学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題8の概要
三相誘導電動機の始動制御回路(電磁開閉器・可逆なし・電流計・変圧器)の施工
第一種電気工事士 技能試験 · 変圧器端子台結線 / 電磁開閉器制御回路 / 押しボタンスイッチ結線 / 電流計直列接続 / リングスリーブ圧着判定
図1の配線図及び施工条件に従い、支給材料を用いて三相3線式6600V/200V変圧器、電磁開閉器(MS)、押しボタンスイッチ、運転表示灯(ランプレセプタクル)、電流計回路(施工省略)および電動機回路からなる配線工事を完成させなさい。
解答・解説を表示
解答
変圧器二次側v端子にB種接地線(IV 5.5mm²緑色)を結線。変圧器二次側(VVR 2.0-3C)からジョイントボックスを経て電磁開閉器(MS端子台)電源側(R, S, T)へ接続する際、v相(S相)回路に変圧器二次側v相と直列に電流計回路(VVF 1.6-2C)を挿入結線する。MS制御回路は押しボタン(CVV 2-3C)の赤をR端子、白を13端子、黒を14端子に接続し、渡り線(IV 2mm²黄色)で14-A2間、A1-95間、96-S端子間を結線する。MS負荷側のU・W相からジョイントボックス経由で運転表示灯(ランプレセプタクル)へ結線し、受金ねじ部端子に白色線を接続する。アウトレットボックス内接続はリングスリーブ小を用い、刻印「小」3箇所(2.0mm+1.6mm)、刻印「○」3箇所(1.6mm+1.6mm)で圧着する。
解説
電磁開閉器(MS)を使うと、押しボタンで電動機を遠くから入・切できる。押しボタンを離しても自己保持の接点が回路をつなぎ続けるので、運転はそのまま続く。電流計は測りたい線(この問ではv相)に直列に入れ、運転表示灯は主接点の負荷側から給電して点灯させる。
解き方
- 単線配線図・端子台説明図・制御回路図を見て、複線図(実際の線のつながりを表した図)を正確に描き、端子記号・電線の色・圧着マークを決める。
- アウトレットボックスにゴムブッシング(電線の傷を防ぐ部品)を付け、支給されたケーブル(VVR、VVF、CVV、KIP、IV線)を指定の長さに切って被覆をはぐ。
- 変圧器の端子台、電磁開閉器の端子台、押しボタンスイッチ、ランプレセプタクル(電灯の受け口)の結線を、施工条件の色と極性に合わせて行う。
- アウトレットボックスの中で電線どうしをまとめ、合うリングスリーブ小を使って「小」と「○」の正しい刻印で圧着する。
小問ごとの答え
- 小問 変圧器代用端子台(3P)の結線:一次側:高圧電線KIP 8mm²をU, V, W端子に接続。二次側:u端子に赤色線、v端子に白色線及び接地線(IV 5.5mm²緑色)、w端子に黒色線(VVR 2.0-3C)を接続。
- 施工条件6より変圧器接地線はv端子に接続し、施工条件7-①・③より接地線は緑色、二次側配線はu相が赤、v相が白、w相が黒となります。
- 小問 電磁開閉器(MS端子台6P)の結線:電源側端子台(上段):Rに主回路赤および押しボタン赤、Sに主回路白および渡り線黄(96端子から)、Tに主回路黒を結線。制御端子13に押しボタン白、A1に渡り線黄(95端子へ)、95に渡り線黄(A1から)。負荷側端子台(下段):14に押しボタン黒および渡り線黄(A2へ)、A2に渡り線黄(14から)、96に渡り線黄(S端子へ)、U・V・W端子に負荷側配線(電動機側VVF 1.6-3Cおよび表示灯・制御用VVF 1.6-3C)を結線。
- 制御回路図(図4)に従い、押しボタンスイッチからのCVV(赤・白・黒)と自己保持接点(13-14)、電磁コイル(A1-A2)、サーマルブレーク接点(95-96)、及びIV 2mm²黄色渡り線を正確に端子台へ結線します。
- 小問 押しボタンスイッチ(PB)の結線:既設渡り線側の共通端子(PB-OFFの常閉接点とPB-ONの常開接点の間)に白、PB-OFFのもう一方の端子に赤、PB-ONのもう一方の端子に黒(CVV 2-3C)を結線する。
- 施工条件10により押しボタンスイッチ内の既設配線は変更せず、制御回路図の通り赤色線を押しボタン電源側、白色線を自己保持・接点共通部、黒色線を自己保持・コイル側端子へ接続します。
- 小問 電流計(A)および運転表示灯(R)の接続:電流計(施工省略)は変圧器二次側v相とMS電源側S相の間に直列接続する。運転表示灯(ランプレセプタクル)はMS負荷側U相(赤)とW相(黒)から給電し、受金ねじ部端子に白色線を接続する。
- 施工条件5に基づきv相回路に電流計を割り込ませて直列に結線します。施工条件7-⑥に従いランプレセプタクルの受金ねじ部には極性を合わせて白色線を接続します。
- 小問 アウトレットボックス内の電線相互接続と圧着マーク:接続箇所は計6箇所。すべてリングスリーブ小を使用。 ① VVR 2.0赤 + VVF 1.6赤(主回路R相):刻印「小」 ② VVR 2.0黒 + VVF 1.6黒(主回路T相):刻印「小」 ③ VVR 2.0白 + VVF 1.6白(電流計行き):刻印「小」 ④ VVF 1.6黒(電流計帰り) + VVF 1.6白(MS電源側S相):刻印「○」 ⑤ MS負荷側VVF 1.6赤(U相) + 表示灯VVF 1.6黒:刻印「○」 ⑥ MS負荷側VVF 1.6黒(W相) + 表示灯受金ねじ部VVF 1.6白:刻印「○」
- 電線太さの組み合わせに基づき、2.0mm+1.6mmの3箇所はリングスリーブ小で圧着マーク「小」、1.6mm+1.6mmの3箇所はリングスリーブ小で圧着マーク「○」となります。

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覚えるポイント
- 電流計はv相に対して直列に割り込ませて接続する(並列に接続すると短絡事故となる)。
- 押しボタンスイッチ内の既設配線は絶対に変更・除去しない。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部には必ず接地側または指定の白色線を結線する。
間違えやすいところ
- 変圧器の接地線(IV 5.5mm²緑色)を、v端子ではなくu端子やw端子に間違えてつないでしまう。
- 電流計回路を変圧器二次側v相とMS側S相の間に直列で入れず、ボックスの中で短絡(ショート)させてしまう。
- 電磁開閉器端子台の制御渡り線(黄色IV線)を、14-A2、A1-95、96-Sとは違う端子番号に間違えて配線する。
- 2.0mmと1.6mmをつなぐ場所で、圧着マークを「○」にしてしまう(正しくは「小」)重大な欠陥。
出題の前提:令和7年度第一種電気工事士技能試験候補問題No.8(2025年11月22日実施)の配線図・施工条件および公式公表解答例に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題8』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題8
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題8の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

