学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題1の概要
単相変圧器二次側配線と3路スイッチ・250V接地極付コンセント回路の施工
配線図・実技施工 · 第一種電気工事士技能試験 / 複線図作成 / リングスリーブ接続 / 差込形コネクタ接続 / 端子台結線
配線図(図1)および施工条件に従い、支給材料を用いて単相変圧器(端子台代用)二次側の100V回路(3路スイッチ「イ」・ランプレセプタクル・100Vコンセント)および200V回路(両切スイッチ「ロ」・250V接地極付コンセント)の配線工事を完成させなさい。
解答・解説を表示
解答
端子台二次側の100V回路(u-o端子)からVVF2.0-2CでジョイントボックスAを経由して3路スイッチ・コンセントおよびランプレセプタクル回路を構成し、200V回路(u-v端子)からVVF2.0-2CでジョイントボックスAを経由して両切スイッチ「ロ」および250V接地極付コンセント回路を構成する。ボックスA内の電線相互接続はリングスリーブ(小)を用いて8箇所を圧着(刻印「小」が4箇所、刻印「○」が4箇所)し、ジョイントボックスB内の電線相互接続は差込形コネクタ(2本用)を用いて4箇所を接続する。
解説
単相3線式の変圧器では、中性点を接地して、u-o端子間からは100V、u-v端子間からは200Vを取り出します。なぜなら、中性点oを基準にするとu-o間は100Vになり、uとvの線の間は200Vになるからです。技能試験では、回路ごとに電線の色(接地側は白、非接地側は黒、接地線は緑)を守り、スイッチの端子の使い方と、ボックスごとの接続方法(リングスリーブの刻印や差込コネクタの本数)を正しく施工することが大切です。
解き方
- 単線図から複線図を作り、変圧器の端子台(u・o・v)から100V系と200V系へ向かう電線の色(白・黒・緑)と、つなぐ器具を整理する。
- アウトレットボックスAの打ち抜き穴(19mmが2箇所、25mmが4箇所)に合うゴムブッシングを付け、ケーブルの外装と絶縁被覆を決められた寸法で剥ぎ取る。
- ランプレセプタクル、3路スイッチ、両切スイッチ、埋込コンセント、250V接地極付コンセントへ、各ケーブルと電線を施工条件の色と極性に合わせて結線する。
- ボックスBでは差込形コネクタ(2本用)4箇所を奥まで確実に差し込み、ボックスAではリングスリーブ(小)を使い8箇所を決められた刻印(小が4、○が4)で確実に圧着して切断する。
答えの内訳
- 変圧器代用端子台の結線:一次側:U端子に黒(KIP)、V端子に黒(KIP)。二次側:u端子に100V非接地側(黒:VVF2.0)および200V u相(黒:VVF2.0)を接続。o端子に100V接地側(白:VVF2.0)および接地線B種(緑:IV5.5)を接続。v端子に200V v相(白:VVF2.0)を接続。
- 図2および図3の結線指示に従い、一次側の高圧入力端子U・VにKIP線を接続し、二次側端子台はu-o間で単相100V(u相:非接地側黒、o相:中性極接地側白)、u-v間で単相200V(u相:黒、v相:白)を取り出します。また、B種接地線(IV 5.5mm²、緑色)は中性点端子oに接続します。
- ジョイントボックスA(アウトレットボックス)の電線接続:リングスリーブ(小)による圧着が計8箇所。【刻印「小」:4箇所】①100V接地側(白:2.0mm 1本+1.6mm 2本)、②100V非接地側(黒:2.0mm 1本+1.6mm 1本)、③200V u相電源側(黒:2.0mm 1本+1.6mm 1本)、④200V v相電源側(白:2.0mm 1本+1.6mm 1本)。【刻印「○」:4箇所】⑤3路スイッチ間連絡線1(1.6mm 2本)、⑥3路スイッチ間連絡線2(1.6mm 2本)、⑦200V両切スイッチ負荷側u相(黒:1.6mm 2本)、⑧200V両切スイッチ負荷側v相(白:1.6mm 2本)。
- 施工条件6-①に基づき、ジョイントボックスAを経由する電線はすべてリングスリーブ接続とします。2.0mmと1.6mmの組み合わせ接続(計4箇所)は圧着マーク「小」を用い、1.6mm同士2本の組み合わせ接続(3路スイッチ連絡線2組、200V負荷側黒・白の2本、計4箇所)は圧着マーク「○」(極小)を用いて圧着します。したがって合計8箇所をすべてリングスリーブ(小)で圧着します。
- ジョイントボックスB(VVF用)の電線接続:差込形コネクタ(2本用)による接続が計4箇所。①100V接地側(白:ボックスAからの1.6mm 1本+ランプレセプタクルへの1.6mm 1本)、②3路スイッチ「イ」点滅信号線(黒:左下3路スイッチの0端子からの1.6mm 1本+ランプレセプタクルへの1.6mm 1本)、③3路スイッチ間連絡線1(1.6mm 2本)、④3路スイッチ間連絡線2(1.6mm 2本)。
- 施工条件6-②に基づき、ジョイントボックスB部分はすべて2本用差込形コネクタを用いて接続します。ランプレセプタクルへ向かう接地側(白)と負荷側(黒)、およびボックスAと左下の3路スイッチ間をつなぐ連絡線2本の合計4箇所を接続します。
- 器具配線および電線色別・取付枠:ランプレセプタクル受金ねじ部に白線、中心接触片に黒線を結線。右上埋込連用枠に3路スイッチ(上)とコンセント(下)を取り付け、コンセントW端子に白線を接続し非接地側黒線と渡り配線。左下3路スイッチは端子0にランプレセプタクルへの信号線、端子1・3に連絡線を接続。下側両切スイッチ「ロ」は電源側・負荷側を正しく結線。中央下250V接地極付コンセントは接地端子に緑(IV1.6)を結線。
- 施工条件4、5、8に基づき、各器具の極性・色別を遵守します。受金ねじ部やコンセントW端子には必ず接地側電線(白色)を接続し、200V回路のu相には黒色、v相には白色を用います。また、埋込連用取付枠は3路スイッチ(イ)と100Vコンセントの組み合わせ部分に1枚使用します。

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覚えるポイント
- リングスリーブ圧着マーク:1.6mm×2本は「○」、2.0mm×1本+1.6mm×1~2本は「小」。
- 3路スイッチ間連絡線は2本あるため、ボックスA内での連絡線の圧着接続は独立して2箇所(刻印「○」が2つ)必要となる。
間違えやすいところ
- 3路スイッチ同士をつなぐ連絡線2本を誤ってまとめて圧着したり、刻印「○」と「小」を間違えて圧着マーク不良になるミス。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部の端子に非接地側(黒色)をつないでしまう極性の誤りや、250Vコンセントの接地端子へ緑色電線をつなぎ忘れるミス。
出題の前提:令和8年度第一種電気工事士技能試験(電気技術者試験センター公表基準・施工条件に基づく)
出典:電気技術者試験センター『令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題1』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題1
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和8年度第一種電気工事士上期技能試験(7月4日) 課題1の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

