学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
平成30年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題8の概要
リモコンリレー回路を含む低圧屋内配線工事の施工
技能試験 · リモコンリレー代用端子台 / アウトレットボックス / 差込形コネクタ / リングスリーブ / VVRケーブル
配線図および施工条件に従い、支給材料を用いて単相2線式100Vのリモコン配線(端子台代用)を含むアウトレットボックス配線工事を完成させなさい。 【主な条件】 1. 電源には丸形ケーブル(VVR 2.0-2C)を用い、ボックスへ配線する。 2. 各リモコンリレー(イ・ロ・ハ)へ至る電線にはそれぞれVVF 1.6-2Cを1本ずつ使用し、端子台(6極)の主回路側端子へ接続する。 3. 電線色別:電源からの接地側電線はすべて白色、電源からリモコンリレーまでの非接地側電線はすべて黒色とする。ランプレセプタクルの受金ねじ部および引掛シーリングの接地側端子(W表示)には白色を接続する。 4. ジョイントボックス内の接続:4本の接続箇所は差込形コネクタ(4本用)を用い、その他の接続箇所(2本接続)はリングスリーブにより接続する。 5. アウトレットボックスは打抜き済みの穴(5箇所)をすべて使用し、ゴムブッシングを装着してケーブルを通す。
解答・解説を表示
解答
アウトレットボックス内で電源・負荷の接地側電線4本(2.0mm白1本+1.6mm白3本)および電源・リモコンリレーの非接地側電線4本(2.0mm黒1本+1.6mm黒3本)をそれぞれ4本用差込形コネクタで接続する。各負荷(イ・ロ・ハ)への戻り線(1.6mm白・黒各1本、計2本)3箇所はリングスリーブ小(刻印「○」)で圧着接続する。端子台(6極)にはリモコンリレー「イ」「ロ」「ハ」に対応するVVF 1.6-2Cを各極に極性を揃えて結線する。
解説
リモコンリレーは操作側の低電圧信号によって主回路の接点を遠隔で開閉する装置です。本課題では端子台を主回路接点の代用として扱い、スイッチと同様に非接地側電源(黒線)を入力してリレー接点を介し各照明器具へ点滅信号(戻り線)を送ります。接地側電源(白線)はスイッチ接点を経由せず全照明器具に直接並列接続します。
解き方
- 複線図を作成し、電源からの白線(接地側)を全負荷器具(イ・ロ・ハ)へ、黒線(非接地側)をリモコンリレー代用端子台の各リレー接点入力へそれぞれ4本分岐することを確認する。
- アウトレットボックスの打抜き穴5箇所にゴムブッシングを切り込みを入れて装着し、ケーブル寸法に合わせて各ケーブルの外装シースおよび絶縁被覆を剥ぎ取る(VVRの介在物処理を含む)。
- ランプレセプタクル(受金ねじ部=白)および引掛シーリング(W端子=白)を結線し、リモコンリレー代用端子台の各極へ3本のVVF 1.6-2Cを結線する。
- アウトレットボックス内で、4本接続となる接地側(白)および非接地側(黒)を差込形コネクタで接続し、各器具への戻り線(1.6mm×2本)3組をリングスリーブ小(刻印「○」)で圧着する。
答えの内訳
- ジョイントボックス内結線(差込形コネクタ):差込形コネクタ4本用×2個使用: ① 接地側電線4本(電源VVR 2.0mm白1本、引掛シーリングイ1.6mm白1本、レセプタクルロ1.6mm白1本、施工省略ハ1.6mm白1本) ② 非接地側電線4本(電源VVR 2.0mm黒1本、リモコンリレーイ1.6mm黒1本、リモコンリレーロ1.6mm黒1本、リモコンリレーハ1.6mm黒1本)
- 施工条件6-①により4本の接続箇所は差込形コネクタを使用します。接地側は負荷3器具へ分岐し、非接地側はリモコンリレー3系統へ分岐するため、それぞれ4本接続となります。
- ジョイントボックス内結線(リングスリーブ):リングスリーブ小・刻印「○」×3箇所: ① リモコンリレー「イ」戻り線(1.6mm白)と引掛シーリング「イ」(1.6mm黒) ② リモコンリレー「ロ」戻り線(1.6mm白)とランプレセプタクル「ロ」(1.6mm黒) ③ リモコンリレー「ハ」戻り線(1.6mm白)と施工省略「ハ」(1.6mm黒)
- 施工条件6-②により2本接続はリングスリーブを使用します。1.6mm電線2本の接続であるため、いずれもリングスリーブ小を用い、圧着工具のダイスは「○」で圧着します。
- 端子台(リモコンリレー代用)結線:6極端子台の上から「イ」の極にVVF 1.6-2C(黒・白)、「ロ」の極にVVF 1.6-2C(黒・白)、「ハ」の極にVVF 1.6-2C(黒・白)をそれぞれ端子ネジに緩み・心線のはみ出しなく結線する。
- 施工条件2・3に従い、3本のVVF 1.6-2Cを端子台の各記号の端子へ接続します。施工条件5-②により非接地側からの送りは黒色電線を使用し、白線は対応する器具への戻り線となります(同一リレー内での上下の黒白反転は欠陥になりませんが色を揃えて配線します)。
- アウトレットボックス・器具・ケーブル加工:打抜き済み穴5箇所(19mm穴2箇所、25mm穴3箇所)に十字の切り込みを入れたゴムブッシングを装着する。電源線VVR 2.0-2Cの外装シースおよび介在物を適切に剥ぎ取る。ランプレセプタクルの受金ねじ部に白線、引掛シーリングの接地側端子(W)に白線を結線する。
- 支給されたボックスの穴5箇所全てを使用しブッシングを取り付ける必要があります。またVVRケーブルの介在物はボックス手前で綺麗に切り取り、器具の極性(受金ねじ部・W端子への接地側白線結線)を厳守して施工します。
覚えるポイント
- 1.6mm電線2本のリングスリーブ圧着マークは「○」(小スリーブ使用)である。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部および引掛シーリングのW端子には必ず接地側電線(白)を接続する。
- 打抜き済みのボックス穴にはすべて対応寸法のゴムブッシングを装着してケーブルを通す。
間違えやすいところ
- 1.6mm電線2本の圧着時に、小スリーブ用の「小」マークで圧着してしまい圧着マーク不適合となるミス。
- 電源線VVRの介在物がアウトレットボックス内や接続部まで長く残ってしまったり、シース剥ぎ取り時に心線絶縁体を傷つけるミス。
- 端子台への結線で、端子ネジから心線が5mm以上露出したり、被覆を噛み込んで締め付ける欠陥。
出題の前提:平成30年度第二種電気工事士上期技能試験(2018年7月21日実施)公表問題No.8・試験問題および施工条件に基づきます。
出典:電気技術者試験センター『平成30年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題8』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
平成30年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題8
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した平成30年度第二種電気工事士上期技能試験(7月21日) 課題8の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

