学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
平成28年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日実施分)(7月23日) 課題1の概要
平成28年度上期 第二種電気工事士技能試験 候補問題No.1の施工・結線
技能試験 · 単線図から複線図への変換 / リングスリーブ圧着接続 / 差込形コネクタ接続 / 位置表示灯内蔵スイッチ / 器具結線
図に示す配線図(候補問題No.1)および支給材料、施工条件に従い、単線図を複線図に変換して正しく施工を完成させなさい。 【主な施工条件の要点】 1. 配線及び器具の配置は図に従うこと。「ロ」のタンブラスイッチは取付枠の中央に取り付けること。 2. 電線の色別: ・電源からの接地側電線にはすべて白色を使用する。 ・電源から点滅器までの非接地側電線にはすべて黒色を使用する。 ・ランプレセプタクルの受金ねじ部端子、引掛シーリングの接地側極端子(接地側表示)には白色電線を結線する。 3. ジョイントボックス部の接続: ・A部分はリングスリーブによる終端接続とする。 ・B部分は差込形コネクタによる接続とする。 4. ランプレセプタクルおよび引掛シーリングは、台座のケーブル引込口を欠かずに下部(裏側)から挿入して使用すること。 5. 施工省略部は電線端末を切断したままとすること。
解答・解説を表示
解答
A部分(リングスリーブ):接地側白3本(2.0mm×1+1.6mm×2)を刻印「小」、電源非接地側黒2本(2.0mm×1+1.6mm×1)を刻印「小」、スイッチ「イ」からの返り線2本(1.6mm×2)を刻印「○」、スイッチ「ロ」への線2本(1.6mm×2)を刻印「○」、スイッチ「ハ」への線2本(1.6mm×2)を刻印「○」の計5箇所圧着。B部分(差込形コネクタ):接地側白3本に3本用コネクタ、スイッチ「ロ」の返り線2本に2本用コネクタ、スイッチ「ハ」の返り線2本に2本用コネクタを接続。スイッチ取付枠中央に「ロ」、上部に位置表示灯内蔵スイッチ「イ」、下部にスイッチ「ハ」を配置し、黒線渡り線で非接地側を送り配線する。
解説
単線図から複線図を起こす基本原則は、①電源の接地側(白線)をすべての負荷(引掛シーリング、ランプレセプタクル、施工省略器具)へ直接結線すること、②電源の非接地側(黒線)をすべての点滅器(スイッチ)へ結線すること、③各スイッチの他方端子から対応する器具(負荷)へ返り線を結線することです。また、接続箇所ごとに指定された接続方法(リングスリーブか差込形コネクタか)および電線サイズ・本数に応じた圧着ダイス(マーク「○」「小」)を正しく選定する必要があります。
解き方
- 支給材料表および施工条件を確認し、電源側が耐燃性ポリエチレンシースケーブル(EM-EEF 2.0-2C)であること、ボックスAがリングスリーブ、ボックスBが差込形コネクタであること、スイッチ『ロ』が取付枠中央指定であることを整理する。
- 単線図に基づき複線図を作成し、接地側電線(白)、非接地側電線(黒)、各スイッチからの返り線の色別と接続本数を明確にする。
- 各ケーブルを指定寸法+剥ぎ取り寸法(ジョイント部は100mm、器具部は50〜100mm)で切断し、外装シースおよび心線被覆をストリップする。
- 連用取付枠に上から位置表示灯内蔵スイッチ(イ)、タンブラスイッチ(ロ)、タンブラスイッチ(ハ)を固定し、非接地側の渡り線を黒線で結線してケーブルを接続する。
- ランプレセプタクル受金ねじ部および引掛シーリング接地側端子に確実に白線を結線し、台座の引込口を欠かずに下部からケーブルを通す。
- ジョイントボックスAで電線の組合せ断面積を確認し、刻印「小」2箇所、「○」3箇所でリングスリーブ圧着を行い、ジョイントボックスBで差込形コネクタ(3本用1個、2本用2個)を奥まで確実に差し込んで完成させる。
小問ごとの答え
- 小問 ジョイントボックスAの接続(リングスリーブ接続):接続箇所5箇所:①接地側白3本(2.0mm×1、1.6mm×2)→刻印「小」、②非接地側黒2本(2.0mm×1、1.6mm×1)→刻印「小」、③スイッチ「イ」返り線2本(1.6mm×2)→刻印「○」、④スイッチ「ロ」連絡線2本(1.6mm×2)→刻印「○」、⑤スイッチ「ハ」連絡線2本(1.6mm×2)→刻印「○」
- 電源線EM-EEF 2.0-2Cからの白線、引掛シーリング「イ」への白線、Bボックスへ渡る白線の3本(合計断面積2.0mm+1.6mm×2で5.5mm2超・8mm2以下)はリングスリーブ小で圧着マーク「小」とします。電源線黒とスイッチ群へ送る黒線の2本(2.0mm+1.6mm=5.14mm2)も小スリーブで「小」圧着です。その他スイッチ「イ」「ロ」「ハ」の各負荷への返り線は1.6mm×2本(計3.52mm2)のためリングスリーブ小で圧着マーク「○」となります。
- 小問 ジョイントボックスBの接続(差込形コネクタ接続):接続箇所3箇所:①接地側白3本(1.6mm×3)→3本用コネクタ(赤色枠)、②スイッチ「ロ」返り線2本(1.6mm×2)→2本用コネクタ、③スイッチ「ハ」返り線2本(1.6mm×2)→2本用コネクタ
- Aボックスから来た接地側白線、ランプレセプタクル「ロ」の白線、施工省略「ハ」の白線の3本を3本用差込形コネクタで接続します。スイッチ「ロ」の返り線とランプレセプタクル黒線の2本を2本用差込形コネクタ、スイッチ「ハ」の返り線と施工省略黒線の2本を2本用差込形コネクタでそれぞれ接続します。
- 小問 スイッチ連用取付枠への器具配置と渡り線結線:取付枠の上位置に位置表示灯内蔵タンブラスイッチ(表示H)「イ」、中央位置にタンブラスイッチ「ロ」、下位置にタンブラスイッチ「ハ」を取り付け、非接地側黒線を渡り線(黒色)を用いて3器具間で送り配線する。
- 施工条件によりタンブラスイッチ「ロ」を取付枠の中央に取り付けることが明記されています。VVF1.6-2Cの黒線を非接地側入力としてスイッチ端子へ挿入し、残る端子間を黒色渡り線で連続して接続します。スイッチ各器具の他端からそれぞれ負荷(イ、ロ、ハ)への点滅信号線をジョイントボックスAへ引き出します。
- 小問 受電器具(ランプレセプタクル・引掛シーリング)の極性結線:引掛シーリング「イ」の接地側極(「接地側」刻印・W)に白線、他方に黒線を結線。ランプレセプタクル「ロ」の受金ねじ部側端子に白線、中心接触片端子に黒線を結線する。
- 施工条件第2項③により、引掛シーリングの接地側極端子(接地側表示側)およびランプレセプタクルの受金ねじ部端子に白色電線を結線することが義務付けられています。逆に接続すると感電事故の重大欠陥となります。
- 小問 ケーブル寸法・シースおよび絶縁被覆の剥ぎ取り:各設計寸法150mmに対し、ジョイントボックス内接続用として100mm、器具接続用として50mm〜100mmを加算して切断・シース剥ぎ取りを行う。EM-EEF 2.0-2Cを電源部に指定どおり使用する。
- 各器具・ボックス間の外装ストリップ長を適切に管理します。特に電源側にエコケーブル(EM-EEF 2.0-2C)が指定されているため、VVFと取り違えないよう確実に電源接続側(ボックスA左側)へ施工します。
覚えるポイント
- リングスリーブの圧着マーク選定:1.6mm×2本のみ「○」、2.0mm×1本+1.6mm×1〜2本は「小」で圧着する。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部および引掛シーリングの「接地側(W)」表示には必ず白色電線を結線する。
- 連用取付枠へのスイッチ配置指定(本問では「ロ」が中央)を見落とさないよう条件を熟読する。
間違えやすいところ
- 電源側ケーブルEM-EEF(外装が硬いエコケーブル)と通常のVVFケーブルを取り違えて配線してしまうミス。
- ジョイントボックスAにおいて、2.0mm×1本+1.6mm×1本の非接地側結線を「○」で圧着してしまう刻印誤り(正しくは「小」)。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部端子と中心接触片端子の結線極性を逆に接続してしまう重大欠陥。
出題の前提:平成28年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日実施分)候補問題No.1 試験問題・施工条件および公式解答公表資料
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日実施分)(7月23日) 課題1』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
平成28年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日実施分)(7月23日) 課題1
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した平成28年度第二種電気工事士上期技能試験(7月23日実施分)(7月23日) 課題1の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

