学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題6の概要
高圧受電設備 変圧器Δ-Δ結線・電流計回路・開閉器運転表示灯回路の施工
配線図・実技施工 · 第一種技能試験 / 変圧器Δ-Δ結線 / 端子台代用 / 電流計回路 / リングスリーブ接続 / ランプレセプタクル
図1の配線図及び施工条件に従い、支給材料を用いて三相変圧器代用端子台(Δ-Δ結線)、アウトレットボックス内の電線相互接続(リングスリーブ圧着)、開閉器代用端子台、PF管(合成樹脂製可とう電線管)による電流計回路、ランプレセプタクル(運転表示灯)を含む配線工事を完成させなさい。 【主な施工条件】 1. 配線及び器具の配置は図1に従う。 2. 変圧器代用の端子台は図2及び図4に従い配置・結線し、接地線(B種接地)は変圧器T1のv端子に結線する(IV 5.5mm² 緑色)。変圧器二次側端子のわたり線はIV 5.5mm²(黒色)を使用する。 3. 電流計は変圧器二次側のS相に直列に接続する。 4. 運転表示灯は、開閉器負荷側のU相とV相間に接続する。 5. 電線の色別は、接地線に緑色、接地側電線(電流計回路及びわたり線を除く)に白色を使用する。変圧器二次側配線はR相に赤色、S相に白色、T相に黒色を使用する。開閉器負荷側から電動機に至る配線はU相に赤色、V相に白色、W相に黒色を使用する。ランプレセプタクルの受金ねじ部には白色を結線する。 6. アウトレットボックスを経由する電線接続は、すべて打抜き済み穴を使用しリングスリーブで接続する。電線管用ボックスコネクタはボックス側に取り付ける。
解答・解説を表示
解答
変圧器代用端子台T1〜T3の二次側をIV 5.5mm²(黒)でΔ結線(T1:v-T2:u、T2:v-T3:u、T3:v-T1:u)し、T1のv端子に接地線IV 5.5mm²(緑)を接続。二次側出力(R相:赤、S相:白、T相:黒)をVVR 2.0-3Cでボックスへ導く。ボックス内ではS相に電流計回路(PF管内のIV 1.6mm×2本)を直列に割り込ませて開閉器電源側へ送り、開閉器負荷側のU相(赤)・V相(白)からVVF 1.6-2Cでボックスへ戻してランプレセプタクルへ送電する。アウトレットボックス内のリングスリーブ圧着は合計6箇所(刻印「小」×3、刻印「○」×3)とする。
解説
Δ-Δ結線では、各変圧器の二次側の異なる極の端子(uとv)どうしをつないで輪の形にし、三相交流を取り出します。輪の形にすると、3台の変圧器がバランスよく三相の電圧を作れるからです。また、電流計は電気が流れる道に直列(一列につなぐこと)に入れます。並列にすると正しい電流を測れず、短絡の原因になります。
解き方
- 単線図から複線図をかき、変圧器二次側のΔ結線のわたり線、S相に入れる電流計の直列回路、開閉器の負荷側から分ける運転表示灯をはっきりさせる。
- 電線を切って長さを取り、変圧器代用端子台(一次側はKIP、二次側はわたり線とVVR、接地線)を施工する。
- アウトレットボックスにPF管のボックスコネクタとゴムブッシングを取り付け、電線を引き込む。
- 開閉器端子台とランプレセプタクルを、施工条件の色の決まりを守って結線する。
- アウトレットボックスの中で電線どうしをリングスリーブでつなぎ、指定の圧着マーク(小・○)で圧着して芯線を処理する。
答えの内訳
- 変圧器代用端子台結線(T1, T2, T3):一次側:各端子台のU-V端子に高圧絶縁電線(KIP)を施工。 二次側Δ結線(IV 5.5mm² 黒色わたり線):T1のvとT2のu、T2のvとT3のu、T3のvとT1のuを接続。 接地線:T1のv端子にIV 5.5mm²(緑色)を接続。 二次側引出線(VVR 2.0-3C):T1のu端子に赤色(R相)、T2のv端子に白色(S相)、T3のv端子に黒色(T相)を結線する。
- 図4の結線図に基づき、変圧器3台によるΔ-Δ結線を構成します。二次側の各端子接続(uとvの環状結線)およびB種接地線(T1のv端子)を施工条件通りに正しく締め付けます。
- アウトレットボックス内の電線接続と圧着刻印:接続箇所は計6箇所で全てリングスリーブ(小)を使用。 ① R相結線:VVR赤 + 開閉器電源側VVF赤(2.0mm+1.6mm)⇒ 刻印「小」 ② T相結線:VVR黒 + 開閉器電源側VVF黒(2.0mm+1.6mm)⇒ 刻印「小」 ③ S相電源側結線:VVR白 + 電流計行きIV1.6mm 1本(2.0mm+1.6mm)⇒ 刻印「小」 ④ S相負荷側結線:電流計戻りIV1.6mm 1本 + 開閉器電源側VVF白(1.6mm+1.6mm)⇒ 刻印「○」 ⑤ 運転表示灯U相結線:開閉器負荷側からのVVF黒 + レセプタクル行きVVF黒(1.6mm+1.6mm)⇒ 刻印「○」 ⑥ 運転表示灯V相結線:開閉器負荷側からのVVF白 + レセプタクル行きVVF白(1.6mm+1.6mm)⇒ 刻印「○」
- 電流計はS相に直列挿入するため、VVRのS相(白)と電流計用IVの1本を接続し、もう1本のIVを開閉器電源側VVFのS相(白)に接続します。電線太さの組み合わせに応じて「2.0+1.6」は刻印「小」、「1.6+1.6」は刻印「○」を選択します。
- 開閉器代用端子台の結線:電源側端子(上段):R端子に赤、S端子に白、T端子に黒(ボックスからのVVF 1.6-3C)。 負荷側端子(下段):U端子に赤2本(電動機側VVF 1.6-3C赤、表示灯用VVF 1.6-2C黒)、V端子に白2本(電動機側VVF 1.6-3C白、表示灯用VVF 1.6-2C白)、W端子に黒1本(電動機側VVF 1.6-3C黒)。
- 施工条件6・7より、運転表示灯用回路を開閉器負荷側のU相・V相間に設けるため、U端子およびV端子に負荷配線と表示灯用配線の2本を共締め結線します。
- ランプレセプタクル及び配管施工:受金ねじ部側の端子に白色電線、中心接触片側の端子に黒色電線を結線(右巻きにのの字曲げしてねじ締め)。 PF管はボックスコネクタを用いてボックス側打抜き穴に確実に取り付ける。
- 極性誤りを防ぐため受金ねじ部には白色を接続します。また、PF管コネクタのロックナットの締め付け向きやボックスへの装着に不備がないよう施工します。

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覚えるポイント
- 電流計は測定相(本問はS相)に対して必ず直列に接続する。
- 変圧器のΔ結線ではuとvを交互に接続する(T1v-T2u, T2v-T3u, T3v-T1u)。
- リングスリーブ圧着マークは「1.6×2本」が「○」、「2.0+1.6」は「小」となる。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部には必ず接地側(白)を結線する。
間違えやすいところ
- 電流計を電源線と並列につないでしまい、短絡の回路を作る誤り。
- 変圧器Δ結線のわたり線で、同じ極どうしをつなぐなど接続する端子を間違えるミス。
- リングスリーブの圧着ダイスの選び方を間違えること(1.6+2.0で「○」、1.6+1.6で「小」を押してしまう)。
- 開閉器端子台の同じねじに電線を2本共締めするとき、かみ込み不良や締め付け不足になること。
出題の前提:令和7年度第一種電気工事士技能試験候補問題No.6公表資料及び施工条件に準拠。
出典:電気技術者試験センター『令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題6』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題6
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和7年度第一種電気工事士下期技能試験(11月22日) 課題6の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

