学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
試験の概要
直流合成回路における未知の抵抗値の算出
電気理論 · 直流回路 / オームの法則 / キルヒホッフの法則
図のような直流回路において、電源電圧は106V、直列抵抗は20Ω、並列接続された抵抗Rと2Ωの並列部分の両端の電圧は6Vである。このときの抵抗Rの抵抗値[Ω]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
直列接続された素子には同じ電流が流れ、各部の電圧降下の合計が電源電圧と等しくなります。並列接続された素子には等しい電圧が加わり、各枝路の電流の和が全電流に一致します。
解き方
- 電源電圧106Vから並列部の電圧6Vを差し引き、直列抵抗20Ωにかかる電圧が100Vであることを求めます。
- オームの法則より、回路の全電流を100V / 20Ω = 5Aと計算します。
- 並列部の2Ωに流れる電流を6V / 2Ω = 3Aと求め、キルヒホッフの電流則より抵抗Rに流れる電流を5A - 3A = 2Aと算出します。
- オームの法則より、抵抗Rの値を6V / 2A = 3Ωと決定します。
- 選択肢 イ不正解
- 抵抗値が2Ωの場合、流れる電流は3Aとなり、全電流が6Aとなって直列抵抗での電圧降下と矛盾します。
- 選択肢 ロ正解
- 抵抗Rに流れる電流が2A、端子電圧が6Vとなるため、R = 6 / 2 = 3Ωとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 抵抗値が4Ωの場合、流れる電流は1.5Aとなり、キルヒホッフの電流則を満たしません。
- 選択肢 ニ不正解
- 抵抗値が5Ωの場合、流れる電流は1.2Aとなり、回路全体の電流値と整合しません。
覚えるポイント
- 直列回路では電流が共通、並列回路では端子電圧が共通であることを利用して解き進めます。
間違えやすいところ
- 並列部分の合成抵抗の式をいきなり立てて複雑な方程式にしてしまい、計算ミスを起こすことがあります。
出題の前提:電気理論の基礎計算問題(直流回路の計算)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
交流並列回路の合成インピーダンスの算出
電気理論 · 交流回路 / 並列回路 / 合成インピーダンス
図のような交流回路において、電源電圧が60V、抵抗が15Ω、誘導リアクタンスが20Ωで並列に接続されている。回路の合成インピーダンス[Ω]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
交流並列回路では各素子に共通の電圧が印加されます。抵抗を流れる電流とリアクタンスを流れる電流は位相が90度異なるため、全電流はそれぞれの自乗和の平方根(ベクトル合成)で求められます。
解き方
- 共通の電源電圧60Vを用いて、抵抗を流れる電流をI_R = 60 / 15 = 4Aと求めます。
- 同様にリアクタンスを流れる電流をI_L = 60 / 20 = 3Aと求めます。
- 全電流Iを直交合成し、I = √(4^2 + 3^2) = 5Aと計算します。
- 電源電圧を全電流で除算して、合成インピーダンスZ = 60 / 5 = 12Ωを算出します。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順が誤っており、正しい合成インピーダンスの値ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 全電流が5Aとなるため、Z = 60V / 5A = 12Ωとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 直列回路のインピーダンス√(15^2 + 20^2) = 25Ωと混同した誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 並列インピーダンスの計算として誤った値です。
覚えるポイント
- 交流並列回路は、各枝路の電流を求めてベクトル合成してからZ = V / Iで求めるのが最も確実です。
間違えやすいところ
- 直列回路と混同してZ = √(R^2 + X^2)の式を並列回路にそのまま適用してしまうミスに注意してください。
出題の前提:電気理論の基礎計算問題(交流並列回路のインピーダンス)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
RL直列回路の消費電力の算出
電気理論 · 交流回路 / 直列回路 / 消費電力 / インピーダンス
図のような交流回路において、電源電圧100Vに抵抗R=10Ωと誘導リアクタンスX=10Ωが直列に接続されている。回路の消費電力[W]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
交流回路において電力を消費するのは抵抗成分のみです。直列回路の消費電力は、回路のインピーダンスから求めた電流Iを用いてP = I^2 * R、または皮相電力に力率cosθ = R / Zを乗じることで求められます。
解き方
- 直列回路の合成インピーダンスZ = √(R^2 + X^2) = √(10^2 + 10^2) = 10√2Ωを計算します。
- 回路の電流I = V / Z = 100 / (10√2) = 10 / √2Aを求めます。
- 消費電力の公式P = I^2 * Rに代入し、P = (10 / √2)^2 * 10 = 50 * 10 = 500Wを算出します。
- 選択肢 イ不正解
- 計算過程で分母の有理化や自乗の計算を誤った値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 力率計算などの適用が誤っている数値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 消費電力の正しい計算結果ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 電流I = 10/√2Aより、P = I^2 * R = 50 * 10 = 500Wとなり正しいです。
覚えるポイント
- リアクタンスは電力を消費しないため、有効電力Pは常に抵抗Rでのみ消費されます。
間違えやすいところ
- P = V^2 / R として100^2 / 10 = 1000Wと計算してしまう間違い(抵抗に100V全電圧がかかるわけではない)。
出題の前提:電気理論の基礎計算問題(交流回路の有効電力)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
対称三相Y結線リアクタンス負荷の全無効電力の算出
電気理論 · 三相交流回路 / 無効電力 / Y結線(スター結線)
図のような三相交流回路において、電源電圧は線間電圧200V、三相リアクタンス負荷はY結線されており各相のリアクタンスは5Ωである。回路の全無効電力[kvar]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
対称三相Y結線負荷では、相電圧は線間電圧の1/√3となります。三相全体の無効電力は1相分の無効電力を3倍することで求められ、Q = 3 * (V / √3)^2 / X = V^2 / Xとなります。
解き方
- 三相3線式Y結線における1相分の相電圧V_p = 200 / √3Vを把握します。
- 1相あたりの無効電力をQ_1 = V_p^2 / X = (200 / √3)^2 / 5 = 8000 / 3 varと計算します。
- 回路全体の全無効電力Q = 3 * Q_1 = 8000 var = 8 kvarを求めます。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順が正しくなく、得られる値と異なります。
- 選択肢 ロ正解
- Q = V^2 / X = 200^2 / 5 = 8000 var = 8 kvarとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 三相電力の換算が誤っている数値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 無効電力の計算結果として誤りです。
覚えるポイント
- 対称Y結線の全電力(有効・無効)は、線間電圧Vを用いると3 * (V/√3)^2 / Z = V^2 / Zで簡潔に求まります。
間違えやすいところ
- 線間電圧をそのまま相電圧として扱ってしまい、Q = 3 * 200^2 / 5 = 24 kvarと誤答するミス。
出題の前提:電気理論の基礎計算問題(三相交流の無効電力)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
三相交流回路におけるΔ-Y等価変換と線電流の算出
電気理論 · 三相交流回路 / Δ-Y変換 / 線電流
図のような三相交流回路において、電源電圧は線間電圧216V、各線路に抵抗R=6Ωが直列に挿入され、その先に抵抗R=6Ωの対称Δ結線負荷が接続されている。回路の線電流I[A]として、最も近いものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
三相回路に直列インピーダンスとΔ結線負荷が混在する場合、Δ結線を等価Y結線(各インピーダンスは1/3)に変換して1相分の単相等価回路に帰着させることで容易に線電流を計算できます。
解き方
- 対称Δ結線の各抵抗R=6Ωを等価Y結線に変換し、R_Y = 6 / 3 = 2Ωとします。
- 電源から見た1相あたりの合計抵抗をR_total = 6 + 2 = 8Ωと求めます。
- 1相の相電圧V_p = 216 / √3Vを求め、線電流I = V_p / R_total = 216 / (8√3) = 27 / √3 = 9√3Aを計算します。
- 9 * 1.732 ≒ 15.59Aより、最も近い15.6Aを選定します。
- 選択肢 イ不正解
- 計算手順が誤っており、正解の値とは大きく異なります。
- 選択肢 ロ不正解
- Δ-Y変換や相電圧の計算が適切に行われていません。
- 選択肢 ハ正解
- 1相の等価抵抗8Ω、相電圧216/√3Vより、I = 27/√3 ≒ 15.6Aとなり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 216Vを8Ωで単純に除した値(単相と誤認)であり、誤りです。
覚えるポイント
- Δ結線からY結線への等価変換では、インピーダンスの値が1/3になります。
間違えやすいところ
- 線間電圧216Vをそのまま1相の抵抗8Ωで割って27Aとしてしまうミス(√3での除算忘れ)。
出題の前提:電気理論の基礎計算問題(三相交流回路の計算)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相2線式配電線路における末端電圧の算出
配電理論 · 単相2線式 / 電圧降下 / 末端電圧
図のような単相2線式配電線路において、電線1線当たりの抵抗はA-B間が0.1Ω、B-C間が0.1Ω、C-D間が0.2Ωである。A点の電源電圧が210Vで、B点に10A、C点に5A、D点に5Aの抵抗負荷があるとき、D点の電圧[V]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
配電線路の各区間に流れる電流は、その区間より負荷側にある全負荷電流の合計となります。単相2線式では往復2本の電線による電圧降下を考慮するため、各区間の電圧降下はΔV = 2 * I * rで計算されます。
解き方
- 末端側から各区間の電流を整理します(C-D間: 5A、B-C間: 10A、A-B間: 20A)。
- 各区間の往復電圧降下を計算します(A-B間: 2*20*0.1=4V、B-C間: 2*10*0.1=2V、C-D間: 2*5*0.2=2V)。
- A点からD点までの全電圧降下を合計します(4 + 2 + 2 = 8V)。
- 電源電圧210Vから全電圧降下を差し引き、D点の電圧V_D = 210 - 8 = 202Vを求めます。
- 選択肢 イ不正解
- 電圧降下を過大に見積もった計算誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 合計電圧降下が8Vとなるため、210 - 8 = 202Vとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 片道分の抵抗のみで計算した場合の電圧(210 - 4 = 206V)やその他の誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 電圧降下の計算で一部の区間を脱落させた誤りです。
覚えるポイント
- 単相2線式では必ず「往復2線分」として2を掛けることを忘れないようにします。
間違えやすいところ
- 電線1線あたりの抵抗であるにもかかわらず、2倍するのを忘れて電圧降下を4Vとしてしまうミス。
出題の前提:配電理論の計算問題(単相2線式線路の電圧降下)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相3線式変圧器における一次電流の算出
配電理論 · 変圧器 / 単相3線式 / 一次電流 / 電力計算
図のような配電線路において、一次電圧6600Vの変圧器の二次側に単相3線式(100V/200V)で負荷が接続されている。100V負荷としてそれぞれ1.0kWが2箇所、200V負荷として1.3kWが接続されているとき、変圧器の一次電流I[A]として、正しいものを1つ選べ。ただし、負荷はすべて抵抗負荷とし、変圧器および配電線路の損失と変圧器の励磁電流は無視するものとする。
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解答
ロ
解説
変圧器の損失や励磁電流を無視できる理想変圧器では、一次側入力電力と二次側出力電力(負荷の全消費電力)が等しくなります。電力Pと電圧Vから、電流はI = P / Vで求められます。
解き方
- 二次側に接続されたすべての抵抗負荷の有効電力を合計します(P = 1.0 + 1.0 + 1.3 = 3.3kW = 3300W)。
- 変圧器の損失が無視できるため、一次側電力P_1 = 3300Wと置きます。
- 一次電圧V_1 = 6600Vより、一次電流I = P_1 / V_1 = 3300 / 6600 = 0.5Aを算出します。
- 選択肢 イ不正解
- 計算結果と一致しない誤った値です。
- 選択肢 ロ正解
- 一次側電力3300Wを一次電圧6600Vで除すると0.5Aとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 全電力を過大に評価した計算誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 一次側ではなく二次側の電流等から誤って導かれた値です。
覚えるポイント
- 変圧器の一次電流を求める際は、二次側の総皮相電力(または力率1なら有効電力)を求めて一次電圧で割るのが最も簡単です。
間違えやすいところ
- 単相3線式の各線電流を個別に求めて変流比を掛けるなどの複雑な計算を行い、計算ミスをしてしまうこと。
出題の前提:配電理論の計算問題(変圧器の容量と一次電流)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
日負荷曲線からの使用電力量の算出
配電理論 · 受電設備 / 負荷曲線 / 使用電力量
受電設備において、14時から16時までの間の負荷曲線が図のようであった。この2時間の使用電力量[kW・h]として、正しいものを1つ選べ。なお、負荷は14時に160kW、15時に280kW、16時に160kWであり、各時間帯は直線で結ばれている。
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解答
ハ
解説
使用電力量[kW・h]は電力[kW]と時間[h]の積であり、負荷曲線(縦軸が電力、横軸が時間)のグラフにおいて面積を計算することで求められます。直線変化する区間は台形や長方形・三角形の面積公式を用いて算出します。
解き方
- 14:00から15:00の区間は上底160kW、下底280kW、高さ1hの台形とみなし、電力量W_1 = (160 + 280) / 2 * 1 = 220kWhと計算します。
- 15:00から16:00の区間も上底280kW、下底160kW、高さ1hの台形であり、電力量W_2 = (280 + 160) / 2 * 1 = 220kWhと計算します。
- 両区間の電力量を合算し、2時間の全使用電力量W = 220 + 220 = 440kWhを求めます。
- 選択肢 イ不正解
- 16時の電力を0kWと誤認して計算した場合などの誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 平均電力の算出や面積計算が正確でない誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 2つの台形の面積の和として220 + 220 = 440kW・hとなり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 最大電力280kWと最小電力160kWを単純加算するなどした誤りです。
覚えるポイント
- 負荷曲線の「面積」が使用電力量[kW・h]を表すことを確実に押さえておきます。
間違えやすいところ
- 16:00の時点での電力を読み違えたり、三角形として計算してしまったりするグラフ読み取りミス。
出題の前提:受電設備の運用計算(負荷曲線と電力量)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
使用中電路における許容漏えい電流の最大値
電気関係法規・保安基準 · 絶縁性能 / 漏えい電流 / クランプ形漏れ電流計
三相 200 V(対地電圧 150 V 超 300 V 以下)の電源から三相誘導電動機 2 台に電気を供給している電路がある。停電が困難なため、電動機の運転中に電源側の A 点においてクランプ形漏れ電流計を用いて測定を行った。電路の絶縁性能として許容される漏えい電流の最大値 [mA] として、正しいものはどれか。
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解答
ハ
解説
低圧電路の絶縁性能は原則として絶縁抵抗値(本問の区分では0.2 MΩ以上)で判断しますが、停電測定が困難な電路等においては、クランプ形漏れ電流計により測定した漏えい電流が1 mA以下であれば絶縁性能が保たれているとみなされます。
解き方
- 電路の使用状態を確認し、停電困難による運転中の漏えい電流測定である条件を把握する。
- 電気設備の技術基準に規定される漏えい電流の許容限度値(1 mA以下)を適用する。
- 選択肢 イ不正解
- 0.2は対地電圧150V超300V以下の電路で要求される絶縁抵抗の基準値(0.2 MΩ)の数値と混同しています。漏えい電流の許容値は1.0 mAです。
- 選択肢 ロ不正解
- 0.4は対地電圧300V超の電路で要求される絶縁抵抗値(0.4 MΩ)と混同しています。漏えい電流の許容値ではありません。
- 選択肢 ハ正解
- 技術基準において、漏えい電流により絶縁性能を確認する場合の許容最大値は電路全体で1.0 mAと規定されています。
- 選択肢 ニ不正解
- 2.0 mAは規定値を超えており、絶縁性能を維持しているとは認められません。正しくは1.0 mAです。
覚えるポイント
- 運転中に測定する電路の漏えい電流の許容最大値は1 mA以下であること。
間違えやすいところ
- 絶縁抵抗の判定基準値である0.1 MΩや0.2 MΩの数値と漏えい電流の基準値1 mAを混同しないようにする。
出題の前提:電気設備に関する技術基準を定める省令第58条、電気設備の技術基準の解釈第14条
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
電磁波の波長長短の順序
電気物理・電気基礎理論 · 電磁波 / 波長 / 周波数
電磁波の波長を短い順に左から右に並べたものとして、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
電磁波は光速で進む波動であり、波長λと周波数fの間には光速c = fλの関係があります。エネルギーが大きい(周波数が高い)ほど波長は短くなり、X線、紫外線、可視光線、赤外線の順に波長が長くなります。
解き方
- 各電磁波の種類をエネルギーの大きい(波長の短い)順に整理する。
- X線(約0.01 nm〜10 nm)< 紫外線(約10 nm〜400 nm)< 可視光線(約400 nm〜760 nm)< 赤外線(約760 nm〜1 mm)の順序に合致する選択肢を選ぶ。
- 選択肢 イ不正解
- 赤外線は可視光線や紫外線よりも波長が長いため、左から2番目に配置されている順序は誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 波長が短い順にX線、紫外線、可視光線、赤外線と正しく並んでいます。
- 選択肢 ハ不正解
- 波長が長い順(赤外線→可視光線→紫外線→X線)に並んでおり、短い順とする設問の指定に反しています。
- 選択肢 ニ不正解
- X線が最も波長が短いため、右端(最長)に配置されている順序は誤りです。
覚えるポイント
- 電磁波の波長はガンマ線・X線が極短で、電波(ミリ波〜長波)が最長である。
間違えやすいところ
- 波長が短い順と周波数が高い順を混同して、逆に並べてしまうミスに注意する。
出題の前提:電気電子基礎理論(電磁波のスペクトル)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
白熱電球の電気的特性
電気機器・照明 · 白熱電球 / フィラメント / 抵抗特性 / 消費電力
定格電圧 100 V、定格消費電力 100 W の白熱電球に関する記述として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
白熱電球はジュール熱によってフィラメントを高温白熱化させて発光する素子です。純抵抗性であるため周波数による電力変動はありません。一方、金属の正の抵抗温度係数により常温(消灯時)の抵抗値は点灯時の約10分の1程度と非常に小さくなります。また、印加電圧の変動に対してフィラメント温度が敏感に変化するため、寿命は電圧変動に対して極めて敏感に変化します。
解き方
- 白熱電球の負荷特性(純抵抗負荷であること)を確認する。
- 純抵抗の消費電力は電源周波数の影響を受けないため、50 Hzと60 Hzで同一になるという選択肢ニが正しいと判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 点灯時抵抗は100 Ωですが、常温時の金属抵抗はさらに低く約10 Ω前後を示すため、1000 Ωという記述は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 100 Wの電球2個を並列接続して100 Vを加えると、各電球に定格電圧がかかり合計200 Wを消費します。合計50 Wとなるのは直列接続時です。
- 選択肢 ハ不正解
- 白熱電球の寿命は印加電圧の約13乗〜14乗に反比例して大きく激変するため、電圧が変化しても寿命がほとんど変わらないという記述は誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 白熱電球はリアクタンス成分を含まない純抵抗負荷とみなせるため、商用周波数が50 Hzでも60 Hzでも消費電力は同一です。
覚えるポイント
- 白熱電球は純抵抗負荷であるため周波数依存性がなく、消灯時の冷態抵抗は点灯時より大幅に小さい。
間違えやすいところ
- 並列接続と直列接続の消費電力の計算を取り違える間違いに注意する。
出題の前提:照明工学・電気機器理論
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相かご形誘導電動機の回転速度-トルク曲線
電気機器 · 誘導電動機 / トルク特性 / 回転速度 / 始動トルク
図において、一般用低圧三相かご形誘導電動機の回転速度に対するトルク曲線として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
誘導電動機の発生トルクは、すべりsに対して比例推移する関係を持ち、停止時(s=1)の始動トルクから加速とともにトルクが増加し、あるすべりで最大トルク(停動トルク)に達し、同期速度(s=0)に近づくと急激に減少してトルクがゼロになります。この特性から速度に対するトルク特性は山型の曲線となります。
解き方
- 問題図の縦軸(トルク)と横軸(回転速度)の関係性を読み取る。
- 回転速度が上がるにつれて最大トルクまで上昇し、その後同期速度に向けてゼロまで急低下する山型の曲線Bを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 曲線Aは速度の上昇に伴い単調減少する特性であり、直流直巻電動機の特性などに近いため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 曲線Bは始動トルクから加速に伴い最大トルクを経て同期速度手前でトルクがゼロに向かって急減する典型的な誘導電動機のトルク曲線です。
- 選択肢 ハ不正解
- 曲線Cは速度の増加に伴ってトルクが増大し続ける特性(二乗低減トルク負荷の負荷トルク曲線など)であり誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 曲線Dは速度に関わらずトルクがほぼ一定である定トルク負荷の特性線であり誤りです。
覚えるポイント
- 三相誘導電動機のトルク曲線は、始動トルクから加速して最大トルクを迎えた後、同期速度で0になる山型曲線である。
間違えやすいところ
- 負荷側の所要トルク特性(二乗低減特性など)と電動機側の発生トルク特性を取り違えないようにする。
出題の前提:電気機器理論(三相誘導電動機のトルクのすべり特性)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相誘導電動機のインバータ運転時の周波数計算
電気機器 · 誘導電動機 / 同期速度 / すべり / インバータ周波数
6 極の三相かご形誘導電動機があり、その一次周波数がインバータで調整できるようになっている。この電動機がすべり 5 [%]、回転速度 570 [min⁻¹] で運転されている場合の一次周波数 [Hz] はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
誘導電動機の回転速度N [min⁻¹]、すべりs、極数p、一次周波数f [Hz] の間には、同期速度 Ns = 120 * f / p および N = (1 - s) * Ns の関係が成立します。与えられた回転速度とすべりから同期速度を逆算し、極数から一次周波数を導出できます。
解き方
- 回転速度N = 570 min⁻¹とすべりs = 0.05より同期速度Nsを求める:Ns = 570 / (1 - 0.05) = 600 min⁻¹。
- 同期速度の式 Ns = 120 * f / p にNs = 600、極数p = 6を代入して周波数fを解く:f = (600 × 6) / 120 = 30 Hz。
- 選択肢 イ正解
- 計算手順により同期速度が600 min⁻¹となり、6極電動機における周波数は30 Hzと正しく求まります。
- 選択肢 ロ不正解
- 40 Hzの場合、同期速度は800 min⁻¹、回転速度は760 min⁻¹となるため不一致です。
- 選択肢 ハ不正解
- 50 Hzの場合、同期速度は1000 min⁻¹、回転速度は950 min⁻¹となるため不一致です。
- 選択肢 ニ不正解
- 60 Hzの場合、同期速度は1200 min⁻¹、回転速度は1140 min⁻¹となるため不一致です。
覚えるポイント
- 同期速度の式 Ns = 120f / p と回転速度 N = (1 - s)Ns は必須の基本公式である。
間違えやすいところ
- すべり計算で 1 - s ではなく 1 + s で計算してしまう符号の誤りに注意する。
出題の前提:電気機器工学(誘導機の基礎公式)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
蛍光灯用点灯管(グロースタータ)の識別
配線器具・材料・工具 · 点灯管 / グロースタータ / 蛍光灯器具
写真に示す品物の名称として、正しいものはどれか。
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解答
ハ
解説
点灯管(グロースタータ)は、小型のガラス管内に固定電極とバイメタル電極が封入された構造をしており、グロー放電による熱でバイメタルが変形接触して回路を閉じ、予熱完了後に冷却開離する瞬間に安定器から高電圧パルスを発生させて蛍光灯を点灯させます。
解き方
- 写真の形状(外管ガラス、内部のバイメタル電極、ピン口金)を確認する。
- スタータ形蛍光ランプの点灯に使用される点灯管(グロースタータ)であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- キセノンランプはキセノンガス放電を利用した高輝度光源管であり、写真の構造とは異なります。
- 選択肢 ロ不正解
- ハロゲン電球は石英ガラス管内にタングステンフィラメントとハロゲンガスを封入した白熱電球であり、写真の品物とは異なります。
- 選択肢 ハ正解
- 写真は内部にバイメタル接点を有する蛍光灯用の点灯管(グロースタータ)です。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧水銀ランプは発光管と外球から構成される大型のHIDランプであり、形状が全く異なります。
覚えるポイント
- ガラス管内にバイメタル電極を持ち、2ピン口金を有する小型器具は点灯管(グロースタータ)である。
間違えやすいところ
- 小型の放電ランプや電球と外観を取り違えないように内部構造(バイメタル接点)に着目する。
出題の前提:電気材料・照明器具(JIS C 7607等)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
中空壁用アンカー(トグルボルト等)の用途
施工工法・工具・材料 · トグルボルト / 石膏ボード / アンカーボルト / 支持部材
写真に示す品物の用途として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
トグルボルトや中空壁用ファスナーは、下地(柱や梁)のない中空構造壁(石膏ボードや合板など)の表面から下穴に差し込むと、裏側でスプリングまたはネジ締めにより傘状の金具(ウィング)が開き、壁の裏面を押さえることで機器を確実に固定する支持材です。
解き方
- 写真の先端にある折りたたみ式の可動金具(ウィング部)とボルトの構造を確認する。
- 中空壁の裏面で金具を広げて挟み込むトグルボルトの特徴を識別し、石膏ボード壁への機器取り付け用途であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- コンクリートスラブにはコンクリート用アンカーボルト(打込みアンカー等)を使用するため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 木造の梁には木ねじやコーチスクリューなどを使用するため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 写真はトグルボルトであり、下地のない中空の石膏ボード壁に機器を取り付ける際に用いられます。
- 選択肢 ニ不正解
- 鉄骨の梁への取り付けにはビームラックル(鉄骨用クランプ)等の支持金具を用いるため誤りです。
覚えるポイント
- 先端のウィングが裏面で開いて中空壁を挟み込む構造のボルトは、石膏ボード壁への機器固定に用いる。
間違えやすいところ
- コンクリート打込み用アンカーや鉄骨クランプと用途を混同しないようにする。
出題の前提:内線規程・配線工事材料工法
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧真空遮断器(VCB)の構造略図と文字記号
受電設備・開閉装置 · 真空遮断器 / VCB / 機器略号 / 真空容器
図は、遮断器の主要部分の略図である。この遮断器の略号(文字記号)として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
真空遮断器(VCB)は、高真空(10⁻² Pa以下)に保たれた真空バルブ内で電極を開閉する遮断器です。真空の高い絶縁耐力と消弧能力(急速なアーク拡散)を利用しており、可動軸の気密保持にはベローズが用いられます。
解き方
- 略図内の構成要素(真空容器、固定電極、可動電極、ベローズ)を確認する。
- 真空容器内で消弧を行う真空遮断器(Vacuum Circuit Breaker)に該当することから、文字記号VCBを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- OCB(Oil Circuit Breaker)は絶縁油を消弧媒体とする油遮断器であり、真空容器は使用しません。
- 選択肢 ロ不正解
- GCB(Gas Circuit Breaker)は六フッ化硫黄(SF6)ガスなどを消弧媒体とするガス遮断器です。
- 選択肢 ハ不正解
- ACB(Air Circuit Breaker)は大気中で電流を遮断する気中遮断器であり、低圧主回路等に用いられます。
- 選択肢 ニ正解
- 図は真空容器(真空バルブ)とベローズを用いた真空遮断器であり、略号はVCBです。
覚えるポイント
- 真空容器(バルブ)およびベローズを持つ遮断器は真空遮断器(VCB)である。
間違えやすいところ
- 気中遮断器(ACB)やガス遮断器(GCB)の名称・略記号と取り違えないようにする。
出題の前提:高圧受電設備規程・JIS C 4603(高圧交流遮断器)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
変圧器の保護継電器
受電設備・保護装置 · 変圧器内部故障保護 / 比率差動継電器
変電所に設置される大容量の大型変圧器において、内部故障を電気的に高感度かつ確実に検出するために一般的に使用される保護継電器として、正しいものを1つ選びなさい。
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解答
ロ
解説
比率差動継電器(87T)は、変圧器の一次側電流と二次側電流の変流比を考慮した差電流を検出し、内部短絡や地絡が発生した際に生じる不平衡電流によって高速動作する保護継電器です。外部事故による通過大電流での誤動作を防ぐため、差電流と通過電流の比率によって動作判定を行う機構を持っています。
解き方
- 変圧器の内部故障検出を目的とする電気的保護装置の方式を想起します。
- 流入電流と流出電流の差を監視して内部事故のみを高感度に検出する比率差動継電器(ロ)を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 距離継電器は、主に送電線路等のインピーダンスを測定して事故点までの距離を判別し保護するために使用されます。
- 選択肢 ロ正解
- 大形変圧器の内部短絡や巻線故障等を電気的に高速検出する一般的な保護継電器は比率差動継電器です。
- 選択肢 ハ不正解
- 不足電圧継電器は、電圧低下を検出して停電検出や連系保護等に用いられるものであり、変圧器内部故障の主保護には適しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 過電圧継電器は、電路の異常な電圧上昇を検出して機器を保護するものであり、変圧器内部の短絡等を直接検出するものではありません。
覚えるポイント
- 変圧器内部故障の電気的保護には比率差動継電器、機械的保護にはブッフホルツ継電器や衝撃圧力継電器が用いられます。
間違えやすいところ
- 送電線保護の主役である距離継電器と、機器内部保護の比率差動継電器の用途を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準及び受変電設備の標準的な保護協調設計仕様に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
電力ケーブルのシース損
配線設計・電線 · 電力ケーブル / 金属シース / 電力損失
電力ケーブルで発生するシース損に関する説明として、正しいものを1つ選びなさい。
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解答
ニ
解説
電力ケーブルにおける電力損失には、導体自体の電気抵抗による導体損(抵抗損)、絶縁体に交流電圧が印加されることで生じる誘電体損、および導体電流の磁束が金属遮へい層(金属シース)に鎖交して誘導起電力を生じ、それによって流れるシース電流によるシース損があります。
解き方
- ケーブルの各損失(導体損、誘電体損、シース損)の定義と発生機構を確認します。
- シース損は金属シースに誘導起電力(電磁誘導)が生じることに起因する損失であるため、選択肢ニが合致することを判定します。
- 選択肢 イ不正解
- 導体の抵抗によって生じるジュール熱による損失は「導体損(抵抗損)」と呼ばれます。
- 選択肢 ロ不正解
- 導体と金属シース間の静電容量および誘電正接(tanδ)等に起因する損失は「誘電体損」と呼ばれます。
- 選択肢 ハ不正解
- 絶縁物の劣化現象そのものが直接「シース損」と呼ばれるわけではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 導体電流の磁束によって金属シースに誘起される起電力(渦電流・循環電流)によるジュール損失がシース損です。
覚えるポイント
- 電力ケーブルの3大損失は「導体損」「誘電体損」「シース損(金属シースの誘導起電力による損失)」です。
間違えやすいところ
- 静電容量に関係する誘電体損と、電磁誘導起電力に関係するシース損の作用機構を混同しないようにしましょう。
出題の前提:内線規程および高圧電気設備技術基準の送配電ケーブル特性に基づく出題です。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
がいしの塩害対策
配電設備・支持物 · がいし / 塩害対策 / アークホーン
配電及び変電設備に使用されるがいしの塩害対策に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
塩害は、海塩粒子ががいし表面に付着し湿潤することで導電性被膜を形成し、漏れ電流の増加やフラッシオーバを引き起こす現象です。対策としては、付着塩分を洗い流す(がいし洗浄)、漏れ電流経路を長くする(耐塩がいし等の沿面距離増大)、水分を弾いて連続導電路の形成を防ぐ(シリコンコンパウンド等の撥水剤塗布)などが有効です。
解き方
- がいしの塩害メカニズム(導電被膜形成による絶縁低下)を理解します。
- 選択肢イ・ロ・ハがいずれも塩害の防止・軽減に直接有効な対策であることを確認します。
- アークホーンは雷撃保護装置であり塩害対策ではないため、ニが誤りであると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 撥水性物質を塗布することで水滴が球状になり、連続した導電被膜の形成を阻止できるため正しい対策です。
- 選択肢 ロ不正解
- がいし表面に付着・堆積した塩分を定期的に水洗・清掃することは直接的で有効な塩害対策です。
- 選択肢 ハ不正解
- ひだを深くするなどして表面の沿面距離を大きくした耐塩がいしを用いることは代表的な塩害対策です。
- 選択肢 ニ正解
- アークホーンは雷インパルス電圧によるアークからがいし本体を保護するための装置であり、塩害対策ではありません。
覚えるポイント
- アークホーンは雷サージによるがいしの熱破壊防止が目的であり、塩害防止対策ではありません。
間違えやすいところ
- アークホーンもがいしの保護装置であるため、塩害対策と雷害対策の目的の区別を怠りがちです。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈第38条(がいし等の汚損対策)および発変電・配電設計指針に基づきます。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の短絡保護装置の組合せ
受電設備・保護装置 · 短絡保護 / 遮断器 / 過電流継電器
高圧受電設備の電路において、短絡事故が発生した際にその大電流を検出し確実に回路を遮断・保護するための適切な組合せを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
短絡事故から設備を保護するには、事故短絡電流を正確に検知する検出器(過電流継電器:OCR)と、大きな短絡電流を安全かつ急速にアーク消弧して電路を開放できる遮断装置(遮断器:CB、主にVCB)の連携が必要です。負荷開閉器(LBSやPASなど)は通常の負荷電流の開閉能力しかなく、短絡電流を遮断しようとすると爆発・破損の危険があります。
解き方
- 短絡事故を検出する保護継電器(過電流継電器 OCR)を特定します。
- 検出信号を受けて短絡大電流を遮断できる装置(真空遮断器 VCB)を選択します。
- 両者が正しく揃っている「過電流継電器と高圧真空遮断器」(ハ)を正答と判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧気中負荷開閉器は負荷電流のみを開閉でき、短絡大電流の遮断能力を持たないため短絡保護装置にはなれません。
- 選択肢 ロ不正解
- 地絡継電器は地絡事故を検出するための装置であり、短絡保護を行うことはできません。
- 選択肢 ハ正解
- 過電流継電器(OCR)で短絡電流を検知し、短絡遮断能力を有する高圧真空遮断器(VCB)を開放する組合せが適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 不足電圧継電器は電圧低下検出用であり、気中負荷開閉器にも短絡電流の遮断能力はありません。
覚えるポイント
- 短絡保護には「過電流継電器(OCR)+遮断器(CB)」または「高圧限流ヒューズ(PF)」が必要です。
間違えやすいところ
- 負荷開閉器(LBS/PAS)を遮断器(CB/VCB)と同等とみなして、短絡遮断が可能であると誤認しないようにしましょう。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第37条(過電流遮断器の施設)等に基づく設計基準です。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
B種接地工事を施す箇所
接地工事・電気法規 · B種接地工事 / 変圧器の接地 / 中性点接地
電気設備の技術基準の解釈において、高圧電路と低圧電路を結合する変圧器の混触による危険を防止するために施設するB種接地工事の施工箇所として、誤っているものを1つ選びなさい。
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解答
ニ
解説
高低圧混触防止のためのB種接地工事は、低圧側の中性点に施すのが原則です。中性点がない場合または中性点に接地し難い場合で低圧側の使用電圧が300V以下のときは「低圧側の1端子」に接地できますが、300Vを超える場合は対地電圧が危険な値となるため中性点端子に接地しなければならず、端子接地は不可と規定されています(または混触防止板への接地)。
解き方
- 各選択肢の変圧器二次側電圧(300V以下か300V超か)と接地箇所を確認します。
- 二次電圧が420V(300V超)である星形結線変圧器では、低圧側の1端子ではなく中性点に接地工事を施す義務があるため、ニが誤りであると特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 単相3線式(210-105V)の中性点にB種接地工事を施すのは基本原則どおりであり適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電路を非接地とする場合、高低圧巻線間に設けた金属製の混触防止板にB種接地工事を施すことは認められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 二次電圧が210V(300V以下)で中性点のないデルタ結線では、低圧側の1端子にB種接地工事を施すことが認められています。
- 選択肢 ニ正解
- 二次電圧が420V(300V超)の星形結線では、中性点に接地しなければならず、1端子への接地は規定上認められません。
覚えるポイント
- 低圧電路の電圧が300V以下の場合は1端子接地が可能ですが、300Vを超える場合は原則として中性点への接地が必須です。
間違えやすいところ
- 低圧側が300V以下であれば1端子接地が広く許容されているため、420V(300V超)でも1端子接地ができると勘違いしやすいです。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第24条(変圧器の混触防止板等の接地)に基づく規定です。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
限流ヒューズ(高圧電力ヒューズ)の特性
配電器具・保護装置 · 電力ヒューズ / PF / 限流遮断
写真の高圧負荷開閉器(LBS)に取り付けられている矢印の器具(電力ヒューズ/限流ヒューズ)に関する記述として、誤っているものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
限流ヒューズ(PF: パワーヒューズ)は、短絡電流のような大電流が流れた際に、電流が最大値に達する前に溶断・アーク抵抗を発生させてピーク電流を抑え込み(限流)、半サイクル以内に高速遮断する器具です。密閉構造で外部への消弧性ガス等の放出がなく、大電流遮断性能(数十kA)に優れ、変圧器用(T)、電動機用(M)、コンデンサ用(C)、一般機器用(G)などの特性分類があります。
解き方
- 写真の矢印で示された機器が高圧負荷開閉器に付設された「高圧限流ヒューズ(電力ヒューズ)」であることを判別します。
- 限流ヒューズの主要性能(密閉形、限流効果、用途別特性分類)と定格遮断電流の大きさ(通常数十kA)を確認します。
- 定格遮断電流が5000A程度とするイの記述が著しく小さく誤りであることを選択します。
- 選択肢 イ正解
- 高圧電力ヒューズの定格遮断電流は通常20kA〜40kA(20,000〜40,000A)以上の大きな能力を持ち、5000A程度とする記述は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 限流ヒューズはシリカサンド等の消弧剤で筒内に完全に密閉されており、遮断時に外部へのガスやアーク放出がありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 短絡電流の波高値に達する前に電流を抑制して高速遮断する限流遮断特性を持っています。
- 選択肢 ニ不正解
- JIS C 4604規格等により、変圧器用(T)、電動機用(M)、コンデンサ用(C)、一般用(G)等の種別記号が規定されています。
覚えるポイント
- 高圧限流ヒューズ(PF)は小形・大容量で定格遮断電流は数十kA(20〜40kA以上)、用途区分はT、M、C、Gです。
間違えやすいところ
- 開閉器(LBS本体)の遮断電流とヒューズ自体の短絡遮断能力(定格遮断電流)の大きさを混同しないようにしましょう。
出題の前提:JIS C 4604(高圧電力ヒューズ)の規定および機器仕様に基づきます。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧進相コンデンサの用途
受電設備・機器 · 進相コンデンサ / 力率改善
写真に示す機器(上部に3端子ブッシングを持つ高圧機器)の主な用途として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
高圧受電設備において電動機や変圧器などの誘導性負荷が多くなると、遅れ無効電力が増加して負荷力率が低下します。写真の高圧進相コンデンサ(SC)を並列に接続して進み電流を流すことで無効電力を相殺し、受電点力率の改善、電圧降下の軽減、線路損失の低減を図ります。
解き方
- 外観写真(長方形タンクの上に3本の高圧ブッシング端子と吊り金具を持つ構造)から「高圧進相コンデンサ」であると同定します。
- 進相コンデンサの主用途が「力率の改善」であることを選択肢ニから選び出します。
- 選択肢 イ不正解
- 高調波の抑制は直列リアクトル(SR)や高調波フィルタ等の役目であり、進相コンデンサ単体では高調波を拡大する恐れがあります。
- 選択肢 ロ不正解
- コンデンサ投入時の突入電流を抑制する目的で使用されるのは直列リアクトル(SR)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電圧の変圧を行う機器は変圧器(トランス)です。
- 選択肢 ニ正解
- 進相コンデンサの基本的な機能・用途は、遅れ無効電力を打ち消して力率を改善することです。
覚えるポイント
- 写真の3端子高圧機器は高圧進相コンデンサ(SC)であり、用途は「力率改善」です。
間違えやすいところ
- 直列リアクトル(高調波抑制・突入電流抑制)の用途と、進相コンデンサ本体(力率改善)の用途を混同しないように注意しましょう。
出題の前提:高圧受電設備の機器構成および内線規程における進相コンデンサの規定に基づきます。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
配線器具の鑑別(医用コンセント)
配線器具・材料 · 医用コンセント / 接地極付コンセント / 病院電気設備
写真(表・裏)に示す配線器具の名称として、正しいものを1つ選びなさい。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
医用コンセントは、病院・診療所等の医療施設において患者の安全を守るため、容易にプラグが脱落しない保持力や信頼性の高い接地極構造、耐久性を備えた専用器具です。表面には医用電気設備規格(JIS T 1022)に基づく「医用接地マーク(緑色の十字・アースマーク)」が表示されており、裏面には二重の確実な接地端子構造などが設けられています。
解き方
- 写真の表面中央にある「緑色の医用マーク(十字形状のシンボル)」およびアース極の配置・形状を確認します。
- 医療用として厳格な規格に適合した「医用コンセント」であると判断し、選択肢イを選びます。
- 選択肢 イ正解
- 表面に医用接地マークがあり、裏面に接地リード線や端子を備える写真の器具は医用コンセントです。
- 選択肢 ロ不正解
- 抜止形コンセントはプラグを差し込んで右に回すとロックされる刃受構造を持つ一般器具であり、写真のものとは異なります。
- 選択肢 ハ不正解
- 防雨形コンセントは屋外用の防水カバーやパッキンが付いた器具であり、写真のものとは外観が全く異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- 写真の器具は単なる一般の接地端子付コンセントではなく、医療室用の医用マークを備えた医用コンセントです。
覚えるポイント
- 緑色の十字+アースマークが付いているコンセントは「医用コンセント(JIS T 1022規格)」です。
間違えやすいところ
- 接地極やリード線が見えることから、単なる「接地端子付コンセント」や「接地極付コンセント」と誤認しないよう中央のマークに注目しましょう。
出題の前提:JIS T 1022(病院電気設備の安全基準)に基づく医用コンセント仕様に基づきます。
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
ライティングダクトの特徴と用途
配線材料・工具 · ライティングダクト / 施設場所 / 配線器具
写真に示す材料の説明として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
ライティングダクト(配線ダクト)は、開口部を持つ筒状の絶縁・金属体内部に給電用導体を配置した構造で、専用のアダプタプラグを介して照明器具などを任意の位置に給電・接続できる配線材料です。
解き方
- 写真の外観を確認し、下面が開口したレール内部に平行に導体が配置されたライティングダクトの断面であることを識別する。
- 各選択肢の材料(バスダクト、トロリーダクト、レースウェイ、ライティングダクト)の定義と照合し、ライティングダクトに合致する説明を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 大電流幹線に利用されプラグイン器具で分岐する部材はバスダクト(プラグインバスダクト)の説明です。
- 選択肢 ロ不正解
- 集電・走行機能をもつトロリーを連続走行させる構造はトロリーダクトの説明です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電線・ケーブルを収納する幅5cm以下のとい形部材は金属線ぴ(レースウェイ)の説明です。
- 選択肢 ニ正解
- スポットライト等の器具を容易に取り付け・移動できる給電レールであり、写真のライティングダクトの説明として適切です。
覚えるポイント
- ライティングダクトは照明器具用給電レールとして店舗や美術館に広く使用される。
間違えやすいところ
- バスダクトやトロリーダクト、金属線ぴとの構造的差異を混同しないように注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第171条(ライティングダクト工事)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
配線器具の種類と特徴
配線設計・配線器具 · 配線器具 / 抜止形コンセント / 引掛形コンセント / スイッチ
配線器具に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
抜止形コンセントは通常の並行刃プラグを差し込んでひねることで抜けにくくする構造であり、専用プラグを必要としないのが特徴です。一方、引掛形コンセントは曲がった刃を持つ専用プラグを差し込んで回転・固定する構造です。
解き方
- 抜止形コンセントと引掛形コンセントのプラグ構造の違い(一般プラグ対応か専用プラグ必須か)を確認する。
- 選択肢イにおいて「専用のプラグを使用する」とされている点が誤りであることを判断する。
- 選択肢 イ正解
- 抜止形コンセントは一般の並行刃プラグを使用できるため、「専用のプラグを使用する」とする記述は誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 遅延スイッチは切操作後に一定時間遅れて自動オフするスイッチであり、正しい記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- 熱線式自動スイッチは人体の放射する赤外線を検知して自動点灯・消灯する器具であり、正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- 引掛形コンセントは円弧状の刃受と専用プラグを嵌め合わせて回転係止するものであり、正しい記述です。
覚えるポイント
- 抜止形コンセントは一般プラグが使用可能、引掛形コンセントは専用プラグが必要。
間違えやすいところ
- 抜止形と引掛形の機構および対応するプラグの要件を取り違えやすい。
出題の前提:配線器具規格(JIS C 8303)および内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
展開した場所におけるバスダクト工事の施工基準
電気工事施工方法 · バスダクト工事 / 接地工事 / 接触防護措置 / 支持点間距離
展開した場所のバスダクト工事に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
バスダクト工事では、300V以下の場合にD種接地工事、300Vを超える場合にC種接地工事(接触防護措置を施す場合はD種接地工事に緩和可能)が必要です。金属製ダクトの接地工事は感電防止上必須であり、接触防護措置だけで接地工事自体を省略する規定はありません。
解き方
- 各選択肢の電圧区分、場所の条件、接地工事の種別および緩和・省略要件を確認する。
- 使用電圧400Vでの接触防護措置によるC種からD種への緩和(イ)は規定通りであることを確認する。
- 使用電圧200Vにおける接地工事の省略要件(対地電圧150V以下で乾燥した場所に8m以下等)と照らし、接触防護措置のみで省略したとするハが誤りであると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 300Vを超える低圧バスダクトは原則C種接地工事ですが、接触防護措置を施す場合はD種接地工事に緩和できるため正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 湿気の多い場所に施設する場合は屋外用バスダクトを用い内部に水が浸入してたまらないようにする必要があり、正しい記述です。
- 選択肢 ハ正解
- 接触防護措置を施したとしてもバスダクトのD種接地工事を省略することはできないため、この記述は誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- ダクトの支持点間距離は原則3m以下(垂直方向は6m以下)であるため、2mでの施設は適合しており正しい記述です。
覚えるポイント
- バスダクトは接触防護措置により400V級のC種接地をD種接地へ緩和できるが、接地自体を省略することはできない。
間違えやすいところ
- 金属管等の接地省略条件(乾燥した場所で4mまたは8m以下など)と混同して、バスダクトでも省略可能と誤認しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第165条(バスダクト工事)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
金属管工事に使用できない絶縁電線
電気工事施工方法 · 金属管工事 / 絶縁電線 / 屋外用ビニル絶縁電線
金属管工事に使用できない絶縁電線の種類はどれか。ただし、電線はより線とする。
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解答
イ
解説
低圧屋内配線工事(金属管工事、合成樹脂管工事、金属可とう電線管工事等)において使用する絶縁電線は、「屋外用ビニル絶縁電線(OW)を除く」と規定されています。OW線は被覆の耐候性に優れる一方、耐熱性や絶縁耐力等の面で管内配線に適さないため使用できません。
解き方
- 金属管工事に収めることのできる絶縁電線の技術基準(電技解釈)を確認する。
- 条文に「屋外用ビニル絶縁電線を除く」と明記されていることから、使用不可となる電線として屋外用ビニル絶縁電線(OW)を選択する。
- 選択肢 イ正解
- 屋外用ビニル絶縁電線(OW)は金属管内に収めて使用することが禁止されているため、正解です。
- 選択肢 ロ不正解
- 600Vビニル絶縁電線(IV)は金属管工事に最も一般的に用いられる絶縁電線です。
- 選択肢 ハ不正解
- 引込用ビニル絶縁電線(DV)のより線芯線は管内に通線して使用することができます。
- 選択肢 ニ不正解
- 600V二種ビニル絶縁電線(HIV)は耐熱性に優れた絶縁電線で、金属管工事に使用できます。
覚えるポイント
- 低圧屋内配線の管内配線には「屋外用ビニル絶縁電線(OW)を除く」絶縁電線を使用する。
間違えやすいところ
- DV線(引込用)とOW線(屋外用)を混同し、DV線が使用不可と誤認しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第142条、第159条(金属管工事)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
400V低圧屋内配線の金属管に施す接地工事
電気設備技術基準・解釈 · 接地工事の種別 / 使用電圧400V / 金属管工事 / C種接地工事
人が触れるおそれのある場所で使用電圧が400〔V〕の低圧屋内配線において、CVケーブルを金属管に収めて施設した。金属管に施す接地工事の種類として、適切なものはどれか。ただし、接触防護措置を施していないものとする。
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解答
ハ
解説
低圧配線の金属管や機器外箱には、使用電圧が300V以下の場合はD種接地工事、300Vを超える場合はC種接地工事を施すことが定められています。300V超であっても接触防護措置を施した場合はD種接地工事に緩和できますが、本問は接触防護措置を施していないためC種接地工事が必要です。
解き方
- 配線の使用電圧が400V(300V超の低圧)であることを確認する。
- 接触防護措置の有無を確認すると「施していない」とあるため、緩和措置は適用されず原則通りのC種接地工事が必要であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- A種接地工事は高圧または特別高圧の電気機械器具の金属製外箱等に施すものです。
- 選択肢 ロ不正解
- B種接地工事は高圧・特別高圧電路と低圧電路を結合する変圧器の低圧側に施すものです。
- 選択肢 ハ正解
- 使用電圧300Vを超える低圧電路の金属管で接触防護措置がないため、C種接地工事を施します。
- 選択肢 ニ不正解
- 300V超でD種接地工事に緩和できるのは接触防護措置を施した場合等に限られます。
覚えるポイント
- 低圧の接地:300V以下はD種接地、300V超はC種接地(接触防護措置があればD種に緩和可)。
間違えやすいところ
- ケーブル工事収容だから接地不要、あるいは無条件にD種に緩和できると勘違いしやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第29条、第159条
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(G付PAS)の機能と特徴
高圧受変電設備 · G付PAS / 区分開閉器 / 波及事故防止 / 過電流ロック
受電系統図中の①で示す地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(G付PAS)に関する記述として、不適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
G付PAS(気中負荷開閉器)は、高圧受電設備において配電系統と需要家設備を分ける保安上の責任分界点(第1柱など)に設置される区分開閉器です。需要家構内の地絡事故時に自動開放して波及事故を防止する一方、短絡電流の遮断能力はないため過電流ロック(SO機能)を備えています。
解き方
- G付PASの設置場所および主な役割(責任分界点の区分開閉器、地絡事故遮断)を確認する。
- 選択肢イが「区分開閉器ではない」と述べており、基本的な定義と矛盾しているため不適切と判断する。
- 選択肢 イ正解
- G付PASは保安上の責任分界点(または近接場所)に設ける区分開閉器として用いられるため、「区分開閉器ではない」とする記述は不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電力会社の配電用変電所の遮断器よりも先に動作して波及事故を防ぐため、保護協調が重要であり適切な記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- PASは負荷電流の開閉能力しかなく短絡電流は遮断できないため、過電流時に開放動作をロックする機能が必要であり適切な記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- 構内ケーブルが長いと対地静電容量により他所の事故でもらい事故(不要動作)を起こしやすいため、方向判別が可能な地絡方向継電器(DGR)が望ましく、適切な記述です。
覚えるポイント
- G付PASは責任分界点に設ける区分開閉器であり、短絡遮断能力がないため過電流ロックが必要。
間違えやすいところ
- 負荷開閉器(LBS/PAS)を短絡遮断可能な遮断器(CB)と混同しないようにする。
出題の前提:電気設備技術基準および内線規程 高圧受電設備指針
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧架空ケーブル引込線の施工基準
電気工事施工方法 · 高圧架空電線 / ちょう架用線 / ハンガー支持 / D種接地工事
受電系統図中の②で示す高圧架空ケーブルによる、引込線の施工に関する記述として、不適切なものはどれか。
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解答
ニ
解説
架空ケーブル工事では、ちょう架用線にケーブルをハンガー(支持間隔0.5m以下)または金属テープ等によるらせん状巻付け(支持間隔0.2m以下)で支持します。ちょう架用線の安全率は2.2以上が必要であり、ちょう架用線および金属被覆にはD種接地工事を施すことと定められています。
解き方
- 高圧架空電線路におけるちょう架用線および金属被覆の接地工事の基準(電技解釈第67条等)を確認する。
- 要求される接地種別は「D種接地工事」であるため、「A種接地工事を施す必要がある」とするニを不適切と特定する。
- 選択肢 イ不正解
- ケーブルをハンガーでちょう架用線に支持する場合の間隔は0.5m以下であるため適切な記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 金属テープ等をらせん状に巻き付けて支持する場合の間隔は20cm(0.2m)以下であるため適切な記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- ちょう架用線の安全率は規定上2.2以上であり、2.5以上とした設計は基準を満たすため適切です。
- 選択肢 ニ正解
- ちょう架用線およびケーブルの金属被覆に施すべき接地工事はD種接地工事であるため、A種接地工事とする記述は不適切です。
覚えるポイント
- 架空ケーブルのちょう架用線と金属被覆の接地は「D種接地工事」(ハンガー間隔0.5m以下、巻付間隔0.2m以下)。
間違えやすいところ
- 高圧機器の本体や外箱の接地(A種)と混同して、ちょう架用線の接地もA種と勘違いしやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第67条(架空ケーブルによる施設)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
受変電設備の機器類に施す接地工事
受変電設備・接地工事 · 受変電設備 / 計器用変成器 / 二次側電路の接地 / 接地工事の種別
受変電系統図中の③に示す受変電設備内に使用される機器類などに施す接地に関する記述で、不適当なものはどれか。
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解答
ハ
解説
受変電設備機器の接地において、高圧機器の外箱や避雷器にはA種接地工事(接地抵抗10Ω以下)、変圧器の低圧側中性点または1端子には混触時の電位上昇抑制のためにB種接地工事を施します。計器用変成器の二次側電路は、高圧の場合はD種接地工事、特別高圧の場合はB種接地工事と定められています。
解き方
- 各機器・電路(高圧機器外箱、混触防止中性点、計器用変成器二次側、避雷器)に適用される接地工事の種別を確認する。
- 高圧用の計器用変成器の二次側電路に必要な接地はD種接地工事であるため、「B種接地工事である」とするハが誤り(不適当)であると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧変圧器外箱の接地はA種接地工事(10Ω以下)であり、感電保護を目的とするため正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 変圧器低圧側の中性点等のB種接地は高低圧混触時の電位上昇を抑える目的であり、正しい記述です。
- 選択肢 ハ正解
- 高圧の計器用変成器の二次側電路に施す接地工事はD種接地工事(特高ならB種)であるため、B種接地工事とする記述は不適当です。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧電路に施設する避雷器の接地工事はA種接地工事(10Ω以下)であり、正しい記述です。
覚えるポイント
- 計器用変成器二次側の接地:高圧はD種接地工事、特別高圧はB種接地工事。
間違えやすいところ
- 変圧器の混触防止接地(B種接地)と計器用変成器の高圧二次側接地(D種接地)を混同しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第26条、第28条、第29条
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧進相コンデンサ用自動開閉器の選定
配電・受電設備 · 受電設備設計 / 高圧進相コンデンサ / 開閉器
高圧受電設備において、自動力率調整装置によって頻繁に自動開閉制御される高圧進相コンデンサの開閉器として、最も適切なものはどれか。
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解答
イ
解説
力率改善用の高圧進相コンデンサを無効電力や力率の変化に応じて自動制御する場合、1日に何度も入切が行われるため、開閉頻度に耐えられる開閉耐久性(高頻度開閉性能)を備えた高圧交流電磁接触器が選定されます。
解き方
- 問題文から対象機器が自動力率調整装置により自動開閉される高圧進相コンデンサであることを確認する。
- 頻繁な入切動作が要求される回路に対応できる高開閉耐久性を持つ開閉器(高圧交流電磁接触器)を選択する。
- 選択肢 イ正解
- 高圧交流電磁接触器(VMCなど)は、高頻度の開閉操作に耐える構造となっており、自動力率調整装置による頻繁な自動入切に最も適しています。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧真空遮断器(VCB)は主回路の過電流や短絡事故電流の遮断を主目的とする機器であり、高頻度な自動力率調整用の開閉器としては不適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧交流負荷開閉器(LBS)は手動や限られた回数の開閉を前提としており、頻繁な自動入切を繰り返す用途には耐久性の面で適しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧カットアウト(PC)は小容量の変圧器やコンデンサの手動開閉および過電流保護に用いられますが、自動制御による頻繁な開閉には適していません。
覚えるポイント
- 自動力率調整装置で頻繁に開閉される高圧進相コンデンサには高圧交流電磁接触器(MC/VMC)を用いる。
間違えやすいところ
- 遮断器(VCB)は事故電流遮断用であり、頻繁なコンデンサ自動開閉用途には適さない点に注意する。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈、高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧三相誘導電動機分岐回路の配線設計
低圧屋内配線 · 電動機分岐回路 / 許容電流 / スターデルタ始動
動力制御盤(三相3線式200V)からの分岐回路に関する記述として、不適当なものはどれか。ただし、送風機用電動機はスターデルタ始動方式とする。
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解答
ニ
解説
低圧分岐回路で電動機等の定格電流合計が50A以下の場合は電線許容電流を定格電流の1.25倍以上、50A超の場合は1.1倍以上とする規定があります。また、スターデルタ始動では巻線の相電圧が1/√3となり相電流も1/√3、線路電流は全電圧始動時の1/3に低減されます。
解き方
- 電動機の分岐回路の電線許容電流の倍率(50A以下は1.25倍、50A超は1.1倍)を確認し、イとロが正しいことを確認する。
- スターデルタ始動では巻線の両端から合計6本の引き出し線が必要となるため、ハが正しいことを確認する。
- スターデルタ始動方式の始動電流低減率(1/3倍)を想起し、ニの「1/√3」が誤りであることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 電動機定格電流の合計が50A以下の場合、電線の許容電流は定格電流の1.25倍以上必要であるため正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電動機定格電流の合計が50Aを超える場合、電線の許容電流は定格電流の1.1倍以上必要であるため正しい記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- スターデルタ始動では電動機の各相巻線の始端と終端(計6端子)を制御盤側で切り替えて結線するため、主回路配線は6本(接地線を除く)必要となり正しい記述です。
- 選択肢 ニ正解
- スターデルタ始動方式における始動電流および始動トルクは、全電圧始動方式(直入れ始動)の場合の1/3(3分の1)になるため、1/√3とする本記述は誤りです。
覚えるポイント
- スターデルタ始動の始動電流および始動トルクは直入れ始動の1/3になる。
間違えやすいところ
- 相電圧が1/√3になることと混同して、線間電流(始動電流)低減比率を1/√3と誤認しやすい。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈 第148条
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧電路の絶縁抵抗値の判定
検査・保守 · 絶縁抵抗 / 低圧電路 / 対地電圧
電気使用場所における対地電圧が200[V]の三相3線式電路の、開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごとに、電線相互間及び電路と大地との間の絶縁抵抗の最小限度値[MΩ]はいくらか。
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解答
ロ
解説
低圧電路の絶縁性能は対地電圧に応じて基準が定められています。対地電圧150V以下の場合は0.1MΩ以上、対地電圧150Vを超え300V以下の場合は0.2MΩ以上、使用電圧が300Vを超える場合は0.4MΩ以上が必要です。
解き方
- 対象電路の対地電圧が200Vであることを確認する。
- 対地電圧150V超300V以下の基準(0.2MΩ以上)を適用して最小限度値を求める。
- 選択肢 イ不正解
- 0.1MΩは対地電圧が150V以下の低圧電路に適用される最小限度値です。
- 選択肢 ロ正解
- 対地電圧が150Vを超え300V以下の電路(本問の200V)では、絶縁抵抗値の最小限度は0.2MΩと定められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 0.4MΩは使用電圧が300Vを超える低圧電路に適用される最小限度値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 1.0MΩは新設時の竣工検査等で望ましい目安値とされることはありますが、電技解釈上の最小規定値ではありません。
覚えるポイント
- 低圧電路の絶縁抵抗:対地電圧150V以下は0.1MΩ、150V超300V以下は0.2MΩ、300V超は0.4MΩ。
間違えやすいところ
- 三相3線式200V電路で接地がない(非接地)場合、対地電圧は線間電圧と同じ200V(150V超)となるため0.2MΩが必要です。0.1MΩと間違えないように注意する。
出題の前提:電気設備技術基準の解釈 第58条
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備停電点検時の短絡接地器具の取り扱い手順
保安・安全 · 年次点検 / 短絡接地器具 / 安全作業手順
高圧受電設備の年次点検において、電路を開放して作業を行う場合の感電事故防止のための短絡接地器具の取り付け・取り外し手順等として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
短絡接地器具の取り付けでは、万が一電路が加圧されていた場合に作業者の感電を防ぐため、必ず「接地側が先、電路側が後」に取り付けます。取り外す際はその逆で「電路側を先に外し、接地側を後に外す」という手順を徹底します。
解き方
- 作業前の検電(無充電確認)と作業中の標識掲示が安全管理上必須であることを確認する。
- 短絡接地器具の接続手順(取付時は接地側先・電路側後、取外時は電路側先・接地側後)を照合し、ロの記述が逆であることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 残留電荷や誤通電による感電事故を防ぐため、短絡接地器具を取り付ける前に検電器で無充電を確認することは正しい手順です。
- 選択肢 ロ正解
- 取り付けの際は、先に接地側金具を接続してから電路側金具を取り付ける必要があります。電路側を先に接続すると感電事故の危険があるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 誤送電や他作業者による誤操作を防止するため、「短絡接地中」の標識を掲示して注意を促すことは適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 取り外し時には電路側金具を先に外し、最後に接地側金具を外す手順が安全確保上正しく定められています。
覚えるポイント
- 短絡接地器具:取り付けは「接地が先、電路が後」、取り外しは「電路が先、接地が後」。
間違えやすいところ
- 取付時と取外時で電路側と接地側の順番が逆になるため、混同しないよう確実に覚える。
出題の前提:労働安全衛生規則、高圧受電設備保安規程
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備のシーケンス試験項目
検査・保守 · シーケンス試験 / 受電設備試験 / 保護継電器連動
高圧受電設備におけるシーケンス試験(制御回路試験)として、行わないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
シーケンス試験(連動試験)は、保護継電器の動作から遮断器のトリップ、警報ベルや表示灯の点灯、インタロックや自動投入回路などの制御回路が設計通り正しく連動して動作するかを確認する試験です。機器の温度上昇試験は工場での形式試験等で行われるものであり、現場のシーケンス試験では行いません。
解き方
- シーケンス試験(制御シーケンス動作の適否確認)の目的を整理する。
- 連動遮断(イ)、警報・表示(ロ)、インタロック(ニ)が制御動作の確認項目であることを確認する。
- 温度上昇試験(ハ)は動作確認試験ではなく定格通電時の熱的性能試験であるため、シーケンス試験で行わないものとして選定する。
- 選択肢 イ不正解
- 保護継電器の接点動作により遮断器が確実にトリップするかを確認することはシーケンス試験の主要な項目です。
- 選択肢 ロ不正解
- 事故検出時に警報ブザーや表示灯、外部通報が設計どおり連動して出力されるかを確認することはシーケンス試験の対象です。
- 選択肢 ハ正解
- 温度上昇試験は機器に定格電流等を通電して熱的耐性を調べる工場試験等であり、シーケンス(連動動作)試験としては行いません。
- 選択肢 ニ不正解
- 誤操作防止インタロックや遠隔制御回路が意図したシーケンス通りに構成・機能するかを試験することはシーケンス試験に含まれます。
覚えるポイント
- シーケンス試験は「継電器連動遮断」「警報・表示」「インタロック」等の論理動作の確認を行う。
間違えやすいところ
- 「継電器の連動試験」と工場等で行う「機器の特性試験(温度上昇試験など)」を混同しないようにする。
出題の前提:高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
自家用電気工作物における電気工事士の作業範囲(軽微な工事)
電気関係法規 · 電気工事士法 / 軽微な作業 / 無資格作業
電気工事士法における自家用電気工作物(最大電力500[kW]未満の需要設備)であって、電圧600[V]以下で使用するものの工事又は作業のうち、第一種電気工事士又は認定電気工事従事者の資格がなくても従事できるもの(軽微な作業)はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
電気工事士法施行令および法施行規則では、電気工事士等の資格を要しない「軽微な作業」が規定されています。配線器具を除く電気機器の端子への電線のねじ止め接続や、露出型点滅器・露出型コンセントの取り換え、ヒューズの取り換えなどは資格不要で従事可能です。
解き方
- 自家用電気工作物の600V以下工事において、電気工事士法で規定される「軽微な作業」の対象を想起する。
- 配線器具を除く電気機器の端子に電線をねじ止め接続する作業は軽微な作業に該当し、資格不要であることを確認する。
- 電線管の接続、配線器具の固定、電線管への電線引き入れは資格が必要な電気工事作業であることを確認する。
- 選択肢 イ正解
- 電気機器(配線器具を除く)の端子に電線をねじ止めする作業は法令で定める軽微な作業であり、資格がなくても従事可能です。
- 選択肢 ロ不正解
- 金属管や合成樹脂管などの電線管相互を接続する作業は電気工事士の資格が必要な作業です。
- 選択肢 ハ不正解
- 配線器具を造営材に固定する作業(露出型スイッチ・コンセントの取換等を除く)は電気工事士の資格が必要です。
- 選択肢 ニ不正解
- 電線管に電線を収める(通線する)作業は電気工事の主要工程であり、電気工事士の資格が必要です。
覚えるポイント
- 電気機器(配線器具を除く)の端子への電線ねじ止め接続は資格不要の「軽微な作業」。
間違えやすいところ
- 「配線器具(コンセントやスイッチ)」の端子への接続は軽微な作業ではなく資格が必要である点に注意する。
出題の前提:電気工事士法施行令 第1条、電気工事士法施行規則 第2条
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気工事業法における電気工事業者の義務
電気関係法規 · 電気工事業の業務の適正化に関する法律 / 登録電気工事業者 / 主任電気工事士
電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)において、電気工事業者の業務に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
登録電気工事業者は、営業所ごとに一般用電気工事の作業を管理させるために「主任電気工事士」を設置しなければなりません(第一種電気工事士、または第二種電気工事士免状取得後3年以上の実務経験者)。また、営業所ごとに絶縁抵抗計等の器具の設置、帳簿の備え付け、営業所および施工場所への標識掲示が義務付けられています。
解き方
- 電気工事業法に基づく電気工事業者の各義務(器具の備え付け、帳簿の備え付け、標識の掲示)を確認する。
- 営業所に配置すべき役職が「主任電気工事士」であることを確認する。
- ニの「電気主任技術者を選任しなければならない」という記述が電気事業法の規定との混同による誤りであると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 登録電気工事業者は、営業所ごとに絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計などの所定の測定器具を備える義務があります。
- 選択肢 ロ不正解
- 営業所ごとに電気工事の施工内容や主任電気工事士名などを記載した帳簿を備え、一定期間保存する義務があります。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気工事業者は、営業所及び施工場所の見やすい場所に登録番号や氏名等を記載した標識を掲示する義務があります。
- 選択肢 ニ正解
- 営業所ごとに選任が必要なのは「主任電気工事士」です。電気主任技術者は電気事業法において自家用電気工作物等の設置者が選任するものであり誤りです。
覚えるポイント
- 電気工事業者の営業所に選任するのは「主任電気工事士」(電気主任技術者ではない)。
間違えやすいところ
- 電気事業法に基づく「電気主任技術者」と、電気工事業法に基づく「主任電気工事士」を混同しないようにする。
出題の前提:電気工事業の業務の適正化に関する法律 第19条、第24条~第26条
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気用品安全法における特定電気用品の判定
電気関係法規 · 電気用品安全法 / 特定電気用品 / 配線用遮断器
定格電圧100[V]以上300[V]以下の機械又は器具であって、電気用品安全法の適用を受ける特定電気用品(菱形PSEマーク対象)はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気用品安全法において「特定電気用品」(116品目)は、火災や感電等の危険が生じるおそれが高いものとして厳格な適合性検査が義務付けられています。過電流遮断器(定格電流100A以下の配線用遮断器や漏電遮断器等)は特定電気用品に分類されます。単相電動機や進相コンデンサは「特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)」、電力量計は計量法に基づく特定計量器であり電安法の対象外です。
解き方
- 各選択肢の機器について、電気用品安全法における分類(特定電気用品、特定電気用品以外、電安法対象外)を確認する。
- 配線用遮断器(定格電流100A以下)が特定電気用品(菱形PSE対象)に該当することを確認する。
- 選択肢 イ不正解
- 電力量計は計量法に基づき検定等が行われる特定計量器であり、電気用品安全法の電気用品ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 単相電動機は電気用品安全法上の「特定電気用品以外の電気用品」に該当します。
- 選択肢 ハ正解
- 定格電流100A以下の配線用遮断器は、電気用品安全法施行令で定める「特定電気用品」に該当します。
- 選択肢 ニ不正解
- 低圧進相コンデンサは電気用品安全法上の「特定電気用品以外の電気用品」に該当します。
覚えるポイント
- 100A以下の配線用遮断器・漏電遮断器は「特定電気用品」(菱形PSEマーク)。
間違えやすいところ
- 「特定電気用品(菱形PSE)」と「特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)」の対象器具を混同しないようにする。
出題の前提:電気用品安全法施行令 別表第一
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備における零相分圧器の役割
自家用電気工作物検査・受電設備 · 零相電圧 / ZPD / 地絡方向継電器
高圧受電設備の単線結線図において、①で示す機器を設置する目的として、正しいものはどれか。
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解答
イ
解説
地絡方向継電器(DGR)は地絡事故の方向を正確に判別するために、零相変流器(ZCT)で検出した零相電流(I0)と、零相分圧器(ZPD)等で検出した零相電圧(V0)の両方を入力して位相を比較します。
解き方
- 単線結線図の①が引き込み直後の主回路に並列に設けられた3個のコンデンサからなる零相分圧器(ZPD)であることを特定します。
- ZPDの用途は地絡事故時に大地との間に生じる零相電圧を検出することであるため、該当する選択肢を判断します。
- 選択肢 イ正解
- 零相分圧器(ZPD)は地絡事故発生時の零相電圧を検出して地絡方向継電器へ送る機器であるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 計器用電圧を検出(降圧)する機器は計器用変圧器(VT/PT)であるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 計器用電流を検出(変流)する機器は変流器(CT)であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 零相電流を検出する機器は零相変流器(ZCT)であるため誤りです。
覚えるポイント
- ZPDは零相電圧(V0)を検出する
- ZCTは零相電流(I0)を検出する
間違えやすいところ
- 零相電圧を検出するZPDと、零相電流を検出するZCTの役割を取り違えるミスが頻出します。
出題の前提:電気設備技術基準解釈第33条・内線規程に基づく高圧受電設備の保護継電器連動方式
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧引込ケーブル部施工で使用されない材料
自家用電気工作物検査・受電設備 · CVTケーブル / 屋外端末 / 屋内端末 / ケーブルクリート
高圧受電設備の単線結線図において、②で示す高圧架空引込CVTケーブルの施工に使用されないものはどれか。
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解答
イ
解説
屋外から屋内キュービクルへ引き込まれる高圧架空ケーブル(CVT)は、雨水侵入防止の笠付き屋外終端接続材料、キュービクル内の屋内終端接続材料、及び垂直・水平配管や壁面への固定・支持用ケーブルクリートを組み合わせて施工します。
解き方
- 図中の②が屋外からキュービクル屋内へ導入されるCVTケーブルの一連の敷設経路であることを読み取ります。
- 写真各部を照合し、ロ(雨覆い笠付き屋外端末部)、ハ(屋内端末処理部)、ニ(ケーブルクリート)が該当し、イがケーブル施工部材でないことを特定します。
- 選択肢 イ正解
- イの機器はケーブル布設や終端処理に直接用いられる構成部材ではないため、使用されないものとして正答です。
- 選択肢 ロ不正解
- 屋外立ち上がり部分の端末には雨水による絶縁破壊を防ぐ笠付きの屋外用終端接続部材を使用するため必要です。
- 選択肢 ハ不正解
- キュービクル内側の受電端部には屋内用ケーブル終端接続部材(ストレスコーン等)を使用するため必要です。
- 選択肢 ニ不正解
- 立ち上がり部やラック敷設部でケーブルを固定支持するためにケーブルクリートを使用するため必要です。
覚えるポイント
- 屋外端末は雨水対策の笠(シェッド)付き
- 屋内端末は笠なしストレート形状
間違えやすいところ
- 屋内用と屋外用の端末形状の差異や、クリートの用途を見落として誤認しないよう注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第168条(高圧屋内配線等の施設)および内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧断路器(DS)の開閉機能に関する記述
自家用電気工作物検査・受電設備 · 断路器 / DS / 負荷電流 / 無負荷開閉
高圧受電設備の単線結線図において、③で示す機器(断路器)に関する記述として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
断路器(DS: Disconnecting Switch)は保守点検時に電路を安全に切り離して視覚的絶縁を確保するための機器であり、消弧装置を備えていないため負荷電流遮断時のアークを消弧できず相間短絡事故を引き起こす恐れがあります。
解き方
- 図記号③が断路器(DS)であることを確認します。
- 断路器の性能特性として、アーク消弧能力がなく「負荷電流を開閉してはならない」という技術要件を選択肢から選びます。
- 選択肢 イ不正解
- 過電圧による自動遮断機能を持つのは避雷器や保護継電器と遮断器の組合せであり断路器の機能ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 過負荷電流や短絡電流などの事故電流を遮断できるのは遮断器(VCB等)であり断路器では遮断できません。
- 選択肢 ハ不正解
- 過負荷電流(負荷電流)を開閉できるのは負荷開閉器(LBS等)であり、断路器は負荷電流を遮断できません。
- 選択肢 ニ正解
- 断路器は消弧機能を有していないため、アーク発生による事故防止の観点から負荷電流を遮断してはなりません。
覚えるポイント
- 断路器(DS)は負荷電流の遮断禁止(無負荷で開閉)
- 短絡電流遮断は遮断器(CB)の役割
間違えやすいところ
- 負荷開閉器(LBS)と断路器(DS)の違いを混同し、負荷電流の遮断が可能と誤解するミスが多いです。
出題の前提:電気設備技術基準解釈第37条および内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
計器用変成器の外箱及び二次側電路の接地工事の組合せ
自家用電気工作物検査・受電設備 · A種接地工事 / D種接地工事 / 計器用変圧器 / 外箱接地
高圧受電設備の単線結線図において、④a及び④bに入る接地極の図記号(接地工事の種類)の組合せとして、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
電気設備技術基準の解釈第28条により高圧計器用変成器の二次側電路にはD種接地工事を施すことが定められており、また第29条により高圧機器の金属製外箱・鉄台にはA種接地工事を施すことが義務付けられています。
解き方
- 図中の④aが高圧計器用変圧器(VT)の外箱への接地であることを把握し、高圧機器外箱基準であるA種接地(EA)を特定します。
- 図中の④bが計器用変圧器の二次側電路(110V低圧回路)への接地であることを把握し、二次側電路接地基準であるD種接地(ED)を特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 変圧器の低圧電路接地はB種接地ですが、計器用変圧器(VT)の二次側電路はD種接地を施すため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 高圧機器の外箱接地④aはA種接地工事(EA)、計器用変成器の二次側電路接地④bはD種接地工事(ED)となり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧機械器具の外箱接地④aにはA種接地工事が必要であり、D種接地工事では不十分なため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 外箱④aがA種接地、二次側電路④bがD種接地であるため、組合せが逆になっており誤りです。
覚えるポイント
- 高圧機器の外箱接地はA種接地(EA)
- 計器用変成器(VT・CT)の二次側電路接地はD種接地(ED)
間違えやすいところ
- 電灯・動力用変圧器の二次側接地(B種)と計器用変成器二次側の接地(D種)を混同しやすいです。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第28条(計器用変成器の二次側電路の接地)および第29条(機械器具の鉄台及び外箱の接地)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
受電設備主遮断器の外観写真の判別
自家用電気工作物検査・受電設備 · 真空遮断器 / VCB / 主遮断器
高圧受電設備の単線結線図において、⑤に設置する主遮断器の外観機器として、適切なものはどれか。
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解答
ハ
解説
受電設備の主回路母線保護や変圧器一次側の主遮断器としては真空遮断器(VCB)が標準的に採用されます。外観上、真空バルブを内蔵したボックス構造で手動・電動のトリップ機構や投入表示器を備えています。
解き方
- 単線結線図の⑤が主回路の遮断器(VCB)シンボルであることを確認します。
- 写真の形状から、イ(LBS)、ロ(ヒューズ付LBS)、ハ(VCB)、ニ(DS)を判別し、VCBに該当するハを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 写真イは消弧室と可動接触子をもつ高圧交流負荷開閉器(LBS)であるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 写真ロは限流ヒューズ(PF)を搭載した高圧交流負荷開閉器であるため誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- 写真ハは高圧受電盤で主遮断器として一般に用いられる真空遮断器(VCB)の外観写真であり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 写真ニは三極連動形の手動開閉用高圧断路器(DS)であるため誤りです。
覚えるポイント
- 主遮断器シンボル(長方形枠等)はVCBに対応
- VCBはキュービクル内に搭載される堅牢な箱形ユニット構造
間違えやすいところ
- 写真のLBS(負荷開閉器)とVCB(真空遮断器)の外観を取り違えて選択する間違いがあります。
出題の前提:電気設備技術基準およびJIS C 4603(高圧交流遮断器)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
過電流継電器の図記号
自家用電気工作物検査・受電設備 · 過電流継電器 / OCR / 図記号
高圧受電設備の単線結線図において、⑥に示す主回路変流器(CT)の二次側に設置する継電器の図記号として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
電気用図記号において、電流記号「I」に「>」(より大きい)を付した「I >」は過電流(整定値を超えた電流)で動作する過電流継電器を示します。「I <」は不足電流、「I_E >」は地絡過電流を表します。
解き方
- ⑥の接続先が主回路のCT二次側および電流計(A)と同回路であることを読み取り、機器が過電流継電器(OCR)であることを判断します。
- 過電流を示すJIS図記号が電流超過を表す「I >」であることを特定します。
- 選択肢 イ不正解
- 「I <」は設定電流を下回った際に動作する不足電流継電器(UCR)の記号であるため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 「I >」は設定電流値を超えた過電流時に動作する過電流継電器(OCR)の正しい図記号です。
- 選択肢 ハ不正解
- 「I_E >」は大地への漏えい電流を検出する地絡過電流継電器(OCGR)の記号であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 「I_E <」は不足地絡電流を検出する記号であり、主回路CT二次側に設けるOCRではないため誤りです。
覚えるポイント
- 過電流継電器(OCR)の記号は「I >」
- 地絡過電流継電器(OCGR)の記号は「I_E >」
間違えやすいところ
- 「>」(過)と「<」(不足)の不等号の向き、あるいは通常電流「I」と地絡電流「I_E」を取り違えるミスが見られます。
出題の前提:JIS C 0617(電気用図記号)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧機器内配線用EPゴム絶縁電線(KIP)の構造
配線材料・電線 · KIP / EPゴム / 電線構造
高圧受電設備の単線結線図において、⑦で示す高圧機器内配線用絶縁電線(KIP)の断面構造として、正しいものはどれか。
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解答
イ
解説
KIP電線(高圧機器内配線用EPゴム絶縁電線)は高圧キュービクル内部の機器間配線に用いられ、可とう性と耐熱・耐オゾン性に優れたEPゴムが絶縁体として使用されています。ケーブルのような金属遮へい層やビニルシースは有しません。
解き方
- 問題記号⑦がKIP(高圧絶縁電線)であることを確認します。
- KIPは導体+セパレータ+EPゴム絶縁体の単層絶縁構造であるため、遮へい層や外装シースのない図イを選択します。
- 選択肢 イ正解
- KIP電線は銅導体にセパレータを介してエチレンプロピレンゴム(EPゴム)を被覆した構造であり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 架橋ポリエチレンにビニルシースを被覆したものは単心ケーブル(CE線等)の構造であるため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 半導電層や銅遮へいテープ、ビニルシースを備えているものはCVケーブル(架橋PE絶縁ビニルシースケーブル)の構造であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 導体に塩化ビニル樹脂のみを被覆したものは低圧用の600Vビニル絶縁電線(IV)の構造であるため誤りです。
覚えるポイント
- KIPはエチレンプロピレンゴム(EPゴム)絶縁の高圧絶縁電線
- KIPには遮へい銅テープや外部シースはない
間違えやすいところ
- 高圧電力ケーブル(CVケーブル等)の多層遮へい構造と、キュービクル内配線用のKIP電線の断面構造を混同しないように注意が必要です。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第168条およびJIS C 3611
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
変圧器二次側B種接地線に設ける地絡警報装置の目的
自家用電気工作物検査・受電設備 · 漏電火災警報器 / B種接地線 / 零相変流器 / 低圧地絡検出
高圧受電設備の単線結線図において、⑧で示す機器(変圧器接地線に接続された検出器・警報器)の設置目的として、正しいものはどれか。
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解答
ニ
解説
変圧器の二次側低圧電路で地絡事故(漏電)が発生すると、地絡電流は大地を通って変圧器のB種接地線から帰還します。このB種接地線に接地変流器を設置して電流を監視することで、受電設備管轄下の低圧電路全体の漏電を集中検出し警報を発することができます。
解き方
- 図中の⑧が変圧器低圧側電路の接地線(B種接地工事)に挿入された「I_E >」検出器と警報装置であることを確認します。
- B種接地線に流れる電流は二次側低圧電路の漏れ電流(地絡電流)であるため、「低圧電路の地絡電流を検出して警報する」目的を選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 変圧器の過負荷検出は二次側負荷電流を変流器(CT)で測定して行うため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧電路の地絡保護は受電点近傍のZCTおよび高圧地絡継電器で行うため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 欠相の検出は欠相継電器や電圧不平衡測定によって行うため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 変圧器B種接地線に設置された検出装置は、低圧配線側の地絡(漏電)電流を検出し警報を発する装置であり正しいです。
覚えるポイント
- B種接地線に流れる電流監視は「低圧電路の地絡検出」
- 高圧電路の地絡保護は高圧側引込口のZCT・GRで行う
間違えやすいところ
- 高圧電路の地絡保護(GR/DGR)と、変圧器低圧側B種接地線での低圧地絡保護の検出対象を取り違えるミスが多いです。
出題の前提:電気設備技術基準解釈第36条(低圧電路の地絡保護)および内線規程
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
可とう導体(フレキシブル銅帯)の用途
高圧受電設備 · 可とう導体 / フレキシブル銅帯 / ブッシング保護 / 耐震対策
高圧受電設備の単線結線図において、⑨で示す図記号(変圧器の一次側端子接続部に描かれた波状の部材)の用途として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
変圧器の高圧側および低圧側のブッシング端子と母線(銅バー等)の接続部には、地震の振動や機器の運転振動、温度変化による伸縮などで生じる応力が端子に直接加わらないよう、可とう性(柔軟性)を持たせた平編銅線や積層銅帯からなる可とう導体(フレキシブル導体)が用いられます。
解き方
- 単線結線図中の⑨の位置と波状の図記号を確認し、母線と変圧器ブッシング間を接続する可とう導体(フレキシブル導体)であることを特定する。
- 可とう導体が持つ変位・振動の吸収機能から、地震時等に変圧器ブッシング端子部へ加わる機械的荷重・応力を軽減する部材であると判断する。
- 選択肢 イ正解
- 可とう導体は柔軟に変形することで、地震時の揺れや振動による変位を吸収し、変圧器ブッシングへの外力集中を防止するため適切である。
- 選択肢 ロ不正解
- 過負荷電流が流れたときに溶断して機器を保護するものは限流ヒューズ(PF)等であり、可とう導体の用途ではない。
- 選択肢 ハ不正解
- 短絡電流の増大を抑制・制限する機器は限流リアクトル等であり、可とう導体の用途ではない。
- 選択肢 ニ不正解
- 異常温度上昇を変色によって視覚的に表示する材料は示温材(サーモラベル等)であり、可とう導体の用途ではない。
覚えるポイント
- 変圧器端子に接続される波型記号は可とう導体であり、地震時等のブッシングへの機械的荷重を軽減する。
間違えやすいところ
- 波状のシンボルを高圧カットアウトのヒューズ部や限流リアクトルと誤認しないように注意する。
出題の前提:高圧受電設備耐震設計・内線規程における変圧器接続部の可とう導体施工基準
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
非常用予備発電装置と常用電源のインターロック
高圧受電設備 · 非常用予備発電装置 / インターロック / 切替開閉器 / 混触防止
高圧受電設備の単線結線図において、⑩で示す機器とインタロックを施す機器として、正しいものはどれか。ただし、非常用予備電源と常用電源を電気的に接続しないものとする。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
自家用電気工作物において非常用予備発電装置を設置する場合、常用電源(商用系統)と予備発電機電源が同時に投入されて並列接続(混触)となることを防ぐため、電気的または機械的なインターロックを設けて両者が同時に接続されない構造にすることが電気設備技術基準で義務付けられています。
解き方
- 単線結線図にて非常用予備発電装置Gの直下に設置されている遮断器⑩の位置を確認する。
- 非常用発電装置から電力供給を受ける防災母線系統に対して、常用電源側から接続されている電路上の母線連絡用開閉器bを特定する。
- 常用電源と非常用発電装置が並列運転(突入電流や系統への逆加圧)しないよう、遮断器⑩と連絡用開閉器bの相互間に同時投入を阻止するインターロックを施す。
- 選択肢 イ不正解
- aは受電点に設けられた高圧交流負荷開閉器(PAS)であり、非常用予備発電装置との直接のインターロック対象ではない。
- 選択肢 ロ正解
- bは常用母線から非常用負荷母線への受電連絡用開閉器であり、発電装置側の開閉器⑩と同時に投入されないようインターロックを施す必要がある。
- 選択肢 ハ不正解
- cは防災用変圧器の一次側に設けられた開閉器であり、電源切替のためのインターロック対象機器ではない。
- 選択肢 ニ不正解
- dは非常用発電装置側の電路上に直列に位置する開閉器であり、⑩と交互に切り替えるインターロックの相手ではない。
覚えるポイント
- 非常用予備発電装置と商用電源の電路は、逆送電・並列投入防止のためインターロックで必ず一方のみ投入可能とする。
間違えやすいところ
- 同じ発電機ラインにある開閉器dや受電点開閉器aを選ばず、商用側からの連絡開閉器bを選択すること。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第46条(電気機械器具等の受変電設備への接続防止)
出典:電気技術者試験センター『平成24年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
平成24年度第一種電気工事士筆記試験
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した平成24年度第一種電気工事士筆記試験の問題・解答資料です。

