学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和5年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題1の概要
単相2線式100V配線工事の施工(位置表示灯内蔵スイッチと複数負荷の回路)
技能試験 · 複線図 / リングスリーブ圧着 / 差込形コネクタ接続 / 埋込連用タンブラスイッチ / 位置表示灯内蔵スイッチ
図に示す配線図及び施工条件に従い、支給材料を用いて低圧屋内配線工事を完成させなさい。 【主な条件】 1. 電源は EM-EEF 2.0mm 2心(単相2線式100V)。 2. ジョイントボックスA部分はリングスリーブ(小)を用いて接続し、適切な圧着マーク(極小・小)を刻印すること。 3. ジョイントボックスB部分は差込形コネクタ(2本用・3本用)を用いて接続すること。 4. 埋込連用取付枠には上から位置表示灯内蔵スイッチ(イ)、タンブラスイッチ(ロ)、タンブラスイッチ(ハ)を取り付けること(スイッチ「ロ」を取付枠の中央に取り付ける)。 5. 電源からの接地側電線はすべて白色、電源から点滅器までの非接地側電線はすべて黒色を使用すること。 6. 引掛シーリングの接地側極(接地側と表示)端子及びランプレセプタクルの受金ねじ部側端子には白色電線を結線すること。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスA部(リングスリーブ接続):電源白+引掛白+B間渡り白(2.0mm+1.6mm+1.6mm)はリングスリーブ小で刻印「小」、電源黒+スイッチ渡り黒(2.0mm+1.6mm)はリングスリーブ小で刻印「小」、スイッチイ返り+引掛黒(1.6mm+1.6mm)は刻印「○」、スイッチロ返り+B間渡り(1.6mm+1.6mm)は刻印「○」、スイッチハ返り+B間渡り(1.6mm+1.6mm)は刻印「○」の計5箇所圧着。ジョイントボックスB部(差込形コネクタ接続):A間渡り白+レセプタクル白+施工省略白(1.6mm×3本)は3本用コネクタ、スイッチロ連絡線+レセプタクル黒(1.6mm×2本)は2本用コネクタ、スイッチハ連絡線+施工省略黒(1.6mm×2本)は2本用コネクタを使用。
解説
電灯回路では電源の接地側(白)をすべての負荷へ直接配線し、非接地側(黒)を点滅器(スイッチ)へ配線したのち、各スイッチから対応する負荷へ返り線を接続します。リングスリーブ圧着工具のダイス選定では、電線の公称断面積の合計に応じて「○(極小)」(1.6mm×2本)と「小」(1.6mm×3~4本、または2.0mm×1本+1.6mm×1~2本など)を厳格に使い分けます。
解き方
- 単線図から複線図を作成し、電源白(接地側)、電源黒(非接地側)、各スイッチからの返り線の接続経路を確定する。
- 器具(引掛シーリング、ランプレセプタクル、スイッチ群)を取り付け寸法に合わせてケーブルシースおよび絶縁被覆を剥ぎ取り、結線する。
- ジョイントボックスA部において電線サイズと本数を確認し、刻印マーク(「小」2箇所、「○」3箇所)を間違えないようにリングスリーブ(小)で圧着する。
- ジョイントボックスB部において、差込形コネクタ(3本用1個、2本用2個)へ規定の剥ぎ取り長さ(約12mm)で芯線を奥まで確実に差し込む。
小問ごとの答え
- 小問 スイッチ部の配線と取付枠:連用取付枠の上部に位置表示灯内蔵スイッチ(イ)、中央部にタンブラスイッチ(ロ)、下部にタンブラスイッチ(ハ)を取り付ける。非接地側黒色電線を各スイッチへ渡り線(黒色)で送り、各スイッチからの返り線(3本)をA部分へ配線する。
- 施工条件により「ロ」のスイッチを取付枠中央に配置することが指定されています。電源からの非接地側(黒)はスイッチイに接続し、そこからロ・ハへ黒色の渡り線を用いて送ります。スイッチボックスへの配線はVVF 1.6-2Cを2本使用するため、1本を非接地側黒とイの返り線、もう1本をロの返り線とハの返り線として割り振ります。
- 小問 ジョイントボックスAの接続(リングスリーブ):①接地側:電源白+引掛白+B間白(2.0mm+1.6mm+1.6mm)→リングスリーブ小・刻印「小」 ②非接地側:電源黒+スイッチ黒(2.0mm+1.6mm)→リングスリーブ小・刻印「小」 ③イ回路:スイッチイ返り+引掛黒(1.6mm+1.6mm)→リングスリーブ小・刻印「○」 ④ロ回路:スイッチロ返り+B間連絡線(1.6mm+1.6mm)→リングスリーブ小・刻印「○」 ⑤ハ回路:スイッチハ返り+B間連絡線(1.6mm+1.6mm)→リングスリーブ小・刻印「○」
- 2.0mm電線1本と1.6mm電線1本以上の組み合わせは合計断面積が3.5mm²を超えるため刻印「小」となります。1.6mm電線2本の組み合わせは合計断面積が3.2mm²(または2.0mm1本以下と同等)となるため刻印は「○(極小)」とします。
- 小問 ジョイントボックスBの接続(差込形コネクタ):①接地側:A間渡り白+レセプタクル白+施工省略白(1.6mm×3本)→3本用コネクタ(赤色または透明) ②ロ回路:A間連絡線+レセプタクル黒(1.6mm×2本)→2本用コネクタ ③ハ回路:A間連絡線+施工省略黒(1.6mm×2本)→2本用コネクタ
- 接地側電線(白)は負荷(ランプレセプタクル及び施工省略の蛍光灯器具)へ常時供給されるため3本を接続します。ロとハの返り線はそれぞれの個別負荷の非接地側端子(黒)へ2本用コネクタでそれぞれ接続します。
- 小問 器具端末の極性・結線:ランプレセプタクルの受金ねじ部端子に白、中心接触片端子に黒を結線する。引掛シーリングの接地側極(「接地側」刻印)端子に白、他方に黒を結線する。
- 施工条件2の③に基づき、感電防止のため露出ねじ部となる受金部側および引掛シーリングの接地側極端子には必ず接地側電線(白色)を接続しなければなりません。
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覚えるポイント
- 1.6mm電線2本のリングスリーブ圧着マークは必ず「○(極小)」にする。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部には必ず白色(接地側)電線を結線する。
- 3連のスイッチ枠では指定された器具(本問ではスイッチ「ロ」)が中央位置であることを確認する。
間違えやすいところ
- 電源線EM-EEF 2.0mmを含む接続箇所(2.0mm+1.6mm)を誤って「○」で圧着してしまう欠陥。
- スイッチ取付枠の中央に「ロ」ではなく他のスイッチを取り付けてしまう配置間違い。
- ランプレセプタクルや引掛シーリングの接地側極に黒色電線を接続してしまう極性逆接続の欠陥。
出題の前提:令和5年度第二種電気工事士技能試験(下期12月24日実施)問題用紙の記載事項および一般財団法人電気技術者試験センター公表の欠陥判断基準に準拠。
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題1』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和5年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題1
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和5年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題1の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

