学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
試験の概要
平行平板コンデンサの静電エネルギー
電気理論 · 静電容量 / 静電エネルギー / 平行平板コンデンサ
面積 A の平行電極間に厚さ d、誘電率 ε の絶縁物が挟まれた平行平板コンデンサに、直流電圧 V を加えたとき、コンデンサに蓄えられる静電エネルギーに関する記述として、正しいものを1つ選べ。
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解答
イ
解説
平行平板コンデンサの静電容量 C は極板面積 A と誘電率 ε に比例し、極板間隔 d に反比例して C = εA/d で表されます。また、蓄えられる静電エネルギー W は印加電圧 V を用いて W = (1/2)CV^2 [J] と表されます。
解き方
- コンデンサの静電容量の公式 C = ε * (A / d) を確認する。
- 静電エネルギーの公式 W = (1/2) * C * V^2 に C を代入し、W = (1/2) * ε * (A / d) * V^2 を導く。
- 各物理量(V, A, d, ε)と静電エネルギー W の比例・反比例関係を評価し、選択肢と照合する。
- 選択肢 イ正解
- エネルギー W = (1/2)(εA/d)V^2 より、W は印加電圧 V の2乗に比例するため正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- エネルギー W は電極の面積 A に比例するため、「反比例する」とする記述は誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- エネルギー W は電極間の距離 d に反比例するため、「比例する」とする記述は誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- エネルギー W は誘電率 ε に比例するため、「反比例する」とする記述は誤りです。
覚えるポイント
- 静電容量 C = εA/d [F]、静電エネルギー W = (1/2)CV^2 = (1/2)QV = Q^2/(2C) [J]
間違えやすいところ
- 電荷 Q が一定の場合と電圧 V が一定の場合で比例・反比例の関係が逆になる点に注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問1
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
ホイートストンブリッジを含む直流回路の電流計算
配電理論 · ホイートストンブリッジ / 直流回路 / オームの法則
図のような直流回路において、直流電源電圧が 18 V、直列抵抗が 6 Ω、ブリッジ部分の抵抗が 2 Ω、4 Ω、4 Ω、8 Ω、中央に 10 Ω であるとき、抵抗 2 Ω に流れる電流 I [A] の値として、正しいものを1つ選べ。ただし、電池の内部抵抗は無視する。
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解答
ロ
解説
ブリッジ回路において対辺の抵抗の積が等しい場合(平衡状態)、中央の検出端子間には電位差が生じず電流が流れないため、中央抵抗を取り外した等価回路として合成抵抗および分流計算を行えます。
解き方
- ブリッジ部の対角抵抗の積を比較し、2 Ω × 8 Ω = 4 Ω × 4 Ω = 16 であることから平衡条件が成立することを確認する。
- 平衡状態のため中央の 10 Ω には電流が流れず開放とみなせるので、ブリッジ部の合成抵抗を (2+4) × (4+8) / ((2+4) + (4+8)) = (6 × 12) / 18 = 4 Ω と求める。
- 直列抵抗 6 Ω とブリッジ部 4 Ω を加算して回路全体の合成抵抗を 10 Ω とし、全電流を 18 V / 10 Ω = 1.8 A と算出する。
- 上枝(6 Ω)と下枝(12 Ω)の抵抗比 1:2 に基づいて電流を逆比 2:1 で分流し、2 Ω の枝に流れる電流 I = 1.8 × (12 / 18) = 1.2 A を求める。
- 選択肢 イ不正解
- 0.6 A は下枝(4 Ω + 8 Ω)側に流れる電流の値であり、2 Ω に流れる電流ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 回路全体の全電流 1.8 A が上枝と下枝に分流し、上枝(2 Ω 側)には 1.2 A が流れるため正しい値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 1.8 A は電源から供給される全電流の値であり、2 Ω に分流する電流ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 3.0 A は直列抵抗 6 Ω を考慮せずブリッジ部のみに 12 V 等が印加されたと仮定するなどの誤った計算結果です。
覚えるポイント
- ホイートストンブリッジの平衡条件 R1*R4 = R2*R3 が成り立つときは中央の抵抗を無視できる。
間違えやすいところ
- 中央の 10 Ω 抵抗を考慮して複雑なキルヒホッフ計算をしようとしたり、分流計算で上枝と下枝の抵抗比の逆比配分を間違えたりしないように注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問2
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
RLC直列交流回路の力率
電気理論 · 交流回路 / 直列共振 / 力率
図のような交流回路において、抵抗 R = 10 Ω、誘導性リアクタンス X_L = 10 Ω、容量性リアクタンス X_C = 10 Ω、電源電圧が 100 V であるとき、この回路の力率 [%] として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
RLC直列回路のインピーダンスは Z = √(R^2 + (X_L - X_C)^2) で表され、X_L = X_C のとき誘導性と容量性のリアクタンスが互いに打ち消し合って直列共振状態となり、合成インピーダンスは純抵抗成分 R のみとなって力率は 100 % となります。
解き方
- 回路の合成インピーダンスの公式 Z = √(R^2 + (X_L - X_C)^2) を確認する。
- X_L = 10 Ω、X_C = 10 Ω を代入してリアクタンス成分を (10 - 10) = 0 Ω とし、Z = R = 10 Ω を得る。
- 力率の定義式 cosθ = R / Z に値を代入して cosθ = 10 / 10 = 1.0 (100 %) を算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 30 % はリアクタンス成分が相殺することを考慮していない誤った値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 50 % はインピーダンス計算を誤った場合等に導かれる誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 70 % (約 1/√2) はリアクタンスの差と抵抗が等しい場合の力率であり、本問ではリアクタンス差が 0 のため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- X_L と X_C が等しく直列共振しているため、力率は 1 (100 %) となり正しい選択肢です。
覚えるポイント
- 直列共振回路では X_L = X_C となり、回路の力率は常に 100 % (cosθ = 1) になる。
間違えやすいところ
- X_L と X_C を単純に足し合わせてインピーダンスを求めてしまうミスに注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問3
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
半波整流回路における抵抗の消費電力
配電理論 · 交流回路 / ダイオード / 半波整流 / 消費電力
図のような交流回路において、交流電源電圧が 100 V、ダイオードに直列に接続された抵抗が 10 Ω であるとき、10 Ω の抵抗の消費電力 [W] として、正しいものを1つ選べ。ただし、ダイオードの電圧降下や電力損失は無視する。
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解答
ハ
解説
ダイオードを直列に挿入した半波整流回路では、交流の正の半周期のみ電流が流れ、負の半周期は電流が流れません。全周期にわたって電流が流れる正弦波交流の場合に比べ、消費される瞬時電力の波形は半分がゼロとなるため、1周期の平均電力は全波時のちょうど半分(1/2)になります。
解き方
- ダイオードがない場合の消費電力 P_all = V^2 / R = 100^2 / 10 = 1000 W を計算する。
- 半波整流では正弦波の半周期分しか電力が供給されないため、平均消費電力は全波の 1/2 になることを確認する。
- P = 1000 W / 2 = 500 W を算出する(実効値計算の場合、半波整流の実効値 V_rms = 100 / √2 V より P = (100 / √2)^2 / 10 = 500 W)。
- 選択肢 イ不正解
- 100 W は誤った計算結果です。
- 選択肢 ロ不正解
- 200 W は誤った計算結果です。
- 選択肢 ハ正解
- 全波接続時の電力 1000 W の半分となるため、500 W が正しい消費電力です。
- 選択肢 ニ不正解
- 1000 W はダイオードがなく全波通電する場合の消費電力です。
覚えるポイント
- 半波整流波の実効値は全波実効値の 1/√2 倍、抵抗負荷での消費電力は全波通電時の 1/2 倍になる。
間違えやすいところ
- 電圧の実効値が半分(1/2)になると誤認して電力を 1/4(250 W)と計算しないように注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問4
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
三相交流回路における負荷抵抗の両端電圧
配電理論 · 三相交流回路 / Y結線 / 相電圧 / オームの法則
図のような三相交流回路において、三相3線式の電源線間電圧が 200 V、各相の負荷が抵抗 8 Ω とリアクタンス 6 Ω の直列回路(Y結線)であるとき、抵抗の両端の電圧 V_R [V] の値として、最も近いものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
対称三相交流のY結線負荷において、各相にかかる相電圧 V_p は線間電圧 V_l の 1/√3 倍(V_p = V_l / √3)です。各相のインピーダンス Z = √(R^2 + X^2) から相電流 I = V_p / Z を求め、抵抗両端の電圧降下は V_R = I × R によって計算されます。
解き方
- Y結線負荷の1相分のインピーダンス Z = √(8^2 + 6^2) = √(64 + 36) = 10 Ω を求める。
- 電源の線間電圧 200 V から1相あたりの相電圧 V_p = 200 / √3 V を求める。
- 相電流 I = V_p / Z = (200 / √3) / 10 = 20 / √3 A を算出する。
- 抵抗両端の電圧 V_R = I × R = (20 / √3) × 8 = 160 / √3 ≒ 160 / 1.732 ≒ 92.38 V を計算し、最も近い選択肢を選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 57 V は相電圧 200/√3 ≒ 115.5 V の半分などの誤った計算結果です。
- 選択肢 ロ不正解
- 69 V はリアクタンス側の電圧降下 V_X = (20/√3) × 6 = 120/√3 ≒ 69.3 V の値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 80 V は線間電圧 200 V にそのまま分圧比 8/10 などを掛けてさらに半分にするなどの誤算です。
- 選択肢 ニ正解
- 計算値約 92.4 V に最も近い値であるため正しい選択肢です。
覚えるポイント
- 三相Y結線の相電圧は線間電圧の 1/√3 倍(V_p = V_l / √3)となる。
間違えやすいところ
- 相電圧を求める際に線間電圧 200 V をそのまま 1相の電圧として計算してしまうミスに注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問5
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式配電線路の電力損失
配電理論 · 単相3線式 / 電力損失 / 平衡負荷
図のような単相3線式配電線路において、負荷 A、負荷 B ともに消費電力 800 W、力率 0.8(遅れ)、負荷電圧がともに 100 V であるとき、この配電線路の電力損失 [W] として、正しいものを1つ選べ。ただし、電線1線当たりの抵抗は 0.4 Ω とし、配電線路のリアクタンスは無視する。
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解答
ハ
解説
単相3線式電線路において両外側線と中性線間の負荷が平衡している場合、中性線に流れる電流はベクトル和が相殺して 0 A となり、中性線での電力損失は生じません。全電力損失は外側線2本で生じるジュール熱の合計 2 * I^2 * r で求められます。
解き方
- 各負荷に流れる電流 I = P / (V * cosθ) = 800 / (100 * 0.8) = 10 A を求める。
- 負荷 A と負荷 B の大きさと力率が同一であるため平衡負荷であり、中性線電流 I_N = 0 A であることを確認する。
- 配電線路の全電力損失 P_loss = 2 * I^2 * r + I_N^2 * r = 2 * 10^2 * 0.4 + 0 = 80 W を算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 40 W は電線1線分のみの電力損失 I^2 * r = 10^2 * 0.4 = 40 W です。
- 選択肢 ロ不正解
- 60 W は誤った計算結果です。
- 選択肢 ハ正解
- 外側線2本分の合計損失 2 * 10^2 * 0.4 = 80 W となるため正しい値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 120 W は中性線にも同等の電流が流れると誤認して3線分を加算した値です。
覚えるポイント
- 単相3線式の平衡負荷では中性線電流がゼロになり、電力損失は外側線2線分(2*I^2*r)のみとなる。
間違えやすいところ
- 負荷電流を求める際に力率 cosθ で割るのを忘れ、800/100 = 8 A として計算してしまうミスに注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問6
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電系統の合成百分率インピーダンス換算
配電理論 · 百分率インピーダンス / 基準容量換算 / 高圧受電設備
配電用変電所の変圧器の百分率インピーダンスが基準容量 30 MV・A で 18 %、変電所から電源側の百分率インピーダンスが基準容量 10 MV・A で 2 %、高圧配電線の百分率インピーダンスが基準容量 10 MV・A で 3 % である。高圧需要家の受電点(A点)から電源側の合成百分率インピーダンスの基準容量 10 MV・A における値 [%] として、正しいものを1つ選べ。ただし、百分率抵抗と百分率リアクタンスの比はいずれも等しいとする。
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解答
ハ
解説
百分率インピーダンス %Z は基準容量 P_n に比例するため、異なる基準容量で表されている場合は同一の基準容量に比例換算(%Z' = %Z × (P_n' / P_n))する必要があります。直列に接続された各機器の百分率抵抗と百分率リアクタンスの比が等しい場合、基準容量を統一した %Z 同士をそのまま単純代数和として合成できます。
解き方
- 変圧器の百分率インピーダンス(30 MV・A で 18 %)を基準容量 10 MV・A に換算する:%Z_tr = 18 × (10 / 30) = 6 %。
- 電源側(10 MV・A で 2 %)および高圧配電線(10 MV・A で 3 %)は既に基準容量 10 MV・A であることを確認する。
- 受電点から電源側の全合成百分率インピーダンスを直列加算する:%Z_total = 2 % + 6 % + 3 % = 11 %。
- 選択肢 イ不正解
- 7 % は誤った計算結果です。
- 選択肢 ロ不正解
- 9 % は変電所変圧器の換算値などの扱いを誤った値です。
- 選択肢 ハ正解
- 変圧器を 10 MV・A 基準に換算した 6 % と、電源側の 2 %、配電線の 3 % を合計して 11 % となるため正しい選択肢です。
- 選択肢 ニ不正解
- 23 % は変圧器の容量換算を行わずにそのまま単純合算(2 + 18 + 3 = 23 %)した誤りです。
覚えるポイント
- 百分率インピーダンスの容量換算式:%Z2 = %Z1 × (基準容量2 / 基準容量1)
間違えやすいところ
- 基準容量が異なっているにもかかわらず、換算を行わずに数値をそのまま足してしまうミスに注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問7
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
変圧器一次側に設けた変流器の二次電流計算
配電理論 · 単相変圧器 / 変流器 / 変圧比 / 変流比
図のように、変圧比が 6 600 / 210 V の単相変圧器の二次側に抵抗負荷が接続され、その負荷電流が 440 A であった。このとき、変圧器の一次側に設置された変流器(変流比 25 / 5 A)の二次側に流れる電流 I [A] の値として、正しいものを1つ選べ。ただし、負荷抵抗以外のインピーダンスは無視する。
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解答
ロ
解説
理想変圧器の一次電流 I_1 と二次電流 I_2 の関係は電圧比の逆比(I_1 = I_2 × (V_2 / V_1))となります。また、変流器(CT)の二次電流は、一次電流に変流比(二次定格電流 / 一次定格電流)を掛けることで求められます。
解き方
- 変圧器の二次電流 I_2 = 440 A から一次電流 I_1 を計算する:I_1 = 440 × (210 / 6600) = 440 / 31.428... = 14 A。
- 変流器の変流比 25 / 5 A より、二次電流 I は一次電流の 5 / 25 = 0.2 倍となることを確認する。
- 変流器の二次電流 I = 14 × (5 / 25) = 14 × 0.2 = 2.8 A を算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 2.6 A は一次電流の算出などを誤った値です。
- 選択肢 ロ正解
- 変圧器一次電流 14 A に対し、変流比 25/5 A を適用して 2.8 A となるため正しい選択肢です。
- 選択肢 ハ不正解
- 3.0 A は誤った計算結果です。
- 選択肢 ニ不正解
- 3.2 A は誤った計算結果です。
覚えるポイント
- 変圧器の電流比は電圧比の逆比(I1/I2 = V2/V1)、変流器の二次電流は I2 = I1 * (定格二次/定格一次) で求める。
間違えやすいところ
- 変圧器の一次電流を求める際に変圧比を掛け算してしまい、電流を拡大させてしまうミスに注意する。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験 一般問題 問8
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
完全地絡時における機器外箱の対地電圧の計算
電気理論・配電理論 · 接地工事 / 地絡電流 / 対地電圧
単相変圧器の二次側電路(変圧器二次電圧105V)において、変圧器二次側のB種接地工事の接地抵抗値が10Ω、負荷の金属製外箱に施されたD種接地工事の接地抵抗値が20Ωである。この負荷の金属製外箱(A点)で完全地絡が生じたとき、A点の対地電圧[V]として、正しいものはどれか。ただし、金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視するものとする。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
完全地絡が生じた回路では、電路の電源電圧がB種接地抵抗と機器外箱のD種接地抵抗の直列回路に印加されます。機器外箱の対地電圧は、流れる地絡電流と外箱の接地抵抗の積(分圧の法則による抵抗値比例の分圧)として求められます。
解き方
- 回路全体の合成抵抗を求めます。変圧器二次側インピーダンスを無視できるため、合計の接地抵抗はRb + Rd = 10 + 20 = 30Ωとなります。
- 回路に生じる地絡電流Igを計算します。Ig = V / (Rb + Rd) = 105 / 30 = 3.5Aとなります。
- 金属製外箱A点の対地電圧Vaを求めます。外箱の接地抵抗Rdによる電圧降下に等しいため、Va = Ig × Rd = 3.5 × 20 = 70Vとなります。
- 選択肢 イ不正解
- 35VはB種接地抵抗10Ω側に発生する対地電圧(105V×10/(10+20))であり、負荷外箱(A点)の対地電圧ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 60Vは誤った抵抗比率または電圧値を用いた計算結果であり不適です。
- 選択肢 ハ正解
- 地絡電流3.5Aに外箱のD種接地抵抗20Ωを乗じた70Vとなり、正しい対地電圧を示しています。
- 選択肢 ニ不正解
- 105Vは電源の線間電圧そのものであり、B種接地抵抗による電圧降下が考慮されていないため誤りです。
覚えるポイント
- 機器外箱の対地電圧は「電源電圧×D種接地抵抗÷(B種接地抵抗+D種接地抵抗)」で分圧計算できます。
間違えやすいところ
- 対地電圧の計算において、B種接地側の電圧降下とD種接地側の電圧降下を取り違えて計算してしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第17条および第29条に基づく接地工事と地絡時の電位上昇計算
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
電気機器絶縁材料の耐熱クラスと最高連続使用温度
電気機器 · 絶縁材料 / 耐熱クラス / 許容最高温度
電気機器の絶縁材料として耐熱クラスごとに最高連続使用温度[℃]の低いものから高いものの順に左から右に並べたものとして、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
電気機器の絶縁材料は耐熱性能に応じてクラス分けされています。一般に規定されている最高連続使用温度は、Y種(90℃)、A種(105℃)、E種(120℃)、B種(130℃)、F種(155℃)、H種(180℃)、C種(180℃超)の順に高くなります。
解き方
- 問題で提示されている3つの耐熱クラス(Y、E、H)の最高連続使用温度を確認します。
- Y種は90℃、E種は120℃、H種は180℃であることを照合し、低いものから順に並べると「Y,E,H」となります。
- 選択肢 イ不正解
- H(180℃)、E(120℃)、Y(90℃)となっており、温度が高いものから低い順に並んでいるため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- Y(90℃)、E(120℃)、H(180℃)の順で最高連続使用温度が低いものから高いものへ正しく並んでいます。
- 選択肢 ハ不正解
- E(120℃)はY(90℃)よりも許容温度が高いため、低い順の並びとして誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- Y(90℃)が最も低い温度クラスであるにもかかわらず末尾に配置されているため誤りです。
覚えるポイント
- 耐熱クラスの温度順は「ヤ(Y:90)・エ(A:105)・エ(E:120)・ビ(B:130)・フ(F:155)・エ(H:180)・シ(C:>180)」などの語呂合わせで覚えます。
間違えやすいところ
- アルファベット順ではなく、耐熱温度の低い順(Y=90℃、A=105℃、E=120℃、B=130℃、F=155℃、H=180℃)であることを正確に記憶しておく必要があります。
出題の前提:JIS C 4003(電気絶縁材料の耐熱性評価及び分類)
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
点光源による直下床面照度の計算式
電気応用 · 照明 / 照度の逆2乗の法則 / 点光源
床面上 r [m]の高さに、光度 I [cd]の点光源がある。光源直下の床面照度 E [lx]を示す式として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
点光源からの光による受照面の照度は、光源の光度Iに比例し、光源からの距離rの2乗に反比例します。これを照度の逆2乗の法則と呼びます。直下受照面では光線の入射角がゼロ(cos 0° = 1)となるため、照度は E = I / r^2 [lx] となります。
解き方
- 法線照度の基本公式 En = I / r^2 を確認します。
- 光源直下の水平面では光線の入射角θが0°となるため、水平面照度 E = En × cosθ = (I / r^2) × cos 0° = I / r^2 と導かれます。
- 選択肢 イ不正解
- 光度Iの2乗に比例し距離rに反比例する式となっており、次元・物理法則ともに誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 分子が光度Iの2乗となっており、照度の定義と異なるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 距離rの1乗に反比例する式(線光源の減衰特性に近い形)となっており、点光源の照度計算として誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 照度の逆2乗の法則に従い、光度Iを距離rの2乗で除した式 E = I / r^2 となっており正しいです。
覚えるポイント
- 点光源の直下照度は「光度÷距離の2乗(E = I / r^2)」となります。
間違えやすいところ
- 距離の2乗ではなく距離の1乗で割る式(E = I / r)や、光度を2乗してしまう式と混同しないように注意します。
出題の前提:照明工学の基本法則(照度の逆2乗の法則)
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相誘導電動機の同期速度と回転速度の差の計算
電気機器 · 誘導電動機 / 同期速度 / 回転速度 / 滑り
定格出力 22 kW、極数 6 の三相誘導電動機が電源周波数 50 Hz、滑り 5 %で運転している。このときの、この電動機の同期速度 Ns [min^-1]と回転速度 N [min^-1]との差 Ns - N [min^-1]はどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
誘導電動機の同期速度Nsは極数pと周波数fから Ns = 120f / p [min^-1] で決まります。滑りsは s = (Ns - N) / Ns と定義されているため、同期速度と回転速度の差(すべり回転速度)は Ns - N = s × Ns で直接計算できます。
解き方
- 電源周波数f = 50 Hz、極数p = 6より、同期速度を計算します。Ns = 120 × 50 / 6 = 1000 min^-1 となります。
- 滑りs = 5 % = 0.05 を同期速度に乗じて、速度差を求めます。Ns - N = s × Ns = 0.05 × 1000 = 50 min^-1 となります。
- 選択肢 イ不正解
- 25 min^-1 は極数や周波数、滑りの比率を誤って計算した値であり不適です。
- 選択肢 ロ正解
- 同期速度1000 min^-1 に滑り0.05を乗じた50 min^-1 となり、計算結果と正しく一致します。
- 選択肢 ハ不正解
- 75 min^-1 は滑りを7.5%などと誤認した際の値であり不適です。
- 選択肢 ニ不正解
- 100 min^-1 は滑りを10%とした場合の計算結果であり誤りです。
覚えるポイント
- 同期速度と回転速度の差は「滑り×同期速度(s × Ns)」で一発で計算できます。
間違えやすいところ
- 回転速度Nを求めてから引き算する際、定格出力22kWなどの関係ない数値を計算に組み込もうとして混乱しないようにします。
出題の前提:三相誘導電動機の特性算定式
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
浮動充電方式の直流電源装置の接続構成
電気機器・受配電設備 · 浮動充電方式 / 整流器 / 蓄電池 / 直流電源装置
浮動充電方式の直流電源装置の構成図として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
浮動充電方式(フローティング充電)は、整流器に対して蓄電池と負荷を常時並列に接続しておく方式です。通常時は整流器が負荷の要求電力を供給しながら蓄電池の自己放電を補う微少な充電電流を流し、交流電源の停電時や一時的な大負荷時には蓄電池から無瞬断で負荷に電力を供給します。
解き方
- 浮動充電方式の動作原理(交流電源→整流器により直流変換し、その出力側に蓄電池と負荷を並列接続する)を確認します。
- 各選択肢の図記号の接続形態を比較し、整流器の二次側において蓄電池と負荷が並列に接続されている図「ニ」を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 整流器と蓄電池と負荷が直列のように並ぶ接続になっており、浮動充電方式の構成として不適です。
- 選択肢 ロ不正解
- 交流電源に直接直流負荷が接続される形になっており、整流回路として成立しないため不適です。
- 選択肢 ハ不正解
- 交流電源に直接蓄電池が接続される形になっており、充電方式として成立しないため不適です。
- 選択肢 ニ正解
- 交流電源から整流器を介し、直流出力側で蓄電池と負荷が互いに並列に接続されているため正しい浮動充電方式を示しています。
覚えるポイント
- 浮動充電方式は「整流器の直流出力に蓄電池と負荷を並列接続」と覚えます。
間違えやすいところ
- 均等充電やトリクル充電との違いや、直列接続された誤った回路ブロック図を選ばないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の直流電源装置設計・保守基準
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
写真に示す電気器具(ハロゲン電球)の判別
電気応用・材料 · 照明器具 / ハロゲン電球 / ランプ判別
写真に示すピン口金を有する小型管球の品物の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
ハロゲン電球は、不活性ガスとともに微量のハロゲン族元素(ヨウ素や臭素など)を封入した白熱電球の一種です。ハロゲンサイクルによってフィラメントの蒸発が抑制されるため、高色温度・高効率・長寿命が得られ、コンパクトな投光器やダウンライト等に広く用いられます。
解き方
- 写真の外観を確認すると、耐熱石英ガラス管内に配置されたフィラメントおよび2本のピン形端子(ピン口金)が見られます。
- この外観特徴はピン口金形(ミラーなし)ハロゲン電球のものであるため、選択肢「イ」を正答と判定します。
- 選択肢 イ正解
- 石英ガラス管内のフィラメント構造やピン口金の特徴から、写真はハロゲン電球を示しており正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- キセノンランプは放電灯の一種であり、電極間に放電を起こす構造でフィラメントを持たないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 電球形LEDランプはLED素子と点灯回路が内蔵された構造であり、写真のガラス管フィラメント構造とは異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧ナトリウムランプは高圧放電発光管(アルミナ管)を持つ大形の高輝度放電灯(HID)であり、写真と異なります。
覚えるポイント
- フィラメントが見える小型の石英ガラス管・ピン端子構造のランプはハロゲン電球です。
間違えやすいところ
- キセノン管などの他の特殊ランプと外見を混同しないように、フィラメントの有無に着目します。
出題の前提:照明設備・光源の種類と特徴
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
電磁開閉器の下部に付属する機器(熱動継電器)の名称
配電理論・制御機器 · 熱動継電器 / サーマルリレー / 電動機過負荷保護
電磁開閉器の下部に組み合わされ、写真の矢印で示す機器の名称として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
熱動継電器(サーマルリレー、THR)は、電動機などの過負荷運転による焼損を防止するための保護継電器です。主回路に流れる電流によってヒータが発熱し、過負荷時にバイメタルが湾曲して接点を動作させ、電磁接触器のコイル回路を遮断して回路を保護します。電磁接触器と組み合わせたものを電磁開閉器(マグネットスイッチ)と呼びます。
解き方
- 写真の機器構成を確認します。上部に電磁接触器があり、矢印はその下部に接続された電流設定ダイヤルやリセットボタンを備えるユニットを指しています。
- これは電動機の過負荷保護を目的とした「熱動継電器(サーマルリレー)」であると判別できます。
- 選択肢 イ不正解
- 自動温度調節器(サーモスタット等)は室温や油温等の周囲温度を調節する機器であり、写真の機器とは異なります。
- 選択肢 ロ正解
- 電磁接触器の下部に接続され、バイメタルによって過電流を検出する熱動継電器(サーマルリレー)であり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 漏電遮断器は零相変流器で地絡電流を検出して回路を電磁・熱動等で引き外す遮断器であり、外観が異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- タイムスイッチは設定時刻に応じて接点を開閉するタイマー機器であり、写真の機器とは異なります。
覚えるポイント
- 電磁接触器(MC) + 熱動継電器(THR) = 電磁開閉器(MS) です。
間違えやすいところ
- 電磁接触器そのものを指しているのか、下部の熱動継電器(矢印部分)を指しているのか設問の矢印位置を注意深く見極める必要があります。
出題の前提:電動機制御機器の構造および機能
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
水力発電における水車出力と落差・流量の関係
発電設備 · 水力発電 / 水車出力 / 理論水力 / 流量と有効落差
水力発電の水車の出力 P に関する記述として、正しいものはどれか。ただし、H は有効落差、Q は流量とする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
水力発電における理論水力(水流がもつ毎秒の位置エネルギー)は P0 = 9.8 × Q × H [kW] で表されます。水車効率をηtとすると、水車の出力は P = 9.8 × Q × H × ηt [kW] となり、水車出力Pは流量Qの1乗および有効落差Hの1乗の積(QH)に正比例します。
解き方
- 水車出力の公式 P = 9.8 Q H ηt [kW] を想起します。
- 水車効率ηtを一定としたとき、出力Pは流量Qに比例し、有効落差Hに比例するため、「QHに比例する」と判断します。
- 選択肢 イ正解
- 水車出力の公式 P = 9.8QHηt [kW] より、出力Pは流量Qと有効落差Hの積QHに比例するため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 有効落差の2乗に比例する関係ではないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 流量や落差が大きくなると出力は増加するため、反比例する関係ではなく誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 流量の2乗に比例する関係ではないため誤りです。
覚えるポイント
- 水力発電の出力は「P = 9.8 × Q × H × 効率」で、QとHの積に比例します。
間違えやすいところ
- 風力発電の出力(風速の3乗に比例)などの他方式の出力計算式と混同しないよう注意が必要です。
出題の前提:水力発電設備の水車出力計算式(理論水力式)
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
三相変圧器の結線方式の判別
配電・変電設備 · 変圧器結線 / Y-Y結線 / 三相回路
単相変圧器3台を用いて構成する三相変圧器結線図のうち、一次側・二次側ともにスター結線である「Y-Y結線」として適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
三相変圧器の結線において、Y(スター・星形)結線は3つの巻線の一端同士を中性点として1か所に接続し、他端を各相の端子とする構成です。Δ(デルタ・三角)結線は3つの巻線を相次いで環状に直列接続します。
解き方
- 一次側(上側)巻線の接続形式を確認し、3つの巻線の一端が共通線(中性点)にまとめられているか判別します。
- 二次側(下側)巻線の接続形式も同様に確認し、一次・二次ともにスター結線となっている回路を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 一次側・二次側ともに巻線が環状に結線されているため、Δ-Δ(デルタ・デルタ)結線です。
- 選択肢 ロ不正解
- 単相変圧器2台を用いて接続されているため、V-V(ブイ・ブイ)結線です。
- 選択肢 ハ正解
- 一次側および二次側ともに各相巻線の一端が共通の中性点に結線されており、Y-Y結線を表しています。
- 選択肢 ニ不正解
- 一次側が環状のΔ結線、二次側が中性点を持つY結線であるため、Δ-Y結線です。
覚えるポイント
- Y結線は各相巻線の一端を1箇所の中性点に束ねる接続、Δ結線は巻線を環状にループ接続する方式です。
間違えやすいところ
- 一次側と二次側の結線形式の組み合わせ(Δ-YやY-Δ)を取り違えて選んでしまう誤り。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験問17
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
架空送電線の雷害対策
送電・配電設備 · 架空送電線 / 雷害対策 / アークホーン
架空送電線における雷害対策として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
架空送電線への落雷サージによってがいし周辺で放電が生じると、アークの高熱で磁器がいしが溶損・破損します。がいしの両端に金属製の突起電極(アークホーン)を配置して優先的に放電させ、がいし本体を熱損傷から保護します。
解き方
- 設問が求める対策目的が「雷害対策」であることを確認します。
- 提示された選択肢の器具や手法(アークホーン、洗浄装置、ダンパ、シリコンコンパウンド)が防ぐ障害の種類をそれぞれ照合します。
- 選択肢 イ正解
- アークホーンは雷サージによる閃絡アークをがいしから離して誘導し、破損を防ぐ雷害対策です。
- 選択肢 ロ不正解
- がいしの洗浄装置は、付着した塩分や塵埃による絶縁低下を防ぐための塩害・汚損対策です。
- 選択肢 ハ不正解
- ダンパ(トーショナルダンパやストックブリッジダンパ等)は、風による電線の微振動や断線を防ぐ振動対策です。
- 選択肢 ニ不正解
- がいし表面へのシリコンコンパウンド塗布は、撥水性を与えて漏れ電流を抑制する塩害・汚損対策です。
覚えるポイント
- 雷害対策=架空地線、アークホーン。塩害対策=がいし洗浄、シリコン塗布。風振動対策=ダンパ。
間違えやすいところ
- がいしの塩害対策(洗浄・シリコンコンパウンド)と雷害対策(アークホーン)を混同する誤り。
出題の前提:平成28年度第一種電気工事士筆記試験問18
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
送電線に関する基礎事項の正誤判別
送電・配電設備 · 送電特性 / 送電損失 / 表皮効果 / ねん架 / 直流送電
送電線に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
送電線路の損失は P_loss = 3 × I^2 × R で表されます。送電電力 P = √3 × V × I × cosθ より、電流は I = P / (√3 × V × cosθ) となるため、電圧 V を高くするほど線路電流 I が小さくなり、抵抗損失を大幅に低減できます。
解き方
- 送電電圧と送電損失の関係式(P_loss ∝ 1/V^2)を確認します。
- 送電電圧が「高いほど損失が小さくなる」原理に基づき、誤った記述となっている選択肢を特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 交流電流による磁束の影響で導体中心部の電流が流れにくくなる現象(表皮効果)に関する正しい記述です。
- 選択肢 ロ正解
- 同じ送電容量では電圧が「高いほど」線路電流が減少し送電損失が小さくなるため、この記述は誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- ねん架は電線の相対位置を規則的に入れ替えることで各相のインダクタンスと静電容量を平衡させるため、正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- 直流送電は交流のような無効電力損失がなく長距離送電に向きますが、両端に交直変換器を要するため、正しい記述です。
覚えるポイント
- 送電損失は送電電圧の2乗に反比例します。高電圧で送電する最大の利点は電力損失の低減です。
間違えやすいところ
- オームの法則 V=IR から損失 P=V^2/R と短絡的に考えて電圧が高いほど損失が増えると誤認する間違い。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈 / 送配電工学理論
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
地中電線路の敷設方式の規定
法令・技術基準 · 地中電線路 / 敷設方式 / 電技解釈
電気設備の技術基準の解釈において、「地中電線路は、電線にケーブルを使用し、かつ、管路式、暗きょ式又は[ ]により施設すること。」と規定されている。空欄にあてはまる語句として正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
地中電線路の施設方法は法令(電気設備の技術基準の解釈第120条)により規定されており、地中電線にケーブルを用いて「管路式」「暗きょ式」「直接埋設式」のいずれかによって施設しなければなりません。
解き方
- 地中電線路に認められている3つの敷設方式(管路式、暗きょ式、直接埋設式)を想起します。
- 条文の空欄に適合する用語「直接埋設式」を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 「深層埋設式」という施設方式は法令上の用語として存在しません。
- 選択肢 ロ不正解
- 「間接埋設式」という施設方式は法令上の用語として存在しません。
- 選択肢 ハ正解
- 法令で規定されている3方式の一つであり、空欄に入る正しい語句は「直接埋設式」です。
- 選択肢 ニ不正解
- 「浅層埋設式」という施設方式は法令上の用語として存在しません。
覚えるポイント
- 地中電線路の敷設方式は「直接埋設式」「管路式」「暗きょ式」の3種類です。
間違えやすいところ
- 埋設深さの基準(車両等の重量物を受ける場所で1.2m以上など)の規定と方式の名称を混同しないこと。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第120条第1項
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
避雷器(LA)の特徴と保守・構造の正誤判別
配電・変電設備 · 避雷器 / ZnO素子 / 限流ヒューズ / A種接地工事
高圧電路に施設する避雷器に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
避雷器(LA)は、過電圧(雷サージ)が侵入した際に低抵抗となって放電し異常電圧を抑制するとともに、通常の系統電圧による続流を素子の非直線抵抗特性によって即座に遮断・復帰します。ヒューズのように溶断して回路を遮断するものではありません。
解き方
- 避雷器の動作原理(非直線性抵抗によるサージ放電と続流の自動阻止)を確認します。
- ヒューズのように溶断して保護すると記述している選択肢「ロ」を誤りとして判別します。
- 選択肢 イ不正解
- 電気設備の技術基準の解釈第37条により、高圧架空電線路から受電する500kW以上の需要場所引込口への避雷器施設が義務付けられており適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 避雷器は素子の特性により自力で続流を遮断して復帰する機器であり、内部ヒューズの溶断によって保護するものではないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 避雷器の接地は電気設備の技術基準の解釈第37条によりA種接地工事が必要であり適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 現在普及している避雷器は、優れた非直線抵抗特性をもつ酸化亜鉛(ZnO)素子を用いたギャップレス形が主流であり正しい記述です。
覚えるポイント
- 避雷器はヒューズレスで自動復帰する機器。電力500kW以上の架空引込口に施設義務があり、A種接地を施します。
間違えやすいところ
- 電力ヒューズ(過電流遮断)と避雷器(異常過電圧保護)の動作原理を取り違える誤り。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第37条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧機器の写真判別と用途(断路器)
配電・変電設備 · 断路器 / DS / 機器写真 / 停電作業
写真に示す機器の用途として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
写真は高圧断路器(DS: Disconnecting Switch)です。断路器はアーク消弧能力を持たないため負荷電流の開閉はできませんが、電路が無負荷の状態のときに開路し、確実な断路状態を視認できるようにして点検保守作業者の安全を確保します。
解き方
- 写真の外観(支持がいしの上にブレード状の開閉導体がある構造)から、機器が高圧断路器(DS)であることを特定します。
- 断路器の主たる用途である「無負荷開閉および停電作業時の電路の開路」に合致する説明を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 容量300kVA以下の変圧器一次側保護装置として用いられるのは高圧カットアウト(PC)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 継電器と組み合わせて回路遮断を行うのは真空遮断器(VCB)などの高圧遮断器です。
- 選択肢 ハ不正解
- 限流ヒューズと組み合わせて負荷開閉器として用いられるのは高圧交流負荷開閉器(LBS)です。
- 選択肢 ニ正解
- 高圧断路器(DS)は、点検・停電作業の際に電路を目に見える形で確実に開路(隔離)しておく装置です。
覚えるポイント
- 断路器(DS)は負荷電流の遮断能力がなく、停電作業時の確実な電路開路・隔離に用いられます。
間違えやすいところ
- 外観が一部類似する高圧交流負荷開閉器(LBS)や高圧カットアウト(PC)と見間違えて用途を誤る点。
出題の前提:高圧受電設備規程 / JIS C 4605
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧機器の写真判別と用途(直列リアクトル)
配電・変電設備 · 直列リアクトル / SR / 機器写真 / 高調波抑制
写真に示す品物の用途として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
写真は高圧直列リアクトル(SR: Series Reactor)です。進相コンデンサ(SC)と直列に接続することで、コンデンサ回路のインピーダンスを誘導性に保ち、第5調波などの高調波電流がコンデンサに過大に流入するのを抑制するとともに、投入時の突入電流を低減します。
解き方
- 写真の形状(三相のコイル巻線とコアで構成されるリアクトル構造)から直列リアクトル(SR)と判別します。
- 直列リアクトルの役割である「高調波電流の抑制」に該当する選択肢を選択します。
- 選択肢 イ正解
- 直列リアクトルは、高圧受電設備において進相コンデンサ回路に流入する高調波電流を抑制するために設置されます。
- 選択肢 ロ不正解
- 大電流を小電流に変流するのは変流器(CT)の役割です。
- 選択肢 ハ不正解
- 負荷の力率を改善するのは進相コンデンサ(SC)自体の役割です。
- 選択肢 ニ不正解
- 高電圧を低電圧に変圧するのは計器用変圧器(VT)や変圧器(トランス)の役割です。
覚えるポイント
- 直列リアクトル(SR)の主用途は「第5調波などの高調波抑制」と「投入時の突入電流防止」です。
間違えやすいところ
- 三相変圧器とコア・コイル形状が似ているため、変圧器と見誤って用途を間違える誤り。
出題の前提:高圧受電設備規程 / JIS C 4902
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
配線器具の写真判別(医用コンセント)
配線器具・材料・工具 · 医用コンセント / 器具写真 / 病院電気設備
写真(表および裏)に示す配線器具の名称はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
病院や診療所などの医用室で使用される医用コンセント(JIS T 1021適合)は、高い接触信頼性と引抜耐力、耐薬品性を有し、器具表面に「H」マーク(ホスピタルグレード)が表示されているのが特徴です。
解き方
- 写真表面の中央にある緑色の「H」マーク(ホスピタルグレードマーク)と接地極付きの差込口を確認します。
- 裏面の金属製取付枠や端子構造を確認し、医療施設で使用される医用コンセントと判別します。
- 選択肢 イ不正解
- 単なる接地端子付コンセントではなく、医用室向けの特殊な医用コンセント(Hマーク付)です。
- 選択肢 ロ不正解
- プラグを差し込んで回して固定する抜止構造の差込口ではないため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 屋外等の水気対策として保護カバー等を備えた防雨形コンセントの外観とは異なります。
- 選択肢 ニ正解
- 表面にホスピタルマーク(H)が表示された病院電気設備用の医用コンセントです。
覚えるポイント
- 表面の「H」マークはホスピタルグレードを表し、医用コンセントの識別点です。
間違えやすいところ
- 一般的な接地極付コンセントや接地端子付コンセントと混同してしまう間違い。
出題の前提:JIS T 1021 医用差込接続器 / 内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
写真材料の名称識別(インサート)
配線器具・材料・工具 · コンクリート用材料 / インサート
写真に示す電気工事用材料の名称として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
コンクリート構造物のスラブ下面から配管やダクト、照明器具などを支持する吊りボルトを固定するため、型枠の所定位置に釘などで打ち付けておき、コンクリート打設後に内部の雌ねじを利用する埋込金具がインサートです。
解き方
- 写真の外観を確認すると、釘打ち用のフランジ座金と中央にボルト受け用の筒(雌ねじ部)を持つ埋込金具であることが分かります。
- この形状および特徴から、コンクリート打設前に型枠へ取り付ける「インサート」であると識別します。
- 選択肢 イ不正解
- ボードアンカは、石膏ボードなどの薄い中空壁の背面に開脚させて器具を固定するための留め具であり、形状が異なります。
- 選択肢 ロ正解
- 写真の材料は型枠に固定してコンクリート中に埋め込み、後から吊りボルトをねじ込むためのインサートです。
- 選択肢 ハ不正解
- ボルト形コネクタは、導体同士をボルトの締め付けによって接続するための金具であり、写真の部材とは異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- ユニバーサルエルボは、金属電線管工事の直角屈曲箇所に用いる蓋付きの継手金具であり、写真の部材とは異なります。
覚えるポイント
- インサートはコンクリート打設前に型枠へ取り付ける吊りボルト用の埋め込み金具です。
間違えやすいところ
- コンクリート硬化後に下穴を開けて打ち込む「アンカーボルト」と打設前に埋め込む「インサート」を混同しないようにしましょう。
出題の前提:電気設備の施工材料に関する標準仕様
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
CV/CVTケーブル接続作業で使用しない工具
配管・配線・工具 · 電工工具 / ケーブル端末処理
低圧配電盤に、CVケーブル又はCVTケーブルを接続する作業において、一般に使用しない工具はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
低圧配電盤への太い電力ケーブル(CV・CVT)の接続作業では、ケーブル被覆の剥ぎ取り(電工ナイフ)、圧着端子の圧着接続(油圧式圧着工具)、端子台や銅バーへのボルト締め管理(トルクレンチ)を使用します。配管曲げ工具は使用しません。
解き方
- 各工具の用途を整理します。電工ナイフは被覆剥ぎ取り、油圧式圧着工具は太物導体の圧着接続、トルクレンチは規定トルクでのボルト締め付けに用います。
- 油圧式パイプベンダは金属電線管を油圧で曲げる専用工具であるため、ケーブル接続作業には使用しないと判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 電工ナイフは、CVケーブルのシースや絶縁体の剥ぎ取り作業で一般に使用されるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 油圧式圧着工具は、太いCVケーブルの導体に圧着端子(銅線用圧着端子)を圧着するために使用されるため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 油圧式パイプベンダは厚鋼電線管を曲げるための工具であり、ケーブルの接続作業には使用しないため正しい選択肢です。
- 選択肢 ニ不正解
- トルクレンチは、配電盤の銅バー等に圧着端子をボルト締めする際、規定トルクで確実に締め付けるために使用するため誤りです。
覚えるポイント
- パイプベンダは金属管曲げ用、太物ケーブル端末接続には電工ナイフ・圧着工具・トルクレンチを使用します。
間違えやすいところ
- トルクレンチは電気工事でもボルト締結管理の必須工具であるため、不要な工具と誤認しないように注意しましょう。
出題の前提:低圧配電盤内配線・端末処理工法
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧屋内配線のケーブル工事に関する施工基準
工事施工法 · ケーブル工事 / 支持点間距離 / 接地工事
使用電圧が300V以下の低圧屋内配線のケーブル工事の記述として、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気設備の技術基準の解釈第164条(ケーブル工事)において、ケーブルを造営材に沿って施設する場合の支持点間距離は原則2m以下です。ただし、接触防護措置を施した場所に垂直に取り付ける場合は6m以下まで緩和されます。防護装置の金属部分には使用電圧300V以下の場合にD種接地工事が必要です。
解き方
- 各選択肢の技術基準への適合性を確認します。
- ロの「造営材の下面に沿って水平に取り付け、支持点間距離3m」は、原則基準である「2m以下」を超えているため誤りであると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 使用電圧300V以下の場合、ケーブルを防護する金属製防護装置にはD種接地工事を施す必要があるため適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 造営材に沿って水平に取り付けるケーブルの支持点間距離は原則2m以下でなければならず、3mとする記述は誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- ケーブルが機械的衝撃や損傷を受けるおそれがある箇所には防護装置を施す規定があるため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 接触防護措置を施した場所に垂直に取り付ける場合、支持点間距離は6m以下と規定されているため、5mでの施設は適切です。
覚えるポイント
- ケーブル工事の支持点間距離は原則2m以下、接触防護措置のある垂直配管等は6m以下です。
間違えやすいところ
- 垂直取り付け時の支持点間距離緩和(6m以下)の条件と、水平施工の原則(2m以下)を混同しないようにしましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第164条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
展開した場所のバスダクト工事の接地施工基準
工事施工法 · バスダクト工事 / 接地工事の省略・緩和
展開した場所のバスダクト工事に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。
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解答
イ
解説
電気設備の技術基準の解釈第165条(バスダクト工事)において、ダクトには300V以下でD種接地工事、300V超でC種接地工事を施す必要があります。300V超で接触防護措置を施した場合はC種をD種に緩和できますが、接地工事自体を省略する規定はバスダクト工事にはありません。
解き方
- バスダクトの接地基準を確認します。300V以下はD種接地工事、300V超はC種接地工事(接触防護措置でD種に緩和)となります。
- イの「接触防護措置を施したので接地工事を省略した」という規定は存在せず誤りであると判断します。
- 選択肢 イ正解
- バスダクト工事では、接触防護措置を施しても接地工事を省略することはできないため、この記述は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 使用電圧300V超(400V)では原則C種接地工事ですが、接触防護措置を施した場合はD種接地工事に緩和できるため適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 湿気の多い場所にバスダクトを施設する場合、屋外用ダクトを用い内部に水が浸入・滞留しない構造とすることが定められているため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- ダクトを造営材に取り付ける支持点間距離は原則3m以下(垂直は6m以下)であり、2mでの施設は基準に適合するため適切です。
覚えるポイント
- バスダクト工事の金属ダクトの接地工事は省略不可です(400V級は接触防護措置でC種からD種への緩和のみ可能)。
間違えやすいところ
- 金属管工事などにある「乾燥した場所の4m以下の配管」等のような接地省略規定がバスダクト工事にも適用できると誤解しないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第165条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
可燃性ガスが存在する場所の低圧屋内電気設備施工
工事施工法 · 防爆工事 / 可燃性ガス箇所 / 可とう接続部
可燃性ガスが存在する場所に低圧屋内電気設備を施設する施工方法として、不適切なものを1つ選びなさい。
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解答
ニ
解説
電気設備の技術基準の解釈第176条(可燃性ガス等が存在する場所の施設)において、低圧屋内配線は厚鋼電線管を用いた金属管工事またはケーブル工事によります。可とう性を必要とする部分には防爆構造の耐圧防爆形フレキシブルフィッチング等を用いなければなりません。
解き方
- 可燃性ガスが存在する危険場所(第1種・第2種危険箇所相当)の配線・器具の施設要件を確認します。
- ニの「可とう性を必要とする接続部に金属製可とう電線管を使用した」は防爆性能を満たさず不適切であると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 可燃性ガスが存在する場所の金属管工事では、十分な強度と防爆性を確保するために厚鋼電線管を使用するため適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 移動電線には、接続点のない3種以上のクロロプレンキャブタイヤケーブル等を使用することが規定されているため適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- スイッチやコンセント等の開閉器具は火花を発するため、防爆構造規格に適合するものを使用する必要があり適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 通常の金属製可とう電線管は防爆性能を有しないため、防爆構造のフレキシブルフィッチング等を用いる必要があり、不適切です。
覚えるポイント
- 危険場所(可燃性ガス)の可とう接続には、通常の可とう電線管ではなく防爆形フレキシブルフィッチングを用います。
間違えやすいところ
- 一般場所では可とう接続に金属製可とう電線管が多用されますが、可燃性ガスが存在する危険場所では使用不可である点に注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第176条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
地中線用地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(UGS)の機能
配線図・高圧受電設備 · UGS / 地絡保護 / 短絡保護機能の有無
配線図中の①に示す地中線用地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(UGS)に関する記述として、不適切なものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
UGS(Underground Gas Switch:地中線用ガス開閉器)は、構内地中引き込み線や受電設備内部で地絡事故が発生した際に零相変流器(ZCT)等で検知して自動開放し、電力会社系統への波及事故を防止します。しかし負荷開閉器であるため、大きな短絡電流を遮断する能力はなく、短絡時は過電流ロック等で開放しない構造になっています。
解き方
- UGSの機能と特性を整理します。地絡電流の検出・自動遮断機能と、短絡事故発生時の過電流ロック機能(短絡電流の遮断は行わない)を備えます。
- ハの「短絡が生じた場合、瞬時に電路を遮断する機能を有している」は開閉器の遮断能力を超えており誤り(不適切)であると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- UGSは地絡継電装置を内蔵し、地絡事故時に自動的に開放(遮断)する機能を持つため適切な記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 短絡電流が通過した際に破損しないよう、受電点の想定短絡電流以上の定格短時間耐電流を有するものを選定するため適切です。
- 選択肢 ハ正解
- UGSには短絡電流を瞬時に遮断する能力はなく、短絡時に開閉器が破損するのを防ぐためロックする機構等を備えるため不適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 電力会社の配電用変電所の地絡継電器より先に動作し、波及事故を防ぐため動作協調が必要であり適切です。
覚えるポイント
- UGSやPASなどの高圧負荷開閉器は「地絡電流は遮断できるが、短絡電流は遮断できない(過電流ロック)」器具です。
間違えやすいところ
- UGSを開閉器ではなく「遮断器(CB)」と混同して、短絡電流も自動遮断できると考えてしまう間違いに注意しましょう。
出題の前提:高圧受電設備規程・JIS C 4620(キュービクル式高圧受電設備)
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
地中高圧引込部の壁貫通材料の選定
配線図・高圧受電設備 · 地中引込線 / 壁貫通部材 / 防水鋳鉄管
配線図中の②に示す地中高圧ケーブルが屋内に引き込まれる部分(外壁貫通部)に使用される材料として、最も適切なものはどれか。
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解答
ロ
解説
地中電線路から地下構造物の外壁を貫通してケーブルを引き込む箇所では、雨水や地下水の侵入を防止する防水措置が不可欠です。コンクリート壁の打設時にあらかじめ埋め込まれる止水鍔(つば)付きの鋳鉄管(防水鋳鉄管)が標準的に用いられます。
解き方
- 配線図の②の位置を確認すると、地盤面(GL)下の土中から地下1階電気室の外壁を貫通する引き込み部であることが分かります。
- 地下水侵入防止と土圧防止のため、外壁貫通部には止水機構を備えた「防水鋳鉄管」を用いるのが最も適切であると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 合成樹脂管単体では地下外壁貫通部における地下水の浸入防止(止水性)や強度として不十分なため不適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 地下外壁貫通部からの雨水・湧水の浸入を防ぎ、堅ろうにケーブルを保護するため防水鋳鉄管が最も適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 金属ダクトは屋内の幹線などを多数収容する配線部材であり、地下外壁の引き込み貫通部には使用しません。
- 選択肢 ニ不正解
- シーリングフィッチングは防爆配管工事でガス等の流入を防止するためにコンパウンドを充填する管継手であり、用途が異なります。
覚えるポイント
- 地下室の外壁を貫通する地中線引き込み管には「防水鋳鉄管(止水スリーブ)」を使用します。
間違えやすいところ
- 防爆工事の「シーリングフィッチング(水・ガス遮断用)」と地下引き込みの「防水鋳鉄管」の用途を混同しないようにしましょう。
出題の前提:高圧受電設備規程・建築設備工事標準仕様書
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧キュービクル内機器の接地線の太さ及び種類
配線図・高圧受電設備 · A種接地工事 / B種接地工事 / 接地線の太さ
配線図中の③に示す高圧キュービクル内に設置した機器の接地工事において、使用する接地線の太さ及び種類について、適切なものを1つ選びなさい。
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解答
ニ
解説
電気設備の技術基準の解釈第17条において、A種接地工事の接地線は引張強さ1.04kN以上かつ直径2.6mm以上(断面積5.5mm²以上)の軟銅線、B種接地工事の接地線も原則として直径2.6mm以上(断面積5.5mm²以上)の軟銅線を用いなければなりません。高圧機器の外箱や金属支持物はA種接地工事が必要です。
解き方
- 各機器に求められる接地種別と接地線の最小太さを確認します。高圧機器(変圧器外箱、LBS金属部、高圧進相コンデンサ外箱)はA種接地工事(5.5mm²以上 / 直径2.6mm以上)、変圧器二次側低圧端子はB種接地工事(5.5mm²以上 / 直径2.6mm以上)です。
- 各選択肢を照合すると、イ(3.5mm²)、ロ(直径2.0mm)、ハ(直径1.6mm)はいずれも太さ不足であり、ニの「5.5mm²の軟銅線」が適合すると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 変圧器二次側端子のB種接地工事の接地線は、直径2.6mm以上(公称断面積5.5mm²以上)が必要なため、3.5mm²は不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧変圧器の外箱はA種接地工事であり、軟銅線で直径2.6mm(5.5mm²)以上と同等以上の強度・太さが必要なため、直径2.0mmは不適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧交流負荷開閉器(LBS)の金属部分はA種接地工事であり、直径2.6mm(5.5mm²)以上が必要なため、1.6mmは不適切です。
- 選択肢 ニ正解
- 高圧進相コンデンサの外箱はA種接地工事であり、規定されている断面積5.5mm²(直径2.6mm相当)以上の軟銅線を使用しているため適切です。
覚えるポイント
- A種接地工事およびB種接地工事の接地線は、原則として直径2.6mm以上(断面積5.5mm²以上)の軟銅線です。
間違えやすいところ
- D種接地工事の1.6mm以上と、A種・B種接地工事の2.6mm(5.5mm²)以上を取り違えないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
ケーブルラックの施工方法
配線工事 · ケーブルラック工事 / 金属製ラック / 離隔距離
受電設備から低圧配電盤等へ至るケーブルラックの施工に関する記述として、法令および技術基準上、誤っているものはどれか。
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解答
イ
解説
ケーブルラック工事において、同一ラック内に敷設するケーブルがともに低圧配線である場合、電灯用と動力用の間に隔壁(セパレータ)を設ける法令上の義務はありません。弱電流電線や高圧ケーブルと混触する恐れがある場合に隔壁や所定の離隔が必要となります。
解き方
- ケーブルラック内に敷設される電灯幹線および動力幹線がいずれも低圧ケーブルであることを確認します。
- 低圧電線相互の敷設ではセパレータの設置が義務付けられていないため、記述イが誤りであると判断します。
- 選択肢 イ正解
- 低圧配線同士(電灯幹線と動力幹線)を同一ラックに布設する際、セパレータの設置は必須ではないため、誤った記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- ケーブルラックはケーブル自重および外力に耐えるよう、アンカーボルト等で堅固に支持する必要があり適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 使用電圧300V以下の低圧回路を収容する金属製ケーブルラックにはD種接地工事を施すため適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 防火区画や受電室の壁面を貫通する部分は、建築基準法等に基づき適切な耐火処理工法(延焼防止措置)を行う必要があり適切です。
覚えるポイント
- ケーブルラック内の低圧ケーブル同士はセパレータ不要
- 弱電流電線や高圧線と併設する場合は隔壁または離隔が必要
間違えやすいところ
- 電灯線と動力線は分離必須であると誤認してしまうこと
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第166条(低圧屋内配線等の施設場所及び敷設方法)
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
受電設備の定期点検項目
維持管理・検査 · 年次点検 / 自主検査 / 絶縁耐力試験
受電設備(UGS含む)の維持管理に必要な定期点検のうち、停電を伴う年次点検において通常行わない試験・測定はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
自家用電気工作物の年次点検では、電路の健全性を確認するために接地抵抗測定、絶縁抵抗測定、保護継電器の動作特性試験などを定期的に実施します。一方、絶縁耐力試験は試験電圧が高圧となるため、機器への負担や劣化破壊のリスクを考慮し、通常は新設工事や改修・事故復旧時などの竣工検査で行われます。
解き方
- 高圧受電設備の年次点検(定期自主検査)で標準的に行われる測定項目を整理します。
- 絶縁耐力試験は高電圧を印加する破壊的試験の一種であり、定期点検ではなく新設時等の耐電圧確認で行うものであることを特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 接地極および機器外箱の接地抵抗測定は、安全保持のため年次点検で定期的に実施します。
- 選択肢 ロ不正解
- 過電流継電器や地絡継電器などの保護継電器試験は、確実な動作を確認するため年次点検で実施します。
- 選択肢 ハ正解
- 絶縁耐力試験は機器に高電圧を印加する試験であり、絶縁破壊を招く危険があるため通常の定期年次点検では行いません。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧路や低圧路の絶縁抵抗測定は、年次点検における基本的な点検項目として必ず実施します。
覚えるポイント
- 絶縁耐力試験は竣工時・新設時・大規模改修時に実施
- 年次点検の基本は「絶縁抵抗測定」「接地抵抗測定」「保護継電器試験」
間違えやすいところ
- 絶縁抵抗測定と絶縁耐力試験の名称や試験目的を混同すること
出題の前提:電気関係報告規則および内線規程・自家用電気工作物保安規程
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧電路の絶縁抵抗値の基準
法令・技術基準 · 絶縁性能 / 絶縁抵抗基準 / 対地電圧 / 漏えい電流
低圧屋内配線の開閉器又は過電流遮断器で区切ることができる電路ごとの絶縁性能として、電気設備の技術基準(解釈を含む)に適合するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
低圧電路の絶縁抵抗基準値は以下の通り定められています。 ・対地電圧150V以下:0.1 MΩ以上 ・対地電圧150V超300V以下:0.2 MΩ以上 ・使用電圧300V超:0.4 MΩ以上 また、停電できず漏えい電流で測定する場合は1 mA以下に保たなければなりません。
解き方
- 各選択肢の電圧区分と要求される基準値を照らし合わせます。
- ハの使用電圧400V電路の基準値0.4 MΩに対し、実測値0.43 MΩが上回っており適合していることを確認します。
- 選択肢 イ不正解
- 対地電圧150V以下の電路では0.1 MΩ以上必要なため、0.08 MΩは基準不適合です。
- 選択肢 ロ不正解
- 対地電圧150V超300V以下の電路では0.2 MΩ以上必要なため、0.17 MΩは基準不適合です。
- 選択肢 ハ正解
- 使用電圧300V超(400V回路)では0.4 MΩ以上必要であり、0.43 MΩは適合しています。
- 選択肢 ニ不正解
- 絶縁抵抗測定が困難な場合の漏えい電流測定では1 mA以下が基準となるため、1.2 mAは基準不適合です。
覚えるポイント
- 対地電圧150V以下:0.1 MΩ以上
- 対地電圧150V超300V以下:0.2 MΩ以上
- 使用電圧300V超:0.4 MΩ以上
- 漏えい電流基準:1 mA以下
間違えやすいところ
- 400V回路の基準値を0.2 MΩと勘違いすること
- 漏えい電流の許容値を1 mAではなく数mAと誤認すること
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令 第58条、電気設備の技術基準の解釈 第14条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
一定期間の平均力率の算出計器
電気計測 · 平均力率 / 電力量計 / 無効電力量計
需要家の月間などのある1期間における平均力率を算出するために必要な計器の組合せとして、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
ある期間における平均力率は、その期間中に消費された有効電力量(単位:kWh)と無効電力量(単位:kvarh)の累積値から計算されます。皮相電力量は有効電力量と無効電力量の二乗和の平方根として求まるため、電力量計と無効電力量計の2つの積算計器の値が必要です。
解き方
- 平均力率の計算式:平均力率 = 有効電力量 / √(有効電力量^2 + 無効電力量^2) × 100 [%] を確認します。
- 計算に必要な積算値である有効電力量を測定する「電力量計」と無効電力量を測定する「無効電力量計」の組合せを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 電力計は瞬時値しか測定できず、無効電力量も得られないため期間平均力率は算出できません。
- 選択肢 ロ正解
- 有効電力量(電力量計)と無効電力量(無効電力量計)の積算値から期間全体の平均力率を計算できます。
- 選択肢 ハ不正解
- 最大需要電力計はピーク時の電力を測定するものであり、総有効電力量が得られないため不適です。
- 選択肢 ニ不正解
- 無効電力成分に関する積算計器が含まれていないため、平均力率を求めることはできません。
覚えるポイント
- 平均力率 = 有効電力量 / √(有効電力量^2 + 無効電力量^2)
- 必要な計器は電力量計(kWh計)と無効電力量計(kvarh計)
間違えやすいところ
- 瞬時値を測定する電力計や力率計と、積算値を測定する電力量計を混同すること
出題の前提:内線規程・電力会社受電計量方式
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
自家用電気工作物の接地工事の種類
接地工事 · 計器用変成器 / 接地工事区分 / D種接地工事 / 二次側電路
自家用電気工作物として施設する電路又は機器について、D種接地工事を施さなければならないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気設備の技術基準の解釈において、高圧計器用変成器の二次側電路にはD種接地工事を施すことが定められています(特別高圧計器用変成器の二次側はB種接地工事)。一方、高圧機器の鉄心や金属製外箱はA種接地工事、300Vを超える低圧機器の鉄台・外箱はC種接地工事、高低圧混触防止のための変圧器低圧側はB種接地工事を施します。
解き方
- 各選択肢の機器・電路に適用される接地工事の種類を整理します。
- 高圧計器用変成器の二次側電路がD種接地工事に該当することを確認します。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧電路に施設する機器の鉄心や外箱には、A種接地工事を施す必要があります。
- 選択肢 ロ不正解
- 300Vを超える低圧(400V)の機械器具の鉄台・金属製外箱には、C種接地工事を施します。
- 選択肢 ハ不正解
- 高低圧変圧器の低圧側電路の中性点または端子には、混触防止のためB種接地工事を施します。
- 選択肢 ニ正解
- 高圧計器用変成器の二次側電路には、規定によりD種接地工事を施します。
覚えるポイント
- 高圧計器用変成器の二次側:D種接地工事
- 特別高圧計器用変成器の二次側:B種接地工事
- 300V超低圧機器の外箱:C種接地工事
- 高圧機器の外箱・鉄心:A種接地工事
間違えやすいところ
- 高圧計器用変成器の二次側電路をA種接地やB種接地と混同すること
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第28条(計器用変成器の接地)
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
第一種電気工事士の免状交付と法規制
電気関係法規 · 電気工事士法 / 免状交付要件 / 実務経験 / 携帯義務
電気工事士法において、第一種電気工事士に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気工事士法第4条に基づき、第一種電気工事士免状の交付を受けるには、第一種電気工事士試験に合格した上で所定の実務経験(電気工事に関する実務経験期間)を満たしている必要があります。第二種電気工事士試験のように合格のみで免状が交付されるわけではありません。
解き方
- 電気工事士法における第一種電気工事士免状の交付要件を確認します。
- 「所定の実務経験がなくても免状が交付される」とするニの記述が法第4条に反し誤りであることを特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 電気工事士法第5条により、作業に従事する際は免状を携帯しなければならないため正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電気工事士法第9条により、都道府県知事は電気工事士に対して業務報告を求めることができるため正しい記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気工事士法第8条により、法に違反したときは都道府県知事が免状返納を命じることができるため正しい記述です。
- 選択肢 ニ正解
- 第一種電気工事士免状の交付には、試験合格に加えて所定の実務経験が必須であるため誤った記述です。
覚えるポイント
- 第一種電気工事士免状の交付には実務経験が必要(試験合格のみでは取得不可)
- 作業従事時の免状携帯義務、知事による報告徴収・免状返納命令権限
間違えやすいところ
- 第二種電気工事士(実務経験不要で即免状交付)と第一種電気工事士の交付要件を混同すること
出題の前提:電気工事士法 第4条、第5条、第8条、第9条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
登録電気工事業者の備付器具(一般用電気工作物)
電気関係法規 · 電気工事業法 / 営業所の備付器具 / 一般用電気工作物
電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)において、電気工事業者が、一般用電気工作物等の工事のみを行う営業所に備え付けなくてもよい器具はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気工事業法第24条および施行規則第11条により、電気工事業者の営業所に備え付けなければならない器具が定められています。一般用電気工作物の工事のみを行う営業所では「絶縁抵抗計」「接地抵抗計」「抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計(テスタ)」の3点が必須であり、検電器や継電器試験装置等は自家用電気工作物を取り扱う営業所に義務付けられています。
解き方
- 一般用電気工作物のみを施工する営業所に必要な備付器具(絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計)を確認します。
- 低圧検電器は自家用電気工作物を取り扱う営業所で要求される器具であり、一般用のみの場合は備え付けが義務付けられていないことを特定します。
- 選択肢 イ正解
- 低圧検電器は自家用電気工作物の工事を行う営業所の備付器具であり、一般用のみの営業所には備付義務がありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 絶縁抵抗計は一般用電気工作物のみを行う営業所でも必ず備え付けなければならない必須器具です。
- 選択肢 ハ不正解
- 回路計(テスタ)は一般用電気工作物のみを行う営業所に必ず備え付けなければならない必須器具です。
- 選択肢 ニ不正解
- 接地抵抗計は一般用電気工作物のみを行う営業所に必ず備え付けなければならない必須器具です。
覚えるポイント
- 一般用電気工事業所の備付器具3点:絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計(テスタ)
- 自家用電気工事業所には追加で高圧・低圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置等が必要
間違えやすいところ
- 日常的な工事作業で頻繁に使う低圧検電器が営業所備付義務器具に含まれていると思い込むこと
出題の前提:電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則 第11条
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
特定電気用品の判定
電気関係法規 · 電気用品安全法 / 特定電気用品 / 配線用遮断器 / PSEマーク
電気用品安全法において、交流の電路に使用する定格電圧100V以上300V以下の機械器具であって、特定電気用品に該当するものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気用品安全法において、構造や使用状況から特に危険や障害の発生する恐れが大きい品目は「特定電気用品」(菱形PSE表示)に指定されています。定格電流100A以下の配線用遮断器や漏電遮断器などは特定電気用品です。電動機や進相コンデンサ、丸形PSE記号「(PS)E」の表示品は「特定電気用品以外の電気用品」に分類されます。
解き方
- 各選択肢の機器・表記が「特定電気用品」か「特定電気用品以外の電気用品」かを判定します。
- 定格電流60Aの配線用遮断器(100A以下)は特定電気用品に該当することを確認します。
- 選択肢 イ正解
- 定格電流100A以下の配線用遮断器は特定電気用品(菱形PSE)に指定されています。
- 選択肢 ロ不正解
- 小形単相電動機は「特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)」に分類されます。
- 選択肢 ハ不正解
- 進相コンデンサは「特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)」に分類されます。
- 選択肢 ニ不正解
- (PS)Eという文字列表示は丸形PSE(特定電気用品以外の電気用品)の略記であり、特定電気用品は<PS>E(菱形PSE)と表記されます。
覚えるポイント
- 特定電気用品(菱形PSE):遮断器(100A以下)、変圧器、コード、電線、差込接続器等
- 特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE):電動機、進相コンデンサ、電灯等
- 文字列略記:特定電気用品は<PS>E、特定電気用品以外は(PS)E
間違えやすいところ
- (PS)E(丸形PSE)と<PS>E(菱形PSE)の区別を混同すること
出題の前提:電気用品安全法施行令 別表第一、別表第二
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 主回路開閉機器の識別
配線図 · シーケンス制御 / 漏電遮断器 / 主回路開閉器
配線図1の①に示す、三相3線式200V電源の主回路受電部に設置されている機器の名称として、適切なものはどれか。
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解答
ニ
解説
漏電遮断器(過負荷保護付)は、電路の過負荷および短絡を保護する配線用遮断器の機能に加えて、地絡(漏電)を零相変流器で検出して自動遮断する機構を1つの器体に収めた機器です。展開接続図では三相電線を一括貫通する円と引外し引き外し連動機構の組み合わせで表現されます。
解き方
- 配線図1の①の位置を確認すると、3相電源の直下に配置された受電用遮断器であることが分かります。
- 記号内に3本の電線を囲むZCT(零相変流器)の検出ループと遮断器の連動機構が記載されていることから、過負荷保護付漏電遮断器と特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 配線用遮断器(MCCB)には零相変流器による漏電引き外し機構の記号が付加されません。
- 選択肢 ロ不正解
- 電磁接触器は電磁コイルで開閉を行う接触器であり、手動開閉および漏電遮断の機構記号とは異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- 電磁開閉器は電磁接触器にサーマルリレーを組み合わせたものであり、受電開閉器の図記号とは異なります。
- 選択肢 ニ正解
- 過電流遮断機構にZCTによる漏電検出・引き外し機構が組み合わされた図記号であるため正解です。
覚えるポイント
- 丸枠(ZCT)と過電流引き外し機構が合わさった遮断器記号は過負荷保護付漏電遮断器を表す。
間違えやすいところ
- 通常の配線用遮断器(MCCB)と漏電検出機構付きの漏電遮断器(ELCB)の図記号の差異を見落としやすいです。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈およびJIS C 0617電気用図記号に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 タイマ接点の図記号識別
配線図 · シーケンス制御 / タイマ接点 / オンディレーb接点
配線図1の②で示す部分に使用される、タイマTLRの設定時間経過により開く接点の図記号として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
押しボタンで始動しタイマの設定時間経過後に自動停止する回路では、MCの電磁コイル回路にタイマの限時動作b接点(通電後一定時間で開く接点)を直列に挿入します。限時接点の記号は傘状(円弧)の遅延記号が動作方向に対して抵抗となる向き(凹面を動作方向に向ける)に描かれます。
解き方
- 回路の動作条件「タイマの設定時間で停止させる」から、時間経過時にMCコイルへの給電を断つ常閉接点(b接点)が必要であることを把握します。
- タイマ励磁から計時完了後に開く限時動作(オンディレー)b接点の正しい図記号である「ロ」を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 限時動作a接点であり、時間経過後に導通する接点であるため停止回路には適合しません。
- 選択肢 ロ正解
- 常時は閉じておりタイマ励磁後の設定時間経過で開く限時動作b接点の正しい図記号です。
- 選択肢 ハ不正解
- 限時復帰a接点を示しており、オンディレーで回路を遮断する用途には適しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 限時復帰b接点を示しており、励磁直後に動作し消磁後に遅延復帰する接点のため不適です。
覚えるポイント
- オンディレー限時動作接点は、動作方向に対して円弧の凹面が向き抵抗となる形状で描かれる。
間違えやすいところ
- a接点(メーク)とb接点(ブレーク)の基本形状、および限時動作と限時復帰の円弧の向きを混同しやすいです。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)制御回路素子・継電器接点規則に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 自己保持接点の役割
配線図 · シーケンス制御 / 自己保持回路 / 電磁接触器
配線図1の③で示す接点の役割として、適切なものはどれか。
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解答
ハ
解説
自動復帰形の押しボタンスイッチは指を離すと接点が開いてしまいます。そのため、押しボタンと並列に電磁接触器自身の常開補助接点(a接点)を接続することで、ボタンが離された後も自らの接点を経由して通電を継続させます。これを自己保持回路と呼びます。
解き方
- 配線図1の③が始動押しボタンスイッチと並列に配線されたMCの常開接点であることを確認します。
- 押しボタン操作後もMCコイル回路の通電を維持する働きから「電磁接触器の自己保持」と特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 接点のバウンスによるチャタリングを電気的に防止する回路ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 正逆転や同時投入を防止するためのインタロック回路ではありません。
- 選択肢 ハ正解
- 始動押しボタンを離した後も電磁接触器の励磁状態を維持するための自己保持接点です。
- 選択肢 ニ不正解
- 押しボタンスイッチの電気的・機械的故障を防止する機能ではありません。
覚えるポイント
- 始動用押しボタンスイッチと並列に接続された電磁接触器のa接点は「自己保持接点」である。
間違えやすいところ
- 自己保持接点と、二重投入を防ぐ「インタロック接点」の定義や接続場所を混同しないようにします。
出題の前提:シーケンス制御基本回路(自己保持回路)の動作原理に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 タイマ(TLR)の外観識別
機器・材料・工具 · 限時継電器 / タイマ / シーケンス制御機器
配線図1の④に示す限時継電器(TLR)に設置する機器の外観写真として、適切なものはどれか。
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解答
ニ
解説
TLR(Time Lag Relay:タイマ/限時継電器)は、コイルへの通電(または消磁)から一定の遅延時間を経て接点を開閉する機器です。アナログ式タイマは盤面や前面につまみダイヤル目盛および電源(PW)・出力(UP)等の動作表示LEDを備えた構造になっています。
解き方
- 配線図1の④が文字記号「TLR」で示される限時継電器(タイマ)のコイル回路であることを確認します。
- 選択肢の写真から時間設定用の目盛ダイヤル(ノブ)を備えたアナログタイマであるニを選定します。
- 選択肢 イ不正解
- 写真は透明ケースに収められた汎用のプラグイン形小型電磁リレー(ヒンジ形)です。
- 選択肢 ロ不正解
- 写真は電磁接触器にサーマルリレーが組み合わされた電磁開閉器(MS)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 写真は押しボタン式デジタル設定の電子カウンタ/デジタルタイマユニットです。
- 選択肢 ニ正解
- 前面につまみ式ダイヤル目盛とインジケータ(UP/PW)を備えたアナログ限時継電器(タイマ)です。
覚えるポイント
- TLRはTime Lag Relayの略であり、設定ダイヤルを備えたタイマ(限時継電器)である。
間違えやすいところ
- 汎用補助電磁リレー(イ)や電磁開閉器(ロ)と外観を取り違えないように注意が必要です。
出題の前提:シーケンス制御機器の文字記号および外観規格に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図1 ブザーの図記号識別
配線図 · 電気用図記号 / 警報表示装置 / ブザー
配線図1の⑤で示す部分に使用されるブザーの電気用図記号として、正しいものはどれか。
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解答
イ
解説
JIS C 0617の音響警報装置記号において、ブザー(Buzzer)は平坦な背部から端子線が伸びる半円状の記号で示されます。平坦部を下にしたドーム形状はベル(電気鐘)、三角形状のコーン形はホーン(警笛・ラッパ)として明確に区別されます。
解き方
- 問で指定された機器が「ブザー」であることを確認します。
- ベル(ハ)やホーン(ロ)の図記号と区別し、ブザーを表す「イ」を選択します。
- 選択肢 イ正解
- JIS C 0617で規定されるブザー(音響信号器)の正しい図記号です。
- 選択肢 ロ不正解
- ホーン(ラッパ形スピーカ)を表す図記号です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気鐘(ベル)を表す図記号です。
- 選択肢 ニ不正解
- ブザーを表す図記号ではありません。
覚えるポイント
- 音響装置記号の識別:平坦面から線が出る半円=ブザー、ドーム状(平底)=ベル、ラッパ形=ホーン。
間違えやすいところ
- ベル(電気鐘)とブザーはどちらも半円形状を用いるため、端子の引き出し方向や向きで混同しやすいです。
出題の前提:JIS C 0617-8(電気用図記号:計器、ランプ及び信号装置)に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 零相電圧検出器(ZPD)の設置目的
配線図 · 受電設備 / 地絡方向継電器 / 零相電圧検出器(ZPD)
配線図2の高圧受電設備単線結線図において、①で示す機器(高圧交流負荷開閉器内に内蔵または付設)を設置する目的として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
高圧受電設備において、構内・構外の地絡事故を正確に判別して遮断する地絡方向継電器(DGR)を動作させるためには、零相電流(I0)と零相電圧(V0)の双方が必要です。このうち零相電圧を検出する機器が零相電圧検出器(ZPD:Zero-phase Potential Device)です。
解き方
- 配線図2の受電点付近にある①の記号を確認すると、三相星形接続されたコンデンサ分圧器と中性点接地回路が描かれており、ZPDであることを特定します。
- ZPDの固有の機能・目的は「零相電圧の検出」であるため、正しい記述のロを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 零相電流を検出する機器は零相変流器(ZCT)であるため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- ZPD(零相電圧検出器)は地絡事故時に生じる零相電圧を検出するために設置されるため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 計器用の電流を検出する機器は計器用変流器(CT)であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 計器用の電圧を測定するために降圧する機器は計器用変圧器(VT/PT)であるため誤りです。
覚えるポイント
- ZPDは零相電圧(V0)を検出し、ZCTは零相電流(I0)を検出する。
間違えやすいところ
- ZPD(零相電圧検出器)とZCT(零相変流器)の検出対象(電圧か電流か)を取り違えやすいです。
出題の前提:高圧受電設備規程および地絡保護協調の技術基準に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 地絡方向継電器の図記号識別
配線図 · 保護継電器 / 地絡方向継電器(DGR) / 計器用図記号
配線図2の②に設置する機器(地絡方向継電器 DGR)の図記号として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
地絡方向継電器(DGR: Directional Ground Relay)は、地絡過電流要素[I⏚>]に地絡電力・電圧の位相差による事故方向判定機能(方向性矢印)を組み合わせた継電器です。配線図において波及事故防止のためPASと連動して引き込み口に設置されます。
解き方
- 結線図の②がZCTおよび①(ZPD)の両方から入力を受けている点に着目し、機器が地絡方向継電器(DGR)であることを確認します。
- 継電器の図記号の中から、地絡過電流記号に方向性を示す矢印(傾斜線)が付加された「ニ」を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 方向判別機能をもたない地絡過電流継電器(GR/OCRG)の図記号です。
- 選択肢 ロ不正解
- 過電流継電器(OCR)の図記号です。
- 選択肢 ハ不正解
- 不足電流継電器(UCR)の図記号です。
- 選択肢 ニ正解
- 地絡方向継電器(DGR)を表す正しい電気用図記号です。
覚えるポイント
- 文字記号[I⏚>]に方向矢印が付いたものが地絡方向継電器(DGR)である。
間違えやすいところ
- 方向性のない地絡過電流継電器(イ)と方向性のある地絡方向継電器(ニ)の記号の差異を見落としやすいです。
出題の前提:JIS C 0617(保護継電器図記号)および電気設備の技術基準の解釈に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
配線図2 電力受給用計器用変成器(MOF)の外観識別
機器・材料・工具 · 受電設備機器 / 電力受給用計器用変成器 / MOF
配線図2の③に示す、電力量計(Wh)へ配線される機器(MOF)の外観写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電力受給用計器用変成器(MOF: Metering OutFit、またはVCT)は、電力会社が受給電力量を計量するために高電圧・大電流を安全な計量用標準電圧(110V)および標準電流(5A)に変成する装置です。変圧器(VT)と変流器(CT)が同一の油入外箱またはモールド体内に一体化されています。
解き方
- 配線図2の③が受電点直後に位置し、積算電力量計(Wh)へ結線されていることからMOF(VCT)であることを読み取ります。
- 選択肢の写真から、大型タンクの上部に高圧ブッシングを持ち二次端子箱を備えた油入形MOFである「イ」を選定します。
- 選択肢 イ正解
- 油入防雨構造の受電用MOF(電力受給用計器用変成器)の外観写真です。
- 選択肢 ロ不正解
- 写真はキュービクル内等で使用される屋内用単相モールド形計器用変圧器(VT)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 写真は高圧気中開閉器または避雷器付開閉器の外観です。
- 選択肢 ニ不正解
- 写真は3相回路用の計器用変流器(CT)または乾式変圧器の外観です。
覚えるポイント
- 電力量計(Wh)に接続される変成器はMOF(VCT:電力受給用計器用変成器)である。
間違えやすいところ
- キュービクル内に設置される単体のVT(計器用変圧器)やCT(計器用変流器)の写真と混同しないようにします。
出題の前提:高圧受電設備規程およびJIS C 1731(計器用変成器)に準拠。
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
受電設備の継電器記号と名称
配線図 · 受電設備 / 保護継電器 / 不足電圧継電器
配線図2において、④で示す図記号「U <」の機器の名称として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
受電設備の配線図記号において、量記号「U」は電圧、「I」は電流、「P」は電力を示し、不等号「<」は不足(規定値未満)、「>」は超過(規定値超)を検出する保護継電器を表します。
解き方
- 配線図の④に示された文字記号「U <」について、量記号「U」が電圧を表していることを確認します。
- 不等号「<」が下限値未満を動作条件とすることから、不足電圧継電器(UVR)であると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 不足電力継電器を表す文字記号は、電力を示す記号を用いて「P <」などと表記されます。
- 選択肢 ロ正解
- 「U」は電圧、「<」は不足を表すため、「U <」は不足電圧継電器を示しており正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 過電流継電器(OCR)を表す図記号は、電流「I」と「>」を組み合わせた「I >」です。
- 選択肢 ニ不正解
- 過電圧継電器(OVR)を表す図記号は、電圧「U」と「>」を組み合わせた「U >」です。
覚えるポイント
- 「I >」は過電流継電器、「U <」は不足電圧継電器、「I0 >」や地絡記号付きは地絡継電器を示します。
間違えやすいところ
- 不等号の向き(>が過、<が不足)を取り違えて過電圧継電器と誤認しないように注意しましょう。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)および自家用受電設備標準単線結線図
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
受電設備の変流器の外観と所要台数
配線図 · 変流器 / 計器用変成器 / 単線結線図
配線図2において、⑤で示す部分に設置する機器の外観および個数の組合せとして、適切なものはどれか。
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解答
ニ
解説
三相3線式高圧電路の過電流保護や電流・電力計測には計器用変流器(CT)を用います。2つの相(通常はR相とT相)に各1台の計器用変流器を設置することで三相すべての電流を測定できるため、2台を組み合わせて使用します。
解き方
- 配線図⑤の記号から、主回路の相電線に設置され、過電流継電器「I >」や電力計・電流計へ接続される計器用変流器(CT)であることを確認します。
- 図記号に斜線が2本付されていること、および三相3線式回路での過電流検出・計器接続には変流器が2個必要であることを把握します。
- 写真選択肢において、貫通孔のある円形機器は零相変流器(ZCT)であり、端子部を有する高圧変流器(CT)の写真であるニ(2個)を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 示されている写真は零相変流器(ZCT)であり、過電流継電器や電流計用として用いる機器ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 写真は変流器(CT)ですが、三相3線式電路において過電流継電器等を動作させるには2個の設置が必要です。
- 選択肢 ハ不正解
- 示されている写真は零相変流器(ZCT)であり、用途が異なるため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 写真は高圧用の計器用変流器(CT)であり、配線図の斜線2本および三相回路の計測用途から2個の設置が適切です。
覚えるポイント
- 三相3線式の受電盤では、過電流継電器や計器類のために変流器(CT)を2個設置してR相・T相に挿入します。
間違えやすいところ
- ドーナツ型の零相変流器(ZCT)とブッシング端子を持つ高圧変流器(CT)の外観を取り違えないように注意してください。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)および内線規程・自家用受電設備結線図
出典:電気技術者試験センター『平成28年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.15 ↗(www.shiken.or.jp)
平成28年度第一種電気工事士筆記試験
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した平成28年度第一種電気工事士筆記試験の問題・解答資料です。

