学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和4年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題12の概要
合成樹脂製可とう電線管(PF16)とアウトレットボックスを用いた屋内配線工事の施工
技能試験 · 複線図の作成 / 合成樹脂製可とう電線管工事 / アウトレットボックスの施工 / リングスリーブによる圧着接続 / 差込形コネクタによる接続
図に示す低圧屋内配線工事について、支給材料を使用し、施工条件に従って完成させなさい。回路には電源(単相2線式100V、VVF 2.0-2C)、アウトレットボックス(ジョイントボックスB部分)、VVF用ジョイントボックス(A部分)、引掛シーリング(角形・イ)、ランプレセプタクル(ロ)、埋込連用タンブラスイッチ(イ・ロ)、埋込連用コンセント、合成樹脂製可とう電線管(PF16・IV 1.6×3)が含まれる。ジョイントボックスB部分の接続にはリングスリーブ、A部分の接続には差込形コネクタを用い、電線相互を正しく結線すること。
解答・解説を表示
解答
複線図に基づき、A部分は差込形コネクタ(3本用×1、2本用×2)、B部分はリングスリーブ(刻印「小」×2、刻印「○」×2)で圧着接続する。B部分(アウトレットボックス)の打抜き済み穴3箇所にゴムブッシング、右側1箇所にPF16用ボックスコネクタを取り付け、PF16管内にIV線3本(黒・白・赤)を通線して連用枠に取り付けたスイッチ(ロ)とコンセントに結線する。
解説
単相2線式100V回路では、接地側(白線)をすべての負荷器具(ランプレセプタクル・引掛シーリング・コンセント)の接地側端子へ常時接続し、非接地側(黒線)を点滅器(スイッチ)およびコンセントへ供給します。本問では2箇所(A・B)でジョイントを行い、A部分は差込形コネクタ、B部分はリングスリーブという異なる接続方式が指定されています。電線サイズの組み合わせ(2.0mmと1.6mm)に応じたリングスリーブの適切な選定と圧着マークの正確な刻印が合格に不可欠です。
解き方
- 単線図から回路構成を読み取り、A部分(差込形コネクタ)とB部分(リングスリーブ)の電線接続本数・極性を整理した複線図を作成する。
- 支給ケーブルおよびIV電線を配線図の寸法に合わせて切断し、アウトレットボックスのノックアウト穴にゴムブッシングとPF16用コネクタを取り付ける。
- 埋込連用取付枠にタンブラスイッチ(ロ)とコンセントを取り付け、IV電線および渡り線を結線する。またランプレセプタクル、引掛シーリング、スイッチ(イ)を各電線に結線する。
- B部分(アウトレットボックス)内で電線を整線し、リングスリーブ(小)を用いて刻印「小」2箇所、「○」2箇所で圧着接続する。
- A部分で電線を整線し、差込形コネクタ(3本用1個、2本用2個)へ芯線を規定の長さ露出させて完全に挿入接続する。
小問ごとの答え
- 小問 施工条件1(配線及び器具の配置):配線図の通り、上部に電源(100V)とランプレセプタクル(ロ)、中央左にVVF用ジョイントボックス(A)、中央右にアウトレットボックス(B)、下部に引掛シーリング(イ)とタンブラスイッチ(イ)、右側にPF16管を経由してタンブラスイッチ(ロ)及びコンセントを配置する。
- 単線図に指示された器具配置と寸法(各分岐150mm、PF16管側200mm)に従って各ケーブル・管を切断・配置し、器具を接続します。
- 小問 施工条件2(ジョイントボックス(アウトレットボックス)の打抜き済み穴の使用):アウトレットボックスの打抜き済み穴(19mm×4箇所)のみをすべて使用し、ケーブル貫通箇所3箇所(上・左・下)にはゴムブッシング(19)を装着し、右側の穴にはPF16用ボックスコネクタを取り付ける。
- 支給されたアウトレットボックスの打抜き済み穴4箇所すべてを使用します。未打抜きのノックアウトを新たに開けてはならず、ケーブル入線部3箇所には切込みを入れたゴムブッシングを取り付けて電線被覆を保護します。
- 小問 施工条件3(電線の色別):接地側電線にはすべて白色を使用し、電源からの非接地側電線(点滅器・コンセント送り)にはすべて黒色を使用する。引掛シーリングの接地側極、ランプレセプタクルの受金ねじ部端子、コンセントの接地側極(W端子)に白色電線を結線する。
- コンセント接地側極(W)、受金ねじ部、引掛シーリング接地側極には確実に白線を接続し、電源非接地側(黒)はスイッチ(イ)及びコンセント・スイッチ(ロ)へ渡り線を含めて配線します。
- 小問 施工条件4(電線の接続方法:A部分 差込形コネクタ、B部分 リングスリーブ):【A部分:差込形コネクタ】①接地側(白3本:器具イ白+器具ロ白+A-B間白)=3本用コネクタ×1、②スイッチ(イ)返り線(2本:器具イ黒+A-B間黒等)=2本用コネクタ×1、③スイッチ(ロ)返り線(2本:器具ロ黒+A-B間赤等)=2本用コネクタ×1。【B部分:リングスリーブ】①接地側(電源2.0白+A-B間1.6白+PF16管内1.6白)=リングスリーブ小・刻印「小」、②非接地側(電源2.0黒+スイッチイ1.6黒+PF16管内1.6黒)=リングスリーブ小・刻印「小」、③スイッチ(イ)返り線(スイッチイ1.6白+A-B間1.6黒等)=リングスリーブ小・刻印「○」、④スイッチ(ロ)返り線(PF16管内1.6赤+A-B間1.6赤等)=リングスリーブ小・刻印「○」。
- 接続方法の指定に従い、A部分は支給された差込形コネクタ(3P×1、2P×2)を正しく使い分けます。B部分は電線太さの組み合わせに応じて圧着マークを選定します。2.0mm×1本+1.6mm×2本(合計断面積約7.16mm2)はリングスリーブ小で刻印「小」、1.6mm×2本(合計断面積約4.02mm2)はリングスリーブ小で刻印「○」とします。
- 小問 施工条件5(電線管用ボックスコネクタの取り付け):合成樹脂製可とう電線管用ボックスコネクタ(PF16)は、アウトレットボックス(ジョイントボックスB部分)の右側打抜き穴に取り付ける。
- ボックスコネクタのロックナットをボックス内側から確実に締め付けて固定し、PF16管を差し込んで外れないよう確実に接続します。
- 小問 施工条件6(埋込連用取付枠の取り付け):埋込連用取付枠は、PF16管の先にあるタンブラスイッチ(ロ)及びコンセント部分(右側器具)に取り付ける。
- 1枚支給された埋込連用取付枠に、タンブラスイッチ(ロ)とコンセントを取り付けます。器具の位置指定・向きに注意して爪を確実に固定します。
覚えるポイント
- 2.0mm電線1本と1.6mm電線2本の接続はリングスリーブ小で刻印「小」となる。
- 1.6mm電線2本の接続はリングスリーブ小で刻印「○」となる。
- アウトレットボックスの金属端面による絶縁被覆損傷を防ぐため、ゴムブッシングの装着を忘れない。
間違えやすいところ
- B部分の2.0mm×1+1.6mm×2の圧着時にダイス選定を誤り刻印「○」で圧着してしまう重大欠陥。
- アウトレットボックスの打抜き穴以外を誤って打ち抜いて使用してしまうミス。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部端子に黒線を結線してしまう極性逆接続。
出題の前提:令和4年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日)候補問題No.12 施工条件および電気技術者試験センター技能試験判定基準に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題12』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和4年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題12
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和4年度第二種電気工事士下期技能試験(12月24日) 課題12の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

