学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題2の概要
候補問題No.2 変圧器・自動点滅器・切替スイッチ回路の施工
配線設計・技能施工 · 第一種電気工事士技能試験 / 変圧器代用端子台 / 自動点滅器代用端子台 / 片切・3路タンブラスイッチ回路 / リングスリーブ圧着 / 差込形コネクタ
図1の配線図および施工条件に従い、支給材料を用いて配線工事を完成させなさい。 【主な施工条件と留意点】 1. 変圧器および自動点滅器は指定の端子台で代用する(図2・図3参照)。 2. ランプレセプタクル回路は、図4の展開接続図に従って手動・自動切替回路を構成すること。 3. 電線の色別:接地線は緑色、接地側電線はすべて白色を使用する。変圧器二次側から点滅器イ、自動点滅器、他の負荷に至る非接地側電線(100V回路)は黒色を使用する。配線用遮断器のN端子、ランプレセプタクルの受金ねじ部には白色を接続する。 4. ジョイントボックスA(アウトレットボックス)内の電線相互の接続はリングスリーブによる圧着接続、VVF用ジョイントボックスB部分の接続は差込形コネクタによる接続とすること。 5. アウトレットボックスの打抜き済みの穴(4箇所)だけをすべて使用し、各穴にゴムブッシングを取り付けて電線を通すこと。
解答・解説を表示
解答
ジョイントボックスAはリングスリーブ(刻印:小2箇所、○2箇所)、ボックスBは差込形コネクタ(3本用2個、2本用1個)を用いて接続し、変圧器端子台(二次側u-o-v)・自動点滅器端子台(1-2-3)・片切および3路スイッチ・配線用遮断器・ランプレセプタクルを施工条件通りに正しく結線する。
解説
この課題は、単相変圧器の二次側から100Vと200Vの回路を分け、B種接地工事を行い、自動点滅器と片切スイッチ・3路スイッチを組み合わせて、照明の点滅を自動と手動で切り替えられるように配線する総合的な実技課題です。なぜなら、変圧器の二次側は複数の電圧回路と接地をまとめて扱うため、器具ごとの極性や電線の色を正しく分ける必要があるからです。また、リングスリーブの刻印は電線の太さと本数の組み合わせで決まるため、正しく選ぶことが合格の前提になります。
解き方
- 支給材料表と配線図(図1〜図4)を見て、単線図を複線図に直し、電線の色・つなぐ場所・器具の端子番号をはっきりと整理します。
- ケーブルと絶縁電線を指定の寸法(各ボックス間150mm、器具間150mmなど)に合わせて切り、シース(外側の被覆)と絶縁被覆をはぎ取ります。
- アウトレットボックスにゴムブッシング4個を取り付け、変圧器端子台・自動点滅器端子台・配線用遮断器・ランプレセプタクル・スイッチ類を施工条件に従って結線します。
- ボックスAの中はリングスリーブ(小2箇所・○2箇所)で圧着し、ボックスBの中は差込形コネクタ(3本用2個・2本用1個)で接続して完成させます。
小問ごとの答え
- 小問 1. 変圧器代用端子台(3P 5端子)の結線:一次側U-VにKIP電線、二次側u端子にIV黒(遮断器へ)とVVF2.0-2C黒(200V負荷へ)、o端子にIV白(遮断器へ)とIV緑(EB接地線)、v端子にVVF2.0-2C白(200V負荷へ)を結線する。
- 図2の端子台説明図に従い、一次側高圧線(KIP 8mm²)を端子U・Vに接続します。二次側はu-o間から100V回路(配線用遮断器へ至るIV 5.5mm²黒・白)、u-v間から200V回路(VVF 2.0-2C黒・白)、中性点o端子にB種接地線(IV 5.5mm²緑)を接続します。
- 小問 2. 配線用遮断器(100V 2P1E)の結線:変圧器側(電源側)の端子にIV黒(非接地側L)とIV白(接地側N)、負荷側端子にVVF 2.0-2C(シース青色)の黒(L)と白(N)を結線する。
- 施工条件5-④により、配線用遮断器の接地側極端子(Nと表示)には白色電線を確実に結線します。電源側・負荷側ともに極性を誤らないよう接続します。
- 小問 3. ジョイントボックスA(アウトレットボックス)の接続と圧着刻印:①接地側白3本(2.0+1.6+1.6):刻印「小」 ②非接地側黒3本(2.0+1.6+1.6):刻印「小」 ③レセプタクル点滅線2本(スイッチ赤+レセプタクル黒1.6+1.6):刻印「○」 ④自動点滅器連絡線2本(スイッチ白+ボックスB行き赤1.6+1.6):刻印「○」
- 施工条件6-①に基づきリングスリーブ(小)を使用します。2.0mm1本と1.6mm2本の接続部2箇所は合計断面積から刻印「小」、1.6mm2本の接続部2箇所は刻印「○(極小)」で圧着します。
- 小問 4. VVF用ジョイントボックスBの接続(差込形コネクタ):①非接地側(黒3本:ボックスA側、自動点滅器1番、他の負荷側):3本用コネクタ ②接地側(白3本:ボックスA側、自動点滅器2番、他の負荷側):3本用コネクタ ③自動点滅制御線(赤2本:ボックスA側、自動点滅器3番):2本用コネクタ
- 施工条件6-②に基づき差込形コネクタを使用します。支給材料である3本用コネクタ2個を電源(黒・白)の分岐に、2本用コネクタ1個を自動点滅器端子3からの切替連絡線(赤)の接続に使用します。
- 小問 5. 自動点滅器代用端子台(3P)の結線:端子1に黒色(非接地側電源)、端子2に白色(接地側電源)、端子3に赤色(点滅制御出力線)を結線する。
- 図3の内部結線図に従い、端子1・2間に内蔵CdSリレー回路の動作用電源(黒・白)を接続し、受光動作で端子1と導通する開閉接点の出力側端子3に赤色電線を結線します。
- 小問 6. スイッチ部(片切タンブラスイッチ+3路スイッチ)の結線:ボックスAからの黒線を片切スイッチに入力し渡り線で3路スイッチの「0」端子へ渡す。片切スイッチの出力端子と3路スイッチの「1(3)」端子を渡り線で結びボックスAへの赤線に接続する。3路スイッチの「3(1)」端子にボックスAへの白線を接続する。
- 図4の展開接続図を満たすよう、非接地側電源(黒)を片切スイッチと3路スイッチの共通端子「0」に供給します。片切スイッチONまたは3路スイッチが自動点滅側へ投入された際にランプレセプタクル(赤線)へ電圧が印加される回路を構成します。
- 小問 7. ランプレセプタクルの結線:受金ねじ部側の端子に白色(接地側電線)、中心接触片側の端子に黒色(点滅線)を結線する。
- 施工条件5-④の規定通り、受金ねじ部の端子には白色の接地側電線を接続します。極性を逆にすると重大欠陥となります。

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覚えるポイント
- リングスリーブの刻印判定:1.6mm×2本のみ「○」、2.0mm×1本+1.6mm×2本は「小」
- ランプレセプタクルの受金ねじ部端子および配線用遮断器のN端子には必ず白色線を結線する
- 自動点滅器代用端子台の端子番号:1番=黒(電源)、2番=白(接地側)、3番=赤(負荷側制御線)
間違えやすいところ
- リングスリーブの接続で、2.0mm+1.6mm+1.6mmの3本をつなぐときに、間違えて刻印「中」で圧着してしまうミス
- 配線用遮断器のN極とL極、またはランプレセプタクルの受金ねじ部と中心接触片で、極性を取り違えるミス
- アウトレットボックスのゴムブッシングを付け忘れたり、打抜き済みの穴以外のノックアウトを打ち抜いてしまうミス
出題の前提:令和8年度第一種電気工事士技能試験候補問題No.2の公式公表資料および電気技術者試験センター判定基準に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題2』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題2
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題2の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

