学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
試験の概要
コイルの起磁力と磁束の関係
電気理論 · 磁気回路 / 起磁力 / 磁束
図のように、鉄心に巻かれた巻数Nのコイルに電流Iが流れている。鉄心内の磁束Φに関する記述として、適切なものはどれか。ただし、漏れ磁束及び磁束の飽和は無視するものとする。
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解答
イ
解説
磁気回路における磁束Φ [Wb]は、起磁力F [A]を磁気抵抗Rm [A/Wb]で割った値(Φ=F/Rm)で表されます。コイルの起磁力Fは巻数Nと電流Iの積(F=NI)で表されるため、磁束の飽和や漏れ磁束がない理想的な鉄心では、磁束Φは起磁力NIに比例します。
解き方
- 巻数Nのコイルに電流Iを流したときに発生する起磁力FがF=NIであることを確認します。
- 磁気回路のオームの法則Φ=F/Rmに起磁力F=NIを代入し、磁束ΦがNIに比例することを導きます。
- 選択肢 イ正解
- 起磁力F=NIであり、磁気回路の法則Φ=NI/Rmより磁束はNIに正比例するため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 自己インダクタンスLはN^2に比例しますが、磁束Φは巻数Nの1乗に比例するため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 磁束Φは電流Iの1乗に比例し、電流の2乗には比例しないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 磁束Φは起磁力NIに比例するため、NやIの2乗に比例するという記述は誤りです。
覚えるポイント
- 磁気回路のオームの法則:Φ=F/Rm=NI/Rm(磁束は起磁力NIに比例)
間違えやすいところ
- 自己インダクタンスLがN^2に比例することと混同して、磁束ΦもN^2に比例すると誤認しやすいです。
出題の前提:電気設備の基礎理論(磁気回路の起磁力と磁束の基本関係式)に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
直流合成回路における消費電力の計算
電気理論 · 直流回路 / オームの法則 / 消費電力
図のような直流回路において、抵抗3[Ω]には4[A]の電流が流れている。抵抗Rにおける消費電力[W]はいくらか。
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解答
ハ
解説
直並列回路では、並列部分の各素子にかかる電圧が等しくなります。全体の電源電圧から並列部分の電圧を引くことで直列抵抗にかかる電圧を求め、回路全体の主電流を導出して各分岐路の電流および消費電力(P=VI=I^2 R)を計算します。
解き方
- 3Ωの抵抗に4Aが流れていることから、並列部分の電圧Vp=3×4=12[V]を求めます。
- 電源電圧36Vから直列の4Ω抵抗にかかる電圧を36-12=24[V]と算出し、主電流I=24/4=6[A]を求めます。
- キルヒホッフの電流則より抵抗Rを流れる電流IR=6-4=2[A]を求め、消費電力P=Vp×IR=12×2=24[W]を計算します。
- 選択肢 イ不正解
- 抵抗Rの値そのものは6Ωですが、求める値は消費電力[W]であるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 並列回路の端子電圧12Vと一致する数値であり、消費電力の計算結果ではないため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 抵抗Rにかかる電圧12Vと流れる電流2Aの積より消費電力は24Wとなり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 直列4Ω抵抗に流れる全電流6Aによる電力などと混同した誤った計算値です。
覚えるポイント
- 直並列回路は並列部の共通電圧を求めてから全体の電流・分岐電流へと展開する手順を押さえます。
間違えやすいところ
- 抵抗Rの抵抗値(6Ω)を求めたところで計算を終了し、消費電力を算出し忘れるミスに注意が必要です。
出題の前提:直流回路のオームの法則およびキルヒホッフの法則に基づく計算問題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
正弦波交流の角速度の計算
電気理論 · 交流波形 / 周期 / 周波数 / 角速度
図のような正弦波交流電圧がある。波形の周期が20[ms](周波数50[Hz])であるとき、角速度ω[rad/s]の値はいくらか。
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解答
ハ
解説
交流の角速度(角周波数)ω [rad/s]は、1秒間に進む位相角を表し、周波数f [Hz]または周期T [s]との間にω=2πf=2π/Tの関係が成り立ちます。
解き方
- 問題に与えられた周波数f=50[Hz](周期T=20[ms]=0.02[s])を確認します。
- 角速度の公式ω=2πfに数値を代入し、ω=2×π×50=100π≒100×3.1416=314[rad/s]を算出します。
- 選択肢 イ不正解
- 周波数fの値そのものであり、角速度2πfを計算していないため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 2×f=100であり、円周率πを掛け忘れているため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- ω=2πf=2×3.14×50=314[rad/s]となり正確に計算されています。
- 選択肢 ニ不正解
- 周波数60Hzの角速度(約377rad/s)の2倍など、不適切な係数を掛けた値であり誤りです。
覚えるポイント
- 50Hzの角速度は約314rad/s、60Hzの角速度は約377rad/sとなる代表値を覚えます。
間違えやすいところ
- ω=2πfの式からπ(3.14)を掛け忘れて2f=100を選んでしまうミスがあります。
出題の前提:交流起電力の瞬時値表示および角周波数の定義に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
RLC直列交流回路の消費電力の計算
電気理論 · RLC直列回路 / インピーダンス / 消費電力
図のような交流回路において、抵抗R=15[Ω]、誘導性リアクタンスX_L=10[Ω]、容量性リアクタンスX_C=2[Ω]である。電源電圧が102[V]のとき、この回路の消費電力[W]はいくらか。
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解答
ニ
解説
RLC直列回路のインピーダンスZはZ=√(R^2+(X_L-X_C)^2)で計算されます。回路全体の電流I=V/Zを求め、リアクタンス成分は電力を消費しないため、抵抗成分のみで消費される有効電力P=I^2 Rを計算します。
解き方
- 回路の合成リアクタンスX=X_L-X_C=10-2=8[Ω]を求めます。
- 合成インピーダンスZ=√(15^2+8^2)=√(225+64)=√289=17[Ω]を計算します。
- 回路に流れる電流I=V/Z=102/17=6[A]を求めます。
- 回路の消費電力P=I^2×R=6^2×15=36×15=540[W]を計算します。
- 選択肢 イ不正解
- リアクタンス部分にかかる電圧48Vから誤った電流や電力を算出した値であり不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- リアクタンスでの無効電力や皮相電力の誤った按分による値であり誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- インピーダンスの計算間違いなどに起因する誤った数値です。
- 選択肢 ニ正解
- 電流6Aによる抵抗15Ωでの消費電力P=6^2×15=540Wとなり正しいです。
覚えるポイント
- インピーダンスの直角三角形(8-15-17)は頻出の整数比です。
間違えやすいところ
- リアクタンスX_LとX_Cを加算して12Ωとしてしまったり、リアクタンスでの無効電力を消費電力に含めたりする誤りに注意します。
出題の前提:交流直列回路のインピーダンス計算法および有効電力の算出に基づく問題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
三相交流回路の全消費電力の導出
電気理論 · 三相交流回路 / Δ結線 / 消費電力
図のような三相交流回路において、電源電圧はV[V]、各相の抵抗R=5[Ω]、誘導性リアクタンスX_L=3[Ω]である。回路の全消費電力[W]を示す式はどれか。
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解答
イ
解説
交流回路においてリアクタンス成分はエネルギーの蓄積と放出を繰り返すのみで有効電力(消費電力)を消費しません。三相対称電源の線間にそれぞれ抵抗Rが接続されている場合、各抵抗にかかる電圧は線間電圧Vとなり、1相あたりの消費電力はV^2/Rです。3相分の全消費電力はこれらを合算した3×(V^2/R)となります。
解き方
- リアクタンス成分X_Lは有効電力を消費せず、消費電力は抵抗Rでのみ消費される点に着目します。
- Δ結線の各辺に接続された抵抗R=5Ωにかかる電圧は線間電圧V[V]であることを確認します。
- 1相あたりの抵抗による消費電力がV^2/R=V^2/5であることを求め、3相分を合計して全消費電力P=3V^2/5を導きます。
- 選択肢 イ正解
- 抵抗3個分の合計消費電力は3×(V^2/R)=3V^2/5となるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 分母にリアクタンスの値3を用いてしまっている誤った式です。
- 選択肢 ハ不正解
- 1相分の抵抗で消費される電力(V^2/5)のみを示しており、3相全体の全消費電力になっていないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 抵抗値による除算が反映されていない誤った式です。
覚えるポイント
- 消費電力(有効電力)を問われた際は、リアクタンス成分を除外し抵抗分のみで計算します。
間違えやすいところ
- リアクタンスX_Lを含めてインピーダンスZ=√(5^2+3^2)を計算しようとして時間を浪費するミスに注意します。
出題の前提:三相交流回路の有効電力計算および無効成分の電力消費特性に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
三相3線式配電線路の電力損失の計算式
配電理論 · 配電線路 / 三相3線式 / 線路損失
図のように、定格電圧V[V]、消費電力P[W]、力率cosφ(遅れ)の三相負荷に電気を供給する三相3線式配電線路がある。この配電線路の全電力損失[W]を示す式はどれか。ただし、電線1線当たりの抵抗はr[Ω]とし、配電線路のリアクタンスは無視できるものとする。
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解答
イ
解説
三相3線式線路において、負荷の消費電力Pと線電流Iの関係はP=√3 V I cosφです。したがって線電流はI=P/(√3 V cosφ)となります。配電線路の全電力損失は3線分のジュール熱損失の合計であるため、Ploss=3 I^2 rで求められます。
解き方
- 三相負荷電力の式P=√3 V I cosφより、線電流の式I=P/(√3 V cosφ)を導きます。
- 電線3本分の電力損失Ploss=3 I^2 rに電流Iの式を代入します。
- Ploss=3×{P/(√3 V cosφ)}^2×r=3×{P^2 / (3 V^2 cos^2φ)}×r=(P^2 r)/(V^2 cos^2φ)を導出します。
- 選択肢 イ正解
- 線電流の2乗に3本分の抵抗を乗じた式を整理するとP^2 r / (V^2 cos^2φ)となり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 電流の1乗に比例するような形になっており、ジュール損失(I^2 r)の定義と合致しないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 分母の力率cosφが2乗されていないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 抵抗rが2乗されており、分子・分母の物理量の次元が誤っています。
覚えるポイント
- 配電線路損失は電流の2乗に比例するため、損失の分母にはV^2 cos^2φが現れます。
間違えやすいところ
- 単相2線式(2 I^2 r)の係数と混同したり、3倍の係数を消去する計算過程で√3の2乗を見落とすミスがあります。
出題の前提:三相3線式配電線路の線路損失計算の公式に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式回路の負荷変動と端子電圧の変化
配電理論 · 単相3線式 / 電圧降下 / 中性線電流 / 平衡負荷
図のような単相3線式配電線路において、負荷抵抗は10[Ω]一定である。スイッチAを閉じ、スイッチBを開いているとき、図中の電圧Vは100[V]であった。この状態からスイッチBを閉じた場合、電圧Vはどのように変化するか。ただし、電源電圧は上下とも104[V]で一定とし、電線1線当たりの抵抗r[Ω]は3線とも等しいものとする。
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解答
ロ
解説
単相3線式配電線路では、上下相の負荷が平衡すると中性線に流れる電流が相殺されてゼロになります。片相のみ負荷が接続されている場合は相線と中性線の2本分の線路抵抗で電圧降下が生じますが、両相が平衡すると中性線の電圧降下がなくなるため、端子電圧は上昇します。
解き方
- スイッチA閉・B開のとき、負荷抵抗10Ωに100Vが加わっているため電流I1=100/10=10[A]です。
- 電源電圧104Vとの差4Vが外側線1本分と中性線1本分の合計抵抗2rによる電圧降下(2r×10=4V)なので、r=0.2[Ω]と求まります。
- スイッチBを閉じると上下負荷が10Ωで平衡するため中性線電流は0Aとなります。外側相線1本(0.2Ω)と負荷(10Ω)の分圧により、新たな端子電圧はV'=104×{10/(10+0.2)}≒101.96[V](約102V)となります。
- 元の100Vから102Vへ変化するため、「約2V上がる」と判断できます。
- 選択肢 イ不正解
- 負荷が増加することで電圧降下が増えて下がると錯覚しやすいですが、中性線電流がゼロになるため実際には上昇します。
- 選択肢 ロ正解
- 中性線の電圧降下分(約2V)が解消されるため、電圧Vは約2V上昇し正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 中性線に流れる電流が10Aから0Aに変化するため電圧降下も変動し、電圧は変化します。
- 選択肢 ニ不正解
- 線路抵抗1本当たりの電圧降下は約2Vであるため、1V上がるという数値は誤りです。
覚えるポイント
- 単相3線式で平衡負荷になると中性線電流がゼロになり、片負荷時より電圧降下が半減して端子電圧が上がります。
間違えやすいところ
- 負荷が増えると全体の電流が増加して電圧が下がると思い込み、「約2V下がる」を選んでしまう誤答が多く見られます。
出題の前提:単相3線式配電線路における中性線の電流・電圧降下特性に基づく計算問題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
三相変圧器の二次側三相短絡電流の計算
配電理論 · 変圧器 / 百分率インピーダンス / 三相短絡電流
定格容量150[kVA]、定格一次電圧6600[V]、定格二次電圧210[V]、百分率インピーダンス5[%]の三相変圧器がある。一次側に定格電圧が加わっている状態で、二次側端子間における三相短絡電流[kA]の値として、最も近いものはどれか。ただし、変圧器より電源側のインピーダンスは無視するものとする。
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解答
ロ
解説
三相短絡電流Isは、基準となる定格電流Inと百分率インピーダンス%Zを用いてIs=In×(100/%Z)で求められます。三相変圧器の定格二次電流Inは、定格容量Pn [VA]および定格二次電圧V2n [V]からIn=Pn/(√3 V2n)として計算します。
解き方
- 変圧器の定格二次電流I2nを求めます:I2n=(150×10^3)/(√3×210)=150000/(1.732×210)≒412.4[A]。
- 短絡電流Isの算出式Is=I2n×(100/%Z)に代入します:Is=412.4×(100/5)=412.4×20=8248[A]。
- 単位を[kA]に換算して8248[A]≒8.25[kA]を導きます。
- 選択肢 イ不正解
- 短絡電流の計算式における係数や電圧の取り方を誤った数値であり不適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 定格二次電流約412.4Aの20倍(100/5)より約8.25kAとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 三相の√3を掛け忘れて単相として計算した場合などに近い誤った数値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 一次側の短絡電流(約0.26kA)を誤って換算したか、計算過程で倍率を誤った数値です。
覚えるポイント
- 短絡電流の公式:Is=In×(100/%Z)。%Z=5%なら短絡電流は定格電流の20倍になります。
間違えやすいところ
- 三相電流の計算で分母の√3を忘れてしまったり、一次側電圧(6600V)を用いて計算してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:変圧器の百分率インピーダンスに基づく三相短絡電流計算の標準的な出題です。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
進相コンデンサによる力率改善の効果
配電理論 · 力率改善 / 進相コンデンサ / 線路損失 / 電圧降下
三相電源から、線路抵抗0.1Ω(1線当たり、リアクタンスは無視)の配電線路を介して、定格電圧200V、定格消費電力20kW、遅れ力率0.8の三相負荷に電力を供給している。負荷側に容量15kvarの低圧進相コンデンサを設置して力率を改善した場合の変化として、誤っているものを1つ選べ。ただし、電源電圧および負荷のインピーダンスは負荷電圧にかかわらず一定とする。
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解答
ニ
解説
三相負荷と並列に進相コンデンサを設置すると、負荷の遅れ無効電力がコンデンサの進み無効電力によって相殺され、皮相電力および線電流が減少します。線電流が小さくなることで、線路抵抗による電力損失(3I^2r)や線路の電圧降下(√3Ir cosθ)はいずれも減少します。
解き方
- 改善前の皮相電力S=P/cosθ=20/0.8=25kVA、無効電力Q=√(25^2-20^2)=15kvar(遅れ)を求める。
- 容量15kvarの進相コンデンサを接続すると無効電力が0となり、総合力率は1.0に向上して線電流Iが減少することを確認する。
- 線電流Iの減少に伴い、線路損失3I^2rおよび電圧降下√3Irはいずれも減少(軽減)することを導く。
- 選択肢 イ不正解
- 力率が0.8から1.0に改善されるため、同じ消費電力を送電するのに必要な線電流Iは減少します。
- 選択肢 ロ不正解
- 三相線路の電力損失は3×I^2×rで表され、線電流Iの二乗に比例して減少します。
- 選択肢 ハ不正解
- 負荷の遅れ無効電力15kvarが進相コンデンサの進み無効電力15kvarと打ち消し合い、電源から見た無効電力は0kvarへ減少します。
- 選択肢 ニ正解
- 線路の電圧降下は線電流Iの減少に伴って減少(改善)するため、増加するという記述は誤りです。
覚えるポイント
- 進相コンデンサの設置により線電流・電力損失・電圧降下のいずれも減少する。
間違えやすいところ
- 電圧降下が「改善される(小さくなる)」ことを電圧降下自体の「増加」と取り違えないよう注意が必要です。
出題の前提:電気設備技術基準・内線規程における進相コンデンサによる力率改善効果の基本事項
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
浮動充電方式の構成回路
受電設備・蓄電池設備 · 直流電源装置 / 浮動充電方式 / 蓄電池 / 整流器
浮動充電方式を採用した直流電源装置の系統構成図として、適切な接続を示しているものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
浮動充電方式(フローティング充電)は、交流電源から整流器を介して得られる直流出力に対し、蓄電池と直流負荷を常時並列に接続して運転する方式です。平常時は整流器が負荷電流をまかないつつ蓄電池を微小電流で充電し、停電時や大負荷時には蓄電池から瞬時に負荷へ給電します。
解き方
- 交流電源から交流を受電し、直流に変換する整流器の位置を確認する。
- 整流器の直流出力側において、停電時のバックアップおよび自己放電補給のため蓄電池と負荷が並列に接続されている図ハを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 整流器の入力前(交流側)に直流負荷が配置されており誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 蓄電池が交流電源側に配置されており誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 整流器の直流出力端子に対して蓄電池と直流負荷が並列に接続されており、浮動充電方式の正しい回路構成です。
- 選択肢 ニ不正解
- 整流器の直流出力に対して蓄電池と負荷が直列に配置されており誤りです。
覚えるポイント
- 浮動充電方式は「整流器の出力側に蓄電池と負荷を常時並列接続」する方式である。
間違えやすいところ
- 均等充電方式や初充電方式などの他の充電方式と目的・回路構成を混同しないようにします。
出題の前提:電気設備技術基準および蓄電池設備の基本構成規定
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相誘導電動機の始動方式の適用
電気機器 · 三相かご形誘導電動機 / 巻線形誘導電動機 / 二次抵抗始動 / 始動法
三相かご形誘導電動機の始動方法として、構造上用いることができないものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
三相かご形誘導電動機の回転子は導体バーを端絡環で短絡した堅牢なかご形構造であり、外部から二次回路に抵抗を挿入することができません。したがって、一次側(固定子側)の電圧を低減して始動電流を抑える全電圧始動、スターデルタ始動、リアクトル始動、始動補償器法などが用いられます。一方、二次抵抗始動は比例推移を利用できる巻線形誘導電動機の始動法です。
解き方
- 電動機の回転子構造が「かご形」か「巻線形」かを確認する。
- 二次側に外部接続端子を持たないかご形構造では二次回路への抵抗器挿入が不可能なため、二次抵抗始動が該当することを見極める。
- 選択肢 イ正解
- 二次抵抗始動法はスリップリングと外部抵抗器を必要とする巻線形誘導電動機の始動法であり、かご形には用いられません。
- 選択肢 ロ不正解
- 全電圧始動(じか入れ始動)は、小型のかご形誘導電動機で標準的に用いられる始動法です。
- 選択肢 ハ不正解
- スターデルタ始動は、始動時に固定子巻線をスター結線にして電圧を1/√3に下げる、かご形の代表的な減電圧始動法です。
- 選択肢 ニ不正解
- リアクトル始動は、一次回路に直列リアクトルを挿入して始動電流を抑える、かご形誘導電動機で用いられる始動法です。
覚えるポイント
- 二次抵抗始動(比例推移の利用)は「巻線形誘導電動機」専用の始動方法。
間違えやすいところ
- 始動補償器(コンデンサ/トランス始動)やかご形の減電圧始動と、巻線形の二次抵抗始動を取り違えやすい点に注意。
出題の前提:三相誘導電動機の構造および始動方式に関する工学知識
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
点光源による水平面照度の計算
電気応用(照明) · 水平面照度 / 点光源 / 逆2乗の法則 / 余弦の法則
点光源Aが床上4mの高さに設置されている。直下から水平距離3m離れた床上Q点における水平面照度が8 lxであった。このとき、点光源Aの光度I [cd] の値として正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
点光源による水平面照度Ehは、距離の逆2乗の法則およびランベルトの余弦の法則より、直線距離rと受照面の法線に対する入射角θを用いて Eh = (I / r^2) × cosθ [lx] で与えられます。また、光源の高さをhとすると cosθ = h / r で表されます。
解き方
- 高さh=4m、水平距離d=3mより、光源からQ点までの直線距離r=√(4^2+3^2)=5mを算出する。
- 鉛直(法線)方向とのなす角θについて、余弦cosθ=h/r=4/5=0.8を求める。
- 水平面照度の式 Eh = (I / r^2) × cosθ に Eh=8、r=5、cosθ=0.8を代入し、8 = I × 0.8 / 25 を解いて I = 250 cd を導く。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果と一致しません(cosθを誤って二重に適用した場合などの誤り)。
- 選択肢 ロ不正解
- 直下照度公式と混同した計算などによる誤った値です。
- 選択肢 ハ正解
- Eh=(I/5^2)×(4/5)=8より、I=8×125/4=250cdとなり正しい値です。
- 選択肢 ニ不正解
- cosθを考慮せず直線距離の逆二乗のみで計算した値(8×25=200)などの計算ミスです。
覚えるポイント
- 水平面照度 Eh = (I / r^2) × cosθ = (I × h) / r^3
間違えやすいところ
- cosθに水平距離を用いて3/5としてしまったり、法線方向との角θの取り方を直角三角形の床側と取り違えるミスが多い。
出題の前提:照明工学における照度計算基準(逆2乗則・余弦則)
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
サイリスタ整流回路の出力電圧波形
パワーエレクトロニクス · サイリスタ / 半波整流 / 位相制御 / 逆阻止3端子サイリスタ
交流電源に逆阻止3端子サイリスタ1個と抵抗負荷を直列に接続した単相半波制御回路において、ゲート回路により点弧位相を制御したとき、負荷の出力電圧v0の波形として得ることができないものを1つ選べ。ただし、電源電圧は正弦波交流とする。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
逆阻止3端子サイリスタ(SCR)は一方向性の半導体スイッチ素子です。順方向電圧が印加されている状態でゲートにパルス電流を与えるとターンオンして導通しますが、電源電圧が反転して逆バイアス状態になると自然に消弧(ターンオフ)し、電流を遮断します。そのため、純抵抗負荷回路では正の半波部分のみで導通角を制御でき、負の出力電圧は発生しません。
解き方
- 回路が単相交流電源に逆阻止3端子サイリスタ1個と純抵抗負荷を接続した単相半波回路であることを確認する。
- サイリスタは逆阻止特性を持つため、負の半サイクルでは電圧を阻止し、出力電圧v0はゼロとなる特性を確認する。
- 選択肢ニのように負の極性電圧が出力波形として現れているものは、この単一素子の回路では得られないと判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 点弧角α=0°でトリガした場合に得られる通常の半波整流波形であり、出力可能です。
- 選択肢 ロ不正解
- 点弧角αを約60°〜90°にして位相制御したときに得られる正常な波形です。
- 選択肢 ハ不正解
- 点弧角αを120°付近まで深くして正の半サイクルの後半のみ導通させた波形であり、出力可能です。
- 選択肢 ニ正解
- 逆阻止3端子サイリスタ1個の抵抗負荷回路では逆方向電流が流れないため、負の半サイクルに出力電圧が生じる波形は得られません。
覚えるポイント
- 逆阻止サイリスタ+抵抗負荷の出力波形は、正の半サイクル領域のみで位相制御される。
間違えやすいところ
- 誘導性負荷(L負荷)による逆電圧の現れや、双方向素子(トライアック)による両波出力と混同しないよう注意が必要です。
出題の前提:半導体電力変換回路の基本動作特性
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
配線用金属製ボックスの識別
配線器具・材料 · コンクリートボックス / アウトレットボックス / 電線管工事
写真に示す、コンクリート打ち込み配管工事などに用いられる金属製八角形の箱状材料の名称として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
コンクリートボックスは、建築物の天井スラブや壁などのコンクリート打込み箇所に事前に設置し、電線管の接続や電線の引き入れ、器具の取り付けを行うための金属製ボックスです。底板が分離できる構造になっており、打込み型枠に固定して使用する特徴があります。
解き方
- 提示された材料の外観(八角形状で深さがあり、型枠固定用の構造を持つ)を確認する。
- アウトレットボックス(一般露出・埋込用)と異なり、コンクリート打設用に底が抜ける構造を持つコンクリートボックスであることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- アウトレットボックスは平底の一体型金属箱で、コンクリート打設用とは構造が異なります。
- 選択肢 ロ正解
- コンクリート打込み用に用いられる八角形の金属製コンクリートボックスであり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- フロアボックスは床面にコンセント等を平坦に納めるための器具箱です。
- 選択肢 ニ不正解
- スイッチボックスは埋込スイッチやコンセントを取り付けるための長方形の箱です。
覚えるポイント
- 八角形で底板が外れるコンクリート打込み用箱は「コンクリートボックス」。
間違えやすいところ
- 一般的な浅型・深型のアウトレットボックスとコンクリートボックスの外観差を混同しないようにする。
出題の前提:内線規程および電気配線器具資材の規格(JIS C 8340等)
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
特殊管工材料(防爆工事部品)の識別
配線器具・材料 · シーリングフィッティング / 防爆配管工事 / 金属管工事
写真に示す、危険場所における防爆型金属管配線工事などで電線管路を遮断・封止するために用いる配管材料の名称として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
シーリングフィッティングは、爆発性ガスが存在する危険場所の金属管配線工事において、管路を通じて爆発性ガスや火炎が他の場所へ移動・侵入するのを防止するため、内部にシーリングコンパウンドを注入・硬化させて管路を密閉封止(シール)する継手金具です。斜めの注入用開口部を備えています。
解き方
- 配管継手の外観を確認し、電線を通した後に充填材を注入するための斜めの開口栓(Y字形分岐口)がある形状を読み取る。
- 防爆配管等で管路密閉に用いられる「シーリングフィッティング」であると同定する。
- 選択肢 イ正解
- 管路内をシーリング剤で密閉遮断するためのシーリングフィッティングであり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- カップリングは電線管相互を直線接続するためのストレートな継手です。
- 選択肢 ハ不正解
- ユニバーサルは管路の屈曲箇所等で通線を容易にするための開閉蓋付き金具です。
- 選択肢 ニ不正解
- ターミナルキャップは配管の端部から電線を引き出す際に管端を保護するキャップです。
覚えるポイント
- 防爆配線等で管路をシール材で塞ぐ斜め口付き金具は「シーリングフィッティング」。
間違えやすいところ
- ユニバーサル(エルボ等の曲がり箇所通線用金具)と形状や用途を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備技術基準・内線規程における特殊場所(危険場所)の防爆配線工事規定
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
タービン発電機の特徴と構造
発電設備 · タービン発電機 / 同期発電機 / 円筒回転界磁形 / 水車発電機との比較
汽力発電所などで使用されるタービン発電機に関する記述として、誤っているものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
タービン発電機は、火力発電や原子力発電において蒸気タービン(またはガスタービン)で駆動される高速同期発電機(極数2または4、3000または3600rpm)です。高速回転時の強大な遠心力に耐えるため、回転子には直径が小さく軸方向に長い「円筒回転界磁形」が用いられ、設置形式は「横軸形」が標準です。一方、低速・多数極・大直径の水車発電機では「突極形」「縦軸(立軸)形」が多く採用されます。
解き方
- タービン発電機の基本特性(高回転速度、蒸気駆動、極数2または4)を確認する。
- 遠心力対策として円筒形回転子が採用され、軸の配置は横軸形(水平軸)であることを確認する。
- 選択肢ニで「縦軸形が採用される」と記述されている点に着目し、これが水車発電機の特徴であってタービン発電機には適さない誤りであると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- タービン発電機は毎分3000〜3600回転と高速であり、低速の水車発電機に比べて回転速度が高いです。
- 選択肢 ロ不正解
- 高速回転に伴う遠心力に耐えるため、風損が小さく強固な円筒回転界磁形が採用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- ボイラーで発生させた高圧蒸気のエネルギーを利用してタービンを回転駆動します。
- 選択肢 ニ正解
- タービン発電機の回転軸は一般に横軸形(水平軸)であり、縦軸形(立軸形)が多く用いられるのは水車発電機です。
覚えるポイント
- タービン発電機:高速、円筒形、横軸形(極数2または4)。水車発電機:低速、突極形、立軸(縦軸)形(多極)。
間違えやすいところ
- 水車発電機(立軸・突極)とタービン発電機(横軸・円筒)の構造的特徴を逆に記憶してしまうミスが多い。
出題の前提:電気工学における同期発電機の構造・発電所設備の基本知識
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
送電線路用アーマロッドの役割
送配電設備 · 架空送電線路 / 電線振動防止 / 架線金物
架空送電線路において用いられる架線金具「アーマロッド」に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
架空送電線は風を受けるとカルマン渦が発生して電線が微風振動を起こし、支持点(クランプ部)付近で金属疲労による素線切れを生じやすくなります。アーマロッドは支持点周辺の電線に巻き付けて剛性を高め、応力を分散・補強して断線を防ぎます。
解き方
- 架線金具(アーマロッド、アークホーン、ダンパ、スペーサ)それぞれの用途と設置箇所を整理する。
- 電線自体に巻き付けて振動による素線切れを防ぐ器具としてアーマロッドの定義と合致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- がいしの両端に設けて雷過電圧からがいしを保護する器具は、アーキングホーン(アークホーン)の説明です。
- 選択肢 ロ正解
- アーマロッドは電線と同材質の金属棒を巻き付けて補強し、振動による疲労破断(素線切れ)を防止する器具であり正しい記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電線におもりを取り付けて微風振動エネルギーを吸収・減衰させる器具は、ダンパ(トーショナルダンパやストックブリッジダンパ)の説明です。
- 選択肢 ニ不正解
- 多導体の素線相互の間隔を保持し、風や電磁吸引力による接触・損傷を防ぐ器具はスペーサの説明です。
覚えるポイント
- アーマロッドは電線に巻き付けて補強し素線切れを防ぐ金具である。
間違えやすいところ
- おもりで振動を吸収するダンパと、巻き付けて電線を補強するアーマロッドを混同しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈及び送電線工学の標準的定義に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
コージェネレーションシステムの定義
自家用発電設備 · 熱電併給 / 省エネルギーシステム / 自家用発電
コージェネレーションシステム(熱電併給システム)に関する記述として、最も適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
コージェネレーション(Co-generation:熱電併給)とは、エンジンやガスタービンなどの原動機で発電を行うと同時に、通常は廃棄される排熱(蒸気・温水)を回収して給湯や空調などの熱エネルギーとして有効利用するシステムであり、総合エネルギー効率を飛躍的に高めることができます。
解き方
- コージェネレーションという語の由来(Co=複合・同時に、Generation=発生)から熱と電気を同時に取り出すシステムであることを確認する。
- 選択肢の中から「電気と熱を併せ供給する」に合致するものを選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 商用電力系統と常時連系する発電方式全般を指す表現であり、コージェネレーションの定義ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 発電と同時に排熱を回収して利用し、電気と熱の両方を供給するシステムであるため適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 深夜電力を蓄熱槽や蓄電池に蓄える蓄エネルギーシステム等の説明であり、コージェネレーションではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 電気集じん装置は排ガス中の粒子状物質を捕集する環境設備であり、発電システムとは無関係です。
覚えるポイント
- コージェネレーションは「電気」と「熱(排熱利用)」を同時に供給するシステム。
間違えやすいところ
- 単なる自家発電設備や系統連系システムと混同しないようにする。
出題の前提:省エネルギー法および一般的な電気技術用語定義に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
単相変圧器の並行運転条件
変圧器 · 並行運転 / 変圧器の特性 / 循環電流防止
同一容量の単相変圧器を並行運転するための条件として、必要でないものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
変圧器を並行運転するためには、内部で循環電流が流れて巻線が過熱するのを防ぎ、かつ各変圧器が容量に応じた負荷を正しく分担する必要があります。そのためには「極性が一致していること」「変圧比(一次・二次電圧)が等しいこと」「パーセントインピーダンス(インピーダンス電圧)が等しいこと」「抵抗とリアクタンスの比が等しいこと」が条件となります。
解き方
- 変圧器の並行運転に必要な4大条件(極性一致、変圧比一致、百分率インピーダンス電圧一致、巻線抵抗と漏れリアクタンス比の一致)を思い出す。
- 各選択肢を照合し、並行運転時の循環電流や負荷分担に関係しない「効率」が条件として不要であることを判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 極性が異なると二次巻線間で短絡電流に相当する極めて大きな循環電流が流れ、巻線が焼損するため必須条件です。
- 選択肢 ロ不正解
- 変圧比が等しくないと二次電圧に差が生じ、無負荷時でも巻線間に循環電流が流れるため必須条件です。
- 選択肢 ハ不正解
- インピーダンス電圧(%Z)が等しくないと、変圧器間で容量に応じた負荷分担が適切に行われず偏るため必須条件です。
- 選択肢 ニ正解
- 変圧器の効率は並行運転時の安全性や適切な負荷分担に直接影響を与えないため、並行運転の条件として必要ありません。
覚えるポイント
- 並行運転の条件は「極性一致」「変圧比一致」「%Z(インピーダンス電圧)一致」「内部R/X比一致」。効率は不要。
間違えやすいところ
- 効率が異なると損失は変わるが、並行運転自体に支障をきたす条件ではない点に注意する。
出題の前提:電気機器工学における変圧器並行運転条件に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
調相設備の定義
電気設備技術基準 · 用語の定義 / 調相設備 / 力率改善
電気設備の技術基準において、「調相設備とは、[ ]を調整する電気機械器具をいう。」と定義されている。空欄に当てはまる語句として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電力系統や負荷設備において進みや遅れの無効電力を発生・吸収することにより、力率の改善や線路の電圧変動を抑制する目的で設置される器具(電力用コンデンサ、分路リアクトル、同期調相機、SVCなど)を総称して「調相設備」と呼びます。法的な定義では「無効電力」を調整するものと規定されています。
解き方
- 調相設備(電力用コンデンサや分路リアクトルなど)の動作目的である「無効電力の調整・進相遅相の改善」を確認する。
- 省令第1条の定義条項に基づき、空欄に入る語句が無効電力であることを導く。
- 選択肢 イ不正解
- 受電電力(有効電力など)を直接調整する機器ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 最大電力(デマンド値など)を直接調整するものではありません。
- 選択肢 ハ正解
- 技術基準第1条で「調相設備とは、無効電力を調整する電気機械器具をいう」と明確に定義されています。
- 選択肢 ニ不正解
- 皮相電力を直接調整する器具としての定義ではありません。
覚えるポイント
- 技術基準第1条:調相設備=「無効電力」を調整する電気機械器具。
間違えやすいところ
- 調「相」という語から位相や皮相電力と結びつけず、無効電力と結びつけて覚える。
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令 第1条 第2項 第七号
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高頻度開閉機器の選定
高圧受変電設備 · 開閉器 / 高圧交流電磁接触器 / 高頻度開閉
次の機器のうち、高頻度の開閉を行うことを目的として使用されるものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
遮断器(CB)は事故電流(短絡電流)の遮断が主目的で、高頻度の開閉には向きません。負荷開閉器(LBS)は通常負荷電流の開閉を行いますが機械的寿命の点から高頻度操作には適しません。高圧交流電磁接触器(VMC等)は、高い開閉耐久性(電気的・機械的寿命が数十万回〜数百万回)を持ち、高頻度な負荷の入り切り専用として設計されています(短絡保護は限流ヒューズと組み合わせて行う)。
解き方
- 各開閉機器の特徴と主な用途を比較する。
- 短絡遮断ではなく高頻度の負荷開閉を主眼として設計された機器が高圧交流電磁接触器であることを確認する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧交流負荷開閉器(LBS)は常時負荷電流の開閉を行う機器ですが、高頻度の開閉用途には適していません。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧交流遮断器(VCB等)は短絡電流などの事故電流遮断が主目的であり、開閉耐久回数はそれほど多くありません。
- 選択肢 ハ正解
- 高圧交流電磁接触器は高い開閉耐久性を有し、高圧電動機の始動停止やコンデンサの自動投入など高頻度の開閉操作に使用されます。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧断路器(DS)は無電圧・無負荷状態で電路を確実に切り離す機器であり、負荷電流の開閉すらできません。
覚えるポイント
- 高頻度開閉用=高圧交流電磁接触器(VMC)。短絡遮断には限流ヒューズを併用する。
間違えやすいところ
- 遮断器(CB)は容量は大きいが高頻度開閉用ではない点に注意する。
出題の前提:高圧受電設備規程およびJIS C 4605(高圧交流電磁接触器)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧機器の外観識別(高圧カットアウト)
高圧受変電設備 · 機器外観識別 / 高圧カットアウト / 図記号略号
写真に示す高圧受変電機器の文字記号(略号)として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高圧カットアウトは略号PC(Primary Cutout switch)で表され、主に小容量(300kVA以下程度)の変圧器や進相コンデンサの一次側受電部に設置され、ヒューズ筒内のヒューズリンクにより過電流・短絡電流から回路を保護するとともに電路の開閉を行う器具です。
解き方
- 写真の機器外観(がいし状の支持体にヒューズ筒が装着された構造)から高圧カットアウトであることを同定する。
- 高圧カットアウトの標準文字記号がPCであることを確認して選択肢を選ぶ。
- 選択肢 イ正解
- 高圧カットアウトの略号はPC(Primary Cutout switch)であり、写真の形状と一致します。
- 選択肢 ロ不正解
- CBは回路遮断器(Circuit Breaker)の略号です。
- 選択肢 ハ不正解
- LBSは高圧交流負荷開閉器(Load Break Switch)の略号です。
- 選択肢 ニ不正解
- DSは断路器(Disconnecting Switch)の略号です。
覚えるポイント
- PC=高圧カットアウト。小容量変圧器の一次側過電流保護・開閉に使用。
間違えやすいところ
- LBS(負荷開閉器)やDS(断路器)の略号と混同しないよう注意する。
出題の前提:JIS C 0617及び高圧受電設備規程の機器略記号に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブル端末処理部のストレスコーンの役割
配線設計・工事 · 高圧ケーブル / 端末処理 / ストレスコーン / 電位傾度緩和
高圧架橋ポリエチレンケーブルの端末処理部を示した写真において、矢印で示す部分(ストレスコーン)の主な役割として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
高圧ケーブルの金属遮へい層(銅テープ層)を端末処理で剥ぎ取ると、その遮へい層の切れ端部分に電気力線(電界)が極端に集中し、周囲の絶縁体が局所的に絶縁破壊を起こしやすくなります。この電界集中(電位傾度の急峻化)を滑らかに分散・緩和するために、円錐状に導電性・半導電性を持たせた「ストレスリリーフコーン(ストレスコーン)」を設けます。
解き方
- 写真の端末処理部において矢印が指している円錐状の部品がストレスコーンであることを特定する。
- ストレスコーンの固有の機能である「遮へい層端部の電位傾度の緩和(電界集中の防止)」を選択肢から見出す。
- 選択肢 イ不正解
- 水の浸入防止は防水テープ処理や屋外用雨覆い(笠)の役割です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電流の不平衡防止とは無関係です。
- 選択肢 ハ正解
- 遮へい層端部に発生する急峻な電位傾度(電界集中)を滑らかに緩和するストレスコーンの役割として正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- 機械的強度の補強を主目的とした部材ではありません。
覚えるポイント
- ストレスコーンの役割=「遮へい層端部の電位傾度(電界集中)の緩和」。
間違えやすいところ
- 防水目的のゴムブーツや雨覆い(がいし笠)と混同しやすい。
出題の前提:高圧ケーブルの端末処理工法および電気設備技術基準の解釈に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
熱線式自動スイッチの特徴と用途
配線器具・制御 · 開閉器 / 熱線式自動スイッチ / 人感センサ
人体の体温(赤外線)を検知して自動的に回路を開閉するスイッチで、住宅の玄関や廊下の照明などに広く用いられるものの名称として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
人体表面から放射される赤外線(体温による熱線)の移動を検知し、自動的にリレーを作動させて電路を入り切りするセンサスイッチを「熱線式自動スイッチ」と呼びます。省エネや利便性の向上を目的として玄関やポーチ、階段、トイレなどの照明制御に多用されます。
解き方
- 問題文の「人体の体温を検知して自動的に開閉する」という特徴に合致するセンサ方式を確認する。
- 体温の赤外線を検知するスイッチの名称が「熱線式自動スイッチ」であることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 遅延スイッチは操作後一定時間が経過した後に自動的にOFFになるスイッチ(換気扇用など)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 自動点滅器(フォトスイッチ)は周囲の明るさ(照度)を検知して自動点滅させる器具です。
- 選択肢 ハ不正解
- リモコンセレクタスイッチは手動で複数回路のリモコンリレーを選択・制御するスイッチです。
- 選択肢 ニ正解
- 人体の熱線(赤外線)を検知して自動で点滅制御を行うスイッチであり正しい名称です。
覚えるポイント
- 人体の体温(赤外線)を検知=熱線式自動スイッチ(人感スイッチ)。周囲の明るさを検知=自動点滅器。
間違えやすいところ
- 明暗を検知する「自動点滅器」と熱線を検知する「熱線式自動スイッチ」を混同しないようにする。
出題の前提:内線規程及び配線器具の標準規格(JIS C 8304等)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
引込柱の支線工事に使用する材料
配線工事・材料工具 · 支線工事 / 架空引込線 / 配線材料
電柱などの引込柱に支線を設ける工事において使用される材料の組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電柱等の支線は、電線にかかる張力によって柱が傾くのを防止するために設置されます。支線本体には機械的強度の高い亜鉛めっき鋼より線を用い、電柱側からの漏電による地上での感電を防止するために地表から一定の高さに玉がいし(支線がいし)を挿入します。また、地中側はアンカおよび支線ロッドによって地盤に確実に固定します。
解き方
- 支線工事を構成する基本的な材料(鋼より線、がいし、地中定着具)を整理する。
- 耐振クランプ(送電線の振動防止用)やスリーブ(電線相互接続用)などの無関係な部材を除外し、すべて支線材料で構成された組み合わせを選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 巻付グリップやアンカは支線工事で使用されますが、電線接続用のスリーブは一般的に支線工事の基本部材ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 耐振クランプは架空送電線などの微風振動を抑制する器具であり、引込柱の支線工事には使用しません。
- 選択肢 ハ不正解
- 耐振クランプおよび電線接続用のスリーブは支線工事の必須材料ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 亜鉛めっき鋼より線(素線径2.0mm以上の3条より等)、玉がいし、支線アンカはすべて支線工事に適合する材料です。
覚えるポイント
- 支線の主要構成材料は「亜鉛めっき鋼より線」「玉がいし」「支線ロッド・アンカ」である。
間違えやすいところ
- 架空送電線用の耐振クランプ(ダンパ関連)を支線金物と混同しないように注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第57条(架空電線路の支持物の倒壊の防止)
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
金属管曲げ工具の名称
配線工事・材料工具 · 工具 / 金属管工事
写真に示す、長い柄の先端に溝付きの曲げ部を有する工具の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
金属管工事において、配管経路に沿って管を直角や鈍角に曲げる加工を行います。この際、管をつぶさずに滑らかな円弧状に曲げるために、管の太さに合わせた円弧溝を持つパイプベンダ(手動油圧式または手動レバー式)を用います。
解き方
- 写真の工具の先端形状が電線管をはめ込む溝状シューになっており、長いパイプハンドルが付いていることを確認する。
- 金属電線管を曲げるための専用工具である「パイプベンダ」と同定する。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブルジャッキは、ケーブルドラムを地上から持ち上げて回転可能にするための架台工具です。
- 選択肢 ロ正解
- 写真は金属管を所望の曲げ半径で曲げ加工するための工具「パイプベンダ」です。
- 選択肢 ハ不正解
- 延線ローラは、電線やケーブルの延線・引き込み作業時に摩擦抵抗を低減するために設置する車輪状の工具です。
- 選択肢 ニ不正解
- ワイヤストリッパは、電線の絶縁被覆を傷つけずに剥ぎ取るための手工具です。
覚えるポイント
- 管をつぶさずに曲げる工具はパイプベンダ(ヒッキー、ベンダー)である。
間違えやすいところ
- 通線工具(延線ローラや呼び線)や支持工具(ジャッキ)と配管加工工具を取り違えないようにする。
出題の前提:第一種電気工事士 技能・施工工具の基礎知識
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
接地工事の施工方法
電気設備技術基準・解釈 · 接地工事 / 接地線の保護 / 接地極の埋設
接地工事に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気設備の技術基準の解釈 第17条において、A種およびB種接地工事の接地線を人が触れるおそれがある場所に施設する場合は、地下75cmから地表上2mまでの間を厚さ2mm以上の合成樹脂管(自消性のないCD管は除外)または金属管等で防護することが定められています。
解き方
- 接地線の防護に関する法令基準(人が触れるおそれがある場所では地表上2mまで防護管で保護)を確認する。
- 保護管として使用できる管種の規定を確認し、CD管が除外されている点からイを不適切と判断する。
- 選択肢 イ正解
- 接地線の保護管には合成樹脂管(CD管を除く)または金属管を使用しなければならず、CD管での保護は不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 避雷器用以外の接地極であれば共用が可能であり、接地抵抗値を最も厳しいA種の10Ω以下とすることは適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 銅板を接地極とする場合、厚さ0.7mm以上、面積900cm2(300mm×300mm)以上とされており、900mm×900mm×1.6mmの銅板は基準を満たし適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 使用電圧が300Vを超える低圧の金属管工事には原則としてC種接地工事が必要であるため、記述は適切です。
覚えるポイント
- 接地線の防護管には「CD管を除く」合成樹脂管または金属管を使用する。
間違えやすいところ
- CD管とPF管を混同しやすい。PF管は自己消火性があり露出配管可能だが、CD管はコンクリート埋設用で露出防護には使えない。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条(接地工事の細目)
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧屋内配線の施設制限
電気設備技術基準・解釈 · 高圧屋内配線 / がいし引き工事 / ケーブル工事
高圧屋内配線を、乾燥した場所であって展開した場所に施設する場合の工事方法として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気設備の技術基準の解釈 第168条により、高圧屋内配線は原則として「ケーブル工事」により施設しなければなりません。例外として、乾燥した場所であって展開した場所に限り、高圧絶縁電線等を用いた「がいし引き工事」が認められます。高圧絶縁電線を金属管や金属ダクトに収める配管工事は認められていません。
解き方
- 高圧屋内配線で使用できる工事種別(がいし引き工事またはケーブル工事)を確認する。
- がいし引き工事以外の工事では必ず「高圧ケーブル」を使用する必要があることを適用し、高圧絶縁電線を金属管に収めたニを不適切と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧ケーブルを金属管に収めて防護する施工は、ケーブル工事の一種として適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧ケーブルを金属ダクトに収めて配線することは、ケーブル工事として適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 乾燥した展開場所では、接触防護措置を施した高圧絶縁電線によるがいし引き工事が認められています。
- 選択肢 ニ正解
- 高圧屋内配線では高圧電線管工事という区分は存在せず、電線管に収められるのは高圧ケーブルのみであるため、絶縁電線を金属管に収めるのは不適切です。
覚えるポイント
- 高圧屋内配線は「ケーブル工事」または「乾燥した展開場所のがいし引き工事」のみ可能。
間違えやすいところ
- 低圧配線と同様に、高圧でも絶縁電線を金属管に通線できると誤認しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第168条(高圧屋内配線等の施設)
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
ライティングダクト工事の施工基準
電気設備技術基準・解釈 · ライティングダクト工事 / 施工基準 / ダクトの向き
ライティングダクト工事の記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気設備の技術基準の解釈 第172条において、ライティングダクト工事の施工基準として「ダクトの支持点間距離は2m以下とすること」「ダクトの終端部は閉そくすること」「ダクトの開口面は下向きに施設すること(カバー付き等特別な構造を除く)」などが定められています。
解き方
- ライティングダクト工事の支持点間距離(2m以下)、終端部の処理(エンドキャップ等による閉そく)、接地の要件を照合する。
- ダクト開口面の向きの規定(下向き施工)を確認し、上向きに取り付けたハを誤りと判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 支持点間距離は2m以下と定められているため、1.5m間隔での取り付けは適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- ダクトの終端部は充電部保護および異物侵入防止のため閉そくする必要があり、エンドキャップの取り付けは適切です。
- 選択肢 ハ正解
- ダクト開口部は塵埃堆積による短絡や火災事故を防止するため「下向き」に施設する必要があり、上向き取り付けは誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 使用電圧300V以下のダクト金属部にはD種接地工事を施す必要があり、記述は適切です。
覚えるポイント
- ライティングダクトの開口部は原則として「下向き」に施設する。
間違えやすいところ
- 人の手が触れない高所であっても、上向きにするとゴミが溜まり発火の原因となるため認められない点に注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第172条(ライティングダクト工事)
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧引込ケーブルの施工方法と選定
配線図 · 高圧引込ケーブル / 終端接続部 / 塩害対策
受電設備単線結線図中の①に示す高圧引込ケーブルに関する施工方法等として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
高圧受電設備の屋外引込部では、海塩粒子や塵埃の付着(塩害)によりがい管表面に沿面放電(トラッキング)が生じる危険があります。そのため汚損区分に応じた終端接続部を選定する必要があり、重汚損地区ではヒダの大きい耐汚損形磁器がい管形などが使用されます。ゴムとう管形は耐トラッキング性能の面から重汚損地区には適しません。
解き方
- 引込ケーブルの種類(CVTケーブル等)や太さの選定基準、防水処理が適切か確認する。
- 施設場所が「重汚損を受けるおそれのある塩害地区」であることを確認し、屋外終端処理にゴムとう管形を用いる記述が不適切であることを見抜く。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧引込ケーブルにはトリプレックス形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT)が広く一般的に使用されており適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 重塩害(重汚損)地区の屋外終端処理には耐汚損形の磁器がい管形等を用いる必要があり、耐候性・耐塩性の劣るゴムとう管形とするのは不適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 引込線のサイズは負荷容量だけでなく電力会社側の短絡容量(短時間耐電流)を考慮して電力会社と協議の上決定するため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 引込口からの雨水や湿気の浸入を防ぐため、貫通部に防水処理を施すことは適切です。
覚えるポイント
- 重汚損・塩害地域の屋外終端処理には耐汚損形(磁器がい管形)を使用する。
間違えやすいところ
- ゴムとう管形終端処理は施工性が優れるものの、適用汚損区分(一般地区)に制限がある点を見落とさないようにする。
出題の前提:内線規程・高圧受電設備規程 端末処理および塩害対策基準
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
避雷器(LA)の設置基準と回路構成
配線図 · 避雷器 / 過電圧保護 / 単線結線図
受電設備単線結線図中の②に示す避雷器(LA)の設置に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
避雷器(LA)は雷サージなどの過電圧を大地に放流して構内機器を保護する装置です。避雷器の回路に限流ヒューズを設置するとサージ電流流入時に溶断して避雷器が無効化されるため、ヒューズは挿入しません(点検時の切り離し用には断路器DSを用います)。また、サージ電圧を低く抑えるため、接地線は太く短く配線しA種接地工事を施します。
解き方
- 避雷器の設置基準(受電電力500kW以上の架空電線路接続で義務、500kW未満は任意・推奨)を確認する。
- 保守点検用の断路器設置やA種接地工事の要件を確認する。
- ヒューズを直列に挿入すると雷電流で溶断して保護機能を喪失することから、ニに限流ヒューズを施設する記述がある点に着目して不適切と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 避雷器の設置義務は契約電力500kW以上ですが、雷害対策として500kW未満の架空電線路引込に任意設置することは適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 避雷器の点検や故障時の切り離しを目的として、直列に断路器(DS)を設けることは適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 避雷器の接地はA種接地工事とし、高周波の雷サージに対するインピーダンスを低減するため太く短く配線することは適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 避雷器に雷電流が流れた際に限流ヒューズが溶断すると設備を過電圧から保護できなくなるため、電源側に限流ヒューズを施設してはならず不適切です。
覚えるポイント
- 避雷器回路にはヒューズを入れない(雷サージで溶断し保護機能を失うため)。
間違えやすいところ
- 高圧機器の保護だからといってすべての回路に限流ヒューズを設けると誤解しないようにする。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第37条(避雷器等の施設)、高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
単相変圧器2台によるV結線(高圧側結線)
配線図 · 変圧器結線 / V結線 / 高圧受電盤
受電設備単線結線図中の③に示す変圧器は、単相変圧器2台を使用して三相200[V]の動力を得るものである。この回路の高圧側(一次側)の結線図として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
単相変圧器2台を用いたV-V結線では、三相線路の3端子(R, S, T)に対して2台の一次巻線をデルタ結線のうちの2辺を構成するように接続します。すなわち、1台目を相間(例:R-S)、2台目を隣接する相間(例:S-T)に接続し、1つの相(例:S相)を両変圧器の共通端子とすることで、二次側にも三相対称電圧を誘導させます。
解き方
- 単線結線図の③において単相変圧器2台でV結線を構成していることを確認する。
- 三相線路R, S, Tに対して、2台の変圧器一次側が互いに異なる線間電圧(R-S間およびS-T間)に接続されている図(イ)を選択する。
- 選択肢 イ正解
- 1台目がR-S間に、2台目がS-T間に接続されており、三相V結線の一次側結線として正しい結線です。
- 選択肢 ロ不正解
- 2台の変圧器がいずれもR-S間に並列接続されており、三相電圧を取り出すことができません。
- 選択肢 ハ不正解
- 2台の変圧器がいずれもS-T間に並列接続されており、単相負荷にしか電力供給できません。
- 選択肢 ニ不正解
- 2台の変圧器がいずれもR-T間に並列接続されており、三相V結線になっていません。
覚えるポイント
- V結線は3本のうち中央の1相を2台の変圧器で共用し、R-S間とS-T間に接続する。
間違えやすいところ
- 単相変圧器の並列運転結線(同一線間に接続)とV結線(2相間にまたがって接続)を取り違えないように注意する。
出題の前提:第一種電気工事士 高圧受電設備単線結線図および変圧器結線方式
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備における進相コンデンサ設備の仕様
配電・受電設備 · 進相コンデンサ / 直列リアクトル / 自動力率調整装置
受電設備単線結線図の④に示す高圧進相コンデンサ設備は、自動力率調整装置によって自動的に力率調整を行うものである。この設備に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
高圧進相コンデンサ設備に挿入される直列リアクトル(SR)は、高調波電流の流入抑制と投入時の突入電流防止を目的に設置されます。第5調波に対して誘導性(L > 1/(5^2 C) = 4%)とするため、余裕を見込んで6%(許容誤差等を考慮)のリアクタンス値のものが標準として用いられます。
解き方
- 各選択肢の記述が高圧受電設備の進相コンデンサ設備の設計・運用基準に合致しているか確認する。
- 直列リアクトルのリアクタンス値はJIS規格等により通常6%(第5調波対策)または13%(第3調波対策)であるため、5〔%〕とするニが不適切であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 自動力率調整において異容量2群(例えば1:2など)の構成とすることで、きめ細かな段階制御が可能となり適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高頻度な自動開閉を行うため、開閉能力と耐久性に優れた高圧交流真空電磁接触器(VMC)を使用することは適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 短絡事故時の保護および機器保全のため、コンデンサ回路の一次側には限流ヒューズ(PF)を設けることが適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 高圧進相コンデンサに組み合わせる標準的な直列リアクトルの容量は6〔%〕(または13〔%〕)であり、5〔%〕とする記述は不適切です。
覚えるポイント
- 高圧進相コンデンサ用直列リアクトルの定格リアクタンスは6%(第5高調波用)または13%(第3高調波用)が標準。
間違えやすいところ
- 低圧用直列リアクトルや理論計算上の4%超という条件と混同し、5%が標準規格であると誤認しないように注意する。
出題の前提:JIS C 4902(高圧及び特別高圧進相コンデンサ)および内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブルのシールド接地とZCT貫通方法
配電・受電設備 · 零相変流器 / 接地線 / 地絡保護
受電設備単線結線図の⑤に示す高圧ケーブル内で地絡が発生した場合、確実に地絡事故を検出できるケーブル遮蔽(シールド)層の接地方法として、正しいものはどれか。なお、図中のZCTは零相変流器を示す。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
零相変流器(ZCT)でケーブル内の地絡事故を検出する場合、芯線から遮蔽層に流れた地絡電流が電源側へ戻る経路を考慮する必要があります。ZCTの電源側(流入側)で遮蔽層を接地する時は、接地線をZCTに通して戻す必要がありますが、ZCTの負荷側(貫通後)で接地する場合は、接地線をZCTに通さず直接大地に接続しなければ、往復電流により磁束が打ち消されて地絡を検出できなくなります。
解き方
- ケーブルの接地線がZCTの電源側にあるか負荷側にあるかを確認する。本問の図はいずれも電源側から負荷側へケーブルが向かい、ZCTを通過した負荷側の端部(ケーブル頭部)から接地線を引き出している。
- ZCTを貫通した後の箇所(負荷側)から接地線を取る場合、接地線はZCTを貫通させずに接地極へ落とす必要がある(イの接続方法)。
- 選択肢 イ正解
- ZCT貫通後の負荷側端部から取った接地線は、ZCTを再度くぐらせずに接地することで、地絡電流を正しくZCTで検出できます。
- 選択肢 ロ不正解
- ZCT貫通後に取った接地線を再びZCTにくぐらせると、芯線の地絡電流とシールドを流れる逆向き電流が相殺されてしまいます。
- 選択肢 ハ不正解
- 図ハでは不要にZCTを通過させており、地絡電流を相殺させて検出不能にしてしまいます。
- 選択肢 ニ不正解
- 図ニはケーブル貫通位置と接地線の関係が逆(接地線を反対側に向けて貫通)となっており誤りです。
覚えるポイント
- ケーブルヘッドがZCTの負荷側にある場合:接地線はZCTを通さない。
- ケーブルヘッドがZCTの電源側にある場合:接地線はZCTを通して接地する。
間違えやすいところ
- ZCTの電源側と負荷側の位置関係を見落とし、常に貫通させる(または通さない)と思い込んでしまう誤り。
出題の前提:内線規程 高圧受電設備指針
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
漏えい電流による低圧屋内電路の絶縁判定
電気関係法規 · 電気設備技術基準の解釈 / 絶縁抵抗 / 漏えい電流
電気設備の技術基準の解釈において、停電が困難なため低圧屋内配線の絶縁性能を、漏えい電流を測定して判定する場合、使用電圧が100〔V〕の電路の漏えい電流の上限値〔mA〕として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
低圧電路の絶縁性能は、原則として開閉器等で区切られた電路ごとに絶縁抵抗値を測定して確認しますが、停電が困難な場合には電路の使用電圧に関わらず漏えい電流が1mA以下であれば技術基準に適合しているものとみなされます。
解き方
- 停電できない場合の低圧屋内電路の絶縁判定基準を想起する。
- 電技解釈第14条に基づき、漏えい電流の上限値は1mA(1.0mA)であることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 0.1mAは対地電圧150V以下の電路で求められる絶縁抵抗0.1MΩの数値と混同しやすいですが、漏えい電流の基準値ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 0.2mAは絶縁抵抗値0.2MΩ(300V以下・対地電圧150V超)の数値と混同しやすいですが、漏えい電流の基準値ではありません。
- 選択肢 ハ正解
- 電気設備の技術基準の解釈第14条に基づき、漏えい電流を測定して判定する場合の上限値は1.0〔mA〕(1mA以下)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 2.0mAとする規定は存在しないため誤りです。
覚えるポイント
- 停電できない低圧電路の漏えい電流基準:1mA以下。
間違えやすいところ
- 絶縁抵抗の基準値(0.1MΩ、0.2MΩ、0.4MΩ)の数字と漏えい電流値(1mA)を取り違えてしまう誤り。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第14条
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
D種接地工事に関する規定
電気関係法規 · D種接地工事 / 接地抵抗値 / 電気設備技術基準の解釈
電気設備の技術基準の解釈において、D種接地工事に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
D種接地工事は、300V以下の低圧機械器具の鉄台・金属製外箱等に施す接地工事です。接地抵抗値は原則100Ω以下、0.5秒以内に自動遮断する漏電遮断器を設ける場合は500Ω以下まで緩和されます。また、建物の鉄骨等の金属体と大地との間の電気抵抗値が所定の接地抵抗値以下であれば接地工事を施したものとみなされます。
解き方
- D種接地工事の規定(接地抵抗値、漏電遮断器による緩和条件、接地線、みなし接地規定)を精査する。
- 選択肢ハの「大地との間の電気抵抗値が10Ω以下でなければ、施したものとみなされない」という条件を確認する(A種接地工事のみなし規定は10Ω以下だが、D種は100Ω以下であるため誤り)。
- 選択肢 イ不正解
- D種接地工事の接地抵抗値は原則として100〔Ω〕以下と定められており正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 低圧電路において地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置を施設する場合、接地抵抗値は500〔Ω〕以下に緩和されるため正しい記述です。
- 選択肢 ハ正解
- D種接地工事のみなし接地規定では、大地との電気抵抗値が「100Ω以下(0.5秒以内遮断装置がある場合は500Ω以下)」であればよく、10Ω以下とする記述は誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 接地線は故障の際に流れる電流を安全に通じることができる十分な太さ・強度のものを使用することが定められており正しい記述です。
覚えるポイント
- D種接地工事の接地抵抗値は100Ω以下(0.5秒以内遮断なら500Ω以下)。
- みなし接地規定もその工事で要求される接地抵抗値(D種なら100Ω以下/500Ω以下)を満たせば適用される。
間違えやすいところ
- A種接地の10Ω以下とD種接地の100Ω以下を混同してしまうミスに注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条、第29条
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備機器の一括絶縁耐力試験電圧
電気関係法規 · 絶縁耐力試験 / 高圧電路 / 試験電圧の計算
公称電圧6.6〔kV〕で受電する高圧受電設備の遮断器、変圧器などの高圧側機器(避雷器を除く)を一括で絶縁耐力試験を行う場合、試験電圧〔V〕の計算式として正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電路および高圧機器の絶縁耐力試験電圧は「最大使用電圧」を基準として算出します。公称電圧から最大使用電圧を求めるには、公称電圧に(1.15 / 1.1)を乗じます(6.6kVの場合、最大使用電圧は6900V)。7000V以下の交流電路では最大使用電圧の1.5倍の電圧を10分間印加して耐える必要があります。
解き方
- 公称電圧6.6kV(6600V)から最大使用電圧を求める式「6600 × (1.15 / 1.1)」を確認する。
- 7000V以下の高圧電路の試験倍率が「1.5倍」であることを適用する。
- 以上を組み合わせた式「6600 × (1.15 / 1.1) × 1.5」を導く。
- 選択肢 イ不正解
- 公称電圧に直接1.5を乗じており、最大使用電圧(公称電圧の1.15/1.1倍)への換算が含まれていないため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 最大使用電圧「6600 × (1.15 / 1.1)」に、7000V以下の試験倍率「1.5」を乗じており正しい式です。
- 選択肢 ハ不正解
- 最大使用電圧への換算が抜けており、倍率も異なるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 試験倍率が2倍となっており、7000V以下の基準(1.5倍)に適合しないため誤りです。
覚えるポイント
- 最大使用電圧=公称電圧 × (1.15 / 1.1)(公称電圧6.6kVのとき6900V)。
- 7000V以下の高圧電路の絶縁耐力試験電圧=最大使用電圧 × 1.5倍(10分間)。
間違えやすいところ
- 公称電圧にそのまま1.5を掛けてしまうミスや、直流試験の場合の2倍と交流試験の1.5倍を取り違えるミスに注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第15条
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事業の業務の適正化に関する法律(登録電気工事業者等の義務)
電気関係法規 · 電気工事業法 / 主任電気工事士 / 標識の掲示 / 帳簿の保存
電気工事業の業務の適正化に関する法律において、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気工事業法では、電気工事の安全を確保するため、主任電気工事士の設置と作業者の指示遵守義務(法第21条)、表示のない電気用品の使用禁止(法第24条)、営業所および施工場所への標識掲示義務(法第25条)、帳簿の備付けと5年間の保存義務(法第26条)などを定めています。
解き方
- 電気工事業法の各規定(電気用品の使用制限、標識の掲示、帳簿の保存期間、作業者の指示遵守義務)と選択肢を照合する。
- 帳簿の保存期間は5年間であるためハは誤り、施工場所への標識掲示は期間に関わらず必須のためロは誤り、表示のない電気用品は使用禁止のためイは誤り、ニが法規定通りで正しいと判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 電気工事業法第24条により、電気用品安全法の表示が付されていない電気用品を電気工事に使用することは監督の有無に関わらず禁止されています。
- 選択肢 ロ不正解
- 電気工事業法第25条により、登録電気工事業者は営業所だけでなく施工場所ごとにも標識を掲げる義務があり、工期が短期であっても免除されません。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気工事業法第26条において、帳簿の保存期間は5年間と規定されており、3年で廃棄することは法令違反です。
- 選択肢 ニ正解
- 電気工事業法第21条第2項に基づき、作業に従事する者は主任電気工事士の職務上の指示に従う義務があります。
覚えるポイント
- 電気工事業法における帳簿の保存期間は「5年間」。
- 施工場所ごとに標識(標識板)の掲示が必要。
- 作業者は主任電気工事士の指示に従う義務がある。
間違えやすいところ
- 帳簿の保存期間を3年と勘違いしやすい(正しくは5年)。
出題の前提:電気工事業の業務の適正化に関する法律 第21条、第24条、第25条、第26条
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気用品安全法における特定電気用品の区分
電気関係法規 · 電気用品安全法 / 特定電気用品 / 特定以外の電気用品
電気用品安全法の適用を受けるもののうち、特定電気用品でないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気用品安全法において、特に構造・使用方法その他の使用状況から見て火災・感電等の危険が生じるおそれの高いものを「特定電気用品(菱形PSEマーク、116品目)」と指定しています。電線(一定寸法以下のケーブル)、差込み接続器(コンセント・プラグ)、タイムスイッチ等の開閉器類は特定電気用品ですが、金属製・合成樹脂製の電線管やボックス類は「特定電気用品以外の電気用品」に該当します。
解き方
- 提示された品目が電気用品安全法において特定電気用品(菱形PSE)か特定以外の電気用品(丸形PSE)かを判定する。
- 差込み接続器、タイムスイッチ、8mm2の600Vケーブルは特定電気用品に分類される。
- 合成樹脂製スイッチボックスは特定電気用品以外の電気用品であるため、ハを正答として選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 差込み接続器(配線器具)は感電・火災の危険性が高く、特定電気用品に指定されています。
- 選択肢 ロ不正解
- タイムスイッチ等のプログラムスイッチ・その他の開閉器は特定電気用品に指定されています。
- 選択肢 ハ正解
- 合成樹脂製スイッチボックスは「特定電気用品以外の電気用品」であり、特定電気用品ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル(VVR/VVF等で断面積100mm²以下のもの)は特定電気用品に指定されています。
覚えるポイント
- 特定電気用品(菱形PSE):電線・ケーブル(100mm²以下)、コード、差込み接続器、遮断器・開閉器(タイムスイッチ含む)、小型変圧器など。
- 特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE):スイッチボックス、電線管、照明器具、電動工具など。
間違えやすいところ
- スイッチ(点滅器類)は特定電気用品だが、スイッチを収める「スイッチボックス」は特定電気用品以外の電気用品であるという区別に注意する。
出題の前提:電気用品安全法施行令 別表第一、別表第二
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
一般用電気工作物の調査業務(電気事業法)
電気関係法規 · 電気事業法 / 一般用電気工作物の調査 / 登録調査機関
電気事業法において、一般電気事業者が行う一般用電気工作物の調査に関する記述として、適切でないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
一般電気事業者(現:みなし小売電気事業者・一般送配電事業者等)は、電気事業法第57条に基づき、供給する一般用電気工作物が経済産業省令で定める技術基準に適合しているかどうかを調査する義務を負います。調査には「設置の時(使用開始前調査)」および「定期調査(原則4年に1回以上)」があります。調査業務は経済産業大臣の登録を受けた「登録調査機関」に委託することができます。
解き方
- 電気事業法に基づく一般用電気工作物の調査義務のルールを確認する。
- 設置時(竣工時)の調査は必須であり、「調査が行われなかった」という記述は法に反するため不適切と判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 電気事業法第57条の2に基づき、電気事業者は調査業務を経済産業大臣の登録を受けた登録調査機関に委託することができます。
- 選択肢 ロ正解
- 電気事業法第57条により、一般用電気工作物の設置時または変更時には必ず技術基準への適合調査を行わなければならず、調査を行わないことは不適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気事業法施行規則に基づき、一般住宅等の定期調査は4年に1回以上の頻度で行うことが定められており適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 需要家が独自に点検を委託している場合であっても、電気事業者の一般用電気工作物に対する法定調査義務は免除されないため調査を行う必要があります。
覚えるポイント
- 一般用電気工作物の調査:設置(変更)時調査 + 定期調査(4年に1回以上)。
- 調査業務は登録調査機関への委託が可能。
間違えやすいところ
- 定期調査の頻度(4年に1回以上)や、設置時の調査義務の有無を混同しないようにする。
出題の前提:電気事業法 第57条、第57条の2、電気事業法施行規則 第96条
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電動機正逆運転制御回路の操作手順
配線図 · 電動機制御回路 / 正逆運転 / インターロック
配線図1の①で示す押しボタンスイッチの操作において、停止状態から正転運転させた後、逆転運転へ移行するまでの押しボタンスイッチの操作手順として、正しいものはどれか。
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解答
ハ
解説
三相誘導電動機の正逆運転回路では、正転用電磁接触器MC-1と逆転用電磁接触器MC-2が同時に投入されると電源間短絡を起こすため、互いの回路に常閉接点(b接点)を直列に挿入する電気的インターロックが施されています。そのため、正転中に直接逆転スイッチを押してもMC-2は励磁されず、一度停止ボタンPB-1でMC-1を消磁させてインターロックを解除してから逆転操作を行う必要があります。
解き方
- 制御回路図より、PB-1が直列に挿入された常閉接点(停止用)、PB-2がMC-1コイル回路の常開接点(正転起動用)、PB-3がMC-2コイル回路の常開接点(逆転起動用)であることを確認します。
- 停止状態から正転運転を開始するため、まず正転起動押しボタンスイッチPB-2を押します。MC-1が励磁され、自己保持がかかると同時にMC-2回路の常閉接点MC-1が開きます。
- MC-2回路のインターロック接点が開いているため、直接PB-3を押しても逆転回路は作動しません。停止ボタンPB-1を押してMC-1を消磁(電動機を停止)させます。
- MC-1が消磁してMC-2回路のインターロックが復帰した後、逆転起動押しボタンスイッチPB-3を押して逆転運転を開始します。したがって正しい操作手順は「PB-2 → PB-1 → PB-3」となります。
- 選択肢 イ不正解
- PB-3から操作を開始すると逆転運転からの始動となり、問題文で指定された停止状態から正転運転させる手順に反します。
- 選択肢 ロ不正解
- PB-3を押すと逆転運転になり、正転運転を先に行うという手順に合致しません。
- 選択肢 ハ正解
- 正転起動用のPB-2を押し、停止用のPB-1でMC-1の自己保持を解除してから、逆転起動用のPB-3を押す手順であり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 正転中に停止ボタンPB-1を介さずにPB-3を押しても、MC-1の常閉接点によるインターロックが働いているため逆転運転へ移行できません。
覚えるポイント
- 正逆運転回路では短絡防止のため互いのb接点で電気的インターロックを構成する
- インターロック回路では一度停止ボタンを押さないと反対方向へ運転切り替えができない
間違えやすいところ
- 正転中に直接逆転ボタンを押せば反転すると誤解してPB-2→PB-3の手順を選んでしまうミス
出題の前提:問題図に示された電磁接触器操作用シーケンス制御回路図の接点構成に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
論理回路の判別(OR回路)
配線図 · シーケンス制御 / 論理回路 / OR回路
配線図1の②で示す回路(電磁接触器MC-1の常開接点とMC-2の常開接点が並列に接続された回路)の名称として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
リレーシーケンス制御において、接点を直列に接続した回路はすべての接点が閉じたときにのみ通電するため論理積(AND回路)を構成します。これに対し、接点を並列に接続した回路はいずれか一方の接点が閉じれば通電するため論理和(OR回路)を構成します。
解き方
- 配線図1の②で指示された破線枠内の回路構成を確認します。
- MC-1の常開接点(a接点)とMC-2の常開接点(a接点)が並列に接続されていることを読み取ります。
- 並列接続された常開接点は、MC-1またはMC-2のどちらかが動作したときに導通する論理和の動作となるため、「OR回路」と判別します。
- 選択肢 イ不正解
- AND回路(論理積回路)は接点を直列に接続して構成するため、並列接続された本回路の名称として誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 常開接点同士が並列に接続されており、一方が閉じることで導通が得られる論理和の動作をするためOR回路が正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- NAND回路はANDの否定であり、並列接点による単純な論理和動作とは異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- NOR回路はORの否定であり、本回路のように接点が動作した際に通電する動作とは一致しません。
覚えるポイント
- 接点の直列接続はAND回路(論理積)
- 接点の並列接続はOR回路(論理和)
間違えやすいところ
- 直列接続(AND)と並列接続(OR)を逆に覚えて混同してしまう誤り
出題の前提:シーケンス制御回路における基本論理回路(AND、OR、NOT)の構成に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
シーケンス制御回路における表示灯の用途
配線図 · 表示灯 / シーケンス制御 / 電動機制御
配線図1の③で示す各表示灯(SL-1、SL-2、SL-3)の用途の組合せとして、正しいものはどれか。
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解答
イ
解説
表示灯の制御回路では、機器の運転状態に応じて接点を組み合わせます。停止表示には主開閉器が動作していない時に閉じる常閉接点(b接点)を用い、運転表示にはいずれかの接触器が動作した時に閉じる常開接点(a接点)の並列を用います。また、サーマルリレー等の保護継電器動作時に閉じる接点(a接点)には故障(異常)表示灯を接続します。
解き方
- SL-1の回路を確認すると、MC-1の常閉接点とMC-2の常閉接点が直列に接続されており、正転・逆転ともに消磁している停止時のみ点灯するため「停止表示」と判断します。
- SL-2の回路を確認すると、MC-1の常開接点とMC-2の常開接点が並列に接続されており、正転または逆転の運転中に点灯するため「運転表示」と判断します。
- SL-3の回路を確認すると、サーマルリレーTHRの常開接点が直列に接続されており、過負荷トリップ時に接点が閉じて点灯するため「故障表示」と判断します。
- 各表示灯の用途を照合すると、イの組合せが合致することを導きます。
- 選択肢 イ正解
- SL-1が停止表示、SL-2が運転表示、SL-3が故障表示となっており、回路構成と完全に一致します。
- 選択肢 ロ不正解
- SL-1を運転表示、SL-2を故障表示としており、回路の接点構成と矛盾します。
- 選択肢 ハ不正解
- SL-1およびSL-2は正転・逆転個別の運転表示ではなく、両接触器の論理回路により停止表示および運転表示となっています。
- 選択肢 ニ不正解
- SL-1はTHR回路ではなく停止表示であり、各表示灯の役割がすべて誤っています。
覚えるポイント
- MCのb接点直列=全停止時のみ点灯(停止表示灯)
- MCのa接点並列=いずれかが運転時点灯(運転表示灯)
- THRのa接点=過負荷保護動作時点灯(故障表示灯)
間違えやすいところ
- SL-1とSL-2が正転表示灯・逆転表示灯であると早合点してしまうミス
出題の前提:シーケンス制御における表示灯回路の標準的な接点構成に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図図記号に対応する機器の写真判別
配線図 · サーマルリレー / 熱動継電器 / 機器外観
配線図1の④で示す図記号(THR)の機器の外観写真として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
サーマルリレー(熱動継電器:THR)は、バイメタルの熱変形を利用して電動機の過負荷や拘束による過電流を検出し、接点を開放して電磁接触器の励磁を断つ保護機器です。外観上は上部に電磁接触器接続用端子、下部に負荷配線端子、正面に電流設定目盛ダイヤルやリセットボタンを備えています。
解き方
- 配線図1の④で指示されている機器の図記号を確認すると、主回路に挿入されたヒータ部と「THR」の文字記号からサーマルリレー(熱動継電器)であることが分かります。
- 選択肢の各写真を判別します。イはマイクロスイッチ、ロはサーマルリレー(熱動継電器)、ハはプラグイン形のミニパワーリレー、ニはアナログ式タイマ(限時継電器)です。
- したがって、THRに該当する写真はロとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 機械的位置検出等に用いられるマイクロスイッチ(リミットスイッチ)の写真であり、THRではありません。
- 選択肢 ロ正解
- ダイヤル付きの電流整定部および電磁接触器と組み合わせて使用する端子を備えたサーマルリレー(熱動継電器)の写真です。
- 選択肢 ハ不正解
- 透明カバー内に電磁コイルと接点を備えたプラグイン形の制御用ミニパワーリレーの写真です。
- 選択肢 ニ不正解
- 前面につまみダイヤルを持つアナログ式の限時継電器(タイマ)の写真です。
覚えるポイント
- THR=Thermal Relay(サーマルリレー/熱動継電器)
- サーマルリレーは電流設定目盛ダイヤルと手動復帰ボタン(リセットボタン)を持つ
間違えやすいところ
- リレー全般の記号と混同してハのミニパワーリレーを選んでしまうミス
出題の前提:電気用図記号JIS C 0617および配線器具・制御機器の外観判別基準に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
電動機正逆運転回路の主回路結線
配線図 · 主回路結線 / 三相誘導電動機 / 相回転反転
配線図1の⑤で示す部分(三相誘導電動機の正逆運転において、正転用電磁接触器MC-1と逆転用電磁接触器MC-2の間で行う主回路の結線接続)として、正しい結線図はどれか。
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解答
ハ
解説
三相誘導電動機の回転磁界の向きを反転させて逆転運転を行うには、三相電源の3本のうちいずれか2本を互いに入れ替えて電動機端子(U, V, W)に接続します。配線図においてMC-1側がストレート接続(R-U, S-V, T-W)である場合、MC-2側は2相(例えばR相とT相)をクロスさせて入れ替える結線とします。
解き方
- 三相誘導電動機の逆転運転に必要な結線条件(電源3線のうち任意の2線を入れ替えること)を確認します。
- 選択肢の各結線図における端子(R, S, T)から(U, V, W)への渡り配線と接続黒丸の位置を確認します。
- ハの結線図では、S相は直線的にそのまま接続され、外側のR相とT相の2線が互いにクロスして入れ替えられていることが確認できます。
- したがって、三相誘導電動機の正逆運転回路の主回路結線として正しいものはハとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 2相の入れ替えが正しく行われておらず、電動機の回転方向を反転させることができません。
- 選択肢 ロ不正解
- 接続点の位置が不適切で、3相のうち2相を正常に入れ替える回路になっていません。
- 選択肢 ハ正解
- 中央のS相をスルー接続し、両端のR相とT相を互いに入れ替えて接続しており、回転磁界を反転させる正しい結線です。
- 選択肢 ニ不正解
- 結線の接続点が正しく2相の入れ替えを構成しておらず、誤った結線図です。
覚えるポイント
- 三相誘導電動機の逆転は「3本のうち任意の2本を入れ替える」
- 正逆運転主回路では電磁接触器の片側で2相をクロス結線する
間違えやすいところ
- 3相すべてを入れ替えてしまうと相順が同じ(120度回転しただけ)になり逆転しないことを見落とすミス
出題の前提:三相誘導電動機の正逆転主回路配線における2相交差接続の原則に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
引込開閉器(PAS)の役割
配線図 · 高圧受電設備 / PAS / 地絡保護
配線図2の①で示す機器(地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器[GR付PAS])の役割として、正しいものはどれか。
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解答
イ
解説
架空引込の高圧受電設備引込口に設置されるGR付PAS(柱上気中開閉器)は、内部に零相変流器(ZCT)を内蔵し、外部の地絡継電器(GR)と組み合わせて需要家構内の地絡電流を検出します。事故時にはPAS(負荷開閉器)を自動開放することで、需要家の地絡事故が電力会社の配電系統へ波及(波及事故)するのを防ぐ役割を持ちます。
解き方
- 配線図2の①で示された機器を確認すると、架空引込口に位置し、ZCTと地絡継電器(I≒>)が組み合わされた「高圧交流負荷開閉器(PAS)」であることが分かります。
- 保護の対象が「需要家側」であること、動作する開閉器が「高圧交流負荷開閉器」であることを確認します(断路器には負荷電流や事故電流の遮断能力はありません)。
- 検出する事故が「需要家側の地絡事故」であり、開放する機器が「高圧交流負荷開閉器」と正しく説明されている選択肢イを選定します。
- 選択肢 イ正解
- 需要家側電気設備で生じた地絡事故を検出して負荷開閉器を自動開放し、電力系統への波及を防ぐ正確な説明です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電気事業者側の事故ではなく需要家側の事故を保護するものであり、またPASは断路器(DS)ではなく負荷開閉器(LBS/PAS)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 断路器には負荷電流を遮断する能力がなく、事故時に自動開放する機器は高圧交流負荷開閉器です。
- 選択肢 ニ不正解
- 検出対象は電気事業者側ではなく需要家側電気設備であり、また①の機器は遮断器ではなく負荷開閉器です。
覚えるポイント
- PAS=Pole mounted Air Switch(柱上用気中負荷開閉器)
- GR付PASは需要家構内の地絡事故を検出し負荷開閉器を開放して波及事故を防止する
間違えやすいところ
- 事故電流遮断能力のない断路器(DS)と負荷電流遮断能力を持つ負荷開閉器(PAS/LBS)を取り違えるミス
出題の前提:高圧受電設備規程および内線規程における引込開閉器(PAS)の機能・役割に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
計器用変圧器(VT)一次側保護用限流ヒューズ
配線図 · 計器用変圧器 / 高圧限流ヒューズ / VT保護
配線図2の②の部分(計器用変圧器VTの一次側)に施設する機器の外観写真と使用する本数の組合せとして、適切なものはどれか。
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解答
ロ
解説
計器用変圧器(VT)の一次側には短絡保護のため高圧限流ヒューズを施設します。単相VTを2台用いてV結線とする場合、各VTの一次側端子(高圧側端子2端子×2台)それぞれに限流ヒューズを設けるため、合計4本のVT用高圧限流ヒューズが必要となります。VT用のヒューズは負荷開閉器などに用いる電力用パワーヒューズ(太い円筒)に比べて細長い形状をしています。
解き方
- 配線図2の②を確認すると、計器用変圧器VT(V2V結線)の一次側に挿入される保護機器であることが分かります。
- 使用する機器はVT保護用の細長い高圧限流ヒューズ(写真イ・ロ)であり、主回路用の太いパワーヒューズ(写真ハ・ニ)ではないことを識別します。
- 結線方式が「V2V」(単相VT 2台を用いたV-V結線)であるため、単相VT 1台あたり一次側の両端子にヒューズを取り付けることから、2台×2本=4本が必要となります。
- 以上より、VT用高圧限流ヒューズで本数が4本となっている選択肢ロを選定します。
- 選択肢 イ不正解
- 写真はVT用ヒューズですが、V結線で単相VT2台を用いる場合には各極に設けるため計4本必要であり、2本では不足します。
- 選択肢 ロ正解
- VT用高圧限流ヒューズの外観写真であり、単相変圧器2台の一次側各端子を保護するために必要な4本の組合せとして正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 写真は主回路コンデンサや変圧器一次側に用いられる電力用パワーヒューズであり、VT用ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 本数は4本ですが、写真の機器は電力用パワーヒューズでありVT保護用としては不適切です。
覚えるポイント
- 単相VT2台によるV結線(V2V)の一次側ヒューズは計4本設置する
- VT用高圧限流ヒューズは主回路用パワーヒューズに比べて細身の円筒形
間違えやすいところ
- 三相3線式だから3本、あるいは単相2台だから2本と勘違いして本数を誤るミス
- 大容量用の太い電力ヒューズ(パワーヒューズ)と計器用小型限流ヒューズを見誤るミス
出題の前提:高圧受電設備規程における計器用変圧器(VT)一次側保護装置の施設基準に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
過電流継電器の図記号と文字記号
配線図 · 過電流継電器 / OCR / 受電設備計装記号
配線図2の③で示す部分(変流器CTの二次側に接続され、真空遮断器VCBと連動して電流計Aが接続されている機器)に設置する機器の図記号と略号(文字記号)の組合せとして、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
受電設備の主遮断器(VCB)の引き外し回路には保護継電器が接続されます。変流器(CT)の二次側に接続され、規定値以上の電流で動作する過電流継電器(Over Current Relay)の文字記号は「OCR」であり、JIS電気用図記号では電流記号Iに「より大」を表す不等号を付した「I >」と表記されます。
解き方
- 配線図2の③の位置を確認すると、CTの二次回路に挿入され、VCB(高圧真空遮断器)への連動引き外し線(破線)が伸び、さらに電流計Aが直列接続されていることから、過電流継電器であることが分かります。
- 過電流継電器の文字記号(略号)が「OCR」であることを確認します(地絡保護用はOCGRやGR)。
- JIS規格による継電器記号を確認すると、過電流は「I >」(電流が設定値を超える)、不足電流は「I <」となります。
- したがって、図記号「I >」と略号「OCR」の組合せであるニが正解となります。
- 選択肢 イ不正解
- OCGR(過電流地絡継電器)は地絡過電流を検出するものであり、受電点のCT二次側に接続される主遮断器用過電流継電器ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 略号OCGRは地絡過電流継電器であり、三相過電流を検出するOCRとは用途が異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- 図記号「I <」は電流が基準値を下回った際に動作する不足電流継電器(UCR)の記号であり誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 過電流継電器を表す正しい図記号「I >」と略号「OCR」の組合せです。
覚えるポイント
- 過電流継電器=OCR(Over Current Relay)、図記号「I >」
- 地絡継電器=GR、地絡過電流継電器=OCGR(図記号に地絡記号や≒が付く)
間違えやすいところ
- 過電流「I >」と不足電流「I <」の不等号の向きを取り違えてしまうミス
- 過電流継電器(OCR)と地絡過電流継電器(OCGR)を混同するミス
出題の前提:JIS C 0617電気用図記号における継電器図記号および受電単線結線図の標準表記に基づく出題
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
単線結線図における変圧器の選定と台数
配線図 · 受変電設備 / 変圧器 / 結線方式
高圧受電設備の単線結線図において、④で示された部分に設置する変圧器機器の外観および台数の組合せとして、適切なものを1つ選びなさい。
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解答
イ
解説
単線結線図における変圧器の図記号において、丸が3個連なり横に「Δ-Δ」等の結線記号が付されているものは、単相変圧器を3台組み合わせて三相結線を構成していることを表します。円筒形の機器は単相変圧器であり、角形の端子が多い機器は三相変圧器を表します。
解き方
- 単線結線図の④に描かれたシンボルを確認し、丸が3個連なっており「Δ-Δ」と記載されていることから単相変圧器3台の構成であると判定します。
- 選択肢の写真から、円筒形でブッシングが単相用の配置となっている単相変圧器が3台ある写真「イ」を選択します。
- 選択肢 イ正解
- 円筒形の単相変圧器が3台並んでおり、図記号で示された単相変圧器3台(Δ-Δ結線)と完全に一致します。
- 選択肢 ロ不正解
- 角形の三相変圧器が3台示されており、結線図が示す単相変圧器3台によるバンク構成と異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- 単相変圧器が1台のみ示されており、三相電力を供給するための3台構成を満たしていません。
- 選択肢 ニ不正解
- 角形の三相変圧器が1台示されています。三相変圧器1台の場合は図記号の丸は通常1組で表されます。
覚えるポイント
- 単相変圧器3台でΔ-Δ結線を構成する場合、図記号は丸が3個並び台数は3台となります。
間違えやすいところ
- 三相負荷に供給するからといって、機器を三相変圧器1台(ニ)と早合点しないように結線図記号の丸の数を確認する必要があります。
出題の前提:電気設備技術基準および内線規程における配線図記号と高圧受電設備の機器構成基準による。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
計器用変成器二次側電路の接地工事
電気設備技術基準・解釈 · 変流器 / 接地工事の種類 / 高圧受電設備
高圧受電設備の単線結線図において、⑤で示す機器(変流器 CT)の二次側電路に施す接地工事の種類として、適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
計器用変成器(VTやCT)の一次側と二次側が内部混触した際、高電圧が二次側電路(測定器側)に侵入して人身事故や測定機器の破損を引き起こすことを防止するため接地が必要です。高圧計器用変成器の二次側電路にはD種接地工事、特別高圧の計器用変成器の二次側電路にはA種接地工事を施すことが規定されています。
解き方
- 単線結線図の⑤が変流器(CT)であることを確認します。
- 配電系統の電圧が6600V(高圧)であることから、計器用変成器の二次側電路に要求される接地種別がD種接地工事であることを導きます。
- 選択肢 イ不正解
- 特別高圧の計器用変成器の二次側電路にはA種接地工事が要求されますが、本回路は高圧(6600V)であるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- B種接地工事は、高低圧混触防止のために変圧器の二次側(低圧側)の中性点等に施す接地工事であり、CT二次側電路には適用されません。
- 選択肢 ハ不正解
- C種接地工事は主に300Vを超える低圧用機械器具の金属製外箱等に施す接地工事であり、CT二次側電路には適用されません。
- 選択肢 ニ正解
- 電気設備の技術基準の解釈第28条により、高圧計器用変成器の二次側電路にはD種接地工事を施すことが定められています。
覚えるポイント
- 高圧計器用変成器(VT・CT)の二次側電路はD種接地工事、特別高圧用はA種接地工事となります。
間違えやすいところ
- 高圧回路に関わる機器だからといって安易にA種接地工事や、変圧器と混同してB種接地工事を選んでしまう誤り。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第28条(計器用変成器の二次側電路の接地)による。
出典:電気技術者試験センター『平成26年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
平成26年度第一種電気工事士筆記試験
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した平成26年度第一種電気工事士筆記試験の問題・解答資料です。

