学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和6年度第一種電気工事士下期技能試験(11月24日) 課題7の概要
変流器(CT)・過電流継電器(OCR)・変圧器を含む高圧受電設備回路の施工
技能試験 · 受変電設備 / 変流器(CT) / 過電流継電器(OCR) / 器具端子台結線 / リングスリーブ圧着
配線図および施工条件に従い、支給材料を用いて三相3線式6600V受変電設備のCT(2台)、過電流継電器(端子台代用)、変圧器(端子台代用)、アウトレットボックス周辺回路を施工しなさい。 【主な施工条件】 1. 配線・器具配置は配線図に従う。 2. 変圧器、CT、OCRは代用端子台を使用する。 3. CT結線: ① CTのK側を高圧の電源側とする。 ② 1端子に結線できる電線本数は2本以下とする。 ③ CTの接地線は二次側l端子に結線する(D種接地、IV 2mm²緑)。 ④ CT二次側端子のわたり線には太さ2mm²(白色)を使用する。 ⑤ CTのk端子からはR相・T相それぞれOCRのC1R・C1T端子に結線する。 4. 電流計はT相の電流を測定するように接続する。 5. 変圧器の接地線(B種接地、IV 5.5mm²緑)はv端子に結線する。 6. 電線の色別: ① 接地線は緑色を使用。 ② CT二次側からジョイントボックスへはR相に赤色、T相に黒色を使用。 ③ 変圧器二次側の配線(VVF 2.0-3C)はu相に赤色、v相に白色、w相に黒色を使用。 7. ジョイントボックスを経由する電線はすべて接続箇所を設け、リングスリーブによる接続とする。 8. ボックスは打抜き済みの穴(19mm×2、25mm×2)をすべて使用しゴムブッシングを取り付ける。
解答・解説を表示
解答
CTのK-L間にKIP、一次側から変圧器U・W端子へ接続(S相KIPはV端子へ直結)。変圧器二次側v端子にB種接地線(IV 5.5mm²緑)を結線。CT二次側端子ではk端子からR相(赤)・T相(黒)を引き出し、l端子同士を白線(2mm²)でわたり配線してD種接地線(IV 2mm²緑)とコモン白線を接続(各端子2本以下)。アウトレットボックス内ではT相電流計回路をT相OCR回路に直列挿入し、2本接続3箇所を刻印「〇」、コモン白線3本接続1箇所を刻印「小」でリングスリーブ圧着接続する。
解説
CT(変流器)の二次回路は、高圧側の大きな電流を5A定格の小さな電流に変えて、OCR(過電流継電器)や電流計へ送る回路です。高圧の電流をそのまま計器に流すと危険だからです。電流計は測りたい相(この課題ではT相)の回路に直列につなぎ、CTのk端子→電流計→OCR(C1T端子)→コモン線(C2T端子からl端子へ戻る)の順で、一筆書きの閉じた回路を作ります。また、CT二次側のl端子にはD種接地を、変圧器二次側のv端子にはB種接地を行います。
解き方
- 配線図の寸法に合わせて、KIP電線(8mm²)、CVVケーブル(2mm² 3心・2心)、VVFケーブル(2.0-3心)、IV電線(緑色2mm²・5.5mm²)を切って被覆をはぎ取り、アウトレットボックスの4つの穴に合うゴムブッシング(19mm用・25mm用)を取り付ける。
- 変圧器(端子台代用)への結線を行う。一次側(上側)のU・V・Wに高圧KIP電線をつなぎ、二次側(下側)のu端子に赤色、v端子に白色とB種接地線(IV 5.5mm²緑色)、w端子に黒色をつなぐ。
- CT端子台(2台)の結線を行う。一次側上側のK端子に電源側KIP、下側のL端子に変圧器側KIPをつなぐ。二次側のR相k端子にCVV 3心の赤色、T相k端子に黒色をつなぐ。R相・T相のl端子どうしを白色のわたり線でつなぎ、片方のl端子に接地線(IV 2mm²緑色)、もう片方のl端子にCVV 3心の白色をつないで、1端子2本以下を守る。
- OCR端子台(端子台代用)への結線を行う。R相のCVV 2心は、片方をC1R、もう片方をC2Rにつなぐ。T相のCVV 2心は、片方をC1T、もう片方をC2Tにつなぐ。
- ジョイントボックスの中の接続と圧着を行う。CT側赤線とOCR-R相線の接続(2本・マーク「〇」)、CT側黒線と電流計側線の接続(2本・マーク「〇」)、電流計側戻り線とOCR-T相線の接続(2本・マーク「〇」)、CT側白線とOCR-R相白線・OCR-T相白線の3本一括接続(3本・マーク「小」)の計4箇所を、リングスリーブ小で圧着する。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 電流計はT相の回路に直列に割り込ませて接続する(CT黒→電流計→OCR-T相)。
- リングスリーブの刻印は2mm²×2本が「〇」、2mm²×3本が「小」となる。
- CT端子は1端子2本以下の制限があるため、わたり線を用いて接地線とコモン線を別々のl端子に振り分ける。
間違えやすいところ
- 電流計をT相の回路に直列ではなく並列につないでしまう(短絡事故の原因になる)。
- 2mm²電線2本をリングスリーブで圧着するとき、刻印ダイスを「小」にしてしまいマーク不良になる(正しくは「〇」)。
- 変圧器の接地線(5.5mm²緑)をu端子やw端子に間違ってつないでしまう(施工条件ではv端子と指定)。
- CTのK側(電源側)とL側(負荷・変圧器側)の向きを逆につないでしまう。
出題の前提:令和6年度第一種電気工事士下期技能試験(2024年11月24日実施)候補問題No.7の施工条件および支給材料表に基づく。
出典:電気技術者試験センター『令和6年度第一種電気工事士下期技能試験(11月24日) 課題7』
公式技能課題・施工条件 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和6年度第一種電気工事士下期技能試験(11月24日) 課題7
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和6年度第一種電気工事士下期技能試験(11月24日) 課題7の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

