学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和6年度第一種電気工事士上期技能試験(7月6日) 課題4の概要
単相変圧器・配線用遮断器・確認表示灯同時点滅回路等の施工
技能試験 · 単相変圧器代用端子台 / 配線用遮断器代用端子台 / 確認表示灯同時点滅 / 接地工事 / リングスリーブ圧着
図1に示す単相変圧器二次側からの100Vおよび200V分岐回路配線工事について、支給された全ての材料(予備品を除く)を使用して<施工条件>に従い完成させなさい。 【主な配線・施工条件】 1. 変圧器、配線用遮断器及び接地端子は端子台(3P)で代用する。 2. 変圧器代用端子台:一次側U-V(KIP 8mm2)、二次側u-o-v(210/105V)。二次側o端子にB種接地線(IV 5.5mm2 緑色)を接続する。u-v端子から1φ200V回路(VVF 2.0-2C、シース青色、施工省略)を取り出す。u-o端子から1φ2W 100V回路(VVF 2.0-2C)を取り出し、配線用遮断器代用端子台へ配線する。 3. 配線用遮断器及び接地端子代用端子台:電源側に100V(L:黒、N:白)を接続し、ET端子にD種接地線(IV 2.0mm 緑色)を接続する。負荷側からジョイントボックスへVVF 2.0-3C(L:黒、N:白、ET:緑)で配線する。 4. 確認表示灯(パイロットランプ)は、引掛シーリングローゼット及びランプレセプタクルと同時点滅とする。 5. 電線の色別:接地線は緑色、接地側電線はすべて白色、非接地側電線(点滅器・コンセント・他負荷へ至る線)はすべて黒色とする。 6. ジョイントボックスを経由する電線はすべてリングスリーブにより接続し、ボックスの打抜き済みの穴(19mm×2、25mm×3)にはゴムブッシングを取り付けてすべて使用すること。
解答・解説を表示
解答
変圧器代用端子台(一次側KIP接続、二次側u-v間に200V回路、u-o間に100V回路、o端子にB種接地線IV 5.5mm2を接続)および配線用遮断器代用端子台(電源側100V入力、ET端子にD種接地線IV 2.0mmを接続)を結線し、ジョイントボックス内でリングスリーブ(中×1、小×3)を用いて各電線(接地側白5本を「中」、非接地側黒3本を「小」、スイッチ返り線3本を「小」、接地線緑2本を「小」)を圧着接続し、連用取付枠に確認表示灯・タンブラスイッチ・接地極付コンセントを同時点滅回路として組み込む。
解説
単相3線式の変圧器では、真ん中の線(中性線)にB種接地工事をします。両はしの線の間からは200V、中性線とはしの線の間からは100Vを取り出せます。パイロットランプをスイッチと同時に点滅させるには、スイッチの後ろ側の線(返り線)と接地側の線の間にランプをつなぎます。電線をつなぐときは、太さと本数に合ったリングスリーブを選び、正しい刻印で圧着します。
解き方
- 施工条件と単線図を見て複線図を書き、器具の極性、電線の色、リングスリーブの大きさ、圧着の刻印(中が1か所、小が3か所)を決めます。
- 変圧器代用端子台と配線用遮断器代用端子台の各端子(一次側の高圧線、中性点のB種接地線、200Vと100Vの回路、D種接地線)に、被覆を正しくむいて結線します。
- アウトレットボックスの打ち抜き穴にゴムブッシングを取り付け、連用器具枠(同時点滅するパイロットランプ、片切スイッチ、接地極付コンセント)を正しく渡り配線し、ボックス内で決められた刻印で圧着接続します。
小問ごとの答え
- 小問 変圧器代用端子台の結線:一次側U-VにKIP 8mm2、二次側u-vにVVF 2.0-2C(青色シース、200V負荷)、u-oにVVF 2.0-2C(100V電源側へ、uに黒・oに白)、o端子にIV 5.5mm2(緑、B種接地)を接続
- 端子台説明図(図2)に従い、一次側に高圧KIP線を接続し、二次側の中性点o端子にB種接地線IV 5.5mm2と100V回路の接地側(白)を共締め接続します。u端子には100V回路非接地側(黒)と200V回路の一方を接続し、v端子には200V回路の他方を接続します。
- 小問 配線用遮断器及び接地端子代用端子台の結線:電源側Lに黒・Nに白、負荷側Lに黒・Nに白、ET端子に電源側からのIV 2.0mm(緑)と負荷側への緑線を接続
- 端子台説明図(図3)に基づき、2極1素子の遮断器端子Lに黒色線、Nに白色線を配線します。接地端子ETにはD種接地線(IV 2.0mm緑色)およびジョイントボックスへ向かうVVF 2.0-3Cの緑色線を接続します。
- 小問 埋込連用枠(確認表示灯・スイッチ・接地極付コンセント)の結線:上から確認表示灯、タンブラスイッチ、接地極付コンセントの順に取り付け、スイッチとパイロットランプを同時点滅回路とし、コンセント接地極に緑線を結線
- 常時非接地側(黒)をスイッチとコンセント非接地側へ渡り配線し、接地側(白)をコンセント接地側(W端子)からパイロットランプへ渡り配線します。スイッチの負荷側出力(赤)をパイロットランプとジョイントボックスへの返り線に接続し、コンセント接地端子に緑色線を接続します。
- 小問 ジョイントボックス内のリングスリーブ接続と圧着マーク:接地側白5本(2.0mm×1+1.6mm×4)はスリーブ中で刻印「中」、非接地側黒3本(2.0mm×1+1.6mm×2)はスリーブ小で刻印「小」、点滅線3本(1.6mm×3)はスリーブ小で刻印「小」、接地線緑2本(2.0mm×1+1.6mm×1)はスリーブ小で刻印「小」
- 電線の合計断面積および本数規定に従い、白線5本(合計断面積8.84mm2)はリングスリーブ中を用いて圧着マーク「中」で刻印します。その他の接続群はすべて合計断面積が8mm2以下かつ1.6mm×2本を超えるため、リングスリーブ小を用いて圧着マーク「小」で圧着します。
- 小問 器具への極性接続及びボックスの施工:ランプレセプタクル受金ねじ部に白線、引掛シーリング接地側に白線、コンセントW端子に白線を接続。ボックス打抜き穴5箇所全てにゴムブッシング(19用2個、25用3個)を装着
- 施工条件5の④に従って各器具の接地側端子へ確実に白色線を結線し、条件7に従って打抜き済みの穴すべてに適切なサイズのゴムブッシングを取り付けて電線を保護・挿入します。

関連する分野を学ぶ
覚えるポイント
- 確認表示灯の同時点滅は負荷と並列接続(スイッチの返り線と接地側白線に接続)する。
- 圧着は接続する全心線の径・本数と単線・より線の別を確かめ、適合するスリーブと刻印を組合せ表で選びます。幾何学的な断面積の独自計算や「2.0mmが含まれる」という条件だけでは決められません。
- ランプレセプタクル受金ねじ部、コンセントW端子、引掛シーリング接地側端子には必ず白色線を結線する。
間違えやすいところ
- 変圧器端子台で中性線のo端子ではなく、別の端子にB種接地線(IV 5.5mm2)をつないでしまう配線ミス。
- パイロットランプを常時点灯の回路と間違え、スイッチの後ろ側ではなく電源側の非接地線(黒)に直接つないでしまう配線ミス。
- ジョイントボックス内の白線5本(2.0mm×1+1.6mm×4)の接続で、スリーブ中ではなく小を使って圧着の刻印を間違えるミス。
出題の前提:令和6年度第一種電気工事士技能試験(上期7月6日)候補問題No.4の公表問題・施工条件および公式解答図に基づきます。
出典:電気技術者試験センター『令和6年度第一種電気工事士上期技能試験(7月6日) 課題4』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和6年度第一種電気工事士上期技能試験(7月6日) 課題4
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和6年度第一種電気工事士上期技能試験(7月6日) 課題4の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

