学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和3年度第一種電気工事士技能試験(12月12日) 課題6の概要
三相3線式変圧器Δ-Δ結線と開閉器・電流計・運転表示灯回路の施工
配線工事の実技施工 · 変圧器Δ-Δ結線 / 開閉器(端子台代用) / 電流計挿入回路 / 運転表示灯回路 / リングスリーブ接続
図1の配線図および施工条件に従い、支給材料を用いて配線工事を完成させなさい。 【配線図概要】 ・高圧電源:三相3線式 6600V(KIP 8mm²×6、長さ100mm) ・変圧器部:単相変圧器2P端子台3台(T1、T2、T3)による三相3線式200V(Δ-Δ結線)。T1の二次側v端子にB種接地線(IV 5.5mm²、緑、長さ100mm)を接続。二次側端子の渡り線はIV 5.5mm²(黒)を使用。 ・変圧器二次側からジョイントボックス間:VVR 2.0mm 3心(長さ200mm) ・ボックスから電流計A(施工省略):ねじなし電線管(E19、長さ90mm)内にIV 1.6mm×2本(黒・白、長さ150mm)。変圧器二次側のS相に直列挿入。 ・ボックスから開閉器S(3P端子台代用):VVF 1.6mm 3心(長さ200mm) ・開閉器から三相誘導電動機M(施工省略):VVF 1.6mm 3心(長さ100mm) ・開閉器負荷側からボックス経由で運転表示灯R(ランプレセプタクル):開閉器負荷側(U相・V相)よりVVF 1.6mm 2心(長さ200mm)でボックスへ導き、ランプレセプタクルへVVF 1.6mm 2心(長さ200mm)で配線。 【主な施工条件】 1. 配線及び器具の配置は配線図に従う。 2. 変圧器および開閉器は端子台で代用する。 3. 変圧器代用端子台の結線は図4に従い、接地線はT1のv端子に接続、渡り線はIV 5.5mm²(黒)を使用。 4. 電流計は変圧器二次側のS相に接続。 5. 運転表示灯は開閉器負荷側のU相とV相間に接続。 6. 電線の色別:接地線は緑色、接地側電線は電流計回路・渡り線を除きすべて白色、変圧器二次側はR相赤色・S相白色・T相黒色、開閉器負荷側はU相赤色・V相白色・W相黒色、ランプレセプタクルの受金ねじ部には白色を接続。 7. ボックスを経由する電線はすべてリングスリーブで接続。 8. ボックスは打抜き済みの穴だけをすべて使用し、ねじなしボックスコネクタはボックス側に取り付ける。
解答・解説を表示
解答
変圧器代用端子台3台(T1・T2・T3)をΔ-Δ結線し、T1のv端子に接地線(IV 5.5mm² 緑)を接続、渡り線はIV 5.5mm²(黒)で配線する。ボックス内では計6箇所をリングスリーブで接続し、VVR 2.0mmとVVF 1.6mmまたはIV 1.6mmの接続部3箇所(R相赤同士、T相黒同士、S相白とIV白または黒)は刻印「小」、1.6mm電線2本同士の接続部3箇所(電流計戻りIVと開閉器送りVVF白、表示灯回路の黒同士、表示灯回路の白同士)は刻印「○」で圧着する。ランプレセプタクルの受金ねじ部側には開閉器負荷側V相からの接地側白線を確実に結線する。
解説
三相3線式変圧器のΔ-Δ結線では、各相の二次側巻線の端子間(uとv)を環状に接続して三相起電力を取り出します。低圧側の接地(B種接地)は施工条件の指定された端子(本問ではT1のv端子)に確実に結線します。電流計は測定対象相(S相)の回路に直列に挿入されるため、電源側のS相線路を一旦電流計回路に引き込み、その帰りを負荷側(開閉器)へ送る配線となります。運転表示灯は開閉器負荷側の指定相(U-V相間)に並列接続するため、開閉器端子台の負荷側端子に電動機行きと表示灯行きの電線2本を共締めして電源を取り出します。
解き方
- 単線図と施工条件に基づき、変圧器代用端子台の渡り線・接地線位置、S相の電流計挿入回路、開閉器端子台からの表示灯電源取り出しを含む複線図を作成する。
- 支給材料の寸法に合わせて各ケーブル・絶縁電線(KIP、VVR、VVF、IV)を切断し、外装シースおよび絶縁被覆を適切なストリップ長で剥ぎ取る。
- 変圧器代用端子台(2P×3台)にKIP 8mm²、二次側渡り線(IV 5.5mm² 黒)、引出線(VVR 2.0mm-3C)、接地線(IV 5.5mm² 緑)を結線する。
- 金属管(E19)にねじなしボックスコネクタを取り付けてボックスにロックナットで固定し、ねじ頭をねじ切り、管端に絶縁ブッシングを装着する。他の穴にはゴムブッシングをはめ込む。
- 開閉器代用端子台(3P)に電源側3本および負荷側端子(U相2本、V相2本、W相1本)を結線する。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部端子に白線、中心接触片端子に黒線をそれぞれ右巻きでネジ止めする。
- アウトレットボックス内に各電線を引き込み、心線断面積の組み合わせを確認してリングスリーブ(小)により適切な刻印(「小」3箇所、「○」3箇所)で圧着し、余長端末を切り揃えて完成させる。
覚えるポイント
- 2.0mm電線1本と1.6mm電線1本の接続はリングスリーブ小で刻印「小」となる。
- 1.6mm電線2本の接続はリングスリーブ小で刻印「○」(極小)となる。
- ねじなしボックスコネクタの止めねじは頭部がねじ切れるまで締め付けること。
- ランプレセプタクルの受金ねじ部端子には必ず白色(接地側)の電線を接続すること。
間違えやすいところ
- VVR 2.0mmとVVF 1.6mmの圧着刻印を「○」と間違えて不合格になる。
- 電流計を並列に短絡接続してしまい、直列挿入の回路を構成できない。
- 開閉器端子台の負荷側でU-V相ではなく他の相から表示灯電源を取り出してしまう。
- 変圧器二次側の渡り線や接地線の接続端子(T1のv端子)を誤った端子に結線する。
- 金属管の絶縁ブッシングの取り付け忘れや、ねじ切り忘れによる施工不良。
出題の前提:令和3年度第一種電気工事士技能試験(2021年12月12日実施)候補問題No.6の公表問題・施工条件および公式解答例
出典:電気技術者試験センター『令和3年度第一種電気工事士技能試験(12月12日) 課題6』
公式技能課題・施工条件 p.2 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式技能課題・施工条件 p.3 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.1 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式解答例・完成図 p.2 ↗(www.shiken.or.jp)
令和3年度第一種電気工事士技能試験(12月12日) 課題6
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和3年度第一種電気工事士技能試験(12月12日) 課題6の問題・解答資料です。
- 公式技能課題・施工条件 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)
- 公式解答例・完成図 ↗ — www.shiken.or.jp(PDF・3ページ)

