学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
試験の概要
コイルの交流回路における電流の特性
電気理論 · 自己インダクタンス / 誘導リアクタンス / 交流回路
図のように、巻数nのコイルに周波数fの交流電圧Vを印加して電流Iを流すとき、電流Iに関する記述として、誤っているものはどれか。
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解答
ハ
解説
コイルの自己インダクタンスLは巻数nの2乗および磁路の透磁率に比例します。交流回路における誘導リアクタンスは X_L = 2πfL [Ω] で表され、電流の大きさはオームの法則より I = V / X_L = V / (2πfL) [A] となります。このため電流Iは電圧Vに比例し、周波数fやインダクタンスLに反比例します。
解き方
- コイルの誘導リアクタンス X_L = 2πfL および電流 I = V / (2πfL) の関係式を確認します。
- 巻数nや鉄心の有無がインダクタンスLを増大させ、周波数fの増加が誘導リアクタンスを大きくする関係を整理します。
- 各選択肢の条件変化に対して電流Iが増加するか減少するかを判定し、誤っている記述を選定します。
- 選択肢 イ不正解
- 巻数nを増加させるとインダクタンスLが巻数の2乗に比例して増大し、リアクタンスが大きくなるため電流Iは減少します(記述として正しい)。
- 選択肢 ロ不正解
- コイルに鉄心を入れると磁路の透磁率が高くなってインダクタンスLが増大し、リアクタンスが大きくなるため電流Iは減少します(記述として正しい)。
- 選択肢 ハ正解
- 周波数fを高くすると誘導リアクタンス X_L = 2πfL が増大するため、電流 I = V / X_L は減少します。設問の「電流Iは増加する」は誤りであるため正解です。
- 選択肢 ニ不正解
- オームの法則 I = V / X_L より、電圧Vを上げると電流Iは電圧に比例して増加します(記述として正しい)。
覚えるポイント
- コイルの誘導リアクタンスは X_L = 2πfL であり、周波数やインダクタンスに比例して電流を妨げる。
間違えやすいところ
- コンデンサの容量リアクタンス X_C = 1/(2πfC) と混同し、周波数上昇で電流が増加すると誤解しやすい。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問1
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
スイッチ開閉による直流回路の端子電圧計算
電気理論 · 直流回路 / オームの法則 / 合成抵抗 / 分圧の法則
図のような直流回路において、スイッチSが開いているとき、抵抗Rの両端の電圧は36Vであった。スイッチSを閉じたときの抵抗Rの両端の電圧[V]として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
スイッチの開閉によって回路接続が変わる回路計算では、まず既知の電圧・電流条件から回路内の未知の抵抗値を特定します。その後、スイッチ開閉後の接続状態における合成抵抗と分圧比を求めて目的の端子電圧を計算します。
解き方
- スイッチSが開いているとき、回路は電源60Vに2Ωと抵抗Rが直列接続された状態です。Rの両端が36Vなので2Ωの両端は 60 - 36 = 24V となり、回路電流は 24 / 2 = 12A、抵抗Rの値は 36 / 12 = 3Ω と求まります。
- スイッチSを閉じると、抵抗R(3Ω)と6Ωの抵抗が並列接続されます。この並列部分の合成抵抗は (6 × 3) / (6 + 3) = 18 / 9 = 2Ω となります。
- 回路全体は2Ωの抵抗と並列合成抵抗2Ωの直列回路となるため、分圧の法則より並列部分(抵抗Rの両端)の電圧は 60 × (2 / (2 + 2)) = 30V となります。
- 選択肢 イ不正解
- 3は求めた抵抗Rの抵抗値[Ω]であり、スイッチを閉じた後の両端電圧[V]ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 12はスイッチ開放時における回路電流[A]であり、スイッチを閉じた後の電圧ではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 24はスイッチ開放時に2Ωの抵抗にかかる電圧[V]であり、誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- スイッチを閉じると6Ωと3Ωの並列合成抵抗が2Ωとなり、電源電圧60Vが2Ωと2Ωで二等分されるため、抵抗Rの両端の電圧は30Vとなり正しいです。
覚えるポイント
- スイッチ開放時の直列回路の電圧条件から未知抵抗の値を導出することが第一歩となる。
間違えやすいところ
- スイッチSの開閉によってどの抵抗同士が並列になるのか、回路図の結線を見誤りやすい。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問2
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
R-X直列交流回路におけるリアクタンスの計算
電気理論 · 交流回路 / RL直列回路 / 電圧三角形 / リアクタンス
図のような交流回路において、電源電圧は100V、電流は20A、抵抗Rの両端の電圧は80Vであった。リアクタンスX[Ω]の値として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
抵抗とリアクタンスの直列交流回路では、抵抗電圧降下V_Rとリアクタンス電圧降下V_Xの位相が90°異なるため、全体の電源電圧Vとの関係はベクトル和 V = √(V_R^2 + V_X^2) となります。この電圧三角形の関係からV_Xを求め、オームの法則 X = V_X / I を用いてリアクタンス値を導きます。
解き方
- 電源電圧V=100Vおよび抵抗の電圧V_R=80Vより、三平方の定理を用いてリアクタンスの端子電圧 V_X = √(100^2 - 80^2) = √(10000 - 6400) = √3600 = 60V を計算します。
- 直列回路のためリアクタンスを流れる電流は全体の電流と同じ20Aです。オームの法則より X = V_X / I = 60 / 20 = 3Ω を算出します。
- 選択肢 イ不正解
- 電圧の位相差を無視して代数差から求めた値などとは異なり、不適切な数値です。
- 選択肢 ロ正解
- リアクタンスにかかる電圧が60Vとなり、電流20Aで割ることでリアクタンスは X = 3Ω となり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 4は抵抗Rの値(R = 80V / 20A = 4Ω)であり、求めるリアクタンスXではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 5は回路全体のインピーダンス(Z = 100V / 20A = 5Ω)であり、リアクタンスXではありません。
覚えるポイント
- 交流直列回路の電圧は代数和ではなく直角三角形のベクトル和 V = √(V_R^2 + V_X^2) で計算する。
間違えやすいところ
- 電源電圧100Vから抵抗の80Vを単純に引き算して20Vとし、20V/20A=1Ωと誤算してしまう。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問3
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
R-L-C並列交流回路の全電流の計算
電気理論 · 交流回路 / 並列回路 / 電流ベクトル / 共振・無効電力
図のような交流回路において、電源電圧120V、抵抗20Ω、誘導性リアクタンス10Ω、容量性リアクタンス30Ωである。図に示す回路の電流I[A]として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
並列交流回路では各素子に同一の電源電圧が加わります。抵抗電流I_Rは同相、コイル電流I_Lは90°遅れ、コンデンサ電流I_Cは90°進みとなるため、無効成分は互いに打ち消し合います。回路の全電流はベクトル和 I = √(I_R^2 + (I_L - I_C)^2) により計算されます。
解き方
- 電源電圧120Vから各素子の電流を求めます。抵抗電流は I_R = 120 / 20 = 6A、コイル電流は I_L = 120 / 10 = 12A、コンデンサ電流は I_C = 120 / 30 = 4A となります。
- コイル電流とコンデンサ電流は位相が180°逆であるため、無効電流の大きさは |I_L - I_C| = 12 - 4 = 8A(遅れ)となります。
- 有効電流と無効電流の二乗和の平方根をとり、全体の電流 I = √(6^2 + 8^2) = √(36 + 64) = √100 = 10A を算出します。
- 選択肢 イ不正解
- 8は無効電流の合成値 |I_L - I_C| = 8A であり、抵抗電流6Aとの合成が行われていません。
- 選択肢 ロ正解
- 有効電流6Aと無効電流8Aを直角三角形として合成すると I = √(6^2 + 8^2) = 10A となり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 12は誘導性リアクタンスを流れる枝電流 I_L = 12A の値であり、全電流ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 14は有効電流6Aと無効電流8Aを位相を無視してスカラー加算した値(6 + 8 = 14A)であり、誤りです。
覚えるポイント
- 並列交流回路では各枝電流を求めた後、LとCの電流を相殺させてからRの電流と直角合成する。
間違えやすいところ
- 各電流の位相差を考慮せず、単純に 6 + 12 + 4 や 6 + (12 - 4) と足し算してしまう。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問4
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
Δ結線並列負荷の全消費電力の計算
電気理論 · 三相交流回路 / 消費電力 / デルタ結線
線間電圧V [V]の対称三相3線式電源に、各相が抵抗R=5 Ωと誘導性リアクタンスX_L=3 Ωの並列回路から構成される負荷をΔ結線で接続した。この回路全体の全消費電力[W]を表す式として、正しいものを1つ選べ。
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解答
イ
解説
交流回路において有効電力を消費するのは抵抗成分のみであり、誘導性リアクタンスでは有効電力を消費しません。また、Δ結線負荷では線間電圧がそのまま各相の相電圧として各並列素子に加わります。
解き方
- Δ結線であるため、各相の負荷素子に加わる電圧は線間電圧と同じV [V]であることを確認します。
- 並列回路の抵抗R=5 Ωに加わる電圧はV [V]なので、1相あたりの消費電力P_1は P_1 = V^2 / R = V^2 / 5 [W] と求められます。
- 三相全体の全消費電力Pは3相分を合計して、P = 3 × P_1 = 3V^2 / 5 [W] となります。
- 選択肢 イ正解
- 1相あたりの消費電力V^2/5に相数3を乗じた 3V^2/5 となり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 分母がリアクタンスX_L=3 Ωとなっており、無効電力の計算と混同しているため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 1相分の消費電力を表しており、3相全体の合計電力として3倍されていないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 抵抗値R=5および相数3が正しく反映されていないため誤りです。
覚えるポイント
- Δ結線の負荷相電圧は線間電圧と等しいこと、並列回路の有効電力は抵抗分のみでP=V^2/Rとなること。
間違えやすいところ
- 並列回路のインピーダンスの合成計算を行おうとして複雑化させたり、リアクタンスを消費電力の計算に含めてしまうミス。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験問題 問5
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
力率改善に必要な進相コンデンサ容量の計算
配電設計 · 力率改善 / 進相コンデンサ / 無効電力
定格容量200 kV・A、消費電力120 kW、遅れ力率cosθ_1=0.6の負荷に電力を供給する高圧受電設備がある。この設備に高圧進相コンデンサを設置して力率をcosθ_2=0.8に改善したい。必要な進相コンデンサの容量[kvar]として、最も近いものを1つ選べ。ただし、tanθ_1=1.33、tanθ_2=0.75とする。
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解答
ロ
解説
負荷の消費電力を変えずに力率を改善する場合、進相コンデンサによって遅れ無効電力を打ち消します。必要なコンデンサ容量Q_cは、改善前の無効電力Q_1と改善後の無効電力Q_2の差となり、Q_c=P(tanθ_1-tanθ_2)で算出されます。
解き方
- 与えられた消費電力P=120 kW、改善前tanθ_1=1.33、改善後tanθ_2=0.75を整理します。
- 公式 Q_c = P(tanθ_1 - tanθ_2) に各数値を代入します。
- Q_c = 120 × (1.33 - 0.75) = 120 × 0.58 = 69.6 [kvar] を計算し、最も近い70 [kvar]を導出します。
- 選択肢 イ不正解
- 計算値約70 kvarの半分程度の値であり誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- Q_c=120×(1.33-0.75)=69.6 kvarとなり、四捨五入して70 kvarとなります。
- 選択肢 ハ不正解
- 改善後の無効電力(120×0.75=90 kvar)を求めており、必要な容量ではないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 改善前の無効電力(約160 kvar)を求めており、改善前後の差分を計算していないため誤りです。
覚えるポイント
- 進相コンデンサ容量の計算式 Q_c = P(tanθ_1 - tanθ_2) を確実に定着させる。
間違えやすいところ
- 消費電力Pではなく皮相電力S=200 kV・Aにtanの差を掛けてしまう計算ミス。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験問題 問6
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
三相3線式配電線路の電力損失の計算
配線設計 · 電力損失 / 三相3線式 / 線路抵抗
定格電圧200 V、消費電力17.3 kWの三相抵抗負荷に電力を供給する配電線路がある。負荷の端子電圧が200 Vであるとき、この配電線路の全電力損失[kW]として、最も近いものを1つ選べ。ただし、電線1線当たりの抵抗は0.1 Ωとし、配電線路のリアクタンスは無視する。
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解答
ハ
解説
三相3線式線路の全電力損失は、各線路に流れる線電流Iと1線当たりの抵抗rを用いて P_loss=3×I^2×r で表されます。負荷が三相抵抗負荷の場合は力率が1であるため、線電流は有効電力と端子電圧から直接求められます。
解き方
- 三相消費電力の式 P = √3 × V × I × cosθ (cosθ=1)より、線路に流れる電流 I = P / (√3 × V) = 17300 / (√3 × 200) ≒ 50 [A] を算出します。
- 電線1線当たりの抵抗 r = 0.1 Ω、全電線数3本を用いて全電力損失 P_loss = 3 × I^2 × r を計算します。
- P_loss = 3 × 50^2 × 0.1 = 3 × 2500 × 0.1 = 750 [W] = 0.75 [kW] を導きます。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果が0.75 kWとなるため、0.30 kWは誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 電線2本分(単相分)として計算した値(0.50 kW)に近く、三相3線式の3本分を反映していないため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 線電流50 Aより、電力損失は 3×50^2×0.1=750 W=0.75 kW となり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 線電流の二乗計算や係数のかけ間違いによる誤った数値です。
覚えるポイント
- 三相3線式の電力損失は 3×I^2×r であること(単相2線式の 2×I^2×r と混同しない)。
間違えやすいところ
- 三相線路の損失なのに電線数を考慮せず I^2×r だけで計算して0.25 kWとする、または2線分としてしまうミス。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験問題 問7
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相2線式配電線路の電圧降下と末端線間電圧の計算
配線設計 · 電圧降下 / 単相2線式 / 線間電圧
単相2線式の配電線路において、電線1線当たりの抵抗はA-B間が0.1 Ω、B-C間が0.2 Ωである。A点の線間電圧が210 Vであり、B点およびC点にそれぞれ負荷電流10 Aの抵抗負荷が接続されているとき、C点の線間電圧[V]として正しいものを1つ選べ。ただし、線路リアクタンスは無視する。
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解答
ロ
解説
単相2線式線路の各区間の電圧降下は、往復2線分の抵抗を考慮して ΔV=2×I×r で求められます。電源側区間にはその先にあるすべての負荷電流の和が流れることに留意して区間ごとの電圧降下を累積し、電源電圧から減じます。
解き方
- 各区間の線路電流を求めます。A-B間はB点負荷+C点負荷で I_AB = 10 + 10 = 20 [A]、B-C間はC点負荷のみで I_BC = 10 [A] です。
- 区間ごとの電圧降下を往復2線分(係数2)で計算します。ΔV_AB = 2 × 20 × 0.1 = 4 [V]、ΔV_BC = 2 × 10 × 0.2 = 4 [V] です。
- A点からC点までの合計電圧降下は ΔV_total = 4 + 4 = 8 [V] となります。
- C点の線間電圧を計算します。V_C = V_A - ΔV_total = 210 - 8 = 202 [V] と導出します。
- 選択肢 イ不正解
- 電圧降下を過大に見積もった計算結果であり誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- A-B間の電圧降下4 VとB-C間の電圧降下4 Vの合計8 Vを電源電圧210 Vから差し引くことで202 Vとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 往復2線を考慮せず片道1線分の電圧降下(4 V)のみを減算した場合の計算値(206 V)とも異なり、誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 片道1線の片方の区間のみを減算するなど、不完全な計算による数値であり誤りです。
覚えるポイント
- 単相2線式の線間電圧降下は往復2本分を考慮して ΔV = 2×I×r とすること。
間違えやすいところ
- 電源側区間(A-B間)の電流をB点のみの10 Aとしてしまい、下流側(C点)の電流を合算し忘れるミス。
出題の前提:平成29年度第一種電気工事士筆記試験問題 問8
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
単相変圧器の一次電流の計算
電気理論・配電理論 · 変圧器 / 単相3線式負荷 / 一次電流計算
図のような単相2線式6600V配電線路に接続された降圧変圧器において、二次側に100V・6.6kWの抵抗負荷が2個接続されている。この変圧器の一次電流I₁[A]として、正しいものはどれか。ただし、負荷はすべて力率1.0の抵抗負荷であり、変圧器および配電線路の損失、ならびに変圧器の励磁電流は無視するものとする。
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解答
ロ
解説
変圧器の損失や励磁電流を無視できる理想変圧器として扱う場合、一次側の皮相電力(または有効電力)と二次側の皮相電力(有効電力)は等しくなります。総負荷容量を変圧器の一次電圧で割ることで一次電流を求められます。
解き方
- 二次側に接続されている負荷の合計有効電力を計算する(6.6kW + 6.6kW = 13.2kW = 13200W)。
- 力率1.0かつ損失無視の条件より一次側有効電力=二次側有効電力とし、I₁ = P/V₁ = 13200/6600 = 2.0A を算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 負荷片側1個分(6.6kW)のみを対象として計算した場合の値であり誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 二次側の合計電力13.2kWを一次電圧6600Vで割ると2.0Aとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 二次側総電流(132A)などの数値を誤って一次電流として扱っており誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 電圧と電力を誤って掛け合わせるなど計算手順が正しくないため誤りです。
覚えるポイント
- 理想変圧器では一次電力と二次電力の総和が等しくなる関係式を利用します。
間違えやすいところ
- 二次側負荷が2回路並列に接続されているため、片側の電力だけでなく合計電力を求める必要があります。
出題の前提:電気設備技術基準および標準的な交流回路理論
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相かご形誘導電動機のトルク特性曲線
電気機器 · 誘導電動機 / トルク特性 / 回転速度
図に示された曲線A、B、C、Dのうち、一般用低圧三相かご形誘導電動機の回転速度に対するトルク曲線として、正しいものはどれか。
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解答
ハ
解説
三相誘導電動機は、回転磁界と回転子の相対速度差(滑りs)によってトルクが発生します。停止時(s=1)の始動トルクから加速するにつれてトルクは最大値(停動トルク)まで増大し、同期速度(s=0)に達すると相対運動がなくなるためトルクはゼロになります。
解き方
- 停止状態(回転速度0)から回転速度が上昇する際のトルク変化の特徴(始動トルクから最大トルクへ達し、同期速度でゼロに落ちる)を確認する。
- グラフの中で同期速度近傍でゼロとなり、その手前に最大トルクの山を持つ曲線Cを正答と判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 曲線Aは回転速度の増加とともにトルクが単調減少しており、一般的なかご形誘導電動機の特性と異なります。
- 選択肢 ロ不正解
- 曲線Bは速度に対してトルクが直線的または不適切な減少変化をしており誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 曲線Cは始動トルクから加速に伴い最大トルクを経て同期速度でトルクがゼロになる標準的なトルク特性を示しています。
- 選択肢 ニ不正解
- 曲線Dは同期速度を超えてもトルクが発生し続けるような形状をしており誤りです。
覚えるポイント
- 誘導電動機のトルクは同期速度(滑りs=0)で必ずゼロになります。
間違えやすいところ
- 最大トルクの位置(停動トルク点)が定格トルク点よりも高滑り側(同期速度より手前)にある点を見落とさないようにします。
出題の前提:JIS C 4210(一般用低圧三相かご形誘導電動機)および標準的電気機器理論
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相誘導電動機の回転速度の計算
電気機器 · 誘導電動機 / 同期速度 / 滑り / 回転速度
定格出力22kW、極数4の三相誘導電動機が電源周波数60Hz、滑り5%で運転されている。このときの電動機の1分間当たりの回転速度[min⁻¹]として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
誘導電動機の回転磁界の同期速度Nsは極数pと電源周波数fによりNs=120f/p[min⁻¹]で決定されます。回転子速度Nは滑りsを用いてN=Ns(1-s)により算出されます。
解き方
- 電源周波数f=60Hz、極数p=4から同期速度Ns=120×60/4=1800[min⁻¹]を求める。
- 滑りs=0.05(5%)を適用し、回転速度N=1800×(1-0.05)=1710[min⁻¹]を計算する。
- 選択肢 イ不正解
- 滑りを10%として計算した場合の値(1800×0.9=1620)であり誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 同期速度1800min⁻¹に(1-0.05)を掛けた1710min⁻¹であり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 同期速度Nsそのものの値であり、誘導電動機運転時の回転速度ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 滑り分を同期速度に加算してしまっており計算が誤りです。
覚えるポイント
- 回転速度計算公式:N=120f/p × (1-s) を確実に暗記します。
間違えやすいところ
- 定格出力22kWは回転速度の計算には直接使用しないダミーデータであるため混同しないように注意します。
出題の前提:標準的電気機器理論
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
単相変圧器2台によるV結線の利用率
配電理論 · 変圧器結線 / V結線 / 利用率
同容量の単相変圧器2台をV結線し、三相負荷に電力を供給する場合における、変圧器設備容量に対する最大の利用率はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
単相変圧器2台によるV結線では、三相出力を得る際に各変圧器の電流と電圧の間に30°の位相差が生じます。そのため2台の設備容量(2P₁)に対して供給できる最大三相出力は√3P₁にとどまり、その比率を利用率と呼びます。
解き方
- 単相変圧器1台の定格容量をP₁とし、V結線設備全体の容量を2P₁と定義する。
- V結線による最大三相出力Pv=√3P₁を設備合計容量2P₁で割り、利用率=√3/2を導出する。
- 選択肢 イ不正解
- 利用率は50%(1/2)ではなく、約86.6%(√3/2)となります。
- 選択肢 ロ不正解
- √2/2(約70.7%)は三相交流計算の定数と混同した誤った数値です。
- 選択肢 ハ正解
- 設備容量2P₁に対する出力√3P₁の比である√3/2(約86.6%)が正しい利用率です。
- 選択肢 ニ不正解
- 分子と分母が逆になっており、1を超える値となるため誤りです。
覚えるポイント
- V結線の利用率は √3 / 2(約86.6%)、出力比は 1 / √3(約57.7%)です。
間違えやすいところ
- Δ結線基準の出力比(1/√3)と、変圧器2台の定格合計基準の利用率(√3/2)を混同しやすいです。
出題の前提:標準的配電および電気機器理論
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
サイリスタ半波整流回路の出力電圧波形
電気理論・電子理論 · 半導体素子 / サイリスタ / 位相制御 / 整流回路
図に示す逆阻止3端子サイリスタを用いた回路において、正弦波交流電源vを入力したときの出力電圧v₀の波形として、得ることのできない波形はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
逆阻止3端子サイリスタは、順方向に電圧が印加されている状態でゲート端子にトリガ信号を入力すると導通し、電流が保持電流以下(ゼロクロス点)になるとターンオフします。逆方向電圧に対しては常に阻止状態を保ちます。
解き方
- 逆阻止3端子サイリスタの整流特性(順方向のみ制御導通可能、逆方向は完全阻止)を確認する。
- 選択肢の波形のうち、負の電圧成分が出力されている波形ニは単一の逆阻止サイリスタ半波回路では原理的に出力不能であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 正の半サイクル中に制御角αでゲートをオンにした標準的な位相制御波形であり、得ることができます。
- 選択肢 ロ不正解
- 制御角0°で正の半波開始時から点弧した場合の全波半サイクル導通波形であり、得ることができます。
- 選択肢 ハ不正解
- ゲートに点弧パルスを一切供給しない場合、出力電圧は0Vとなり得ることができます。
- 選択肢 ニ正解
- 逆阻止サイリスタ単体では逆極性の電圧を負荷側に出力できないため、この波形は得られず正解です。
覚えるポイント
- 逆阻止サイリスタはダイオードと同様に逆方向電流を阻止する一方向性のスイッチング素子です。
間違えやすいところ
- トライアック(双方向サイリスタ)と逆阻止3端子サイリスタの動作特性を混同しないようにします。
出題の前提:標準的電子回路理論
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
照明器具の断熱施工天井マークの用途
配線設計・電気機器 · 照明設備 / ダウンライト / 断熱施工天井 / JIL適合マーク
写真の照明器具(ダウンライト)には「日本照明工業会 SB・SG・SGⅠ形適合品(Sマーク)」が付されている。この器具の用途として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
埋込型照明器具を断熱施工天井に設置する場合、放熱が妨げられて器具内部や天井裏が高温になる恐れがあります。そのため、日本照明工業会規格に基づき遮熱・防熱設計が施された「SB形・SG形・SGⅠ形」などの適合マーク付き器具を使用する必要があります。
解き方
- 写真の表示銘板「日本照明工業会 SB・SG・SGⅠ形適合品」を確認する。
- この記号は断熱材施工天井への埋込取付に対応した照明器具を示す規格基準であることから、選択肢イを選択する。
- 選択肢 イ正解
- 表示されているSマーク(SB・SG・SGⅠ形)は断熱材施工天井埋込用器具を示す適合表示であり適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 非常用照明器具の適合を示すマークではないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 防雨形や屋外仕様を示すマークではないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- ライティングダクト(配線ダクト)取付用プラグを備えた構造ではなく埋込器具のため誤りです。
覚えるポイント
- ダウンライトの「SB形・SG形」表示は断熱材施工天井対応の証です。
間違えやすいところ
- 一般のダウンライトを断熱施工天井に設置すると熱がこもり火災の原因となるため、Sマークの有無が重要となります。
出題の前提:日本照明工業会規格(JIL5002)適合品規格基準
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
電磁開閉器を構成する電磁接触器の名称
配電理論・電気機器 · 開閉器 / 電磁開閉器 / 電磁接触器 / 熱動継電器
写真に示す電磁開閉器(マグネットスイッチ)の構成機器のうち、矢印部分(上部)の機器の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電磁開閉器(MS)は、遠隔操作で電動機回路などを開閉する「電磁接触器(MC)」と、過負荷電流から機器を保護する「熱動継電器(サーマルリレー、THR)」を一体に組み合わせた開閉装置です。上部が電磁接触器、下部が熱動継電器となります。
解き方
- 外観写真から機器全体が電磁接触器とサーマルリレーからなる電磁開閉器であることを識別する。
- 矢印が指している上部ブロックが開閉動作を担う「電磁接触器」であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 熱動継電器(サーマルリレー)は写真の下部に組み合わされている保護機器部分であり誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 写真の上部で主接点開閉を行う電磁操作ブロックであり、「電磁接触器」が正しい名称です。
- 選択肢 ハ不正解
- 配線用遮断器(MCCB)は手動操作レバー等を備えた過電流遮断器であり外観が異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- 限時継電器(タイマーリレー)は設定時間後に接点を動作させる継電器であり該当しません。
覚えるポイント
- 電磁開閉器(MS)= 電磁接触器(MC、上部)+ 熱動継電器(THR、下部)
間違えやすいところ
- 電磁開閉器全体と上部の電磁接触器、下部の熱動継電器の区分を混同しないようにします。
出題の前提:JIS C 8201-4-1(低圧開閉装置及び制御装置)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
太陽光発電設備に関する記述の正誤
発電・受変電設備 · 太陽光発電 / 受光面積 / インバータ / 系統連系
太陽光発電に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
太陽電池は光起電力効果を利用して光エネルギーを直流電力に直接変換します。一般的な結晶シリコン太陽電池の変換効率は15〜20%程度であるため、標準日射強度1kW/m²において1kWの出力を得るには約5〜7m²の面積が必要となります。
解き方
- 地表での標準太陽光日射強度が約1kW/m²(1000W/m²)であることを思い出す。
- 太陽電池モジュールの変換効率(約15〜20%)を考慮すると、1kWの発電には5〜7m²程度が必要となり、「1m²程度」とするイが誤りであると判定する。
- 選択肢 イ正解
- 変換効率(15〜20%程度)を考慮すると1kWあたり5〜7m²程度必要であり、1m²とする本記述は誤り(設問に対する正答)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 太陽電池セルから得られる起電力は直流であるため、商用交流電源として利用するにはパワーコンディショナ等のインバータが必要であり正しい記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電力系統に逆潮流を伴う連系を行う場合は、系統側の事故検出や単独運転防止等のための系統連系保護装置が必要であり正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- 半導体pn接合における光電効果(光起電力効果)によって電子と正孔が励起されて起電力を発生する原理を説明しており正しい記述です。
覚えるポイント
- 地表の日射強度は約1kW/m²であり、効率20%なら1kW出力に約5m²が必要です。
間違えやすいところ
- 日射強度1kW/m²という基準数値をそのままモジュール受光面積と出力の関係と勘違いしないようにします。
出題の前提:電気設備技術基準およびJIS C 8960(太陽光発電用語)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
架空送電線路用ダンパの機能
送配電設備 · 架空送電線路 / 電線の振動防止 / ダンパ
架空送電線路に使用されるダンパの記述として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
架空送電線に風が当たると、風下側にカルマン渦が発生して電線が上下に微振動(微風振動)を起こします。これを長期間放置するとクランプ付近で金属疲労による素線断線が発生するため、おもりの慣性と摩擦を利用して振動エネルギーを減衰・吸収するダンパ(トーショナルダンパやストックブリッジダンパ等)が設置されます。
解き方
- 設問の記述にある各保護具・支持具(アークホーン、アーマーロッド、ダンパ、スペーサ)の定義を確認する。
- 「おもりとして取り付け、微風振動を吸収する」という特徴に合致するダンパの記述(ハ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- がいしの両端に設けて雷サージなどの異常電圧からがいしや電線を保護する器具は、アーキングホーン(アークホーン)の説明です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電線と同種の金属線を電線の支持点付近に巻き付けて補強し素線切れを防ぐ部材は、アーマーロッドの説明です。
- 選択肢 ハ正解
- 電線におもりとして取り付け、微風振動を吸収して電線の損傷を防止する部材がダンパであり、記述として正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 多導体送電線において素導体間の間隔を保持し、接触や電磁吸引力による損傷を防ぐ部材はスペーサの説明です。
覚えるポイント
- ダンパはおもりで微風振動を吸収・減衰させる器具
- アーマーロッドは支持点付近の巻き付け補強用金属線
- アークホーンは雷保護、スペーサは多導体の間隔保持材
間違えやすいところ
- ダンパとアーマーロッドはどちらも電線の振動対策に用いられますが、おもりによる制振がダンパ、巻き付け補強がアーマーロッドである点を明確に区別しましょう。
出題の前提:電気設備技術基準・送電設備保守基準
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
燃料電池の発電原理と特徴
発電設備 · 燃料電池 / 直流発電 / 電気化学反応
燃料電池の発電原理および特徴に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
燃料電池は、水素(または水素を含む改質ガス)と空気中の酸素との化学反応(水の電気分解の逆反応)を利用して、化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換します。発電セル本体から出力される電力は直流(DC)であり、一般の交流電源として系統連系や負荷供給を行うためにはインバータ(交直変換装置)が必要です。
解き方
- 燃料電池本体から直接取り出される電気の出力形態(直流か交流か)を確認する。
- 化学反応によって生じる電気が直流であることを踏まえ、誤りである選択肢(イ)を特定する。
- 選択肢 イ正解
- 燃料電池セルから直接発生する電力は直流であるため、交流であるとする本記述は誤りであり、正解肢となります。
- 選択肢 ロ不正解
- 回転機や燃焼室を持たず化学反応で直接発電するため、補機類(ポンプやファン等)以外の騒音はほとんどなく、記述は正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気化学反応による発電のため負荷追従性・応答性に優れており、制御性が良好であるという記述は正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- りん酸形燃料電池(PAFC)を含め、水素と酸素の反応を利用する燃料電池の発電生成物は水(水蒸気)であるため記述は正しいです。
覚えるポイント
- 燃料電池および太陽電池の本体出力は直流(インバータで交流に変換)
- 燃料電池は化学エネルギーから電気エネルギーを直接取り出すため静粛・高効率
間違えやすいところ
- インバータを通して交流系統に接続される実システムを思い浮かべて、燃料電池自体が交流を出力すると勘違いしないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈・新エネルギー発電設備基準
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
変電設備の機器とその機能
受変電設備 · 変電所設備 / 断路器 / 遮断器 / GIS
変電設備に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
変電設備において、事故時の短絡電流や過電流などの大電流を高速かつ確実に遮断する役割を持つのは遮断器(CB)です。一方、断路器(DS)は消弧能力を持たないため、負荷電流が流れている状態や短絡事故時に開放することはできず、遮断器を開放した後の無負荷状態において視覚的な隔離・絶縁を確保するために開閉操作されます。
解き方
- 各機器(GIS、空気遮断器、断路器、負荷時タップ切換変圧器)の定義と機能を照合する。
- 断路器が消弧能力を持たず、故障電流の遮断を行えない点から、誤った記述(ハ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- ガス絶縁開閉装置(GIS)は絶縁性能の高いSF6ガスを用いて機器を密閉小形化するため、設置面積を大幅に縮小でき、記述は正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 空気遮断器(ABB)は圧縮空気をアークに吹き付けて消弧する遮断器であり、記述は正しいです。
- 選択肢 ハ正解
- 事故電流の自動遮断を行うのは遮断器(CB)であり、断路器には故障電流の遮断能力がないため本記述は誤り(正解肢)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 負荷時タップ切換装置(LRT)は送電・受電を継続したまま巻数比を変えて系統電圧を調整する装置であり、記述は正しいです。
覚えるポイント
- 遮断器(CB):負荷電流および事故電流(短絡・地絡電流)を自動遮断可能
- 断路器(DS):消弧能力がなく無負荷時のみ開閉可能(充電電路の切り離し用)
間違えやすいところ
- 断路器(DS)と遮断器(CB)の役割を混同し、断路器でも自動遮断が行えると誤認しないように注意しましょう。
出題の前提:高圧受変電設備設計基準・電気工学基礎
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
通電中変流器の計器取り外し手順
検査・試験 · 変流器 / CT二次側短絡 / 感電防止 / 機器取り外し
高圧母線に取り付けられた、通電中の変流器(CT)の二次側回路に接続されている電流計を取り外す場合の手順として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
変流器(CT)に通電中、一次巻線に流れる電流によって鉄心内に強い磁束が発生します。通常、二次巻線に流れる二次電流がその磁束を打ち消すように働いていますが、二次側を開放すると打ち消し磁束がなくなり、鉄心が極度に飽和して二次端子間に数千ボルト以上の異常高電圧が誘起され、絶縁破壊や作業者の感電事故につながります。したがって、二次側回路を変更・脱着する際は必ず「あらかじめ短絡する」必要があります。
解き方
- 変流器の二次側が開放状態になると異常高電圧が発生する現象(CT二次開放厳禁)を確認する。
- 電流計を取り外す前に二次側を短絡させる手順となっている選択肢(ハ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 一方の端子を接地しても回路が開放状態であれば他端子との間に高電圧が発生するため不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電流計を取り外した瞬間に二次側が開放状態となり高電圧が発生して危険であるため、順序が逆です。
- 選択肢 ハ正解
- 二次側をあらかじめ短絡線等で短絡してから電流計を取り外すことで、開放による高電圧発生を防ぐ正しい手順です。
- 選択肢 ニ不正解
- 電流計を取り外した時点で二次側が開放されてしまい危険であり、手順として誤りです。
覚えるポイント
- 変流器(CT)の通電中二次側は絶対に開放してはならない(二次開放厳禁)
- 計器等の取り外しは「二次側短絡 → 取り外し」の順で行う
間違えやすいところ
- 計器用変圧器(VT/PT)の二次側は「短絡厳禁(過電流焼損の危険)」、変流器(CT)の二次側は「開放厳禁(高電圧発生の危険)」という正反対の性質を取り違えやすいので注意しましょう。
出題の前提:高圧受電設備保安指針・内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の短絡保護装置の組合せ
保護協調 · 短絡保護 / 過電流継電器 / 高圧真空遮断器
高圧受電設備の短絡保護装置として、適切な組合せはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
短絡保護装置は「短絡電流(大電流)を検出する継電器」と「短絡電流を安全・確実に遮断できる遮断器」で構成されます。過電流継電器(OCR)は過負荷電流および短絡電流を検出します。開閉器(PAS等の気中開閉器)は通常の負荷電流しか遮断できず短絡遮断能力を持たないため短絡遮断には遮断器(VCB等)が必要です。地絡継電器(GR/DGR)は地絡事故検出用であり短絡保護には機能しません。
解き方
- 事故の種類が「短絡」であるため、検出継電器として過電流継電器(OCR)が必要であることを確認する。
- 短絡電流を遮断できる機器は「開閉器」ではなく「遮断器(VCB)」であることを確認し、組合せ(ニ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧気中開閉器(PAS等)には短絡電流の遮断能力がないため、過電流継電器と組み合わせても短絡保護装置としては機能できません。
- 選択肢 ロ不正解
- 地絡継電器(GR)は地絡事故の保護装置であり、短絡事故の保護には適しません。
- 選択肢 ハ不正解
- 地絡方向継電器(DGR)および柱上開閉器(PAS)は構内地絡事故保護用であり、短絡保護用ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 過電流継電器(OCR)が短絡電流を検出し、高圧真空遮断器(VCB)が事故電流を遮断するため、短絡保護装置の組合せとして適切です。
覚えるポイント
- 短絡保護:過電流継電器(OCR)+遮断器(VCBなど)、またはPF付高圧負荷開閉器(LBS+PF)
- 地絡保護:地絡継電器(GR/DGR)+開閉器(PASなど)または遮断器(VCBなど)
間違えやすいところ
- 開閉器(負荷電流開閉のみ)と遮断器(事故短絡電流も遮断可能)の能力差を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:高圧受電設備規程・電気設備技術基準の解釈
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
受変電機器の外観鑑別と用途(計器用変圧器)
配線器具・材料・工具 · 計器用変圧器 / VT / PT / 外観鑑別
写真に示す機器の用途として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
写真は受変電設備で用いられる計器用変圧器(VT: Voltage Transformer または PT: Potential Transformer)の外観です。一次側に高電圧端子、二次側に計器・継電器接続用端子を備え、高圧系統の電圧(例えば6600V)を計器等で安全に扱える統一された二次電圧(標準的には110V)に変圧して取り出します。
解き方
- 写真の形状(角形の樹脂モールド構造で、一次高圧端子と二次端子を持つ計器用変成器)から計器用変圧器(VT)であることを特定する。
- 計器用変圧器の主たる機能である「高電圧を低電圧に変圧する」に合致する選択肢(イ)を選択する。
- 選択肢 イ正解
- 写真は計器用変圧器(VT/PT)であり、高電圧を計測用低電圧に変圧する機器であるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 大電流を小電流に変流する機器は変流器(CT)の用途です。
- 選択肢 ハ不正解
- 零相電圧を検出する機器は零相変圧器(ZVT)または接地形計器用変圧器(EVT)の用途です。
- 選択肢 ニ不正解
- 進相コンデンサ回路の投入突入電流を抑制する機器は直列リアクトル(SR)の用途です。
覚えるポイント
- VT(PT):計器用変圧器(高電圧を110V等の低電圧に変圧)
- CT:変流器(大電流を5A等の小電流に変流)
- ZCT:零相変流器(地絡電流を検出)
間違えやすいところ
- モールド形変流器(CT)と計器用変圧器(VT)の外観形状を取り違えないよう、一次端子形状や銘板・構造の違いに注意しましょう。
出題の前提:JIS C 1731-1 計器用変成器基準
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受変電機器の文字記号鑑別(真空遮断器)
配線図 · 真空遮断器 / VCB / 機器略号 / 外観鑑別
写真に示す機器の略号(文字記号)として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
写真は高圧回路に用いられる引き出し形(または固定形)の高圧真空遮断器(VCB: Vacuum Circuit Breaker)です。真空容器(真空バルブ)内の高い絶縁耐力と消弧能力を利用して負荷電流だけでなく短絡電流などの事故大電流を高速遮断します。高圧受電設備において最も広く用いられている主遮断器です。
解き方
- 写真の構造(上部に3相分の消弧部・真空バルブや端子、下部に手動/電動の開閉操作機構や表示部を備える高圧開閉装置)を確認し、真空遮断器と鑑別する。
- 真空遮断器の英字略記号である「VCB」に対応する選択肢(ニ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- MCCBは配線用遮断器(低圧用モールドケースサーキットブレーカ)の略号です。
- 選択肢 ロ不正解
- PASは高圧交流負荷開閉器(気中開閉器)の略号で、主に引込柱上部等に設置されます。
- 選択肢 ハ不正解
- ELCBは漏電遮断器(Earth Leakage Circuit Breaker)の略号です。
- 選択肢 ニ正解
- 写真の機器は高圧真空遮断器であり、略記号はVCB(Vacuum Circuit Breaker)であるため正しいです。
覚えるポイント
- VCB:高圧真空遮断器(Vacuum Circuit Breaker)
- LBS:高圧交流負荷開閉器(Load Break Switch)
- PAS:高圧気中開閉器(Pole Air Switch)
- PC:高圧カットアウト(Primary Cutout Switch)
間違えやすいところ
- 低圧用遮断器(MCCB、ELCB)と高圧用遮断器(VCB)の大きさや構造の違いを把握し、文字記号を取り違えないようにしましょう。
出題の前提:JIS C 4603 高圧交流遮断器基準
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧分岐回路の過電流遮断器と電線太さ・コンセントの組合せ
配線設計 · 低圧分岐回路 / 電線太さ / コンセント定格 / 過電流遮断器
低圧分岐回路の施設において、分岐回路を保護する過電流遮断器の種類、軟銅線の太さ及びコンセントの組合せで、誤っている(不適切な)ものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気設備の技術基準の解釈 第149条に基づく低圧分岐回路の施設基準では、遮断器容量ごとに電線の最小太さと接続可能なコンセントの定格が規定されています。 ・15A遮断器(または20A配線用遮断器):電線1.6mm以上、コンセント15A以下(20A配線用遮断器なら20A以下) ・30A遮断器:電線2.6mm(5.5mm2)以上、コンセント20A以上30A以下(20A用は20A未満のプラグが差し込めない構造) ・40A遮断器:電線8mm2以上、コンセント30A以上40A以下
解き方
- 分岐回路の遮断器定格に対する電線の最小太さの基準(15A・20A遮断器→1.6mm以上、30A遮断器→2.6mmまたは5.5mm2以上)を確認する。
- ハの「30A過電流遮断器に対し電線径2.0mm」という組合せは、規定の2.6mm以上に満たないため誤り(不適合)であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 定格電流15Aの遮断器には直径1.6mm以上の電線、定格15A以下のコンセントを組み合わせるため適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 定格電流20Aの配線用遮断器には直径1.6mm以上(2.0mmは満たす)、20A以下のコンセント(15Aコンセント可)を使用できるため適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 定格電流30Aの過電流遮断器を施設する場合、電線は直径2.6mm以上でなければならないため、2.0mmとした本組合せは誤り(正解肢)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 30A遮断器に直径2.6mmの電線を用い、コンセントに20A以上30A以下(差込みプラグ制限付20A)を取り付ける構成は適合しており適切です。
覚えるポイント
- 20A配線用遮断器:電線 1.6 mm以上、コンセント 20 A以下(15A・20A)
- 30A過電流遮断器:電線 2.6 mm(5.5 mm2)以上、コンセント 20 A以上30 A以下
間違えやすいところ
- 30A分岐回路のコンセントは20A〜30Aが使用可能ですが、20Aコンセントの場合は20A未満用プラグが入らない専用形状が必要である点、および電線は2.6mm以上が必要である点を見落としがちです。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第149条
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
写真材料の用途(電線接続材料の識別)
配線材料・工具 · 絶縁ブッシング / 電線接続材料 / 金属管工事
写真に示す電気工事用材料のうち、電線の接続に使用しないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電線の接続には、電線相互を電気的・機械的に確実に結合する圧着スリーブやコネクタが用いられます。金属管工事で管端に取り付ける絶縁ブッシングは、電線引入れ時の絶縁被覆損傷を防ぐ保護部材であり、接続用材料ではありません。
解き方
- 各写真に示されている部材の名称と用途を特定する。
- 電線同士を接続する材料(ロ・ハ・ニ)と、電線被覆を保護する部材(イの絶縁ブッシング)を区別して正解を決定する。
- 選択肢 イ正解
- 金属管の端部に取り付け、電線の引入れ時に絶縁被覆が傷つくのを防ぐ絶縁ブッシングであり、電線の接続には使用しないため正解です。
- 選択肢 ロ不正解
- 幹線から支線を分岐接続するために使用する分線用コネクタ(T形コネクタ等)であるため、接続に使用します。
- 選択肢 ハ不正解
- 銅線相互を圧着接続するために用いるリングスリーブ(E形)であるため、接続に使用します。
- 選択肢 ニ不正解
- 電線の接続や機器端子台への接続に使用する接続端子部材であるため、接続に使用します。
覚えるポイント
- 絶縁ブッシングは金属管の管端に取り付けて電線被覆の損傷を防ぐ部材である。
間違えやすいところ
- 配管用部材と配線接続用材料の役割の混同に注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第12条、第159条
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
架線用工具の名称(張線器)
配線材料・工具 · 張線器 / シメラ / 架空配線工具
写真に示す架空配線等の工事に用いられる工具の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
架空電線路の架線工事や支線の張り線工事では、電線やワイヤに所定の張力を与えるために張線器(シメラ)が用いられます。ワイヤを把持するカムアロング(つかみ器)とラチェット機構を組み合わせた形状が特徴です。
解き方
- 写真の工具の外観(ラチェット式巻き取り機構やつかみ部)を確認する。
- 架空電線や支線のたるみを取り張力を調整する「張線器」であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- トルクレンチはボルトやナットを所定のトルクで締め付けるための工具であり、写真のものとは異なります。
- 選択肢 ロ不正解
- 呼び線挿入器は電線管内に通線ワイヤ(呼び線)を送り込むための器具であり、形状が異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- ケーブルジャッキはドラム巻きケーブルを持ち上げて回転・繰り出しできるように支える支持台であり、形状が異なります。
- 選択肢 ニ正解
- 写真の工具は架空電線や支線のたるみを取り、張力を調整するために電線を引っ張る「張線器」です。
覚えるポイント
- 張線器(シメラ)は架空電線や支線のたるみを取るために引っ張る工具である。
間違えやすいところ
- ケーブルジャッキ(ドラム支持台)やパイプベンダーなど他の架線・配管工具と混同しないようにする。
出題の前提:自家用電気工作物施工工具の用途
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧屋内配線の施設制限
電気設備技術基準・解釈 · 高圧屋内配線 / がいし引き工事 / ケーブル工事 / 金属管工事
高圧屋内配線を、乾燥した場所であって展開した場所に施設する場合の記述として、不適切なものはどれか。
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解答
ロ
解説
電気設備の技術基準の解釈第168条において、高圧屋内配線工事の種類は「がいし引き工事(乾燥した場所であって展開した場所に限る)」または「ケーブル工事」の2種類に限定されています。金属管工事に高圧絶縁電線を通す工事方法は認められていません。
解き方
- 高圧屋内配線に認められている工事方法(展開・乾燥場所のがいし引き工事、またはケーブル工事)を確認する。
- ロの高圧絶縁電線を金属管に収める工事は規定にないため、不適切であると判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧ケーブルを金属管に収める工事は、ケーブル工事の防護装置としての施設であり適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 高圧屋内配線で高圧絶縁電線を使用できるのはがいし引き工事に限られ、金属管に収めて施設することは認められていないため不適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 乾燥した展開場所において、接触防護措置を施して高圧絶縁電線のがいし引き工事を行うことは認められており適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧ケーブルを金属ダクトに収める工事は、ケーブル工事の防護として施設可能であり適切です。
覚えるポイント
- 高圧屋内配線は「ケーブル工事」または「乾燥・展開場所のがいし引き工事」のみ可能である。
間違えやすいところ
- 低圧では金属管工事に絶縁電線を使用できるが、高圧では金属管に絶縁電線を通すことは禁止されている点に注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第168条(高圧屋内配線等の施設)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
300V以下ケーブル工事の施設基準
電気設備技術基準・解釈 · ケーブル工事 / キャブタイヤケーブル / 点検できない隠ぺい場所 / MIケーブル
使用電圧が300V以下のケーブル工事に関する記述として、法令上「誤っているもの」はどれか。
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解答
イ
解説
電気設備の技術基準の解釈第164条(低圧屋内配線の施設場所による工事の種類)および第166条により、キャブタイヤケーブルを用いた配線は「展開した場所」または「点検できる隠ぺい場所」に施設可能とされており、「点検できない隠ぺい場所(天井裏や壁内など)」への施設は禁止されています。
解き方
- 低圧配線におけるキャブタイヤケーブルの施設可能場所の規定を確認する。
- 「点検できない隠ぺい場所」へのキャブタイヤケーブルの施設が禁止されていることから、イを誤りと判断する。
- 選択肢 イ正解
- キャブタイヤケーブルは点検できない隠ぺい場所には施設できないため、この記述は誤り(正解)です。
- 選択肢 ロ不正解
- MIケーブル(鉱物絶縁ケーブル)は耐熱性・機械的強度に優れ、直接コンクリートに埋め込んで施設することが認められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 使用電圧300V以下の低圧ケーブル工事において、ケーブルを防護する金属製部分にはD種接地工事を施すことが規定されています。
- 選択肢 ニ不正解
- 外傷や機械的衝撃を受けるおそれがある場所に施設するケーブルには、堅ろうな防護装置を施す必要があります。
覚えるポイント
- キャブタイヤケーブルは点検できない隠ぺい場所には施設できない。
間違えやすいところ
- 通常のVVF等のケーブルと異なり、キャブタイヤケーブルは固定配線としての適用範囲に制限がある。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第164条、第166条
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
地中電線路の施設基準
電気設備技術基準・解釈 · 地中電線路 / 使用電線 / 埋設表示シート / 暗きょ式
地中電線路の施設に関する記述として、法令上「誤っているもの」はどれか。
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解答
ロ
解説
電気設備の技術基準の解釈第120条(地中電線路の施設)において、「地中電線路には、ケーブルを使用すること」と明確に規定されています。水分の侵入や外傷を受けやすい地中環境では、絶縁電線の使用は禁止されています。
解き方
- 地中電線路で使用できる電線の種別規定(ケーブルのみ)を確認する。
- ロの「絶縁電線を使用した」が明確な違反であるため、これを誤りと判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 暗きょ式において地中電線を不燃性または自消性のある難燃性の管等に収めて施設することは延焼防止対策として適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 地中電線路にはケーブルを使用しなければならず、絶縁電線を使用することはできないため誤り(正解)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 長さ15m超の高圧管路式地中電線路では、管と地表面のほぼ中間に埋設表示シートを設けることが義務付けられており適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 地中電線路に使用する金属製の電線接続箱等には、所定の接地工事(通常D種接地工事等)を施す必要があり適切です。
覚えるポイント
- 地中電線路に使用できる電線は「ケーブル」のみ(絶縁電線は不可)。
間違えやすいところ
- 地中埋設シートの設置義務は高圧・特別高圧で長さ15mを超える場合に適用される。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第120条(地中電線路の施設)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブル終端接続部の構造と機能
配線設計・施工 · 端末処理 / ストレスコーン / 電界集中緩和 / 終端接続部
見取図中の①に示す高圧ケーブル終端接続部に関する記述として、不適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
高圧ケーブルの遮へい層端部では、接地された遮へい層が途切れる境界面において等電位線の間隔が極端に狭くなり、局所的な「電界集中(電気的ストレス)」が生じて絶縁破壊を起こしやすくなります。ストレスコーンはこの電界の集中を幾何学的・誘電体的に均一化・緩和するための構造部材です。
解き方
- ストレスコーンの本来の目的(遮へい層端部の電界集中の緩和)を確認する。
- 選択肢イの「雷サージ電圧が侵入したときのストレス緩和」という説明が誤りであることを特定する。
- 選択肢 イ正解
- ストレスコーンは遮へい層端部の電界集中を緩和するものであり、雷サージのストレスを緩和するものではないため不適切(正解)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 屋外等の端末処理では、内部への雨水浸入による水トリーや絶縁劣化を防ぐ防水処理が不可欠であり適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 成形されたゴムとう管形端末接続材料にはあらかじめストレスコーン部が内蔵されているため、現場で成形する必要がなく適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 海岸付近など海塩粒子の付着によるトラッキング等の塩害が懸念される場所には耐塩害処理が適用され適切です。
覚えるポイント
- ストレスコーンの役割は「遮へい層端部の電界集中の緩和」である。
間違えやすいところ
- ストレスコーンの「ストレス」を機械的ストレスや雷サージサージ電圧と混同しないようにする。
出題の前提:高圧架橋ポリエチレンケーブルの端末処理基準
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブル太さの選定要素
配線設計・施工 · ケーブル選定 / 許容電流 / 短絡電流 / 短時間耐電流 / 地絡電流
見取図中の②に示す引込高圧ケーブルの導体の太さ(サイズ)を検討する場合に、「必要のない事項」はどれか。
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解答
ハ
解説
高圧受電用主ケーブルのサイズ選定では、①平常時の負荷電流を安全に流せる「許容電流」、②系統短絡時に遮断器が動作するまでの大電流に耐える「短絡電流」および「短時間耐電流」、③許容電圧降下が検討項目となります。非接地系高圧配電線における地絡電流は数アンペアから数十アンペア程度と非常に小さいため、太さの選定要素には含まれません。
解き方
- ケーブル導体サイズを決定する主要因(平常時の許容電流、短絡時の短時間耐電流、短絡電流)を整理する。
- 地絡電流は数A〜数十A程度と微小であり、太さ決定の検討条件ではないことからハを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 平常時に契約電力・負荷容量に応じた電流を安全に流すため、電線の許容電流の確認は必須です。
- 選択肢 ロ不正解
- 短絡事故発生時に遮断完了までの熱的衝撃に耐えられるか、電線の短時間耐電流の確認は必須です。
- 選択肢 ハ正解
- 高圧受電設備の地絡電流は小さいため、ケーブル導体の太さを決定する検討項目としては必要ありません(正解)。
- 選択肢 ニ不正解
- 受電点の最大短絡電流に耐えるケーブルサイズを選定する必要があるため、検討が必要です。
覚えるポイント
- ケーブル太さの選定要素は「許容電流」「短絡電流(短時間耐電流)」「電圧降下」であり、地絡電流は不要。
間違えやすいところ
- 地絡保護協調のための零相変流器(ZCT)選定と、ケーブル導体サイズの選定を混同しないようにする。
出題の前提:電気設備の設計・高圧ケーブルサイズ決定基準
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
ZCTと高圧ケーブルシールドの接地方法
配線設計・施工 · 零相変流器 / ZCT / ケーブル遮へい層 / シールド接地線 / 地絡保護
高圧ケーブルに零相変流器(ZCT)を設置し、ケーブル内で地絡が発生した場合に確実に地絡事故を検出できるケーブルシールド(遮へい層)の接地方法として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
ZCTは心線電流のベクトル和(地絡電流)を検出します。ケーブル内部で地絡が生じた場合、地絡電流は心線からシールド(遮へい層)を通って接地線へと流れます。電源側でシールド接地を取る場合は、接地線をZCTに通さずに接地することで、ZCT内を通過する電流のアンバランスを正確に検出できます(もし接地線をZCTに通してしまうと、往復電流となり互いに磁束を打ち消し合って地絡を検出できなくなります)。
解き方
- シールド接地線の引き出し位置(電源側か負荷側か)を確認する。
- 電源側から引き出す場合は「ZCTを貫通させずに直接接地」し、負荷側から引き出す場合は「接地線をZCTに貫通させて電源側方向へくぐらせてから接地」する原則を照合する。
- 図ニが「電源側から引き出し、ZCTを通さずに接地」している正しい接続であることを判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 負荷側から引き出した接地線をZCTに通さずに接地すると、ケーブル内部地絡時に心線電流とシールド帰路電流が打ち消し合い、検出不能となります。
- 選択肢 ロ不正解
- 図ロの配線取り回しでは貫通方向や接地処理が不適切であり、正確な検出ができません。
- 選択肢 ハ不正解
- 電源側から引き出した接地線をZCTに貫通させると、地絡電流がZCT内で相殺されて検出できなくなります。
- 選択肢 ニ正解
- 電源側からシールド接地線を引き出し、ZCTを貫通させずに直接接地極へ落とす接続は、ケーブル内地絡を確実に検出できる正しい方法です。
覚えるポイント
- シールド接地線を電源側から取る場合は「ZCTを通さない」、負荷側から取る場合は「ZCTを通す(くぐらせる)」。
間違えやすいところ
- シールド接地線のZCT貫通の要否を、接地線引き出し位置(電源側か負荷側か)と逆にしてしまう誤りが多い。
出題の前提:高圧受電設備規程・自家用電気工作物配線指針(ZCT接地線貫通基準)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
キュービクル式受電設備における変圧器の耐震・防振施工
受電設備設計・施工 · 変圧器 / 耐震ストッパ / 防振施工 / 可とう導体
自家用電気工作物(キュービクル式高圧受電設備)内の変圧器の防振対策及び耐震対策の施工に関する記述として、適切でないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
変圧器の防振支持では地震時の過大な揺れや転倒を防ぐために耐震ストッパを設置します。地震力は機器重心に水平方向・鉛直方向に働くため、耐震ストッパや固定ボルトにはせん断力と引き抜き力(引張力)の双方が作用します。
解き方
- 各選択肢の施工方法について、変圧器の振動絶縁および耐震強度の観点から妥当性を確認する。
- 防振ゴム等の防振装置を用いた場合、水平移動を拘束するストッパにかかる応力(せん断力および転倒モーメントによる引き抜き力)を検討する。
- ニの記述において「せん断力のみを検討して支持した」としている点が誤りであると判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 変圧器の振動が硬質の銅帯母線に伝達されるのを防ぎ、端子部の損傷を防止するために可とう導体(フレキシブル導体)を用いる施工は適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 可とう導体に適度なたるみを持たせてブッシングへの応力を緩和し、かつ短絡電磁力による接触事故を防ぐ離隔を確保することは適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 基礎に直接固定するアンカーボルトは、地震時の水平力によるせん断力と、転倒モーメントによる引き抜き力の双方を検討して選定するため適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 耐震ストッパのアンカーボルトには、水平力によるせん断力だけでなく転倒モーメントに伴う引き抜き力も作用するため、せん断力のみの検討とする記述は不適切です。
覚えるポイント
- 耐震ストッパやアンカーボルトの強度計算では「せん断力」と「引き抜き力(引張力)」の双両方を検討する
間違えやすいところ
- ストッパは水平方向の移動を防ぐものだからせん断力だけでよいと誤認しやすい点に注意する
出題の前提:建築設備耐震設計・施工指針および高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
自動力率調整用高圧進相コンデンサの開閉装置の選定
配電設計・機器選定 · 高圧進相コンデンサ / 高圧交流真空電磁接触器 / 自動力率制御 / VMC
キュービクル式受電設備において、自動力率調整装置により自動で頻繁に開閉制御される高圧進相コンデンサ用の開閉装置として、最も適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
自動力率調整装置(APFC)によって開閉される高圧進相コンデンサ設備は、負荷変動に応じて頻繁に入切されます。そのため、遮断器や一般的な手動開閉器ではなく、電気的・機械的寿命が長く高頻度の開閉に耐える高圧交流真空電磁接触器(VMC)が選定されます。
解き方
- 問題文の条件「自動力率調整装置により自動で開閉できる」に着目し、高頻度な自動開閉が要求されていることを把握する。
- 各開閉機器の特徴・開閉寿命・用途を比較する。
- 高頻度開閉用として設計されている高圧交流真空電磁接触器(VMC)を最適機器として選択する。
- 選択肢 イ正解
- 高圧交流真空電磁接触器(VMC)は数十万回の頻繁な開閉に耐え、自動制御装置からの信号で電磁投入・開放を行うため最も適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧交流真空遮断器(VCB)は事故電流遮断用として主回路に用いられ、高頻度なコンデンサ入切用開閉器としては経済性や開閉寿命の面で適しません。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧交流負荷開閉器(LBS)は手動または簡単な遠隔操作用であり、高頻度の自動入り切り開閉器には適しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧カットアウト(PC)は比較的小容量の変圧器やコンデンサの手動開閉およびヒューズ保護用であり、自動頻繁開閉には使用できません。
覚えるポイント
- 自動力率調整装置による進相コンデンサの自動頻繁開閉には「高圧交流真空電磁接触器(VMC)」を用いる
間違えやすいところ
- 主遮断器である高圧交流真空遮断器(VCB)と混同しないようにする
出題の前提:JIS C 4620 キュービクル式高圧受電設備、高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
機械器具の金属製外箱等の接地工事区分
電気設備技術基準 · 接地工事 / A種接地工事 / C種接地工事 / D種接地工事 / 乾式変圧器
人が触れるおそれがある場所に施設する機械器具の金属製外箱等の接地工事について、電気設備の技術基準の解釈に適合するものはどれか。ただし、絶縁台は設けないものとする。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気設備の技術基準の解釈第29条において、機械器具の接地工事は使用電圧に応じて以下のように定められています。 ・300V以下の低圧機械器具:D種接地工事 ・300Vを超える低圧機械器具:C種接地工事 ・高圧又は特別高圧の機械器具:A種接地工事(外箱のない変圧器の鉄心も含む) ・変圧器の高低圧混触防止:B種接地工事
解き方
- 各選択肢の使用電圧の区分(低圧300V以下、低圧300V超、高圧)を判別する。
- 該当する接地工事の種類(D種、C種、A種)を法令基準と突き合わせる。
- 6kV機器(乾式変圧器の鉄心含む)にはA種接地工事が必要であるため、ニが適合していると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 使用電圧200Vは300V以下の低圧機械器具であるため、施すべき接地工事はD種接地工事です(B種は変圧器の混触防止等)。
- 選択肢 ロ不正解
- 使用電圧6kVは高圧用機械器具であるため、施すべき接地工事はA種接地工事です。
- 選択肢 ハ不正解
- 使用電圧400Vは300Vを超える低圧機械器具であるため、施すべき接地工事はC種接地工事です。
- 選択肢 ニ正解
- 6kVの高圧機器であり、外箱のない乾式変圧器の鉄心には電技解釈第29条によりA種接地工事を施すことが定められています。
覚えるポイント
- 接地工事の電圧区分:300V以下低圧=D種、300V超低圧=C種、高圧・特高=A種
間違えやすいところ
- B種接地工事は機械器具の外箱接地ではなく変圧器の2次側中性点・接地端子に施すものであることを見落としやすい
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第29条(機械器具等の金属製外箱等の接地)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧電路における漏えい電流による絶縁性能の判定基準
電気設備技術基準 · 低圧屋内配線 / 漏えい電流 / 絶縁性能 / 絶縁抵抗測定困難
電気設備の技術基準の解釈において、停電が困難なため低圧屋内配線の絶縁性能を漏えい電流を測定して判定する場合、使用電圧200Vの電路における漏えい電流の上限値として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電技解釈第14条第2項では、低圧電路であって停電が困難な場合等において、漏えい電流が1mA以下であるときは、その電路の絶縁性能が保たれているものとみなすことができると規定されています。これは電路の使用電圧(100V、200V、400V等)に関係なく一律1mA以下です。
解き方
- 電路の絶縁判定を漏えい電流により行う際の法令基準(電技解釈第14条)を想起する。
- 使用電圧にかかわらず規定されている上限値が1mA(1.0mA)であることを確認する。
- ニ(1.0 mA)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 0.1mAではありません。なお、対地電圧150V以下の絶縁抵抗値基準0.1MΩの数値と混同しやすいですが、漏えい電流基準は1mA以下です。
- 選択肢 ロ不正解
- 0.2mAではありません。対地電圧150V超300V以下の絶縁抵抗基準0.2MΩの数値と混同しないよう注意が必要です。
- 選択肢 ハ不正解
- 0.4mAではありません。使用電圧300V超の絶縁抵抗基準0.4MΩの数値と混同しないよう注意が必要です。
- 選択肢 ニ正解
- 電技解釈第14条第2項に基づき、漏えい電流測定による絶縁性能判定の上限値は使用電圧にかかわらず1.0mA(1mA)以下です。
覚えるポイント
- 漏えい電流測定による絶縁性能の判定基準は、電圧に関係なく「1mA以下」
間違えやすいところ
- 絶縁抵抗の基準値(0.1MΩ、0.2MΩ、0.4MΩ)の数値に引きずられて0.2mAなどを選んでしまうミスが多い
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第14条第2項(電路の絶縁性能)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブルの直流による絶縁耐力試験電圧
電気設備技術基準 · 絶縁耐力試験 / 最大使用電圧 / 直流試験電圧 / 高圧ケーブル
最大使用電圧6900Vの交流電路に使用するケーブルの絶縁耐力試験を直流電圧で行う場合、試験電圧[V]の計算式として正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気設備の技術基準の解釈第15条において、最大使用電圧が7000V以下の高圧電路の絶縁耐力試験電圧(交流)は、最大使用電圧の1.5倍の電圧を10分間印加します。また、ケーブル等において直流電圧で試験を行う場合は、交流試験電圧の2倍(すなわち最大使用電圧×1.5×2)の直流電圧を10分間印加することと規定されています。
解き方
- 最大使用電圧が6900V(7000V以下)であるため、交流試験電圧の倍率が1.5倍であることを確認する。
- 直流電圧で絶縁耐力試験を実施する場合、交流試験電圧の2倍の直流電圧を印加する規定を適用する。
- 試験電圧の計算式として「6900 × 1.5 × 2」を導く。
- 選択肢 イ不正解
- 6900 × 1.5 は交流電圧で絶縁耐力試験を行う場合の計算式であり、直流電圧で実施する場合はさらに2倍にする必要があります。
- 選択肢 ロ不正解
- 交流試験電圧の倍率1.5倍が抜けており、誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 最大使用電圧の1.5倍(交流試験電圧)のさらに2倍の電圧を直流で印加するため、6900 × 1.5 × 2 が正しい計算式です。
- 選択肢 ニ不正解
- 交流試験電圧の倍率が2倍ではなく1.5倍であるため誤りです。
覚えるポイント
- 高圧電路(7000V以下)の耐圧試験電圧:交流=最大使用電圧×1.5倍、直流=交流試験電圧×2倍(最大使用電圧×1.5×2)
間違えやすいところ
- 直流試験時の「2倍」を交流試験時の「1.5倍」の代わりと勘違いして最大使用電圧×2としてしまう間違いに注意する
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第15条(高圧又は特別高圧の電路の絶縁耐力)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
電気設備技術基準における高圧の電圧範囲
電気設備技術基準 · 電圧の区分 / 高圧 / 交流電圧 / 低圧 / 特別高圧
電気設備に関する技術基準を定める省令において、交流電圧の高圧の範囲として正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第2条における電圧区分は以下の通り定められています。 ・低圧:直流は750V以下、交流は600V以下 ・高圧:直流は750Vを超え7000V以下、交流は600Vを超え7000V以下 ・特別高圧:7000Vを超えるもの
解き方
- 問題で問われている電別が「交流」であることを確認する。
- 低圧の上限(交流600V、直流750V)と高圧の上限(7000V)を思い出す。
- 交流の高圧範囲として「600Vを超え7000V以下」を選択する。
- 選択肢 イ正解
- 交流電圧の高圧の定義は「600Vを超え7000V以下」であるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 750Vを超え7000V以下は「直流」電圧の高圧の範囲です。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧の上限は7000Vであり、10000Vではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 750Vは直流の区分であり、また高圧の上限は10000Vではなく7000Vです。
覚えるポイント
- 低圧と高圧の境界:交流は600V、直流は750V。高圧と特別高圧の境界は共に7000V
間違えやすいところ
- 直流(750V)と交流(600V)の低圧・高圧境界数値をあべこべに覚えてしまうミス
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条(電圧の種別等)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
第一種電気工事士の作業従事範囲
電気工事士関連法規 · 電気工事士法 / 自家用電気工作物 / 第一種電気工事士 / 適用除外
第一種電気工事士免状の交付を受けている者でなければ従事できない作業はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気工事士法において、電気工事士の作業対象となる「自家用電気工作物」は「最大電力500kW未満の需要設備」に限られます。発電所、変電所、または最大電力500kW以上の需要設備での工事は電気工事士法の適用除外となります。また、500kW未満の需要設備であっても高圧部分の電気工事は簡易電気工事従事者では行えず、第一種電気工事士の独占資格となります。
解き方
- 電気工作物の区分を確認し、発電所、変電所、最大電力500kW以上の需要設備が電気工事士法の適用除外であることを確認する(イ、ロ、ニは除外)。
- ハの「最大電力400kWの需要設備」は500kW未満の自家用電気工作物に該当することを確認する。
- 6.6kV(高圧)受電用ケーブルを管に収める作業は第一種電気工事士でなければ従事できない作業であると判定する。
- 選択肢 イ不正解
- 最大電力800kWの需要設備は500kW以上であるため電気工事士法の適用対象外であり、第一種電気工事士でなくても従事できます。
- 選択肢 ロ不正解
- 発電所内の電気工作物は電気工事士法の適用対象外です。
- 選択肢 ハ正解
- 最大電力400kW(500kW未満)の需要設備の高圧(6.6kV)ケーブル工事は、第一種電気工事士でなければ従事できない作業です。
- 選択肢 ニ不正解
- 配電用変電所内の電気工作物は電気工事士法の適用対象外です。
覚えるポイント
- 電気工事士法が適用される自家用電気工作物は「最大電力500kW未満の需要設備」のみ(発電所・変電所・500kW以上は除外)
間違えやすいところ
- 発電所や変電所、大規模工場(500kW以上)の電気工事にも第一種電気工事士が必要だと勘違いしやすい
出題の前提:電気工事士法 第2条、第3条、電気工事士法施行令第1条・第2条
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
電気用品安全法における特定電気用品の判定
電気用品安全法 · 特定電気用品 / 電気便座 / 電力量計 / 進相コンデンサ
電気用品安全法の適用を受ける製品のうち、「特定電気用品(ひし形PSEマーク対象)」に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気用品安全法における「特定電気用品」は、構造や使用状況から見て火災や感電等の危険性が特に生じるおそれが多い電気用品(電熱器具、電動力応用機器、配線器具、変圧器等116品目)が政令で指定されています。電気便座は特定電気用品(電熱器具)に分類されます。
解き方
- 各選択肢の機器について電気用品安全法上の位置付けを確認する。
- 電力量計(計量法対象)、フロアダクト(金属製線ぴ等は特定電気用品外)、進相コンデンサ(特定電気用品以外の電気用品)を除外する。
- 電気便座が特定電気用品(電熱応用機械器具)に該当することを確認し、ロを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 電力量計は計量法に基づく検定の対象機器であり、電気用品安全法の対象外です。
- 選択肢 ロ正解
- 電気便座は電気用品安全法施行令別表第一に掲げる「電熱器具」として、特定電気用品(ひし形PSE)に指定されています。
- 選択肢 ハ不正解
- フロアダクトは金属線ぴ等の配線器材であり、特定電気用品には該当しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 低圧進相コンデンサは特定電気用品ではなく、「特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)」です。
覚えるポイント
- 特定電気用品(ひし形PSE)の代表例:電気温水器、電気便座、自動販売機、直流電源装置、高圧放電灯安定器
間違えやすいところ
- 電力量計を電気用品安全法の対象器具と誤認しやすい点に注意する(電力量計は計量法対象)
出題の前提:電気用品安全法施行令 別表第一(特定電気用品)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の機器の役割(ZCT)
配線図 · 零相変流器 / 地絡保護 / 高圧受電設備
高圧受電設備の単線結線図において、①で示す機器の機能に関する記述として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
零相変流器(ZCT)は、三相電路を一括して貫通させ、通常時の三相不平衡のない状態では磁束が打ち消し合って二次出力が生じず、地絡事故時に発生する零相電流のみを検出する機器です。
解き方
- 単線結線図の引込口部分にある柱上気中負荷開閉器(PAS)内部の記号①を確認する。
- 三相電路をリング状に囲む記号から零相変流器(ZCT)であることを特定し、その機能である零相電流の検出を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 零相電圧を検出するのは零相変圧器(EVT)や零相基準電圧検出装置(ZPD)の役割です。
- 選択肢 ロ不正解
- 異常電圧(サージ電圧など)を検出する機器ではなく、過電圧継電器や避雷器の対象です。
- 選択肢 ハ不正解
- 短絡電流を検出するのは一般に変流器(CT)と過電流継電器(OCR)の組み合わせです。
- 選択肢 ニ正解
- 零相変流器(ZCT)は電路に地絡が生じた際の微小な零相電流を検出する機器であり正しい記述です。
覚えるポイント
- ZCTは零相電流を検出する機器である。
間違えやすいところ
- 零相電圧を検出するZPD(零相基準電圧検出器)とZCTを混同しないようにする。
出題の前提:電気設備技術基準および内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
保護継電器の文字記号(DGR)
配線図 · 保護継電器 / 地絡方向継電器 / 記号
高圧受電設備の単線結線図において、②で示す機器の略号(文字記号)として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
地絡方向継電器(略称DGR)は、零相電流と零相電圧の位相差を比較することで、事故点が構内か構外(電源側)かを判別し、不要な波及事故やもらい事故による誤遮断を防止します。
解き方
- 単線結線図において②の継電器の入力配線を確認し、ZCTからの零相電流とZPDからの零相電圧が入力されていることを読み取る。
- 電流・電圧の双方から方向を判別する保護継電器であるため、地絡方向継電器(DGR)であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- ELRは漏電遮断器や低圧の漏電継電器(Earth Leakage Relay)を指す略号です。
- 選択肢 ロ正解
- 方向性を持って地絡を検出する地絡方向継電器(Directional Ground Relay)の略号であり適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- OCRは過電流継電器(Overcurrent Relay)の略号です。
- 選択肢 ニ不正解
- OCGRは過電流地絡継電器(地絡過電流継電器、方向判別機能なし)の略号です。
覚えるポイント
- ZCTとZPDの組み合わせで作動する継電器はDGR(地絡方向継電器)である。
間違えやすいところ
- 方向判別を行わないGR(地絡継電器)とDGR(地絡方向継電器)の入力信号の違いを取り違えないように注意する。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)および内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
CVTケーブルの構造断面
材料・工具 · CVTケーブル / ケーブル構造 / 遮蔽層
高圧受電設備の単線結線図において、③で示す高圧引込部分に使用するCVTケーブルの断面構造として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
高圧用架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVTケーブル)は、各心に電界を均一化するための半導電層と接地用の遮蔽銅テープ(銅シールド)層が必須であり、単心3本をトリプレックス形により合わせた構造を持ちます。
解き方
- 高圧CVTケーブルはトリプレックス形(3心撚り合わせ)であることを確認し、単心のみの選択肢を除外する。
- 高圧用ケーブルには電界緩和のための半導電層と銅シールド層が必須である点を確認し、低圧用やシールドのない構造を除外して「ニ」を選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧ケーブルに必要な内部・外部半導電層および銅シールド層が描かれておらず不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 単心1本のみ(単心CVケーブル)の断面であり、3本を撚り合わせたCVTケーブルではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 絶縁体がビニルであり、かつ共通シースの丸形ケーブルであるためCVTケーブルではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 各線心に内部半導電層・架橋ポリエチレン・外部半導電層・銅シールド・ビニルシースが施された単心3本撚り合わせ構造であり適切です。
覚えるポイント
- 高圧ケーブルには半導電層と銅シールド層が必須である。
間違えやすいところ
- 3心一括シースのCVケーブルと単心3本撚り合わせのCVTケーブルの構造の違いを混同しないようにする。
出題の前提:JIS C 3606(高圧架橋ポリエチレン絶縁ケーブル)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
断路器(DS)の機能と取扱
配線図 · 断路器 / DS / 負荷電流
高圧受電設備の単線結線図において、④で示す機器に関する記述として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
断路器(DS)は点検時などに機器を回路から確実に切り離して安全を確保するための開閉器であり、アーク消弧装置を備えていないため、負荷電流の遮断能力はありません。負荷電流遮断時に開放すると強力なアークにより短絡事故を引き起こします。
解き方
- 単線結線図の④の図記号から、高圧受電盤の主回路に設けられた断路器(DS)であることを特定する。
- 断路器の特徴である「消弧能力がなく負荷電流を遮断できない」という基本事項に基づいて選択肢を判定する。
- 選択肢 イ正解
- 断路器には消弧能力がないため、負荷電流の流れている状態で遮断してはならず正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 過負荷電流や短絡電流を自動遮断するのは遮断器(VCBなど)の役割です。
- 選択肢 ハ不正解
- 断路器は過負荷電流であっても遮断することはできず、無負荷状態でなければ開閉できません。
- 選択肢 ニ不正解
- 地絡発生時に自動遮断する機能は備えておらず、保護継電器と連動する遮断器等の役割です。
覚えるポイント
- 断路器(DS)は負荷電流を遮断してはならない(無負荷状態で開閉する)。
間違えやすいところ
- 遮断器(CB)や負荷開閉器(LBS)と異なり、断路器(DS)は負荷電流の開閉が一切できない点を見落とさないこと。
出題の前提:内線規程および電気設備技術基準の解釈
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
避雷器の図記号と接地線の太さ
配線図 · 避雷器 / LA / A種接地工事 / 接地線太さ
高圧受電設備の単線結線図において、⑤で示す機器の図記号と、その機器に施設する接地線の最小太さの組合せとして、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
高圧避雷器(LA)の図記号は直列ギャップと特性要素を表す矢印付き記号等で示されます。避雷器の接地線は雷撃時の大電流を大地へ安全に逃がすため、通常のA種接地工事の規定(直径2.6mm以上・公称断面積5.5mm2以上)よりも太い公称断面積14mm2以上の電線を用いることが法令で定められています。
解き方
- 単線結線図の⑤の接続位置(主受電母線の変圧器前)から避雷器(LA)が設置される位置であることを把握し、避雷器の図記号を選ぶ。
- 避雷器の接地工事はA種接地工事であり、接地線の最小太さは14 mm2以上(E 14)であることから正しい組合せを選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 避雷器の接地線は放電電流に対する耐量から14 mm2以上が必要であり、8 mm2では不足します。
- 選択肢 ロ不正解
- 図記号が避雷器ではなく別の開閉器等の記号となっているため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 図記号が断路器のものであり、また接地線の太さも14 mm2以上を満たしていません。
- 選択肢 ニ正解
- 避雷器(LA)の正しい図記号であり、接地線も規定通りの14 mm2以上(E 14)となっており適切です。
覚えるポイント
- 避雷器(LA)の接地線はA種接地工事であるが14 mm2以上を施設する。
間違えやすいところ
- 通常のA種接地工事の最小太さである直径2.6mm(5.5mm2)や8mm2と混同しないようにする。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第37条(避雷器等の施設)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
変流器(CT)の端子記号と極性
配線図 · 変流器 / CT / 端子記号 / 極性
高圧受電設備の単線結線図において、⑥で示す機器(変流器)の端子記号を表したものとして、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
計器用変流器(CT)は減極性に作られており、一次端子は大文字の「K(電源側)」「L(負荷側)」、二次端子は小文字の「k(電流計・継電器側)」「l(接地側)」と表記します。一次電流がKからLへ流れるとき、二次側ではkから外部へ流出してlに戻る向きになります。
解き方
- 単線結線図の⑥が変流器(CT)であることを確認する。
- 変流器の一次端子は大文字KおよびL、二次端子は小文字kおよびlであり、減極性に従って一次側Kに対して二次側kが対応する配置(ロ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 一次側に大文字Kと小文字kが混在しており、端子記号の付け方が誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 一次端子がK・L、二次端子がk・lと正しく対応付けられており適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 端子記号の大文字・小文字の割り当て順序が逆転しており誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 一次側に大文字と小文字が混在し、端子極性の表記として誤りです。
覚えるポイント
- CTの端子記号は一次側が大文字K・L、二次側が小文字k・lである。
間違えやすいところ
- 大文字と小文字の対応関係や、減極性におけるK-kおよびL-lの配置を逆に覚えないようにする。
出題の前提:JIS C 1731-1(計器用変成器)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧交流負荷開閉器(LBS)の外観鑑別
配線図 · LBS / 高圧交流負荷開閉器 / 外観写真
高圧受電設備の単線結線図において、⑦に設置する機器の外観写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高圧交流負荷開閉器(LBS)は、高圧コンデンサ回路や変圧器一次側に設置され、通常負荷電流の開閉および組み込まれた限流ヒューズ(PF)による短絡電流の遮断を行う機器です。外観は3極連動の開閉レバー、消弧室、および筒形の限流ヒューズが一体的に取り付けられているのが特徴です。
解き方
- 単線結線図の⑦で示された機器の記号が「LBS」であることを読み取る。
- 各写真を確認し、イがLBS、ロが高圧カットアウト(PC)、ハが断路器(DS)、ニが真空遮断器(VCB)であることを判別してイを選択する。
- 選択肢 イ正解
- 限流ヒューズ付きの高圧交流負荷開閉器(LBS)の外観写真であり適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧カットアウト(PC)の外観写真であり、LBSではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧断路器(DS)の外観写真であり、LBSではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧真空遮断器(VCB)の外観写真であり、LBSではありません。
覚えるポイント
- LBSは3極一体型でヒューズホルダーと消弧装置を備えている。
間違えやすいところ
- 単極で開閉する高圧カットアウト(PC)と3極連動のLBSの外観を取り違えないように注意する。
出題の前提:内線規程およびJIS C 4605(高圧交流負荷開閉器)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
変圧器一次側の開閉機器図記号(ヒューズ付LBS)
配線図 · LBS / 限流ヒューズ付負荷開閉器 / 図記号 / 受電容量
高圧受電設備の単線結線図において、⑧で示す部分(500 kVA変圧器一次側)に設置する機器の図記号として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
内線規程において、変圧器容量が300 kVA以下の場合は一次側開閉器として高圧カットアウト(PC)を使用できますが、300 kVAを超える変圧器には限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(LBS)または遮断器(CB)を施設しなければなりません。LBSの図記号は負荷開閉器の接点記号にヒューズを表す長方形記号が直列に付加されたものです。
解き方
- 単線結線図⑧の直下にある変圧器容量を確認すると「500 kVA」である。
- 変圧器容量が300 kVAを超えているため、一次側開閉器にはPCではなく限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(LBS)が必要であると判定する。
- 提示された図記号の中から、開閉接点とヒューズが組み合わされたLBSの図記号(ハ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 断路器(DS)の図記号であり、過負荷・短絡保護用のヒューズ機能がありません。
- 選択肢 ロ不正解
- ヒューズを持たない単なる開閉器の図記号であり不適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 300 kVA超の変圧器一次側に要求される限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(LBS)の図記号であり適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 電力ヒューズ(PF)単体の図記号であり、開閉器の機構を含んでいません。
覚えるポイント
- 変圧器容量が300 kVAを超える場合の一次側開閉器はLBSを用いる。
間違えやすいところ
- 300 kVA以下の変圧器に用いられるPC(高圧カットアウト)と混同して選定しないように注意する。
出題の前提:内線規程 高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
変圧器外箱の接地工事の種類と図記号
配線図 · 接地工事 / 変圧器外箱 / 図記号
配線図において、⑨で示す変圧器の金属製外箱に施す接地工事の図記号として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気設備の技術基準の解釈において、高圧または特別高圧の電気機械器具の金属製外箱には原則としてA種接地工事(図記号傍記:EA)を施すことが義務付けられています。
解き方
- 配線図の⑨が指している機器が高圧(6600V)から低圧へ降圧する三相変圧器の金属製外箱であることを確認します。
- 高圧機器の外箱にはA種接地工事を施す規定があるため、接地極に「EA」を傍記した図記号を選定します。
- 選択肢 イ正解
- EAはA種接地工事を表す図記号であり、高圧変圧器の金属製外箱に施す接地工事として適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- EBはB種接地工事を表す図記号であり、変圧器の低圧側電路(中性点または一端子)に施す接地工事であるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- ECはC種接地工事を表す図記号であり、300Vを超える低圧用機器の外箱等に施す接地工事であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- EDはD種接地工事を表す図記号であり、300V以下の低圧用機器の外箱等に施す接地工事であるため誤りです。
覚えるポイント
- 高圧機器の外箱接地はA種接地工事(EA)、変圧器二次側電路の混触防止接地はB種接地工事(EB)
間違えやすいところ
- 変圧器の二次側電路に施すB種接地工事と、本体金属製外箱に施すA種接地工事を混同しやすいので注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第29条(機械器具の鉄台及び外箱の接地)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線用遮断器(MCCB)の使用目的
配線図 · 配線用遮断器 / MCCB / 保護装置
配線図において、⑩で示す機器(MCCB)の使用目的として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
配線用遮断器(MCCB:Molded Case Circuit Breaker)は、絶縁容器内に開閉機構やトリップ機構を備え、電路の通電・手動開閉を行うとともに、過負荷や短絡事故が発生した際に電磁的・熱動的機構によって自動遮断する装置です。
解き方
- 配線図の⑩が示す機器記号が「MCCB(配線用遮断器)」であることを読み取ります。
- MCCBの主要機能は低圧回路における過負荷および短絡に対する自動遮断保護であることを確認し、該当する選択肢を特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 地絡電流を検出して遮断する機器は漏電遮断器(ELCB)であるため不適です。
- 選択肢 ロ不正解
- MCCBは電路の過電圧を検出して遮断する機器ではないため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 配線用遮断器(MCCB)は、低圧電路の過負荷電流および短絡電流を自動検出して遮断する機器であり正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- ヒューズによって溶断遮断する機器はヒューズ付き開閉器であり、MCCBは内部トリップ機構により遮断するため誤りです。
覚えるポイント
- MCCB(配線用遮断器)はヒューズを用いずに過負荷・短絡の両方を自動遮断する
間違えやすいところ
- 漏電遮断器(ELCB)の地絡保護機能や、ヒューズ付き開閉器の溶断機構と役割を混同しないように整理が必要です。
出題の前提:JIS C 8201-2-1(配線用遮断器通則)
出典:電気技術者試験センター『平成29年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
平成29年度第一種電気工事士筆記試験
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した平成29年度第一種電気工事士筆記試験の問題・解答資料です。

