学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題5の概要
候補問題No.5の施工・複線図結線
実技 · 複線図 / リングスリーブ圧着 / 差込形コネクタ / 200V回路 / 端子台結線
配線図および施工条件に従い、支給材料を用いて低圧屋内配線工事を完成させなさい。 【配線図概要】 ・電源100V(配線用遮断器B代用)からジョイントボックスへVVF 2.0-2C(シース青色、250mm)で配線する。 ・電源200V(漏電遮断器BE代用)および接地端子(ET)から、20A 250V接地極付コンセントへVVF 2.0-3C(250mm)で直接配線する。 ・ジョイントボックスから施工省略の蛍光灯「イ」へVVF 1.6-2C(100mm)で配線する。 ・ジョイントボックスからランプレセプタクル「ロ」へVVF 1.6-2C(250mm)で配線する。 ・ジョイントボックスから埋込連用器具(スイッチ「イ」「ロ」、コンセント)へVVF 1.6-2C×2本(各200mm)で配線する。 【主な施工条件】 1. 「ロ」のタンブラスイッチは、埋込連用取付枠の中央に取り付けること。 2. 配線用遮断器、漏電遮断器及び接地端子代用の端子台は図2に従って結線すること。 3. 電線色別: ① 電源からの接地側電線はすべて白色。 ② 100V回路の電源から点滅器及びコンセントまでの非接地側電線はすべて黒色。 ③ 接地線には緑色を使用する。 ④ コンセントの接地側極端子(W)、ランプレセプタクルの受金ねじ部端子、配線用遮断器のN端子には白色を結線する。 4. VVF用ジョイントボックスでの接続: ① 4本の接続箇所は、支給された4本用差込形コネクタで接続する。 ② その他の接続箇所は、リングスリーブにより接続する。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックス内接続:4本の接地側電線(電源白2.0mm+器具白1.6mm×3本)を4本用差込形コネクタで接続。非接地側電線(電源黒2.0mm+スイッチ・コンセント送り黒1.6mm)をリングスリーブ小(刻印「小」)、スイッチ「イ」返り線と蛍光灯黒(1.6mm×2本)をリングスリーブ小(刻印「〇」)、スイッチ「ロ」返り線とランプレセプタクル黒(1.6mm×2本)をリングスリーブ小(刻印「〇」)で接続する。端子台代用部は上から100V N(白)、100V L(黒)、200V(黒/白)、200V(白/黒)、ET(緑)に結線。200V用コンセントはアース端子に緑、刃受端子に黒・白を結線。取付枠には中央にスイッチ「ロ」、上下にスイッチ「イ」とコンセントを配置し、施工条件に従い極性を正しく結線する。
解説
本課題は100V単相2線式回路と200V単相2線式(接地極付)回路が共存する配線です。100V回路は負荷制御(スイッチ2個・器具2個)および常時給電コンセントからなる標準的な電灯回路であり、接地側電線(白)の一括接続、非接地側(黒)の給電、点滅器から各負荷への返り配線を正確に整理することが基本原則となります。一方、200V回路は端子台から20A 250V接地極付コンセントへジョイントボックスを経由せず直接VVF 2.0-3Cで配線される独立回路です。接地線(緑色)の専用接続および各機器の極性表示(N表示、W表示、受金ねじ部)を厳守することが合否の要点です。
解き方
- 配線図と施工条件を精読し、端子台(5極)の各端子割り当てと、100V側・200V側のケーブル種別・長さを整理する。
- ジョイントボックスを中心とする100V回路の複線図を描き、接地側白線(4本)、非接地側黒線(2本)、各スイッチ返り線の結線グループを決定する。
- 支給ケーブルを各部寸法に合わせて切断し、シースおよび絶縁被覆を剥ぎ取り、ランプレセプタクル(のの字曲げ)、埋込連用器具(枠中央にスイッチ「ロ」配置)、端子台、200Vコンセントへの結線加工を行う。
- ジョイントボックス内において、4本接続箇所を4本用差込形コネクタで接続し、残りの2本接続3箇所を電線太さ・本数に応じたリングスリーブ(2.0+1.6は小スリーブ・刻印小、1.6+1.6は小スリーブ・刻印〇)で圧着する。
答えの内訳
- 技能試験問題:端子台、埋込器具連用枠、200V接地極付コンセント、ランプレセプタクル、ジョイント部を結線図通り施工する。
- 配線図および施工条件に従って電線寸法・色別・器具配置・接続方法を厳密に守って組み立てます。
- ジョイントボックス内接続(差込形コネクタ):100V接地側電線(4本接続):100V電源白(2.0mm)1本、蛍光灯「イ」白(1.6mm)1本、ランプレセプタクル「ロ」白(1.6mm)1本、コンセント接地側白(1.6mm)1本の合計4本を4本用差込形コネクタ1個で接続。
- 施工条件4①により「4本の接続箇所は、差込形コネクタによる接続」と指定されているため、全負荷(蛍光灯・レセプタクル・コンセント)の接地側白と電源白の接続に4本用コネクタを使用します。
- ジョイントボックス内接続(リングスリーブ圧着1:非接地側電源線):100V電源黒(2.0mm)1本と、スイッチ・コンセント側送り黒(1.6mm)1本の合計2本をリングスリーブ小で圧着接続し、刻印は「小」とする。
- 2.0mm線1本と1.6mm線1本の合計断面積は3.14+2.01=5.15mm²となり、リングスリーブ「小」を用いて「小」マークで圧着します(〇マークで圧着すると重大欠陥)。
- ジョイントボックス内接続(リングスリーブ圧着2:スイッチ「イ」回路):スイッチ「イ」からの返り線(1.6mm)1本と、蛍光灯「イ」黒線(1.6mm)1本の合計2本をリングスリーブ小で圧着接続し、刻印は「〇」とする。
- 1.6mm電線2本の接続であるため、リングスリーブ「小」を使用して圧着工具のダイス「〇(極小)」で圧着します。
- ジョイントボックス内接続(リングスリーブ圧着3:スイッチ「ロ」回路):スイッチ「ロ」からの返り線(1.6mm)1本と、ランプレセプタクル「ロ」黒線(1.6mm)1本の合計2本をリングスリーブ小で圧着接続し、刻印は「〇」とする。
- 1.6mm電線2本の接続であるため、リングスリーブ「小」を使用して圧着工具のダイス「〇(極小)」で圧着します。
- 端子台結線(配線用遮断器・漏電遮断器・接地端子代用):端子台の上から、1段目(100V N端子):VVF 2.0-2C白線、2段目(100V L端子):VVF 2.0-2C黒線、3段目(200V端子):VVF 2.0-3C黒線(または白線)、4段目(200V端子):VVF 2.0-3C白線(または黒線)、5段目(ET端子):VVF 2.0-3C緑線(アース線)を結線する。
- 施工条件2および図2の説明図に従い、100V側はNに白、Lに黒を結線します。200V側は対地電圧150V以下の単相200Vのため黒・白の極性指定はありませんが、ET端子には施工条件3③に基づき必ず緑色電線を接続します。芯線の噛み込みや5mm以上の露出がないようネジ締めします。
- 埋込連用取付枠およびスイッチ・コンセントの結線:取付枠の中央にタンブラスイッチ「ロ」、上部にスイッチ「イ」、下部に埋込連用コンセントを取り付ける。非接地側黒線をコンセント黒端子に差し込み、そこから渡り線(黒)でスイッチ「ロ」、さらにスイッチ「イ」へと渡す。コンセントのW端子には白線を結線する。スイッチ「イ」および「ロ」のもう一方の端子からはそれぞれの返り線を結線する。
- 施工条件1により「『ロ』のタンブラスイッチは取付枠の中央に取り付けること」と指定されています。また施工条件3②により非接地側電源線・渡り線にはすべて黒色を使用し、コンセント接地側極(Wマーク)には白色を確実に結線します。
- 20A 250V 接地極付コンセントの結線:接地極端子(接地シンボルまたはアース表示)にVVF 2.0-3Cの緑線を結線し、電源端子2箇所に黒線および白線をそれぞれ結線する。
- 施工条件3③に基づき接地端子には緑色電線を正しく接続します。電源側の刃受端子間には極性がないため黒と白は左右どちらに接続しても合格となります。
- ランプレセプタクル「ロ」の結線:受金ねじ部端子側に白線、中心接触片端子側に黒線をねじ止めする。電線は右巻きにし、絶縁被覆の噛み込みや5mm以上の露出がないように施工する。
- 施工条件3④に基づき「受金ねじ部の端子に白色」を結線します。逆接続は重大欠陥となります。
覚えるポイント
- 「ロ」のスイッチを取付枠の【中央】に取り付けること(施工条件1の指定違反は欠陥)。
- 差込形コネクタは【4本接続】箇所(全負荷と電源の白線4本)のみに使用する。
- 2.0mm線1本と1.6mm線1本のリングスリーブ圧着マークは「小」(「〇」ではない)。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部には必ず【白線】を接続する(極性間違いは欠陥)。
- 端子台のET端子および200Vコンセントの接地極端子には必ず【緑線】を接続する。
間違えやすいところ
- 取付枠の中央にスイッチ「ロ」ではなくスイッチ「イ」やコンセントを取り付けてしまう。
- 差込形コネクタとリングスリーブの使用箇所を逆にしてしまう(施工条件違反)。
- 2.0mmと1.6mmのリングスリーブ圧着時にダイスを誤って「〇」で圧着してしまう。
- ランプレセプタクルやコンセントの極性(白線と黒線)を逆に結線してしまう。
- 端子台代用部で100VのN端子に黒線、L端子に白線を誤って接続してしまう。
出題の前提:令和2年度第二種電気工事士上期技能試験(7月18日午後)課題5・施工条件および電気技術者試験センター公表の欠陥判断基準に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題5』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題5
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題5の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

