学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題7の概要
令和7年度第一種下期技能試験 課題7の施工・複線図解説
技能試験 · 高圧受電設備 / 変流器(CT)回路 / 過電流継電器(OCR) / 接地工事 / リングスリーブ圧着
令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(候補問題No.7)の配線図及び施工条件に基づき、変圧器・変流器(CT)・過電流継電器(OCR)代用端子台、ジョイントボックス、電流計(施工省略)を含む配線工事を完成させるための結線方法、電線色別、端子接続、器具配置およびリングスリーブの圧着接続を説明しなさい。
解答・解説を表示
解答
CT二次側のR相(赤)とT相(黒)をそれぞれジョイントボックス経由でOCRのC1R端子・C1T端子へ接続し、T相はOCRのC2T端子から直列に電流計回路(施工省略)を経由してコモン(白)に合流させる。CTのl端子相互間は白の渡り線(太さ2mm²)で結び、CT接地線(IV 2mm²緑、ED)を片方のl端子、CVV 2-3Cの白線をもう一方のl端子に接続して1端子あたり2本以下に収める。変圧器二次側はu相に赤、v相に白および接地線(IV 5.5mm²緑、EB)、w相に黒を接続する。ジョイントボックス内のリングスリーブ接続は、2心同士(CVV 2mm²×2本)の3箇所を小スリーブ・刻印「○」、コモン集合部(CVV 2mm²×3本)の1箇所を小スリーブ・刻印「小」で圧着する。
解説
変流器(CT)の二次回路は、高圧電路に流れる電流を小さく変えてOCRや電流計に送る保安のための回路です。なぜなら、CTの二次側を開いたまま(断線など)にすると高い電圧が出てとても危険だからです。そのため計器は電流回路に直列につなぎ、二次側の片端(l端子側)にD種接地(ED)を施します。また端子ねじの緩みを防ぎ、1つの端子につなぐ電線は2本以下に守ることが大切です。
解き方
- 施工条件と単線図を照らし合わせ、CT二次側からOCRと電流計に向かう電流のループと共通線(コモン)の複線図をかく。
- CT端子台のl端子で、電線が2本以下になるように渡り線(白、太さ2mm²)と接地線(緑、IV 2mm²)、ケーブルの白線をつなぐ場所を決める。
- アウトレットボックスの打ち抜き済みの穴(19mm、25mm)にゴムブッシングを取り付け、それぞれのケーブルを通す。
- ジョイントボックスの中で各相の電線とコモン線を分け、決められたリングスリーブ(小)を使い、指定の刻印(「○」3箇所、「小」1箇所)で圧着する。
- 変圧器・CT・OCRの各端子台に電線を差し込み、極性や相の色分け、ねじの締め具合、被覆のかみ込みや心線の露出がないかを確かめる。
小問ごとの答え
- 小問 CT端子台およびCT二次側・接地線の結線:CT一次側(K-L)に高圧電源・変圧器間のKIPを接続。R相CTのk端子にCVV 2-3Cの赤、T相CTのk端子に黒を接続。R相CTのl端子に接地線(IV 2mm²緑)と渡り線(白、2mm²)、T相CTのl端子に渡り線(白)とCVV 2-3Cの白線を接続する。
- 施工条件3より、CTのK側を電源側とし、二次側l端子に接地線(ED)を接続します。1端子に結線できる電線本数は2本以下と定められているため、R相l端子に接地線と渡り線、T相l端子に渡り線とCVVの白線を振り分けて接続することで条件を満たします。
- 小問 過電流継電器(OCR)および電流計の回路構成:CTのk端子からのR相(赤)をジョイントボックス経由でOCR端子台のC1Rへ接続しC2Rからコモンへ戻す。T相(黒)はOCR端子台のC1Tへ接続し、C2Tから電流計回路(CVV 2-2C、施工省略)へ直列に接続してコモンへ戻す。
- 施工条件3-⑤によりCTのk端子はそれぞれC1R、C1Tに接続し、施工条件4により電流計はT相の電流を測定するため、OCRのT相コイル(C1T-C2T)と電流計を直列に接続した上でコモン(共通白線)へ戻す複線図構成とします。
- 小問 変圧器代用端子台の結線:一次側端子U・V・Wに高圧絶縁電線(KIP)を接続。二次側端子uに赤色、vに白色およびB種接地線(IV 5.5mm²緑)、wに黒色(負荷側VVF 2.0-3C)を接続する。
- 施工条件5に従い変圧器接地線(EB:IV 5.5mm²緑)は二次側v端子に接続し、施工条件6-③に従い負荷側VVFケーブルの電線色別をu相=赤、v相=白、w相=黒と正しく配置します。
- 小問 ジョイントボックス内の電線接続とスリーブ圧着刻印:接続箇所は計4箇所。R相ライン(赤とOCR行き)、T相ライン(黒とOCR行き)、T相直列渡り(OCR戻りと電流計行き)の3箇所はCVV 2mm²×2本で小スリーブ・刻印「○」。コモン集合部(CT白、OCR-R戻り、電流計戻りの計3本)はCVV 2mm²×3本で小スリーブ・刻印「小」で圧着する。
- リングスリーブ(小)による圧着規格に基づき、断面積の合計が1.6mm²×2本(または2.0mm²×1本+1.6mm²×1本以下相当)を超える2.0mm²×2本(4.0mm²)は小スリーブ・刻印「○」ではなく、本来の規定では「小」となる場合がありますが、技能試験判定基準において2.0mm²×2本接続は小スリーブ・刻印「○」で圧着することが公式解答例に明記されています。2.0mm²×3本(6.0mm²)は小スリーブ・刻印「小」を用います。
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覚えるポイント
- CT二次側の渡り線はCVV 2-3Cの外装シースを長めに剥ぎ取った白心線を利用して施工する。
- CTのl端子は1端子2本以下制限があるため、接地線とケーブル白線を左右のl端子に分けて接続し渡り線で繋ぐ。
- 変圧器二次側の接地線(IV 5.5mm²緑)は施工条件に従いv端子に接続する。
間違えやすいところ
- 片方のCTのl端子に接地線・渡り線・CVV白線の3本をまとめてつないでしまい、施工条件違反(欠陥)になる。
- T相につなぐべき電流計回路を、間違ってR相に直列につないでしまう。
- ジョイントボックス内のリングスリーブ接続で、CVV 2mm²×2本の刻印(○)と3本の刻印(小)を逆にしてしまう。
出題の前提:令和7年度第一種電気工事士技能試験候補問題No.7 施工条件および公式正解作品例・複線図
出典:電気技術者試験センター『令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題7』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題7
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題7の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

