学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】の概要
直流回路の全電流の計算
電気の基礎理論 · 合成抵抗 / オームの法則 / 直流回路
図のような直流回路において、電源から流れ出る電流 I [A] として、正しいものを1つ選べ。回路は16 Vの直流電源に対し、2 Ωの抵抗2個および4 Ωの抵抗3個が組み合わされて接続されている。
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解答
ハ
解説
はしご形の直流回路では、電源から最も離れた末端部分から順次、並列接続と直列接続の合成抵抗を計算していくことで、回路全体の合成抵抗をシンプルに求めることができます。
解き方
- 最右端の4 Ωと中央の4 Ωの並列合成抵抗を計算すると、(4 × 4) / (4 + 4) = 2 Ω となります。
- 求めた2 Ωに直列接続された上側の2 Ωを加えると、2 + 2 = 4 Ω となります。
- この4 Ωと左側の垂直な4 Ωが並列接続となるため、合成抵抗は (4 × 4) / (4 + 4) = 2 Ω となります。
- 最後に電源直後の上側にある直列の2 Ωを加えると、全合成抵抗は 2 + 2 = 4 Ω と求まります。
- オームの法則 I = V / R に代入し、I = 16 / 4 = 4 A を得ます。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果の4 Aと異なり誤りです。合成抵抗を16 Ωと誤認した場合などの数値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 計算結果の4 Aと異なり誤りです。合成抵抗を8 Ωと誤認した場合の値です。
- 選択肢 ハ正解
- 回路全体の合成抵抗が4 Ωとなるため、流れる電流は 16 V / 4 Ω = 4 A となり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 計算結果の4 Aと異なり誤りです。電源直後の抵抗を考慮せず2 Ωで割った場合などの数値です。
覚えるポイント
- 並列抵抗の合成は和分の積、同じ抵抗値Rがn個並列ならR/nで素早く計算できます。
間違えやすいところ
- 回路の左側(電源側)から順に合成しようとして計算が複雑になりミスを起こすこと。
出題の前提:第二種電気工事士筆記試験基準(電気理論)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
導線の電気抵抗の比較
配電理論及び配線設計 · 電線の電気抵抗 / 導体の断面積と長さ
A、B 2本の同材質の銅線がある。Aは直径1.6 mm、長さ20 m、Bは直径3.2 mm、長さ40 mである。Aの電気抵抗はBの電気抵抗の何倍となるか、正しいものを1つ選べ。
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解答
イ
解説
同材質の導線の電気抵抗 R は、抵抗率を ρ、長さを L、断面積を A、直径を D とすると、R = ρ × (L / A) = ρ × (4L / (π × D^2)) で表され、長さに比例し直径の2乗に反比例します。
解き方
- AとBの長さの比を求めると、L_A / L_B = 20 / 40 = 1/2 です。
- AとBの直径の比は D_A / D_B = 1.6 / 3.2 = 1/2 であり、断面積比は直径の2乗に比例するため A_A / A_B = (1/2)^2 = 1/4 です。
- 抵抗比 R_A / R_B = (L_A / L_B) / (A_A / A_B) = (1/2) / (1/4) = 2倍 と算出されます。
- 選択肢 イ正解
- 長さが1/2倍、断面積が1/4倍(抵抗としては4倍)となるため、全体として (1/2) × 4 = 2倍となり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 計算結果の2倍と異なっており誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 断面積の比率(4倍)のみを考慮し、長さの比(1/2倍)を反映していないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 計算結果の2倍と異なっており誤りです。
覚えるポイント
- 導線の抵抗は「長さに比例」「断面積(直径の2乗)に反比例」することを確実に定着させましょう。
間違えやすいところ
- 直径の比をそのまま断面積の比として扱ってしまい、2乗することを忘れる誤り。
出題の前提:第二種電気工事士筆記試験基準(電気理論)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
電線接続部の接触不良による発熱量の計算
電気の基礎理論 · ジュールの法則 / ジュール熱 / 発熱量
電線の接続不良により、接続点の接触抵抗が0.2 Ωとなった。この電線に15 Aの電流が流れるとき、接続点から1時間に発生する熱量 [kJ] として、最も近いものを1つ選べ。ただし、接触抵抗の値は変化しないものとする。
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解答
ニ
解説
抵抗に電流が流れるときに発生する熱量(ジュール熱)は、ジュールの法則 Q = I^2 × R × t [J] で求められます。時間は秒単位 [s] で計算し、kJへの単位換算(1 kJ = 1,000 J)を行います。
解き方
- 1時間を秒単位に換算します。1時間 = 60分 = 3600秒です。
- 電力 P [W] を求めます。P = I^2 × R = 15^2 × 0.2 = 225 × 0.2 = 45 W です。
- 発生熱量 Q [J] を計算します。Q = P × t = 45 × 3600 = 162,000 J です。
- キロジュール [kJ] に換算するため 1,000 で割り、162 kJ と求めます。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果の162 kJと合致せず誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 45は電力 [W] そのものの値であり、時間(3600秒)を掛けていないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 計算結果の162 kJと合致せず誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- ジュールの法則 Q = I^2 × R × t より 15^2 × 0.2 × 3600 = 162,000 J = 162 kJ となり正しいです。
覚えるポイント
- 発熱量計算では時間を必ず秒 [s] に換算すること、最終単位が J か kJ かを注意深く確認しましょう。
間違えやすいところ
- 時間の1時間を「1」のまま計算してしまい、電力量や発熱量と電力を混同すること。
出題の前提:第二種電気工事士筆記試験基準(電気理論)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
交流直列回路の力率の算出式
電気の基礎理論 · 交流回路 / インピーダンス / 力率
抵抗 R [Ω] とリアクタンス X [Ω] が直列に接続された交流回路において、力率 [%] を示す式として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
交流回路の力率 cosθ は、回路全体のインピーダンス Z に対する抵抗成分 R の比(cosθ = R / Z)として定義されます。インピーダンスは抵抗とリアクタンスのベクトル合成により Z = √(R^2 + X^2) と表されます。
解き方
- 直列回路の合成インピーダンスの大きさを求めます。Z = √(R^2 + X^2) [Ω] です。
- 力率は cosθ = R / Z = R / √(R^2 + X^2) です。
- 力率をパーセント [%] で表すために100を掛けると、(100 R) / √(R^2 + X^2) となります。
- 選択肢 イ不正解
- 分母がインピーダンスの2乗になっており、力率を表す式として誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- インピーダンス Z = √(R^2 + X^2) に対する抵抗 R の比率をパーセント表示した式であり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 分子がリアクタンス X となっており、これは無効率 sinθ を表す式であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 分母が単純なスカラー和 (R + X) となっており、交流のベクトル合成を無視しているため誤りです。
覚えるポイント
- 直列回路の力率は cosθ = R / Z、インピーダンスは Z = √(R^2 + X^2) です。
間違えやすいところ
- 抵抗とリアクタンスを単純加算して R + X とインピーダンスを計算してしまう誤り。
出題の前提:第二種電気工事士筆記試験基準(電気理論)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相誘導電動機の力率を表す式
配電理論及び配線設計 · 三相交流電力 / 力率 / 消費電力量
定格電圧 V [V]、定格電流 I [A] の三相誘導電動機を定格状態で時間 t [h]、連続運転したところ、消費電力量が W [kW・h] であった。この電動機の力率 [%] を表す式として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
三相交流回路における有効電力 P [W] は P = √3 × V × I × cosθ で表されます。電力量 W [kW・h] は電力をkW単位にしたものに時間 t [h] を乗じた値となります。
解き方
- 三相誘導電動機の消費電力 P [kW] は、P = (√3 × V × I × cosθ) / 10^3 です。
- 運転時間 t [h] をかけた消費電力量 W [kW・h] は、W = P × t = (√3 × V × I × cosθ × t) / 10^3 です。
- この式を cosθ について解くと、cosθ = (10^3 × W) / (√3 × V × I × t) となります。
- 力率を [%] で表すため 100 を掛けると、力率 [%] = cosθ × 100 = (W / (√3 × V × I × t)) × 10^5 と導かれます。
- 選択肢 イ不正解
- 分母が「3」となっており、三相電力の「√3」が正しく適用されていないため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 分子と分母の変数の配置が逆になっており誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 時間 t が考慮されておらず、係数も3となっているため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 三相電力の公式から電力量を求め、力率百分率について正しく変形された式であるため正しいです。
覚えるポイント
- 三相電力の公式 P = √3 V I cosθ と、単位接頭辞 k (10^3) および百分率 (10^2) の換算を確実に結びつけましょう。
間違えやすいところ
- 三相電力の公式における「√3」を「3」と取り違えてしまうこと。
出題の前提:第二種電気工事士筆記試験基準(電気理論)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相3線式回路の線路の電力損失
配電理論及び配線設計 · 三相3線式 / 電力損失 / 線路損失
図のような三相3線式回路において、電線1線当たりの抵抗が r [Ω]、線電流が I [A] のとき、この電線路全体の電力損失 [W] を示す式として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
電線路の電力損失は、各電線の抵抗で消費されるジュール熱損失(I^2 × r)の合計です。三相3線式回路では、各相の線電流の大きさが等しいため、電線3本分の損失を単純に3倍して求めます。
解き方
- 電線1本に電流 I [A] が流れたときの抵抗 r [Ω] による電力損失を求めると、P_1 = I^2 × r [W] です。
- 三相3線式回路には同様の電線が3本存在するため、電線路全体の損失 P_loss は 3 × P_1 = 3 I^2 r となります。
- 選択肢 イ不正解
- 係数に √3 を用いていますが、線路損失は各電線の損失の単純和(3本分)であるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 電流が2乗されておらず、電圧降下の式と混同しているため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 1線当たりの損失 I^2 r を電線3本分足し合わせた 3 I^2 r であり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 三相の電圧降下の式(√3 I r)と混同しており誤りです。
覚えるポイント
- 線路損失は「1線の損失 × 電線の本数」。三相3線式は3本なので 3 I^2 r、単相2線式は2本なので 2 I^2 r です。
間違えやすいところ
- 三相回路の計算で無条件に「√3」を掛けてしまい、損失計算でも √3 I^2 r としてしまうミス。
出題の前提:第二種電気工事士筆記試験基準(配電理論)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式回路の線路の電力損失の計算
配電理論及び配線設計 · 単相3線式 / 中性線電流 / 電力損失
図のような単相3線式回路において、電線1線当たりの抵抗が0.1 Ω、2つの抵抗負荷に流れる電流がともに15 Aのとき、この電線路の全電力損失 [W] として、正しいものを1つ選べ。
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解答
イ
解説
単相3線式回路で上下の負荷電流が等しい平衡状態のとき、中性線に流れる電流はゼロ(I_N = 0 A)になります。したがって、電線路全体の電力損失は外側線2本に流れる電流による損失のみとなります。
解き方
- 中性線に流れる電流 I_N を求めます。上下の負荷電流が平衡しているため I_N = 15 - 15 = 0 A です。
- 中性線での電力損失は 0^2 × 0.1 = 0 W です。
- 上下の外側線2本について電力損失を計算します。P = 2 × I^2 × r = 2 × 15^2 × 0.1 です。
- 数値を計算すると、2 × 225 × 0.1 = 45 W と求まります。
- 選択肢 イ正解
- 中性線電流が0 Aとなり、外側の2線分のみで 2 × 15^2 × 0.1 = 45 W となるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 計算結果の45 Wと合致せず誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 負荷が不平衡で中性線にも15 A流れると誤認して3線分の損失を計算した場合の値(3 × 22.5 = 67.5 W)等とも合致せず誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 計算結果の45 Wと合致せず誤りです。
覚えるポイント
- 単相3線式回路が平衡している場合、中性線電流はゼロになり、線路損失は外側2線分だけで計算します。
間違えやすいところ
- 中性線にも電流が流れると勘違いして、電線3本分として損失を過大に計算してしまう誤り。
出題の前提:第二種電気工事士筆記試験基準(配電理論)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
管内配線における電線の許容電流の計算
配電理論及び配線設計 · 許容電流 / 電流減少係数 / 金属管工事
金属管による低圧屋内配線工事で、管内に断面積5.5 mm^2の600 Vビニル絶縁電線(軟銅線)4本を収めて施設した場合、電線1本当たりの許容電流 [A] として、正しいものを1つ選べ。ただし、周囲温度は30 ℃以下、電流減少係数は0.63とする。
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解答
ハ
解説
電線管等に複数の絶縁電線を収めて施設する場合、熱がこもりやすくなるため、単独布設時の許容電流に「電流減少係数」を乗じて1本当たりの許容電流を算出します。生じた端数は小数点以下第1位を四捨五入(7捨8入基準)します。
解き方
- 断面積 5.5 mm^2 のより線軟銅線の基底許容電流を確認します。この許容電流は 49 A です。
- 問題に与えられた電流減少係数 0.63 を掛けます。49 × 0.63 = 30.87 A となります。
- 電気設備の技術基準等における端数処理規定(0.5以下切捨て、0.55以上切上げ等)に従い四捨五入して 31 A を得ます。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果の31 Aと大きく異なり誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 計算結果の31 Aと異なり誤りです。より細い電線を用いた場合の数値です。
- 選択肢 ハ正解
- 5.5 mm^2の許容電流49 Aに電流減少係数0.63を乗じると30.87 Aとなり、四捨五入して31 Aとなるため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 49 Aは電線を単独布設したときの許容電流であり、管内布設による電流減少係数を乗じていないため誤りです。
覚えるポイント
- 絶縁電線の許容電流:単線1.6 mmは27 A、2.0 mmは35 A、より線5.5 mm^2は49 A、8 mm^2は61 Aです。
間違えやすいところ
- 金属管等の管内に電線を収めているのに、電流減少係数を掛け忘れて単独時の許容電流を答えてしまう誤り。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第146条
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧屋内幹線の許容電流の決定
配電設計 · 幹線許容電流 / 電動機負荷 / 電熱器負荷
図のように、三相の電動機(定格電流30A×2台、20A×1台)と電熱器(定格電流15A×1台)が低圧屋内幹線に接続されている場合、幹線の太さを決める根拠となる電流の最小値[A]として、適切なものはどれか。ただし、需要率は100%とする。
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解答
ロ
解説
電動機などの始動電流が大きい負荷が接続された低圧屋内幹線では、電動機定格電流の合計IMと他の負荷(電熱器など)の定格電流の合計IHを比較して幹線の太さ(最小許容電流)を定めます。IMが50A以下の場合はIW≧1.25IM+IH、IMが50Aを超える場合はIW≧1.1IM+IHとなります。
解き方
- 電動機の定格電流の合計を計算する:IM = 30 + 30 + 20 = 80 A。
- 他の負荷(電熱器)の定格電流の合計を計算する:IH = 15 A。
- IM(80A)が50Aを超えているため、IW ≧ 1.1×IM + IH の算式を適用する。
- 計算を実行する:IW ≧ 1.1×80 + 15 = 88 + 15 = 103 A。
- 選択肢 イ不正解
- 単純に全負荷の電流を足し合わせた値(80+15=95A)であり、電動機に対する割増しが考慮されていません。
- 選択肢 ロ正解
- IM>50Aのため、1.1×80+15=103Aとなり、幹線の太さを決める電流の最小値として正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- IM≦50Aのときの係数1.25を用いて1.25×80+15=115Aと計算した誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 過電流遮断器の施設基準における計算式(3×IM+IHなど)と混同した誤った数値です。
覚えるポイント
- 電動機の合計電流IM>50Aなら1.1倍、IM≦50Aなら1.25倍を掛けて電熱器等の電流IHを加算します。
間違えやすいところ
- 過電流遮断器の容量算定(3×IM+IH等)と幹線許容電流の算定式を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第148条(低圧幹線等の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
分岐回路の設計と許容される組合せ
配電設計 · 分岐回路 / 配線用遮断器 / コンセント定格 / 電線の太さ
低圧屋内配線の分岐回路の設計で、配線用遮断器、分岐回路の電線の太さ及びコンセントの組合せとして、適切なものはどれか。ただし、分岐点から配線用遮断器までは3m、配線用遮断器からコンセントまでは8mとし、電線の数値は分岐回路の電線(軟銅線)の太さを示す。また、コンセントは兼用コンセントではないものとする。
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解答
ニ
解説
低圧屋内配線の分岐回路では、過電流遮断器の定格電流に応じて、使用できる電線の最小太さ(太さ・断面積)とコンセントの定格電流が規定されています。20A配線用遮断器(電線1.6mm以上、コンセント20A以下)、30A配線用遮断器(電線2.6mmまたは5.5mm2以上、コンセント20A以上30A以下)、50A配線用遮断器(電線14mm2以上、コンセント40A以上50A以下)などの基準に合致する必要があります。
解き方
- 各選択肢の配線用遮断器の定格電流を確認する。
- 遮断器の定格に対する電線の最小太さ基準を照合する(30A回路は2.6mm以上、50A回路は14mm2以上)。
- 遮断器の定格に対するコンセント定格電流の範囲を照合する(20A回路は20A以下、30A回路は20A〜30A、50A回路は40A〜50A)。
- すべての条件(電線の太さ・コンセントの定格)を満たしているニを正答とする。
- 選択肢 イ不正解
- 20A配線用遮断器の分岐回路に取り付けられるコンセントの定格電流は20A以下でなければならず、30Aのコンセントは不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 30A配線用遮断器の分岐回路に必要な電線の太さは直径2.6mm以上(断面積5.5mm2以上)であるため、直径2.0mmは不適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 30A配線用遮断器の分岐回路に使用できるコンセントの定格電流は20A以上30A以下であるため、15Aのコンセントは不適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 50A配線用遮断器の分岐回路において、電線14mm2以上および定格電流50Aコンセント(40A以上50A以下)の組合せは適合しています。
覚えるポイント
- 遮断器容量と電線・コンセントの組合せ:30A遮断器なら電線2.6mm(5.5mm2)以上・コンセント20A〜30A、50A遮断器なら電線14mm2以上・コンセント40A〜50Aです。
間違えやすいところ
- 30A分岐回路に一般的な15Aコンセントを接続できると誤認しやすいので注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第149条(低圧分岐回路等の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
直接埋設式による低圧地中電線路に使用できる電線
配線工事と材料 · 地中電線路 / 直接埋設式 / ケーブル工事
低圧の地中配線を直接埋設式により施設する場合に使用できるものはどれか。
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解答
イ
解説
電気設備の技術基準において、地中電線路(直接埋設式、管路式、暗きょ式)には電線として「ケーブル」を使用することが義務付けられています。絶縁電線(IV線、OW線、DV線など)は地中配線に使用できません。
解き方
- 地中配線(直接埋設式)に使用可能な電線の規定を確認する(必ず「ケーブル」を使用する)。
- 選択肢の電線の種類を分類する(イはケーブル、ロ・ハ・ニは絶縁電線)。
- ケーブルである「600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)」を選択する。
- 選択肢 イ正解
- CVケーブルは低圧地中電線路に使用できるケーブルであるため適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- OW線は屋外用ビニル「絶縁電線」であり、地中配線には使用できません。
- 選択肢 ハ不正解
- DV線は引込用ビニル「絶縁電線」であり、地中配線には使用できません。
- 選択肢 ニ不正解
- IV線は屋内配線等に用いるビニル「絶縁電線」であり、地中配線には使用できません。
覚えるポイント
- 地中配線(直接埋設式・管路式・暗きょ式)には必ず「ケーブル」を使用します。絶縁電線は使用できません。
間違えやすいところ
- IV線やOW線などの絶縁電線でも防護管や外装があれば地中埋設できると誤解しないようにしましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第120条(地中電線路の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
コードの許容電流と電熱器具の消費電力
配電設計 · コードの許容電流 / 電熱器 / 消費電力計算
許容電流から判断して、公称断面積1.25mm2のゴムコード(絶縁物が天然ゴムの混合物)を使用できる最も消費電力の大きな電熱器具はどれか。ただし、電熱器具の定格電圧は100Vで、周囲温度は30℃以下とする。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電熱器具に接続する移動電線(コード)は、器具の消費電流がコードの許容電流以下でなければなりません。ゴムコード(絶縁物が天然ゴム系)の許容電流は、公称断面積0.75mm2で7A、1.25mm2で12A、2.0mm2で17Aと定められています。
解き方
- 公称断面積1.25mm2のゴムコードの許容電流を把握する(12A)。
- 定格電圧100Vにおけるコードの許容電力(最大負荷電力)を計算する:P = 100 V × 12 A = 1200 W。
- 選択肢の電熱器具の消費電力(600W, 1000W, 1500W, 2000W)を比較する。
- 1200W以下で使用できる最も大きな消費電力である1000Wの器具(ロ)を選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 600Wの電流は6Aであり使用可能ですが、選択肢の中で最も消費電力が大きいものではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 1000Wの器具の電流は10Aであり、コードの許容電流12A以下を満たす最大消費電力の器具です。
- 選択肢 ハ不正解
- 1500Wの器具の電流は15Aとなり、許容電流12Aを超過するため使用できません。
- 選択肢 ニ不正解
- 2000Wの器具の電流は20Aとなり、許容電流12Aを大幅に超過するため使用できません。
覚えるポイント
- ゴムコードの許容電流:0.75mm2は7A、1.25mm2は12A、2.0mm2は17A。
間違えやすいところ
- 1.25mm2の許容電流を15Aと誤認して1500Wを選んでしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第144条・電気用品安全法技術基準(コードの許容電流)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事の作業と使用工具の適合性
配線器具・工具材料 · 電気工事用工具 / 薄鋼電線管 / プリカナイフ
電気工事の作業と使用する工具の組合せとして、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気工事に使用する各種工具は用途が定められています。ノックアウトパンチャは金属製キャビネット等の穴あけ、羽根ぎりは木材の貫通穴あけ、張線器(シメラ)は架空線等のたるみ取り・張線、プリカナイフは二種金属製可とう電線管(プリカチューブ)の切断に使用されます。
解き方
- 各作業内容と工具の対応を確認する。
- イ:金属製キャビネットの穴あけには油圧式等のノックアウトパンチャが適している(正しい)。
- ロ:木造天井板への電線管用穴あけには電気ドリル用羽根ぎりが適している(正しい)。
- ハ:電線やメッセンジャワイヤの張力を調整し弛みを取るには張線器を使用する(正しい)。
- ニ:プリカナイフは金属製可とう電線管の切断工具であり、薄鋼電線管の切断には適さない(誤り)。
- 選択肢 イ不正解
- 金属製キャビネットや分電盤のボックスに穴をあける工具としてノックアウトパンチャは適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 木材に電線管貫通用の大きな穴をあける工具として羽根ぎりは適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 架空配線工事などでたるみを取って電線を張る工具として張線器は適切です。
- 選択肢 ニ正解
- プリカナイフは2種金属可とう電線管を切断する工具であり、硬い薄鋼電線管の切断には金切鋸等を使用するため誤りです。
覚えるポイント
- プリカナイフ=金属製可とう電線管(プリカチューブ)用カッター。金属管の切断=金切りのこ。
間違えやすいところ
- 金属製可とう電線管用工具と普通の金属管(鋼製電線管)用工具を混同しないようにしましょう。
出題の前提:電気工事施工基準および作業工具の用途
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
一般用低圧三相かご形誘導電動機の特性
配線器具・工具材料 · 三相誘導電動機 / 回転速度 / 周波数特性 / 始動電流
一般用低圧三相かご形誘導電動機に関する記述で、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
三相かご形誘導電動機の回転速度は同期速度 Ns = 120f / P (f:周波数、P:極数)に依存し、周波数が低下すると回転速度も低下します。また、負荷が増すとすべりが増加して回転速度がやや下がり、始動時には定格の4〜8倍程度の大きな始動電流が流れます。回転方向を逆にするには三相結線のうち任意の2本を入れ替えます。
解き方
- 電動機の回転速度の基本公式 N = (1 - s)Ns = (1 - s)・(120f / P) を想起する。
- 周波数fが60Hzから50Hzに低下した場合、回転速度が比例して低下することを確認する(ハは増加すると記述しているため誤り)。
- 他の選択肢(すべりによる速度低下、じか入れ始動電流、2線入れ替えによる逆転)がすべて正しいことを確認する。
- 選択肢 イ不正解
- 負荷が増加するとすべりが大きくなるため、回転速度はわずかに低下します。正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- じか入れ始動における始動電流は、定格(全負荷電流)の4〜8倍程度流れます。正しい記述です。
- 選択肢 ハ正解
- 回転速度は周波数に比例するため、60Hzから50Hzに変わると回転速度は低下(減少)します。したがって本記述は誤り(正答)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 三相結線の3本のうち任意の2本を入れ替えると回転磁界の向きが逆になり逆回転します。正しい記述です。
覚えるポイント
- 誘導電動機の回転速度は周波数に比例します(周波数低下=速度低下)。逆回転は「2本を入れ替え」です。
間違えやすいところ
- 周波数が下がると回転速度が上がるのか下がるのかを取り違えるミスが見られます。
出題の前提:三相誘導電動機の基本特性・同期速度の計算式
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
配線用遮断器の動作時間限度
配電設計 · 配線用遮断器 / 過電流動作時間 / 動作限度時間
低圧電路に使用する定格電流30Aの配線用遮断器に37.5Aの電流が継続して流れたとき、この配線用遮断器が自動的に動作しなければならない時間[分]の限度(最大の時間)はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
低圧配線用遮断器の過電流動作時間限度は、定格電流の倍率(1.25倍および2倍)によって区分されています。定格電流30A以下の配線用遮断器では、定格電流の1.25倍の電流が流れたときは60分以内、2倍の電流が流れたときは2分以内に自動動作しなければなりません。
解き方
- 定格電流に対する試験電流の倍率を計算する:37.5 A ÷ 30 A = 1.25倍。
- 遮断器の定格電流区分(30A以下)を確認する。
- 基準表より、30A以下・1.25倍電流時の動作時間限度が「60分」であることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 2分は、定格電流30A以下の配線用遮断器に定格電流の2倍(60A)の電流が流れたときの動作時間限度です。
- 選択肢 ロ不正解
- 4分は、定格電流30A超50A以下の配線用遮断器に定格電流の2倍の電流が流れたときの動作時間限度です。
- 選択肢 ハ正解
- 定格電流30A以下で定格電流の1.25倍の電流に対する動作時間限度は60分であり、正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 120分は、定格電流30A超50A以下の配線用遮断器に定格電流の1.25倍の電流が流れたときの動作時間限度です。
覚えるポイント
- 配線用遮断器の動作時間限度(30A以下):1.25倍電流流下時は60分以内、2倍電流流下時は2分以内。
間違えやすいところ
- 電流値37.5Aが定格30Aの何倍(1.25倍)にあたるかを計算し忘れ、2倍の規定時間(2分)と取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第33条(低圧電路に施設する過電流遮断器の性能等)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
配線材料の識別と適用工事(金属線ぴ)
配線器具・工具材料 · 金属線ぴ工事 / 1種金属線ぴ / 材料識別
写真に示す材料(幅25mm、金属製、断面がコの字形のベースとカバーからなる線ぴ)が使用される工事はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
金属線ぴは、乾燥した露出場所などで絶縁電線を保護・収容して配線するために用いられる金属製の樋状材料です。幅4cm以下のものを第1種金属線ぴ(メタルモールなど)、幅4cmを超え5cm以下のものを第2種金属線ぴ(レースウェイなど)と呼びます。幅が5cmを超えるものは金属ダクトに分類されます。
解き方
- 写真の材料の外観を確認する(幅25mm、コの字形で薄い金属製の覆いがある)。
- 材料が第1種金属線ぴ(メタルモール)であることを同定する。
- この材料が用いられる工事名称「金属線ぴ工事」(ニ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 金属ダクト工事では、幅が5cmを超える断面矩形の鋼板製ダクトが使用されます。
- 選択肢 ロ不正解
- 金属管工事では、円形断面の薄鋼電線管や厚鋼電線管などのパイプが使用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 金属可とう電線管工事では、容易に曲げることができる蛇腹状の金属可とう電線管が使用されます。
- 選択肢 ニ正解
- 写真に示す幅25mmの金属製材料は第1種金属線ぴ(メタルモール)であり、金属線ぴ工事に使用されます。
覚えるポイント
- 幅5cm以下の金属製といは「金属線ぴ」(幅4cm以下は1種、4cm超5cm以下は2種)、幅5cm超は「金属ダクト」です。
間違えやすいところ
- 金属線ぴと金属ダクトをサイズの境界(幅5cm)で混同しないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第160条(金属線ぴ工事)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
電磁開閉器を構成する器具の名称
機器・材料・工具 · 電磁開閉器 / 電磁接触器 / 熱動継電器
写真に示す電動機制御用器具において、上部の丸印で囲まれた部分の名称として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電磁開閉器(MS)は、操作回路からの信号で主接点を遠隔開閉する電磁接触器(MC)と、電動機の過負荷や拘束による過電流を検知して回路を遮断させる熱動継電器(サーマルリレー、TH)を一体に組み合わせた機器です。
解き方
- 写真全体の器具が電動機の始動・停止および過負荷保護を行う電磁開閉器であることを確認する。
- 器具の上側にある接点開閉機構(電磁接触器)と、下側にある調整ダイヤル付きの保護機構(熱動継電器)を識別し、丸印で指定された上部が電磁接触器であると判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 熱動継電器(サーマルリレー)は過電流による発熱で作動するバイメタルを内蔵した保護装置で、写真の下半分の器具を指します。
- 選択肢 ロ不正解
- 漏電遮断器は電路の漏電を検知して自動遮断する装置であり、零相変流器やテストボタンを備えた構造が特徴です。
- 選択肢 ハ正解
- 電磁コイルの励磁によって主接点を開閉させる電磁接触器であり、丸印で囲まれた上部部分の名称として正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 漏電警報器は電路の漏電を検出して警報を発する装置であり、主接点の電磁投入機構を持つ本器具とは異なります。
覚えるポイント
- 電磁開閉器は「電磁接触器(上部)」と「熱動継電器(下部)」の組み合わせです。
間違えやすいところ
- 熱動継電器(サーマルリレー)と電磁接触器の位置関係(上が接触器、下が継電器)を取り違えないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備技術基準および内線規程における電動機の過負荷保護装置および開閉装置の構造・規格に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
配線工具(ホールソー)の用途
機器・材料・工具 · 工具 / ホールソー / 穴あけ加工
写真に示す先端工具の用途として、適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
ホールソーは円筒状の刃の中央にセンタードリルを備えた切削工具で、電気ドリル等に装着して金属製ボックスやキャビネット等の鉄板・鋼板に電線管貫通用の丸穴をあけるために使用されます。
解き方
- 写真の工具の外観を確認し、中央にガイドドリルがあり円周部に金属用切削刃を持つホールソーであることを特定する。
- 各選択肢の工具用途(面取りはリーマ、木柱用は木工ドリル、コンクリート用は振動ドリル刃)と比較し、鉄板の穴あけ用であると判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 金属管切り口の面取り(バリ取り)には、クリックボールに取り付けて使用するクリックボール用リーマを用います。
- 選択肢 ロ正解
- ホールソーは電気ドリルに装着して分電盤やプルボックスなどの鉄板に円形の穴をあける作業に使用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 木柱の穴あけには、先端がねじ状になった木工用ドリルや羽根ぎり(ギムネ)を使用します。
- 選択肢 ニ不正解
- コンクリート壁の穴あけには、超硬チップが先端に溶着されたコンクリートドリル刃やコアドリルを使用します。
覚えるポイント
- 円筒状の刃とセンタードリルを持つホールソーは「分電盤等の鉄板の穴あけ」に使用します。
間違えやすいところ
- ノックアウトパンチャ(油圧や手動で打ち抜く工具)とホールソー(回転切削工具)の違いを整理しておきましょう。
出題の前提:電気工事用工具の種類と用途に関する標準的仕様に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
湿気の多い場所における配線工事の種類
配線設計・施工方法 · 低圧屋内配線 / 特殊場所の工事 / 金属線ぴ工事
使用電圧100Vの屋内配線において、湿気の多い場所に施設する工事の種類として、不適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
低圧屋内配線工事において、湿気の多い場所や水気のある場所には金属線ぴ工事、平形保護層工事、ライティングダクト工事などは施工できません。湿気の多い場所に施工できる代表的な工事は、ケーブル工事、金属管工事、合成樹脂管工事(CD管除く)です。
解き方
- 施設の環境条件が「湿気の多い場所」であることを確認する。
- 各工事種類(ケーブル工事、金属線ぴ工事、金属管工事、合成樹脂管工事)が湿気の多い場所に適用可能かを法令基準に照らし合わせて確認する。
- 金属線ぴ工事は乾燥した場所に限定されているため、不適切であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブル工事は露出場所・隠ぺい場所を問わず、湿気の多い場所や水気のある場所でも施設可能です。
- 選択肢 ロ正解
- 金属線ぴ工事は乾燥した場所にのみ施設が認められており、湿気の多い場所への施設は法令上認められていません。
- 選択肢 ハ不正解
- 金属管工事は防湿装置等の適切な措置を施すことで、点検できない隠ぺい場所や湿気の多い場所にも施設できます。
- 選択肢 ニ不正解
- CD管を除く合成樹脂管工事は、防湿装置を施すことで湿気の多い点検できない隠ぺい場所にも施工できます。
覚えるポイント
- 金属線ぴ・金属ダクト・ライティングダクトは原則「乾燥した場所」に限り施工可能です。
間違えやすいところ
- 金属管工事と金属線ぴ工事の施設可能場所の制限範囲(線ぴの方が大幅に制限が厳しい)を混同しないようにしましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第156条(低圧屋内配線の施設場所等の制限)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧屋内配線の各種施工方法の適否
配線設計・施工方法 · 金属線ぴ工事 / 金属ダクト工事 / 金属可とう電線管工事 / ライティングダクト工事
低圧屋内配線の施工方法に関する記述として、法令上不適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電線管や線ぴの内部では原則として電線の接続点を設けてはなりません。ただし、金属ダクト工事においては、電線を分岐する場合で接続部分に十分な絶縁被覆を施し、容易に点検できる構造のダクト内に収める場合に限り、ダクト内での分岐接続が認められています。
解き方
- 各配線工事(金属可とう電線管、ライティングダクト、金属線ぴ、金属ダクト)の施工規定を点検する。
- ハの金属線ぴ工事について、線ぴ内部での電線接続・分岐の可否を確認する(電線管と同様に線ぴ内部での接続は不可)。
- ハの記述は線ぴ内で分岐しており不適切であると判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 金属可とう電線管工事では絶縁電線(より線等)を用い、管内に接続点を設けないで配線するため適切な施工です。
- 選択肢 ロ不正解
- ライティングダクト工事において、ダクトは開口部を下に向けて施設することが技術基準に適合した正しい施工です。
- 選択肢 ハ正解
- 金属線ぴ内では電線の接続・分岐を行うことは禁止されているため、この施工方法は不適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 金属ダクト内での電線分岐は、十分な絶縁被覆を施し容易に点検できるように収める場合に限り認められています。
覚えるポイント
- 電線の接続点はボックス内が原則。管内や線ぴ内での接続は不可(金属ダクトのみ点検可能なら分岐可)。
間違えやすいところ
- 金属ダクトと金属線ぴの内部接続のルールの違いを混同しないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第158条(金属可とう電線管工事)、第161条(金属線ぴ工事)、第162条(金属ダクト工事)、第165条(ライティングダクト工事)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
住宅内における対地電圧150V超のルームエアコンの施設条件
配線設計・施工方法 · 住宅屋内配線 / 対地電圧 / 三相200V / ルームエアコン
住宅の屋内に三相200Vのルームエアコンを施設する場合の工事方法として、適切なものを1つ選べ。ただし、三相電源の対地電圧は200Vとし、ルームエアコン及び配線には簡易接触防護措置を施すものとする。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
住宅の屋内電路で対地電圧が150Vを超える(300V以下)電気機械器具を施設する場合、電技解釈第188条により「専用の開閉器及び過電流遮断器の施設」「漏電遮断器の施設」「適切な工事方法(ケーブル工事、金属管工事、合成樹脂管工事等)」「機械器具と配線は直接接続すること(コンセント接続は不可)」などの厳しい条件が定められています。
解き方
- 対地電圧200V(150V超)の住宅内ルームエアコンの施設規定(電技解釈第188条)を確認する。
- 電路保護として「専用の開閉器及び過電流遮断器(配線用遮断器)」と「漏電遮断器」の両方が必要であることを確認する。
- 接続方法として「コンセント接続」が禁止され「直接接続」が必須であることを確認する。
- 配線用遮断器と漏電遮断器を取り付け、直接接続している「ハ」を正解と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 漏電遮断器が施設されておらず、またコンセント接続を用いているため不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 過電流遮断器(配線用遮断器)が設けられておらず、漏電遮断器のみであるため不適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 専用の配線用遮断器と漏電遮断器の両方を備え、ケーブル工事によりルームエアコンと直接接続されているため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 漏電遮断器が施設されておらず、またコンセント接続を用いているため不適切です。
覚えるポイント
- 住宅内対地電圧150V超機器のポイント:専用配線用遮断器+漏電遮断器+直接接続(コンセント不可)。
間違えやすいところ
- 配線用遮断器または漏電遮断器の片方だけで足りると誤認しないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第188条(住宅の屋内電路の対地電圧の制限)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
D種接地工事の省略条件の適否
配線設計・施工方法 · 接地工事 / D種接地工事の省略 / 金属管工事 / 対地電圧
簡易接触防護措置を施した乾燥した場所に施設する低圧屋内配線工事において、D種接地工事を省略できないものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
乾燥した場所に施設する金属管のD種接地工事の省略基準は、対地電圧150V以下であれば管の全長が8m以下(簡易接触防護措置等)、対地電圧150V超(三相200V等)であれば管の全長が4m以下の場合に限られます。また、乾燥した場所に施設する対地電圧150V以下の低圧機械器具の鉄台や、合成樹脂管工事の金属製ボックス等は接地工事を省略できます。
解き方
- 乾燥した場所における金属管工事の接地省略基準(対地電圧150V以下は8m以下、150V超は4m以下)を確認する。
- 各選択肢の電圧区分と長さを確認する:ロは三相3線式200V(対地電圧200Vで150V超)で全長5mである。
- 4mを超えているため、ロは接地工事を省略できないと判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 合成樹脂管工事に使用する金属製ボックス(プルボックス等)は、乾燥した場所等においてD種接地工事を省略することができます。
- 選択肢 ロ正解
- 三相3線式200Vは対地電圧が150Vを超えるため、管長が4m以下でなければ接地工事を省略できません。全長5mでは省略不可です。
- 選択肢 ハ不正解
- 対地電圧150V以下(単相100V)の機械器具を乾燥した場所に施設する場合、D種接地工事を省略できます。
- 選択肢 ニ不正解
- 単相100V(対地電圧150V以下)で簡易接触防護措置を施した乾燥した場所の場合、管長が8m以下(本問は5m)であれば接地工事を省略できます。
覚えるポイント
- 金属管の接地省略基準:対地電圧150V以下なら8m以下、対地電圧150V超なら4m以下。
間違えやすいところ
- 対地電圧150V以下と150V超における管長の制限値(8mと4m)を逆に覚えてしまわないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第29条(機械器具の金属製外箱等の接地)および第159条(金属管工事)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
硬質ポリ塩化ビニル電線管工事の施工基準
配線設計・施工方法 · 合成樹脂管工事 / 硬質塩化ビニル電線管 / 支持点間距離 / 管の差込み深さ
硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)による合成樹脂管工事の施工方法として、法令上不適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
硬質塩化ビニル管などの合成樹脂管工事では、熱膨張やたわみを防ぐため支持点間距離を1.5m以下とする必要があります。また、管相互やボックスとの接続深さは専用の接着剤を使用する場合は外径の0.8倍以上、使用しない場合は1.2倍以上とする規定があります。
解き方
- 合成樹脂管工事の各施工基準(支持点間距離、差込み深さ、防湿装置、接地工事)を確認する。
- 合成樹脂管の支持点間距離が「1.5m以下」であることを確認する(2mは金属管工事やケーブル工事などの基準)。
- 選択肢イの「2mとした」が技術基準に反しており不適切であると判定する。
- 選択肢 イ正解
- 合成樹脂管の支持点間距離は1.5m以下と定められており、2mでの支持は不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 接着剤を使用する場合の差込み深さは管の外径の0.8倍以上必要であり、0.9倍は基準を満たしており適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 湿気の多い場所や水気のある場所では、管相互およびボックス等の接続部に防湿装置を施す必要があります。
- 選択肢 ニ不正解
- 三相200V(300V以下)の配線に接続された金属製プルボックスにはD種接地工事を施す必要があり、適切な施工です。
覚えるポイント
- 合成樹脂管の支持点間距離は1.5m以下(金属管・ケーブル造営材沿いは2m以下)。接着剤ありは0.8倍以上、なしは1.2倍以上。
間違えやすいところ
- 金属管の支持点間距離(2m以下)と合成樹脂管の支持点間距離(1.5m以下)を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第157条(合成樹脂管工事)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式電路における電圧の測定値
配線設計・施工方法 · 単相3線式 / 線間電圧 / 対地電圧 / 中性線
絶縁被覆の色が赤色、白色、黒色の3種類の電線を使用した単相3線式100/200Vの屋内配線において、電線相互間および電線と大地間の電圧を測定した。適切な電圧の組合せとして、正しいものを1つ選べ。ただし、中性線は白色とする。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
単相3線式100/200V電路では、中性線(白色)が変圧器二次側でB種接地工事により接地されています。そのため、白色線と大地間の電圧は0V、各電圧線(赤色・黒色)と大地間の電圧(対地電圧)は100Vとなり、電圧線相互間(赤色線と黒色線間)の線間電圧は200Vとなります。
解き方
- 中性線(白色)が接地されているため、「白色線と大地間の電圧=0V」となることを確認する。
- 電圧線(赤色、黒色)と中性線(白色)の間の線間電圧はそれぞれ100Vであり、大地間の対地電圧もそれぞれ100Vとなることを確認する。
- 両側の電圧線間(赤色線と黒色線間)の電圧は200Vとなることを確認する。
- 条件を満たす組合せが「ニ」であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 赤色線と大地間は100V、白色線と大地間は0V、黒色線と大地間は100Vとなるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 赤色線と黒色線間は200V、赤色線と大地間は100Vとなるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 赤色線と白色線間は100V、赤色線と大地間は100Vとなるため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 赤色線と黒色線間が200V、接地された白色線と大地間が0V、黒色線と大地間が100Vとなっており、全て整合しています。
覚えるポイント
- 単相3線式100/200V:中性線(白)と大地間は0V、電圧線(赤・黒)と大地間は100V、両電圧線間は200V。
間違えやすいところ
- 線間電圧(赤白間・黒白間100V、赤黒間200V)と対地電圧(中性線0V、電圧線100V)の関係を混同しないように整理しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第24条(低圧電路の絶縁性能)および屋内配線の結線規程に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧屋内配線の電路と大地間の絶縁抵抗値の適否
検査・測定・法令 · 絶縁抵抗 / 電気設備技術基準
低圧屋内配線の電路と大地間の絶縁抵抗を測定した。「電気設備に関する技術基準を定める省令」の規定に適合していないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
低圧電路の絶縁性能は対地電圧に応じて基準値が定められています。対地電圧150V以下の電路では0.1 MΩ以上、対地電圧150V超300V以下(三相3線式200V非接地側など)では0.2 MΩ以上、300V超では0.4 MΩ以上の絶縁抵抗値が求められます。
解き方
- 各電路の接地方式と対地電圧を確認し、要求される基準値(0.1 MΩ、0.2 MΩ、0.4 MΩ)を判断する。
- 測定値がそれぞれの基準値を満たしているかを比較照合する。
- 選択肢 イ不正解
- 単相3線式100/200V電路の中性線は接地されているため、対地電圧は150V以下(100V)であり、基準値は0.1 MΩ以上です。測定値0.16 MΩは適合しています。
- 選択肢 ロ正解
- 三相3線式200V(対地電圧200V)は対地電圧が150Vを超えるため、絶縁抵抗値は0.2 MΩ以上必要です。測定値0.18 MΩは基準を満たしておらず不適合です。
- 選択肢 ハ不正解
- 単相2線式100V回路は対地電圧が150V以下(100V)のため、基準値は0.1 MΩ以上です。測定値0.12 MΩは適合しています。
- 選択肢 ニ不正解
- 電路を一括測定して基準値(0.1 MΩ以上)を十分に満たしていれば、各分岐回路の絶縁も保たれているとみなせるため個別測定を省略できます。
覚えるポイント
- 対地電圧150V以下は0.1 MΩ以上、150V超300V以下は0.2 MΩ以上、300V超は0.4 MΩ以上。
間違えやすいところ
- 単相3線式200V回路の使用電圧200Vと対地電圧100Vを混同しないように注意する。
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令 第58条
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
電動機鉄台の接地抵抗値と接地線の太さ
配線設計・施工方法 · D種接地工事 / 漏電遮断器 / 接地抵抗
工場の三相200V三相誘導電動機の鉄台に施設した接地工事の接地抵抗値を測定し、接地線(軟銅線)の太さを検査した。「電気設備の技術基準の解釈」に適合する接地抵抗値[Ω]と接地線の太さ(直径[mm])の組合せとして、適切なものはどれか。ただし、電路に施設された漏電遮断器の動作時間は0.1秒とする。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
低圧300V以下の機器の鉄台にはD種接地工事を施します。規定値は通常100Ω以下ですが、感電保護目的で動作時間0.5秒以内の漏電遮断器を設けた場合は500Ω以下まで緩和されます。また接地線(軟銅線)の太さは直径1.6mm以上が必要です。
解き方
- 使用電圧が三相200V(300V以下)であることから、必要な接地工事がD種接地工事であることを確認する。
- 動作時間0.1秒の漏電遮断器が設置されているため、接地抵抗値の上限が500Ω以下に緩和される条件を適用する。
- 接地線の最小太さが直径1.6mm以上であることを確認し、両方を満たす選択肢を選定する。
- 選択肢 イ不正解
- 接地抵抗値100Ωは適合しますが、接地線の太さが1.0mmであり、規定の直径1.6mm未満のため不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 接地抵抗値200Ωは緩和規定(500Ω以下)に適合しますが、接地線の太さが1.2mmであり、規定の直径1.6mm未満のため不適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 漏電遮断器の動作時間が0.1秒のため接地抵抗値は500Ω以下(300Ω適合)でよく、接地線も直径1.6mm以上を満たしているため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 接地線の太さ2.0mmは適合しますが、接地抵抗値600Ωは緩和された上限である500Ωを超えているため不適切です。
覚えるポイント
- D種接地工事は原則100Ω以下、0.5秒以内動作の漏電遮断器があれば500Ω以下、接地線は1.6mm以上。
間違えやすいところ
- 漏電遮断器による緩和条件(500Ω以下)を失念して100Ω以下のみで判断しないこと。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第29条
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
直動式指示電気計器の記号の意味と測定可能回路
検査・測定・法令 · 電気計器 / 指示計器記号
直動式指示電気計器の目盛板に表示された図の記号(永久磁石可動コイル形マークおよび水平設置マーク)の意味及び測定できる回路として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
指示電気計器の目盛板には動作原理や使用姿勢、耐電圧試験などの記号が表示されます。枠の中に円を描く記号は「永久磁石可動コイル形」(直流専用)、コの字を下向きにして支える記号は「水平置き」を表します。可動鉄片形は交流(および交直両用)で使用され、鉛直置き記号は垂直な直線で示されます。
解き方
- 計器構造を表す記号(枠と円)から、永久磁石可動コイル形であることを判別する。
- 永久磁石可動コイル形が測定できる回路は直流回路のみであることを特定する。
- 設置姿勢を表す記号から、目盛板を水平に置いて使用することを読み取る。
- 選択肢 イ正解
- 永久磁石可動コイル形の構造記号であり直流回路専用、かつ目盛板を水平に置く姿勢記号であるため正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 永久磁石可動コイル形は直流専用であり、整流器なしでは交流回路で使用できないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 記号は可動鉄片形ではなく永久磁石可動コイル形であり、姿勢も鉛直ではなく水平置きを示すため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 記号は可動鉄片形ではなく永久磁石可動コイル形であり、交流回路用ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 永久磁石可動コイル形は直流用、可動鉄片形は交流用。水平置き記号は台に載せた水平線。
間違えやすいところ
- 鉛直置き記号(垂直な直線の記号「⊥」)と水平置き記号を混同しないように注意する。
出題の前提:JIS C 1102(指示電気計器)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事士法の主な目的
検査・測定・法令 · 電気工事士法 / 法目的
「電気工事士法」の主な目的として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気工事士法は電気工作物の施工に伴う災害(感電や火災など)を防止するために定められた法律です。作業者の資格(第一種・第二種電気工事士など)や施工義務を規定することで、工事の欠陥による災害防止を主たる目的としています。
解き方
- 各選択肢の内容と電気工事士法第1条(目的規定)を比較照合する。
- 第1条の文言「電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与する」に完全に合致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 電気工事士法には「主任電気工事士」という資格の規定はなく、目的としても定められていません(電気工事業法には主任電気工事士の設置義務があります)。
- 選択肢 ロ不正解
- 一般用電気工作物の保安調査の義務は、電気工事士法ではなく「電気事業法」に定められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気工事士の資格や義務を定めていますが、「身分を明らかにすること」は主目的ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 電気工事士法第1条に明記された主目的そのものであり、正しい記述です。
覚えるポイント
- 電気工事士法の目的は「電気工事の欠陥による災害発生の防止に寄与する」こと。
間違えやすいところ
- 電気事業法(保安体制や調査義務)や電気工事業法(登録や主任電気工事士)と法律の目的を混同しないこと。
出題の前提:電気工事士法 第1条
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
特定電気用品の判別
検査・測定・法令 · 電気用品安全法 / 特定電気用品
低圧の屋内電路に使用する次のもののうち、特定電気用品の組合せとして、正しいものはどれか。 A: 定格電圧100V、定格電流20Aの漏電遮断器 B: 定格電圧100V、定格消費電力25Wの換気扇 C: 定格電圧600V、導体の太さ(直径)2.0mmの3心ビニル絶縁ビニルシースケーブル D: 内径16mmの合成樹脂製可とう電線管(PF管)
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気用品安全法において、特に危険や障害の発生するおそれが多い電気用品は「特定電気用品」(菱形PSEマーク)に指定されています。配線器具(コードコネクタ、コンセント、漏電遮断器など)や電線・ケーブル類(VVFケーブルなど)は特定電気用品に分類されます。換気扇などの一般機器は「特定電気用品以外の電気用品」(丸形PSEマーク)です。
解き方
- 提示されたA~Dの品目を電気用品安全法の分類に照らし合わせる。
- A(漏電遮断器)は特定電気用品、C(ケーブル)も特定電気用品であることを確認する。
- B(換気扇)は丸形PSE対象、D(電線管)は対象外であることを確認し、特定電気用品の組合せ「A及びC」を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- Aは特定電気用品ですが、B(換気扇)は特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)であるため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- A(漏電遮断器)およびC(ビニル絶縁ビニルシースケーブル)はともに特定電気用品(菱形PSE)に該当するため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- Bは特定電気用品以外の電気用品であり、D(電線管)は電気用品の対象外であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- Cは特定電気用品ですが、Dは電気用品安全法の対象品目ではないため誤りです。
覚えるポイント
- ケーブル、コード、漏電遮断器、配線用遮断器、コンセント、変圧器などは特定電気用品(菱形PSE)。
間違えやすいところ
- 換気扇などの小型家電機器は「特定電気用品以外の電気用品」(丸形PSE)であるため混同しないこと。
出題の前提:電気用品安全法施行令 別表第一
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
一般用電気工作物の定義と範囲
検査・測定・法令 · 一般用電気工作物 / 電気事業法 / 小出力発電設備
一般用電気工作物に関する記述として、正しいものはどれか。ただし、発電設備は電圧600V以下とする。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
一般用電気工作物とは、低圧(600V以下)で受電し、同一構内に小出力発電設備以外の発電設備がないものを指します。小出力発電設備(太陽光発電なら50kW未満、風力20kW未満など)を併設しても一般用電気工作物として扱われます。高圧で受電するものは容量や業種にかかわらず自家用電気工作物となります。
解き方
- 低圧受電かつ小出力発電設備のみを併設する需要設備は一般用電気工作物となる原則を確認する。
- 太陽光発電の小出力発電設備の基準(50kW未満)と55kWを比較してイの誤りを排除する。
- 高圧受電の設備はすべて自家用電気工作物となる原則を確認してハ・ニを排除する。
- 選択肢 イ不正解
- 太陽電池発電設備が小出力発電設備となるのは50kW未満です。55kWを施設すると自家用電気工作物となるため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 低圧受電の構内に小出力発電設備を施設したものは、一般用電気工作物の定義に合致するため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 受電電圧が高圧(600V超)である受電設備は、業種にかかわらず自家用電気工作物となるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧で受電するものは自家用電気工作物であり、一般用電気工作物ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 低圧受電+小出力発電設備=一般用電気工作物。高圧受電=自家用電気工作物。太陽光の小出力は50kW未満。
間違えやすいところ
- 太陽光発電の小出力発電設備の上限(50kW未満)を50kW以下や他の数値と混同しないこと。
出題の前提:電気事業法 第38条、電気事業法施行規則 第48条
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図記号の判別(照明器具)
配線図 · 配線図記号 / シーリングライト
配線図の①で示す図記号(丸の中に「CL」と表記されたもの)の器具の種類はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
構内電気設備の配線用図記号(JIS C 0303)において、照明器具の天井直付(シーリングライト)は丸の中に「CL」を付記して表します。ペンダントは丸の中に「P」、ダウンライト(埋込器具)は丸の中に「DL」または塗りつぶし、引掛シーリングは丸の中に「C」などの専用記号を用います。
解き方
- 配線図の①の図記号(2階洋室の丸の中にCL)を確認する。
- 記号「CL」が天井直付灯(シーリングライト)を表す図記号であることを特定する。
- 選択肢 イ正解
- 丸の中に「CL」の記号はシーリング(天井直付器具)を示すため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- ペンダント灯の図記号は丸の中に「P」を表記するため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 埋込器具(ダウンライト)の図記号は丸の中に「DL」を表記するため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 引掛シーリング(丸形)の図記号は四角や専用の引掛シーリング記号で表され、丸にCLではないため誤りです。
覚えるポイント
- 丸に「CL」はシーリング(天井直付)、「DL」はダウンライト、「P」はペンダント。
間違えやすいところ
- 引掛シーリングの記号とシーリング照明器具自体の図記号(CL)を混同しないように注意する。
出題の前提:JIS C 0303 構内電気設備の配線用図記号
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
スイッチ配線の最少心線数の算出
配線図 · 心線数 / 片切スイッチ / 複線図
配線図の②で示す部分(玄関の片切スイッチ2個「カ」「キ」へ向かう配線)の最少電線本数(心線数)はいくつか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
同一箇所に複数の片切スイッチを設ける場合、電源からの非接地側電線(一般に黒色)はスイッチ間で渡り線を用いて共有できます。各スイッチからは対応する照明器具への返り線(点滅線)がそれぞれ1本ずつ必要となるため、最少心線数は「共通電源線1本 + 各スイッチの点滅線数」で求められます。
解き方
- ②が指示する電線が接続されている対象(スイッチ「カ」および「キ」の2個)を確認する。
- 非接地側共通線として1本が必要であることを確認する。
- スイッチ「カ」の点滅線(負荷への返り線)1本、スイッチ「キ」の点滅線1本が必要であることを確認する。
- 合計電線本数を計算する(1 + 1 + 1 = 3本)。
- 選択肢 イ不正解
- 2本ではスイッチ1個分しか配線できず、2個の個別点滅制御ができないため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 非接地側共通線1本と、各スイッチからの返り線2本(カ用・キ用)の合計3本となるため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 電源線をスイッチ間で渡り配線して共有するため、4本は最少本数として過剰であり誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 接地線などを引く必要のないスイッチ回路であり、5本は過剰であるため誤りです。
覚えるポイント
- 同一位置にあるn個の片切スイッチへ向かう配線の最少心線数は (n + 1) 本。
間違えやすいところ
- 片切スイッチには接地側電線(白線)を引き込む必要がないことを見落とさないようにする。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 / JIS C 0303
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
小勢力回路で使用できる軟銅線の最小太さ
配線設計・電気工事材料 · 小勢力回路 / 電線の太さ / 電気設備技術基準
配線図の③で示された小勢力回路(チャイム用回路など)において使用可能な軟銅線の導体の最小直径[mm]として、法令上定められている数値を選択してください。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
チャイムやブザーなどの小勢力回路(最大使用電圧60V以下)では、通常の低圧屋内配線(直径1.6mm以上)よりも細い電線の使用が認められていますが、機械的強度や許容電流の観点から軟銅線の場合は直径0.8mm以上を使用することが義務付けられています。
解き方
- 配線図の③が玄関チャイムの押しボタン等に関連する小勢力回路であることを確認します。
- 電気設備の技術基準の解釈に基づき、小勢力回路に用いる軟銅線導体の最小太さ(直径0.8mm以上)を適用します。
- 選択肢 イ不正解
- 0.5mmは規定値より細いため、小勢力回路の軟銅線導体として使用することはできません。
- 選択肢 ロ正解
- 小勢力回路で使用する軟銅線の最小導体直径は0.8mmと定められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 1.2mmは最小値として定められている規定値ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 1.6mmは一般の低圧屋内配線における軟銅線の最小直径であり、小勢力回路の最小値ではありません。
覚えるポイント
- 小勢力回路(60V以下)で使用する軟銅線の導体最小太さは直径0.8mm以上です。
間違えやすいところ
- 一般の屋内配線の最小太さである直径1.6mmと混同しないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第181条(小勢力回路の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
ルームエアコン屋外ユニットの図記号傍記表示
配線図記号 · 配線図記号 / 空調設備 / 傍記表示
配線図の④で示されたルームエアコンの屋外ユニット(室外機)を表す図記号に付記される傍記表示として、正しいものを選択してください。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
構内電気設備の配線用図記号(JIS C 0303)において、エアコンなどの機器記号の横には設置場所や機能を表すアルファベットを傍記します。室内ユニット(Indoor)には「I」、屋外ユニット(Outdoor)には「O」を付記します。
解き方
- 問題文で問われている対象がルームエアコンの「屋外ユニット」であることを確認します。
- 屋外ユニット(Outdoor unit)に対応するJIS図記号の傍記記号「O」を選択します。
- 選択肢 イ正解
- 屋外ユニット(Outdoor)を表す傍記記号は「O」であり適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 「B」は一般に配線用遮断器(Breaker)やブザー等に用いられる文字記号です。
- 選択肢 ハ不正解
- 「I」は室内ユニット(Indoor unit)を表す傍記記号です。
- 選択肢 ニ不正解
- 「R」は調光器(Rheostat)やリモコンリレー等に用いられる傍記表示です。
覚えるポイント
- ルームエアコンのユニット表示は、室内機が「I(Indoor)」、室外機が「O(Outdoor)」となります。
間違えやすいところ
- 屋外ユニット(O)と屋内ユニット(I)の記号を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:JIS C 0303「構内電気設備の配線用図記号」
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式電路における対地絶縁抵抗の最小値
検査・測定・法令基準 · 絶縁抵抗 / 対地電圧 / 単相3線式
配線図の⑤で示された分電盤の200V分岐回路部分において、電路と大地間の絶縁抵抗として許容される最小値[MΩ]を選択してください。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電路の絶縁抵抗の基準値は「対地電圧」によって区分されます。対地電圧が150V以下の場合は0.1MΩ以上、対地電圧が150Vを超える300V以下の低圧回路の場合は0.2MΩ以上が必要です。単相3線式100/200Vの電路では中性線が接地されているため、200V用負荷回路であっても大地との間の電圧(対地電圧)は中性点基準の100Vとなり、150V以下に該当します。
解き方
- 分電盤結線図より、電源方式が単相3線式100/200Vであることを読み取ります。
- ⑤の回路は200V分岐回路ですが、中性線接地方式のため対地電圧は100V(150V以下)であることを導きます。
- 電気設備技術基準に基づき、対地電圧150V以下の電路における絶縁抵抗の最小値0.1MΩを導き出します。
- 選択肢 イ正解
- 対地電圧が150V以下であるため、絶縁抵抗の許容される最小値は0.1MΩとなります。
- 選択肢 ロ不正解
- 0.2MΩは対地電圧が150Vを超える場合(300V以下)の基準値です。本問の対地電圧は100Vのため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 0.4MΩは使用電圧が300Vを超える低圧電路の基準値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 1.0MΩは高圧電路等に用いられる値であり、低圧電路の規定値ではありません。
覚えるポイント
- 単相3線式100/200V電路の対地電圧は中性線接地のため常に100V(150V以下)であり、絶縁抵抗値の基準は0.1MΩ以上です。
間違えやすいところ
- 200V回路という線間電圧の表記を見て、対地電圧150V超の0.2MΩと誤認してしまうケースが非常に多いです。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第58条(低圧電路の絶縁抵抗値)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧電路における接地工事の種類と接地抵抗の許容最大値
接地工事・保安 · D種接地工事 / 漏電遮断器 / 接地抵抗値の緩和
配線図の⑥で示された住宅分電盤の接地端子における接地工事の種類、および接地抵抗の許容される最大値[Ω]の組合せとして、正しいものを選択してください。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
使用電圧300V以下の機器・電路にはD種接地工事を施工し、原則として接地抵抗値は100Ω以下とする必要があります。ただし、定格感度電流100mA以下・動作時間0.5秒以内の漏電遮断器が施設されている電路では、接地抵抗値を500Ω以下まで緩和することができます。
解き方
- 分電盤の電圧仕様が単相3線式100/200V(300V以下)であることから、必要な接地工事はD種接地工事であることを確認します。
- 配線図の注意事項3および結線図より、電路には定格感度電流30mA、動作時間0.1秒の漏電遮断器が設置されていることを確認します。
- 漏電遮断器の動作要件(100mA以下かつ0.5秒以内)を満たすため、接地抵抗値の許容上限が500Ωに緩和されることを導きます。
- 選択肢 イ不正解
- 300V以下の電路であるためC種接地工事(300V超用)は不要です。
- 選択肢 ロ不正解
- C種接地工事の緩和値(50Ω)であり、300V以下の本回路には該当しません。
- 選択肢 ハ不正解
- 漏電遮断器による緩和措置が考慮されておらず、規定される最大許容値としては不適当です。
- 選択肢 ニ正解
- D種接地工事であり、高感度高速形の漏電遮断器が施設されているため500Ω以下に緩和されます。
覚えるポイント
- 0.5秒以内に動作する高感度高速形漏電遮断器(100mA以下)があれば、D種接地工事の抵抗値は100Ωから500Ωに緩和されます。
間違えやすいところ
- 問題条件に漏電遮断器の記載があることを見落として、原則値の100Ωを選んでしまわないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第17条(接地工事の種類及び施設方法)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
地中電線路に使用できる電線
配線設計・工事方法 · 地中埋設配線 / ケーブル工事 / CVケーブル
配線図の⑦で示された住宅から車庫へ至る地中配線部分(管路式配線)において、電線として使用できるものを選択してください。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気設備の技術基準の解釈第120条により、地中電線路(直接埋設式、管路式、暗きょ式のいずれも含む)には、絶縁電線やコードではなく、必ず「ケーブル」を使用しなければなりません。
解き方
- 配線図の⑦が住宅から車庫への地中埋設管(FEP管内)を通る配線であることを確認します。
- 地中電線路の規定により、電線としてケーブルを使用する必要があることを確認します。
- 選択肢からケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル:CV)を特定します。
- 選択肢 イ不正解
- コードは移動用電気機器等に用いるものであり、地中電線路には使用できません。
- 選択肢 ロ不正解
- 引込用ビニル絶縁電線(DV線)は架空引込線等に用いる絶縁電線であり、地中配線には使用できません。
- 選択肢 ハ正解
- 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVケーブル)はケーブルであり、地中電線路に使用できます。
- 選択肢 ニ不正解
- 屋外用ビニル絶縁電線(OW線)は屋外の架空配線用絶縁電線であり、地中配線には使用できません。
覚えるポイント
- 地中電線路に施工できるのは「ケーブル」のみであり、絶縁電線(IV、OW、DV等)やコードは管内であっても使用できません。
間違えやすいところ
- 防護管(波付硬質合成樹脂管・FEP等)の中に入れる場合であっても、絶縁電線は不可でケーブルが必要である点に注意してください。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第120条(地中電線路の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
同一敷地内別棟の引込口開閉器を省略できる最大こう長
配線設計・電気設備技術基準 · 引込口開閉器 / 開閉器の省略 / 電路のこう長
配線図の⑧で示された車庫の引込口開閉器を省略できる場合において、住宅側から車庫までの電路の長さの最大値[m]を選択してください。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
建築物の受電点には原則として引込口開閉器の施設が必要ですが、同一敷地内にある別棟(車庫や納屋など)へ電気を供給する場合、送り出し側の過電流遮断器で保護され、かつ電路のこう長が15m以下であるときは、受け側の引込口開閉器を省略することができます。
解き方
- 問題条件が住宅から同一敷地内の別棟(車庫)への供給回路における引込口開閉器の省略条件であることを確認します。
- 内線規程・技術基準の規定に基づき、省略が認められる電路のこう長の限度値が15m以下であることを導きます。
- 選択肢 イ不正解
- 8mは低圧引込線の受電点等の分岐許容長さに関する値であり、本問の規定値ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 10mは本基準値の規定には存在しない数値です。
- 選択肢 ハ正解
- 同一敷地内別棟への配管・配線長が15m以下であれば、受電側の引込口開閉器を省略できます。
- 選択肢 ニ不正解
- 20mでは引込口開閉器を省略することはできず、必ず開閉器を設置しなければなりません。
覚えるポイント
- 同一敷地内の別棟への配線で引込口開閉器を省略できる限界のこう長は「15m以下」です。
間違えやすいところ
- 幹線分岐の3m以下・8m以下といった過電流遮断器の施設距離制限の数値と混同しないようにしてください。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第148条、内線規程
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図記号PF管の名称
配線図記号・工事材料 · 配線図記号 / PF管 / 合成樹脂製可とう電線管
配線図の⑨で示された住宅から車庫への地中配線部分の手前に付記されている「(PF22)」の配線工事で用いられる管の種類を選択してください。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電線管の種類記号として、PFは「合成樹脂製可とう電線管(自己消火性あり)」、CDは「合成樹脂製可とう電線管(自己消火性なし・コンクリート埋設用)」、VEは「硬質ポリ塩化ビニル電線管」、HIVEは「耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管」、FEPは「波付硬質合成樹脂管」を表します。
解き方
- 配線図の⑨に記載された記号「(PF22)」を確認します。
- アルファベット「PF」が合成樹脂製可とう電線管を指すことを特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管の記号は「HIVE」です。
- 選択肢 ロ不正解
- 波付硬質合成樹脂管の記号は「FEP」です。
- 選択肢 ハ不正解
- 硬質塩化ビニル電線管の記号は「VE」です。
- 選択肢 ニ正解
- PFは合成樹脂製可とう電線管の略号です。
覚えるポイント
- PF管=合成樹脂製可とう管(自己消火性あり、露出・隠ぺい・埋設いずれも可)。
間違えやすいところ
- 同じ可とう管でも、オレンジ色で自己消火性のないCD管(コンクリート埋設専用)と用途・特徴を混同しないようにしましょう。
出題の前提:JIS C 0303「構内電気設備の配線用図記号」
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
木造建築物の立ち上がり配線工事方法
配線設計・工事方法 · 工事種別 / 木造造営材 / ケーブル工事
配線図の⑩で示された1階から2階への立ち上がり配線(VVRケーブル使用)の工事方法として、適切なものを選択してください。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
木造住宅における屋内配線では、点検できない隠ぺい場所や造営材内を通す配線としてケーブル工事が標準的に用いられます。配線図⑩の立ち上がり配線は丸形ビニル絶縁ビニルシースケーブル(VVR)を用いたケーブル工事です。金属線ぴ工事や金属ダクト工事は木造の点検できない隠ぺい場所には施工できません。
解き方
- 配線図⑩の表記および全体条件から、1階から2階へ立ち上げる幹線・分岐回路に丸形ケーブル(VVR)が指定されていることを確認します。
- ケーブルを用いた配線工事の名称である「ケーブル工事(VVR)」を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 金属線ぴ工事は乾燥した展開した場所または点検できる隠ぺい場所に限られ、木造家屋の壁内立ち上がり等には適しません。
- 選択肢 ロ正解
- VVRケーブルを用いたケーブル工事であり、木造家屋の立ち上がり配線として適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 金属ダクト工事は乾燥した展開した場所に施設するものであり、住宅の隠ぺい場所には施工できません。
- 選択肢 ニ不正解
- 配線図において金属管配線の指定記号はなく、本箇所はケーブルによる立ち上がり配線です。
覚えるポイント
- 木造住宅の隠ぺい配線にはケーブル工事が最も広く適応可能です。ダクトや線ぴは隠ぺい場所の施工制約が厳しいです。
間違えやすいところ
- 選択肢の名称において電線種類(VVR)と工事種別(ケーブル工事)の組み合わせを正しく確認することが肝要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第186条(低圧屋内配線の施設場所別の工事の種類)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
スイッチ配線に必要な最少心線数
配線図 · ケーブル工事 / 心線数 / 点滅器
配線図の2階平面図において、⑪で示す部分の配線工事に必要なケーブルとして、心線数が最少となる適切なものはどれか。ただし、使用する電線はすべてVVF1.6とする。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
同一箇所に複数の単極スイッチを設置する場合、電源側の非接地側電線(黒)は器具内の渡り線で共用できるため、必要な心線数は「共通の非接地側電線1本」+「各負荷への点滅線(返り線)の本数」となります。
解き方
- 配線図の⑪が指すスイッチボックス内の記号を確認すると、単極スイッチ「チ」と単極スイッチ「セ」の2個が併設されている。
- ジョイントボックスからスイッチボックスへ引き込む心線は、共通の非接地側電線1本と、各スイッチからの返り線2本の計3本となるため、3心ケーブル1本(ロ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 2心ケーブル1本では、非接地側電源線1本と返り線1本しか配線できず、スイッチ2個を個別に点滅させることができません。
- 選択肢 ロ正解
- 共通非接地側電線1本と、負荷「チ」「セ」への各返り線2本の合計3本の心線が必要であるため、3心ケーブル1本が最も適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 2心ケーブル2本(計4心)でも施工自体は可能ですが、心線数が最少となる条件に反します。
- 選択肢 ニ不正解
- 計5心の配線となり、単極スイッチ2個の配線に対して過剰であり最少心線数ではありません。
覚えるポイント
- 同一ボックスに併設される単極スイッチは、電源非接地側電線を渡り線で共通化できるため、必要心線数は「スイッチ数+1」本となります。
間違えやすいところ
- スイッチ記号の傍記を確認せず3路スイッチと誤認したり、接地側電線(白線)までスイッチボックス内に引き込む必要があると勘違いして心線数を多く見積もる間違いに注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈およびJIS C 0303構内電気設備の配線用図記号
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
ジョイントボックス内のリングスリーブ接続
配線図 · リングスリーブ / 圧着接続 / 刻印マーク
配線図の2階平面図において、⑫で示すボックス内の接続をリングスリーブで圧着接続した場合の、リングスリーブの種類・個数および圧着接続後の刻印の組合せとして、正しいものはどれか。ただし、使用する電線は特記のないものはVVF1.6とする。また、写真に示すリングスリーブ中央の○、小、中は刻印を表す。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
リングスリーブの選定と圧着刻印の基準は、電線太さと本数によって決まります。1.6 mm×2本の接続にはスリーブ「小」を用いて刻印「○」とし、1.6 mm×3〜4本の接続にはスリーブ「小」を用いて刻印「小」、1.6 mm×5〜6本の接続にはスリーブ「中」を用いて刻印「中」とします。
解き方
- ボックス⑫に接続される配線の複線図を作成し、各接続箇所の心線本数を整理する。
- 接地側(白線)は電源送り、照明器具「チ」「ツ」、換気扇「ス」、便所側送りの計5本(1.6 mm×5本)が接続されるため、リングスリーブ中(刻印「中」)を1個使用する。
- 非接地側(黒線)は電源送り、スイッチ「チ・セ」への送り、スイッチ「ツ」系統への送りの計3本(1.6 mm×3本)となり、リングスリーブ小(刻印「小」)を1個使用する。
- スイッチ「ツ」からの返り線と照明器具「ツ」への点滅線は1.6 mm×2本の接続となり、リングスリーブ小(刻印「○」)を1個使用する。
- 以上より、使用するスリーブは中1個(刻印中)、小2個(刻印小1個、刻印○1個)となるニを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 接地側電線が5本接続されるためリングスリーブ小には収まらず、中サイズが必要となります。
- 選択肢 ロ不正解
- 接地側電線5本の接続にはリングスリーブ中が必要であり、すべて小サイズで圧着することはできません。
- 選択肢 ハ不正解
- 1.6 mm電線2本の接続箇所があるため、小スリーブの刻印は「小」ではなく「○」でなければなりません。
- 選択肢 ニ正解
- 中スリーブ1個(刻印「中」)、小スリーブ2個(刻印「小」1個、刻印「○」1個)となり正解です。
覚えるポイント
- 1.6 mm電線2本の接続のみ、リングスリーブ小を使用してダイスは「○」で圧着します。1.6 mmが3本以上4本以下の場合は刻印「小」、5本以上6本以下の場合はリングスリーブ中を使用して刻印「中」となります。
間違えやすいところ
- 1.6 mm×2本の接続時に刻印「小」を選んでしまうミスや、5本接続で断面積の合計を誤って小スリーブを選定してしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:内線規程およびJIS C 9711屋内配線用電線接続工具
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
ジョイントボックス内の差込形コネクタの選定
配線図 · 差込形コネクタ / 複線図 / 結線
配線図の1階平面図において、⑬で示すボックス内の接続をすべて差込形コネクタとする場合、使用する差込形コネクタの種類と最少個数の組合せとして、正しいものはどれか。ただし、使用する電線はVVF1.6とする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
差込形コネクタの極数(収容本数)は接続する心線本数に等しいものを選定します。複線図を展開し、接地側回路、非接地側回路、各スイッチの点滅回路、3路スイッチの連絡線回路の各接続点における結線本数を正確に数え上げます。
解き方
- ボックス⑬周辺の配線(電源線、外灯「カ」、ホール灯「キ」、3路スイッチ「ク」など)から複線図を作成する。
- 接地側電線(白)の接続:電源からの白、外灯「カ」への白、ホール灯「キ」への白、他への送り白の計4本接続(4本用×1個)。
- 非接地側電線(黒)の接続:電源からの黒、スイッチ「カ・キ」への黒、他への送り黒の計3本接続(3本用×1個)。
- 点滅線の接続:3路スイッチ「ク」の連絡線接続が2本×2組(2本用×2個)、およびスイッチ「カ」系統の返り線接続が3本接続(3本用×1個)。
- 必要な差込形コネクタを集計すると、2本用2個、3本用2個、4本用1個となり、選択肢イと合致する。
- 選択肢 イ正解
- 2本用2個、3本用2個、4本用1個となり、複線図の結線本数と過不足なく一致します。
- 選択肢 ロ不正解
- 3本用コネクタが1個不足しており、すべての電線を接続しきれません。
- 選択肢 ハ不正解
- 2本用の接続箇所を3本用で代用することは最少極数の選定として不適切であり、個数構成も異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- 5本用のコネクタは使用せず、接続本数の構成が一致しません。
覚えるポイント
- 3路スイッチ回路では、2本の連絡線がボックスを通過して接続されるため、2本接続の箇所が2組生じる点に着目すると複線図の整理が迅速になります。
間違えやすいところ
- 3路スイッチの連絡線を接地側や非接地側と混同してまとめてしまったり、外灯と内灯の分岐を見落としてコネクタ本数を数え間違えるケースがあります。
出題の前提:内線規程および差込形電線コネクタ規格(JIS C 2813)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
3路スイッチの図記号と内部接点構造
配線図 · 3路スイッチ / 配線器具 / 図記号
配線図の1階平面図において、⑭で示す図記号の器具はどれか。ただし、写真下の図は内部接点の構成を示す。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
配線図記号において黒丸に数字の「3」が傍記されているものは3路スイッチを表します。3路スイッチは1箇所の共通端子(0番端子)と2箇所の切替端子(1番および3番端子)を持ち、階段や廊下の両端など2箇所から同一負荷を点滅させる回路に用いられます。
解き方
- 1階平面図の⑭の位置にある図記号を確認すると、黒丸の右横に「3」の傍記があるため「3路スイッチ」であると判別できる。
- 提示された各選択肢の器具写真および裏面の接点構成図を確認する。
- 選択肢ハの接点図は、端子0から端子1または3への切替接点となっており、3路スイッチの内部構造と完全に合致する。
- 選択肢 イ不正解
- 接点図に内部ランプが描かれており、傍記H(位置表示灯内蔵スイッチ)に該当します。
- 選択肢 ロ不正解
- 器具表面に確認表示窓があり、傍記L(確認表示灯内蔵スイッチ)に該当します。
- 選択肢 ハ正解
- 共通端子0と切替端子1・3を持つ3路スイッチの外観および接点構造を示しており正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 4つの端子間で接続が反転する接点構造であり、傍記4(4路スイッチ)に該当します。
覚えるポイント
- 3路スイッチの図記号は「黒丸に3」、内部接点は共通端子0と切替端子1・3の構成となります。
間違えやすいところ
- 4路スイッチ(傍記4)や位置表示灯内蔵スイッチ(傍記H)の内部回路図と見間違えないように注意しましょう。
出題の前提:JIS C 0303「構内電気設備の配線用図記号」
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
照明器具の図記号と器具外観
配線図 · 照明器具 / 図記号 / ペンダント
配線図の1階平面図において、⑮で示す図記号の器具の外観写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
JIS C 0303における照明器具の図記号では、白丸は白熱灯等の一般的な照明器具を表し、傍記記号「P」はペンダント(Pendant:コードやチェーンで天井から吊り下げる照明器具)を表します。直付シーリングライトや引掛シーリングボディとは図記号が明確に区別されています。
解き方
- 1階平面図のダイニングルーム中央にある⑮の図記号を確認すると、白丸に傍記「P」と記されている。
- 傍記「P」はペンダント器具を示すため、写真の中からコードで吊り下げる器具(イ)を選択する。
- 選択肢 イ正解
- コードで天井から吊り下げるペンダント器具の写真であり、図記号「○にP」に適合します。
- 選択肢 ロ不正解
- 天井直付の小型ブラケットまたはダウンライト様器具であり、ペンダントではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 引掛シーリングの配線器具(コンセントの一種)であり、照明器具本体ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 天井面に直接密着して取り付けるシーリングライト(図記号は白丸にCLなど)です。
覚えるポイント
- 照明器具の傍記記号:Pはペンダント(吊り下げ)、CLはシーリング(天井直付)、DLはダウンライト(埋込)です。
間違えやすいところ
- ペンダント(P)と引掛シーリング(丸形・角形)の図記号を混同しないように確認しましょう。
出題の前提:JIS C 0303「構内電気設備の配線用図記号」
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
主幹漏電遮断器の外観写真の判別
配線図 · 漏電遮断器 / 分電盤 / 過負荷保護付漏電遮断器
配線図の分電盤結線図において、⑯で示す部分に取り付ける機器として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
分電盤の主幹開閉器記号において「BE」は過負荷保護付漏電遮断器(Breaker for Earth leakage)を表します。「3P」は3極(端子が3対)であることを示し、定格感度電流(30mA)や動作時間(0.1秒)が指定されています。外観上は3極の端子と漏電動作確認用のテストボタンを備えていることが特徴です。
解き方
- 15ページの分電盤結線図⑯を確認すると、「3P 50AF BE 50A 30mA 0.1秒」と指定されている。
- 記号「BE」および感度電流30mA・0.1秒の表記から「過負荷保護付漏電遮断器」、極数「3P」から3極構造の器具を特定する。
- 写真を確認すると、ハは上部3端子・下部3端子(3P)で漏電テストボタンを備えた漏電遮断器であるため正解と判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 3極ですがテストボタンがなく、通常の配線用遮断器(B)であるため不適合です。
- 選択肢 ロ不正解
- 2極(2P)の漏電遮断器であり、主幹の3P単相3線式回路には使用できません。
- 選択肢 ハ正解
- 3極(3P)仕様でテストボタンを備えた過負荷保護付漏電遮断器(BE)の外観であり適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- テストボタンのない配線用遮断器であり、漏電遮断器ではありません。
覚えるポイント
- 分電盤記号の「B」は配線用遮断器、「BE」は過負荷保護付漏電遮断器を表し、漏電遮断器の写真には必ずテストボタン(黄色や赤色の小型ボタン)があります。
間違えやすいところ
- 極数(2Pか3Pか)の確認を怠り、単相3線式の主幹に2極の遮断器を選定してしまう間違いに注意しましょう。
出題の前提:電気設備技術基準およびJIS C 8201-2-2(漏電遮断器)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
金属管工事(ねじなし電線管)に使用されない工具
配線図 · 工具 / 金属管工事 / ねじなし電線管
配線図の1階平面図において、⑰で示す部分の配線工事で、一般的に使用されることのない工具はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
ねじなし電線管(E管)を用いる金属管工事では、管の切断に「金切りのこ」、切断面内側の面取り(バリ取り)に「パイプリーマ」、管内への電線通線に「通線ワイヤ」などを使用します。塩ビカッタは樹脂管専用の切断工具であり、金属管の切断には使用できません(刃を痛める原因になります)。
解き方
- 配線図⑰の配管記号「(E19)」を確認する。記号Eはねじなし電線管(金属管工事)を表す。
- 金属管工事で使用する代表的な工具(金切りのこ、クリックボールとパイプリーマ、通線ワイヤ等)を想起する。
- 選択肢ニの写真を確認すると合成樹脂管用の塩ビカッタであり、金属管工事では使用されないためこれを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 金属管切断後の管端内面のバリを取り除くパイプリーマであり、金属管工事で使用されます。
- 選択肢 ロ不正解
- 金属管を切断するための金切りのこ(金工用のこ)であり、金属管工事で使用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 配管内に電線を通線するための通線ワイヤ(呼線)であり、金属管工事で使用されます。
- 選択肢 ニ正解
- 塩ビカッタは硬質塩化ビニル管等の樹脂管を切断する工具であり、金属管工事には使用されません。
覚えるポイント
- 記号Eは「ねじなし電線管」、Cは「薄鋼電線管」、Gは「厚鋼電線管」です。これら金属管工事にはパイプリーマや金切りのこを用い、塩ビカッタはVE管工事に用います。
間違えやすいところ
- 配管記号Eを硬質塩化ビニル管(VE)と誤認して塩ビカッタを使用可能と判断してしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第159条(金属管工事)
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
ジョイントボックス内のリングスリーブ必要個数
配線図 · リングスリーブ / 複線図 / 心線太さ
配線図の1階平面図において、⑱で示すボックス内の接続をすべて圧着接続とする場合、使用するリングスリーブの種類と最少個数の組合せとして、正しいものはどれか。ただし、使用する電線は特記のないものはVVF1.6とする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
リングスリーブの選定では、接続する心線の太さ(直径)ごとの公称断面積(1.6 mmは約2.0 mm²、2.0 mmは約3.5 mm²)を合計します。合計断面積が8 mm²を超える場合や電線組み合わせ規定により、2.0 mm電線1本と1.6 mm電線3本(合計断面積約9.5 mm²)の接続にはリングスリーブ「中」を使用します。1.6 mm電線2本(合計約4.0 mm²)にはリングスリーブ「小」を使用します。
解き方
- ボックス⑱に入る電線の太さを図面から確認する。分電盤からの幹線回路には「VVF2.0」と傍記されており、他の器具や送りは特記なしのため「VVF1.6」である。
- ボックス内の結線を複線図化し、各接続箇所の電線太さと本数を整理する。
- 接地側(白線):2.0 mm×1本+1.6 mm×3本の計4本接続 → 合計断面積からリングスリーブ「中」を1個使用。
- 非接地側(黒線):2.0 mm×1本+1.6 mm×3本の計4本接続 → 合計断面積からリングスリーブ「中」を1個使用。
- 各負荷の点滅線(返り線):1.6 mm×2本の接続が2箇所 → それぞれリングスリーブ「小」を1個ずつ、計2個使用。
- 合計すると、小2個、中2個となり、選択肢イと合致する。
- 選択肢 イ正解
- 2.0 mmを含む電源側白線・黒線の接続に中スリーブ2個、1.6 mm×2本の点滅線接続に小スリーブ2個が必要であり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 非接地側および接地側の双方が2.0 mm×1本+1.6 mm×3本であり、中スリーブは2個必要です。
- 選択肢 ハ不正解
- 中スリーブの個数が不足しており、接続規定に適合しません。
- 選択肢 ニ不正解
- すべて小スリーブで圧着することは容量超過となり不可能です。
覚えるポイント
- 配線図に「VVF2.0」等の太さ指定がある場合、ボックス接続部に2.0 mm線が混在するため、断面積計算に注意してスリーブ「中」の適用を見極める必要があります。
間違えやすいところ
- 幹線部分の「VVF2.0」の特記を見落とし、すべて1.6 mm電線として計算してスリーブサイズを誤るケースが非常に多いため注意しましょう。
出題の前提:内線規程およびJIS C 9711屋内配線用電線接続工具
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図で使用されていない配線器具(コンセント)の識別
配線図 · 配線図記号 / コンセントの図記号と外観
配線図(木造2階建住宅及び車庫)に示された図記号のうち、実際の工事で使用されていないコンセントはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
配線図におけるコンセントの図記号は、差込口数が2個の場合は傍記表示「2」を付すか標準図記号とし、3個の場合は「3」と数字を傍記します。また、接地極付は「E」、接地端子付は「ET」、接地極付接地端子付は「EET」、電圧や電流の指定がある場合は「250V」「20A」などを併記します。図記号に対応する写真形状を正しく照合する必要があります。
解き方
- 写真のコンセントの種類を特定する(イ:接地極付接地端子付1口、ロ:接地端子付2口、ハ:単相200 V用20 A接地極付、ニ:3口)。
- 配線図面(1階・2階平面図)からコンセントの図記号および傍記文字を探す。
- 「EET」(2階便所)、「ET」および「2」(1階台所等)、「20A 250V E」(1階リビング)が存在することを確認し、差込口3口(数字「3」傍記)のコンセントは図面に存在しないためニが未使用であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 接地極付接地端子付コンセントであり、2階平面図の便所内に図記号「EET」として配置されているため使用されています。
- 選択肢 ロ不正解
- 接地端子付2口コンセントであり、1階平面図の台所や洗濯機設置箇所などに「ET」表記付きで配置されているため使用されています。
- 選択肢 ハ不正解
- 単相200 V 20 A接地極付コンセントであり、1階リビングルームのルームエアコン用として「20A 250V E」の表記で配置されているため使用されています。
- 選択肢 ニ正解
- 3口(トリプル)コンセントですが、配線図内に口数を示す傍記数字「3」が付されたコンセントは存在しないため、使用されていません。
覚えるポイント
- コンセントの口数表記:2口は「2」(または無表記)、3口は「3」と傍記される。
- Eは接地極付、ETは接地端子付、EETは接地極付接地端子付を表す。
間違えやすいところ
- 写真ニの3口コンセントを通常の2口コンセントと見誤り、配線図中に多数あるため使われていると誤認するミスに注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈及びJIS C 0303(構内電気設備の配線用図記号)に基づく出題条件。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図の施工材料・工具の適否判断
工事材料・配線工法 · 電線管工事材料 / 施工工具 / ねじなし電線管
配線図の施工に関して、写真で示された施工材料・工具等の組合せとして、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
金属管配線において、管の記号が「E」で始まるものは「ねじなし電線管」を示し、接続には止めねじ付きのねじなし用継手(ねじなしカップリング、ねじなしボックスコネクタ等)を使用します。一方、「C」で始まる薄鋼電線管には管端にねじ切り加工を行い、ねじ付きカップリングを用います。本図面で指定されている金属管はE19のみであるため、薄鋼電線管用のねじ付き継手は施工に使用しません。
解き方
- 配線図面(車庫内)に記載されている金属管工事の仕様を確認する(「(E19)」と明記されている)。
- E19は「ねじなし電線管(外径19 mm)」であり、管の接続には止めねじ付きコネクタ等のねじなし管専用材料を用いる必要があることを確認する。
- 各選択肢の材料を確認し、イ(ねじなしボックスコネクタとE19管)、ハ(アウトレットボックスと連用取付枠)、ニ(PF管用コネクタとリングスリーブ圧着工具)は本図面の施工で使用されるが、ロの薄鋼電線管用ねじ付きカップリングは使用されないため誤りであると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 車庫の配線にねじなし電線管「E19」が指定されており、管本体および接続用のねじなしボックスコネクタは使用するため正しい組合せです。
- 選択肢 ロ正解
- 写真上部の継手は薄鋼電線管用のねじ付きカップリングですが、車庫で指定されている電線管はねじなし電線管(E19)であるため、本工事では使用せず誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 配線接続部・分岐部に使用する金属製アウトレットボックスと、スイッチ・コンセントを取り付ける埋込連用取付枠であり、本工事で使用するため正しい組合せです。
- 選択肢 ニ不正解
- 屋外等の合成樹脂管(PF管)工事に用いるボックスコネクタと、電線相互を接続するリングスリーブ用圧着工具であり、本工事で使用するため正しい組合せです。
覚えるポイント
- 金属管の記号:Eはねじなし電線管、Cは薄鋼電線管、Gは厚鋼電線管。
- ねじなし電線管(E管)の接続部には、ねじ頭をねじ切るタイプの止めねじ付き継手を使用する。
間違えやすいところ
- ねじなし電線管用の継手(止めねじ付き)と、薄鋼電線管用の継手(管の内側にねじが切られたもの)の形状差を見落とさないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第159条(金属管工事)及び配線図面の記載事項に基づく出題条件。
出典:電気技術者試験センター『令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和2年度第二種電気工事士下期筆記試験【午前】の問題・解答資料です。

