学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】の概要
直流回路における静電容量およびインダクタンスの蓄積エネルギーの計算
電気理論 · 直流回路 / 静電エネルギー / 磁気エネルギー
図のような直流回路において、電源電圧100 V、抵抗R=10 Ω、コンデンサC=20 μF、コイルL=2 mHであり、コイルLには10 Aの直流電流が流れている。コンデンサCに蓄えられているエネルギーW_C [J]と、コイルLに蓄えられているエネルギーW_L [J]の組合せとして、正しいものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
直流回路が定常状態にあるとき、コンデンサは開放とみなされ端子電圧は並列接続された電源電圧に等しくなります。一方、インダクタンスは短絡とみなされ、蓄えられるエネルギーはそれぞれW_C=(1/2)CV^2およびW_L=(1/2)LI^2で表されます。
解き方
- コンデンサCの両端には電源電圧100 Vがそのまま加わるため、W_C = (1/2) × 20 × 10^-6 × 100^2 = 0.1 J を計算します。
- コイルLを流れる電流は10 Aであるため、W_L = (1/2) × 2 × 10^-3 × 10^2 = 0.1 J を計算します。
- 選択肢 イ不正解
- 計算上の単位換算(マイクロやミリ)を誤っており、いずれの値も正しくありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 係数1/2の掛け忘れや指数の計算ミスにより、正しいエネルギー値になっていません。
- 選択肢 ハ正解
- W_C = 0.1 J、W_L = 0.1 J となり、計算結果と完全に一致します。
- 選択肢 ニ不正解
- 公式の1/2を掛け忘れて2倍の値(0.2 J)を算出してしまっています。
覚えるポイント
- 静電エネルギーは(1/2)CV^2、電磁エネルギーは(1/2)LI^2で求めます。
間違えやすいところ
- 公式の係数1/2を忘れて計算することや、μ(10^-6)やm(10^-3)の指数計算を間違えるミスが多いです。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問1
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
直並列合成抵抗回路における特定抵抗の分流電流の計算
電気理論 · 直流回路 / オームの法則 / 合成抵抗 / 分流回路
図の直流回路において、直流電源電圧は90 Vである。2個の6 Ωの並列回路に直列に、6 Ωと3 Ωの並列回路が接続されているとき、抵抗3 Ωに流れる電流I_3 [A]の値として、最も近いものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
直並列接続された回路では、各並列部分の合成抵抗を求めて直列接続全体の合成抵抗を求め、オームの法則により全電流を算出した後、各部の分圧および分流を段階的に計算します。
解き方
- 前半の並列回路の合成抵抗を計算します:6 × 6 / (6 + 6) = 3 Ω。
- 後半の並列回路の合成抵抗を計算します:6 × 3 / (6 + 3) = 2 Ω。
- 回路全体の合成抵抗は 3 + 2 = 5 Ω となり、回路全体の全電流は 90 V / 5 Ω = 18 A となります。
- 後半の並列部分にかかる電圧は 18 A × 2 Ω = 36 V なので、3 Ωに流れる電流は 36 V / 3 Ω = 12 A と求まります。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順の誤りであり、3 Ωに流れる電流値として正しくありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 分流比の計算を誤っているか、他の箇所の電流と混同しています。
- 選択肢 ハ正解
- 並列部分の電圧降下36 Vから36 / 3 = 12 Aと正確に求まります。
- 選択肢 ニ不正解
- 回路全体を流れる全電流(18 A)を選択肢に選んでしまっています。
覚えるポイント
- 並列抵抗の合成は和分の積、並列回路の電流は抵抗の逆数比で分流します。
間違えやすいところ
- 全体の全電流(18 A)をそのまま回答として選んでしまう間違いに注意が必要です。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問2
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
交流RL直列回路におけるリアクタンスの算出
配電理論 · 交流回路 / インピーダンス / 直列回路 / オームの法則
図のような交流回路において、電源電圧は100 V、回路の電流は20 A、抵抗Rの両端の電圧は80 Vであった。このときのリアクタンスX [Ω]の値として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
抵抗RとリアクタンスXの直列交流回路では、抵抗電圧V_Rとリアクタンス電圧V_Xは位相が90度異なるため、電源電圧VはV = √(V_R^2 + V_X^2)の関係が成り立ちます。同様にインピーダンスもZ = √(R^2 + X^2)となります。
解き方
- 回路の全インピーダンスを電源電圧と電流から求めます:Z = 100 V / 20 A = 5 Ω。
- 抵抗Rの抵抗値を求めます:R = 80 V / 20 A = 4 Ω。
- リアクタンスXをインピーダンスの三角形から算出します:X = √(Z^2 - R^2) = √(5^2 - 4^2) = √9 = 3 Ω。
- 選択肢 イ不正解
- 単純に電圧やインピーダンスの差(5 - 4など)を引いてしまう誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- Z = 5 Ω、R = 4 Ωより、X = √(25 - 16) = 3 Ωとなり正解です。
- 選択肢 ハ不正解
- 4 Ωは抵抗Rの値であり、リアクタンスXの値ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 5 Ωは回路全体のインピーダンスZの値です。
覚えるポイント
- 交流回路の直列インピーダンスはスカラーの和ではなく三平方の定理で計算します。
間違えやすいところ
- 電源電圧100 Vから抵抗電圧80 Vを単純に引き算して20 Vとし、20 V/20 A = 1 Ωとするようなベクトル合成の無視に注意します。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問3
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
RLC直列共振回路における回路の力率の算出
配電理論 · 交流回路 / RLC直列回路 / 共振 / 力率
図のような交流回路において、抵抗R=10 Ω、誘導性リアクタンスX_L=10 Ω、容量性リアクタンスX_C=10 Ωが直列に接続されている。この回路の力率[%]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
RLC直列回路のインピーダンスはZ = √(R^2 + (X_L - X_C)^2)で与えられます。誘導性リアクタンスX_Lと容量性リアクタンスX_Cが等しいとき、リアクタンス成分が互いに相殺されてインピーダンスの虚数部が0となり、回路は直列共振して力率は100 %(抵抗のみの動作)となります。
解き方
- 回路のリアクタンス成分を計算します:X = X_L - X_C = 10 - 10 = 0 Ω。
- 回路全体のインピーダンスの大きさを求めます:|Z| = √(R^2 + X^2) = √(10^2 + 0^2) = 10 Ω。
- 力率を計算します:cosθ = R / |Z| = 10 / 10 = 1.0 すなわち 100 % となります。
- 選択肢 イ不正解
- 誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが相殺されるため、30 %にはなりません。
- 選択肢 ロ不正解
- 共振状態を無視した誤った計算による数値です。
- 選択肢 ハ不正解
- リアクタンスが存在する場合の力率(約0.7など)と混同しています。
- 選択肢 ニ正解
- X_L = X_C により直列共振するため、力率は100 %になります。
覚えるポイント
- X_L = X_C の直列共振時はインピーダンスが最小(Z=R)になり力率は100%になります。
間違えやすいところ
- X_LとX_Cを足し合わせて20 Ωとしてしまうなど、符号(互いに逆位相)を考慮しないミスに注意が必要です。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問4
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
対称三相交流回路における負荷抵抗の端子間電圧の計算
配電理論 · 三相交流回路 / スター結線 / 相電圧 / 電圧降下
図のような三相交流回路において、電源の線間電圧は200 V、スター結線された各相の負荷は抵抗8 Ωと誘導性リアクタンス6 Ωの直列回路である。このとき、1相あたりの抵抗の両端の電圧V_R [V]の値として、最も近いものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
対称三相交流のスター結線(Y結線)負荷では、各相に加わる相電圧V_pは線間電圧V_lの1/√3倍(V_p = V_l / √3)になります。1相分の回路においてオームの法則を適用して線電流を算出し、抵抗にかかる電圧を求めます。
解き方
- 1相あたりのインピーダンスZを計算します:Z = √(8^2 + 6^2) = 10 Ω。
- 負荷1相に加わる相電圧V_pを求めます:V_p = 200 / √3 V。
- 各相に流れる電流Iを求めます:I = V_p / Z = 200 / (10√3) = 20 / √3 A。
- 抵抗の両端の電圧V_Rを求めます:V_R = I × R = (20 / √3) × 8 = 160 / √3 ≈ 92.38 V(約92 V)。
- 選択肢 イ不正解
- 相電圧200/√3(約115 V)をさらに誤った比率で計算した値です。
- 選択肢 ロ不正解
- リアクタンス側の電圧(約69 V)を求めてしまっています。
- 選択肢 ハ不正解
- 線間電圧200 Vを直接用いて相電圧の1/√3変換を忘れた場合の比率などに基づく誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 相電圧から求めた電流20/√3 Aに抵抗8 Ωを乗じることで約92 Vと求まります。
覚えるポイント
- スター結線の相電圧は線間電圧の1/√3倍です。√3≒1.732を用いて計算します。
間違えやすいところ
- 線間電圧200 Vをそのまま1相分の電圧として計算してしまう誤りや、問われている抵抗電圧ではなくリアクタンス電圧(約69 V)を選んでしまう誤りに注意します。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問5
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相2線式配電線路における許容電圧降下を満たす電線太さの選定
配電理論 · 配電線路 / 電圧降下 / 単相2線式 / 電線選定
図のような単相2線式配電線路において、線路の長さは100 m、負荷電流は50 A、力率0.8(遅れ)である。線路の電圧降下(V_S - V_r)を4 V以内にするための電線の最小太さ(断面積)[mm^2]として、適切なものを1つ選べ。ただし、線路のリアクタンスは無視するものとし、電線の1 km当たりの抵抗値は表(14 mm^2: 1.30 Ω/km、22 mm^2: 0.82 Ω/km、38 mm^2: 0.49 Ω/km、60 mm^2: 0.30 Ω/km)による。
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解答
ハ
解説
単相2線式配電線路の電圧降下は、往復2線分の抵抗を考慮するため e = 2I(Rcosθ + Xsinθ) で表されます。リアクタンスXを無視する場合は e = 2IRcosθ となります。電線の単位長さあたり抵抗値から許容される上限値を逆算して電線太さを決定します。
解き方
- 1 kmあたりの電線抵抗をr [Ω/km]とおくと、線路長100 mにおける1線あたりの抵抗は R = r × (100 / 1000) = 0.1r [Ω] と表せます。
- 電圧降下の式に各数値を代入します:e = 2 × I × R × cosθ = 2 × 50 × 0.1r × 0.8 = 8r [V]。
- 電圧降下を4 V以下とする不等式を解きます:8r ≦ 4 より r ≦ 0.50 [Ω/km]。
- 表の抵抗値から0.50 Ω/km以下を満たす最小の太さを選定すると、0.49 Ω/kmである38 mm^2となります。
- 選択肢 イ不正解
- 14 mm^2(1.30 Ω/km)では電圧降下が 8 × 1.30 = 10.4 V となり、4 Vを超過します。
- 選択肢 ロ不正解
- 22 mm^2(0.82 Ω/km)では電圧降下が 8 × 0.82 = 6.56 V となり、4 Vを超過します。
- 選択肢 ハ正解
- 38 mm^2(0.49 Ω/km)では電圧降下が 8 × 0.49 = 3.92 V となり、4 V以内を満たす最小太さです。
- 選択肢 ニ不正解
- 60 mm^2も4 V以内を満たしますが、条件を満たす「最小太さ」ではないため不適です。
覚えるポイント
- 単相2線式の電圧降下係数は「2」です(単相3線式や三相3線式は「1」や「√3」)。
間違えやすいところ
- 単相2線式なのに片道分の抵抗(係数1)で計算して22 mm^2を選んでしまう間違いに注意が必要です。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問6
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式回路の中性線断線時における負荷電圧の計算
配電理論 · 単相3線式 / 中性線断線 / 分圧回路 / 異常電圧
図のような単相3線式電路(電源電圧210 / 105 V)において、抵抗負荷A(50 Ω)、B(50 Ω)、C(25 Ω)が接続されている。負荷Bは外側線間(210 V)に接続され、負荷Aは第1相の外側線と中性線間、負荷Cは第2相の外側線と中性線間に接続されている。図中の×印のP点で中性線が断線したとき、断線後に抵抗負荷Aに加わる電圧[V]の値として、正しいものを1つ選べ。ただし、配線用遮断器は動作しなかったものとする。
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解答
ハ
解説
単相3線式において中性線が断線すると、中性線と外側線間に接続されていた100 V系負荷同士が直列接続され、両外側線間の線間電圧(210 V)がそれぞれの負荷抵抗比に応じて分圧されます。軽負荷側(抵抗値が大きい側)に過電圧が加わります。
解き方
- 回路の接続関係を確認します。負荷Bは両外側線間(210 V)に接続されているため、中性線が断線しても負荷AとCの直列回路には影響しません。
- 中性線断線後、負荷A(50 Ω)と負荷C(25 Ω)は両外側線間(210 V)に直列接続された状態になります。
- 直列回路の分圧比を用いて負荷Aの端子電圧を計算します:V_A = 210 × (R_A / (R_A + R_C)) = 210 × (50 / 75) = 140 V。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順の誤りであり、中性線断線時の分圧電圧として正しくありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 70 V(負荷Cにかかる電圧)に近い値ですが、負荷Aにかかる電圧ではありません。
- 選択肢 ハ正解
- 負荷A(50 Ω)と負荷C(25 Ω)の分圧により、210 × 50 / 75 = 140 V となります。
- 選択肢 ニ不正解
- 分圧比の計算が正しく行われていません。
覚えるポイント
- 中性線が断線すると、抵抗が大きい(容量が小さい)側の負荷に過電圧が印加されます。
間違えやすいところ
- 負荷Bの接続先を見誤り、中性線に接続されている負荷と混同して合成抵抗を誤算してしまう点に注意します。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問7
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相変圧器の一次側電流の計算
電気機器 · 変圧器 / 変成比 / 皮相電力 / 単相3線式
図のような配電線路において、単相3線式二次側の抵抗負荷R1には50 A、抵抗負荷R2には70 Aの電流が流れている。変圧器の一次電圧が6000 V、二次側の各相電圧が100 Vであるとき、一次側に流れる電流I [A]の値として、正しいものを1つ選べ。ただし、変圧器と配電線路の損失および励磁電流は無視するものとする。
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解答
ロ
解説
理想的な変圧器では損失が無視できるため、一次側の皮相電力(有効電力)と二次側の負荷電力の総和は等しくなります(P_1 = P_2)。また、変圧器の巻数比に基づくアンペアターンの総和(起磁力の平衡:N_1 × I_1 = N_2 × I_2a + N_2 × I_2b)からも直接計算できます。
解き方
- 二次側の全容量(有効電力)を各負荷から合算します:P_2 = (100 V × 50 A) + (100 V × 70 A) = 5000 + 7000 = 12000 W。
- 変圧器の入力と出力が等しい(P_1 = P_2)として一次電流を計算します:I = P_2 / V_1 = 12000 W / 6000 V = 2 A。
- 選択肢 イ不正解
- 二次側の電流差(70 - 50 = 20 A)から誤って算出した場合の値(20 × 100 / 6000 ≈ 0.33 A等)ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 二次側の合計電力12 kWを一次電圧6000 Vで割ることで、2 Aと正確に求まります。
- 選択肢 ハ不正解
- 二次側の合計容量を過大に見積もった誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 二次側の電圧を200 Vとして両負荷電流の和を計算するなど、計算の重複による誤りです。
覚えるポイント
- 変圧器の一次電流は、二次側の全電力を一次電圧で割ることで求められます。
間違えやすいところ
- 中性線電流(70 - 50 = 20 A)だけを変圧器が供給していると勘違いし、差分の電流から計算してしまう誤りに注意します。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問8
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
直列リアクトル付き三相高圧進相コンデンサ回路の無効電力計算
電気理論・配電設計 · 進相コンデンサ / 直列リアクトル / 三相交流回路 / 無効電力
図のような直列リアクトルを設けた三相高圧進相コンデンサ回路がある。電源電圧を V [V]、1相あたりの誘導性リアクタンスを 9 Ω、容量性リアクタンスを 150 Ωとするとき、この回路の無効電力(設備容量)[var]を示す式として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
三相回路において、誘導性リアクタンス X_L と容量性リアクタンス X_C が直列に接続された場合、1相あたりの合成リアクタンスは X = X_C - X_L と相殺されます。線間電圧を V とすると相電圧は V/√3 であり、三相分の無効電力 Q は 3 × (V/√3)² / X = V² / X で求められます。
解き方
- 1相あたりの合成リアクタンス X を求めます。誘導性と容量性は互いに打ち消し合うため、X = X_C - X_L = 150 - 9 = 141 Ω となります。
- 相電圧 V_p = V / √3 を用いて、三相分の無効電力 Q = 3 × (V_p)² / X = 3 × (V² / 3) / 141 = V² / 141 [var] を導出します。
- 選択肢 イ不正解
- リアクタンスを加算して二乗しており、正しい無効電力の計算式ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 分母のリアクタンスが二乗されており、電力計算として次元が誤っています。
- 選択肢 ハ不正解
- 誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスを誤って加算(150 + 9 = 159)してしまっています。
- 選択肢 ニ正解
- 合成リアクタンス X = 150 - 9 = 141 Ω より、三相無効電力は V² / 141 [var] となり正しいです。
覚えるポイント
- 三相リアクタンス回路の無効電力は Q = V² / X(Xは1相分の等価Yリアクタンス)で表されます。
- 直列リアクトルとコンデンサのリアクタンスは逆位相なので差をとります。
間違えやすいところ
- X_C と X_L を足して 159 Ω にしてしまう間違い。
- 電力式 P = V²/R の分母を二乗してしまう計算ミスの混同。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問9
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
インバータ駆動三相かご形誘導電動機の一次周波数の算出
電気機器 · 誘導電動機 / 同期速度 / 滑り / インバータ周波数
6極の三相かご形誘導電動機があり、その一次周波数がインバータで調整できるようになっている。この電動機が滑り 5 %、回転速度 1 140 min⁻¹ で運転されている場合の一次周波数 [Hz] はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
誘導電動機の回転速度 N [min⁻¹] は、同期速度 N_s と滑り s を用いて N = N_s (1 - s) と表されます。また、同期速度は極数 p と一次周波数 f [Hz] により N_s = 120 f / p で決定されます。
解き方
- 電動機の回転速度 N = 1140 min⁻¹ と滑り s = 0.05 から、同期速度 N_s = N / (1 - s) = 1140 / 0.95 = 1200 min⁻¹ を算出します。
- 同期速度の公式 N_s = 120 f / p に p = 6 を代入し、1200 = 120 f / 6 = 20 f より、f = 1200 / 20 = 60 Hz を求めます。
- 選択肢 イ不正解
- f = 30 Hz の場合の同期速度は 600 min⁻¹ であり、運転速度 1140 min⁻¹ と合いません。
- 選択肢 ロ不正解
- f = 40 Hz の場合の同期速度は 800 min⁻¹ であり、条件を満たしません。
- 選択肢 ハ不正解
- f = 50 Hz の場合の同期速度は 1000 min⁻¹ であり、運転速度を下回るため不適です。
- 選択肢 ニ正解
- 同期速度 1200 min⁻¹ と極数 6 から一次周波数は 60 Hz と正しく計算されます。
覚えるポイント
- 同期速度の公式: N_s = 120 f / p [min⁻¹]
- 回転子の回転速度: N = N_s (1 - s) [min⁻¹]
間違えやすいところ
- 滑りの計算で N = N_s (1 + s) と誤認して計算すること。
- 極数 p を極対数と混同して分子・分母の係数を誤ること。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問10
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
省エネルギー法に基づくトップランナー制度の対象機器
配電理論及び受電設備等 · 省エネ法 / トップランナー制度 / 変圧器 / 誘導電動機
トップランナー制度に関する記述について、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
トップランナー制度は「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」に基づき、機器の製造・輸入事業者に対して省エネルギー性能の目標達成を義務付ける制度です。対象品目(特定機器)にはそれぞれ定格出力や仕様による適用範囲および除外規定が定められています。
解き方
- 各選択肢の記述について、省エネ法のトップランナー制度の定義および対象範囲と照合します。
- 交流電動機は対象機器に指定されていますが、定格出力や特殊な用途のものを除外する適用範囲の限定があるため、「全て」とする記述が誤りであると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- エネルギー消費効率の向上を目的として目標基準を導入する制度であり、記述は正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 製造事業者及び輸入事業者に対して基準達成を促す制度であり、記述は正しいです。
- 選択肢 ハ正解
- 交流電動機は出力や構造等に適用範囲が定められており、全ての機器が対象ではないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 変圧器は油入変圧器やモールド変圧器などが対象で、特定特殊品を除き対象品目となっており正しいです。
覚えるポイント
- トップランナー制度の義務対象は「製造事業者」と「輸入事業者」。
- 変圧器や交流電動機は対象品目だが、出力や用途によって適用範囲(除外規定)がある。
間違えやすいところ
- 「全て」という極端な限定表現を見落とすこと。
- トップランナー制度の対象が電気工事施工者や需要家に対する規制であると誤解すること。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問11
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
電圧降下時における電熱器の発生熱量の計算
電気理論 · 熱量計算 / ジュール熱 / 消費電力 / 抵抗回路
定格電圧 100 V、定格消費電力 1 kW の電熱器を、電源電圧 90 V で 10 分間使用したときの発生熱量 [kJ] として、最も近いものはどれか。ただし、電熱器の抵抗の温度による変化は無視するものとする。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電熱器の抵抗 R は定格電圧 V_0 と定格電力 P_0 より R = V_0² / P_0 で求まります。異なる電圧 V で使用した際の消費電力は P = V² / R となり、発生熱量 H [J] は電力 P [W] に使用時間 t [s] を乗じた積(H = P × t)となります。
解き方
- 定格値より電熱器の抵抗を計算します。R = (100 V)² / 1000 W = 10 Ω。
- 電圧 90 V 印加時の消費電力 P を求めます。P = (90 V)² / 10 Ω = 810 W。
- 10分間(10 × 60 = 600 秒)の発生熱量を計算します。H = 810 W × 600 s = 486,000 J = 486 kJ。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順または単位換算が誤っています。
- 選択肢 ロ不正解
- 時間換算や電圧比の二乗計算に誤りがあります。
- 選択肢 ハ正解
- 90V印加時の電力 810W に 600秒を乗じた 486 kJ と一致するため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 電圧低下による電力を比例計算(900W)と誤認した値(900W × 600s = 540 kJ)です。
覚えるポイント
- 熱量 H [J] = P [W] × t [s]
- 電力は電圧の二乗に比例する(P = V² / R)。電圧が0.9倍なら電力は 0.9² = 0.81倍になる。
間違えやすいところ
- 電力の電圧比例による誤計算(電圧が0.9倍だから電力も0.9倍の900Wとしてしまうミス)。
- 時間の単位を分(10)のまま計算して秒(600秒)に換算し忘れること。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問12
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
サイリスタ整流回路の出力電圧波形
電気機器 · 半導体素子 / サイリスタ / 半波整流 / 波形識別
図に示すサイリスタ(逆阻止3端子サイリスタ)回路の出力電圧 v₀ の波形として、得ることのできない波形はどれか。ただし、電源電圧は正弦波交流とする。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
逆阻止3端子サイリスタは、順方向(アノード電位がカソード電位より高い状態)でゲートに点弧パルスが与えられたときに導通(ターンオン)します。逆方向電圧が加わったときはオフ状態を維持して電流を阻止するため、出力電圧波形に負の電圧が現れることは原理上ありません。
解き方
- 回路構成を確認します。交流電源に対してサイリスタ1個が負荷と直列に接続された単相半波整流回路です。
- サイリスタの点弧角αを制御することで、正の半サイクルの全区間(α=0°、ロの波形)から任意の一部区間(イ、ハの波形)を出力できます。
- サイリスタは逆阻止特性を持つため負の電圧は出力されず、負の波形が現れている「ニ」は得ることができない波形であると特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 点弧角αを約90度以上に設定した場合に得られる正常な出力波形です。
- 選択肢 ロ不正解
- 点弧角α=0度とした場合に得られる標準的な半波整流波形です。
- 選択肢 ハ不正解
- 点弧角αを0度から90度の間に設定した場合に得られる正常な出力波形です。
- 選択肢 ニ正解
- 逆阻止サイリスタでは逆方向電流が阻止されるため、負の半サイクルが出力される波形は得られません。
覚えるポイント
- 逆阻止3端子サイリスタは順方向のみ導通可能な一方向性半導体スイッチ。
- 点弧角(制御角)αを制御することで、正の半波の導通期間を調整可能。
間違えやすいところ
- 双方向サイリスタ(トライアック)と混同して、交流波形が出力可能と勘違いすること。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問13
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
配線部材の鑑別(バスダクト)
配電理論及び受電設備等 · バスダクト / 配線材料 / 機器鑑別
写真に示すものの名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
バスダクトは、大電流を流す配線設備として、鋼板やアルミニウム合金製のダクト内に帯状導体(銅またはアルミニウムのバスバー)を絶縁物で支持して一体化した幹分配線材料です。
解き方
- 写真の外観を確認します。長方形断面のダクト内に平角導体が絶縁配置され、吊金具で支持された構造です。
- 金属ダクト(電線を現場で引き入れる樋状のもの)やトロリーバスダクト(移動集電器用の開口があるもの)と識別し、バスダクトであると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 金属ダクトは電線を収容するための箱状部材であり、内部に導体が一体配置された写真のものとは異なります。
- 選択肢 ロ正解
- ダクト内部に導体が固定収容された大容量幹線用のバスダクトであり、正しい名称です。
- 選択肢 ハ不正解
- トロリーバスダクトは移動機器へ給電するため走行トロリー用のスリット(開口部)を持つ構造のものです。
- 選択肢 ニ不正解
- 銅帯は裸の帯状導体そのものを指し、ダクト構造体全体を示す名称ではありません。
覚えるポイント
- バスダクトはダクト内に導体(バスバー)が組み込まれた一体型幹線配線材料。
- トロリーバスダクトはクレーンなどの移動負荷用に集電用スリットがある。
間違えやすいところ
- 電線を引き込んで使う単なる金属ダクトと混同すること。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問14
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
住宅用分電盤の主幹開閉器の鑑別
配電理論及び受電設備等 · 住宅用分電盤 / 主幹ブレーカ / 漏電遮断器 / 過負荷保護付漏電遮断器
写真に示す住宅用の分電盤において、主幹として矢印部分に一般的に設置される機器の名称はどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
住宅用分電盤の主幹部分には、住宅内電路の地絡遮断(漏電保護)と幹線契約容量等の過負荷保護を兼ね備えた「過負荷保護付漏電遮断器」を設置するのが標準的な構成です。分岐側には各回路を保護する小型配線用遮断器が多数並びます。
解き方
- 写真の配置を確認します。右側に多数の小型分岐ブレーカが並び、矢印は左側の主幹ブレーカの位置を指しています。
- 住宅用分電盤の主幹に設置される標準機器は、過負荷および地絡を保護する「漏電遮断器(過負荷保護付)」であると特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 電磁開閉器はモータの始動・停止制御等に用いられるもので、住宅用分電盤の主幹には用いません。
- 選択肢 ロ正解
- 住宅用分電盤の主幹には一般的に過負荷保護付(中性線欠相保護付)の漏電遮断器が設置されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 配線用遮断器は地絡検出機能を持たず、住宅分電盤の主幹としては漏電遮断器が標準です(分岐回路側等に用いられます)。
- 選択肢 ニ不正解
- 避雷器(SPD)はサージ保護用素子であり、主幹の開閉・遮断器として設置されるものではありません。
覚えるポイント
- 住宅用分電盤の主幹は「過負荷保護付漏電遮断器(中性線欠相保護付)」が標準。
- 分岐ブレーカには小型の配線用遮断器(MCB)が多く配置される。
間違えやすいところ
- 分岐側に使われる配線用遮断器と主幹の漏電遮断器を取り違えること。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問15
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
コンバインドサイクル発電の特徴
発電・送配電設備 · 火力発電 / コンバインドサイクル発電 / ガスタービン / 熱効率
コンバインドサイクル発電の特徴として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
コンバインドサイクル発電は、ブレイトンサイクル(ガスタービン)とランキンサイクル(蒸気タービン)を組み合わせた複合発電です。作動流体の温度差(高温から低温まで)を有効利用できるため、従来の単独火力発電方式に比べて総合的な熱効率が大幅に向上します。
解き方
- 各選択肢の記述内容をコンバインドサイクル発電の原理・特徴と照合します。
- コンバインドサイクル発電の最大の利点は熱効率の高さ(排熱回収による高効率化)であるため、「熱効率は劣る」とする記述ロを誤りと判定します。
- 選択肢 イ不正解
- ガスタービン発電と蒸気タービン(汽力発電)を複合させた発電方式であり、正しい記述です。
- 選択肢 ロ正解
- 従来の火力発電に比べて熱効率が大幅に高くなるのが最大の特徴であり、「熱効率は劣る」は誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- ガスタービンを主体とするため起動・停止時間が短く、負荷追従性に優れており正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- ガスタービンの回転軸には空気圧縮機(コンプレッサ)が同軸で直結されており正しい記述です。
覚えるポイント
- コンバインドサイクル発電=ガスタービン+蒸気タービン(排熱回収)。
- 従来の火力発電よりも熱効率が非常に高い(LNG消費量の大幅削減が可能)。
- 起動・停止が容易で負荷変動への追従性が高い。
間違えやすいところ
- 「燃料が節約できる」という正しい結論に惑わされ、前半の「熱効率は劣る」という致命的な誤りを見落とすこと。
出題の前提:令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】問16
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
水車の出力の計算式と比例関係
発変電設備 · 水力発電 / 水車出力 / 有効落差と流量
水力発電所において、有効落差を H、流量を Q としたときの水車出力 P に関する記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
水力発電において水車が取り出す水力エネルギーの大きさは、単位時間あたりに落下する水の質量(流量 Q に比例)と落差(有効落差 H)の積に比例します。水車効率を η とすると出力公式は P=9.8QHη [kW] となります。
解き方
- 水車出力の基本公式 P=9.8×Q×H×η [kW] を確認する。
- 公式中の変数 Q(流量)と H(有効落差)の関係が積 QH に比例していることを判定する。
- 選択肢 イ正解
- 水車出力公式 P=9.8QHη [kW] より、出力 P は流量 Q と有効落差 H の積 QH に正比例するため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 落差 H の2乗に比例する関係ではないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 流量や落差が増加すると出力も増加するため、反比例ではなく比例関係であり誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 流量 Q の2乗に比例する関係ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 水車出力の公式:P=9.8QHη [kW](QとHの積に比例)
間違えやすいところ
- 風力発電の出力(風速の3乗に比例)などの他方式の公式と混同しないように注意する。
出題の前提:電気設備の基礎理論(水力発電の出力算定式)に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
架空送電線路のアークホーンの役割
送配電設備 · 架空送電線路 / アークホーン / 雷害対策
架空送電線路に設置されるアークホーン(放電角)の記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
アークホーンはがいしの両端に角状の金属電極を設ける器具です。雷過電圧発生時にがいし表面での沿面放電(フラッシオーバ)を避け、空気間隙で放電させることでがいし自体の熱破壊や電線損傷を防止します。
解き方
- 各選択肢に記載されている架空送電線路用パーツの役割を同定する。
- がいしの両端に配置して雷サージからがいし・電線を保護する器具がアークホーンに該当することを確認する。
- 選択肢 イ不正解
- これはアーマロッド(補強巻き線)に関する説明であるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- これはダンパ(トーショナルダンパやストックブリッジダンパ)に関する説明であるため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- がいしの両端に設け、雷によるフラッシオーバのアーク熱からがいしや電線を保護する装置であり、記述が正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- これは多導体用スペーサに関する説明であるため誤りです。
覚えるポイント
- アークホーン=がいし両端の放電角で雷サージからがいしを保護する装置
間違えやすいところ
- アーマロッド、ダンパ、スペーサのそれぞれの用途とアークホーンの役割を取り違えないように整理する。
出題の前提:架空電線路の支持物・がいし保護器具の保安基準および設計標準に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
単相変圧器の並行運転条件
変電設備 · 単相変圧器 / 並行運転 / 運転条件
同一容量の単相変圧器を並行運転するために必要な条件として、該当しない(必要でない)ものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
変圧器の並行運転では、二次側に無効な循環電流が流れないこと、および各変圧器が容量比に応じた適切な負荷分担を行うことが不可欠です。極性・変圧比・インピーダンス電圧の一致が求められますが、機器の効率自体は運転条件に直接関係しません。
解き方
- 単相変圧器の並行運転に必要な4大条件(極性一致、変圧比一致、インピーダンス電圧一致、内部抵抗と漏れリアクタンス比の一致)を想起する。
- 選択肢の中から条件に含まれない「効率が等しいこと」を誤りとして特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 極性が異なると大きな短絡電流(循環電流)が流れて巻線が焼損するため、並行運転に不可欠な条件です。
- 選択肢 ロ不正解
- 変圧比が異なると二次起電力に差が生じ、負荷がなくても循環電流が流れて過熱するため、不可欠な条件です。
- 選択肢 ハ不正解
- インピーダンス電圧が異なると容量に比例した適正な負荷分担ができず過負荷を生じるため、不可欠な条件です。
- 選択肢 ニ正解
- 各変圧器の効率が異なっていても並行運転そのものには支障がないため、並行運転条件として必要ありません。
覚えるポイント
- 並行運転条件:極性の一致・変圧比の一致・インピーダンス電圧の一致(効率の一致は不要)
間違えやすいところ
- インピーダンス電圧の役割(容量比例の負荷分担)と効率の役割を混同しやすい。
出題の前提:電気機器学(変圧器の並行運転条件)に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の短絡保護装置の組合せ
高圧受電設備 · 保護協調 / 短絡保護 / 過電流継電器 / 真空遮断器
高圧受電設備の電路において、短絡事故を検出・遮断するための保護装置の組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
短絡保護には「短絡電流の検出器」と「短絡電流の遮断器」の組み合わせが必要です。短絡電流の検出には過電流継電器(OCR)を用います。また、柱上気中開閉器(PAS)は短絡電流遮断能力を持たない(負荷電流の開閉のみ)ため、短絡遮断能力を持つ遮断器(真空遮断器VCBなど)を連動させる必要があります。
解き方
- 問題文が要求している事故種別が「短絡保護」であることを確認する。
- 短絡電流を検出する「過電流継電器(OCR)」と、短絡遮断能力を持つ「高圧真空遮断器(VCB)」のペアを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧柱上気中開閉器(PAS)は短絡電流を遮断する能力を持たないため、短絡保護装置の組合せとして不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 地絡継電器(GR)は地絡事故を検出する装置であり、短絡保護用ではないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 地絡方向継電器(DGR)と高圧柱上気中開閉器(PAS)は構内地絡事故を検出・遮断する地絡保護の組合せであり誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 短絡電流を過電流継電器で検出し、短絡遮断能力を有する高圧真空遮断器で電路を遮断するため、適切な組合せです。
覚えるポイント
- 短絡保護=過電流継電器(OCR)+遮断器(VCB等)
- PASは短絡遮断能力を持たない
間違えやすいところ
- 地絡保護(GR/DGR+PAS/VCB)と短絡保護(OCR+VCB)を取り違えないこと。
出題の前提:高圧受電設備規程および電気設備技術基準の解釈に基づく保護協調設計です。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧CVケーブルの構成材料
電気配線材料 · 高圧ケーブル / CVケーブル / 架橋ポリエチレン / ビニルシース
高圧CVケーブルの絶縁体 a とシース(外被)b の材料の組合せとして、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電線・ケーブルの名称記号において、「C」は架橋ポリエチレン絶縁(Cross-linked polyethylene)、「V」はビニルシース(Vinyl sheath)を表します。したがって絶縁体に架橋ポリエチレン、シースにポリ塩化ビニル樹脂が使用されます。
解き方
- CVケーブルの名称記号(C=架橋ポリエチレン、V=ビニル)を確認する。
- 絶縁体 a が架橋ポリエチレン、シース b が塩化ビニル樹脂である組合せを選択する。
- 選択肢 イ正解
- CVケーブルは架橋ポリエチレンで絶縁し、塩化ビニル樹脂で外被(シース)を施したケーブルであるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- シースがポリエチレンのものはCEケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ポリエチレンシースケーブル)であるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 絶縁体がエチレンプロピレンゴムのものはEVケーブル等であり誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- エチレンプロピレンゴム絶縁クロロプレンシースケーブル(EPゴムキャブタイヤ等)の構成材料であり誤りです。
覚えるポイント
- CV=C(架橋ポリエチレン絶縁)+V(塩化ビニルシース)
間違えやすいところ
- CEケーブル(ポリエチレンシース)やキャブタイヤケーブルの材料と混同しないようにする。
出題の前提:JIS C 3605(600Vおよび高圧架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル)に準拠します。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
直列リアクトル(SR)の外観と用途
高圧受電設備 · 進相コンデンサ設備 / 直列リアクトル / 高調波電流抑制
写真に示す高圧機器(直列リアクトル)の用途として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
直列リアクトル(SR:Series Reactor)は、進相コンデンサ回路に直列に挿入される誘導性機器です。コンデンサ単体では高調波に対してインピーダンスが低下し拡大しやすい第5調波電流などを抑制し、電圧波形の歪み改善や投入突入電流の低減を図ります。
解き方
- 写真の機器が端子を上部に備えた三相用の直列リアクトル(SR)であることを識別する。
- 直列リアクトルの役割である「高調波電流の抑制」を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 大電流を小電流に変流するのは変流器(CT)の用途であるため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 写真は直列リアクトル(SR)であり、進相コンデンサ回路の高調波電流や突入電流を抑制するために設置されるため適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 負荷の力率を改善するのは進相コンデンサ(SC)の用途であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 高電圧を低電圧に変圧するのは計器用変圧器(VT)や変圧器(トランス)の用途であるため誤りです。
覚えるポイント
- 直列リアクトル(SR)の主用途=第5高調波電流の抑制・投入時突入電流の防止
間違えやすいところ
- 進相コンデンサ本体の用途(力率改善)と直列リアクトルの用途(高調波抑制)を混同しやすい。
出題の前提:高圧受電設備規程(進相コンデンサ設備および直列リアクトルの設置基準)に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
PASとSOG制御装置の組合せ使用目的
高圧受電設備 · 引込開閉器 / PAS / SOG制御装置 / 地絡保護
写真に示す柱上気中開閉器(PAS)と過電流ロック形地絡継電装置(SOG制御装置)を組み合わせて使用する目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
PAS(柱上気中開閉器)にはZCT(零相変流器)が内蔵されており、地絡継電器(SOG制御装置)と連動して構内地絡事故を検出・遮断します。PASは短絡電流の遮断能力を持たないため、短絡事故時には過電流ロック機能により開閉器のトリップをロックし、配電系統側の遮断器で遮断させた後に無電圧開放を行います。
解き方
- 写真左が高圧柱上気中開閉器(PAS)、写真右がSOG制御装置(地絡継電装置)であることを確認する。
- PASとSOGの組合せは「電路の開閉」および「地絡事故の自動遮断」を目的とすることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- PASには短絡電流を遮断する能力がないため、短絡事故が発生した際の遮断目的には使用できず誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 電力量を計量するために電圧・電流を変成するのは電力需給用計器用変成器(VCT)の用途であり誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 高圧需要家構内の電路の開閉を行い、地絡事故時にはSOG制御装置の指示により高圧電路を自動遮断するため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- PASおよびSOG制御装置は逆力制御を行う機器ではないため誤りです。
覚えるポイント
- GR付PAS(SOG付PAS)=構内の開閉+地絡事故遮断(短絡遮断はできない)
間違えやすいところ
- PASで短絡電流の遮断ができると誤認しないこと(短絡時は過電流ロックがかかる)。
出題の前提:高圧受電設備規程および波及事故防止指針に基づく開閉器の選定基準です。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧電線・ケーブルの記号と用途の誤り判定
電気配線材料 · 低圧電線 / IV線 / DV線 / VVFケーブル / CVケーブル
600 V 以下で使用される電線またはケーブルの記号と名称・用途に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電線・ケーブルの記号において、VVF(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type cable)は固定配線用の平形ケーブルです。移動電線用として用いられるのは柔軟性と耐屈曲性・耐摩耗性を高めたキャブタイヤケーブル(VCT、VCTF、1PNCT等)です。
解き方
- 各電線記号(IV、DV、VVF、CV)の正式名称と用途を確認する。
- VVFが「固定配線用の平形ケーブル」であり、「移動用ビニルキャブタイヤケーブル」ではないことを見抜く。
- 選択肢 イ不正解
- IVは600Vビニル絶縁電線であり、主に屋内配線に使用される単心の絶縁電線であるため正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- DVは引込用ビニル絶縁電線であり、主に架空引込線に使用される多心電線であるため正しい記述です。
- 選択肢 ハ正解
- VVFは固定配線用の600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形であり、キャブタイヤケーブル(移動用電線)ではないため誤りの記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- CVは架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルであり、説明文は正しいです。
覚えるポイント
- VVF=ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形(固定配線用)
- 移動用電線=キャブタイヤケーブル(VCT、VCTF等)
間違えやすいところ
- 平形ケーブル(VVF)と移動用のキャブタイヤケーブル(VCT等)を混同しないようにする。
出題の前提:電気設備技術基準および内線規程における電線・ケーブルの規格・選定基準に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
単相200V 30A接地極付コンセントの施工方法
配線器具・施工 · コンセント / 定格電流 / 分岐回路
写真に示す配線器具(単相200 V、定格30 Aの接地極付埋込コンセント)を取り付ける施工方法の記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
低圧屋内幹線から分岐する過電流遮断器(配線用遮断器等)の定格電流と、その分岐回路に施設できるコンセントの定格電流には整合が求められます。20 A分岐回路に接続できるコンセントの定格電流は20 A以下、30 A分岐回路には20 A超30 A以下(または20 A・30 A)と定められており、保護遮断器の定格を超える容量のコンセントを接続することは禁止されています。
解き方
- 写真のコンセントの刃受形状(250V 30A接地極付)から定格電圧・定格電流を識別する。
- 分岐回路の遮断器容量と接続可能なコンセント容量の適合基準を照合し、不適切な記述を判定する。
- 選択肢 イ正解
- 定格30 Aのコンセントは、定格電流20 Aの配線用遮断器で保護される分岐回路には施設できないため不適切(誤り)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 本器具は定格電圧250 V・30 Aの器具であり、単相200 V機器用の電源コンセントとして使用することは適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 本器具の定格電圧は250 Vであるため、三相400 V回路のコンセントとして使用することはできず、記述は正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 300 V以下の低圧機器・器具の接地極への接地工事はD種接地工事(接地抵抗値100 Ω以下)であり、適切です。
覚えるポイント
- 20 A分岐回路に施設可能なコンセントは定格20 A以下、30 A分岐回路は20 A以上30 A以下。
間違えやすいところ
- コンセントの定格容量より小さな分岐遮断器の電路であれば安全側と誤認して取り付けてしまう間違いに注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第149条(低圧分岐回路等の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備・低圧配電盤のケーブル接続工具
工具・配線施工 · 工具 / CVケーブル / 端末処理
低圧配電盤に、CVケーブル又はCVTケーブルを接続する作業において、一般に使用しない工具はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
配電盤内での太物ケーブル接続作業では、シースや絶縁体の剥ぎ取り(電工ナイフ等)、圧着端子の圧着接続(油圧式圧着工具)、端子台への所定の締付トルク管理によるボルト締め(トルクレンチ)が必須となります。一方、配管を屈曲加工するためのパイプベンダは盤内接続の作業工程では用いられません。
解き方
- ケーブルを配電盤に接続する一連の工程(端末剥ぎ取り、端子圧着、ボルト締結)に必要な工具を整理する。
- 各選択肢の工具の用途を確認し、配管加工用である油圧式パイプベンダを不要な工具として選定する。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブルのシースや絶縁体を剥ぎ取る端末処理作業に使用するため適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 太いケーブル導体に圧着端子を確実に圧着固着するために使用するため適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 金属電線管を油圧で曲げるための配管加工工具であり、ケーブル接続作業自体には使用しないため不適切(本問の正解)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 端子台と圧着端子を接続するボルト等を規定の締付力で締め付けるために使用するため適切です。
覚えるポイント
- パイプベンダは金属電線管を曲げる工具でありケーブルの接続作業には使わない。
間違えやすいところ
- トルクレンチを配管工具と混同せず、端子ボルト締め付けの品質管理用工具と正しく認識する。
出題の前提:内線規程・高圧受電設備指針 電気工事施工工具
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧屋内配線のケーブル工事の施設基準
配線工事・施設基準 · 高圧屋内配線 / ケーブル工事 / 支持点間距離
高圧屋内配線をケーブル工事で施設する場合の記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高圧屋内配線は原則としてケーブル工事により施工します。ケーブルを造営材に沿って取り付ける場合の支持点間距離は原則2 m以下です。また、他の配線や弱電流電線との離隔距離(原則15 cm以上、耐火性隔壁があれば接近・接触可)など、安全基準が電気設備技術基準の解釈で厳格に定められています。
解き方
- 高圧屋内配線におけるケーブル工事の支持点間距離の基準(原則2 m以下、垂直つり下げ時6 m以下)を想起する。
- 選択肢イの「8 mの間隔で支持」が基準値を超過していることを特定する。
- 他の選択肢(離隔距離、隔壁、防護管)が基準を満たしていることを確認する。
- 選択肢 イ正解
- ケーブル工事の支持間隔は原則2 m以下(垂直つり下げ時でも6 m以下)であり、8 m間隔での支持は誤り(本問の正解)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧屋内配線と弱電流電線等との離隔距離は原則15 cm以上(耐火性隔壁なしの場合)と定められており、30 cm離隔することは適合しています。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧配線と低圧配線が接近・交差する場合、間に耐火性の堅ろうな隔壁を設けることで安全に施設できます。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧配線を人が触れるおそれがある場所等で防護する場合、耐火性のある堅ろうな管に収めて施設することは適切です。
覚えるポイント
- 高圧ケーブル工事の支持点間距離は原則2 m以下、垂直つり下げ時でも最大6 m以下。
間違えやすいところ
- 垂直つり下げ時の特例(6 m以下)と通常支持(2 m以下)を混同し、8 mを許容範囲内と勘違いしないようにする。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第168条(高圧屋内配線等の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
合成樹脂管工事に使用できる絶縁電線
配線工事・電線 · 合成樹脂管工事 / 絶縁電線 / 屋外用ビニル絶縁電線 (OW)
合成樹脂管工事に使用できない絶縁電線の種類はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
低圧屋内配線工事(合成樹脂管工事、金属管工事、金属可とう電線管工事等)で使用する絶縁電線は、絶縁性能と機械的保護の観点から「屋外用ビニル絶縁電線(OW)を除く」と規定されています。OW線は被覆の耐候性に特化しており、屋内の管内配線用としては絶縁性能等の基準を満たしません。
解き方
- 低圧電線管工事(合成樹脂管工事等)に使用できる電線の法規上の要件を確認する。
- 「屋外用ビニル絶縁電線(OW)を除く絶縁電線」という適用除外規定に基づき、ニを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 600Vビニル絶縁電線(IV線)は合成樹脂管工事に一般的に使用できる絶縁電線です。
- 選択肢 ロ不正解
- 600V二種ビニル絶縁電線(HIV線)は耐熱性に優れた絶縁電線で、合成樹脂管工事に使用できます。
- 選択肢 ハ不正解
- 600V耐燃性ポリエチレン絶縁電線(EM-IE線)は環境配慮型のエコ電線で、合成樹脂管工事に使用できます。
- 選択肢 ニ正解
- 屋外用ビニル絶縁電線(OW線)は屋外架空用であり、合成樹脂管工事を含む屋内配線には使用できないため誤り(本問の正解)です。
覚えるポイント
- 低圧屋内電線管工事には「屋外用ビニル絶縁電線(OW)を除く」絶縁電線を使用する。
間違えやすいところ
- DV線(引込用ビニル絶縁電線)やOW線(屋外用)を屋内の管路工事で使用可能と勘違いしないように注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第158条(合成樹脂管工事)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
特殊場所における屋内配線工事の種類
配線工事・施設場所 · 金属線ぴ工事 / 湿気の多い場所 / 隠ぺい場所
点検できる隠ぺい場所で、湿気の多い場所又は水気のある場所に施す使用電圧300 V以下の低圧屋内配線工事で、施設することができない工事の種類はどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気設備の技術基準の解釈において、配線工事の種類ごとに施設可能な場所(展開・点検できる隠ぺい・点検できない隠ぺい/乾燥・湿気水気)が分類されています。金属管工事、合成樹脂管工事(CD管除く)、ケーブル工事はほぼあらゆる場所に施工可能ですが、線ぴ工事(金属線ぴ、合成樹脂線ぴ)は乾燥した場所に限定されます。
解き方
- 施工場所の条件(「点検できる隠ぺい場所」かつ「湿気の多い場所又は水気のある場所」)を確認する。
- 各工事の施設可能区分を照合し、金属線ぴ工事が「乾燥した場所」に限定されていることからロを不可と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 金属管工事は防湿措置を講じることで、湿気の多い場所や点検できる隠ぺい場所にも施工できます。
- 選択肢 ロ正解
- 金属線ぴ工事は乾燥した場所に限られ、湿気の多い場所や水気のある場所には施工できないため誤り(本問の正解)です。
- 選択肢 ハ不正解
- ケーブル工事は適正な被覆保護を有するため、湿気の多い隠ぺい場所にも施工できます。
- 選択肢 ニ不正解
- 合成樹脂管工事(CD管を除く)は耐湿性・耐食性があり、湿気や水気のある隠ぺい場所にも施工できます。
覚えるポイント
- 線ぴ工事(金属線ぴ・合成樹脂線ぴ)は「乾燥した場所」にしか施設できない。
間違えやすいところ
- 「金属管」と「金属線ぴ」を混同しないようにする。管工事は水気場所に施設可能だが線ぴは不可。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第162条(金属線ぴ工事)ほか各工事規定
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧引込ケーブル終端接続部の施工
受電設備・配線施工 · 高圧架空引込 / ケーブル端末処理 / ストレスコーン
見取図の①に示す引込柱上のケーブル終端接続部に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高圧ケーブルの末端処理では、外部半導電層および金属遮へい層の切断部で等電位線が過密となり急激な電界集中が生じます。この電気的ストレスによる絶縁破壊を防止するために電界を緩やかに傾斜させる構造体がストレスコーンです。雷サージの抑制は避雷器(LA)等の役割です。
解き方
- ストレスコーンの本来の目的(遮へい層切断部の電界集中の緩和)を確認する。
- 選択肢イの「雷サージ電圧が侵入したときのストレス緩和」という記述が誤りであることを判定する。
- 屋外端末処理における防水性、塩害対策、プレハブ形(内蔵形)端末の施工法が正しいことを確認する。
- 選択肢 イ正解
- ストレスコーンは遮へい層切断部の電界集中(静電ストレス)を緩和するもので、雷サージ緩和ではないため不適切(本問の正解)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 屋外終端部では雨水の浸入による絶縁劣化や腐食を防ぐため、確実な防水処理が必要です。
- 選択肢 ハ不正解
- プレハブ形等のゴムとう管形端末接続材料は内部にストレスコーンがあらかじめ一体成形されており、現場で巻き付ける必要がありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 塩分付着によるがいし表面の漏れ電流やフラッシオーバを防ぐため、海岸付近等では耐塩害終端接続部が適用されます。
覚えるポイント
- ストレスコーンの役割は「遮へい層端部の電界集中の緩和」である(雷サージ保護ではない)。
間違えやすいところ
- 「ストレス」という言葉から機械的張力緩和や雷サージ対策と誤解しないよう注意する。
出題の前提:高圧受電設備指針・JIS C 4620
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧地中電線路の施工方法と埋設表示
配線工事・地中電線路 · 地中電線路 / 埋設表示シート / 管路式
見取図の②に示す高圧引込の地中電線路の施工として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
地中電線路を管路式等で施設する場合、将来の他工事掘削等による損傷事故を防止するため、地表面と管路の中間に埋設表示シート(危険表示シート)を設けます。また、金属管の接地、弱電流電線等との離隔距離の確保(高圧と低圧・弱電流は原則30 cm以上、不燃性管等に収めれば接近可能)など、安全離隔と防護の規定が定められています。
解き方
- 地中引込線の施工要件(埋設表示、管路の接地、異種電線・弱電流電線との離隔)を確認する。
- 埋設表示シートは第三者による掘削事故を防ぐための重要設備であり、20 mの管路で省略することは不適切であると判定する。
- 他の選択肢(離隔や防護措置、金属防護装置の小規模接地省略規定等)の整合性を確認する。
- 選択肢 イ正解
- 高圧地中電線路の掘削損傷を防ぐための埋設表示シートを、管路長20 mで省略することは安全上認められず不適切(本問の正解)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 防護装置(金属管)が小規模(乾燥した場所や短小なもの)等の条件、あるいは所定の接地免除規定に準じた施工として許容されるケースがあります。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧地中電線と弱電流電線との離隔が規定値(30 cm)未満の場合、堅ろうな不燃性管に収めて直接接触しないよう措置すれば施設できます。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧地中電線と低圧地中電線との離隔距離(規定値15 cm以上、または不燃性隔壁等)として20 cmを確保して施設することは適切です。
覚えるポイント
- 地中電線路の事故防止のため、埋設表示シート(名称・管理者・電圧)を原則施設する。
間違えやすいところ
- 弱電流電線との離隔(原則30 cm)も、不燃性の管に収めて接触を防止すれば接近可能となる例外規定を正しく理解しておく。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第120条(地中電線路の施設)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧キュービクル内ケーブル及びZCTの施工
受電設備・計器用変成器 · 零相変流器 (ZCT) / CVTケーブル / 地絡保護
見取図の③に示すキュービクル内の高圧ケーブル(6 600 V CVTケーブル)の施工として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
三相電路において健全時には各相電流の瞬時値の総和はゼロですが、地絡事故が発生すると零相電流が流れます。零相変流器(ZCT)はこの不平衡電流を検出するため、三相の電線すべて(3相一括)を同一の鉄心窓内に貫通させる必要があります。2相のみを貫通させた場合、通常の負荷電流により大きな不平衡が生じて誤作動してしまいます。
解き方
- ZCT(零相変流器)の動作原理(三相の合成電流から零相電流を検出)を確認する。
- 選択肢ロの「R相とT相に設置した」という記述がCT(変流器)との混同による誤りであることを見抜く。
- CVTケーブルの端末処理、銅シールドのA種接地、ブラケットによる3線一括支持が適切であることを確認する。
- 選択肢 イ不正解
- 屋内キュービクル内の高圧CVTケーブル端末処理として、ゴムストレスコーン形屋内終端材料を用いることは適切です。
- 選択肢 ロ正解
- ZCTは全相(3相一括)を貫通させて零相電流を検出するものであり、R相とT相のみに設置するのは誤り(本問の正解)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧ケーブルの遮へい銅テープ層(シールド)には、感電・誘導防止のためA種接地工事を施す必要があります。
- 選択肢 ニ不正解
- 単心ケーブル(CVTの各線)を固定する際、電磁誘導による金属部の過熱を防ぐため、3線一括でブラケットに支持することは適切です。
覚えるポイント
- 零相変流器(ZCT)は3相全線を一括貫通させる(R相・T相のみはCTの配線)。
間違えやすいところ
- 過電流保護用のCT(計器用変流器:三相3線式では通常R相とT相の2台設置)と、地絡保護用のZCT(3相一括貫通)の設置方法を混同しないようにする。
出題の前提:高圧受電設備指針・電気設備技術基準の解釈
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
キュービクル式高圧受電設備における変圧器の耐震・防振施工
配線図・施工管理 · キュービクル式高圧受電設備 / 変圧器の耐震施工 / 防振装置 / 可とう導体
問題の見取図中④に示す変圧器の防振又は耐震対策等の施工に関する記述として、適切でないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
キュービクル内に設置される重量物である変圧器は、通常時の運転振動の伝達防止(防振対策)と、地震時の転倒・移動・接続部破損の防止(耐震対策)の両立が求められます。振動絶縁用の防振ゴムは変位が大きくなりやすいため耐震ストッパが必要であり、アンカーボルトの選定ではせん断力と引き抜き力の双方を算定して耐震安全性を確保します。
解き方
- 変圧器の母線接続における可とう導体の役割(振動絶縁・応力緩和)とたるみの確保について確認する。
- 基礎への直接固定および防振装置・耐震ストッパ固定におけるアンカーボルトの設計応力(せん断力および引き抜き力)を確認し、不適切な記述を特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 変圧器の励磁振動が硬い銅帯母線を通じてキュービクル筐体に伝達するのを防ぎ、地震時の変位を吸収するため、低圧側接続部には可とう導体を使用することが適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 可とう導体には地震動によるブッシングの破損を防ぐ適度なたるみが必要ですが、たるみが過大だと短絡電磁力等で相間接触を起こす恐れがあるため、適切な間隔・たるみ設計を行うことが適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 変圧器をコンクリート基礎等に直接据え付ける場合、水平地震力に対するせん断力と、転倒モーメントに対する引き抜き力の双方を計算してアンカーボルトを選定することが適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 耐震ストッパのアンカーボルトには、地震動による水平せん断力だけでなく転倒力による引き抜き力も働くため、せん断力のみを検討して支持したとする記述は不適切です。
覚えるポイント
- 耐震ストッパや機器固定のアンカーボルトは「せん断力」と「引き抜き力」の双方を検討する。
間違えやすいところ
- ストッパは水平方向のずれを止めるだけだからせん断力だけで十分と誤認しやすいので注意する。
出題の前提:JIS C 4620(キュービクル式高圧受電設備)及び建築設備耐震設計・施工指針
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
自動力率調整装置用高圧進相コンデンサの開閉装置の選定
配線図・受電設備機器 · 進相コンデンサ / 自動力率調整装置 / 高圧交流真空電磁接触器 / VMC
問題の見取図中⑤で示す高圧進相コンデンサに用いる開閉装置は、自動力率調整装置により自動で開閉できるよう施設されている。このコンデンサ用開閉装置として、最も適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
進相コンデンサの自動開閉は頻繁に行われるため、開閉器には多数回の開閉に耐える高頻度開閉性能(接触器の特性)が求められます。高圧交流真空電磁接触器(VMC)はコンデンサ専用の開閉容量が規定されており、限流ヒューズ(PF)等と組み合わせて自動力率制御回路に標準的に採用されます。
解き方
- 問題文から「自動力率調整装置により自動で開閉できる」「高圧進相コンデンサ用開閉装置」という運用条件を読み取る。
- 選択肢の各開閉装置の特性(頻繁開閉への適性、手動/自動、遮断器との違い)を比較し、高頻度開閉が可能な高圧交流真空電磁接触器(VMC)を選択する。
- 選択肢 イ正解
- 高圧交流真空電磁接触器(VMC)は電気的寿命・機械的寿命が長く、頻繁な自動遠隔開閉動作に適しているため最も適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧交流真空遮断器(VCB)は事故電流遮断を主目的とする高価な遮断器であり、力率調整に伴う頻繁な日常開閉用としては一般的ではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧交流負荷開閉器(LBS)は手動操作または過電流ロック付きトリップなどによる通常負荷開閉用であり、頻繁な自動力率調整開閉には適しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧カットアウト(PC)は手動の単極開閉器・保護機器であり、自動力率調整装置による頻繁な三相一括自動開閉には使用できません。
覚えるポイント
- 自動力率調整器で頻繁に自動開閉する進相コンデンサの開閉器には「高圧交流真空電磁接触器(VMC)」を用いる。
間違えやすいところ
- 遮断器である真空遮断器(VCB)と、高頻度開閉用の真空電磁接触器(VMC)の役割を取り違えないように注意する。
出題の前提:JIS C 4620(キュービクル式高圧受電設備)及び高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
B種接地抵抗値の計算式における特例分子値(1秒以下自動遮断)
電気設備技術基準・解釈 · B種接地工事 / 接地抵抗値 / 高低圧混触 / 地絡遮断装置
一般にB種接地抵抗値の計算式は、150 V / (変圧器高圧側電路の1線地絡電流[A]) [Ω] となる。ただし、変圧器の高低圧混触により、低圧側電路の対地電圧が150 Vを超えた場合に、1秒以下で自動的に高圧側電路を遮断する装置を設けるときは、計算式の150 Vは [ ] Vとすることができる。上記の空欄にあてはまる数値はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
B種接地抵抗値は混触時に低圧側電路の対地電圧が安全限界を超えないよう規定されています。通常は150/I[Ω]ですが、自動遮断装置によって混触の継続時間が極めて短時間(1秒以下)に限定される場合は、人体への危険性が大幅に低下するため分子を600Vまで緩和することが認められています。
解き方
- B種接地工事の接地抵抗値計算式の分子の基本値(150V)を確認する。
- 遮断時間に応じた緩和規定(1秒を超え2秒以下で遮断なら300V、1秒以下で遮断なら600V)を適用し、空欄が600であることを導く。
- 選択肢 イ不正解
- 300Vは、遮断時間が1秒を超え2秒以下で自動遮断する装置を設けた場合に適用される数値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電気設備の技術基準の解釈において、B種接地抵抗の計算式分子に400Vを適用する特例規定はありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気設備の技術基準の解釈において、B種接地抵抗の計算式分子に500Vを適用する特例規定はありません。
- 選択肢 ニ正解
- 1秒以下で自動的に電路を遮断する装置を設ける場合、分子の値は600Vとすることができるため正しいです。
覚えるポイント
- B種接地の計算式分子:基本は150V、2秒以内遮断は300V、1秒以内遮断は600V。
間違えやすいところ
- 「1秒以下」と「2秒以下」の分子(600Vと300V)を取り違えて選択しないように注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧停電点検作業における短絡接地器具の取扱い手順
保守点検・保安 · 短絡接地器具 / 停電作業手順 / 検電 / 感電防止
高圧受電設備の年次点検において、電路を開放して作業を行う場合は、感電事故防止の観点から、作業箇所に短絡接地器具を取り付けて安全を確保するが、この場合の作業方法として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
停電作業時の短絡接地器具は、万一の誤送電や他線からの静電・電磁誘導による感電事故を防ぐための命綱です。取付け時は「接地側が先、電路側が後」、取外し時は「電路側が先、接地側が最後」という原則を徹底し、作業中に電路側金具が浮いて作業者が電位に触れる危険を排除します。
解き方
- 短絡接地の取付け手順(無充電確認→接地側金具接続→電路側金具接続)を確認する。
- 短絡接地の取外し手順(電路側金具取り外し→接地側金具取り外し)を確認し、順序が逆になっている誤った記述を特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 残留電荷の有無や誤遮断・誤送電がないことを検電器で確認(検電)してから取り付けるため適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 安全確保のため、最初にあらかじめ大地に確実に接続されている接地線へ接地側金具を接続し、その後に電路側へ接続するため適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 短絡接地したまま誤って受電操作・再送電が行われないよう、「短絡接地中」等の標識を掲示して周知徹底することは適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 取り外す際は、電路側金具を全て外してから最後に接地側金具を外さなければならないため、誤った記述です。
覚えるポイント
- 短絡接地器具の着脱手順:付けるときは「大地(接地側)が先」、外すときは「大地(接地側)が後」。
間違えやすいところ
- 取り外すときも付けるときと同じ順序で接地側から外せると勘違いしやすいので注意する。
出題の前提:高圧受電設備規程及び労働安全衛生規則(停電電路に対する措置)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の定期点検で使用する測定器・安全器具
保守点検・測定機器 · 定期点検 / 高圧検電器 / 短絡接地器具 / 絶縁抵抗計 / 検相器
高圧受電設備の定期点検で通常用いないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
定期点検(停電点検等)では、回路の無電圧を確認するための「高圧検電器」、作業員の安全確保のための「短絡接地器具」、電路や電気機器の劣化度合を診断するための「絶縁抵抗計」が必須測定器具・保安器具となります。相回転を調べる「検相器」は工事竣工時の検査機器です。
解き方
- 各器具の用途を整理する(検電器:停電確認、短絡接地器具:安全確保、絶縁抵抗計:絶縁診断、検相器:相順確認)。
- 定期点検において通常行われる点検項目に該当しない相回転測定(新設・改修時のみ実施)を行う「検相器」を特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 作業着手前に停電状態(無電圧)であることを確認するため、定期点検において高圧検電器は必ず使用します。
- 選択肢 ロ不正解
- 作業中の感電事故防止および安全確保のため、停電点検作業において短絡接地器具は必ず使用します。
- 選択肢 ハ不正解
- 電路や変圧器・開閉器等の絶縁性能が維持されているか確認するため、定期点検において絶縁抵抗計は必ず使用します。
- 選択肢 ニ正解
- 検相器は相回転の確認を行う機器であり、新設や改修工事後の通電前等に用いられ、定期点検では通常用いられないため正解(該当)となります。
覚えるポイント
- 検相器は「新設・改修時の相順確認」に使う機器で、通常の定期点検では用いない。
間違えやすいところ
- 検電器(電圧の有無を確認)と検相器(三相の回転方向を確認)の名称と用途を混同しないようにする。
出題の前提:高圧受電設備規程及び自家用電気工作物保安規程点検基準
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事士法における軽微な工事及び軽微な作業の取扱い
電気関係法規 · 電気工事士法 / 軽微な工事 / 軽微な作業 / 認定電気工事従事者
「電気工事士法」において、特殊電気工事を除く工事に関し、政令で定める軽微な工事及び省令で定める軽微な作業について、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気工事士法では、危険性の極めて低い「政令で定める軽微な工事」(30V未満等)は電気工事から除外され、資格不要で作業できます。また、「省令で定める軽微な作業」(ボルト締め、電線管の支持金具取付など)も電気工事士等の資格を要しない作業として定められています。
解き方
- 「政令で定める軽微な工事」の定義(電気工事士法適用除外・無資格者も従事可能)を確認する。
- 「省令で定める軽微な作業」の扱い(資格不要)を確認する。
- イが「認定電気工事従事者でなければ従事できない」と資格要件を課している点が誤りであると判断する。
- 選択肢 イ正解
- 軽微な工事は電気工事士法の適用除外であるため、認定電気工事従事者や電気工事士の資格がなくても誰でも従事でき、この記述は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 電気工事士法施行規則第2条の3で定める軽微な作業は、電気工事士でなくても従事できると規定されているため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 自家用電気工作物であっても、軽微な工事に該当する作業であれば電気工事士法の適用外となるため、第一種電気工事士でなくても従事できます。
- 選択肢 ニ不正解
- 使用電圧600Vを超える自家用電気工作物であっても、省令で定める軽微な作業(ネジ止めや基礎構築など)には第一種電気工事士でなくても従事できます。
覚えるポイント
- 政令で定める「軽微な工事」及び省令で定める「軽微な作業」は、資格がなくても従事できる。
間違えやすいところ
- 「簡易電気工事(認定電気工事従事者の範囲)」と「軽微な工事(資格不要)」を混同しやすいので注意する。
出題の前提:電気工事士法 第3条、施行令 第1条、施行規則 第2条の3
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事士法及び電気用品安全法の規定
電気関係法規 · 電気工事士法 / 電気用品安全法 / 特定電気用品 / PSEマーク
「電気工事士法」及び「電気用品安全法」において、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気用品安全法において、特に危険・障害発生の恐れが高いものは「特定電気用品」(菱形PSEマーク、<PS>E)として第三者機関による適合性検査が義務付けられます。それ以外のものは「特定電気用品以外の電気用品」(丸形PSEマーク、(PS)E)です。電気工事士法第8条では施工時にPSE表示品の使用を義務付けています。
解き方
- 各選択肢の記述と法律条文(電気用品安全法、電気工事士法第8条)を照合する。
- イ(特定電気用品の定義逆)、ロ(特定電気用品のマーク逆)、ニ(600Vゴム絶縁電線22mm²は特定電気用品に該当)の誤りを確認し、ハが正しいことを導く。
- 選択肢 イ不正解
- 構造・使用条件等から危険および障害の発生するおそれが「多い」ものが特定電気用品と定義されています。
- 選択肢 ロ不正解
- 丸形(PS)Eは「特定電気用品以外の電気用品」の表示記号であり、特定電気用品は菱形<PS>Eと表示されます。
- 選択肢 ハ正解
- 電気工事士法第8条第1項に基づき、電気工事士はPSEマーク表示のない電気用品を一般用電気工作物の工事に使用してはならないため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 定格電圧600Vのゴム絶縁電線(100mm²以下)は「特定電気用品」に指定されているため、特定電気用品ではないとする記述は誤りです。
覚えるポイント
- 特定電気用品:危険度高、菱形<PS>E、登録検査機関適合性検査あり。工事士はPSE表示品のみ使用義務。
間違えやすいところ
- 菱形PSEと丸形PSEの表示記号(<PS>Eと(PS)E)の割り当てを取り違えないように注意する。
出題の前提:電気工事士法 第8条、電気用品安全法 第2条、第10条、別表第一
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧電路における絶縁抵抗値の基準
電気設備技術基準・解釈 · 低圧電路 / 絶縁抵抗値 / 対地電圧 / 使用電圧
「電気設備の技術基準を定める省令」において、電気使用場所における使用電圧が低圧の開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとに、電路と大地との間の絶縁抵抗値として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
低圧電路の電路と大地間の絶縁抵抗値基準(電技解釈第58条)の区分は以下の3段階です。①対地電圧150V以下:0.1MΩ以上、②対地電圧150V超かつ使用電圧300V以下:0.2MΩ以上、③使用電圧300V超:0.4MΩ以上。これ以外の電圧区分や0.3MΩという基準値はありません。
解き方
- 低圧電路の絶縁抵抗値基準の3区分(0.1 MΩ、0.2 MΩ、0.4 MΩ)を想起する。
- 選択肢ハの「300Vを超え450V以下の場合0.3 MΩ以上」という区分と数値が基準に存在しないことを確認し、不適切な選択肢として特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 対地電圧150V以下の電路(単相100V回路など)は0.1 MΩ以上と規定されており適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 対地電圧150Vを超え使用電圧300V以下の電路(三相200V回路など)は0.2 MΩ以上と規定されており適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 使用電圧が300Vを超える低圧電路は一律「0.4 MΩ以上」であり、「450V以下で0.3 MΩ以上」という区分は存在しないため不適切(本問の正解)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 使用電圧450Vを超える場合(低圧は直流1500V以下、交流1000V以下)は使用電圧300V超の区分に含まれ、0.4 MΩ以上となるため適切です。
覚えるポイント
- 低圧電路の絶縁抵抗基準値:対地150V以下=0.1MΩ、使用300V以下(対地150V超)=0.2MΩ、使用300V超=0.4MΩ。0.3MΩは存在しない。
間違えやすいところ
- 0.1、0.2、0.3、0.4と規則的に並んでいるように見えて「0.3 MΩ」を正しい区分と誤認しやすいので注意する。
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令 第58条、電気設備の技術基準の解釈 第58条
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 電動機制御回路の主回路開閉・保護機器の判別
配線図 · シーケンス制御 / 漏電遮断器 / 主回路保護
図に示す三相誘導電動機を押しボタン操作で始動し、タイマの設定時間で停止させる制御回路において、①で示す主回路の電源受電部に設置されている機器の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
三相誘導電動機の主回路には、短絡保護や過負荷保護を行うとともに地絡事故(漏電)を検出して電路を自動遮断する漏電遮断器(過負荷保護付)が広く使用されます。図記号では、配線用遮断器のスイッチ機構に零相変流器(ZCT)を表す円およびトリップコイルが組み合わされて表記されます。
解き方
- 配線図1の主回路電源(3φ3W 200V)直下に設置されている①の図記号を確認する。
- 3極連動の遮断機構の中に零相変流器および引き外し機構が組み込まれていることから、漏電遮断器(過負荷保護付)であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 配線用遮断器には零相変流器(ZCT)による地絡検出機能が含まれていないため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 電磁接触器は操作コイルの励磁によって主接点を開閉する装置であり、図記号が異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- 電磁開閉器は電磁接触器とサーマルリレーを一体化したものであり、図記号が異なります。
- 選択肢 ニ正解
- 零相変流器と過電流保護機構を内蔵した連動遮断器を示しており、漏電遮断器(過負荷保護付)の図記号として正しいです。
覚えるポイント
- 漏電遮断器の図記号には零相変流器を示す円(〇)が含まれる。
間違えやすいところ
- 配線用遮断器(MCCB)と漏電遮断器(ELCB)の記号の差異を見落としやすい。
出題の前提:JIS C 0617 電気用図記号に基づく制御回路図の記号表示
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 限時動作形接点の図記号の判別
配線図 · シーケンス制御 / タイマ接点 / 図記号
図に示す電動機制御回路において、タイマの設定時間経過後に電磁接触器(MC)を消磁して電動機を停止させるために、②で示す部分に使用される接点の図記号として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
JIS C 0617におけるタイマ接点の図記号では、接点棒に付加された半円(パラシュート状の弧)の向きによって動作遅れ(限時動作)か復帰遅れ(限時復帰)かを区別します。動作方向に向かって弧の凸面が進む形状が限時動作を表し、接点が開いているか閉じているかでa接点・b接点を識別します。
解き方
- 回路の制御目的が「設定時間経過後に停止」であることから、励磁から一定時間後に開く接点(オンディレイb接点)が必要であることを確認する。
- 新JIS図記号において、常時閉路(b接点)で動作遅れを示す半円記号が付された「ロ」を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 限時動作常開接点(オンディレイa接点)であり、時間経過時に回路を閉じる用途のため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 限時動作常閉接点(オンディレイb接点)であり、タイマ励磁後、設定時間経過で回路を開くため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 限時復帰常開接点(オフディレイa接点)の記号であり、本回路の用途には適さないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 限時復帰常閉接点(オフディレイb接点)の記号であり、消磁後に遅れて閉じる接点のため誤りです。
覚えるポイント
- タイマの限時記号は、半円の凸部方向への動きが遅れることを表す。
間違えやすいところ
- a接点(常開)とb接点(常閉)、限時動作と限時復帰の組み合わせを取り違えやすい。
出題の前提:JIS C 0617 電気用図記号(開閉装置、制御装置及び保護装置)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 始動用自己保持回路の機能判別
配線図 · シーケンス制御 / 自己保持 / 電磁接触器
図に示す電動機制御回路において、始動用押しボタンスイッチと並列に接続されている③で示す接点(MCのa接点)の役割として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
押しボタンスイッチは手を離すと自動的に元の開路状態に戻る自動復帰形(モーメンタリ接点)です。このため、一度押して励磁された電磁接触器の常開接点(a接点)を始動スイッチと並列に接続しておくことで、操作者が手を離しても通電を維持する「自己保持回路」が不可欠となります。
解き方
- ③で示す接点が電磁接触器MCの常開(a)接点であり、始動用押しボタンと並列に結線されていることを回路図から読み取る。
- ボタンから手を離した後にコイル励磁を維持する機能(自己保持)であることを確認する。
- 選択肢 イ不正解
- チャタリング(機械的接点の微小な振動・跳ね返り現象)を防止するための回路ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 正逆運転や二重投入を防ぐようなインタロック回路ではありません。
- 選択肢 ハ正解
- 押しボタンから手を離しても電磁接触器MCの励磁状態を継続させる自己保持接点として正しく機能しています。
- 選択肢 ニ不正解
- 押しボタンスイッチ自体の機械的・電気的故障を保護・防止する役割ではありません。
覚えるポイント
- 押しボタンと並列に入った電磁接触器のa接点は「自己保持」の役割を持つ。
間違えやすいところ
- 相手側コイル回路に直列に入れる「インタロック」と自己保持を混同しないようにする。
出題の前提:シーケンス制御における基本回路(自己保持回路)の動作原理
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 制御機器(タイマ)の外観写真の判別
配線図 · 配線器具 / タイマ / 機器外観
図に示す電動機制御回路において、④で示す制御回路素子(TLR:タイムリミットリレー)に設置する機器の外観写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
制御盤内で使用されるタイムリミットリレー(TLR)は、コイルが励磁されてから任意の設定時間後に接点を動作させる機器です。一般に盤面またはソケットに取り付けられ、前面には時間単位(sec, min, hrs)の切換や設定目盛ノブを有する外観構造となっています。
解き方
- 制御回路図記号④が「TLR」(タイムリミットリレー/限時継電器)であることを確認する。
- 選択肢の写真から、前面にアナログ目盛ノブと時間単位表示(min)を有するタイマである「ニ」を判別する。
- 選択肢 イ不正解
- 透明カバーで内部の電磁石と接点が見える一般的なプラグイン形電磁リレー(補助継電器)の写真です。
- 選択肢 ロ不正解
- 主回路の開閉を行う電磁接触器(マグネットコンタクタ)の写真です。
- 選択肢 ハ不正解
- 縦型ケースの電子制御機器(または温度調節器・カウンタ等)の外観写真です。
- 選択肢 ニ正解
- 目盛ダイヤルで時限を設定する一般的なアナログ式プラグインタイマ(TLR)の外観写真です。
覚えるポイント
- TLRは限時継電器(タイマ)であり、前面に時間設定ダイヤルを備える。
間違えやすいところ
- 補助継電器(リレー)の写真とタイマの写真を混同しやすい。
出題の前提:シーケンス制御機器の記号記号(TLR)および器具外観の識別
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 警報用ブザーの図記号の判別
配線図 · 電気用図記号 / ブザー / 警報表示
図に示す電動機制御回路において、サーマルリレー(THR)作動時に吹鳴する警報ブザーとして、⑤で示す部分に使用される図記号はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
音響警報装置のJIS図記号において、ブザー(ホーン)は半円に台形(ラッパ状)を付けた形状で表されます。ベル(電気鐘)は半円に直線(打棒)を組み合わせた形状で表され、試験では両者の明確な判別が頻出します。
解き方
- ⑤が過負荷保護継電器(THR)動作時に回路が閉じて鳴動する警報ブザーであることを確認する。
- JIS C 0617の音響警報装置の図記号から、ブザーを示す「イ」を選択する(「ハ」はベルの記号)。
- 選択肢 イ正解
- 半円に開口部(ホーン状)が付加された形状であり、ブザーを表す正しい図記号です。
- 選択肢 ロ不正解
- サイレンやスピーカ等を示す記号であり、ブザーの図記号ではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 半円に棒が付いたベル(電気鐘)の図記号であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- チャイム等を示す図記号であり、ブザーの図記号ではありません。
覚えるポイント
- ブザーの図記号はラッパ状(台形が開く形)、ベルは半円に棒の形。
間違えやすいところ
- ベルとブザーの図記号は形が酷似しているため混同しやすい。
出題の前提:JIS C 0617-8 電気用図記号(測定器、ランプ及び信号装置)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 引込開閉器に付設される零相変流器(ZCT)の名称
配線図 · 高圧受電設備 / 零相変流器 / 地絡保護
高圧受電設備の単線結線図において、柱上気中開閉器(PAS)内部の主回路三相を一括して貫通している①で示す図記号の機器の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
高圧受電設備の引込口に設置される高圧交流負荷開閉器(PASやUGS)には、需要家構内の地絡事故を検出して開閉器をトリップさせるための零相変流器(ZCT)が内蔵されます。主回路導体3相すべてを同心円状に変流器へ貫通させることで、健全時には磁束が打ち消し合ってゼロとなり、地絡時のみアンバランスな零相電流を検出します。
解き方
- 単線結線図の引込開閉器(PAS)部分にある①の記号(三相線を一括貫通する丸に斜線の変流器記号)を確認する。
- 地絡継電器(GR)へと信号を送る検出機器であることから、零相変流器(ZCT)と特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 零相変圧器(ZVT)は零相電圧を検出する機器であり、変流器を示す本記号とは異なります。
- 選択肢 ロ不正解
- 電力需給用計器用変成器(VCT)内の計量用変流器とは役割および設置箇所が異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- 計器用変流器(CT)は各相の負荷電流や過電流を検出するもので、三相一括貫通形ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 三相電路を一括貫通して地絡電流(零相電流)を検出する零相変流器(ZCT)の正しい名称です。
覚えるポイント
- PAS内に内蔵され、三相を一括貫通する丸記号は零相変流器(ZCT)。
間違えやすいところ
- 零相変流器(ZCT)と零相変圧器(ZVT)の役割や記号の混同に注意する。
出題の前提:高圧受電設備の単線結線図記号および受電用開閉機器の構成
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 接地線の防護に使用する保護管の選定
電気工事の施工方法 · 接地工事 / 防護管 / 硬質ポリ塩化ビニル電線管
高圧受電設備の単線結線図において、②の部分の接地工事(人が触れるおそれがある場所)で接地線を保護するために使用する保護管として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気設備の技術基準の解釈第17条等により、第1種〜第3種接地工事の接地線で人が触れるおそれがある場所に施設する場合は、地下75cmから地表上2mまでの部分を合成樹脂管等の絶縁効力のある保護管で覆わなければなりません。金属管は導電性があり感電防止に適さず、CD管は紫外線や機械的保護の面から露出施設が禁止されています。
解き方
- 設問条件である「接地線に人が触れるおそれがある場所の保護管」の規定を確認する。
- 金属管(薄鋼・厚鋼)は導電性があり不適、CD管は露出配管不可であるため、耐候性と絶縁性をもつ硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 金属製の薄鋼電線管は導電性があり、接地線が接触した際に管自体が帯電して感電の危険があるため不適です。
- 選択肢 ロ不正解
- 厚鋼電線管も金属管であり、人が触れるおそれのある接地線の防護管としては認められません。
- 選択肢 ハ不正解
- CD管(非自己消火性)はコンクリート埋設専用であり、屋外の露出配管には使用できません。
- 選択肢 ニ正解
- 硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)は十分な絶縁性・耐候性・機械的強度をもち、防護管として適切です。
覚えるポイント
- 人が触れる場所の接地線防護には金属管ではなく合成樹脂管(VE管等)を用いる。
間違えやすいところ
- 金属管の方が頑丈だから良いと誤認しやすいが、絶縁性の観点から金属管は使用不可。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条(接地工事の施工方法)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 地絡継電器(GR)の図記号の判別
配線図 · 保護継電器 / 地絡継電器 / 新JIS記号
単線結線図において、零相変流器(ZCT)からの信号を受けて開閉器を遮断するために③に設置される地絡継電器(GR)の図記号として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
JIS C 0617における保護継電器の図記号では、長方形の枠内に入力物理量(電流I、電圧Uなど)と動作特性を表す比較演算子(過多なら「>」、不足なら「<」)を配置します。地絡保護継電器の場合は、電流記号に加えて正規の大地接地(アース)記号を配置して表現します。
解き方
- ③はPASのZCTと連動して地絡事故を検出する地絡継電器(GR)であることを把握する。
- 電流I、超過を表す「>」、そして正規の大地接地記号が描かれている「ニ」を選択する(「イ」はフレーム接地記号のため不可)。
- 選択肢 イ不正解
- 接地記号部分が大地接地ではなく等電位・フレーム接地記号になっているため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 長方形内に「I >」のみが記された過電流継電器(OCR)の図記号であるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 長方形内に「I <」が記された不足電流継電器(UCR)の図記号であるため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 電流「I」、超過「>」、大地接地記号が正しく組み合わされた地絡継電器(GR)の図記号です。
覚えるポイント
- GR(地絡継電器)の記号は「I」に「大地接地(アース)記号」と「>」が組み合わさる。
間違えやすいところ
- OCR(I >)とGR(I ⏚ >)の区別や、フレーム接地と大地接地の記号の違いに注意する。
出題の前提:JIS C 0617-7 電気用図記号(開閉装置、制御装置及び保護装置)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図における機器写真の鑑別(電力需給用計器用変成器)
配線図 · 高圧受電設備 / 電力需給用計器用変成器 / 計器用変成器 / 機器外観の鑑別
配線図2に示す高圧受電設備の単線結線図において、④で示す位置に設置する機器の外観写真として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電力需給用計器用変成器(VCT)は、電力会社が取引計量を行う電力量計(Wh)へ電圧・電流信号を供給するため、同一筐体内に計器用変圧器(VT)と計器用変流器(CT)を組み込んだ機器である。高圧受電設備の受電点近傍に配置され、外観は一般に頑丈な油入変成器の金属ケース形状を持つ。
解き方
- 配線図2の記号④が配置されている回路を確認し、計量器(Wh)に電圧および電流を供給する電力需給用計器用変成器(VCT)であることを特定する。
- 提示された写真の中から、VTとCTを一体化して油入変成器の構造を持つ電力需給用計器用変成器(VCT)の外観(写真イ)を選択する。
- 選択肢 イ正解
- 端子箱やブッシングを備えた油入箱形の電力需給用計器用変成器(VCT)であり、記号④の設置機器と一致するため正しい。
- 選択肢 ロ不正解
- 単相の高圧計器用変圧器(VT)の外観写真であり、④の電力需給用計器用変成器(VCT)ではない。
- 選択肢 ハ不正解
- 端子リード線が多数出ている計器用機器の写真であり、主回路の電力量測定に用いるVCTではない。
- 選択肢 ニ不正解
- 過電流継電器や電流計用に使用される計器用変流器(CT)の外観写真であり、④のVCTではない。
覚えるポイント
- 受電点直後のWh(電力量計)につながる変成器シンボルはVCT(電力需給用計器用変成器)である。
間違えやすいところ
- 単体のVT(計器用変圧器)やCT(計器用変流器)と、両者を一体化した箱形のVCTを混同しないようにする。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈および第一種電気工事士筆記試験配線図出題基準(JIS C 0617準拠)
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧電路の点検・停電作業に用いる計測器具(高圧検電器)の鑑別
配線図 · 高圧受電設備 / 検電確認 / 高圧検電器 / 安全用具
配線図2に示す高圧受電設備の単線結線図において、⑤で示す高圧母線部分の停電後の検電確認に用いるものとして、正しい写真を1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
高圧受電設備の点検等で電路を開放して作業を行う際は、感電防止のため回路が確実に無電圧状態となっていることを検電器によって確認しなければならない。公称電圧6600Vの高圧電路には、適切な絶縁耐力を有する絶縁棒と音響発光機構を備えた高圧用検電器を使用する。
解き方
- 配線図2の記号⑤が示す位置が高圧母線(公称電圧6600V)の電路であることを確認する。
- 高圧電路の充電有無(検電確認)に使用する器具が高圧検電器であることを導き出す。
- 選択肢の写真から、絶縁棒と音響発光部(拡大表示部分)を持つ高圧検電器(ニ)を選定する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧断路器(ディスコン)の開閉操作等に用いる操作棒の写真であり、検電機能は持たない。
- 選択肢 ロ不正解
- 低圧電路の充電確認に用いる低圧検電器の写真であり、高圧母線の検電には使用できない。
- 選択肢 ハ不正解
- 三相電路の相順(正相・逆相)を判定するための検相器の写真であり、検電確認用具ではない。
- 選択肢 ニ正解
- 十分な長さの絶縁パイプと音響・発光による検出部(拡大図)を備えた高圧検電器の写真であり、正しい。
覚えるポイント
- 高圧電路の作業前には、必ず高圧検電器を用いて無電圧であることを確認する。
間違えやすいところ
- 低圧用検電器を高圧電路に誤用すると絶縁破壊による感電事故の危険があるため、外観で見分けられるようにする。
出題の前提:労働安全衛生規則第339条(停電電路に対する措置)および高圧受電設備保安基準
出典:電気技術者試験センター『令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した令和4年度第一種電気工事士筆記試験【午後】の問題・解答資料です。

