシャーに挟まらないよう施工します。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 常時点灯パイロットランプは白・黒の常時100Vを接続し、そこからスイッチへ黒の渡り線を引く。
- 2.0mm線が1本でも含まれる小スリーブ圧着はすべて刻印「小」となる(○にしてはならない)。
- 埋込連用取付枠はスイッチ・パイロットランプ側に使用し、爪が確実に器具を保持しているか確認する。
間違えやすいところ
- パイロットランプをスイッチと直列につないだり(同時点滅)、並列の負荷としてつないだり(異時点滅)する誤配線。
- ボックスAの非接地側(2.0mm+1.6mm)の圧着マークを「○」にしてしまう刻印の間違い。
- コンセントやランプレセプタクルの接地側極(W/受金ねじ部)に黒色線をつないでしまう極性反転の重大な欠陥。
出題の前提:令和6年度第二種電気工事士技能試験候補問題No.2に基づく出題条件(一般財団法人電気技術者試験センター公表基準準拠)
出典:電気技術者試験センター『令和6年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題2』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和6年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題2
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和6年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題2の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

