学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題1の概要
令和2年度上期午後 技能試験課題1の施工と複線図
技能試験 · 単相2線式100V / 位置表示灯内蔵スイッチ / 3連スイッチ結線 / リングスリーブ圧着 / 差込形コネクタ
図に示す配線図および施工条件に従い、支給材料を用いて単相2線式100Vの低圧屋内配線工事を完成させなさい。 【施工条件の要点】 1. 器具・配線配置は図に従い、埋込連用取付枠の中央に「ロ」のタンブラスイッチを取り付け、上段に位置表示灯内蔵スイッチ「イ」、下段にスイッチ「ハ」を取り付ける。 2. 電線色別: ・電源からの接地側電線にはすべて白色を使用する。 ・電源から点滅器までの非接地側電線にはすべて黒色を使用する。 ・ランプレセプタクルの受金ねじ部端子、引掛シーリングの接地側極端子(W表示)に白色電線を結線する。 3. 電線相互の接続: ・ジョイントボックスA部分はリングスリーブによる圧着接続とする。 ・ジョイントボックスB部分は差込形コネクタによる接続とする。 4. 施工省略部分(スイッチ「ハ」に対応する蛍光灯部分)は指定の長さでケーブルを終端する。
解答・解説を表示
解答
A部分(リングスリーブ接続5箇所):電源白+引掛(イ)白+渡り白の3本接続に「小」、電源黒+スイッチ黒の2本接続に「小」、スイッチ(イ)返り+引掛(イ)黒の2本接続に「○」、スイッチ(ロ)返り+渡りの2本接続に「○」、スイッチ(ハ)返り+渡りの2本接続に「○」。B部分(差込形コネクタ3箇所):接地側白3本に3本用コネクタ、(ロ)点滅回路2本に2本用コネクタ、(ハ)点滅回路2本に2本用コネクタ。連用取付枠中央にスイッチ「ロ」を配置し、器具極性を正しく結線する。
解説
単相2線式配線では、電源接地側(白)を全負荷器具の接地側端子(受金ねじ部やW表示端子)へ直接結線し、電源非接地側(黒)を全点滅器(スイッチ)へ供給します。スイッチから各負荷への戻り線(返り線)を対応する器具の非接地側端子へ繋ぎます。リングスリーブ小の圧着ダイス選定基準は、1.6mm×2本のみが「○」、それ以外の「1.6mm+2.0mm」や「1.6mm×3〜4本」などはすべて「小」となります。
解き方
- 単線図から複線図を起こし、電源の接地側(白)を各負荷(引掛シーリング、ランプレセプタクル、蛍光灯)へ、非接地側(黒)を3連スイッチへ接続し、各スイッチの返り線を対応する負荷器具へ接続する経路を整理する。
- 寸法表に従い各ケーブルの外装および絶縁被覆を剥ぎ取り、引掛シーリング・ランプレセプタクルの極性を確認して器具を結線し、埋込連用取付枠の中央にスイッチ「ロ」をセットして渡り線を配線する。
- ジョイントボックスAでは電線の太さ・本数(2.0mm含有の有無)に応じてリングスリーブの刻印「小」と「○」を正しく選定して圧着し、ジョイントボックスBでは差込形コネクタ(3本用1個、2本用2個)を用いて電線を確実に差し込む。
答えの内訳
- 技能試験問題:A部リングスリーブ圧着(刻印「小」2箇所、刻印「○」3箇所)、B部差込形コネクタ接続(3本用1個、2本用2個)、器具極性およびスイッチ連用枠の施工
- 配線図に基づき複線図を作成し、回路接続・電線色別・圧着マーク選定・器具への結線を施工条件通りに行います。
- ジョイントボックスAの接続と圧着マーク:①電源白(EM-EEF 2.0)+引掛シーリング白(VVF 1.6)+Bへの渡り白(VVF 1.6)の3本接続:リングスリーブ小で刻印「小」 ②電源黒(EM-EEF 2.0)+スイッチへの非接地黒(VVF 1.6)の2本接続:リングスリーブ小で刻印「小」 ③スイッチ(イ)からの返り線(VVF 1.6)+引掛シーリング黒(VVF 1.6)の2本接続:リングスリーブ小で刻印「○」 ④スイッチ(ロ)からの返り線(VVF 1.6)+Bへの渡り線(VVF 1.6)の2本接続:リングスリーブ小で刻印「○」 ⑤スイッチ(ハ)からの返り線(VVF 1.6)+Bへの渡り線(VVF 1.6)の2本接続:リングスリーブ小で刻印「○」
- 電源線がEM-EEF 2.0mmであるため、2.0mmと1.6mmの組み合わせ(合計断面積約5.15mm²以上)となる接地側白3本接続および非接地側黒2本接続はリングスリーブ小の刻印「小」で圧着します。1.6mm同士の2本接続となる各点滅回路の3箇所はリングスリーブ小の刻印「○(極小)」を用います。
- ジョイントボックスBの差込形コネクタ接続:①接地側電線:Aからの白(1.6)+ランプレセプタクル(ロ)の白(1.6)+施工省略(ハ)への白(1.6)の計3本を「3本用差込形コネクタ」で接続 ②点滅回路(ロ):Aからの返り線(1.6)+ランプレセプタクル(ロ)の黒(1.6)の計2本を「2本用差込形コネクタ」で接続 ③点滅回路(ハ):Aからの返り線(1.6)+施工省略(ハ)への黒(1.6)の計2本を「2本用差込形コネクタ」で接続
- 支給材料の差込形コネクタ(3本用1個、2本用2個)に合わせて、接地側共通線3本と、器具「ロ」「ハ」それぞれの点滅線2組を正確に接続します。
- スイッチ部分および器具の施工:①埋込連用取付枠に上から位置表示灯内蔵スイッチ「イ」、タンブラスイッチ「ロ」、タンブラスイッチ「ハ」の順に取り付け(施工条件より「ロ」が中央) ②スイッチボックスへ下りる2本の2心ケーブルのうち1本の黒を非接地側電源線とし、3つのスイッチへ渡り線(黒)で並列接続 ③器具極性:引掛シーリングの接地側(Wマーク側)に白、ランプレセプタクルの受金ねじ部側端子に白を確実に結線
- スイッチ「イ」は位置表示灯内蔵(ほたるスイッチ)ですが器具内部でランプが並列接続されているため通常の片切スイッチと同様に結線できます。指定された取付枠中央の「ロ」の位置、器具の極性接続(白電線の位置)を厳守します。
覚えるポイント
- リングスリーブ小で「○」刻印を使用するのは1.6mm電線2本のみの接続時である。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部側の端子には必ず接地側電線(白色)を結線する。
- 埋込連用取付枠に対する器具の取付位置指定(本問では「ロ」が中央)を必ず守る。
間違えやすいところ
- 電源線EM-EEF 2.0mmが含まれる接続箇所で、誤って圧着マーク「○」を使用してしまう誤圧着(欠陥)。
- 施工条件指定を見落とし、スイッチ「ロ」を取付枠の上部や下部に取り付けてしまう配置ミス。
- ランプレセプタクル受金ねじ部端子への結線で、白電線と黒電線の極性を逆に取り付けてしまう誤結線。
出題の前提:令和2年度第二種電気工事士上期技能試験(7月18日午後)問題用紙および公式解答例の施工条件に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題1』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題1
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和2年度第二種電気工事士上期技能試験 【午後】(7月18日) 課題1の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

