学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題8の概要
リモコンリレー端子台とアウトレットボックスを含む単相2線式100V配線工事
技能試験 · リモコンリレー代用端子台 / アウトレットボックス / VVRケーブルの被覆剥ぎ取り / 差込形コネクタとリングスリーブの圧着
図に示す配線図及び施工条件に従い、支給材料を用いて単相2線式100V屋内配線工事を完成させなさい。 【配線図概要】 ・電源:単相2線式100V(施工省略)からアウトレットボックスへVVR 2.0-2C(長さ200mm)で配線。 ・アウトレットボックスからリモコンリレー代用端子台(6極)へVVF 1.6-2C×3本(長さ250mm)で配線。 ・アウトレットボックスから各負荷へ配線: - 引掛シーリング(丸形)「イ」へVVF 1.6-2C(長さ250mm) - ランプレセプタクル「ロ」へVVF 1.6-2C(長さ250mm) - 引掛シーリング「ハ」(施工省略)へVVF 1.6-2C(長さ150mm) 【主な施工条件】 1. 配線及び器具の配置は配線図に従う。 2. リモコンリレー代用の端子台は図2(端子台の主回路側6端子)に従って使用する。 3. 各リモコンリレーに至る電線には、それぞれ2心ケーブル1本を使用する。 4. アウトレットボックスは、打抜き済みの穴(19mm 2箇所、25mm 3箇所)だけをすべて使用し、ゴムブッシングを取り付けて貫通させる。 5. 電線の色別: ①電源からの接地側電線にはすべて白色を使用。 ②電源からリモコンリレーまでの非接地側電線にはすべて黒色を使用。 ③ランプレセプタクルの受金ねじ部端子、引掛シーリングローゼットの接地側端子(W表示)には白色を結線。 6. 電線の接続方法: ①4本の接続箇所は差込形コネクタ(4本用)により接続。 ②その他の接続箇所はリングスリーブによる接続とする。
解答・解説を表示
解答
アウトレットボックス内で電源接地側(白2.0mm)と負荷3箇所(白1.6mm×3)の計4本を4本用差込形コネクタで接続し、電源非接地側(黒2.0mm)と各リレー電源側(黒1.6mm×3)の計4本を4本用差込形コネクタで接続する。各リレーから各負荷への戻り線(1.6mm×2本ずつ計3箇所)はリングスリーブ小を用いて刻印「○」で圧着接続する。
解説
リモコンリレー回路は、遠隔操作されるスイッチ接点(主回路側)により負荷の電源供給をオン・オフする回路です。本課題では6極端子台をリモコンリレー3台の主回路側接点に見立てています。接地側電線(白)はスイッチを経由せず直接各負荷に配線し、非接地側電線(黒)はリレー接点の片側に並列に配分され、リレー接点のもう片側から各負荷へ戻り線として配線されます。
解き方
- 支給材料の確認を行い、VVR 2.0-2C、VVF 1.6-2C(2本から所定の長さを切り出す)を寸法に合わせて切断する。
- アウトレットボックスの打抜き済みノックアウト穴にゴムブッシング(19mm用2個、25mm用3個)を取り付け、十字に切込みを入れる。
- VVRケーブルの外装ストリップ(介在物・紙テープの適切な切除)および各VVFケーブルの外装・絶縁被覆を規定寸法剥ぎ取る。
- リモコンリレー代用端子台の主回路側6端子に、上から「イ」「ロ」「ハ」の順に2心ケーブル3本を接続する。
- ランプレセプタクル(受金ねじ部に白)および引掛シーリング(W端子に白)に極性を確認して電線を結線する。
- アウトレットボックス内に電線を引き込み、4本接続2箇所を差込形コネクタで、2本接続3箇所をリングスリーブ小(刻印「○」)で圧着接続する。
答えの内訳
- 技能試験問題:アウトレットボックス内の4本接続2箇所を差込形コネクタ、2本接続3箇所をリングスリーブ(刻印「○」)で結線し、リモコンリレー端子台および各照明器具を正しく接続する。
- 施工条件に基づき、電源側VVRケーブルの介在物を切除してボックス内に引き込み、端子台の各リレー接点および器具へ極性を正しく施工します。
- 電線接続(差込形コネクタ・接地側):差込形コネクタ4本用:電源白(VVR 2.0mm)1本 + 器具「イ」白(1.6mm)1本 + 器具「ロ」白(1.6mm)1本 + 器具「ハ」白(1.6mm)1本 の計4本
- 接地側電線(白色)は電源からすべての負荷(引掛シーリング2箇所、ランプレセプタクル1箇所)へ直接接続するため、4本接続となり施工条件6より差込形コネクタを用います。
- 電線接続(差込形コネクタ・非接地側):差込形コネクタ4本用:電源黒(VVR 2.0mm)1本 + リレー「イ」黒(1.6mm)1本 + リレー「ロ」黒(1.6mm)1本 + リレー「ハ」黒(1.6mm)1本 の計4本
- 施工条件5-②により電源から各リモコンリレーまでの非接地側電線にはすべて黒色を使用するため、電源黒とリレー3系統の黒の計4本を差込形コネクタで接続します。
- 電線接続(リングスリーブ・負荷「イ」連絡線):リングスリーブ小、圧着マーク「○」:リレー「イ」戻り線(白1.6mm)1本 + 引掛シーリング「イ」非接地側(黒1.6mm)1本 の計2本
- 1.6mm電線2本の接続であるため、リングスリーブ小を使用し圧着マークは「○」とします。
- 電線接続(リングスリーブ・負荷「ロ」連絡線):リングスリーブ小、圧着マーク「○」:リレー「ロ」戻り線(白1.6mm)1本 + ランプレセプタクル「ロ」非接地側(黒1.6mm)1本 の計2本
- 1.6mm電線2本の接続であるため、リングスリーブ小を使用し圧着マークは「○」とします。
- 電線接続(リングスリーブ・負荷「ハ」連絡線):リングスリーブ小、圧着マーク「○」:リレー「ハ」戻り線(白1.6mm)1本 + 引掛シーリング「ハ」施工省略側非接地側(黒1.6mm)1本 の計2本
- 1.6mm電線2本の接続であるため、リングスリーブ小を使用し圧着マークは「○」とします。
- 器具結線(リモコンリレー代用端子台):端子台の主回路側端子に上からリレー「イ」(2端子)、「ロ」(2端子)、「ハ」(2端子)をそれぞれVVF1.6-2C各1本を用いて結線する(各対で黒を電源側、白を負荷戻り側とする)。
- 施工条件3により各リモコンリレーに至る電線には2心ケーブル各1本を使用します。施工条件5-②より電源側は黒色を結線し、もう一方の端子に白色を結線します(施工条件を満たしていれば各リレー内の白黒反転は許容)。
- 器具結線(ランプレセプタクル・引掛シーリング):ランプレセプタクルの受金ねじ部端子に白、中心接触片端子に黒を結線する。引掛シーリングの接地側極(Wと表示)に白、他方に黒を結線する。
- 施工条件5-③に従い、受金ねじ部および引掛シーリングのW表示端子に接地側白色電線を確実に結線します。
- アウトレットボックスとゴムブッシングの施工:打抜き済みの穴5箇所(19mm 2箇所、25mm 3箇所)すべてにゴムブッシングを装着し、切込みを入れて各電線を貫通させる。
- 施工条件4により打抜き済みの穴のみをすべて使用します。ブッシングのサイズ(19用・25用)を適合する穴に装着し、ケーブル被覆の損傷を防止します。
覚えるポイント
- リングスリーブ小で1.6mm電線2本を圧着するときの刻印マークは「○」であること。
- リモコンリレー代用端子台の電源側(主回路の渡り側)には施工条件指定により必ず黒色を結線すること。
- VVRケーブルのシースを剥く際は、内部の絶縁被覆に傷をつけないよう介在物のみをきれいに切除すること。
間違えやすいところ
- リングスリーブ圧着時に、1.6mm×2本であるのに誤って「小」ダイスで圧着して刻印不一致となる欠陥。
- アウトレットボックスの打抜き済み穴以外のノックアウトを誤って開けてしまう施工条件違反。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部端子に黒色、中心接触片に白色を逆に結線する極性誤り。
- 差込形コネクタで心線が先端まで届いていない、または絶縁被覆剥ぎ取り長が長すぎて銅線が露出する欠陥。
出題の前提:令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(2021年7月17日実施)課題8・公式施工条件および解答例による。
出典:電気技術者試験センター『令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題8』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題8
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題8の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

