学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題12の概要
低圧屋内配線工事の施工(候補問題No.12・PF管とアウトレットボックスの施工)
配線設計・実技施工 · 技能試験 / 複線図 / PF管工事 / アウトレットボックス / リングスリーブ圧着
図に示す低圧屋内配線工事について、支給された材料と施工条件に従って施工を完成させなさい。 【配線及び器具等の配置】 ・電源:単相2線式100V(VVF 2.0-2C、150mm)をジョイントボックスB(アウトレットボックス)へ導入。 ・ジョイントボックスBから右側:合成樹脂製可とう電線管(PF16、200mm)内にIV 1.6mm×3本を通線し、埋込連用取付枠に取り付けたタンブラスイッチ(ロ)及びコンセントへ接続。 ・ジョイントボックスBから下側:VVF 1.6-2C(150mm)によりタンブラスイッチ(イ)へ接続。 ・ジョイントボックスBとVVF用ジョイントボックスAの間:VVF 1.6-3C(150mm)で相互に接続。 ・ジョイントボックスAから上側:VVF 1.6-2C(150mm)によりランプレセプタクル(ロ)へ接続。 ・ジョイントボックスAから下側:VVF 1.6-2C(150mm)により角形引掛シーリングローゼット(イ)へ接続。 【主な施工条件】 1. 配線及び器具の配置は単線図に従うこと。 2. ジョイントボックス(アウトレットボックス)は打抜き済みの穴(4箇所)だけをすべて使用すること。 3. 電線の色別:接地側電線にはすべて白色を使用。電源から点滅器及びコンセントまでの非接地側電線にはすべて黒色を使用。コンセント接地側極端子(W)、ランプレセプタクル受金ねじ部端子、引掛シーリング接地側極端子には白色電線を結線すること。 4. 電線の接続方法: ① A部分は差込形コネクタによる接続。 ② B部分はリングスリーブによる接続。 5. 電線管用ボックスコネクタはジョイントボックス側に取り付けること。 6. 埋込連用取付枠はタンブラスイッチ(ロ)及びコンセント部分に使用すること。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスA(差込形コネクタ):接地側白3本(3本用×1)、スイッチ(イ)黒2本(2本用×1)、スイッチ(ロ)赤・黒2本(2本用×1)。ジョイントボックスB(リングスリーブ):接地側(2.0mm白1本+1.6mm白2本)刻印「小」、非接地側(2.0mm黒1本+1.6mm黒2本)刻印「小」、スイッチ(イ)連絡線(1.6mm白・黒2本)刻印「○」、スイッチ(ロ)連絡線(1.6mm赤2本)刻印「○」。PF管ボックスコネクタをボックス右側に取り付け、埋込連用取付枠にスイッチ(ロ)とコンセントを設置して渡り配線を行う。
解説
屋内配線における点滅回路およびコンセント回路の構成では、電源の接地側(白)を全負荷(ランプ・引掛シーリング・コンセント)の指定端子へ常時送り、非接地側(黒)を各点滅器およびコンセントへ常時送るのが原則です。アウトレットボックス内では異なる太さの電線が混在するため、リングスリーブ用圧着工具のダイス選定(1.6mm×2本は「○」、2.0mm×1本+1.6mm×2本は「小」)を正しく行う必要があります。
解き方
- 単線図と施工条件から複線図を起こし、A側(差込形コネクタ)とB側(リングスリーブ)の電線接続本数および色別、圧着刻印を決定する。
- 支給材料の寸法に合わせて各ケーブル・IV線を切断し、シースおよび絶縁被覆を適切な長さにストリップする(黒IV線の一部からコンセント・スイッチ間の渡り線を作成)。
- アウトレットボックスの打抜き穴にゴムブッシング3個およびPF16ボックスコネクタを取り付け、PF管を通してIV線3本を配線する。
- タンブラスイッチ・コンセントを取付枠に固定して結線し、ランプレセプタクル(のの字曲げ加工)、引掛シーリングを結線する。
- ジョイントボックスAは差込形コネクタ、ジョイントボックスBはリングスリーブにより指定の刻印(小×2、○×2)で圧着接続し、作品全体を整える。
答えの内訳
- 低圧屋内配線工事:ジョイントボックスA:差込形コネクタ(3本用×1、2本用×2)。ジョイントボックスB:リングスリーブ圧着(刻印「小」×2箇所、刻印「○」×2箇所)。器具結線:PF管コネクタをボックス右側に取り付け、枠にスイッチ(ロ)とコンセントを取り付けて渡り配線。各極性および電線色別を遵守して施工する。
- 本問に示された接続の範囲で考えます。ジョイントボックスB(アウトレットボックス)では、打抜き済みの4箇所(電源導入・PF管接続・下向きスイッチ・A側渡り)にゴムブッシングとコネクタを施工し、電線太さに応じた正確な刻印(2.0mmを含む接続は「小」、1.6mm2本は「○」)で圧着します。この圧着の説明を別の径・本数へ一般化せず、異なる接続では単線・より線の別も含めて適合表でスリーブと刻印を選び直します。ジョイントボックスAでは差込形コネクタで3箇所を接続します。
- ジョイントボックスAの接続(差込形コネクタ):①接地側:Bからの白+レセプタクル白+引掛シーリング白(計3本)→差込形コネクタ3本用 ②点滅器(イ)回路:Bからの黒+引掛シーリング黒(計2本)→差込形コネクタ2本用 ③点滅器(ロ)回路:Bからの赤+レセプタクル黒(計2本)→差込形コネクタ2本用
- 施工条件4によりA部分は差込形コネクタで接続します。接地側白線3本を3本用コネクタでまとめ、スイッチ(イ)の負荷返り線2本、スイッチ(ロ)の負荷返り線2本をそれぞれ2本用コネクタで接続します。
- ジョイントボックスBの接続(リングスリーブ圧着):①接地側:電源2.0mm白+A側渡り1.6mm白+コンセント用IV1.6mm白(計3本)→リングスリーブ小、圧着刻印「小」 ②非接地側:電源2.0mm黒+スイッチ(イ)1.6mm黒+コンセント用IV1.6mm黒(計3本)→リングスリーブ小、圧着刻印「小」 ③点滅器(イ)戻り線:スイッチ(イ)1.6mm白+A側渡り1.6mm黒(計2本)→リングスリーブ小、圧着刻印「○」 ④点滅器(ロ)戻り線:スイッチ(ロ)用IV1.6mm赤+A側渡り1.6mm赤(計2本)→リングスリーブ小、圧着刻印「○」
- 施工条件4によりB部分はリングスリーブ接続です。2.0mm電線1本と1.6mm電線2本の組み合わせは合計断面積が8mm2以下となるためリングスリーブ小を使用し圧着マークは「小」とします。1.6mm電線2本同士の組み合わせはリングスリーブ小を使用し圧着マークは「○」(極小)とします。
- アウトレットボックスとPF管・器具の施工条件:アウトレットボックスの打抜き済み穴4箇所すべてを使用。右側穴にPF管用ボックスコネクタ(ロックナットの向きと締付に注意)を取り付け、他3箇所にゴムブッシング(十字スリット入り)を装着する。埋込連用取付枠にスイッチ(ロ)とコンセントを取り付け、黒IV線から切断した渡り線で非接地側を接続する。
- 施工条件2・5・6に基づき、アウトレットボックスの管接続部にボックスコネクタを施工し、電線貫通部にはゴムブッシングを取り付けます。取付枠には指定の器具2個を組み込み、コンセントW端子に白IV線、非接地側に黒IV線を差し込み、そこからスイッチへ黒の渡り線を配線します。
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覚えるポイント
- リングスリーブ圧着刻印:1.6mm×2本は「○」、2.0mm×1本+1.6mm×2本は「小」となる。
- PF管用ボックスコネクタはアウトレットボックス側に取り付け、ロックナットの向きと締め付けに注意する。
- コンセントの接地側極(W表示)およびレセプタクルの受金ねじ部、角形引掛シーリングの接地側極には必ず白線を接続する。
間違えやすいところ
- ジョイントボックスBの2.0mm×1本と1.6mm×2本の圧着で刻印を誤って「○」にしてしまう重大欠陥。
- アウトレットボックスにゴムブッシングを装着し忘れたり、切込みが大きすぎて電線被覆を傷めたりするミス。
- 埋込連用取付枠の表裏逆の取り付けや、スイッチ(ロ)とコンセントの取り付け位置・極性の誤結線。
出題の前提:令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(2023年7月23日実施)候補問題No.12の公表問題・施工条件および公式解答に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題12』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題12
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題12の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

