学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】の概要
合成抵抗の計算
一般問題 · 合成抵抗 / 並列接続 / 直列接続
図に示す回路において、端子a-b間の合成抵抗[Ω]として、正しいものを1つ選びなさい。回路は3Ωの抵抗3個の並列部分と、3Ωの抵抗2個の並列部分が直列に接続されている。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
同じ値の抵抗Rがn個並列に接続されている場合、その並列部分の合成抵抗はR/nで計算できます。直列に接続された各部分の抵抗は単純に足し合わせることで回路全体の合成抵抗が求まります。
解き方
- 左側の3Ω抵抗3個の並列接続部分の合成抵抗を計算すると、3/3=1.0Ωとなります。
- 右側の3Ω抵抗2個の並列接続部分の合成抵抗を計算すると、3/2=1.5Ωとなります。
- これら2つの並列ブロックが直列に接続されているため、全体の合成抵抗は1.0+1.5=2.5Ωとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 並列部分の計算を誤って逆数の和などを間違えた場合の誤答数値です。
- 選択肢 ロ正解
- 左側並列部1.0Ωと右側並列部1.5Ωの直列和により2.5Ωとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 各並列ブロックの計算を行わず3Ω同士を加算したような誤った計算値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 回路内の全5個の抵抗3Ωをすべて直列として加算した誤答です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 同抵抗Rがn個並列の場合はR/nで簡単に計算できます。
間違えやすいところ
- 並列回路の合成抵抗を単純に足し算してしまう誤りに注意しましょう。
出題の前提:電気設備の基礎理論(オームの法則および抵抗の直並列接続)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
導線の電気抵抗の比較
一般問題 · 電気抵抗 / 導線抵抗 / 断面積と長さ
A、B 2本の同材質の銅線がある。Aは直径1.6 mm、長さ100 m、Bは直径3.2 mm、長さ50 mである。Aの抵抗はBの抵抗の何倍となるか、最も近い値を選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
導線の電気抵抗Rは抵抗率ρ、長さL、断面積A(直径dの円の場合はA=πd^2/4)によりR=ρL/A=4ρL/(πd^2)で表されます。したがって、抵抗は長さに比例し、直径の2乗に反比例します。
解き方
- AとBの長さの比を求めると、L_A/L_B=100/50=2倍となります。
- 直径の比による断面積の逆比を求めると、(d_B/d_A)^2=(3.2/1.6)^2=2^2=4倍となります。
- 全体の抵抗比R_A/R_Bは、長さの比×直径比の2乗=2×4=8倍となります。
- 選択肢 イ不正解
- 長さ比と直径比の関係を考慮していない誤った値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 長さの比2倍のみを考慮し、断面積の違いを計算に入れていない誤答です。
- 選択肢 ハ不正解
- 直径比による断面積の影響4倍のみを計算し、長さ比を忘れた誤答です。
- 選択肢 ニ正解
- 長さが2倍、断面積が1/4倍であるため、抵抗は2×4=8倍となり正しいです。
覚えるポイント
- 電線の抵抗は長さに比例し、断面積(直径の2乗)に反比例します。
間違えやすいところ
- 直径の比を2乗せず、直径そのものに反比例すると誤認しないようにしましょう。
出題の前提:導線の抵抗公式 R = ρ * L / A
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
電力量からの電圧の計算
一般問題 · 電力量 / オームの法則 / 電力
ある抵抗に15 Aの電流を1時間30分流したとき、電力量が4.5 kW・hであった。この抵抗に加えた電圧[V]として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電力量W[W・h]は電力P[W]と使用時間t[h]の積(W=P×t)で表され、電力Pは電圧V[V]と電流I[A]の積(P=V×I)となります。したがってW=V×I×tが成り立ちます。
解き方
- 1時間30分を時間の単位[h]に換算すると1.5 hとなり、電力量4.5 kW・hを[W・h]に換算すると4500 W・hとなります。
- 公式W=V×I×tに数値を代入すると、4500=V×15×1.5=V×22.5となります。
- 電圧Vについて解くと、V=4500/22.5=200 Vとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順や単位変換を誤った計算結果です。
- 選択肢 ロ不正解
- 100 Vを加えた場合の電力量は4.5 kW・hの半分である2.25 kW・hになります。
- 選択肢 ハ正解
- 4500 W・h ÷ (15 A × 1.5 h) = 200 V となり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 時間を分(90分)のまま誤って計算に用いた場合などに生じる誤答です。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 電力量の単位kW・hとW・hの換算(1 kW・h = 1000 W・h)および時間の単位hへの換算を徹底しましょう。
間違えやすいところ
- 1時間30分を1.3時間として計算してしまうミスが頻発するため注意が必要です。
出題の前提:電力および電力量の基本公式(W = V * I * t)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
単相交流回路の消費電力
一般問題 · 単相交流 / 力率 / 有効電力
単相交流回路で200 Vの電圧を力率90%の負荷に加えたとき、15 Aの電流が流れた。負荷の消費電力(有効電力)[kW]として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
交流回路において抵抗成分で消費される電力(消費電力・有効電力P)は、電圧V、電流I、力率cosθを用いてP=V×I×cosθ[W]で計算されます。
解き方
- 与えられた条件を整理します:電圧V=200 V、電流I=15 A、力率cosθ=0.90(90%)。
- 単相交流の消費電力の公式P=V×I×cosθに代入し、P=200×15×0.90=2700 Wを求めます。
- kW単位に換算するため1000で割り、2.7 kWを導き出します。
- 選択肢 イ不正解
- 力率を0.8などとして誤って計算した値です。
- 選択肢 ロ正解
- P=200×15×0.90=2700 W=2.7 kWとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 力率を考慮しない皮相電力(200×15=3000 W=3.0 kW)の値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 計算手順や係数を誤った不正解の選択肢です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 単相交流の消費電力(有効電力)はP=VI cosθ、皮相電力はS=VIです。
間違えやすいところ
- 力率を掛け忘れて皮相電力S(3.0 kW)を選択してしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:単相交流回路における有効電力の計算式 P = V * I * cosθ
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相交流回路(Y結線)の線電流
一般問題 · 三相交流 / スター結線 / 線電流と相電流
線間電圧200 Vの対称三相3線式電源に、各相10 Ωの抵抗をスター(Y)結線した平衡負荷を接続したとき、電線に流れる線電流I[A]として、最も近い値を選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
対称三相スター(Y)結線負荷では、相電圧V_pは線間電圧Vの1/√3倍(V_p=V/√3)となり、線電流Iは相電流I_pと等しくなります(I=I_p)。
解き方
- スター結線であるため、負荷1相にかかる相電圧V_pを求めると、V_p=200/√3 Vとなります。
- 1相に流れる相電流I_pはオームの法則より、I_p=V_p/R=(200/√3)/10=20/√3 Aとなります。
- スター結線では線電流I=相電流I_pであるため、I=20/1.73≒11.56 Aとなり、最も近い値は11.6 Aです。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順を誤った不正解の数値です。
- 選択肢 ロ正解
- 線電流は20/√3≒11.6 Aとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 計算式や√3の処理を誤った数値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 相電圧を線間電圧200 Vのまま(デルタ結線の相電圧として)計算した200/10=20 Aの誤答です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- スター結線では「線電流=相電流」「相電圧=線間電圧/√3」となります。
間違えやすいところ
- スター結線なのにデルタ結線と混同して線間電圧200 Vを直接相抵抗10 Ωで割ってしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:三相交流回路の基礎理論(Y結線の線間・相関係)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
単相2線式配線の電圧降下
一般問題 · 単相2線式 / 電圧降下 / 配線設計
図のような単相2線式回路において、末端d-d'間の電圧が100 Vのとき、電源側a-a'間の電圧[V]として、正しいものを1つ選びなさい。ただし、電線の抵抗はr1=0.05 Ω、r2=0.1 Ω、r3=0.1 Ωとし、各負荷電流はb-b'間が10 A、c-c'間が5 A、d-d'間が5 Aである。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
単相2線式配線路の各区間には往路と復路の2本の電線があり、区間の電圧降下は2×r×Iで求まります。末端側から順に流れる電流を合成して各区間の電圧降下を求め、末端電圧に加算することで電源側電圧を導きます。
解き方
- 各電線区間に流れる電流を整理します:c-d間は5 A、b-c間は5+5=10 A、a-b間は10+5+5=20 A。
- 各区間の往復電圧降下を計算します:c-d間は2×r3×5=2×0.1×5=1.0 V、b-c間は2×r2×10=2×0.1×10=2.0 V、a-b間は2×r1×20=2×0.05×20=2.0 V。
- 全区間の電圧降下の合計は1.0+2.0+2.0=5.0 Vとなり、電源側a-a'間の電圧は100+5.0=105 Vとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順を誤った不正解の数値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 片道分の電圧降下のみを加算した場合などに生じる誤答です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電流の加算計算を一部誤った場合の誤答です。
- 選択肢 ニ正解
- 各区間の往復電圧降下の総和5 Vを末端電圧100 Vに加えることで105 Vとなり正しいです。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 単相2線式の電圧降下は往復2線分(2rI)を考慮し、末端から電流を積み上げて各区間電流を求めます。
間違えやすいところ
- 片道の抵抗分(rI)だけで計算してしまい、電圧降下を半分の2.5 Vとしてしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:単相2線式配電線路の電圧降下計算
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式回路の中性線電流が0のときの電圧降下
一般問題 · 単相3線式 / 電圧降下 / 平衡負荷
図のような単相3線式回路で、電線1線当たりの抵抗がr[Ω]、負荷電流がI[A]、中性線に流れる電流が0 Aのとき、電圧降下(Vs-Vr)[V]を示す式として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
単相3線式回路において上下の負荷が平衡しているとき、中性線には電流が流れません(0 A)。したがって中性線での電圧降下はゼロとなり、送電端電圧Vsと受電端電圧Vrの差は外側の電線1本分の電圧降下rIとなります。
解き方
- 回路条件より中性線電流は0 Aであるため、中性線の電位降下は0 Vです。
- 受電端電圧Vrは送電端電圧Vsから外側電線1線分の電圧降下(r×I)を差し引いた値(Vr=Vs-rI)となります。
- したがって、電圧降下Vs-VrはrIとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 単相2線式回路における往復2線分の電圧降下の式です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電線3本分を単純に合計した誤った式です。
- 選択肢 ハ正解
- 中性線電流が0の平衡時、電圧降下は外側線1線分のみとなるためrIで正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 三相3線式回路における電圧降下の式(√3 rI)です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 単相3線式の平衡負荷時(中性線電流0)の電圧降下は「rI」、単相2線式は「2rI」、三相3線式は「√3 rI」です。
間違えやすいところ
- 単相2線式の2rIや三相3線式の√3 rIと混同しないように配電方式ごとの式を整理して覚えましょう。
出題の前提:単相3線式配電線路の電圧降下の基礎式
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
ケーブルの許容電流の計算
一般問題 · 許容電流 / 電流減少係数 / 低圧屋内配線工事
低圧屋内配線工事に使用する600 Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形(軟銅線)、導体の直径2.0 mm、3心の許容電流[A]として、正しいものを1つ選びなさい。ただし、周囲温度は30 ℃以下、電流減少係数は0.70とする。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電線の許容電流は、単線の基準許容電流に電線管や多心ケーブル内への収容による電流減少係数を乗じて算出します。導体径2.0 mm(軟銅線)の基準許容電流は35 Aです。
解き方
- 導体直径2.0 mmのビニル絶縁電線の基準許容電流が35 Aであることを確認します。
- 与えられた電流減少係数0.70を乗じます:35×0.70=24.5 A。
- 端数処理規定により24 Aが選ばれます。
- 選択肢 イ不正解
- 直径1.6 mm(許容電流27 A)に係数0.70を乗じた値(18.9≒19 A)です。
- 選択肢 ロ正解
- 35 A × 0.70 = 24.5 A より、許容電流は24 Aとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 直径2.0 mmに対する誤った計算数値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 電流減少係数を掛ける前の基準許容電流(35 A)そのものの値です。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 導体径ごとの許容電流:1.6 mmは27 A、2.0 mmは35 A、2.6 mmは48 Aです。
間違えやすいところ
- 電流減少係数(0.70)を掛け忘れて基準許容電流の35 Aを選ばないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 別表第1(電線の許容電流)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
幹線からの分岐回路における電線の許容電流の最小値
配線設計 · 幹線分岐 / 許容電流 / 過電流遮断器
定格電流40 Aの過電流遮断器で保護された低圧屋内幹線から電線を分岐し、分岐点から10 mの位置に過電流遮断器を施設する場合、分岐点から過電流遮断器までの電線(a-b間)に要求される許容電流の最小値[A]として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
低圧幹線からの分岐回路において、過電流遮断器までの電線の長さが3 mを超える場合は幹線の過電流遮断器定格電流の35%以上(8 m以下の場合)、8 mを超える場合は55%以上の許容電流をもつ電線を使用する必要があります。
解き方
- 分岐点から過電流遮断器までの距離が10 mであり、8 mを超えている条件を確認する。
- 幹線の過電流遮断器の定格電流40 Aに規定の係数0.55を乗じて、最小許容電流を計算する(40 × 0.55 = 22 A)。
- 選択肢 イ不正解
- 10 Aは幹線の遮断器定格電流40 Aの25%に相当し、8 mを超える分岐線の基準を満たしていません。
- 選択肢 ロ不正解
- 14 Aは幹線の遮断器定格電流40 Aの35%(分岐長3 m超8 m以下の場合の基準)であり、本問の10 mには適用できません。
- 選択肢 ハ不正解
- 18 Aは幹線の過電流遮断器の定格電流の45%程度であり、規定の計算値(55%)と一致しません。
- 選択肢 ニ正解
- 分岐長が8 mを超えるため、40 A × 0.55 = 22 A以上の許容電流が必要となり適切です。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 分岐長3 m以下:制限なし(細くても可)
- 分岐長8 m以下:幹線の定格電流の35%以上
- 分岐長8 m超:幹線の定格電流の55%以上
間違えやすいところ
- 8 m以下の基準である35%(14 A)を誤って適用してしまうミス
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第149条(低圧幹線からの分岐)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧屋内配線の分岐回路とコンセントの適切な組合せ
配線設計 · 分岐回路 / 配線用遮断器 / コンセント定格 / 電線の太さ
低圧屋内配線の分岐回路の設計において、配線用遮断器の定格電流、分岐回路の電線の太さ(軟銅線)、およびコンセントの定格電流の組合せとして、適切なものはどれか。ただし、分岐点から配線用遮断器までは3 m、配線用遮断器からコンセントまでは8 mとし、兼用コンセントは用いないものとする。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
分岐回路の過電流遮断器の定格電流により、電線の太さ(最小太さ)および接続できるコンセントの定格電流が規定されています。20 A分岐回路では電線径1.6 mm以上かつコンセント定格20 A以下、30 A分岐回路では電線太さ5.5 mm²(または直径2.6 mm)以上かつコンセント定格20 A以上30 A以下でなければなりません。
解き方
- 各選択肢の遮断器定格に対する規定の電線最小太さとコンセント定格電流の範囲を確認する。
- イ:30 A分岐回路の電線太さは5.5 mm²以上(直径2.6 mm以上)が必要なため、直径2.0 mmは不適切。
- ロ:20 A分岐回路に接続できるコンセントは定格20 A以下であるため、30 Aコンセントは不適切。
- ハ:30 A分岐回路に接続できるコンセントは定格20 A以上30 A以下であるため、15 Aコンセントは不適切。
- ニ:20 A分岐回路において、電線径2.0 mm(基準の1.6 mm以上を満たす)と20 Aコンセントの組合せは基準に適合している。
- 選択肢 イ不正解
- 30 A分岐回路の電線は断面積5.5 mm²(直径2.6 mm)以上が必要であり、直径2.0 mmでは細すぎます。
- 選択肢 ロ不正解
- 20 A分岐回路に施設できるコンセントの定格電流は20 A以下でなければならず、30 Aのものは施設できません。
- 選択肢 ハ不正解
- 30 A分岐回路に施設できるコンセントの定格電流は20 A以上30 A以下であり、15 Aのものは施設できません。
- 選択肢 ニ正解
- 20 A分岐回路において電線径1.6 mm以上(2.0 mmは適合)であり、コンセント定格も20 A以下を満たしており適切です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 20 A分岐:電線径1.6 mm以上、コンセント20 A以下
- 30 A分岐:電線5.5 mm²(径2.6 mm)以上、コンセント20 A〜30 A
間違えやすいところ
- 30 A分岐回路に15 Aコンセントを取り付けられると勘違いする誤り
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第149条(分岐回路の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
金属製アウトレットボックスの用途
配線工事材料・工具 · アウトレットボックス / 金属管工事 / 器具取り付け
金属製アウトレットボックスの使用方法として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
アウトレットボックスは、金属管工事等において電線相互の接続、電線の引き入れや分岐、あるいは照明器具や配線器具の取り付けベースとして電線を引き出す目的で使用される金属製の箱です。配線用遮断器を集合設置するためには分電盤を用います。
解き方
- アウトレットボックスの本来の用途(電線接続、引き入れ、器具取付)を確認する。
- 配線用遮断器を集合設置する機器は分電盤(キャビネット)であることを照合し、不適切な用途を特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 配管の屈曲箇所や長距離配線で電線の引き入れを容易にするプルボックス的用途として適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 管内で電線を接続することは禁止されており、電線相互の接続はアウトレットボックス等の内部で行うため適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 配線用遮断器を集合して設置する容器は分電盤であり、アウトレットボックスの用途としては不適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 天井や壁面で照明器具や点滅器・コンセント等を取り付ける電線引き出し口として用いるのは適切な使用方法です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- アウトレットボックス:電線の接続・引き入れ・照明器具等の取り付け
- 配線用遮断器の集合設置:分電盤
間違えやすいところ
- プルボックスとアウトレットボックスの役割を混同する誤り
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第159条(金属管工事)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
移動電線へのビニルコードの使用制限
電気機器・材料 · コード / ビニルコード / 移動電線 / 電熱器具
使用電圧が300 V以下の屋内に施設する器具であって、付属する移動電線にビニルコードが使用できるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ビニルコード(平形ビニルコード等)は熱によって絶縁体が軟化・劣化しやすいため、高熱を発する電熱器具(こたつ、こんろ、トースター、アイロンなど)の移動電線への使用は禁止されています。電熱器具には袋打コードやゴムコードなどの耐熱性に優れたコードが使用されます。
解き方
- 各選択肢の器具を発熱器具(電熱器具)と非発熱器具(電動機機器など)に分類する。
- ロ(電気こたつ)、ハ(電気こんろ)、ニ(電気トースター)は発熱器具であるためビニルコードは使用不可と判断する。
- イ(電気扇風機)は非発熱器具であるためビニルコードが使用可能と判断する。
- 選択肢 イ正解
- 電気扇風機は発熱部をもたないため、付属する移動電線にビニルコードを使用することができます。
- 選択肢 ロ不正解
- 電気こたつは電熱器具であり熱が発生するため、ビニルコードではなく袋打コードやゴム絶縁コードなどを使用する必要があります。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気こんろは高温になる電熱器具であるため、熱に弱いビニルコードは使用できません。
- 選択肢 ニ不正解
- 電気トースターは電熱器具であるため、耐熱性のないビニルコードは使用できません。
覚えるポイント
- ビニルコードは熱に弱いため電熱器具には使用不可
- ラジオ、扇風機、電気スタンドなどの非電熱器具に使用可能
間違えやすいところ
- 電気こたつにビニルコードが使えると思い込んでしまう誤り
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第168条(配線等の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事の作業内容と使用工具の組合せ
配線工事材料・工具 · 工具 / プリカナイフ / 薄鋼電線管 / 金属可とう電線管
電気工事の作業と使用する工具の組合せとして、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気工事で使用する工具にはそれぞれ対象材料が定められています。金属管(厚鋼・薄鋼電線管)の切断には金切りのこを用い、プリカナイフは2種金属可とう電線管(プリカチューブ)の切断に用います。
解き方
- 各選択肢の作業と工具の対応を確認する。
- イ:キャビネットの穴あけにはノックアウトパンチャが適している(正しい)。
- ロ:木板の穴あけには羽根ぎり(木工用キリ)が適している(正しい)。
- ハ:電線やメッセンジャワイヤのたるみ取り(張線)には張線器(シメラ)が適している(正しい)。
- ニ:薄鋼電線管の切断にプリカナイフは使用できない(プリカナイフは金属可とう電線管用)ため、これが誤りである。
- 選択肢 イ不正解
- ノックアウトパンチャは配電盤や金属キャビネットに配管用の丸穴をあける油圧式等の工具であり、正しい組合せです。
- 選択肢 ロ不正解
- 羽根ぎりは電気ドリル等に取り付けて木板に大径の穴をあける工具であり、正しい組合せです。
- 選択肢 ハ不正解
- 張線器(シメラ)は架空線工事等で電線やメッセンジャワイヤを引っ張ってたるみを取る工具であり、正しい組合せです。
- 選択肢 ニ正解
- プリカナイフは金属可とう電線管(プリカチューブ)を切断する専用工具であり、薄鋼電線管の切断には金切りのこ等を用いるため誤りです。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- プリカナイフ:金属可とう電線管(プリカチューブ)の切断
- 薄鋼・厚鋼電線管の切断:金切りのこ、パイプカッタ
間違えやすいところ
- 金属管全般にプリカナイフが使えると誤認するミス
出題の前提:第二種電気工事士 学科試験 電気工事の施工方法・工具知識
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
三相かご形誘導電動機の特性
電気機器・材料 · 誘導電動機 / 始動電流 / 回転速度 / 回転方向
一般用低圧三相かご形誘導電動機に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
三相かご形誘導電動機の同期速度は Ns = 120f / P で表され、電源周波数 f に比例します。負荷が増すと滑りが増大して回転速度は低下します。始動時は静止しているため大きな始動電流(定格の5〜8倍)が流れます。また、電源3線のうち任意の2線を入れ替えることで回転磁界の向きが逆になり、逆回転させることができます。
解き方
- 各選択肢の電動機の特性を確認する。
- イ:誘導電動機は負荷トルクが増加すると滑りが大きくなり、回転速度がわずかに低下する(正しい)。
- ロ:じか入れ始動時の始動電流は全負荷電流の5〜8倍程度であるため、「2倍程度」という記述は誤り。
- ハ:同期速度は周波数に比例するため、周波数が60 Hzから50 Hzに下がると速度も低下する(正しい)。
- ニ:三相交流の任意の2相を入れ替えると相回転が逆になり、逆回転する(正しい)。
- 選択肢 イ不正解
- 負荷トルクが増大すると滑りsが大きくなるため、回転速度は同期速度からわずかに低下します(記述は正しい)。
- 選択肢 ロ正解
- 全電圧始動時の始動電流は全負荷電流の約5〜8倍の過大な電流が流れるため、「2倍程度」とする記述は誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 回転速度は電源周波数に比例するため、60 Hzから50 Hzになると速度は約5/6に低下します(記述は正しい)。
- 選択肢 ニ不正解
- 電源の3本のうちいずれか2本を入れ替えると回転磁界が反転して逆回転します(記述は正しい)。
覚えるポイント
- 全電圧始動の始動電流:全負荷電流の5〜8倍
- 逆回転の方法:3本中2本を入れ替える
- 同期速度 Ns = 120f / P(周波数に比例)
間違えやすいところ
- スターデルタ始動の電流低減(1/3倍)とじか入れ始動電流を混同する誤り
出題の前提:第二種電気工事士 学科試験 電気機器知識
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
直管LEDランプの特徴と取り扱い
電気機器・材料 · LEDランプ / 照明設備 / 蛍光灯器具 / 省エネルギー
直管LEDランプに関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
直管LEDランプは発光効率が高く長寿命・低消費電力という利点がありますが、従来の蛍光灯安定器回路との互換性に注意が必要です。器具の安定器を取り外す工事(バイパス工事)が必要なものや、専用の給電口金規格(JEL 801規格など)を採用したものがあり、無条件にすべての既存器具へそのまま取り付けることはできません。
解き方
- 直管LEDランプの特性および既存器具との適合性を整理する。
- イ:蛍光灯器具の安定器や回路方式によっては改造工事が必要であり、そのまま取り付けると発煙・発火事故等の恐れがあるため不適切。
- ロ:発光効率が高いため同等の明るさで消費電力が少ない(正しい)。
- ハ:電源内蔵型(制御装置内蔵)と電源外置型(別置・内蔵なし)の製品が存在する(正しい)。
- ニ:一般に蛍光灯(約6,000〜12,000時間)に対してLEDは約40,000時間と長寿命である(正しい)。
- 選択肢 イ正解
- 既存器具の安定器方式によってはそのまま使用できず、器具の改造や交換が必要となるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- LEDはエネルギー効率が高く、同じ全光束(明るさ)を得るための消費電力は蛍光灯より小さくなります(記述は正しい)。
- 選択肢 ハ不正解
- ランプ内に点灯回路(電源装置)を内蔵するタイプと、外部に専用電源を設けるタイプの両方が存在します(記述は正しい)。
- 選択肢 ニ不正解
- LEDランプの定格寿命は約40,000時間あり、一般的な蛍光灯よりも大幅に長寿命です(記述は正しい)。
覚えるポイント
- 直管LEDは既存の蛍光灯器具にそのまま取り付けられない場合がある(バイパス工事や専用器具が必要)
- LEDの特徴:長寿命・低消費電力
間違えやすいところ
- すべての既設器具にそのまま交換可能と思い込んでしまう誤り
出題の前提:第二種電気工事士 学科試験 照明器具・省エネルギー知識
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
配管材料(コンビネーションカップリング)の用途判定
配線工事材料・工具 · カップリング / 合成樹脂製可とう電線管 / PF管 / CD管
写真に示す材料(両側に合成樹脂製可とう電線管を接続するカップリング)の用途として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電線管相互の接続材料には用途ごとに専用の継手が用いられます。合成樹脂製可とう電線管相互には「合成樹脂製可とう電線管用カップリング」、硬質塩化ビニル管相互には「TSカップリング」、異種管相互には「コンビネーションカップリング」が用いられます。
解き方
- 写真の外観を確認する。両側が合成樹脂製可とう電線管(PF管・CD管)の差込口・接続構造となっている。
- 異種管接続用のネジ部や平滑な差し込み受口がなく、両端ともに可とう管用であることから「合成樹脂製可とう電線管相互の接続」であると判断する。
- 選択肢 イ正解
- 写真の器具は両端に合成樹脂製可とう電線管を接続するためのカップリングであり、用途として正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 可とう管と硬質ビニル管を接続するには、片側が接着受口となったコンビネーションカップリングを用います。
- 選択肢 ハ不正解
- 硬質ポリ塩化ビニル電線管相互の接続には、TSカップリング(接着剤を用いて接続する継手)を用います。
- 選択肢 ニ不正解
- 鋼製電線管と可とう管を接続するには、片側に鋼製管用ネジ加工が施されたコンビネーションカップリングを用います。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 可とう管相互:可とう管用カップリング
- 可とう管+硬質ビニル管/鋼製管:コンビネーションカップリング
- 硬質塩ビ管相互:TSカップリング
間違えやすいところ
- コンビネーションカップリング(異種管接続)と同一管同士のカップリングを見間違える誤り
出題の前提:第二種電気工事士 学科試験 配線器具・材料の鑑別
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答 p.1 ↗(www.shiken.or.jp)
配線器具の写真鑑別(電動機保護兼用配線用遮断器)
配線器具・材料・工具 · 配線用遮断器 / 電動機保護兼用
写真に示す器具の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
配線用遮断器(MCB)は過電流や短絡電流を遮断して電路を保護する機器です。電動機の始動時には定格電流の数倍の大きな始動電流が流れるため、通常の配線用遮断器では不要作動することがあります。電動機保護兼用タイプは始動電流で動作しにくく、定常時の過負荷で保護動作する特性を備えています。
解き方
- 写真の機器の外観を確認し、中央にある開閉操作用のトグルハンドルや銘板の表記を読み取ります。
- 漏電遮断器特有のテストボタンの有無を確認し、銘板に「配線用遮断器」「電動機保護兼用」と記載されていることから該当する名称を特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 漏電警報器は変流器(ZCT)等からの漏電信号を受けて警報ブザーや表示灯を動作させる装置であり、写真の手動操作ハンドル付き遮断器とは異なります。
- 選択肢 ロ不正解
- 電磁開閉器(マグネットスイッチ)は電磁接触器とサーマルリレーを組み合わせた装置で、外観に押しボタンや電磁石機構を備えており写真とは形状が異なります。
- 選択肢 ハ正解
- 写真の器具はモータ始動電流による誤遮断を防ぐ遅動特性などを備えた、配線用遮断器(電動機保護兼用)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 漏電遮断器には漏電検出時に回路を遮断する機構および動作テスト用の「テストボタン」が表面に設けられていますが、写真の機器にはテストボタンがありません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 漏電遮断器にはテストボタンが付いているが、配線用遮断器には付いていない点で見分けることができます。
間違えやすいところ
- 漏電遮断器と配線用遮断器の形状は酷似しているため、テストボタンの有無や銘板表示を見落とさないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈および内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
工具の写真鑑別(ホールソー)
工具・計測器 · ホールソー / 穴あけ工具
写真に示す工具の用途として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
配電盤や制御盤などの金属製キャビネットに電線管を接続する際、所定の大きさのノックアウト穴をあけるためにホールソー(ホルソー)が使用されます。外周にある円筒状の刃と中心のセンタードリルによって、薄い鋼板や鉄板に正確な円形の貫通穴を加工できます。
解き方
- 写真の工具の先端形状を確認し、中心にドリルビットがあり外周に円筒状ののこ刃が付いたホールソーであることを識別します。
- ホールソーの一般的な用途である「配電盤・制御盤等の鉄板(金属板)の穴あけ」を選択肢から選びます。
- 選択肢 イ不正解
- 金属管切り口の内面の面取りバリ取りにはクリックボール等に取り付けた「リーマ」を使用します。
- 選択肢 ロ正解
- 写真はホールソーであり、配電盤やプルボックスなどの鉄板(鋼板)に穴をあける用途に使用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 木柱の穴あけには木工用ドリルや木工ぎり(羽根ぎり等)を使用します。
- 選択肢 ニ不正解
- コンクリート壁の穴あけには振動ドリルやハンマードリル、コンクリートドリルビットを使用します。
覚えるポイント
- ホールソーは電気ドリルに装着して鉄板などの金属板に丸穴をあける工具です。
間違えやすいところ
- 面取り用のリーマや油圧式等のノックアウトパンチャと用途・形状を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:一般用電気工作物の施工用工具区分
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
リングスリーブ圧着接続(スリーブ選定と刻印)
配線工事の施工方法 · リングスリーブ / 圧着マーク / 終端接続
低圧屋内配線工事で、600 V ビニル絶縁電線(軟銅線)をリングスリーブ用圧着工具とリングスリーブ E 形を用いて終端接続を行った。接続する電線に適合するリングスリーブの種類と圧着マーク(刻印)の組合せで、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
リングスリーブE形による接続では、接続する心線の太さと本数に応じた適切なスリーブサイズを選定し、指定されたダイスで圧着して正しい刻印(圧着マーク)を残すことが義務付けられています。1.6 mm×2本のみ「小スリーブ・刻印○」となり、それ以外の小スリーブ範囲(1.6 mm×3~4本、1.6 mm×1本+2.0 mm×1本など)は「小スリーブ・刻印小」を用います。
解き方
- 各選択肢の電線の組み合わせにおける合計断面積(目安:1.6 mm=約2 mm²、2.0 mm=約3.5 mm²)を算出します。
- 1.6 mm×4本の断面積合計は約8 mm²であり、これは小スリーブ(ダイス:小、刻印:小)の適合範囲内であるため、中スリーブを用いる「ハ」が不適切と判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 1.6 mm 2本の接続は小スリーブを使用し、圧着マーク(刻印)を「○」とするのが正しい施工です。
- 選択肢 ロ不正解
- 1.6 mm 1本と2.0 mm 1本の接続は断面積合計約5.5 mm²であり、小スリーブを使用して圧着マーク「小」とするのが適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 1.6 mm 4本の接続は断面積合計約8 mm²であり、小スリーブを使用して圧着マーク「小」で圧着するのが適合基準です。中スリーブを使用するのは誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 1.6 mm 1本(約2 mm²)と2.0 mm 2本(約7 mm²)の合計は約9 mm²となり、小スリーブの範囲を超えるため中スリーブを使用して圧着マーク「中」とするのが適切です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 1.6 mm電線2本だけの圧着刻印は「○」、1.6 mmの3本および4本は「小スリーブで刻印小」になります。
間違えやすいところ
- 1.6 mmが4本あると本数が多いため「中スリーブ」を選びがちですが、4本までは小スリーブ(刻印:小)が適合します。
出題の前提:JIS C 9711(屋内配線用電線接続工具)および内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧屋内配線の施設場所と工事種類
配線工事の施工方法 · 金属線ぴ工事 / 金属ダクト工事 / ライティングダクト工事 / 施設場所の制限
使用電圧 100 V の屋内配線の施設場所による工事の種類について、「展開した場所で湿気の多い場所(a:金属線ぴ工事、b:金属ダクト工事、c:ライティングダクト工事)」および「点検できる隠ぺい場所で乾燥した場所(d:金属線ぴ工事、e:金属ダクト工事、f:ライティングダクト工事)」のうち、「施設できない工事」を全て選んだ組合せとして、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気設備の技術基準の解釈において、金属線ぴ工事、金属ダクト工事、ライティングダクト工事の施設場所は原則として「乾燥した場所」に限定されています。湿気の多い場所や水気のある場所にはこれら3種類の工事はいずれも施設することができません。
解き方
- 湿気の多い場所における各工事(金属線ぴ、金属ダクト、ライティングダクト)の可否を確認すると、いずれも乾燥した場所専用であるため施設不可(a、b、cすべて不可)となります。
- 点検できる隠ぺい場所で乾燥した場所について確認すると、金属線ぴ工事、金属ダクト工事、ライティングダクト工事はいずれも施設可能(d、e、fは施工可)となります。
- したがって「施設できない工事」をすべて選んだ組み合わせは a, b, c と決定されます。
- 選択肢 イ正解
- 金属線ぴ工事、金属ダクト工事、ライティングダクト工事は湿気の多い場所ではいずれも施設できないため、a、b、cのすべてが該当します。
- 選択肢 ロ不正解
- 金属ダクト工事(b)も湿気の多い場所には施設できないため、bが含まれておらず不十分です。
- 選択肢 ハ不正解
- 金属ダクト工事は点検できる隠ぺい場所で乾燥した場所(e)には施設できるため、誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 点検できる隠ぺい場所で乾燥した場所(d、e、f)はいずれも施設可能であるため、施設できない工事ではありません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 金属線ぴ、金属ダクト、ライティングダクトの3つは「乾燥した場所」限定で、湿気・水気のある場所には施設不可です。
間違えやすいところ
- 金属製であるため湿気に耐えられると誤認しがちですが、内部への水分侵入や結露による絶縁低下を防ぐため湿気のある場所には施工できません。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第159条、第162条、第165条
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
住宅用分電盤の工事(2極1素子遮断器の結線)
配線設計・施工方法 · 住宅用分電盤 / 単相3線式 / 2極1素子遮断器 / 中性線
単相 3 線式 100/200 V 屋内配線の住宅用分電盤の工事を施工した。記述として不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
単相3線式電路の中性線(接地側電線)に過電流引き外し素子を設けると、中性線側のみが先にトリップして中性線欠相状態となり異常電圧(軽負荷側に過電圧)が発生するおそれがあります。そのため2極1素子(2P1E)遮断器では、素子のある極に必ず非接地側の電圧側電線を接続し、素子のない側(N極)に中性線を接続します。また主開閉器の中性極にはヒューズ等の代わりに銅バーを挿入します。
解き方
- 住宅用分電盤の単相100 V分岐回路における2P1E遮断器の結線基準を確認します。
- 中性線は過電流素子のない側(N極)に接続し、素子のある側には電圧側(非接地側)電線を結線しなければならない基準に照らし、ニの記述が誤りであると特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 単相200 V回路は両極とも電圧線(対地電圧100 V)となるため、両極に過電流引き外し素子がある2極2素子(2P2E)遮断器を取り付ける必要があります。
- 選択肢 ロ不正解
- 100 V回路に2極2素子(2P2E)遮断器を取り付けることは安全上何ら問題ありません(両切り・両保護となり適切です)。
- 選択肢 ハ不正解
- 主開閉器の中性極が過電流で単独遮断して中性線欠相を起こさないよう、中性極には過電流保護のない銅バー(直結板)を取り付けます。
- 選択肢 ニ正解
- 2P1E遮断器の過電流素子側には非接地側(電圧側)電線を接続しなければならず、中性線を素子側に結線するのは誤った施工です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 2P1E遮断器では、素子のある極(L極)に電圧線、素子のない極(N極)に中性線を結線します。
間違えやすいところ
- 2極2素子遮断器を100 V回路に使ってはいけないと誤解することがありますが、2P2Eは100 Vでも使用可能です。
出題の前提:内線規程および電気設備の技術基準の解釈
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
D種接地工事の省略要件と施工基準
接地工事 · D種接地工事 / 接地工事の省略 / 漏電遮断器 / 水気のある場所
機械器具の金属製外箱に施す D 種接地工事に関する記述で、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
機械器具の金属製外箱への接地工事は感電防止のために義務付けられています。高感度高速形漏電遮断器を設けることで接地工事を省略できる緩和規定がありますが、「水気のある場所」では人体が濡れて接触抵抗が著しく低下し極めて危険であるため、漏電遮断器を設置しても接地工事の省略は認められません。
解き方
- 漏電遮断器の設置によるD種接地工事の省略規定の例外条件(水気のある場所での省略不可)を確認します。
- 選択肢ニは「水気のある場所」であるにもかかわらず漏電遮断器を取り付けたことで接地工事を省略しているため、明確に不適切と判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 二次側非接地の絶縁変圧器(3 kVA以下、二次側電圧300 V以下)の二次側電路に負荷を接続する場合、接地工事を省略することができます。
- 選択肢 ロ不正解
- D種接地工事の接地線には、直径1.6 mm以上の軟銅線を使用するため、直径1.6 mmのIV電線の使用は適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 移動式機器の接地線としてキャブタイヤケーブル等の多心コードを用いる場合、断面積0.75 mm²以上の1心を使用することが認められています。
- 選択肢 ニ正解
- 漏電遮断器による接地省略規定は水気のある場所には適用されず、水気のある場所では必ず接地工事を施工しなければなりません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 漏電遮断器を取り付けても「水気のある場所」では接地工事を省略できません。
間違えやすいところ
- 乾燥した場所では感度15 mA・動作0.1秒以下のELBで接地を省略できますが、「水気のある場所」というキーワードを見落として省略可能と判断してしまう誤りが多く見られます。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第29条
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
雨線外金属管工事の末端処理材料
配線工事の施工方法 · エントランスキャップ / ターミナルキャップ / 雨線外 / 金属管工事
図に示す雨線外に施設する金属管工事の末端 A(垂直配管の上端)又は B(水平配管の端)部分に使用するものとして、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
屋外や雨線外の金属管工事において、管端から雨水が管内に浸入するのを防ぐために末端用部材を取り付けます。垂直配管の上端には雨水が管内に流れ込まない傘状構造を持つ「エントランスキャップ」を使用します。一方、水平配管の端末や下向きの垂直配管の端には「ターミナルキャップ」または「エントランスキャップ」を使用できます。
解き方
- A部分が垂直配管の上端であり、B部分が水平配管の端末であることを図面から読み取ります。
- 雨水が上から直接侵入しやすい垂直配管の上端(A)にはエントランスキャップが必須であり、ターミナルキャップは使用できないことを適用してニを不適切と判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 垂直配管の上端であるA部分には、雨水の浸入を防ぐためにエントランスキャップを使用するのが正しい施工です。
- 選択肢 ロ不正解
- 水平配管の端末であるB部分には、雨水浸入防止用としてターミナルキャップを使用することができます。
- 選択肢 ハ不正解
- 水平配管の端末であるB部分にエントランスキャップを下向き等にして使用することは適切です。
- 選択肢 ニ正解
- ターミナルキャップは垂直上向き配管の上端(A部分)には使用できません(雨水が管内に侵入するため)。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 垂直配管の上端(上向き管端)には必ずエントランスキャップを用います。
間違えやすいところ
- エントランスキャップとターミナルキャップの形状や用途を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第159条および内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
一般用電気工作物の竣工検査手順
検査・測定 · 竣工検査 / 検査の順序 / 目視点検 / 試送電
一般用電気工作物の竣工(新増設)検査に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気工作物の竣工検査では、電路に重大な欠陥や絶縁不良、短絡・地絡の危険がないことを送電前に確実に確認しなければなりません。そのため、手順は必ず「①点検(目視確認)」→「②測定及び試験(接地抵抗測定、絶縁抵抗測定、導通確認など)」→「③通電試験(試送電・動作確認)」の順序で行われます。
解き方
- 竣工検査の手順において、通電(送電)を行う前に絶縁抵抗や接地抵抗の測定を行う必要がある安全原則を確認します。
- 選択肢イに記載された「点検 → 通電試験 → 測定及び試験」という順序は、安全確認前に送電してしまうため危険であり誤りであると特定します。
- 選択肢 イ正解
- 正しい検査手順は「点検」→「測定及び試験」→「通電試験(試送電)」の順であり、通電試験を測定の前に行う記述は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 目視点検では器具の配置、配線工事の方法、防護措置などが技術基準等に適合しているかを目視で点検します。
- 選択肢 ハ不正解
- 通電試験(試送電)は安全確認後に実際に受電させ、機器の動作、電圧の確認、回転機器の回転方向などを確認します。
- 選択肢 ニ不正解
- 測定及び試験では絶縁抵抗計や接地抵抗計等を用いて電路の絶縁性能や接地抵抗値を測定し基準適合性を判定します。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 竣工検査の手順は「点検」→「測定・試験」→「通電試験(試送電)」の順番です。
間違えやすいところ
- 電気を通してから絶縁測定をするのではなく、絶縁が安全であることを確認してから通電するという安全の基本を逆に覚えないようにしましょう。
出題の前提:電気事業法および電気設備の技術基準の解釈・内線規程における竣工自主検査手順
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式回路の中性線断線時の電圧異常
配線設計・電気理論 · 単相3線式 / 中性線断線 / 電圧不平衡
図のような単相3線式100/200 V回路において、開閉器を投入して機器Aの両端の端子間電圧を測定したところ150 Vを示した。この電圧異常の原因として考えられるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
単相3線式回路で中性線が断線すると、負荷のインピーダンスの大きさに反比例(抵抗値に比例)して外側線間電圧(200 V)が分圧され、軽負荷側に過電圧が加わります。
解き方
- 正常時の中性線が健全な状態では、機器A・Bともに中性線との間に接続されているため各々100 Vが印加されることを確認する。
- 中性線が断線すると機器Aと機器Bが直列に接続されて200 Vが印加され、インピーダンスの比率によって電圧がアンバランスとなり150 Vなどの異常電圧が現れる。
- 選択肢 イ不正解
- 機器Aの内部が断線している場合、機器Aには電流が流れず、端子間電圧は正常な電源電圧100 Vがそのまま測定されます。
- 選択肢 ロ不正解
- a線が断線している場合、電源からの非接地側電圧が供給されないため、機器Aの両端の電圧は0 Vになります。
- 選択肢 ハ不正解
- b線が断線している場合、機器Aは健全なa線と中性線の間に接続されたままであるため、正常な100 Vが測定されます。
- 選択肢 ニ正解
- 中性線が断線すると、機器Aと機器Bの直列回路に200 Vが印加され、分圧によって機器Aに150 V(機器Bに50 V)の異常電圧が発生します。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 単相3線式の中性線欠相(断線)時は、両外側線の200 Vが負荷の直列接続に加わり異常電圧が発生する。
間違えやすいところ
- 外側線が断線した場合は電圧が0 Vになることと、中性線断線による過電圧の発生を混同しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第14条(過電流遮断器の施設)等
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
接地抵抗計(電池式)の測定原理と取り扱い
検査・測定 · 接地抵抗計 / 接地抵抗測定 / 測定電圧
電池式の接地抵抗計に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
土壌中に直流電流を流すと電解作用や分極作用が生じて正確な測定ができないため、接地抵抗計はインバータ回路等により交流電源を作り出して出力端子から印加します。
解き方
- 接地抵抗測定の手順として、電池容量の確認および測定誤差を防ぐための地電圧の確認が必要であることを思い出す。
- 接地電極間に直流を流すと分極作用が発生するため、接地抵抗計の測定用出力電圧は交流であるという基本原理を適用して誤りを見出す。
- 選択肢 イ不正解
- 記述は正しい。接地抵抗計の表示方式にはデジタル表示形と指針(アナログ)表示形の両方が存在します。
- 選択肢 ロ正解
- 記述は誤り。測定用出力電圧に直流を用いると土壌の電気分解・分極作用が生じるため、交流電圧(数100Hz〜数kHz)を出力します。
- 選択肢 ハ不正解
- 記述は正しい。正確な測定を行うため、測定前には必ずバッテリーチェック(電池容量の確認)を行います。
- 選択肢 ニ不正解
- 記述は正しい。大地に浮遊する漏洩電流による地電圧が大きいと測定値に誤差を生じるため、許容値以下であることを事前に確認します。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 接地抵抗計の測定端子出力は「交流電圧」(分極作用を防ぐため)である。
間違えやすいところ
- 絶縁抵抗計(直流電圧を印加)と接地抵抗計(交流電圧を印加)の測定電源の違いを取り違えないように注意する。
出題の前提:JIS C 1304 接地抵抗計
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
クランプ形漏れ電流計の特徴と測定原理
検査・測定 · クランプ形漏れ電流計 / 漏れ電流測定 / クランプメータ
クランプ形の漏れ電流計に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
漏電の保安管理では1 mA以下の微小電流を検出する必要があるため、漏れ電流計は高透磁率の磁性体コアやシールド構造、信号増幅回路を備えて極めて高い感度を実現しています。
解き方
- 漏れ電流計が対象とする測定電流のオーダー(mA単位の微小電流)と、負荷電流測定用の電流計(数A〜数百A単位)を比較する。
- 微小電流を検出するためには高感度な設計が不可欠であることから、「感度が低い」とする記述が誤りであると判断する。
- 選択肢 イ正解
- 記述は誤り。漏れ電流計は微小なmA単位の電流を測定するために、負荷電流測定用よりも感度を高く設計されています。
- 選択肢 ロ不正解
- 記述は正しい。接地線をクランプするだけで安全に測定でき、回路や接地線を開放・切断する必要がありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 記述は正しい。mA単位の漏れ電流測定専用機器のほか、レンジ切替で通常の負荷電流(A単位)を測定できる機器も普及しています。
- 選択肢 ニ不正解
- 記述は正しい。微小な検出信号を増幅するための増幅回路が内蔵されており、mA単位の高精度な測定が可能です。
覚えるポイント
- 漏れ電流計は微小電流(mA)を捉えるため、一般の電流計よりも「高感度」である。
間違えやすいところ
- 測定レンジが小さい(微小)ことを「感度が低い」と勘違いしないように注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第14条、内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工作物の保安に関する法令の規定
法令 · 電気工事士法 / 電気事業法 / 電気用品安全法 / 技術基準省令
電気工作物の保安に関する法令についての次の記述のうち、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気工事士法は、電気工事の欠陥による災害を防止するため、電気工事に従事する者の「資格」と作業上の「義務」を定めて安全を担保することを法的な目的としています。
解き方
- 各選択肢の根拠法令(電気工事士法、電気事業法、電気用品安全法、技術基準省令)の条文目的・規定事項を照合する。
- 電気工事士法第1条の文言「資格及び義務を定め」を確認し、選択肢イの「資格及び権利」という記述が誤りであることを特定する。
- 選択肢 イ正解
- 記述は誤り。電気工事士法第1条には「電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め」と規定されており、「権利」ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 記述は正しい。一般用電気工作物および事業用電気工作物の区分や定義は電気事業法第38条等において規定されています。
- 選択肢 ハ不正解
- 記述は正しい。電気用品安全法第28条において、電気工事士等の工事における表示のない電気用品の使用制限が規定されています。
- 選択肢 ニ不正解
- 記述は正しい。電気設備に関する技術基準を定める省令第4条(人体等の安全)等に基本方針として明記されています。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 電気工事士法第1条の目的は「資格及び義務」を定めること(「権利」ではない)。
間違えやすいところ
- 「権利」という言葉を違和感なく読み飛ばしてしまい見落としやすいので条文定義に注意する。
出題の前提:電気工事士法 第1条(目的)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気用品安全法における特定電気用品の表示
法令 · 電気用品安全法 / 特定電気用品 / PSEマーク
「電気用品安全法」における電気用品に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気用品安全法では、構造や使用状況から特に危険・障害が生じるおそれが多いものを「特定電気用品」として菱形PSE(<PS>E)、それ以外の電気用品を丸形PSE((PS)E)と区分して定めています。
解き方
- 電気用品安全法における特定電気用品と特定電気用品以外の電気用品の表示マークの区別を確認する。
- 選択肢ロの丸枠のPSE記号および「(PS)E」は「特定電気用品以外の電気用品」に付すものであるため、これが誤りであると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 記述は正しい。届出製造・輸入事業者は、技術基準適合等の義務を履行したときに規定の表示を付すことができます(第10条)。
- 選択肢 ロ正解
- 記述は誤り。特定電気用品に付されるのは「菱形の中にPSE」または「<PS>E」です。丸形のマークや「(PS)E」は特定電気用品以外の表示です。
- 選択肢 ハ不正解
- 記述は正しい。販売事業者は、承認を受けた場合などを除き、適合表示のない電気用品を販売または販売目的で陳列してはなりません(第27条)。
- 選択肢 ニ不正解
- 記述は正しい。電気工事士等は、表示の付されていない電気用品を工事に使用してはならないと規定されています(第28条)。
覚えるポイント
- 特定電気用品=菱形PSE・<PS>E、特定電気用品以外の電気用品=丸形PSE・(PS)E。
間違えやすいところ
- 菱形PSEと丸形PSEの対象器具の分類を逆にして覚えてしまうミスに注意する。
出題の前提:電気用品安全法 第10条、第27条、第28条、施行規則別表第6
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気設備技術基準における低圧区分の定義
法令 · 電圧の区分 / 低圧 / 技術基準省令
「電気設備に関する技術基準を定める省令」に定められている電圧の「低圧」の区分として、正しい組合せはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
感電や絶縁破壊のリスクに関して交流は直流よりも実効値に対する最大値が高いため、低圧のしきい値は交流が600 V以下、直流が750 V以下と定められています。
解き方
- 電気設備に関する技術基準を定める省令における電圧区分の定義を思い出す。
- 低圧の基準値として「直流750 V以下」「交流600 V以下」の組合せを選択肢ロから見出す。
- 選択肢 イ不正解
- 直流を600 V以下とするのは誤りです。直流の低圧限度は750 V以下と規定されています。
- 選択肢 ロ正解
- 正しい記述です。省令第2条第1号により、低圧は「直流にあっては750 V以下、交流にあっては600 V以下」と定められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 直流と交流の数値が逆になっています。低圧は直流が750 V以下、交流が600 V以下です。
- 選択肢 ニ不正解
- 交流を750 V以下とするのは誤りです。交流の低圧限度は600 V以下です。
覚えるポイント
- 低圧区分:直流は750 V以下、交流は600 V以下。
間違えやすいところ
- 直流と交流の数値を逆に覚えてしまう(交流750 V、直流600 Vと誤認する)間違いが多い。
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条(電圧の種別等)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図記号の名称(ジョイントボックス)
配線図 · 配線図記号 / ジョイントボックス / 接続箱
配線図の①で示す図記号(●)の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
JIS C 0303構内電気設備の配線用図記号において、電線の接続箇所に設けるジョイントボックスは塗りつぶした円記号「●」で表されます。
解き方
- 配線図の①で指示された記号が「●」(黒丸)であることを確認する。
- 配線図記号の定義に照らし、黒丸「●」が「ジョイントボックス」であることを選択肢ニから選定する。
- 選択肢 イ不正解
- プルボックスの図記号は正方形に「□」または四角形内に記号を付したものが用いられます。
- 選択肢 ロ不正解
- VVF用ジョイントボックスの図記号は、○の中に「V」や専用の記号で示され、黒丸塗りつぶしとは異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- JIS規格の標準記号名称としては「ジョイントボックス」が正式名称です。
- 選択肢 ニ正解
- 正しい。塗りつぶした丸記号「●」は「ジョイントボックス(接続箱)」を示します。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 黒丸「●」はジョイントボックス。四角形「□」はプルボックス。
間違えやすいところ
- VVF用ジョイントボックス(○にVなど)やプルボックスと図記号の形状を取り違えないように注意する。
出題の前提:JIS C 0303 構内電気設備の配線用図記号
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図記号の器具名称(ワイドハンドル形点滅器)
配線図 · 配線図記号 / 点滅器 / ワイドハンドル形
配線図の②で示す図記号(●の右側に添字W)の器具の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
配線図記号において点滅器(スイッチ)は「●」で表され、その特性や形状を表す添字として「W」が付く場合はワイドハンドル形点滅器(操作面が大きく押しやすいスイッチ)を意味します。
解き方
- 配線図の②に示された図記号が点滅器記号「●」の横に文字「W」が付されたものであることを読み取る。
- 文字「W」はワイドハンドル形(Wide handle)を表すため、「ワイドハンドル形点滅器」であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 一般形点滅器の場合は添字記号のない単なる黒丸「●」で表されます。
- 選択肢 ロ不正解
- 調光器の場合は点滅器記号の傍記に三角形の矢印や調光用記号などが用いられます。
- 選択肢 ハ不正解
- 本器具は点滅器(スイッチ)であり、調光機能を持った調光器ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 正しい。点滅器記号「●」に添字「W」が付されているため、ワイドハンドル形点滅器を示します。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 点滅器「●」に添字「W」は「ワイドハンドル形点滅器」を表す。
間違えやすいところ
- Wを防雨形(WP: Waterproof)や確認表示灯付(L)などと混同しないようにする。
出題の前提:JIS C 0303 構内電気設備の配線用図記号
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
引込線・幹線工事の種類
配線図 · 幹線工事 / ケーブル工事 / 配線図記号
配線図の③で示す部分の工事の種類として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
住宅の引込口から電力量計を経て屋内分電盤に至る低圧幹線には、一般に架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル等のケーブルを用いたケーブル工事が施工されます。
解き方
- 配線図の③の位置を確認し、屋外引込口から電力量計を経由して分電盤へ至る幹線部分であることを把握します。
- 木造住宅の屋外および外壁貫通部の幹線配線として適切な工事種類(ケーブル工事(CVT))を選択します。
- 選択肢 イ正解
- 引込線取付点から電力量計および屋内分電盤に至る幹線工事としてCVTを用いたケーブル工事が適しています。
- 選択肢 ロ不正解
- 金属線ぴ工事は乾燥した屋内の露出場所等に限られ、屋外の幹線引き込み部分には使用できません。
- 選択肢 ハ不正解
- 金属ダクト工事は乾燥した露出場所等に用いられるものであり、住宅の屋外幹線には施設しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 配線図において金属管工事の指示記号はなく、ケーブル工事が適用されています。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- CVTはトリプレックス形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルの略記号です。
間違えやすいところ
- 金属管工事の表記がないのに管路と誤認しないよう配線記号と凡例を確認することが重要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第168条(配線工事の種類)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
分電盤主開閉器の選定
配線図 · 漏電遮断器 / 単相3線式 / 中性線欠相保護
配線図の④で示す部分に施設する機器として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
単相3線式電路の主開閉器に施設する漏電遮断器(BE)は、3極のうち両外側線に過電流素子を設けた3極2素子(3P2E)とし、中性線欠相時の異常電圧による機器焼損を防止するため中性線欠相保護付を用います。
解き方
- 1階分電盤(L-1)結線図の④の記号を確認すると、「BE」「3P」「60A」「30mA」「欠相保護付」の文字があります。
- BEは過負荷保護付漏電遮断器を表し、単相3線式用は中性線に素子を入れない3極2素子となるため、該当する名称を特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 配線用遮断器(B)ではなく、感度電流30mAの漏電遮断器(BE)が指定されています。
- 選択肢 ロ正解
- 記号BE・3P・30mA・欠相保護付より、3極2素子漏電遮断器(過負荷保護付,中性線欠相保護付)が正確に合致しています。
- 選択肢 ハ不正解
- 単相3線式の中性線には過電流素子を設けてはならないため、3極3素子ではなく3極2素子を使用します。
- 選択肢 ニ不正解
- 単相3線式幹線を引き込む主幹開閉器であるため、2極ではなく中性極を含む3極の遮断器が必要です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- BEは過負荷保護付漏電遮断器、単相3線式の主幹は3P2Eの中性線欠相保護付を使用します。
間違えやすいところ
- 単相3線式回路で極数と素子数を誤り3P3Eや2P2Eを選ばないよう注意が必要です。
出題の前提:内線規程・配線器具規格
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
電路と大地間の絶縁抵抗の最小値
配線図 · 絶縁抵抗 / 対地電圧 / 単相3線式
配線図の⑤で示す部分の電路と大地間の絶縁抵抗として、許容される最小値[MΩ]はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電路の絶縁抵抗の基準値は「対地電圧」によって決定されます。対地電圧150V以下の電路では0.1MΩ以上、対地電圧150V超300V以下の電路では0.2MΩ以上が必要です。単相3線式電路は中性点が接地されているため、線間電圧が200Vであっても対地電圧は100Vとなります。
解き方
- ⑤で示される回路が1階分電盤(L-1)結線図内のルームエアコン(単相200V)分岐回路であることを確認します。
- 電源系統が単相3線式100/200Vであり中性線接地のため、対地電圧が100V(150V以下)であることを導きます。
- 対地電圧150V以下の電路に対する絶縁抵抗の許容最小値である0.1MΩを選定します。
- 選択肢 イ正解
- 対地電圧が150V以下のため、電路と大地間の絶縁抵抗の許容最小値は0.1MΩです。
- 選択肢 ロ不正解
- 0.2MΩは対地電圧が150Vを超える場合(三相200V非接地配線など)の基準値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 0.4MΩは使用電圧が300Vを超える低圧電路における基準値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 1.0MΩは新設時の竣工時推奨値などであり、法令で許容される最小値ではありません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 単相3線式100/200V電路の対地電圧は常に100Vなので、絶縁抵抗の基準値は0.1MΩ以上です。
間違えやすいところ
- 線間電圧200Vに惑わされて対地電圧150V超の0.2MΩを選定しないよう注意してください。
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令第58条
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
照明器具の配線図記号
配線図 · 配線図記号 / ペンダントライト / 照明器具
配線図の⑥で示す部分に照明器具としてペンダントを取り付けたい。該当する図記号はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
JIS C 0303における構内電気設備の配線用図記号では、一般照明器具(天井直付)を丸記号で示し、ペンダント器具は丸の中に水平の実線1本を入れて表します。
解き方
- 問題文より求められている照明器具が「ペンダント」であることを確認します。
- JIS配線図記号と各選択肢を照合し、丸内に水平直線が引かれた図記号(ニ)をペンダントとして特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 丸の中に「CL」と書かれた図記号は、シーリングライト(天井直付け蛍光灯・LED灯)を示します。
- 選択肢 ロ不正解
- 丸の中に「CH」と書かれた図記号は、シャンデリアを示します。
- 選択肢 ハ不正解
- 花弁状の装飾記号はシャンデリア等を表す旧記号等の形状であり、ペンダントではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 丸の中に水平線が1本入った図記号がペンダント(コード吊り照明器具)の図記号です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- ペンダントは丸の中に横線1本、シーリングはCL、シャンデリアはCHで表します。
間違えやすいところ
- シャンデリア(CH)やシーリング(CL)の傍記表示とペンダント図記号を混同しないようにしましょう。
出題の前提:JIS C 0303(構内電気設備の配線用図記号)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
接地工事の種類と接地抵抗値の緩和
配線図 · D種接地工事 / 接地抵抗値 / 漏電遮断器による緩和
配線図の⑦で示す部分の接地工事の種類及びその接地抵抗の許容される最大値[Ω]の組合せとして、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
使用電圧300V以下の低圧用機器の外箱等に施す接地工事はD種接地工事であり、接地抵抗値の原則は100Ω以下です。ただし、電路に定格感度電流100mA以下・動作時間0.5秒以内の漏電遮断器を施設する場合、接地抵抗値は500Ω以下に緩和されます。
解き方
- ⑦の位置が居間の単相200Vルームエアコン用コンセントの接地端子(接地極)であることを確認します。
- 使用電圧が200V(300V以下)であるため、施工すべき接地工事はD種接地工事と判断します。
- 配線図の注意事項3および結線図より、電源側に定格感度電流30mA・動作時間0.1秒以内の漏電遮断器が施設されているため、D種接地抵抗値の上限が500Ωに緩和される規定を適用します。
- 選択肢 イ不正解
- A種接地工事は高圧機器等に施設する接地工事であり、200Vの家庭用エアコンには適用しません。
- 選択肢 ロ不正解
- A種接地工事の抵抗値は10Ω以下であり、工事種別・数値ともに誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 漏電遮断器(感度電流30mA・0.1秒以内)が施設されているため、抵抗値は100Ωではなく500Ω以下に緩和されます。
- 選択肢 ニ正解
- 低圧300V以下なのでD種接地工事であり、0.5秒以内の漏電遮断器が設置されているため接地抵抗値は500Ω以下となります。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 0.5秒以内の漏電遮断器があれば、D種接地抵抗値は100Ωから500Ωに緩和されます。
間違えやすいところ
- 漏電遮断器の有無・仕様を確認せずに原則値である100Ωを選んでしまう誤りに注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第29条
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
3路スイッチ部分の最少心線数
配線図 · 3路スイッチ / 心線数 / 配線条数
配線図の⑧で示す部分の最少電線本数(心線数)はどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
3路スイッチ回路では、電源側または負荷側の電線1本(端子0に接続)と、2箇所の3路スイッチ間を結ぶ2本の連絡線(端子1・3に接続)が必要となるため、スイッチボックス単独への引き下げ線には最少で3本の心線が必要です。
解き方
- 配線図の⑧の位置を確認すると、ジョイントボックス⑮から階段上り口にある3路スイッチ「セ」へ向かう配線であることがわかります。
- このスイッチボックスには他に並列接続される器具や片切スイッチはなく、3路スイッチ「セ」1個のみが設置されています。
- 3路スイッチを機能させるために必要な電線本数を数えると、固定端子(0番)用の電線1本と連絡端子(1番・3番)用の電線2本の合計3本となります。
- 選択肢 イ不正解
- 通常の片切スイッチであれば2本ですが、3路スイッチでは連絡線が2本必要なため2本では配線できません。
- 選択肢 ロ正解
- 3路スイッチへの配線には、共通端子用の電線1本と連絡線2本の合計3本が必要です。
- 選択肢 ハ不正解
- 4路スイッチや他系統の渡り線がある場合は4本以上必要ですが、本箇所は単独の3路スイッチのため3本で足り耐えます。
- 選択肢 ニ不正解
- 5本は過剰であり、最少電線本数としては不適切です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 単独設置の3路スイッチに必要な心線数は、共通線1本+連絡線2本の計3本です。
間違えやすいところ
- 通常の片切スイッチの2本と混同しないこと、ボックス内に他のスイッチやコンセントが同居していないか確認することが肝要です。
出題の前提:構内電気設備の配線設計・内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
小勢力回路の最大使用電圧
配線図 · 小勢力回路 / チャイム / 使用電圧
配線図の⑨で示す部分の小勢力回路で使用できる電圧の最大値[V]はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
小勢力回路とは、小型変圧器(ベル用変圧器等)から電源を供給される回路で、最大使用電圧が60V以下の電路を指します。電圧区分に応じて変圧器の二次短絡電流制限や過電流遮断器の施設基準が定められています。
解き方
- ⑨で示された玄関先の押しボタンおよび呼出チャイム回路が「小勢力回路」であることを確認します。
- 電気設備の技術基準における小勢力回路の定義・施設基準を参照し、使用可能な最大使用電圧が60Vであることを特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 24Vは火災報知設備等の二次側電圧としてよく用いられますが、小勢力回路の規定上の最大値ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 30Vは小勢力回路の電流制限等の区分値の一つですが、使用できる最大電圧値ではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 40Vは小勢力回路の法令上の最大使用電圧ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 小勢力回路で使用できる最大電圧は、技術基準の規定により60V以下と定められています。
覚えるポイント
- チャイムなどの小勢力回路の最大使用電圧は「60V」です。
間違えやすいところ
- 二次短絡電流制限の区分(30V以下など)と最大使用電圧の60Vを混同しないようにしましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第181条
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
波付硬質合成樹脂管の記号
配線図 · FEP / 波付硬質合成樹脂管 / 地中埋設管
配線図の⑩で示す部分の配線工事で用いる管の種類として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
構内電気設備の配線図記号において、管の種類を表す英字略号として、波付硬質合成樹脂管には「FEP」、硬質ポリ塩化ビニル電線管には「VE」、耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管には「HIVE」が用いられます。
解き方
- 配線図の⑩で示された屋外埋設配管の傍記表示を確認すると「(FEP)」と記載されています。
- FEPに対応する電線管の名称が「波付硬質合成樹脂管」であることを判断します。
- 選択肢 イ正解
- 記号「FEP」は波付硬質合成樹脂管(地中埋設用波付硬質ポリエチレン管)を表します。
- 選択肢 ロ不正解
- 硬質ポリ塩化ビニル電線管の記号は「VE」です。
- 選択肢 ハ不正解
- 耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管の記号は「HIVE」です。
- 選択肢 ニ不正解
- 耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管はHIVP等で表され、電線管用記号FEPとは一致しません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- FEP=波付硬質合成樹脂管、VE=硬質ポリ塩化ビニル電線管、HIVE=耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管です。
間違えやすいところ
- PF管(合成樹脂製可とう電線管)やVE管などの他の樹脂管記号とアルファベットを取り違えないよう整理しましょう。
出題の前提:JIS C 0303(構内電気設備の配線用図記号)
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
スイッチ裏面の結線
配線図 · スイッチ結線 / 渡り線 / 片切スイッチ
配線図の⑪で示す部分(3階の屋上出入口付近)において、2個の点滅器を器具の裏面から見た配線接続として、適切なものを1つ選びなさい。ただし、電線の色別は白色を電源からの接地側電線、黒色を電源からの非接地側電線とする。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
片切スイッチを複数設置する場合、電源からの非接地側電線(黒色)を一方のスイッチの電源側端子に接続し、渡り線を用いて他方のスイッチへ並列に送ります。スイッチに接地側電線(白色)を接続してはならず、負荷側端子からはそれぞれの照明器具へ向かう点滅線(返り線)を接続します。
解き方
- 配線図⑪のスイッチ配置を確認し、屋上照明用と階段・室内用の片切スイッチ2個に対して電源非接地側(黒)を並列供給する構成を把握します。
- 器具裏面で黒線が一方に入力され渡り線(黒)でもう一方のスイッチに渡され、それぞれのスイッチから各負荷への電線が出ているハを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- スイッチ端子に電源からの接地側電線(白色)を直接接続すると短絡事故や誤動作の原因となるため不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 2心ケーブルの白線を負荷への返り線として利用せず、結線方法の整合が取れていないため不適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 電源の非接地側(黒)を渡り線で2つのスイッチに並列接続し、各負荷へ白色線を返り線として配線しており適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 一方のスイッチの出力側から他方のスイッチへ渡り線を入れるとスイッチ同士が直列接続になってしまうため不適切です。
覚えるポイント
- 片切スイッチの渡り線は電源非接地側(黒色)同士を並列に接続する。
間違えやすいところ
- スイッチ裏面の接続穴で直列接続にしてしまったり、接地側(白線)を接続してしまうミスに注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈、内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
分岐回路配線に必要なケーブル
配線図 · ケーブル工事 / 心線数 / 回路分離
配線図の⑫で示す部分の配線工事に必要なケーブルとして、心線数が最少となる適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
定格電圧や系統が異なる配線(単相100V回路と単相200V専用回路)を通過させる場合、同一の多心ケーブルに相乗りさせず、回路ごとに独立したケーブルを用いて施工します。
解き方
- ⑫で示す配線区間を通過する負荷回路を配線図および分電盤結線図から読み解き、単相100V回路と単相200Vルームエアコン回路の2系統が通ることを確認します。
- それぞれの回路に電源供給用の2心ケーブルが1本ずつ必要となるため、最少ケーブル構成は2心ケーブル2本(計4心)であるハを導き出します。
- 選択肢 イ不正解
- 2心ケーブル1本では100V回路と200V回路の2系統を配線することができず心線数が不足します。
- 選択肢 ロ不正解
- 3心ケーブル1本では電圧や保護系統の異なる100V回路と200V回路を分離して配線できないため不適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 100V回路用に2心ケーブル1本、200Vエアコン専用回路用に2心ケーブル1本の合計2本を用いる構成が適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 合計5心となり、この区間を通過する負荷への配線に必要な最少心線数を超えているため不適切です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 異なる分岐回路(特に100Vと200V)はそれぞれ専用のケーブルで配線する。
間違えやすいところ
- 単に心線の本数だけでまとめて1本の多心ケーブルを選定してしまわないように注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈、内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線器具の判別(250V接地極付コンセント)
配線図 · コンセント / 図記号 / 定格電圧・電流
配線図の⑬で示す図記号の器具の外観写真として、適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
単相200Vのルームエアコン等に使用されるコンセントは、一般の100V用プラグの誤挿入を防止するため、定格「20A 250V」に応じた専用の刃受形状(片側がL字状のエルバー形など)および接地極が設けられています。
解き方
- 配線図⑬の図記号を確認し、コンセント記号に傍記「20A 250V」および接地極付「E」が付されていることを読み取ります。
- 選択肢の写真から、250V・20A定格に対応した特有の刃受形状(エルバー形)を持つ器具ロを特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 写真は100V用の接地極・接地端子付コンセントであり、250V用器具ではないため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 20A 250V 接地極付(エルバー形)のコンセント外観写真であり、図記号の傍記と一致して適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 写真は単相100V 15A用の一般形ダブルコンセントであり、200Vエアコン用器具とは異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- 写真はスイッチ器具であり、配線図⑬が示すコンセントの図記号とは器具の種類が異なります。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 250V 20A用コンセントは片側がL字のエルバー形刃受と接地極穴を持つ。
間違えやすいところ
- 15A 125V用の接地極付コンセントと250V用コンセントの刃受形状を取り違えないように注意する。
出題の前提:JIS C 0303 構内電気設備の配線用図記号
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
ジョイントボックス内のリングスリーブ接続(⑭)
配線図 · リングスリーブ / 圧着接続 / 複線図
配線図の⑭で示すボックス内の電線接続をすべて圧着接続とする場合、使用するリングスリーブの種類と最少個数の組合せとして、正しいものを1つ選びなさい。ただし、使用する電線は特記のないものはVVF1.6とする。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
リングスリーブE形による圧着接続では、接続する心線の太さと本数(合計断面積)に応じてスリーブサイズを選定します。1.6mm電線の場合、4本までは小スリーブ、5〜6本接続する場合は中スリーブを使用します。
解き方
- ボックス⑭における各回路(台所・居間周辺の照明・換気扇・スイッチ等)の複線図を展開し、接続点ごとの電線本数を割り出します。
- 接地側(白)5本で中スリーブ1個、非接地側(黒)5本で中スリーブ1個、スイッチからの点滅線2本で小スリーブ1個となるため、合計で小1個・中2個のハを導きます。
- 選択肢 イ不正解
- 5本の電線を小スリーブで圧着することは断面積オーバーとなり施工できないため不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 中スリーブが必要となる5本接続が含まれておらず、すべて小スリーブとしているため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 5本接続の2箇所に中スリーブを用い、2本接続の1箇所に小スリーブを用いる組合せであり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- このボックス内の接続点は合計3箇所であるため、スリーブ合計個数が4個となる構成は誤りです。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 1.6mm電線は4本まで小スリーブ、5〜6本は中スリーブを使用する。
間違えやすいところ
- 接続箇所の総数を見誤ったり、5本接続に無理に小スリーブを適用してしまう間違いに注意する。
出題の前提:内線規程、電気工事士技能試験判定基準
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
ジョイントボックス内のリングスリーブ刻印(⑮)
配線図 · リングスリーブ / 圧着マーク / 刻印
配線図の⑮で示すボックス内の接続をリングスリーブで圧着接続した場合の、リングスリーブの種類、個数および圧着接続後の刻印との組合せとして、正しいものを1つ選びなさい。ただし、使用する電線はすべてVVF1.6とする。また、写真に示すリングスリーブ中央の〇、小は刻印を表す。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
JIS C 9711適合の圧着工具を用いてリングスリーブ小で圧着する場合、1.6mm電線2本の終端接続には圧着マーク「○(極小)」を刻印し、1.6mm電線3〜4本(または2.0mm電線1本と1.6mm電線1〜2本等)の接続には「小」を刻印します。
解き方
- ボックス⑮(居間・階段付近)に接続される電線の複線図を展開し、接続箇所が合計4箇所あることを確認します。
- 各接続箇所の本数を数え、1.6mm×2本が2箇所(刻印○)、1.6mm×3本が2箇所(刻印小)となることから、小スリーブ4個(○が2個、小が2個)のハを選定します。
- 選択肢 イ不正解
- ボックス⑮内の接続点は合計4箇所存在するため、合計3個としている点は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 接続点数が4箇所であるのに対して3個となっており、接続箇所の計数が不足しています。
- 選択肢 ハ正解
- 全4箇所の接続点に対し、1.6mm×2本で刻印「○」が2個、1.6mm×3本で刻印「小」が2個となり適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 刻印「○」となる2本接続が2箇所存在するため、刻印の内訳が一致せず不適切です。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 1.6mm電線2本のみの接続はリングスリーブ小を使って圧着マークは「○」とする。
間違えやすいところ
- 1.6mmが2本の接続に対して刻印「小」で圧着してしまう施工不良に注意する。
出題の前提:内線規程、電気工事士技能試験判定基準
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線器具の判別(配線用遮断器2P2E)
配線図 · 配線用遮断器 / 2P2E / 分電盤
配線図の⑯で示す図記号の機器の外観写真として、適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
単相3線式100/200V回路において、単相200V機器への分岐回路には中性線以外の両電圧線に過電流引き外し素子を備えた2極2素子(2P2E)の配線用遮断器を施設する必要があります。図記号「B」は配線用遮断器を示し、漏電遮断器(BE)のようなテストボタンはありません。
解き方
- 配線図⑯の図記号を確認し、1階分電盤の単相200V分岐回路(ルームエアコン用)に設けられた配線用遮断器(B)であることを把握します。
- 200V回路に使用できる2極2素子(2P2E)であり、テストボタンのない配線用遮断器の外観写真ハを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 2極1素子(1P1E、110V用)の安全ブレーカであり、単相200V回路には使用できないため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- テストボタンを備えた漏電遮断器(2P2E)であり、図記号「B(配線用遮断器)」とは異なります。
- 選択肢 ハ正解
- 単相200V回路に対応する2極2素子(2P2E)の配線用遮断器(安全ブレーカ)であり適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 100V専用の漏電遮断器であり、配線用遮断器の図記号および200V回路の仕様に適合しません。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 単相3線式回路で200V機器を使用する分岐回路には2極2素子(2P2E)の遮断器を用いる。
間違えやすいところ
- 配線用遮断器(B)と漏電遮断器(BE)の外観(テストボタンの有無)を取り違えないように注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈、内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
ジョイントボックス内の差込形コネクタ接続(⑰)
配線図 · 差込形コネクタ / 接続本数 / 複線図
配線図の⑰で示すボックス内の接続をすべて差込形コネクタとする場合、使用する差込形コネクタの種類と最少個数の組合せとして、正しいものを1つ選びなさい。ただし、使用する電線はすべてVVF1.6とする。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
差込形コネクタを用いる接続では、複線図を展開して接続点ごとの心線数を求め、それぞれの心線数に合致した極数(2本用、3本用、4本用等)のコネクタを各1個割り当てます。
解き方
- ボックス⑰(玄関・便所付近)に集まる電線を複線図により整理し、電源線、負荷線、スイッチ線の接続点ごとの本数を集計します。
- 4本接続が1箇所(電源接地側白線)、3本接続が1箇所(電源非接地側黒線)、2本接続が2箇所(点滅線)となることから、2本用2個・3本用1個・4本用1個のニを導きます。
- 選択肢 イ不正解
- ボックス⑰の接続点に5本接続は存在しないため、5本用コネクタを使用する構成は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 4本接続の箇所が存在するにもかかわらず4本用コネクタが含まれていないため不適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 2本接続が2箇所、3本接続が1箇所であるため、コネクタの個数内訳が合致せず誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 4本用1個、3本用1個、2本用2個の差込形コネクタを用いて全4箇所の接続を過不足なく行えます。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 差込形コネクタは各接続点の心線数にぴったり合わせた極数のものを1個ずつ使用する。
間違えやすいところ
- 複線図の作成時に常時非接地側と点滅線の結線を混同して本数を数え間違えないように注意する。
出題の前提:内線規程、電気工事士技能試験判定基準
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
スイッチの種類と配線図記号の判別
配線図 · スイッチの種類 / 単極スイッチ / 3路スイッチ / 4路スイッチ
この配線図の図記号から判断して、今回の工事で使用されていないスイッチの外観写真および接点構成図として、該当するものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
照明器具を3箇所以上から点滅させる回路には中間スイッチとして4路スイッチ(図記号「●」に傍記「4」)が必要となりますが、2箇所点滅であれば両端に3路スイッチ(傍記「3」)を2個配置することで構成されます。配線図内に該当する記号が存在するかを確認します。
解き方
- 配線図全体を走査し、一般の片切スイッチ、階段等にある3路スイッチ(記号「3」)、屋上出入口にある位置表示灯内蔵スイッチ(記号「LK」)の存在を確認します。
- 3箇所以上の点滅に用いる4路スイッチ(記号「4」)の図記号は配線図内のどこにも記載されていないため、ロの4路スイッチが使用されていないと特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 各部屋の一般照明用として多数の片切スイッチ(単極スイッチ)が使用されているため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 配線図中に4路スイッチを示す図記号(●に傍記「4」)は一切記載されておらず、使用されていません。
- 選択肢 ハ不正解
- 3階の屋上出入口付近に防雨形位置表示灯内蔵スイッチ(WP LK)が記載されているため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 階段の照明点滅用として3路スイッチ(図記号●に傍記「3」)が使用されているため誤りです。
関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 3箇所以上から同一照明を点滅させる回路には4路スイッチ(傍記4)が必要となる。
間違えやすいところ
- 階段があるからといって必ず4路スイッチがあると思い込まず、図面上の傍記文字「3」「4」を正確に確認する。
出題の前提:JIS C 0303 構内電気設備の配線用図記号
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図で使用されていない材料・器具の判別
配線図 · 配線器具 / 配線材料 / エントランスキャップ / 引留金物
配線図(木造3階建住宅)の施工において、使用されていない部材として正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
木造住宅の屋内配線工事では主にVVFケーブルを用いたケーブル工事が採用されます。アウトレットボックスの電線貫通穴には絶縁保護のためゴムブッシングを用い、屋外引込口には引留金物や防雨入線カバーを使用しますが、露出配管がない場合はエントランスキャップなどの管端防水部材は不要です。
解き方
- 配線図全体の工事種別を確認すると、特記以外の屋内配線はVVFを用いたケーブル工事であり、金属管工事や屋外露出配管工事は指定されていません。
- 選択肢の写真を確認し、イは引込線引留金物、ロは防雨入線カバー、ハはゴムブッシング、ニは電線管末端用エントランスキャップであることを識別します。
- 本図面において電線管の屋外露出立ち上げ配管は存在しないため、エントランスキャップ(ニ)は使用されないと判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 架空引込線を建物の外壁で支持・引き留めるための引込線引留金具であり、配線図の引込口部分の施工で使用されます。
- 選択肢 ロ不正解
- 屋外の壁面からケーブルを引き出す箇所や屋外機器への接続部で雨水侵入を防ぐ防雨入線カバーであり、本工事で使用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 金属製ボックスのノックアウト穴の縁でケーブルの絶縁被覆が傷つくのを防ぐゴムブッシングであり、多数のボックスで使用されます。
- 選択肢 ニ正解
- 金属管や硬質ポリ塩化ビニル管の垂直配管上端で雨水侵入を防ぐエントランスキャップですが、本配線図に該当する管工事はなく使用されません。
覚えるポイント
- エントランスキャップは露出配管(金属管やPVC管など)の屋外垂直管端部で雨水浸入を防ぐために用いられます。
間違えやすいところ
- エントランスキャップと防雨入線カバーを用途面で混同し、ケーブル工事の屋外引き出し部にエントランスキャップが必要と誤解しないよう注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈、JIS C 0303構内電気設備の配線用図記号
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線工事で使用される工具の要否判別
配線図 · 工具 / パイプベンダ / 通線ワイヤー / 電工ナイフ
配線図(木造3階建住宅)の施工に関して、一般的に使用されることのない工具はどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気工事の工具は施工する工事の種類(ケーブル工事、金属管工事、合成樹脂管工事など)に応じて選択されます。配線図に金属管配線がない場合、金属管を冷間曲げ加工するためのパイプベンダ(チューブベンダ)は不要となります。
解き方
- 配線図全体で施工される工事の種類を確認すると、特記のない箇所はVVFケーブル工事であり、埋設管として地中に波付硬質合成樹脂管(FEP)があるのみで金属管工事は存在しません。
- 提示された工具の写真を確認し、イは管路への通線用ワイヤー、ロは金属管用パイプベンダ、ハはハンマー、ニは電工ナイフであることを識別します。
- 金属管の曲げ加工を行う対象が存在しないため、パイプベンダ(ロ)が使用されない工具であると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 地中埋設管である波付硬質合成樹脂管(FEP)などに電線を通線・入線する作業で一般的に使用されます。
- 選択肢 ロ正解
- 金属電線管を曲げるためのパイプベンダですが、本図面には金属管工事が存在しないため使用されません。
- 選択肢 ハ不正解
- 木造住宅内で器具やボックスの取り付け、ステップル打ちなどの作業時に母材や部材を傷つけずに叩くため使用されます。
- 選択肢 ニ不正解
- VVFケーブルの外装シースや絶縁被覆の剥ぎ取りなど、ケーブル配線工事全般において不可欠な基本工具です。
覚えるポイント
- パイプベンダは金属電線管(E管・G管)を常温で曲げるための専用工具であり、金属管工事でのみ使用されます。
間違えやすいところ
- 地中埋設用のFEP管(波付硬質合成樹脂管)が配線図にあるため管工事用工具全般が必要と錯覚しがちですが、FEP管は可とう性がありパイプベンダでの曲げ加工は不要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈、内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和5年度第二種電気工事士上期学科試験【午後】の問題・解答資料です。

