学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題6の概要
3路スイッチによる2箇所点滅回路と露出形コンセントの施工
技能試験 · 3路スイッチ / リングスリーブ圧着マーク / 差込形コネクタ / 露出形コンセント / 複線図
図に示す配線図(低圧屋内配線工事)と施工条件に従い、支給材料を用いて完成させなさい。なお、図中の破線(施工省略)部分は電線端末の被覆を剥ぎ取りそのまま残すこと。VVF用ジョイントボックス及びスイッチボックスの取り付け、絶縁処理、作品の保護板への取り付けは省略する。 【施工条件抜粋】 1. 配線及び器具の配置は図に従う。 2. 3路スイッチの「0」端子には電源側又は負荷側の電線を結線し、「1」と「3」端子にはスイッチ相互間の電線を結線する。 3. 電線の色別: (1) 電源からの接地側電線はすべて白色。 (2) 電源から3路スイッチS及び露出形コンセントまでの非接地側電線はすべて黒色。 (3) 露出形コンセントの接地側極端子(W表示)、引掛シーリングの接地側極端子(接地側表示)には白色を結線する。 4. ジョイントボックス部分の接続: (1) A部分は差込形コネクタによる接続。 (2) B部分はリングスリーブによる接続。 5. 露出形コンセントへの結線は、ケーブルを挿入した部分に近い端子に行う。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスA側は差込形コネクタで3本用×2個(接地側白3本、負荷側点滅線3本)、2本用×2個(3路渡り線各2本)を接続。ジョイントボックスB側はリングスリーブで「小」×2個(接地側2.0mm+1.6mm×2本、非接地側2.0mm+1.6mm×2本)、「○(極小)」×2個(3路渡り線1.6mm×2本ずつ)を圧着接続する。3路スイッチSの「0」には非接地側黒線を結線し、露出形コンセントのW端子には接地側白線を結線する。
解説
3路スイッチを用いた回路では、一方のスイッチの共通端子(0番)に電源非接地側(黒線)を入力し、もう一方の共通端子(0番)から負荷(照明器具等)へ出力を取り出します。2つのスイッチの端子1と端子3は2本の連絡電線(渡り線)で相互接続します。また、電源接地側(白線)はスイッチを経由させず、直接すべての負荷およびコンセントの接地側端子(W極)へ接続することが内線規程および安全施工の基本原則です。
解き方
- 単線図から複線図を描き起こし、接地側(白)、非接地側(黒)、3路スイッチ渡り線、負荷への点滅線の接続ルートを確定する。
- 器具ごとに規定の寸法に合わせてシースおよび絶縁被覆をストリップし、露出形コンセント(ネジ巻き付け)、引掛シーリング、3路スイッチ、埋込取付枠を施工する。
- 本問に示された接続の範囲で考えます。ジョイントボックスB側において、電源線(2.0mm)を含む接続部にはリングスリーブ小で「小」刻印、1.6mm電線2本の渡り線接続には「○」刻印で確実に圧着する。この圧着の説明を別の径・本数へ一般化せず、異なる接続では単線・より線の別も含めて適合表でスリーブと刻印を選び直します。
- ジョイントボックスA側において、心線の長さを12mm程度に整えて差込形コネクタ(2本用・3本用)に奥まで確実に挿入する。
小問ごとの答え
- 小問 回路全体の電線色と結線構成:接地側白線は電源からボックスB、露出形コンセント、ボックスAを経由して各引掛シーリングへ供給。非接地側黒線は電源からボックスBを経由して露出形コンセント及び3路スイッチSの端子「0」へ接続。スイッチAの端子「0」からの電線が負荷側の引掛シーリング2灯へ接続される。
- 電源の接地側(白)は常時電圧がかからないよう負荷(引掛シーリング2箇所)およびコンセントへ直接供給します。非接地側(黒)は常時通電が必要なコンセントと、電源側の3路スイッチS(端子0)へ直接接続します。3路スイッチ相互間は2本の渡り線(端子1同士、端子3同士など)で結び、負荷側の3路スイッチ(端子0)から点滅線として引掛シーリングへ接続します。
- 小問 ジョイントボックスAの接続(差込形コネクタ):3本用コネクタ×2個、2本用コネクタ×2個を使用する。 ・3本用①:接地側(白3本=Bからの白、引掛シーリング器具の白、施工省略の白) ・3本用②:負荷側点滅線(3本=3路スイッチ0端子の黒、引掛シーリング器具の黒、施工省略の黒) ・2本用①:3路スイッチ渡り線(2本=Bからの渡り線1本、3路スイッチ端子1の電線) ・2本用②:3路スイッチ渡り線(2本=Bからの渡り線1本、3路スイッチ端子3の電線)
- 施工条件によりボックスAの接続は差込形コネクタを指定されています。支給された差込形コネクタは2本用が2個、3本用が2個であり、本数区分と一致します。3路スイッチ間の渡り線の色(赤・白・黒など)の組み合わせは自由ですが、スイッチの1端子および3端子と確実に1対1で対応させます。
- 小問 ジョイントボックスBの接続(リングスリーブと刻印マーク):リングスリーブ(小)を4個使用して圧着する。 ・刻印「小」①:接地側電線3本(電源2.0mm白+コンセント1.6mm白+A行き1.6mm白、断面積合計約5.2mm²) ・刻印「小」②:非接地側電線3本(電源2.0mm黒+コンセント1.6mm黒+3路スイッチS端子0の1.6mm黒、断面積合計約5.2mm²) ・刻印「○」①:3路スイッチ渡り線2本(A行き1.6mm+3路スイッチS端子1の1.6mm) ・刻印「○」②:3路スイッチ渡り線2本(A行き1.6mm+3路スイッチS端子3の1.6mm)
- 施工条件によりボックスBはリングスリーブ接続です。2.0mm電線1本と1.6mm電線2本の組み合わせは合計断面積が5.2mm²となり、リングスリーブ小を用いて「小」マークで圧着します(1.6mmが2本のみの場合だけが「○」刻印となります)。渡り線同士の接続は1.6mm電線2本であるため「○」マークで圧着します。
- 小問 器具の結線と極性:・露出形コンセント:ケーブル挿入孔に近い側の「W」端子に白線、非接地側に黒線をネジ留めする(台座切り欠きからケーブルを引き込み、シースは台座内まで入れる)。 ・引掛シーリング(角形):「接地側」表示端子に白線、もう一方に黒線を確実に差し込む。 ・3路スイッチS:端子「0」に黒線、端子「1」「3」に渡り線を結線する。 ・3路スイッチ(イ):端子「0」に負荷側黒線、端子「1」「3」に渡り線を結線する。取付枠はスイッチ中央位置に取り付ける。
- 施工条件3および5により、露出形コンセントと引掛シーリングの接地側極(W)には必ず白色電線を結線します。露出形コンセントは裏面結線ではなくケーブル外装を挿入孔に合わせて正しく剥ぎ取り、近い端子にランマーループ等の巻き締めまたは端子ネジへの挟み込みを行います。
覚えるポイント
- リングスリーブ圧着刻印の選定:1.6mm×2本のみが「○(極小)」、2.0mm×1本+1.6mm×2本は「小」となる。
- 3路スイッチの「0」端子には必ず電源の非接地側黒線(電源側スイッチ)または負荷への点滅線(負荷側スイッチ)を接続する。
間違えやすいところ
- ジョイントボックスBの電源線(2.0mm)を含む3本接続を誤って「○」刻印で圧着してしまう重大欠陥。
- 露出形コンセントの施工で、シースを器具外で剥ぎ取りすぎたり、W端子(接地側)に黒線を誤結線してしまうミス。
出題の前提:令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(2021年7月17日実施)課題6 施工条件・支給材料
出典:電気技術者試験センター『令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題6』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題6
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和3年度第二種電気工事士上期技能試験(7月17日) 課題6の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

