学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
試験の概要
平行電線間に働く電磁力
電気理論 · 電磁気学 / アンペールの法則 / 電磁力
図のように、2本の長い直線状の電線が距離 d [m] 離れて平行に置かれている。両方の電線に直流電流 I [A] が互いに逆向きに流れている場合、電線間に働く電磁力として正しいものはどれか。
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解答
ハ
解説
平行に置かれた2本の電線間に働く単位長さ当たりの電磁力の大きさは、両電線に流れる電流の積(I1×I2)に比例し、電線間の距離 d に反比例します。また、電流の向きが同じときは互いに引き合う吸引力となり、電流の向きが互いに逆向きのときは反発力(斥力)となります。
解き方
- 両電線の電流がともに I [A] であるため、電磁力の大きさは I×I = I^2 に比例し、距離 d に反比例することから I^2/d に比例することを確認します。
- 電流の向きが「互いに逆方向」であるため、生じる磁界の向きとフレミングの左手の法則より電磁力は反発力となることを判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 電磁力の大きさは電流の2乗 I^2 に比例し、向きは逆方向電流なので吸引力ではなく反発力です。
- 選択肢 ロ不正解
- 距離 d に対する依存性は反比例(1/d)であり、d^2 には反比例しません。
- 選択肢 ハ正解
- 平行導線間の電磁力は電流の2乗 I^2 に比例し電線間距離 d に反比例し、逆向きの電流間には反発力が働くため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 電磁力は距離の2乗ではなく距離 d に反比例し、向きは吸引力ではなく反発力となります。
覚えるポイント
- 平行電流の電磁力は同方向で吸引力、逆方向で反発力となり、大きさは I^2/d に比例します。
間違えやすいところ
- クーロンの法則(距離の2乗に反比例)と混同して d^2 と誤認しないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の基礎理論(電磁気学・アンペールの力)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
直流合成回路における分流計算
配電理論 · 直流回路 / オームの法則 / キルヒホッフの法則 / 分流
直流電源 90 V を含む回路において、並列および直列に接続された抵抗群がある。図の回路において、抵抗 3 Ω に流れる電流 I3 の値 [A] として、正しいものはどれか。
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解答
ハ
解説
直流直並列回路では、まず並列部分の合成抵抗を計算して全体の等価抵抗を求め、電源から供給される全電流を導出します。その後、並列分岐点における分流比(抵抗値の逆比)または各分岐端子の電圧降下を用いて目的の枝電流を求めます。
解き方
- 上部の並列接続された2本の 6 Ω 抵抗の合成抵抗を求めます:R1 = 6 / 2 = 3 Ω。
- 後段の 6 Ω と 3 Ω の並列部分の合成抵抗を求めます:R2 = (6 × 3) / (6 + 3) = 18 / 9 = 2 Ω。
- 回路全体の合成抵抗を求めます:R_total = R1 + R2 = 3 + 2 = 5 Ω。
- 電源 90 V から流出する全電流を求めます:I_total = 90 / 5 = 18 A。
- 後段の並列部分で抵抗 3 Ω に流れる電流 I3 を分流計算で求めます:I3 = 18 × (6 / (6 + 3)) = 12 A。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果は 12 A であり、3 A は分流計算または合成抵抗の算出を誤った値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 計算結果は 12 A であり、9 A は抵抗 3 Ω に流れる電流値として誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 全電流 18 A が 6 Ω と 3 Ω の並列枝に分流し、3 Ω には 18 × (6/9) = 12 A が流れるため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 18 A は回路全体の全電流 I_total であり、抵抗 3 Ω の枝電流ではありません。
覚えるポイント
- 並列回路の分流比は抵抗値の逆比となり、小さい抵抗側により多くの電流が流れます。
間違えやすいところ
- 回路全体の全電流 18 A をそのまま枝電流の解答として選んでしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:電気設備の基礎理論(直流回路理論)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
周波数変化に伴うLC直列回路のインピーダンス
電気理論 · 交流回路 / 誘導性リアクタンス / 容量性リアクタンス / インピーダンス
電源電圧 100 V、周波数 50 Hz のとき、誘導性リアクタンス XL = 0.6 Ω、容量性リアクタンス XC = 12 Ω である直列回路がある。この回路の電源を電圧 100 V のまま周波数 60 Hz に変更した場合、回路のインピーダンス [Ω] の値として最も近いものはどれか。
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解答
イ
解説
誘導性リアクタンスは周波数に比例し(XL = 2πfL)、容量性リアクタンスは周波数に反比例します(XC = 1/(2πfC))。抵抗成分のない LC 直列回路における合成インピーダンスの大きさは、両リアクタンスの差の絶対値 Z = |XL - XC| で求められます。
解き方
- 周波数が 50 Hz から 60 Hz へ 60/50 = 1.2 倍になることを確認します。
- 60 Hz における誘導性リアクタンス XL' を計算します:XL' = 0.6 × 1.2 = 0.72 Ω。
- 60 Hz における容量性リアクタンス XC' を計算します:XC' = 12 × (50 / 60) = 10 Ω。
- 直列回路のインピーダンス Z = |XL' - XC'| = |0.72 - 10| = 9.28 Ω を算出します。
- 選択肢 イ正解
- 60 Hz でのリアクタンスは XL' = 0.72 Ω、XC' = 10 Ω であり、直列インピーダンスは 10 - 0.72 = 9.28 Ω となるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 11.7 Ω は周波数変化の計算やリアクタンスの合成を誤った値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 16.9 Ω は周波数の比例・反比例関係を取り違えた場合などに生じる誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 19.9 Ω はリアクタンスの位相差を考慮せず加算するなどした誤った計算結果です。
覚えるポイント
- XL は周波数 f に比例し、XC は周波数 f に反比例します。
間違えやすいところ
- 容量性リアクタンスも周波数に比例すると勘違いして 12×1.2 = 14.4 Ω と計算してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:電気設備の基礎理論(単相交流回路)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
直流および交流印加時のRL直列回路計算
電気理論 · 交流回路 / 直流回路 / RL直列回路 / インピーダンス
抵抗 R [Ω] とリアクタンス X [Ω] の直列回路がある。この回路に直流電圧 80 V を加えたとき 20 A の電流が流れた。次に正弦波交流電圧 100 V を加えたときにも 20 A の電流が流れた。このときのリアクタンス X [Ω] の値として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
直流回路においてリアクタンス成分はインピーダンスとして寄与しないため、電流を妨げるのは抵抗 R のみとなります。一方、正弦波交流回路では合成インピーダンス Z = √(R^2 + X^2) によって電流値が決まります。
解き方
- 直流電圧 80 V 印加時に 20 A 流れた条件から抵抗 R を求めます:R = V_dc / I_dc = 80 / 20 = 4 Ω。
- 正弦波交流電圧 100 V 印加時に 20 A 流れた条件からインピーダンス Z を求めます:Z = V_ac / I_ac = 100 / 20 = 5 Ω。
- インピーダンスの定義式 Z = √(R^2 + X^2) を変形し、リアクタンス X を求めます:X = √(5^2 - 4^2) = √(25 - 16) = √9 = 3 Ω。
- 選択肢 イ不正解
- X = 3 Ω であり、2 Ω は計算過程の誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- R = 4 Ω、Z = 5 Ω より X = √(5^2 - 4^2) = 3 Ω となるため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 4 Ω は直流印加時の測定から得られる抵抗 R の値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 5 Ω は交流回路における全体のインピーダンス Z の値です。
覚えるポイント
- 直流ではリアクタンスは0として働き抵抗のみ、交流では Z = √(R^2 + X^2) となります。3:4:5 の直角三角形が典型です。
間違えやすいところ
- 直流時にもリアクタンスが影響すると考えたり、Z と X を混同して 5 Ω と答えてしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:電気設備の基礎理論(交流・直流回路)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
対称三相交流回路(スター結線)の諸量計算
配電理論 · 三相交流回路 / スター結線 / 線電流 / 有効電力 / 無効電力
線間電圧 200 V の対称三相3線式交流電源に、各相が抵抗 8 Ω と誘導性リアクタンス 6 Ω の直列回路からなるスター結線(Y結線)の負荷が接続されている。この回路に関して記述として誤っているものはどれか。
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解答
ロ
解説
スター(Y)結線では、線間電圧 V と相電圧 Vp の関係は V = √3 Vp(Vp = V/√3)であり、線電流 I は相電流 Ip と等しくなります(I = Ip)。回路全体の消費電力(有効電力)は P = 3・Ip^2・R = √3・V・I・cosθ、無効電力は Q = 3・Ip^2・X = √3・V・I・sinθ で求められます。
解き方
- 1相当たりのインピーダンス Z を計算します:Z = √(8^2 + 6^2) = 10 Ω(記述イは正しい)。
- 負荷の相電圧 Vp を求めます:Vp = 200 / √3 V。
- 相電流 Ip(=線電流 I)を求めます:I = Ip = Vp / Z = (200 / √3) / 10 = 20 / √3 A ≒ 11.55 A(10 A ではないため記述ロは誤り)。
- 回路全体の消費電力 P を計算します:P = 3 × Ip^2 × R = 3 × (20/√3)^2 × 8 = 3 × (400/3) × 8 = 3200 W(記述ハは正しい)。
- 回路全体の無効電力 Q を計算します:Q = 3 × Ip^2 × X = 3 × (20/√3)^2 × 6 = 3 × (400/3) × 6 = 2400 var(記述ニは正しい)。
- 選択肢 イ不正解
- Z = √(8^2 + 6^2) = 10 Ω であり、記述は正しいです。
- 選択肢 ロ正解
- 相電圧は 200/√3 V なので線電流は I = (200/√3)/10 = 20/√3 A(約 11.55 A)であり、10 A とする記述は誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 消費電力 P = 3 × (20/√3)^2 × 8 = 3200 W であり、記述は正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 無効電力 Q = 3 × (20/√3)^2 × 6 = 2400 var であり、記述は正しいです。
覚えるポイント
- スター結線では相電圧=線間電圧/√3、線電流=相電流です。三相電力は 3×Ip^2×R で計算すると √3 の処理が簡単です。
間違えやすいところ
- 相電圧と線間電圧を取り違え、線電流を単に 200 / (2×10) や 100/10 = 10 A などと誤って計算してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:電気設備の基礎理論(三相交流回路)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相2線式配電線路の電圧降下と電力損失
配電理論 · 配電線路 / 単相2線式 / 電圧降下 / 電力損失
単相2線式の配電線路で、電源(送電端電圧 210 V)から抵抗負荷A(負荷電流 20 A)および抵抗負荷B(負荷電流 10 A)に電力を供給している。電線1線当たりの抵抗値が各区間 0.1 Ω、線路リアクタンスは無視できるものとするとき、負荷Bの両端の電圧 VB [V] と配電線路の全電力損失 PL [W] の組合せとして正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
単相2線式線路では往復2本の電線が存在するため、区間ごとの電圧降下は ΔV = 2・I・r、線路損失は P = 2・I^2・r で計算します。各区間に流れる電流は、その区間より下流にあるすべての負荷電流の合計となります。
解き方
- 各区間の線路電流を求めます:電源〜A間は I1 = 20 + 10 = 30 A、A〜B間は I2 = 10 A。
- 電源〜A間の電圧降下を計算します:ΔV1 = 2 × I1 × r = 2 × 30 × 0.1 = 6.0 V。
- A〜B間の電圧降下を計算します:ΔV2 = 2 × I2 × r = 2 × 10 × 0.1 = 2.0 V。
- 負荷Bの端子電圧を計算します:VB = 210 - (ΔV1 + ΔV2) = 210 - (6.0 + 2.0) = 202 V。
- 全線路の電力損失を計算します:PL = 2 × I1^2 × r + 2 × I2^2 × r = 2 × 30^2 × 0.1 + 2 × 10^2 × 0.1 = 180 + 20 = 200 W。
- 選択肢 イ不正解
- 電圧 VB = 202 V は正しいですが、全線路損失 PL = 200 W であるため誤りです(100 W は片道1線分のみ計算した値です)。
- 選択肢 ロ正解
- 負荷Bの電圧降下合計は 8 V で VB = 202 V、全線路の電力損失は 180 + 20 = 200 W となるため正しい組合せです。
- 選択肢 ハ不正解
- VB = 206 V は A〜B 間の降下や片道計算のみ考慮した誤りであり、損失も片道分のみの 100 W となっており誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 電力損失 PL = 200 W は正しいですが、VB は 202 V であるため誤りです。
覚えるポイント
- 単相2線式では往復2本の電線があるため、電圧降下は 2Ir、電力損失は 2I^2r となり、2倍することを忘れないようにします。
間違えやすいところ
- 電線1線当たりの損失 I^2r のまま計算して 90 + 10 = 100 W と誤答するミスが頻出です。
出題の前提:配電理論(単相2線式配電線路)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
負荷増設時の変圧器負荷容量(皮相電力)計算
配電理論 · 変圧器 / 皮相電力 / 力率 / ベクトル合成
ある変圧器に、有効電力 90 kW、無効電力 120 kvar、力率 60 %(遅れ)の負荷が接続されている。ここに新たに有効電力 70 kW、力率 100 %の負荷を増設した場合、この変圧器にかかる合計負荷容量 [kV・A] として正しいものはどれか。
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解答
ハ
解説
交流の電力合成では、有効電力同士(スカラー和)および無効電力同士(スカラー和)をそれぞれ合算した後、皮相電力 S = √(P_total^2 + Q_total^2) としてベクトル合成(直角三角形の斜辺)を計算します。皮相電力を直接足し合わせることはできません。
解き方
- 既設負荷の電力を整理します:P1 = 90 kW、Q1 = 120 kvar。
- 増設負荷は力率 100 % なので、P2 = 70 kW、Q2 = 0 kvar となります。
- 増設後の全有効電力を求めます:P_total = P1 + P2 = 90 + 70 = 160 kW。
- 増設後の全無効電力を求めます:Q_total = Q1 + Q2 = 120 + 0 = 120 kvar。
- 合計皮相電力 S を求めます:S = √(P_total^2 + Q_total^2) = √(160^2 + 120^2) = 40 × √(4^2 + 3^2) = 40 × 5 = 200 kV・A。
- 選択肢 イ不正解
- 100 kV・A は計算過程の誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 150 kV・A は既設負荷の皮相電力 √(90^2 + 120^2) = 150 kV・A 単体の値です。
- 選択肢 ハ正解
- 全有効電力 160 kW と全無効電力 120 kvar のベクトル合成より S = √(160^2 + 120^2) = 200 kV・A となるため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 280 は有効電力や無効電力を力率の考慮なしに単純加算(90 + 120 + 70 = 280)した誤りです。
覚えるポイント
- 皮相電力は直接足さず、有効電力(kW)同士と無効電力(kvar)同士をそれぞれ足してから直角三角形の合成を行います。
間違えやすいところ
- 既設皮相電力 150 kV・A に増設負荷 70 kW をそのまま足して 220 kV・A としたり、数値をそのまま足し算してしまう誤りに注意が必要です。
出題の前提:電気設備の基礎理論(交流電力・力率計算)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
変圧器タップ電圧変更に伴う二次電圧の変化
配電理論 · 変圧器 / タップ切換 / 変圧比 / 二次電圧調整
定格二次電圧が 210 V の配電用変圧器がある。変圧器の一次タップ電圧が 6 600 V のとき、二次電圧は 200 V であった。一次側の供給電圧が変わらないものとして、一次タップ電圧を 6 300 V に変更したときの二次電圧の変化として、最も近いものはどれか。
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解答
イ
解説
変圧器の一次タップ電圧 V_tap と実際の二次電圧 V2 の関係は、一次供給電圧を V1 とすると V2 = V1 × (定格二次電圧 / V_tap) となり、二次電圧は一次タップ電圧に反比例します。したがって、一次側の供給電圧が一定のとき、タップ電圧を下げると二次電圧は上昇します。
解き方
- 一次タップ電圧変更前の二次電圧は V2 = 200 V、タップ電圧は 6 600 V です。
- 一次タップ電圧を 6 300 V に下げた場合の新しい二次電圧 V2' を計算します:V2' = 200 × (6 600 / 6 300) = 200 × (22 / 21) ≒ 209.52 V。
- 電圧の変化分を求めます:ΔV2 = V2' - V2 = 209.52 - 200 = +9.52 V ≒ 約 10 V 上昇。
- 選択肢 イ正解
- 一次タップ電圧を下げると変圧比が変わり二次電圧は約 9.5 V(約 10 V)上昇するため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- タップ電圧を下げると二次電圧は上昇するため、降下するという記述は逆で誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 約 20 V 上昇は計算上の変化幅が過大であり誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- タップ電圧の引き下げによって二次電圧が降下することはなく誤りです。
覚えるポイント
- 一次タップ電圧を下げると二次電圧は上がり、一次タップ電圧を上げると二次電圧は下がります(反比例関係)。
間違えやすいところ
- タップ電圧を「下げた」ので二次電圧も「下がる」と直感的に勘違いしてしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:受変電設備の構造と配電理論(変圧器タップ調整)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
直列リアクトル付き高圧進相コンデンサの設備容量の計算
電気理論 · 進相コンデンサ / 直列リアクトル / 無効電力
線間電圧 V [V] の三相電源に接続された、誘導性リアクタンス 9 Ω の直列リアクトルと容量性リアクタンス 150 Ω のコンデンサからなる高圧進相コンデンサ設備がある。この回路の無効電力(設備容量)[var] を表す式として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
直列リアクトル付き進相コンデンサ回路では、容量性リアクタンスに対して誘導性リアクタンスが直列に打ち消し合うように作用します。そのため回路全体の等価リアクタンスは容量性リアクタンスから誘導性リアクタンスを減じた値となり、無効電力 Q は Q = V^2 / X に従って表されます。
解き方
- 問題で与えられた容量性リアクタンス 150 Ω と誘導性リアクタンス 9 Ω の差から、回路の合成リアクタンス X を X = 150 - 9 = 141 Ω として算出します。
- 電圧 V に対する無効電力の公式 Q = V^2 / X を適用し、分母に合成リアクタンス 141 を代入して Q = V^2 / 141 [var] を導きます。
- 選択肢 イ不正解
- リアクタンスを加算して 159 としている点、および分母を2乗している点が誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 無効電力の計算において分母のリアクタンスが2乗されているため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 容量性と誘導性のリアクタンスを加算(150 + 9 = 159)しているため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 容量性と誘導性の差である 150 - 9 = 141 Ω を分母とし、Q = V^2 / 141 と示しているため正しいです。
覚えるポイント
- 直列リアクトルはコンデンサの容量性リアクタンスを一部打ち消すため差をとる
- 無効電力 Q は電圧の2乗をリアクタンスで割った式(V^2 / X)で計算する
間違えやすいところ
- 誘導性と容量性のリアクタンスを足し算して分母を 159 としてしまう誤り
- 無効電力の式を電力公式と混同して分母のリアクタンスを2乗してしまう誤り
出題の前提:2019年度第一種電気工事士筆記試験問9の出題基準
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
かご形誘導電動機のスターデルタ始動法
電気機器 · 誘導電動機 / スターデルタ始動法 / 始動トルク
かご形三相誘導電動機のスターデルタ(Y-Δ)始動法に関する記述として、誤っているものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
三相かご形誘導電動機をY結線で始動すると、相電圧が線間電圧の 1/√3 倍となるため、相電流および線電流は全電圧始動時(Δ結線時)の 1/3 に低減されます。誘導電動機の発生トルクは相電圧の2乗に比例するため、始動トルクも同様に全電圧始動時の 1/3 倍へと低下します。
解き方
- Y結線始動時の各相巻線にかかる相電圧が、全電圧始動(Δ結線)時の 1/√3 倍になることを確認します。
- 誘導電動機のトルク特性式(トルクは電圧の2乗に比例)に基づき、始動トルクが (1/√3)^2 = 1/3 に低下することを導きます。
- 選択肢ロの「全電圧始動した場合と同じである」という記述が誤りであると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- Y-Δ始動法は、始動電流を抑えるために始動時はY結線とし、回転速度が上昇した後に定格運転用のΔ結線に切り換える始動法ですので記述は正しいです。
- 選択肢 ロ正解
- 始動トルクは全電圧始動(Δ結線)時の 1/3 倍に減少するため、「同じである」とする本記述は誤り(正解の選択肢)です。
- 選択肢 ハ不正解
- Y結線時の線電流は、Δ結線時の相電圧が 1/√3、線電流がさらに 1/√3 となるため、全電圧始動時の 1/3 倍に低減されますので記述は正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- Y結線の相電圧は線間電圧(定格電圧)の 1/√3 倍となるため、記述は正しいです。
覚えるポイント
- Y-Δ始動法における始動電流は全電圧始動時の1/3に低減する
- Y-Δ始動法における始動トルクも全電圧始動時の1/3に低減する
間違えやすいところ
- 始動トルクが相電圧と同じく 1/√3 倍になると勘違いする誤り(トルクは電圧の2乗に比例するため1/3倍)
- 線電流と相電流の変化比率を混同してしまう間違い
出題の前提:電気機器工学における三相誘導電動機の始動特性基準
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
電気絶縁材料の耐熱クラスの最高連続使用温度
配線器具・材料 · 耐熱クラス / 絶縁材料 / JIS規格
電気機器の絶縁材料の耐熱クラス(JIS C 4003)において、選択肢の中で最高連続使用温度 [℃] が最も高い指定文字を1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
JIS C 4003では、電気絶縁材料および絶縁システムの耐熱クラスを定めており、許容される最高温度の低い順から Y(90 ℃)、A(105 ℃)、E(120 ℃)、B(130 ℃)、F(155 ℃)、H(180 ℃)などに分類されています。
解き方
- JIS C 4003 に規定された各耐熱クラスの最高使用温度を整理します(Y: 90 ℃、A: 105 ℃、E: 120 ℃、F: 155 ℃)。
- 選択肢の中で温度が最も高いものを比較し、155 ℃ であるF種を選び出します。
- 選択肢 イ不正解
- A種の最高連続使用温度は 105 ℃ であり、F種(155 ℃)より低いため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- E種の最高連続使用温度は 120 ℃ であり、F種(155 ℃)より低いため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- F種の最高連続使用温度は 155 ℃ であり、提示された選択肢の中で最も高いため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- Y種の最高連続使用温度は 90 ℃ であり、選択肢の中で最も低いため誤りです。
覚えるポイント
- 耐熱クラスの許容温度順:Y(90) < A(105) < E(120) < B(130) < F(155) < H(180)
- ゴロ合わせ例:「ヤ(Y:90)エ(E:120)ボ(B:130)フ(F:155)ハ(H:180)」など
間違えやすいところ
- アルファベット順(A, B, E...)と耐熱温度の昇順が一致しない点での混同
- 最も低い Y種(90 ℃)を高いクラスと勘違いする誤り
出題の前提:JIS C 4003(電気絶縁材料及びシステムの耐熱性評価及び記号)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
電子レンジの加熱方式
電気応用 · 電熱 / 誘電加熱 / マイクロ波
電子レンジの加熱方式として、該当するものを1つ選べ。
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解答
イ
解説
高周波電界中に絶縁体(誘電体)を置くと、分子の分極が電界の反転に追従して激しく振動・回転し、内部摩擦による誘電損が生じて発熱します。これを誘電加熱(マイクロ波加熱)といい、食品を均一・急速に内部加熱する電子レンジに利用されています。
解き方
- 電子レンジで用いられているエネルギー源(周波数 2.45 GHz の高周波電界・マイクロ波)を確認します。
- 被加熱物が食品などの誘電体であり、誘電体損(誘電正接 tanδ)による発熱を利用していることから「誘電加熱」に分類されることを同定します。
- 選択肢 イ正解
- 電子レンジはマイクロ波による食品中の水分子の誘電損失を利用して発熱させるため、誘電加熱が正解です。
- 選択肢 ロ不正解
- 誘導加熱は電磁誘導による渦電流損やヒステリシス損を利用して金属を加熱する方式(IH調理器など)ですので誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 抵抗加熱は電気抵抗体に電流を流した際に生じるジュール熱を利用する方式(トースターや電熱器など)ですので誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 赤外線加熱は赤外線の放射・吸収を利用して表面を加熱する方式(電気ストーブなど)ですので誤りです。
覚えるポイント
- 電子レンジはマイクロ波による「誘電加熱」(水などの誘電体の摩擦熱)
- 電磁調理器(IH)は渦電流による「誘導加熱」(金属鍋の発熱)
間違えやすいところ
- 名称が似ている「誘電加熱」と「誘導加熱(IH)」を取り違えてしまう誤り
出題の前提:電熱工学における各種加熱方式の分類
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
鉛蓄電池の電解液
電気応用 · 蓄電池 / 鉛蓄電池 / 電解液
鉛蓄電池に使用される電解液として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
鉛蓄電池は代表的な二次電池(蓄電池)であり、正極板に二酸化鉛、負極板に海綿状鉛、電解液に希硫酸を使用します。放電時には両極とも硫酸鉛(PbSO4)に変化し、電解液中の硫酸が消費されて水が生成するため、放電に伴って電解液の比重が低下するという特徴があります。
解き方
- 鉛蓄電池の主要構成材料(正極板、負極板、電解液)を想起します。
- 電解液として希硫酸(H2SO4水溶液)が使われていることを確認し、選択肢ニを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 水酸化ナトリウム水溶液は鉛蓄電池の電解液としては使用されないため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 水酸化カリウム水溶液はアルカリ蓄電池(ニッケル・カドミウム蓄電池など)の電解液として使用されるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 塩化亜鉛水溶液はマンガン乾電池などの一次電池の電解液として使用されるため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 鉛蓄電池の電解液には希硫酸が使用されるため正しいです。
覚えるポイント
- 鉛蓄電池:正極=二酸化鉛、負極=鉛、電解液=希硫酸
- アルカリ蓄電池:電解液=水酸化カリウム水溶液
間違えやすいところ
- アルカリ蓄電池の電解液(水酸化カリウム)と混同してしまう誤り
出題の前提:電気化学・蓄電池設備に関する基本知識
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
計器写真の鑑別(照度計)
検査・測定 · 電気計測 / 照度計 / 写真鑑別
写真に示す測定器の名称として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
照度計は、作業面や空間の明るさ(照度、単位はルクス [lx])を測定する機器です。入射角特性を良好にするための白い拡散板(半球状受光窓)を備えた受光素子(受光部)と、測定値を表示する指示部から構成されます。
解き方
- 写真に写っている機器の先端部が白い半球状の受光素子であることを確認します。
- 指示計器の目盛盤や外観形状から、光の強さ(ルクス)を測定する照度計であると同定します。
- 選択肢 イ不正解
- 周波数計は交流の周波数を測定する計器であり、外観や入力部が異なるため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 白い半球状の受光部を備えており、明るさを測定する照度計であるため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 放射温度計は赤外線を検出するガンタイプなどの測定器であり、写真の形状とは異なるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 騒音計は音波を集音するためのマイクロホン(ウインドスクリーン付き)を備えており、異なるため誤りです。
覚えるポイント
- 受光部に白い半球状の受光窓(拡散板)がある計器は照度計
間違えやすいところ
- 騒音計の集音マイク部と照度計の受光窓を取り違えてしまう誤り
出題の前提:電気設備における測定器の写真鑑別
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
配管材料の鑑別(二種金属製線ぴ)
配線設計・工事 · 金属製線ぴ / レースウェイ / 材料写真鑑別
写真に示す材料の断面寸法(幅 40 mm、高さ 45 mm)を有する材料の名称として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
電気設備の技術基準の解釈において、金属製線ぴは幅が 5 cm 未満のものと規定されています。1種(薄型)と2種(レースウェイ形状、深底)があり、幅が 5 cm を超えるものは金属ダクトに分類されます。本問の寸法(幅 40 mm)は 5 cm 未満であるため二種金属製線ぴとなります。
解き方
- 拡大図の断面寸法を確認し、幅が 40 mm(4 cm)であり、5 cm 未満であることを確認します。
- 幅 5 cm 未満の断面形状から、金属ダクト(幅 5 cm 超)ではなく「二種金属製線ぴ(レースウェイ)」であることを特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 金属ダクトは幅が 5 cm を超えるものを指すため、幅 40 mm(4 cm)の本材料は該当せず誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 幅 40 mm(5 cm 未満)で照明器具等の支持・配線に用いられるレースウェイ形状であるため、二種金属製線ぴが正解です。
- 選択肢 ハ不正解
- フロアダクトは床面内に埋め込んで配線するためのダクトであり、形状が異なるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- ライティングダクトは内部に導電レールが組み込まれプラグインで器具を取り付ける材料であり、異なるため誤りです。
覚えるポイント
- 金属製線ぴ:幅 5 cm 未満(レースウェイは二種金属製線ぴ)
- 金属ダクト:幅 5 cm を超えるもの(厚さ 1.2 mm 以上の鉄板等)
間違えやすいところ
- レースウェイの外観を見て金属ダクトと混同してしまう誤り(幅 5 cm の境界で区別する)
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第162条(金属製線ぴ工事)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
水力発電所における発電用水の経路順序
発電・送配電 · 水力発電 / 水圧管路 / 水車
水力発電所において、発電用水が流れる経路の順序として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
水力発電所では、位置エネルギーを圧力・速度エネルギーに変換して水車を回し発電します。そのため、取水設備(取水口・導水路・水槽)で取り入れた水を、急勾配の管路(水圧管路)を通して水車発電機に導き、発電後の水を放水路・放水口から排出する構造になっています。
解き方
- 発電用水が最初に流入する設備が「取水口」であることを確認します。
- 高低差(落差)を利用して高圧の水流を水車に送る配管が「水圧管路」であることを確認します。
- 水流のエネルギーを回転力に変換する「水車」を通り、最終的に排出される「放水口」に至る順序「取水口 → 水圧管路 → 水車 → 放水口」を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 水車が取水口より前に配置されているため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 水圧管路は水車の上流に位置して高圧水を送るものであるため、水車の後に水圧管路が来る順序は誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 取水口から水圧管路を経て水車を回転させ、放水口から放水される順序となっており正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 取水口の前に水圧管路が配置されているため誤りです。
覚えるポイント
- 水力発電の水の流れ:取水口 →(導水路・水槽)→ 水圧管路 → 水車 → 放水口
間違えやすいところ
- 水車と水圧管路の前後関係を取り違えてしまう誤り
出題の前提:水力発電所の基本構成と水力設備体系
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
風力発電の特徴と風車の分類
発電設備 · 風力発電 / 水平軸風車 / 出力制御
風力発電に関する記述として、誤っているものはどれか。
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解答
ロ
解説
風車はその回転軸の向きにより、回転軸が地面と平行な水平軸形(プロペラ形など)と、地面と垂直な垂直軸形(ダリウス形、サボニウス形など)に大別されます。現在、風力発電で最も普及しているプロペラ形風車は水平軸形です。
解き方
- 風車の回転軸の方向による分類(水平軸形と垂直軸形)の定義を確認します。
- プロペラ形風車が水平軸風車であること、ならびに他の選択肢(出力変動、エネルギー変換、可変ピッチ制御)が正しい事実であることを判定します。
- 選択肢 イ不正解
- 風速や風向などの自然条件は絶えず変動するため、発電出力の変動が大きいという記述は正しいです。
- 選択肢 ロ正解
- プロペラ形風車は回転軸が風向きと平行な水平軸形風車であるため、「垂直軸形風車である」とする本記述は誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 風の持つ運動エネルギーで風車を回し、発電機を駆動して電気エネルギーに変換するため正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- プロペラ形風車は翼のピッチ角を変化させる可変ピッチ機構などにより、風速に応じた出力調整が可能です。
覚えるポイント
- プロペラ形風車は「水平軸形風車」の代表例である
間違えやすいところ
- 垂直軸形風車(サボニウス形やダリウス形)と水平軸形風車(プロペラ形)の分類を取り違えること
出題の前提:電気設備技術基準および風力発電の基礎技術知識に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧電力ケーブルの損失
送配電設備 · 電力ケーブル / 電力損失 / 抵抗損 / 誘電損 / シース損
高圧ケーブルの電力損失として、該当しないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電力ケーブルで生じる主な電力損失には、導体の電気抵抗による抵抗損(銅損)、絶縁体に交流電圧が加わることで生じる誘電損、金属遮へい層(シース)に誘起される電流によるシース損の3種類があります。鉄損は磁気回路(鉄心)で生じる損失です。
解き方
- 電力ケーブルの構造(導体、絶縁体、金属遮へい層)で発生する損失の種類(抵抗損、誘電損、シース損)を整理します。
- 鉄損が変圧器等の鉄心で生じるヒステリシス損や渦電流損であるため、ケーブルの損失には含まれないことを確認します。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブル導体に負荷電流が流れることで生じるジュール熱損失(抵抗損)は、ケーブルの代表的な損失です。
- 選択肢 ロ不正解
- 交流電圧の印加によりケーブル絶縁体中に流れる漏れ電流・誘電分極による誘電損は、ケーブルの損失に該当します。
- 選択肢 ハ不正解
- 導体電流の電磁誘導によって金属シース(遮へい銅テープ等)に流れる循環電流や渦電流によるシース損は、ケーブルの損失に該当します。
- 選択肢 ニ正解
- 鉄損は変圧器や回転機などの鉄心で生じる損失であり、高圧電力ケーブルには鉄心が存在しないため該当しません。
覚えるポイント
- ケーブルの3大損失は「抵抗損」「誘電損」「シース損」
間違えやすいところ
- 変圧器の損失分類(銅損・鉄損)と電力ケーブルの損失分類を混同してしまうこと
出題の前提:高圧ケーブルの特性および電力系統工学基準に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
架空送電線路のがいし保護装置(アークホーン)
送配電設備 · アークホーン / がいし保護 / 架空送電線路
架空送電線路に使用されるアークホーンの記述として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
アークホーンは、がいしの両端に設けた角状の電極です。雷などによる異常電圧が生じた際、がいしの表面ではなくアークホーン間で閃絡(フラッシオーバ)を起こさせることで、放電アークの熱によるがいしの破損や電線の断線を防ぎます。
解き方
- 送電線路の各種付属機器(アークホーン、アーマロッド、ダンパ、スペーサ)の役割を確認します。
- 「がいしを雷の異常電圧から保護する」という目的を持つ機器がアークホーンであることを選択肢ハと照合します。
- 選択肢 イ不正解
- 電線の振動による素線切れを防止するために電線に巻き付ける器具は、アーマロッドの説明です。
- 選択肢 ロ不正解
- 微風振動を吸収するために電線に取り付けるおもりは、トーショナルダンパやストックブリッジダンパの説明です。
- 選択肢 ハ正解
- がいし連の両端に設け、雷インパルス電圧などによるアークをホーン間に誘導してがいしや電線を保護するため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 多導体の素線間の間隔を保持し、接触や損傷を防ぐために使用する器具はスペーサの説明です。
覚えるポイント
- アークホーン=がいしの両端で雷サージによる閃絡からがいしを保護する電極
間違えやすいところ
- アーマロッド(補強巻き線)やダンパ(振動吸収おもり)、スペーサ(多導体の間隔保持)と役割を混同すること
出題の前提:電気設備技術基準の解釈および架空電線路金具の標準仕様に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備用遮断器の遮断容量の選定
自家用受電設備 · 遮断容量 / 定格遮断電流 / 受電用遮断器 / 三相短絡電流
高圧受電設備の受電用遮断器の遮断容量を決定する場合に、必要なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
遮断器は通常の負荷電流を開閉するだけでなく、短絡事故発生時の極めて大きな短絡電流を安全に遮断する責務を有します。したがって、遮断容量(定格遮断電流)の選定には、電源側系統のインピーダンスから計算される受電点での最大短絡電流(三相短絡電流)の値が必須となります。
解き方
- 遮断器の「定格電流」と「遮断容量(定格遮断電流)」の決定要素の違いを識別します。
- 定格電流は最大負荷電流等に基づいて選定しますが、遮断容量は系統から供給される受電点の三相短絡電流に基づいて決定することを判断します。
- 選択肢 イ正解
- 事故時に遮断器が安全に遮断しなければならない最大事故電流は受電点の三相短絡電流であるため、遮断容量の決定に不可欠です。
- 選択肢 ロ不正解
- 変圧器容量は構内の負荷容量に関連しますが、受電用遮断器の系統側短絡容量を決定する根拠ではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 最大負荷電流は遮断器の「定格電流」を選定する基準であり、事故電流を遮断する「遮断容量」の決定基準ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 契約電力は受電設備の規模の指標ですが、電源側の短絡電流(遮断容量)を決定する直接的な要因ではありません。
覚えるポイント
- 遮断容量の選定には「受電点の三相短絡電流」が必要
間違えやすいところ
- 通常運転時の電流で決まる「定格電流(最大負荷電流より決定)」と、事故時に耐えうる「定格遮断電流(三相短絡電流より決定)」を混同すること
出題の前提:JIS C 4603(高圧交流遮断器)および高圧受電設備規程に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブルの水トリー劣化箇所
配線設計・材料 · CVTケーブル / 水トリー / 架橋ポリエチレン / 絶縁劣化
6 kV CVT ケーブルにおいて、水トリーと呼ばれる樹枝状の劣化が生じる箇所はどこか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVケーブル/CVTケーブル)において、絶縁体である架橋ポリエチレン(XLPE)中に水分が浸入し、交流電界が印加されると、電界集中部から水分を含んだ微細な空洞が樹枝状(トリー状)に成長する現象を水トリーと呼びます。放置すると絶縁破壊に至ります。
解き方
- CVTケーブルの構造要素(導体、架橋ポリエチレン絶縁体、遮へい銅テープ、ビニルシース)を確認します。
- 水トリーが絶縁材料の内部に生じる電気的・化学的劣化現象であることを想起し、絶縁体である架橋ポリエチレン内部を特定します。
- 選択肢 イ不正解
- ビニルシースは外装保護層であり、電界集中による水トリー劣化が生じる対象部位ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 遮へい銅テープは電界緩和・遮へいのための導電材料であり、水トリーは生じません。
- 選択肢 ハ正解
- 水トリーは、高電界と微量な水分の複合作用によって架橋ポリエチレン絶縁体内部に発生・進展する劣化現象です。
- 選択肢 ニ不正解
- 銅導体は電流を流す金属導体であり、絶縁破壊の元となる水トリー現象は発生しません。
覚えるポイント
- 水トリーはCVケーブルの「架橋ポリエチレン絶縁体」で発生する水分と電界による劣化現象
間違えやすいところ
- 外装シース(ビニル)や遮へい銅テープなどの金属・外被部分に発生すると誤認すること
出題の前提:電気設備技術基準およびCVケーブルの保守・劣化診断基準に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
写真機器の用途(アクティブフィルタ盤)
配電盤・受電盤機器 · アクティブフィルタ / 高調波抑制 / 機器識別
写真に示す機器の用途として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
写真に示されている盤は「アクティブフィルタ(高調波抑制装置)」です。インバータ機器等の非線形負荷から発生する高調波成分を検出し、逆位相の補償電流を出力して打ち消すことで、電源系統へ流出する高調波電流を抑制します。
解き方
- 問題の写真の外観を確認し、操作表示パネルやリアクトル・インバータ部を収めた高調波対策装置(アクティブフィルタ盤)であることを識別します。
- アクティブフィルタの主な目的が高調波電流の抑制(補償)であることを各選択肢の用途と照合します。
- 選択肢 イ不正解
- 大電流を小電流に変流する機器は変流器(CT)であり、本機器の用途ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 写真はアクティブフィルタ盤であり、負荷から発生する高調波と逆位相の電流を注入して高調波電流を抑制する用途に使用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 負荷の力率を改善する代表的な機器は高圧進相コンデンサです。
- 選択肢 ニ不正解
- 高電圧を低電圧に変圧する機器は変圧器(トランス)であり、本機器の用途ではありません。
覚えるポイント
- アクティブフィルタは逆位相の補償電流を注入して「高調波電流を抑制する」
間違えやすいところ
- 進相コンデンサ(力率改善)や変流器・変圧器(変流・変圧)と盤の役割を取り違えること
出題の前提:高調波抑制対策ガイドラインおよび高圧受電機器の仕様に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
受電設備の機器識別(電力需給用計器用変成器)
配電盤・受電盤機器 · VCT / 電力需給用計器用変成器 / 機器外観
写真に示す受電設備機器の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電力需給用計器用変成器(VCT: Combined Voltage and Current Transformer)は、高圧需要家の受電点において電力量計(Wh)で取引電力量を正確に計量するため、計器用変圧器(VT)と変流器(CT)を1つのタンクに一体化して収納した変成器です。
解き方
- 写真の機器の外観(上部に並ぶ高圧側端子ブッシング、油入密閉タンク構造、銘板)を確認します。
- VTとCTを一体化した電力需給用計器用変成器(VCT)の特徴と合致することを判定します。
- 選択肢 イ正解
- 写真の機器は電力取引のための計量器用として変圧器と変流器を一体化した電力需給用計器用変成器(VCT)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧交流負荷開閉器(LBS)は負荷電流の開閉を行う開閉機構・可動接触子・ヒューズ等を持つ機器であり、外観が異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- 三相変圧器は容量が大きく、低圧側大電流用端子や放熱器(フィン)等を備えており、本写真とは外観・用途が異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- 直列リアクトルは進相コンデンサ回路に直列に接続されるコイル機器であり、本写真のVCTとは形状が異なります。
覚えるポイント
- 写真のブッシング付き変成器=電力需給用計器用変成器(VCT)
間違えやすいところ
- 一般の配電用変圧器や変流器単体、高圧開閉器と外観を取り違えること
出題の前提:JIS C 1731(計器用変成器)および受電設備標準図に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
人感センサスイッチの名称
配線器具・材料 · 熱線式自動スイッチ / 人感センサ / スイッチ
人体の体温を検知して自動的に開閉するスイッチで、玄関の照明などに用いられるスイッチの名称はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
熱線式自動スイッチ(人感センサスイッチ)は、人や動物から放射される赤外線(熱線)の移動による温度変化を検知して接点を閉じ、設定時間経過後に自動開放する開閉器です。主に玄関、廊下、トイレなどの照明制御に広く利用されています。
解き方
- 問題文の条件「人体の体温を検知して自動的に開閉する」に着目します。
- 各種スイッチの動作原理(熱線検知、明暗検知、遠隔操作、遅れてOFF)を比較し、熱線式自動スイッチを特定します。
- 選択肢 イ正解
- 人体の体温から放射される赤外線(熱線)を検知して照明を自動点滅させるスイッチの名称として正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 自動点滅器は周囲の明るさ(照度)を検知して自動で点滅させるスイッチ(明暗センサ)です。
- 選択肢 ハ不正解
- リモコンセレクタスイッチは手動で複数回路のリモコンリレーを選択・遠隔操作するためのスイッチです。
- 選択肢 ニ不正解
- 遅延スイッチは手動で押した後、一定時間遅れて自動的にOFFになる換気扇用などのスイッチです。
覚えるポイント
- 人体の体温(赤外線)検知=熱線式自動スイッチ(人感スイッチ)
間違えやすいところ
- 周囲の照度で動作する「自動点滅器(EEスイッチ)」と混同すること
出題の前提:JIS C 8304(屋内配線用小形スイッチ)に基づく
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧配電盤へのケーブル端末処理・接続工具
配線工事・工具 · 端末処理工具 / ケーブル工事 / 配電盤施工
低圧配電盤にCVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)またはCVTケーブルを接続する工事において、一般的に使用しない工具として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
大径のケーブル端末接続作業では、シースや絶縁体の剥ぎ取りに電工ナイフ、圧着端子の接続に油圧式圧着工具、端子ボルトの適正締め付けトルク管理にトルクレンチを使用します。一方、油圧式パイプベンダは金属電線管を曲げるための工具です。
解き方
- 低圧配電盤へのCVケーブル・CVTケーブル接続に必要な作業内容(皮むき・圧着・締め付け固定)を整理する。
- 提示された各工具の用途を照合し、金属管の曲げ加工用である油圧式パイプベンダを不要な工具として選定する。
- 選択肢 イ不正解
- 幹線に用いる太いケーブル導体に圧着端子を圧着施工するため、油圧式圧着工具が使用されます。
- 選択肢 ロ不正解
- ケーブルのビニルシースや架橋ポリエチレン絶縁体を剥ぎ取る作業において、電工ナイフが使用されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 配電盤の銅帯(バスバー)やブレーカ端子に端子を規定のトルクで確実に締め付けるため、トルクレンチが使用されます。
- 選択肢 ニ正解
- 油圧式パイプベンダは金属管(厚鋼電線管など)の曲げ加工に用いる工具であり、ケーブル接続作業には使用しません。
覚えるポイント
- パイプベンダは金属管の曲げ工具であり、ケーブル接続作業には用いない。
間違えやすいところ
- トルクレンチは配電盤のボルト締め付けトルク確認に必須の工具であることを見落としやすい。
出題の前提:電気設備技術基準・内線規程に基づく低圧配電盤内ケーブル端末処理および接続施工法
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
爆燃性粉じん危険場所の金属管工事材料
特殊場所の施設 · 爆燃性粉じん場所 / 防爆工事 / 金属管工事材料
爆燃性粉じんのある危険場所において、金属管工事により施工する場合に使用できない材料の写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
爆燃性粉じん(マグネシウム、アルミニウム粉など)が存在する危険場所では、電気設備の火花等による粉じん爆発を防止するため、金属管工事には厚鋼電線管を使用し、接合部は5山以上のねじかん合とするなど防爆性能を満たす材料・器具を用いなければなりません。
解き方
- 爆燃性粉じん場所での工事基準(厚鋼電線管の使用、ねじかん合5山以上、防爆構造の器具使用)を確認する。
- 写真の各材料を確認し、薄鋼電線管用またはねじなし電線管用である非防爆形ボックス(ロ)が使用不可であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 厚鋼電線管用ノーマルベンドは両端にねじが切られており、厚鋼電線管と有効に5山以上ねじ結合できるため使用可能です。
- 選択肢 ロ正解
- 写真の器具は薄鋼電線管用またはねじなし用露出ボックスであり、厚鋼電線管の5山以上のねじ結合や粉じん防爆構造を満たさないため使用できません。
- 選択肢 ハ不正解
- 厚鋼電線管用のねじ込み式ユニバーサル(エルボ形フィッティング)であり、厚鋼電線管に適合し使用可能です。
- 選択肢 ニ不正解
- 防爆構造の丸形露出ボックス(シーリングフィッティング/丸形端子箱)であり、危険場所の配線工事に使用可能です。
覚えるポイント
- 爆燃性粉じん場所の金属管工事は「厚鋼電線管」を用い「5山以上ねじ結合」が原則。
間違えやすいところ
- 金属管工事であれば薄鋼電線管やねじなし電線管も危険場所で使えると誤認しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第176条(粉じん防爆・爆燃性粉じん場所の施設基準)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
接地工事の施工基準
接地工事 · 接地線の防護 / 接地極の共用 / C種・D種接地工事
接地工事に関する記述として、電気設備の技術基準の解釈に適合しない不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気設備の技術基準の解釈第17条等において、人が触れるおそれのある場所で接地線を保護する場合は、地下75cmから地表面上2mまでの部分を「合成樹脂管等の絶縁物」で覆うことと定められています。金属管を使用すると誘導によるインピーダンス増加や発熱の要因となります。
解き方
- 接地線の保護方法に関する基準(地下75cmから地表上2mまで、非金属の合成樹脂管等を使用)を確認する。
- イの「金属管で保護した」という記述が基準に反しているため、不適切と判断する。
- 選択肢 イ正解
- 接地線の防護には合成樹脂管などの金属製以外の絶縁管を使用しなければならないため、金属管で保護した記述は不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 接地抵抗値の低い側の規定値(A種の10Ω以下)を満たせば、避雷器用を除き接地極を共用することが認められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 接地極として用いる銅板は厚さ0.7mm以上、面積900cm²(片面)以上などと規定されており、900mm×900mm×1.6mmの銅板の使用は適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 300Vを超える低圧用機器・金属管にはC種接地工事(10Ω以下)を施すことが規定されており、記述は適切です。
覚えるポイント
- 接地線の立上り防護(地下0.75m〜地上2m)は合成樹脂管等の非金属製管で行う。
間違えやすいところ
- 機械的保護だから頑丈な金属管が良いと勘違いしやすいが、誘導発熱や感電防止のため金属製管は原則不可である。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条(接地工事等の施設基準)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
金属管工事の施設基準
配線工事 · 高圧屋内配線 / 金属管工事 / 接地工事
金属管工事の記述として、電気設備の技術基準の解釈に照らして不適切なものはどれか。
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解答
ロ
解説
高圧屋内配線は原則としてケーブル工事とし、電線管に収める場合であっても高圧ケーブルを用いなければなりません。高圧絶縁電線(高圧ピン碍子引き工事等で用いる電線)を金属管に直接引き通して施設することは禁止されています。
解き方
- 各選択肢の施工内容を高圧および低圧の技術基準と照合する。
- ロの高圧屋内配線において「高圧絶縁電線を金属管に収める」施工は基準上認められていない(原則ケーブル工事)ため不適切と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 金属管工事では直径3.2mm(アルミは4.0mm)以下の単線を使用できるため、直径2.6mmの絶縁電線を収める施工は適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 高圧屋内配線はケーブル工事などによって施設する必要があり、高圧絶縁電線を金属管に収めて施工することは禁止されています。
- 選択肢 ハ不正解
- 湿気の多い場所に金属管を施設する場合、防湿装置(パッキン付器具や水抜き穴の設置等)を施すことは適切な施工です。
- 選択肢 ニ不正解
- 使用電圧が300V以下の低圧金属管配線には、D種接地工事(100Ω以下)を施すこととされており適切です。
覚えるポイント
- 高圧屋内配線は原則としてケーブル工事であり、高圧絶縁電線を金属管内に通す工事は不可。
間違えやすいところ
- 低圧の金属管工事と同じ感覚で高圧絶縁電線も管内に引き通せると混同しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第159条(金属管工事)、第168条(高圧屋内配線等の施設)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
ケーブル工事およびキャブタイヤケーブルの施設基準
配線工事 · ケーブル工事 / キャブタイヤケーブル / 隠ぺい場所
使用電圧300V以下のケーブル工事等による低圧屋内配線において、電気設備の技術基準の解釈に適合しない不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
低圧屋内配線においてキャブタイヤケーブルを使用する場合、造営材に沿って取り付ける場合は「露出場所」または「点検できる隠ぺい場所」に限定されます。点検できない隠ぺい場所(壁内や天井内など点検不可な場所)に施設することは認められていません。
解き方
- ケーブル工事およびキャブタイヤケーブルの施設場所に関する法令基準を照合する。
- ニの「点検できない隠ぺい場所にビニルキャブタイヤケーブルを施設」が違反であるため不適切と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブル配線と弱電流電線やガス管等の他の工作物とは、接触しないように施設することが規定されており適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 丸形VVR/VVFケーブルを造営材の側面に沿って取り付ける場合の支持点間距離は2m以下(接触防護措置を施さない場合は規定による)であり、1.5mは適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 乾燥した場所で長さ4m以下の防護用金属管に収める場合、管のD種接地工事を省略できるため適切です。
- 選択肢 ニ正解
- キャブタイヤケーブルは点検できない隠ぺい場所に施設することは認められていないため、この記述は不適切です。
覚えるポイント
- キャブタイヤケーブルは「点検できない隠ぺい場所」への施設は不可。
間違えやすいところ
- 通常のケーブル(VVF等)は点検できない隠ぺい場所でも施設可能だが、キャブタイヤケーブルは不可である点を混同しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第164条(ケーブル工事)、第165条(キャブタイヤケーブル工事)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(UGS)の機能と特徴
高圧受電設備 · UGS / 地絡保護 / 短絡保護協調
受電設備断面図中の①に示す地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(UGS)に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
UGS(Underground Gas Switch / 地中線用負荷開閉器)は構内地絡事故を検出して自動開放し、配電系統への波及事故を防止します。負荷電流や地絡電流は遮断できますが、短絡電流の遮断能力(遮断容量)はないため、短絡電流が流れた場合は過電流ロック装置によりトリップをロックし、上流の変電所遮断器等に遮断させます。
解き方
- UGS(高圧交流負荷開閉器)が負荷電流および地絡電流の開閉器であり、遮断器(CB)ではない点を確認する。
- 短絡電流の遮断能力は有しておらず、過電流ロック機能で開閉器の破損を防ぐ構造であることを基に、ハを誤りと特定する。
- 選択肢 イ不正解
- UGSは零相変流器(ZCT)と地絡継電器(GR)を備え、地絡発生時に自動的に電路を開放(遮断)する機能を持っています。
- 選択肢 ロ不正解
- 短絡電流が流れた際に接点溶着や破損を生じないよう、短時間耐電流は系統の短絡電流以上のものを選定する必要があります。
- 選択肢 ハ正解
- 負荷開閉器であるUGSには短絡事故電流を遮断する能力はなく、遮断しようとすると爆発・破損するため、短絡遮断能力を必要とする記述は不適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 電力会社の配電系統保護リレーよりも先に動作して波及事故を防止するため、保護協調をとることが必須です。
覚えるポイント
- UGS/PASは負荷開閉器(LBS)の一種であり、地絡は遮断できるが「短絡電流は遮断できない(過電流ロック)」。
間違えやすいところ
- 「自動的に開閉する」ことから遮断器(CB)のように短絡電流も遮断できると誤認しやすい。
出題の前提:高圧受電設備規程・JIS C 4620(キュービクル式高圧受電設備)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
構内高圧地中引込線の施工方法
配線工事 · 地中電線路 / 埋設深さ / 直接埋設式
受電設備断面図中の②に示す構内の高圧地中引込線を施設する場合の施工方法として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
地中電線路を直接埋設式や管路式によって施設する場合、掘削等による損傷事故を防止するため、埋設表示シートや地上への埋設標の設置等により「物件の名称、管理者名および電圧」を見やすい箇所に表示する必要があります。線路の長さによってこの表示を省略できる規定はありません。
解き方
- 地中電線路の施設基準(埋設深さ、防護材、表示義務、金属管路の接地)を確認する。
- 直接埋設式における電圧等の埋設表示義務には線路長による省略規定がないため、ニを不適切と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 車両その他の重量物の圧力を受ける場所での直接埋設式では、堅ろうながい装付ケーブルを使用し、埋設深さを1.2m以上とするため適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧地中配線の防護用金属管路は地中に連続して接触しているため、接地工事を省略することができます。
- 選択肢 ハ不正解
- 地中電線管路として波付硬質合成樹脂管(FEP管)を使用することは広く認められている適切な施工です。
- 選択肢 ニ正解
- 地中電線路の埋設表示(電圧等の表示)は事故防止のために必須であり、電線路長が短い(20m)ことを理由に省略することは認められません。
覚えるポイント
- 地中埋設電線路には電圧・管理者等の表示が必須であり、長さによる省略規定はない。
間違えやすいところ
- 管路式防護鋼管は土壌と直接接触して接地極状態となるため接地省略が認められているが、これを施工不良と誤認しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第120条(地中電線路の施設基準)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
PF・S形主遮断装置の構成機器・不要機能
高圧受電設備 · PF・S形受電設備 / 高圧交流負荷開閉器 / 過電流ロック機能
受電設備断面図中の③に示すPF・S形の主遮断装置(高圧交流負荷開閉器:LBS)として、必要でないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
PF・S形受電設備の主遮断装置は、高圧交流負荷開閉器(LBS)と高圧限流ヒューズ(PF)を一体化したものです。短絡事故は大電流を高速遮断できる限流ヒューズが遮断し、ヒューズ溶断時にストライカが飛び出してLBSを3相一括引き外すことで欠相運転を防止します。過電流ロック機能は、短絡遮断機能のないPAS/UGS等が短絡電流で誤開放して破損するのを防ぐための機能であり、PF・S形には不要です。
解き方
- PF・S形主遮断装置の構成要素(LBS本体、限流ヒューズ、ストライカ引外し機構、絶縁バリア)を確認する。
- 短絡電流の遮断は限流ヒューズ自身が受け持つため、過電流ロック機能は不要(主遮断装置の機能ではない)と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 狭小なキュービクル内で相間短絡や対地絡を防止するため、相間および側面に絶縁バリアが必要です。
- 選択肢 ロ不正解
- 限流ヒューズ溶断時にヒューズのストライカピンの突出によりLBSをトリップさせ、欠相を防止する引外し装置が必要です。
- 選択肢 ハ正解
- 過電流ロック機能はPASやUGS等の気中開閉器で短絡遮断防止のために設けるものであり、限流ヒューズが短絡保護を受け持つPF・S形主遮断装置には必要ありません。
- 選択肢 ニ不正解
- PF・S形の主遮断装置において短絡電流を遮断するために、高圧限流ヒューズ(PF)は不可欠な構成部品です。
覚えるポイント
- PF・S形の短絡保護は限流ヒューズ(PF)が担うため、過電流ロック機能は不要(過電流ロックはPAS/UGS用)。
間違えやすいところ
- ストライカ引外し装置と過電流ロック機能の役割を取り違えやすい。
出題の前提:JIS C 4620(キュービクル式高圧受電設備)、内線規程
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
ケーブルラックの施工方法と接地工事
配線設計・施工方法 · ケーブルラック工事 / D種接地工事 / 防火区画貫通
高圧受電設備等の単線結線図・断面図において、図中の④に示すケーブルラックの施工に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ケーブルラック工事において、金属製ケーブルラックには原則として使用電圧に応じた接地工事(低圧ではD種またはC種接地工事)が必要です。金属管工事のような「乾燥した場所で4m以下」といった接地省略規定はケーブルラックには適用されません。
解き方
- ケーブルラックの接地に関する技術基準および内線規程の省略規定の有無を確認する。
- 金属製ケーブルラックには乾燥した場所を理由とする接地省略規定がないことを適用し、誤りである選択肢を特定する。
- 選択肢 イ正解
- 金属製ケーブルラックには、乾燥した場所であっても接地工事を省略できる規定は存在しないため誤り(正答)です。
- 選択肢 ロ不正解
- ケーブルラックはケーブル重量や外力に十分耐える構造とし、アンカーボルト等で堅固に支持して施設するため適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 同一ケーブルラック内に電灯幹線と動力幹線の低圧ケーブルを布設する場合、セパレータを設ける義務はないため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- ケーブルラックが防火区画である受電室の壁等を貫通する場合、建築基準法等に基づき延焼防止の耐火処理(貫通処理)が必要であるため適切です。
覚えるポイント
- ケーブルラック工事には乾燥した場所による接地省略規定がない。
間違えやすいところ
- 金属管工事の接地省略条件(乾燥した場所で4m以下など)と混同して省略できると誤認しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第164条(ケーブルラック工事)および内線規程
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧電路の絶縁耐力試験条件
検査・測定 · 絶縁耐力試験 / 直流試験電圧 / 最大使用電圧
図中の⑤に示す高圧受電設備の絶縁耐力試験に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
高圧電路(最大使用電圧7000V以下)の耐電圧試験は、最大使用電圧の1.5倍の交流電圧を電路と大地間に連続して10分間加えます。なお、直流で試験を行う場合は交流試験電圧の2倍(最大使用電圧の3.0倍)の直流電圧を印加します。
解き方
- 電気設備技術基準解釈における高圧電路の絶縁耐力試験電圧の規定(最大使用電圧の1.5倍)を確認する。
- 直流を用いて試験を行う場合の換算倍率が「交流試験電圧の2倍」であることを確認し、1.5倍としている記述を不適切と判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 7000V以下の電路の交流耐電圧試験は最大使用電圧の1.5倍の試験電圧を10分間印加するため正しい記述です。
- 選択肢 ロ正解
- 直流で試験を行う場合の試験電圧は交流の試験電圧の「2倍」であるため、1.5倍とする本記述は不適切(正答)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 長距離ケーブルの交流耐圧試験では対地静電容量による充電電流が大きくなるため、並列リアクトルを接続して電源容量を軽減することは適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 耐電圧試験の実施前後には1000V以上の絶縁抵抗計で測定を行い、健全性と安全を確認するため適切です。
覚えるポイント
- 直流による高圧電路の絶縁耐力試験電圧は交流試験電圧の2倍(最大使用電圧の3倍)。
間違えやすいところ
- 交流試験電圧の1.5倍という数値を直流の倍率と混同してしまいやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第15条(高圧電路等の絶縁耐力)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧電路の絶縁抵抗値および漏えい電流基準
検査・測定 · 絶縁性能 / 絶縁抵抗 / 漏えい電流
低圧屋内配線の開閉器又は過電流遮断器で区切ることができる電路ごとの絶縁性能として、電気設備の技術基準(解釈を含む)に適合するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
低圧電路の絶縁抵抗基準は、対地電圧150V以下で0.1MΩ以上、対地電圧150V超300V以下で0.2MΩ以上、使用電圧300V超で0.4MΩ以上と定められています。停電できない等の理由で漏えい電流により確認する場合は1mA以下である必要があります。
解き方
- 各選択肢の使用電圧および対地電圧から、電技解釈で要求される規定値(0.1MΩ、0.2MΩ、0.4MΩ、漏えい電流1mA)を整理する。
- 提示された測定値と基準値を比較し、基準をクリアしている選択肢を選定する。
- 選択肢 イ不正解
- 漏えい電流により絶縁性能を確認する場合の基準は1.0mA以下であるため、1.2mAは不適合です。
- 選択肢 ロ不正解
- 対地電圧150V以下の低圧電路の絶縁抵抗値は0.1MΩ以上必要なため、0.08MΩは不適合です。
- 選択肢 ハ不正解
- 対地電圧150V超300V以下の電路の絶縁抵抗値は0.2MΩ以上必要なため、0.17MΩは不適合です。
- 選択肢 ニ正解
- 使用電圧300V超の低圧電路の絶縁抵抗値は0.4MΩ以上必要であり、0.43MΩは適合しています。
覚えるポイント
- 低圧絶縁抵抗:対地150V以下0.1MΩ、150V超300V以下0.2MΩ、300V超0.4MΩ、漏えい電流1mA以下。
間違えやすいところ
- 使用電圧と対地電圧(3相3線200Vは対地電圧200Vで0.2MΩ以上)を取り違えやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第14条(電路の絶縁性能)および電気設備技術基準 第58条
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の停電作業時における短絡接地器具の取扱い
保安・安全管理 · 短絡接地器具 / 停電作業 / 安全作業手順
高圧受電設備の年次点検において、電路を開放して作業を行う場合は、感電事故防止の観点から作業箇所に短絡接地器具を取り付けて安全を確保するが、この場合の作業方法として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
短絡接地器具は万が一の誤通電や他線からの誘導等による感電を防止するために取り付けます。取り付ける際は「接地側を先、電路側を後」に接続し、取り外す際は逆順の「電路側を先、接地側を後」に外すことで、電路側を取り扱う間常に接地が効いた状態を保ちます。
解き方
- 短絡接地器具の装着・脱着手順(取付:接地側→電路側、取外:電路側→接地側)を思い出す。
- 選択肢ニにおいて「接地側金具を先に外す」と記載されている点を作業安全手順に反する誤りと判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 接地器具を取り付ける前に検電器で無充電状態(停電)を確認することは安全上必須であり適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 取り付け時は人体を保護するため、まず接地側を確実に接続してから電路側に接続するため適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 誤送電の防止や周囲への周知のため「短絡接地中」の標識を掲示することは安全上適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 取り外し時は電路側金具を先に外し、最後に接地側金具を外すのが正しい手順であるため誤り(正答)です。
覚えるポイント
- 短絡接地の接続は「接地側が先」、取り外しは「電路側が先」。
間違えやすいところ
- 取付順序と取外順序が同じ手順(常に接地側から触るなど)であると勘違いしやすい。
出題の前提:高圧受電設備規程および電気保安管理業務規程等における停電作業安全規則
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
D種接地工事の技術基準
保安・法令 · D種接地工事 / 接地抵抗値 / みなし接地
電気設備の技術基準の解釈において、D種接地工事に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
D種接地工事の接地抵抗値は原則100Ω以下(0.5秒以内に自動遮断する漏電遮断器を施設する場合は500Ω以下)です。金属体と大地との間の電気抵抗値がこの規定値(100Ωまたは500Ω)以下であれば、D種接地工事を施したものとみなされます(みなし接地)。10Ω以下はA種接地工事等の基準です。
解き方
- 電技解釈第29条における接地工事の種類と接地抵抗値の規定(D種は100Ω以下、0.5秒以内遮断で500Ω以下)を確認する。
- 金属体と大地の間の電気抵抗値による「みなし接地」の規定値もD種の場合は100Ω以下であることを適用し、10Ω以下としているイを誤りと判定する。
- 選択肢 イ正解
- D種接地工事のみなし接地抵抗値は100Ω以下(または500Ω以下)であるため、「10Ω以下」とする本記述は誤り(正答)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 低圧電路で地絡時に0.5秒以内の遮断装置を施設する場合、D種接地抵抗値は500Ω以下に緩和されるため正しい記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- D種接地工事の基本となる接地抵抗値は100Ω以下であるため正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- 接地線は故障電流を安全に通じる十分な太さと強度を持つ必要があるため正しい記述です。
覚えるポイント
- D種接地の基準値は100Ω以下(0.5秒以内遮断器付きで500Ω以下)、みなし接地も同値。
間違えやすいところ
- A種接地の10Ω以下やC種接地の10Ω以下(緩和時500Ω)の数値をD種と混同しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条(接地工事の種類及び施設方法)および第29条(機械器具の鉄台及び外箱の接地)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
自家用電気工作物における特殊な電気工事の従事資格
保安・法令 · 電気工事士法 / 特種電気工事資格者 / ネオン工事 / 非常用予備発電装置工事
電気工事士法において、自家用電気工作物(最大電力500 kW未満の需要設備)に係る電気工事のうち「ネオン工事」又は「非常用予備発電装置工事」に従事することのできる者はどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
自家用電気工作物における特殊電気工事(ネオン用設備に関する工事、非常用予備発電装置に関する工事)は専門性が高いため、第一種電気工事士免状を有する者であっても従事できず、経済産業大臣から「特種電気工事資格者証」の交付を受けた特種電気工事資格者のみが従事できます。
解き方
- 電気工事士法における「特殊電気工事」の範囲(ネオン工事、非常用予備発電装置工事)を確認する。
- 特殊電気工事に従事可能な資格は第一種電気工事士ではなく「特種電気工事資格者」であることを適用する。
- 選択肢 イ不正解
- 認定電気工事従事者は簡易電気工事(自家用電気工作物のうち600V以下の低圧部分)に従事できる資格であり該当しません。
- 選択肢 ロ正解
- 自家用電気工作物のネオン工事や非常用予備発電装置工事は特殊電気工事であり、特種電気工事資格者が従事できます。
- 選択肢 ハ不正解
- 第一種電気工事士であっても、特種電気工事資格者証の交付を受けていなければ特殊電気工事には従事できません。
- 選択肢 ニ不正解
- 第二種電気工事士は実務経験年数にかかわらず一般用電気工作物の工事が範囲であり、自家用の特殊電気工事には従事できません。
覚えるポイント
- 自家用電気工作物のネオン工事・非常用予備発電装置工事には特種電気工事資格者が必要。
間違えやすいところ
- 第一種電気工事士なら自家用電気工作物のすべての工事に従事できると誤解しやすい。
出題の前提:電気工事士法 第2条、第3条および第5条の6(特種電気工事資格者証)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事業法における事業者の義務と適正管理
保安・法令 · 電気工事業法 / 主任電気工事士 / 標識の掲示 / 帳簿の保存
電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)において、誤っていないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気工事業法では、登録電気工事業者の代表者個人に電気工事士資格は要求されず、営業所ごとに主任電気工事士を選任して配置することが義務付けられています。また、PSE表示のない電気用品の使用禁止、施工場所への標識掲示、帳簿の5年間保存などが義務付けられています。
解き方
- 電気工事業法における電気用品の使用制限、標識の掲示義務、帳簿の保存年限(5年)を確認する。
- 代表者の資格要件について、代表者自身が電気工事士資格を持つ必要はない(主任電気工事士を置けばよい)という規定から、ニが正しいと判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 主任電気工事士の指示であっても、電気用品安全法の表示(PSE等)が付されていない電気用品を使用してはならないため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 施工場所への標識(氏名や登録番号等)の掲示は工期の長さにかかわらず義務付けられているため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気工事業者が備えるべき帳簿(業務の記録)の保存期間は5年間と定められているため、3年で廃棄した行為は誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 登録電気工事業者の代表者本人は電気工事士である必要はなく、営業所ごとに主任電気工事士を置けばよいため正しい記述です。
覚えるポイント
- 電気工事業者の代表者は資格不要(主任電気工事士を置く)、帳簿の保存期間は5年間。
間違えやすいところ
- 工期が短い現場なら標識掲示が免除されると誤解しやすい。
出題の前提:電気工事業の業務の適正化に関する法律 第6条、第24条、第25条、第26条
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
電気用品安全法における特定電気用品の区分
保安・法令 · 電気用品安全法 / 特定電気用品 / 配線器具 / スイッチボックス
電気用品安全法の適用を受けるもののうち、特定電気用品でないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気用品安全法において、特に危険や障害の発生するおそれが高い116品目が「特定電気用品(ひし形PSE)」として指定されています。配線器具(コンセント、スイッチ等)やケーブル(100mm2以下)などは特定電気用品ですが、金属製・合成樹脂製の電線管やボックス類は「特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)」に区分されます。
解き方
- 各選択肢の機器・材料が特定電気用品(ひし形PSE)か特定電気用品以外(丸形PSE)かを分類する。
- 合成樹脂製スイッチボックスが特定電気用品以外の電気用品に該当することを特定する。
- 選択肢 イ正解
- 合成樹脂製スイッチボックスは「特定電気用品以外の電気用品」に該当するため、特定電気用品ではないものとして正答です。
- 選択肢 ロ不正解
- タイムスイッチは点滅器等の配線器具に分類され、特定電気用品に指定されています。
- 選択肢 ハ不正解
- 差込み接続器(コンセントやプラグ)は配線器具として特定電気用品に指定されています。
- 選択肢 ニ不正解
- 導体断面100mm2以下の600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル等の低圧ケーブルは特定電気用品に指定されています。
覚えるポイント
- 電線管やボックスなどの管・支持材類は特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)。
間違えやすいところ
- スイッチボックスとタンブラスイッチ(特定電気用品)を混同しやすい。
出題の前提:電気用品安全法施行令 別表第一(特定電気用品)および別表第二(特定電気用品以外の電気用品)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 押しボタンスイッチの図記号
配線図 · シーケンス制御 / JIS図記号 / 押しボタンスイッチ
図に示す三相誘導電動機のY-Δ始動制御回路図において、①で示す押しボタンスイッチの図記号の組合せ(AおよびB)として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電磁開閉器による電動機の始動・停止制御では、押している間のみ回路を開閉する押しボタン操作の自動復帰形接点が用いられます。停止スイッチには回路を遮断するためのブレーク接点(b接点)を主回路制御リレーと直列に挿入し、始動スイッチには回路を投入するためのメイク接点(a接点)を自己保持接点と並列に接続します。
解き方
- 制御回路図中の位置からAが停止用スイッチ(b接点)、Bが始動用スイッチ(a接点)であることを確認する。
- JIS C 0617における押しボタン自動復帰形接点の図記号(可動接点に押しボタン操作機構を表すT字線が付加された記号)と照合し、Aが開路接点、Bが閉路接点となっているイを選択する。
- 選択肢 イ正解
- Aが押しボタン操作のブレーク接点(常時閉)、Bが押しボタン操作のメイク接点(常時開)を表しており、始動・停止シーケンス回路の図記号として正しい。
- 選択肢 ロ不正解
- 押しボタン操作の指定記号(T字形の操作機構表示)が正しく適用されておらず、始動・停止用押しボタンスイッチの図記号として不適切である。
- 選択肢 ハ不正解
- AおよびBの図記号が通常の押しボタンスイッチの標準図記号と異なっており誤りである。
- 選択肢 ニ不正解
- Aにメイク接点、Bにブレーク接点が割り当てられており、停止用と始動用の機能が逆になっているため不適切である。
覚えるポイント
- 停止押しボタンは直列配置のb接点、始動押しボタンは自己保持と並列配置のa接点を用いる。
間違えやすいところ
- a接点(メイク接点)とb接点(ブレーク接点)のシンボル形状を取り違えやすいので注意する。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 タイマー接点の種類と名称
配線図 · シーケンス制御 / タイマー接点 / 限時動作
図に示す三相誘導電動機の始動制御回路図において、②で示すブレーク接点の名称として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
オンディレイ形タイマーの接点記号では、遅延動作を示す半円弧(傘形)が描かれます。コイルが励磁されてから一定時間後に動作(開離)し、コイル消磁時は瞬時に復帰する接点を「限時動作瞬時復帰接点」と呼びます。
解き方
- 制御回路において②がタイマーリレーTLRにより制御される時限接点であることを読み取る。
- 半円弧の向きが動作方向に向かって遅延を示すオンディレイのブレーク接点記号であることを確認し、限時動作瞬時復帰接点であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 手動操作残留機能付き接点は手動スイッチに関する機構であり、タイマーリレーの時限接点ではない。
- 選択肢 ロ不正解
- 手動操作自動復帰接点は押しボタンスイッチなどの手動操作接点を指し、時限機能を持たないため誤りである。
- 選択肢 ハ不正解
- 瞬時動作限時復帰接点は励磁直後に動作し消磁後に遅延復帰するオフディレイ形接点であり、本図記号とは異なる。
- 選択肢 ニ正解
- コイル励磁から設定時間経過後に接点が開き、消磁時には瞬時に閉じる限時動作瞬時復帰ブレーク接点の図記号である。
覚えるポイント
- オンディレイタイマーの接点は「限時動作瞬時復帰接点」と呼ばれる。
間違えやすいところ
- 限時動作瞬時復帰(オンディレイ)と瞬時動作限時復帰(オフディレイ)の名称を取り違えやすい。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 電磁接触器相互のインターロック回路
配線図 · Y-Δ始動 / インターロック / シーケンス制御
配線図1において、③の部分に入る電磁接触器MC-1(スター用)とMC-2(デルタ用)のインタロック回路の結線図として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
Y-Δ始動回路では、スター結線用電磁接触器(MC-1)とデルタ結線用電磁接触器(MC-2)が同時に投入されると三相電源が短絡し重大事故となります。これを防ぐため、互いのコイル励磁回路に相手方のブレーク接点(b接点)を直列に挿入する電気的インターロックを施します。
解き方
- 制御回路において③の直下にあるコイルが左側MC-1、右側MC-2であることを確認する。
- 電気的インターロックとして、左側のMC-1回路には相手方MC-2のb接点、右側のMC-2回路には相手方MC-1のb接点を配線している結線図(ロ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 自身の接点を自身のコイル回路に挿入しても相手方の動作を阻止するインターロックとして機能しない。
- 選択肢 ロ正解
- 左列にMC-2のブレーク接点、右列にMC-1のブレーク接点が配置され、相互投入を防止するインターロック回路として正しい。
- 選択肢 ハ不正解
- メイク接点(a接点)を使用すると相手が動作していないときに投入できなくなり、インターロックとして成立しない。
- 選択肢 ニ不正解
- 片側にメイク接点(a接点)が混在しており、正常なシーケンス動作およびインターロックが機能しない。
覚えるポイント
- 電気的インターロックは相手方のb接点を互いのコイル回路に直列接続する。
間違えやすいところ
- 自身のb接点を自身のコイル直列に入れる誤配線パターンと取り違えないようにする。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)および一般的なシーケンス制御技術基準
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 スター結線部(短絡接続)の主回路結線
配線図 · Y-Δ始動 / スター結線 / 主回路結線図
配線図1において、④の部分(スター結線用電磁接触器MC-1の主接点周辺)の結線図として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
Y-Δ始動のスター運転時、電動機巻線の始端(U, V, W)に電源を供給し、終端(X, Y, Z)を一括して共通接続(短絡)することでスター結線を構成します。この短絡回路の開閉を行うMC-1の主接点は、3極の接点を経由した先で3端子がすべて渡り線により短絡される構成となります。
解き方
- 電動機の端子X, Y, ZがMC-1によって短絡されてスター中性点となることを確認する。
- MC-1の主接点3極が閉じた際に、X、Y、Zの3端子が共通に結合される結線になっているハを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 接点を通さずに短絡接続する図形になっており、電磁接触器による開閉が行われないため誤りである。
- 選択肢 ロ不正解
- 3端子のうち2端子しか接続されておらず、三相スター中性点を形成できないため不適切である。
- 選択肢 ハ正解
- X、Y、Zの各端子がMC-1の接点を経て下部で一括短絡されており、スター結線形成用回路として正しい。
- 選択肢 ニ不正解
- 短絡されずに他の配線と接続される形態となっており、スター結線の中性点短絡回路として誤りである。
覚えるポイント
- スター結線用の電磁接触器は巻線端末3本(X, Y, Z)を一括短絡する。
間違えやすいところ
- デルタ結線時の相間接続(U-Z, V-X, W-Yなど)とスター結線の中性点一括短絡を混同しないようにする。
出題の前提:三相誘導電動機Y-Δ始動主回路標準結線
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 熱動継電器(サーマルリレー)の外観写真
鑑別 · 機器写真鑑別 / サーマルリレー / 過負荷保護
配線図1において、⑤で示す図記号(主回路のヒーター素子とTHR接点)を持つ機器の外観写真として、該当するものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
過負荷保護に用いられるサーマルリレー(熱動継電器)は、バイメタルによる熱膨張を利用して主回路の過電流を検出し、接点を開離させて電磁接触器のコイル回路を遮断します。記号THRは電磁接触器本体とは別個にまたは組み合わせて取り付けられるサーマルリレー単体機器を指します。
解き方
- 配線図1の⑤がTHR(サーマルリレー、熱動継電器)のバイメタル素子であることを読み取る。
- 選択肢の写真から、イ(ミニチュアリレー)、ロ(電磁開閉器全体)、ハ(サーマルリレー単体)、ニ(タイマー)を識別し、ハを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 写真は透明ケースに収められた制御用ミニチュアリレー(プラグイン電磁継電器)であり、THRではない。
- 選択肢 ロ不正解
- 写真は電磁接触器(上部)とサーマルリレー(下部)が一体になった電磁開閉器(MS)全体である。
- 選択肢 ハ正解
- 写真は電磁接触器の下部等に取り付けて使用するサーマルリレー(熱動継電器)単体である。
- 選択肢 ニ不正解
- 写真は時間調整ダイヤルを備えた電子式タイマー(限時継電器)であり、THRではない。
覚えるポイント
- THRはサーマルリレー(熱動継電器)を示し、主回路の過負荷電流を検知して制御回路を切る。
間違えやすいところ
- サーマルリレー単体(ハ)と電磁開閉器全体(ロ)の外観を取り違えないように注意する。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)および機器構造外観
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 電力需給用計器用変成器の文字記号
配線図 · 単線結線図 / VCT / 計器用変成器
配線図2(高圧受電設備単線結線図)において、①で示す機器(取引用電力量計Whに接続される機器)の文字記号(略号)として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電力会社と需要家の間で電力量を計量・取引するために、高電圧・大電流を計量器(Wh)に適した低電圧(110V)・小電流(5A)に変成する計器用変圧変流器を「電力需給用計器用変成器(VCT)」と呼びます。
解き方
- 単線結線図の受電点付近(引込口直後)で電力量計(Wh)へ変成出力を送っている機器①を確認する。
- 変圧器(VT)と変流器(CT)が一体となった電力需給用計器用変成器の略号がVCTであることを同定する。
- 選択肢 イ不正解
- VCBは真空遮断器(Vacuum Circuit Breaker)の略号であり、変成器ではない。
- 選択肢 ロ不正解
- MCCBは配線用遮断器(Molded Case Circuit Breaker)の略号である。
- 選択肢 ハ不正解
- OCBは油遮断器(Oil Circuit Breaker)の略号である。
- 選択肢 ニ正解
- VCTは電力需給用計器用変成器(Voltage and Current Transformer)の略号であり正しい。
覚えるポイント
- 電力需給用の取引用電力量計(Wh)に接続される計器用変圧変流器はVCTである。
間違えやすいところ
- 計器用変圧器(VT)単体や変流器(CT)単体と、一体型のVCTを取り違えないようにする。
出題の前提:高圧受電設備規程およびJIS C 0617
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.16 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 計器用変圧器一次側高圧ヒューズの設置目的
配線図 · 計器用変圧器 / 高圧ヒューズ / 事故波及防止
配線図2において、②で示す装置(計器用変圧器VTの一次側に直列に設けられた限流ヒューズ)を使用する主な目的として、適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高圧受電設備の主回路から分岐して計器用変圧器(VT)を接続する場合、VTの一次側に限流ヒューズ付き高圧カットアウト等を設置します。VT自体は二次側負担が極めて小さく過負荷になることは稀ですが、万一VT内部で絶縁破壊や層間短絡等の短絡事故が発生した場合、受電主回路を停電・トリップさせないよう事故回路を直ちに切り離す役割を果たします。
解き方
- 単線結線図の②が計器用変圧器(VT)の一次側に挿入された高圧ヒューズ(PF)であることを確認する。
- VT一次ヒューズの主たる役割が「機器内部の短絡事故が母線や主回路全体へ波及することを防止すること」である技術基準知識に基づき選択肢イを選ぶ。
- 選択肢 イ正解
- 計器用変圧器の内部短絡事故時にヒューズが溶断して事故点を切り離し、高圧主回路への波及を防止する目的として正しい。
- 選択肢 ロ不正解
- 雷サージからの保護は避雷器(LA)等のサージ防護機器が担うものであり、ヒューズの主目的ではない。
- 選択肢 ハ不正解
- VTの一次ヒューズは定格電流が主回路保護用であり、VT二次側のわずかな過負荷を保護するものではない。
- 選択肢 ニ不正解
- 欠相を検知・防止する機能は持たず、短絡保護が本来の目的であるため誤りである。
覚えるポイント
- VT一次側の高圧ヒューズは「内部短絡事故の主回路波及防止」のために設置される。
間違えやすいところ
- 避雷器の役割である雷保護や、過負荷保護と混同しないように区別する。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈および高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.16 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 電流計用切替開閉器(AS)の外観写真
鑑別 · 機器写真鑑別 / AS / 計器用切替開閉器
配線図2において、③に設置する機器(電流計切替開閉器 AS)の外観写真として、該当するものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高圧受電設備の配電盤面では、1台の指示計器で三相各相の電流・電圧を測定するために切替開閉器が用いられます。AS(Ammeter Selector switch)は変流器の二次回路を開放することなく相を切替接続するカムスイッチ構造を持ち、前面銘板には各相表示が記されます。
解き方
- 配線図2の③が電流計Aの直前に設置された電流計切換開閉器(AS)であることを確認する。
- 選択肢の写真から計器用切替開閉器(カムスイッチ)であるイとニを抽出し、銘板表示が電流測定用(AS)となっているイを選択する。
- 選択肢 イ正解
- 写真は各相の電流を切り替えて1台の電流計に指示させるための電流計用切替開閉器(AS)である。
- 選択肢 ロ不正解
- 写真は汎用のセレクタスイッチ(切替スイッチ)であり、変流器回路用のASではない。
- 選択肢 ハ不正解
- 写真は盤面操作用の押しボタンスイッチであり、計器用切替開閉器ではない。
- 選択肢 ニ不正解
- 写真は電圧計用切替開閉器(VS)であり、各相線間電圧測定用の表示銘板となっている。
覚えるポイント
- AS(電流計切替開閉器)とVS(電圧計切替開閉器)は外観が類似するため銘板表記(A用かV用か)を確認する。
間違えやすいところ
- ASとVSの写真の違い(目盛板の表示記号)を見落として誤認しやすい。
出題の前提:高圧受電設備受電盤機器仕様および外観鑑別
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.16 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧進相コンデンサ回路の保守用放電器具の判別
配線図 · 進相コンデンサ / 放電棒 / 安全具・測定器
配線図2の④で示す高圧進相コンデンサ回路において、点検等の停電作業時に残留電荷を安全に大地へ逃がす放電接地を行う器具として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
高圧進相コンデンサには放電抵抗が内蔵されていますが、電源遮断直後には高圧の残留電荷が残っているため感電の危険があります。作業前には検電器で無電圧を確認した後、専用の放電棒(ディスチャージ棒)を用いて残留電荷を確実に大地へ放電接地する必要があります。
解き方
- 配線図2の④が直列リアクトル付き高圧進相コンデンサ設備であることを確認する。
- 掲載された器具写真から、接地線と絶縁棒を備えた放電棒(ディスチャージ棒)である写真ハを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 接地抵抗計(アーステスタ)であり、接地極の接地抵抗値を測定するために用いる測定器です。
- 選択肢 ロ不正解
- 短絡接地器具であり、停電作業時に電路を3相一括短絡して接地し、誤通電や誘導電圧による感電を防ぐために用います。
- 選択肢 ハ正解
- 高圧用放電棒(ディスチャージ棒)であり、コンデンサなどの残留電荷を安全に放電接地するために使用します。
- 選択肢 ニ不正解
- 伸縮式の高圧検電器であり、電路の充電の有無(電圧がかかっているかどうか)を確認するために用います。
覚えるポイント
- コンデンサの残留電荷処理には放電棒を用い、検電・短絡接地器具と外観を正しく識別できるようにする。
間違えやすいところ
- 短絡接地器具(3相一括クリップ付コード)と放電棒(絶縁棒の先端に放電用金具とアース線)の役割・形状を取り違えやすい。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈、高圧受電設備規程および安全作業基準に基づく。
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.16 ↗(www.shiken.or.jp)
灯動共用異容量V結線変圧器のB種接地工事施工箇所
配線図 · 変圧器 / 灯動共用V結線 / B種接地工事
配線図2の⑤で示す変圧器(単相3線式100/200Vおよび三相3線式200Vを供給する灯動共用V結線バンク)において、B種接地工事を正しく施した結線図はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
高低圧混触による低圧側電位上昇を防止するため、高圧受電変圧器の低圧側にはB種接地工事を施します。単相3線式電路では原則として中性点にB種接地を施すことが法令(電技解釈第24条)により定められています。灯動共用V結線では、電灯負荷を分担する共用トランスの中性点に接地線を接続します。
解き方
- 配線図2の⑤が単相3線式(105/210V)電灯回路と三相3線式(210V)動力回路を同時に供給する異容量V結線変圧器であることを読み取る。
- 低圧側電路に単相3線式がある場合、B種接地工事は単相変圧器の中性点(二次巻線の中間端子)に施設する規定を適用して該当する結線図ハを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 共用変圧器の端相端子に接地を施しているため誤りです。単相3線式電路では中性点に接地を施さなければなりません。
- 選択肢 ロ不正解
- 専用変圧器の端相端子に接地を施しているため誤りです。単相3線式の中性点を接地する必要があります。
- 選択肢 ハ正解
- 単相3線式配電線の中性線引出し点(共用トランスの低圧巻線の中性点)にB種接地工事(EB)が正しく施されています。
- 選択肢 ニ不正解
- 専用変圧器の端相端子に接地しており、単相3線式の中性点接地がなされていないため誤りです。
覚えるポイント
- 低圧側が単相3線式の場合は、必ず変圧器二次側の中性点端子にB種接地工事を施す。
間違えやすいところ
- 三相動力回路があることから三相側の端子や端相にB種接地を施すと誤認しやすい。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈 第24条(混触防止板等を設けない変圧器の接地)
出典:電気技術者試験センター『2019年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.17 ↗(www.shiken.or.jp)
2019年度第一種電気工事士筆記試験
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した2019年度第一種電気工事士筆記試験の問題・解答資料です。

