学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題1の概要
単相2線式100V配線工事(3路なし・片切スイッチ3個と負荷3組の配線施工)
配線設計・実技施工 · 技能試験 / 複線図化 / リングスリーブ接続 / 差込形コネクタ接続 / 位置表示灯内蔵スイッチ
図に示す低圧屋内配線工事の単線図および施工条件に従い、支給材料を用いて完成させる配線施工課題である。電源は単相2線式100V(EM-EEF 2.0mm 2心)、ジョイントボックスAはリングスリーブ圧着接続、ジョイントボックスBは差込形コネクタ接続とする。負荷は引掛シーリング(イ)、ランプレセプタクル(ロ)、施工省略の蛍光灯(ハ)の3組であり、これらを点滅させるスイッチとして位置表示灯内蔵スイッチ(イ)およびタンブラスイッチ2個(ロ・ハ)が1連の埋込連用取付枠に取り付けられる。施工条件(器具中央配置、極性・心線色指定、圧着マーク選定等)を満たす複線化と接続施工条件を答えよ。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスA側はリングスリーブにより5箇所接続(電源・負荷・渡りの接地側白3本:刻印「小」、電源黒とスイッチ電源黒2本:刻印「小」、スイッチイ〜引掛シーリング黒2本:刻印「○」、スイッチロ〜B渡り線2本:刻印「○」、スイッチハ〜B渡り線2本:刻印「○」)。ジョイントボックスB側は差込形コネクタにより3箇所接続(接地側白3本用コネクタ×1、スイッチロ〜レセプタクル点滅線2本用コネクタ×1、スイッチハ〜施工省略蛍光灯点滅線2本用コネクタ×1)。埋込連用取付枠の中央には「ロ」スイッチを固定し、上部に位置表示灯内蔵スイッチ「イ」、下部にタンブラスイッチ「ハ」を配置する。
解説
単線図から複線図への展開手順は、第一に電源の接地側(白線)を各負荷(点滅器を除く器具)へ結線し、第二に電源の非接地側(黒線)をすべての点滅器(スイッチ)へ結線し、第三に対応する点滅器と負荷の間を点滅線で結ぶのが基本原則です。また、リングスリーブ(小)の圧着マークの選定では、1.6mm×2本のみが刻印「○」、1.6mm×3〜4本や2.0mm×1本+1.6mm×1〜2本などは刻印「小」となる基準を遵守する必要があります。
解き方
- 単線図と施工条件から、各ボックス間の配線心数およびスイッチ・器具の対応関係(イ・ロ・ハ)を把握し複線図を作成する。
- 器具(角形引掛シーリング、ランプレセプタクル)の端子極性に合わせて、接地側(白)および非接地側(受金ねじ部以外)を正確に結線する。
- 連用取付枠の中央に指定通りスイッチ「ロ」を取り付け、非接地側黒線から渡り線を用いて各スイッチの電源側端子へ送り配線を行う。
- ジョイントボックスAにおける各接続電線の太さと本数を計算し、リングスリーブの適合サイズおよび圧着ダイス(○または小)を選定して圧着する。
- ジョイントボックスBにおいて芯線を規定長ストリップし、心線数(3本用1個、2本用2個)に合わせて差込形コネクタに確実に挿入する。
小問ごとの答え
- 小問 1. 器具配置と取付枠の施工:取付枠の中央にタンブラスイッチ「ロ」、上部に位置表示灯内蔵タンブラスイッチ「イ」、下部にタンブラスイッチ「ハ」を取り付ける。
- 施工条件1により「『ロ』のタンブラスイッチは、取付枠の中央に取り付けること」と指定されているため、3個用の連用取付枠の中央(2段目)にスイッチ「ロ」を配置し、上下に「イ」および「ハ」を取り付けます。
- 小問 2. 極性と電線色の識別接続:電源接地側はすべて白色、電源非接地側(点滅器共通線)はすべて黒色、引掛シーリングの接地側極(接地側表示)およびランプレセプタクルの受金ねじ部端子に白色を接続する。
- 施工条件2に基づき、電源からの接地側電線はすべて白色を用い、各負荷(器具の受金ねじ部や接地側表示端子)に確実に結線します。電源からの非接地側電線は黒色とし、スイッチ群への送り線および渡り線に使用します。
- 小問 3. ジョイントボックスAの接続(リングスリーブ圧着):合計5箇所をリングスリーブ(小)で圧着する。 ① 接地側白(2.0mm 1本 + 1.6mm 2本):刻印「小」 ② 電源非接地側黒(2.0mm 1本 + 1.6mm 1本):刻印「小」 ③ スイッチ「イ」点滅線(1.6mm 2本):刻印「○」 ④ スイッチ「ロ」点滅線(1.6mm 2本):刻印「○」 ⑤ スイッチ「ハ」点滅線(1.6mm 2本):刻印「○」
- EM-EEF 2.0mmと1.6mmの組み合わせにおいて、2.0mmを含む2本または3本の接続(①2.0+1.6+1.6、②2.0+1.6)はいずれもリングスリーブ(小)を用いて刻印「小」で圧着します。1.6mm同士の2本接続(③、④、⑤)はリングスリーブ(小)を用いて刻印「○」で圧着します。
- 小問 4. ジョイントボックスBの接続(差込形コネクタ):合計3箇所を差込形コネクタで接続する。 ① 接地側白3本(Aからの白 + レセプタクル白 + 施工省略白):3本用コネクタ(1個) ② スイッチ「ロ」点滅線2本(Aからの黒 + レセプタクル黒):2本用コネクタ(1個) ③ スイッチ「ハ」点滅線2本(Aからの赤 + 施工省略黒):2本用コネクタ(1個)
- 施工条件3の②によりB部分は差込形コネクタでの接続が指定されており、支給材料の3本用コネクタ1個と2本用コネクタ2個を適合する電線本数に合わせて過不足なく使用します。
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覚えるポイント
- 1.6mm電線2本のリングスリーブ(小)圧着のみ刻印マークが「○」となり、それ以外の小スリーブ圧着は「小」となる。
- ランプレセプタクルは受金ねじ部側の端子に必ず白線(接地側)を接続し、外装・絶縁被覆の剥ぎ取り寸法やのの字曲げの巻き方向(右巻き)を守る。
- スイッチの取付枠配置指定(中央に「ロ」など)を誤ると重大欠陥になるため、必ず施工条件を再確認する。
間違えやすいところ
- 2.0mmと1.6mmの2本接続において、圧着工具のダイス選定を誤り「○」で圧着してしまう刻印ミス。
- スイッチ取付枠の中央指定を見落とし、上部や下部から順に取り付けてしまう枠配置ミス。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部と中心接触片の端子極性を逆に接続してしまう結線ミス。
出題の前提:令和5年度第二種電気工事士技能試験候補問題No.1(上期7月23日実施課題)施工条件および電気技術者試験センター公表正解図・判断基準に準拠。
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題1』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題1
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日) 課題1の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

