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電気工事士試験 · 学習ガイド

令和2年度第二種電気工事士下期技能試験(12月12日) 課題9の問題・解答解説

学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。

令和2年度第二種電気工事士下期技能試験(12月12日) 課題9の概要
30:00

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配線図に基づく低圧屋内配線工事(候補問題No.9)の施工

技能試験 · 複線図化 / 差込形コネクタ接続 / リングスリーブ圧着 / 接地極付接地端子付コンセント結線 / 極性識別

図に示す単線図および施工条件に従い、支給材料を用いて低圧屋内配線工事を完成させなさい。 【配線図の要約】 1. 電源:単相2線式100V(VVF 2.0mm 2心 青シース)がジョイントボックスBへ供給される。 2. ジョイントボックスA側: ・上部:ランプレセプタクル「イ」(VVF 1.6mm 2心、150mm) ・下部:埋込連用タンブラスイッチ「イ」(VVF 1.6mm 2心、150mm) ・B間:ジョイントボックスAとBの間をVVF 1.6mm 3心(150mm)で接続。 3. ジョイントボックスB側: ・上部:電源1Φ2W 100V(VVF 2.0mm 2心、150mm) ・下部:引掛シーリングローゼット(丸形)「イ」(VVF 1.6mm 2心、150mm) ・右側:埋込連用接地極付接地端子付コンセント「EET」(VVF 2.0mm 2心 青シース、150mm) ・コンセントから上部:2口コンセントへの渡り配線(VVF 1.6mm 2心、150mm、端部施工省略) ・コンセントから下部:接地線(IV 1.6mm 緑、100mm、施工省略) 4. 施工条件: ・電線の絶縁被覆の色:接地側電線はすべて「白色」、電源からコンセントおよびスイッチまでの非接地側電線はすべて「黒色」、接地線には「緑色」を使用する。 ・器具の極性:コンセントの接地側極端子(W表示)、ランプレセプタクルの受金ねじ部端子、引掛シーリングの接地側極端子(W表示)に白色電線を結線する。 ・ジョイントボックス内の接続:A部分は差込形コネクタ、B部分はリングスリーブによる接続とする。 ・埋込連用取付枠はタンブラスイッチ側に使用する。

解答・解説を表示

解答

ジョイントボックスA(差込形コネクタ):①接地側白2本(差込2本用・赤)、②非接地側黒2本(差込2本用・赤)、③スイッチ返り線3本(差込3本用・青)。ジョイントボックスB(リングスリーブ):①接地側白4本[2.0×2+1.6×2](スリーブ中・刻印「中」)、②非接地側黒3本[2.0×2+1.6×1](スリーブ中・刻印「中」)、③スイッチ返り線2本[1.6×2](スリーブ小・刻印「○」)。器具結線:EETコンセント送り配線並列結線および接地端子緑線結線、ランプレセプタクル受金ねじ部白線結線、引掛シーリングW端子白線結線。

解説

電灯・コンセント回路では、電源からの接地側電線(白)を全負荷器具およびコンセントへ直接供給し、非接地側電線(黒)を常時電圧が必要なコンセントおよび点滅スイッチへ供給します。本問ではスイッチ「イ」が2箇所(レセプタクルと引掛シーリング)の照明器具を同時点滅させるため、スイッチからの返り線をA・B両ボックスに渡して各器具の非接地側へ結線します。また、リングスリーブの圧着マーク選定は電線断面積の合計(1.6mmは2.0mm2換算、2.0mmは3.5mm2換算)に基づき、1.6mm×2本は小スリーブで「○」、2.0mmを含む複数本の接続(本問の2.0×2+1.6×1、2.0×2+1.6×2)は中スリーブで「中」と決定します。

解き方

  1. 単線図から電源、点滅スイッチ、負荷(照明2灯)、接地極付接地端子付コンセント、施工省略部への渡り線の位置関係を把握し、複線図を作成して各電線の色分け(白・黒・赤・緑)を決定する。
  2. 寸法表に従ってケーブルおよび絶縁電線を切断し、シースおよび絶縁被覆を適切な長さにストリップする(特にEETコンセントのストリップゲージ長、ランプレセプタクルののの字曲げ形状に留意)。
  3. 埋込連用タンブラスイッチを取付枠の中央に取り付け、ランプレセプタクルおよび引掛シーリングの極性(受金ねじ部・W表示=白線)を厳格に守って各器具を結線する。
  4. ジョイントボックスAにおいて、差込形コネクタを用いて白2本(2本用・赤)、黒2本(2本用・赤)、スイッチ返り線3本(3本用・青)を奥まで確実に差し込んで接続する。
  5. ジョイントボックスBにおいて、リングスリーブを用いて白4本(スリーブ中・刻印「中」)、黒3本(スリーブ中・刻印「中」)、点滅線2本(スリーブ小・刻印「○」)を圧着し、余長端末を適切に切断する。

小問ごとの答え

小問 低圧屋内配線工事:A部分は差込形コネクタ3箇所(2本用×2、3本用×1)、B部分はリングスリーブ3箇所(スリーブ中・刻印「中」×2、スリーブ小・刻印「○」×1)で接続し、器具極性および色別配置を施工条件どおりに施工する。
単線図から複線図を起こし、A部分・B部分それぞれの電線相互接続および各器具の端子極性・送り配線を施工条件に適合させます。
小問 ジョイントボックスAの接続(差込形コネクタ):①接地側:Bからの白+レセプタクル白(2本用・赤)/②非接地側:Bからの黒+スイッチ黒(2本用・赤)/③スイッチ返り線:スイッチ白+Bへの赤+レセプタクル黒(3本用・青)
タンブラスイッチ「イ」の点滅信号(白線)を3心ケーブルの赤線でボックスB(引掛シーリング)へ送りつつ、ランプレセプタクル「イ」の非接地側(黒線)へ分岐するため、スイッチからの白、Bへの赤、レセプタクルへの黒の3本を3本用差込形コネクタで接続します。
小問 ジョイントボックスBの接続(リングスリーブ):①接地側:電源白(2.0)+EET白(2.0)+Aへの白(1.6)+引掛シーリング白(1.6)の計4本をリングスリーブ中で圧着し刻印「中」/②非接地側:電源黒(2.0)+EET黒(2.0)+Aへの黒(1.6)の計3本をリングスリーブ中で圧着し刻印「中」/③点滅線:Aからの赤(1.6)+引掛シーリング黒(1.6)の計2本をリングスリーブ小で圧着し刻印「○」
圧着は接続する全心線の径・本数と単線・より線の別を確かめ、適合するスリーブと刻印を組合せ表で選びます。幾何学的な断面積の独自計算や「2.0mmが含まれる」という条件だけでは決められません。1.6mm×2本はリングスリーブ「小」を用いて「○」で圧着します。
小問 接地極付接地端子付コンセント(EET)の結線:ボックスBからのVVF 2.0mm(白をW端子、黒を反対側の非接地端子)と、施工省略部へのVVF 1.6mm(白をW送り端子、黒を非接地送り端子)を並列に差し込み結線し、接地端子ねじに緑色IV線(1.6mm)を確実に締め付けて固定する。
コンセント裏面のW表示(接地側)に電源側からの白線および施工省略2口コンセントへの送り白線を接続し、非接地側にそれぞれの黒線を結線します。アース端子には緑色絶縁電線を心線露出適長でねじ止めします。
小問 ランプレセプタクルおよび引掛シーリングの極性結線:ランプレセプタクルの受金ねじ部側端子に白線、中心接触片側端子に黒線を結線。引掛シーリングの接地側極(Wと表示)端子に白線、他方の端子に黒線を結線する。
施工条件により感電防止の観点から受金ねじ部および接地側極(W)への白色電線接続が指定されており、逆に接続すると重大欠陥となります。

覚えるポイント

  • 2.0mm電線が2本入る接続(合計断面積7mm2超)は、リングスリーブ「中」を選択し圧着ダイスも「中」で刻印する。
  • 接地極付接地端子付コンセントのW極には必ず白色電線を接続し、接地端子には緑色電線を接続する。
  • 1.6mm×2本の接続のみがリングスリーブ小の刻印「○」となり、それ以外の小スリーブ使用時は刻印「小」となる規則を混同しない。

間違えやすいところ

  • ジョイントボックスBの黒3本(2.0×2+1.6×1)をリングスリーブ小で圧着してしまったり、中スリーブを「小」ダイスで圧着して圧着マークを誤る。
  • ランプレセプタクルの受金ねじ部と中心接触片の極性を逆に結線してしまう(白黒の誤接続)。
  • EETコンセントの接地極(アース刃受)と接地端子(アースねじ部)への結線を混同したり、送り配線の極性をクロスさせてしまう。
  • 埋込連用取付枠をスイッチではなくコンセント側に誤って取り付けてしまう(コンセント自体に取付金具が付いているため枠は不要)。

出題の前提:令和2年度第二種電気工事士技能試験候補問題No.9の試験問題・施工条件および電気技術者試験センター公表の解答・欠陥判断基準に基づく。

出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期技能試験(12月12日) 課題9』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)

令和2年度第二種電気工事士下期技能試験(12月12日) 課題9

参照した公式資料

電気技術者試験センターが公開した令和2年度第二種電気工事士下期技能試験(12月12日) 課題9の問題・解答資料です。