学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月22日) 課題12の概要
アウトレットボックス・PF管施工および複線化と電線接続(候補問題No.12)
配線図・技能施工 · 複線図 / 合成樹脂製可とう電線管(PF管) / リングスリーブ圧着刻印 / 差込形コネクタ
図に示す低圧屋内配線工事の単線図および材料・施工条件に従い、複線図の作成、各部寸法の決定、器具への結線、アウトレットボックスおよびジョイントボックスでの電線相互の接続(使用器具・刻印マーク・心線数)を完成させなさい。 【配線・器具の概要】 ・電源:単相2線式100V(VVF 2.0-2C、シース青色) ・ボックス間接続:ジョイントボックスA(VVF用)とジョイントボックスB(アウトレットボックス)間は VVF 1.6-3C で配線。 ・ジョイントボックスA側:引掛シーリング角形(イ)、ランプレセプタクル(ロ)がそれぞれ VVF 1.6-2C で接続。 ・ジョイントボックスB側:上部から電源(VVF 2.0-2C)、下部に埋込連用タンブラスイッチ(イ:VVF 1.6-2C)、右側に合成樹脂製可とう電線管(PF16、管長約70mm)を介して埋込連用タンブラスイッチ(ロ)および埋込連用コンセント(IV 1.6×3本:黒・白・赤)が接続。 【主な施工条件】 1. 配線及び器具の配置は図に従う。 2. ジョイントボックス(アウトレットボックス)は打抜き済みの4箇所ノックアウト穴をすべて使用し、電線管用ボックスコネクタはジョイントボックス側に取り付け、残り3箇所には支給のゴムブッシング(19)を取り付けて電線を通す。 3. 電線色別:電源からの接地側電線はすべて白色、電源から点滅器・コンセントまでの非接地側電線はすべて黒色。コンセントのW端子、ランプレセプタクルの受金ねじ部、引掛シーリングの接地側端子には白色を結線する。 4. 接続方法:A部分は差込形コネクタ、B部分はリングスリーブによる接続とする。 5. 埋込連用取付枠は、タンブラスイッチ(ロ)及びコンセント部分に使用する。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスA(差込形コネクタ):①接地側白3本接続(3本用)、②スイッチ「イ」戻り線2本接続(2本用)、③スイッチ「ロ」戻り線2本接続(2本用)。ジョイントボックスB(リングスリーブ):①電源黒・スイッチ「イ」黒・コンセント黒の3本接続(2.0mm+1.6mm×2)=「小」刻印、②電源白・A送り白・コンセント白の3本接続(2.0mm+1.6mm×2)=「小」刻印、③スイッチ「イ」白とA送り線(スイッチイ対応)の2本接続(1.6mm×2)=「○」刻印、④スイッチ「ロ」赤とA送り線(スイッチロ対応)の2本接続(1.6mm×2)=「○」刻印。PF管用ボックスコネクタをボックス側に取り付け、ゴムブッシング3個を装着し、右側の連用取付枠にスイッチ(ロ)とコンセントを取り付ける。
解説
単相2線式100V配線工事では、安全確保のために器具の極性管理および電線管・ボックスの保護施工が義務付けられています。負荷の接地側には必ず白線を直接接続し、電源からの非接地側(黒線)はスイッチおよびコンセントへ供給します。リングスリーブの圧着刻印は接続する電線の合計断面積および本数によって規定されており、1.6mm2本のみの場合は「○」、1.6mmと2.0mmの組み合わせや3〜4本の接続には「小」を使用します。
解き方
- 単線図から電源、点滅器、負荷、コンセントの位置関係を確認し、複線図を作成して各ケーブルの心線色と接続先を割り出す。
- 寸法図に従いケーブルおよびIV線・PF管を切断し、アウトレットボックスにPF管ボックスコネクタおよびゴムブッシング(3箇所)を取り付ける。
- ランプレセプタクル(受金ねじ部に白)、引掛シーリング(接地側に白)、埋込連用枠器具(コンセントW端子に白、黒の渡り線処理)の器具結線を行う。
- ボックスA側は指定に従い差込形コネクタ(3本用×1、2本用×2)で結線し、ボックスB側はリングスリーブを用いて規定の刻印(小×2、○×2)で圧着接続する。
答えの内訳
- 技能試験問題:A部:差込形コネクタ3箇所(3P×1、2P×2)。B部:リングスリーブ圧着4箇所(小×2、○×2)。PF管・ボックスコネクタ・ゴムブッシング・連用器具の指定通りの施工。
- 単線図から電源・負荷・スイッチ間の関係を読み取り、施工条件に従って適正な電線色・圧着マーク・器具結線を実施します。
- ジョイントボックスAの接続(差込形コネクタ):・3本用差込コネクタ:B間からの白+引掛シーリング白+ランプレセプタクル白(計3本) ・2本用差込コネクタ(イ回路):B間からの線(スイッチイ戻り)+引掛シーリング黒(計2本) ・2本用差込コネクタ(ロ回路):B間からの線(スイッチロ戻り)+ランプレセプタクル黒(計2本)
- A部分には負荷である引掛シーリング「イ」とランプレセプタクル「ロ」があります。接地側電線(白)は両負荷へ電源側(B部分)から送られてきた白線を3本用コネクタでまとめます。各器具への非接地側(返り線)は、B部分のスイッチ「イ」およびスイッチ「ロ」から3心ケーブルで送られてきた各線とそれぞれ2本用差込コネクタで接続します。
- ジョイントボックスBの接続(リングスリーブ圧着刻印):①刻印「小」:電源黒(2.0mm) + スイッチ「イ」黒(1.6mm) + コンセント黒(1.6mm) = 計3本(2.0+1.6×2) ②刻印「小」:電源白(2.0mm) + A間送り白(1.6mm) + コンセント白(1.6mm) = 計3本(2.0+1.6×2) ③刻印「○」:スイッチ「イ」白(1.6mm) + A間送り線(イの返り、1.6mm) = 計2本(1.6×2) ④刻印「○」:スイッチ「ロ」赤(1.6mm) + A間送り線(ロの返り、1.6mm) = 計2本(1.6×2)
- 2.0mm電線1本と1.6mm電線2本(合計断面積5.14mm2)の接続にはリングスリーブ小を用い、圧着マークは「小」となります。1.6mm電線2本(合計断面積4.02mm2)の接続にはリングスリーブ小を用い、圧着マークは「○」(極小)となります。
- PF管・アウトレットボックス・器具周りの施工:・アウトレットボックス:4箇所の開口部のうち右側にPF管ボックスコネクタ(ロックナットで固定)、上・下・左の残り3箇所に切り込みを入れたゴムブッシング(19)を装着して電線を通す。 ・右側器具(PF管先):埋込連用取付枠にスイッチ「ロ」とコンセントを取り付ける。黒をコンセント非接地側およびスイッチ「ロ」へ(渡り線を使用)、白をコンセントW側へ、スイッチ「ロ」の返り線を赤とする。 ・ランプレセプタクル:受金ねじ部側端子に白、中心接触片側端子に黒を結線する。 ・引掛シーリング:接地側極端子(接地側表記)に白を結線する。
- 施工条件に指定された器具極性(W端子・受金ねじ部・接地側表示への白線結線)、取付枠の指定位置(スイッチロ・コンセント側)、打抜き済みノックアウト穴へのゴムブッシング使用を厳格に順守します。
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覚えるポイント
- 2.0mm×1本+1.6mm×2本の圧着刻印は「小」であり「○」ではない。
- 1.6mm×2本のみの圧着刻印は必ず「○」(極小)にする。
- アウトレットボックスの打ち抜き済みノックアウト穴には必ずゴムブッシングを取り付ける。
- PF管用ボックスコネクタのロックナットは面取り側をボックス側に向けて確実に締め付ける。
間違えやすいところ
- 電源線2.0mmを含む結線(電源黒・白)で圧着マークを「○」で圧着してしまう刻印ミス。
- 1.6mm電線2本の結線で誤って「小」マークで圧着してしまう刻印ミス。
- 埋込連用取付枠をスイッチ「イ」側に取り付けてしまう施工ミス(条件ではスイッチロ・コンセント側と指定)。
- アウトレットボックスのノックアウト穴へのゴムブッシング装着忘れや裏表・脱落。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部と中心接触片の結線極性の逆接続。
出題の前提:令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月22日)試験問題および電気設備技術基準・内線規程・技能試験の判断基準
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月22日) 課題12』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月22日) 課題12
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和5年度第二種電気工事士上期技能試験(7月22日) 課題12の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

