学科(旧称:筆記)の問題と公式解答を種別・年度・期・午前午後で区別しています。CBTの出題例は過去の筆記試験とは別種別です。技能の課題は学科と分けて収録しています。
試験の概要
直列接続されたコンデンサの静電エネルギー
電気理論 · コンデンサの直列接続 / 静電エネルギー / 電荷の分配
静電容量1μFと3μFのコンデンサが直列に接続された回路に4000Vの直流電圧が加わっている。このとき、1μFのコンデンサに蓄えられる静電エネルギー[J]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
コンデンサの直列接続では各コンデンサに蓄えられる電荷Qが等しくなり、端子電圧は静電容量の逆数に比例して分圧されます。コンデンサの静電エネルギーはW=(1/2)CV^2またはW=Q^2/(2C)で求められます。
解き方
- 1μFのコンデンサにかかる電圧V1を、静電容量の逆比による分圧式V1=4000×3/(1+3)=3000Vによって計算する。
- 静電エネルギーの公式W=(1/2)C1(V1)^2に代入し、W=(1/2)×1×10^-6×3000^2=4.5Jを算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 0.75Jは、合成容量0.75μFなどの数値を誤って計算した値であり不適です。
- 選択肢 ロ不正解
- 3.0Jは、端子電圧の計算やエネルギーの係数計算を誤った値であり不適です。
- 選択肢 ハ正解
- 分圧電圧3000Vより、静電エネルギーは(1/2)×1×10^-6×3000^2=4.5Jとなり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 9.0Jは、エネルギー公式の1/2を掛け忘れてCV^2として計算した誤った値です。
覚えるポイント
- コンデンサの直列接続では電圧は容量の逆比で分圧され、静電エネルギーはW=(1/2)CV^2で求まります。
間違えやすいところ
- 抵抗の直列接続と混同して、容量が大きい方に高い電圧がかかると逆比計算を誤らないように注意しましょう。
出題の前提:電気理論の基礎計算(直流回路のコンデンサ直列接続と静電エネルギー)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
直並列合成抵抗回路の消費電力計算
電気理論 · 直流回路 / オームの法則 / 消費電力
直流電圧18Vの電源に、4Ωの抵抗と、3Ωおよび6Ωの並列回路が直列に接続されている。この回路において、3Ωの抵抗の消費電力[W]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
直並列回路の各素子の消費電力を求めるには、まず並列部分の合成抵抗を求めて全体の全電流を算出し、並列部分にかかる端子電圧を特定してからP=V^2/Rを適用します。
解き方
- 3Ωと6Ωの並列合成抵抗Rpを和分の積より(3×6)/(3+6)=2Ωと求める。
- 全合成抵抗R=4+2=6Ωを求め、全電流I=18/6=3Aを計算する。
- 並列部分の電圧Vp=3A×2Ω=6Vを求め、3Ωの電力P=Vp^2/3=36/3=12Wを算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 3Wは、流れる電流や端子電圧の計算過程を取り違えた誤った値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 6Wは、並列部分にかかる端子電圧6Vの数値をそのまま電力と取り違えた値です。
- 選択肢 ハ正解
- 並列部分の電圧が6Vであるため、P=6^2/3=12Wとなり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 36Wは、電源電圧18Vがそのまま並列部にかかると誤認して(18^2/3/something)などとした誤りです。
覚えるポイント
- 消費電力はP=I^2R=V^2/R=VIのいずれでも計算できますが、並列部では端子電圧を出すのが最も近道です。
間違えやすいところ
- 全電流3Aがそのまま3Ωの抵抗に流れると考えてI^2R=3^2×3=27Wなどと誤算しないようにしましょう。
出題の前提:電気理論の基礎計算(直流直並列回路における電力計算)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
並列交流回路の抵抗の消費電力
電気理論 · 交流回路 / 並列回路 / ベクトル合成 / 消費電力
交流電源電圧が100V、回路の全電流が25A、リアクタンスが5Ωである抵抗Rとリアクタンスの並列回路において、抵抗Rの消費電力[W]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ロ
解説
並列交流回路では各素子に共通の電圧が印加されます。全電流は抵抗を流れる有効電流(同相)とリアクタンスを流れる無効電流(直交)のベクトル合成となるため、三平方の定理が成り立ちます。
解き方
- リアクタンス5Ωに流れる無効電流IxをIx=100/5=20Aとして計算する。
- 全電流25Aと無効電流20Aから、抵抗に流れる有効電流IR=√(25^2-20^2)=15Aを算出する。
- 抵抗Rの消費電力P=V×IR=100×15=1500Wを計算する。
- 選択肢 イ不正解
- 1000Wは、有効電流を10Aと誤って算出した場合の値であり不適です。
- 選択肢 ロ正解
- 有効電流が15Aとなるため、消費電力はP=100×15=1500Wとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 2000Wは、リアクタンス側の無効電力Q=100×20=2000varと混同した値です。
- 選択肢 ニ不正解
- 2500Wは、電源電圧と全電流を単純に乗算した皮相電力S=100×25=2500VAの値です。
覚えるポイント
- 交流並列回路の電流は有効電流と無効電流が90度位相差を持つため、三平方の定理(3:4:5の比など)を用いて計算します。
間違えやすいところ
- 全電流からリアクタンス電流を単純に引き算してIR=25-20=5Aとしてしまわないよう注意が必要です。
出題の前提:電気理論の基礎計算(交流並列回路における電流と有効電力)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
RLC直列交流回路の消費電力計算
電気理論 · RLC直列回路 / インピーダンス / 消費電力
電源電圧100V、誘導性リアクタンスXL=8Ω、抵抗R=4Ω、容量性リアクタンスXC=5Ωの直列回路において、回路の消費電力[kW]として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ハ
解説
RLC直列回路のインピーダンスはZ=√{R^2+(XL-XC)^2}となります。交流回路において平均電力を消費するのは抵抗成分のみであり、P=I^2Rによって計算されます。
解き方
- 回路のリアクタンス成分X=XL-XC=8-5=3Ωを求め、全インピーダンスZ=√(4^2+3^2)=5Ωを計算する。
- 回路に流れる電流I=V/Z=100/5=20Aを算出する。
- 抵抗による消費電力P=I^2R=20^2×4=1600W=1.6kWを求める。
- 選択肢 イ不正解
- 1.0kWは、電流計算やインピーダンス計算を誤った結果得られる値であり不適です。
- 選択肢 ロ不正解
- 1.2kWは、無効電力Q=I^2X=20^2×3=1200var=1.2kvarと混同した数値です。
- 選択肢 ハ正解
- インピーダンスが5Ω、電流が20Aとなるため、消費電力は20^2×4=1600W=1.6kWとなり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 2.0kWは、皮相電力S=VI=100×20=2000VA=2.0kVAと混同した値です。
覚えるポイント
- 消費電力(有効電力)は抵抗Rのみで消費され、単位は[W]または[kW]です。リアクタンスでの無効電力と混同しないようにします。
間違えやすいところ
- XLとXCを足して8+5=13Ωとしてしまう誤りや、消費電力の単位が[kW]であることを忘れて桁を間違えることに注意しましょう。
出題の前提:電気理論の基礎計算(RLC直列回路のインピーダンスと有効電力)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.3 ↗(www.shiken.or.jp)
三相交流回路のΔ結線とY結線の消費電力の比較
配電理論 · 三相交流 / Δ結線 / Y結線 / 消費電力比較
三相200Vの対称三相電源に、各相の抵抗R=25Ωをデルタ結線した図aの回路と、スター結線した図bの回路がある。図aの回路の消費電力は、図bの回路の消費電力の何倍になるか、正しいものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
同一の抵抗および線間電圧において、Δ結線の各相にかかる電圧は線間電圧そのものですが、Y結線の各相にかかる電圧は1/√3になります。消費電力は電圧の2乗に比例するため、Δ結線はY結線の3倍の電力を消費します。
解き方
- Δ結線(図a)の全消費電力の式Pa=3×(V^2/R)を確認する。
- Y結線(図b)の全消費電力の式Pb=3×(Vp^2/R)=3×(V/√3)^2/R=V^2/Rを確認する。
- 比率Pa/Pb={3(V^2/R)}/(V^2/R)=3倍を算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 0.58は1/√3に近似した値であり、電力比の計算として誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- 1.00倍は、結線方法による相電圧の違いを考慮していない誤った値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 1.73は√3倍であり、線電流や相電圧の比率と電力量の比率を混同した誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 同一抵抗・同一電圧において、Δ結線の消費電力はY結線の3倍となるため正しいです。
覚えるポイント
- 同一電源・同一インピーダンス負荷の場合、Δ結線の電流および消費電力はY結線の3倍になります。
間違えやすいところ
- √3倍と3倍の混同に注意が必要です。電力は電圧の2乗に比例するため、(√3)^2=3倍となります。
出題の前提:配電理論の基礎計算(三相負荷の結線方式による消費電力比)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
単相2線式線路の負荷供給電力量の計算
配電理論 · 単相2線式 / 電圧降下 / 電力量 / ジュールの法則
単相2線式配電線路で、電源電圧が104V、電線1線当たりの抵抗が0.20Ωである。スイッチSを閉じると負荷両端の電圧が100Vになった。この負荷を10分間使用した場合、負荷に供給されるエネルギー[kJ]として、正しいものを1つ選べ。ただし、電源電圧は一定とする。
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解答
ロ
解説
単相2線式の線路電圧降下は往復2線分の抵抗を考慮してVs-Vr=2IRで表されます。負荷への供給エネルギー(熱量・仕事量)は、負荷両端電圧と電流の積である消費電力に時間[秒]を乗じて求めます。
解き方
- 線路の電圧降下v=104-100=4Vを求める。
- 往復2線の抵抗0.40Ωより、線路電流I=4/0.40=10Aを算出する。
- 負荷の消費電力P=V×I=100×10=1000W=1kWを求める。
- 10分間=600秒より、供給エネルギーW=Pt=1000W×600s=600kJを計算する。
- 選択肢 イ不正解
- 24kJは、線路全体で損失する熱量や計算途中の数値を誤って算出した値です。
- 選択肢 ロ正解
- 負荷の消費電力が1000Wであり、10分間(600秒)で供給されるエネルギーは1000×600=600kJとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 1000は負荷の消費電力[W]の数値であり、エネルギー[kJ]の計算として時間を乗じていないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 1200kJは、電線1線のみの抵抗で電流を20Aと誤算した場合などの誤りです。
覚えるポイント
- エネルギーや熱量[J]を計算する際は、時間を必ず「秒(s)」に換算(10分=600秒)して乗じます。
間違えやすいところ
- 単相2線式では電線が往復2本あるため、線路抵抗を2倍することを忘れて電流を20Aとしてしまうミスが頻出します。
出題の前提:配電理論の基礎計算(配電線路の電圧降下と負荷供給電力量)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
三相交流回路の1線断線時の消費電力
配電理論 · 三相交流 / Δ結線 / 欠相 / 断線時の電力
三相3線式200V配電線路に各相のインピーダンスが抵抗8Ωとリアクタンス6Ωの直列回路からなる平衡Δ負荷が接続されている。送電線のうち1線(図中の×印)が断線した場合、負荷の全消費電力[kW]として、正しいものを1つ選べ。ただし、配電線路のインピーダンスは無視し、電源電圧は一定とする。
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解答
ロ
解説
Δ結線負荷の給電線が1線断線すると、残された2線間の単相交流回路になります。このとき負荷は、直接電源間に接続された1辺と、直列接続されて並列に加わる2辺の合成回路として解析します。
解き方
- 各相のインピーダンスZ=√(8^2+6^2)=10Ωを求める。
- 電源に直接並列接続された1相の電力P1=(200/10)^2×8=3.2kWを計算する。
- 直列接続された2相分の回路のインピーダンス2Z=20Ω、抵抗2R=16Ωより電力P2=(200/20)^2×16=1.6kWを計算する。
- 回路全体の消費電力P=3.2+1.6=4.8kWを算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 3.6kWは、力率計算や直列部のインピーダンス計算を誤った値です。
- 選択肢 ロ正解
- 直接接続された1相で3.2kW、直列2相で1.6kWを消費するため、合計4.8kWとなり正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 7.2kWは、健全時の正常な三相平衡状態の消費電力(3×3.2=9.6kW)の誤った按分値などです。
- 選択肢 ニ不正解
- 9.6kWは、1線断線前の正常な三相運転時の全消費電力(3×3.2kW)です。
覚えるポイント
- Δ負荷の1線断線時は、正常時の全消費電力のちょうど半分(9.6kW÷2=4.8kW)になります。
間違えやすいところ
- 正常時の三相電力9.6kWと取り違えたり、残った1相分のみの電力3.2kWだけを答えて直列2相分を無視してしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:配電理論の計算問題(三相3線式回路の1線断線事故時の電力解析)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.4 ↗(www.shiken.or.jp)
百分率インピーダンスを用いた変圧器の短絡電流計算
配電理論 · 変圧器 / 百分率インピーダンス / 短絡電流
定格容量50kV・A、定格一次電圧6600V、定格二次電圧210V、百分率インピーダンス4%の単相変圧器がある。一次側に定格電圧が加わっている状態で二次側端子間で短絡した場合、二次側の短絡電流[kA]として、最も近いものを1つ選べ。ただし、変圧器より電源側のインピーダンスは無視するものとする。
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解答
ニ
解説
百分率インピーダンス%Z[%]は定格電流が流れたときのインピーダンス降下の割合を表すため、定格電圧印加時の短絡電流Isは定格電流Inの(100/%Z)倍となります。
解き方
- 単相変圧器の二次側定格電流In=Sn/V2n=(50×1000)/210≒238.1Aを計算する。
- 短絡電流の公式Is=In×(100/%Z)に%Z=4を代入し、Is=238.1×(100/4)=5952.5A≒5.95kAを算出する。
- 選択肢 イ不正解
- 0.19kAは、一次側の短絡電流Is1=In1×(100/%Z)=(50000/6600)×25≒189A=0.189kAを誤って選んだ場合の数値です。
- 選択肢 ロ不正解
- 0.60kAは、容量や電圧の計算で桁や係数を取り違えた誤った値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 1.89kAは、一次側短絡電流(約0.19kA)の桁誤りや三相の√3計算を誤って混入させた値です。
- 選択肢 ニ正解
- 二次側定格電流約238Aの25倍となるため、短絡電流は約5.95kAとなり正しいです。
覚えるポイント
- 短絡電流の計算式は Is = In × (100 / %Z) です。一次側か二次側かを必ず確認します。
間違えやすいところ
- 二次側の短絡電流を問われているのに、一次側の電圧6600Vを用いて一次側の電流を計算してしまうミスに注意しましょう。
出題の前提:配電理論の計算問題(変圧器の短絡電流計算)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
支線の許容張力と電線の水平張力計算
配電理論 · 支線 / 水平張力 / 安全率
図のように、電柱に対する取り付け角度が 30 [°] となるように支線を施設する。支線の許容張力を Ts = 24 [kN]、支線の安全率を 2 とするとき、支線が支えることができる電線の水平張力 T の最大値 [kN] として、正しいものを1つ選べ。
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解答
イ
解説
電柱に施設する支線は、電線の水平張力に対抗して電柱の倒壊を防ぐ役割を持ちます。支線の引張強さを安全率で除して支線に許容される張力を求め、電柱と支線のなす角度 θ に対する水平分力(sin θ)との力のつり合いから水平張力を算出します。
解き方
- 支線の安全率を考慮した許容張力 T0 を計算する:T0 = Ts / 安全率 = 24 / 2 = 12 [kN]。
- 支線が支える水平張力 T の最大値を水平分力として求める:T = T0 × sin 30° = 12 × 0.5 = 6 [kN]。
- 選択肢 イ正解
- 安全率 2 で除した支線の許容張力 12 kN に sin 30° (0.5) を乗じた 6 kN であり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 計算結果の 6 kN と一致しない誤った数値です。
- 選択肢 ハ不正解
- 支線の許容張力 12 kN そのものであり、水平方向の分力(sin 30°)を考慮していないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 安全率および水平分力を全く考慮していない Ts の値そのものであるため誤りです。
覚えるポイント
- 支線の水平張力計算式:T = (Ts / 安全率) × sin θ(θは電柱と支線のなす角)。
- sin 30° = 0.5、sin 45° = 1/√2 ≒ 0.71、sin 60° = √3/2 ≒ 0.866 を暗記する。
間違えやすいところ
- 安全率で割るのを忘れて 24 × sin 30° = 12 kN としてしまう誤り。
- 電柱と支線のなす角に対して cos 30° を使ってしまう間違い。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第61条(架空電線路の支持物の倒壊の防止)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
電磁調理器の加熱方式
電気応用 · 誘導加熱 / 電磁調理器 / IH
全電化マンション等で一般に使われている電磁調理器(IHクッキングヒーター)の加熱方式として、正しいものを1つ選べ。
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解答
イ
解説
電磁調理器(IH: Induction Heating)は誘導加熱を利用しています。加熱コイルに高周波交流電流を流すことで高周波磁界を発生させ、磁性体である金属鍋の底に渦電流を生じさせます。この渦電流と金属の固有抵抗によって発生するジュール熱で鍋自体を直接発熱させます。
解き方
- 電磁調理器(IHクッキングヒーター)の略称「IH」が Induction Heating(誘導加熱)であることを確認する。
- 高周波磁界による渦電流損を利用して導電性被加熱物を加熱する方式である誘導加熱を選択肢から選ぶ。
- 選択肢 イ正解
- 高周波磁界により鍋底に渦電流を生じさせて発熱させる誘導加熱方式であり正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- ニクロム線等の電気抵抗体に電流を流して発生するジュール熱を利用する方式(電気コンロやトースター等)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 赤外線電球やセラミックヒーターなどの熱放射を利用して加熱する方式です。
- 選択肢 ニ不正解
- 高周波電界により絶縁体(誘電体)の分子を振動させて誘電損で加熱する方式(電子レンジ等)です。
覚えるポイント
- 電磁調理器(IH)=誘導加熱(Induction Heating、金属の渦電流損を利用)。
- 電子レンジ=誘電加熱(Dielectric Heating、マイクロ波による誘電体損失を利用)。
間違えやすいところ
- 電磁調理器の「誘導加熱」と、電子レンジの「誘電加熱」の用語を混同しやすい点。
出題の前提:一般電気工学・電気応用(電気加熱の分類)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
三相全波整流回路の結線
電気機器 · 三相全波整流 / 整流回路 / ダイオードブリッジ
三相全波整流回路を構成するダイオード 6 個の結線として、正しいものを1つ選べ。
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解答
ニ
解説
三相全波整流回路(三相ブリッジ回路)では、三相交流電源の各相から最も電位の高い相を通して直流正極母線へ電流を流し、最も電位の低い相を通して直流負極母線から電源へ電流を還流させます。ダイオード記号の順方向はアノードからカソード(▷| の向き)であるため、上側の正極母線には各ダイオードのカソード(カソードコモン)が、下側の負極母線には各ダイオードのアノード(アノードコモン)が接続されます。したがって、回路図中の全 6 個のダイオードの記号はすべて下から上を向く結線となります。
解き方
- 直流出力の正極(上側ライン)に向かって電流を流し出すため、上側アームのダイオードは交流電源側がアノード、正極側がカソード(上向き)であることを確認する。
- 直流出力の負極(下側ライン)から交流電源へ電流を戻すため、下側アームのダイオードは負極側がアノード、交流電源側がカソード(上向き)であることを確認する。
- 6 個のダイオードすべてが下から上に向かって順方向となっている図「ニ」を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 上側ダイオードが下向きで正極母線から交流電源へ逆流する極性となっているため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- ダイオードがすべて下向きであり、直流出力の極性が上下逆転しているため誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 下側ダイオードが下向きで負極母線側へ電流を流す極性となっているため誤りです。
- 選択肢 ニ正解
- 上側ダイオードのカソードが共通で正極に、下側ダイオードのアノードが共通で負極に正しく接続されています。
覚えるポイント
- 三相全波整流回路では、上側3個はカソードコモン(正極出力)、下側3個はアノードコモン(負極接続)。
- 図面上では 6 個すべてのダイオードが下から上を向く。
間違えやすいところ
- 交流入力を挟んで上下のダイオードが向かい合う(または背中合わせになる)と誤認してしまう点。
出題の前提:一般電気工学(パワーエレクトロニクス・整流回路)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.5 ↗(www.shiken.or.jp)
鉛蓄電池の充電及び放電特性曲線の判定
電気機器 · 鉛蓄電池 / 充放電特性 / 端子電圧 / 電解液比重
図は、鉛蓄電池の端子電圧および電解液比重の時間変化を示す充電特性曲線および放電特性曲線である。図中の記号 Ⓐ、Ⓑ、Ⓒ、Ⓓ と「充電時」「放電時」の組合せとして、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
鉛蓄電池(PbO2 + Pb + 2H2SO4 ⇄ 2PbSO4 + 2H2O)では、充電を行うと化学エネルギーが蓄えられて端子電圧が上昇し、同時に電解液中の硫酸濃度が高くなるため電解液比重も時間とともに増加します(右上がりの曲線)。一方、放電を行うと電気エネルギーが消費されて端子電圧は低下し、電解液中の硫酸が消費されて水が生成されるため電解液比重も時間とともに減少します(右下がりの曲線)。
解き方
- 時間とともに値が上昇する特性(右上がり)は端子電圧・電解液比重ともに「充電時」であることを確認する。
- 時間とともに値が減少する特性(右下がり)は端子電圧・電解液比重ともに「放電時」であることを確認する。
- 図中の各曲線の傾きを読み取る:右上がりの Ⓐ・Ⓓ が「充電時」、右下がりの Ⓑ・Ⓒ が「放電時」に対応することから選択肢「ロ」を導く。
- 選択肢 イ不正解
- Ⓒは右下がりの放電特性曲線、Ⓓは右上がりの充電特性曲線を指しているため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 右上がりの曲線 Ⓐ・Ⓓ が充電時、右下がりの曲線 Ⓑ・Ⓒ が放電時と正しく対応しています。
- 選択肢 ハ不正解
- Ⓐは上昇する充電特性、Ⓑは低下する放電特性であるため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- Ⓐ・Ⓑの対応関係が充電時と放電時で逆になっているため誤りです。
覚えるポイント
- 鉛蓄電池は充電で電圧・比重ともに上昇(右上がり)、放電で電圧・比重ともに低下(右下がり)。
- 放電すると硫酸が消費されて水が生じるため比重が下がる。
間違えやすいところ
- 端子電圧と電解液比重で充電時・放電時の増減傾向が逆になると勘違いしてしまう点。
出題の前提:一般電気工学(蓄電池設備・二次電池の特性)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
停電および瞬時電圧低下対策装置の選定
受電設備・電気機器 · 無停電電源装置 / UPS / 電源品質
コンピュータ等の電源側に設置し、停電や瞬時電圧低下(瞬低)に対する保護対策として用いられる装置はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
無停電電源装置(UPS)は整流器、蓄電池、逆変換装置(インバータ)などから構成され、商用電源の停止や瞬時電圧低下が発生した際でも無瞬断または極めて短い切替時間で安定した交流電力を継続供給し、コンピュータ等のデータ消失や異常停止を防止します。
解き方
- 問題文に記載された「停電及び瞬時電圧低下に対する対策」という目的を確認する。
- 各選択肢の装置の役割(UPS:無停電電源、VVVF:モータ速度制御、AVR:定電圧維持、FCR:電圧変動検出)を照合し、条件に合致するUPSを選択する。
- 選択肢 イ正解
- 無停電電源装置(UPS)は、停電や瞬低時に蓄電池から交流電力を供給して機器のダウンを防ぐ装置であるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 可変電圧可変周波数制御装置(VVVF)は、交流電動機の回転速度を効率的に制御するためのインバータ装置です。
- 選択肢 ハ不正解
- 自動電圧調整装置(AVR)は入力電圧の変動に対して一定の出力電圧を保つ装置ですが、停電時の電力バックアップ機能は持ちません。
- 選択肢 ニ不正解
- フリッカ継電器(FCR)は、アーク炉等によって生じる電圧フリッカ(周期的な電圧変動)を検出・監視するための継電器です。
覚えるポイント
- UPS(無停電電源装置)は停電および瞬時電圧低下(瞬低)対策としてコンピュータ等の重要負荷に用いる。
間違えやすいところ
- AVR(自動電圧調整装置)とUPS(無停電電源装置)を混同しがちですが、AVRは停電補償(バッテリー給電)ができません。
出題の前提:平成23年度第一種電気工事士筆記試験 問13 出題条件
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
合成樹脂製可とう電線管用材料の名称判別
配線器具・材料・工具 · 合成樹脂製可とう電線管 / 管端保護材料 / エンドカバー
写真に示す、合成樹脂製可とう電線管の管端部に取り付けてケーブルや電線の引き出し部分を保護・成端する材料の名称はどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
合成樹脂製可とう電線管(PF管・CD管)の端末処理において、管端から露出して配線される電線・ケーブルの被覆を管端のバリや引っかかりによる損傷から守り、防じん等の目的で取り付けられるキャップ状の部材がエンドカバーです。
解き方
- 写真の外観(管端にワンタッチ等で被せるカバー形状で、中心から電線を引き出すノズル部を持つ構造)を確認する。
- ボックス類(配電用箱)やターミナルキャップ(鋼製電線管等の端末金具)との形状の違いを比較し、エンドカバーであることを特定する。
- 選択肢 イ正解
- 写真の材料は合成樹脂製可とう電線管の端末に取り付けて管端保護を行う「エンドカバー」であるため正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- エンドボックスという名称の一般的な電線管端部保護キャップ部材は存在せず不適です。
- 選択肢 ハ不正解
- ターミナルボックスは端子台などを収納する箱状の接続箱であり、写真のキャップ状部材とは全く異なります。
- 選択肢 ニ不正解
- ターミナルキャップは一般に金属管やねじなし電線管等の端部に用いられる部材であり、本品は合成樹脂製可とう電線管用エンドカバーです。
覚えるポイント
- 合成樹脂製可とう電線管(PF管/CD管)の管端に取り付ける保護部材は「エンドカバー」と呼ぶ。
間違えやすいところ
- 金属管用の「ターミナルキャップ」やエントランスキャップなどの類似名称部材と外観・用途を混同しないように注意する。
出題の前提:平成23年度第一種電気工事士筆記試験 問14 出題条件
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
絶縁トロリーの構造と用途
配線器具・材料・工具 · 絶縁トロリー / クレーン・ホイスト給電 / 移動機器給電
写真に示す、導体(銅等)を硬質塩化ビニル等の絶縁カバーで被覆した断面形状をもつ品物の主な用途はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
絶縁トロリーは、下部に開口部を持つ硬質塩化ビニル製絶縁カバーの内部に銅等の導体を配置した構造をしており、ホイストや天井クレーンなどの走行・横行移動機器に対し、開口部から集電アームのシューを導体に摺動接触させることで安全に電力を供給する給電設備です。
解き方
- 写真の構造(硬質塩化ビニルの絶縁カバー内に銅等の導体が収まり、スリット状に接触部が開いている構造)から「絶縁トロリー」であると識別する。
- 絶縁トロリーの用途である「移動して使用する電気機器(ホイスト・クレーン等)への給電」を選択肢から探す。
- 選択肢 イ不正解
- サイン電球等を並べて給電する部材ではなく、ネオンコードやサイン用配線部材等の説明です。
- 選択肢 ロ不正解
- 照明器具の取付位置変更を容易にする目的には「ライティングダクト(配線ダクト)」が使用されます。
- 選択肢 ハ正解
- 写真の絶縁トロリーは、工場などでホイストやクレーンなど移動する電気機器に安全に給電する用途として正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- パイプフレーム式受電設備の高圧母線には銅パイプ等が用いられ、写真のような絶縁トロリーは使用しません。
覚えるポイント
- 絶縁トロリーはホイストや天井クレーンなどの移動電気機器へ集電器を介して給電する配線部材。
間違えやすいところ
- 店舗やショウルームで照明用に使われるライティングダクト(配線ダクト)と用途・形状を混同しないようにする。
出題の前提:平成23年度第一種電気工事士筆記試験 問15 出題条件
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
揚水ポンプ用電動機入力の計算式
電気応用・理論 · 揚水ポンプ / 電動機入力 / ポンプ効率
全揚程が H 〔m〕、揚水量が Q 〔m³/s〕である揚水ポンプを駆動する電動機の入力〔kW〕を表す式として、正しいものはどれか。ただし、電動機の効率を ηm、ポンプの効率を ηp とする。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
単位体積(1 m³)の水の質量は 1000 kg であり、重力加速度 g = 9.8 m/s² より、揚水量 Q 〔m³/s〕、全揚程 H 〔m〕を汲み上げるのに必要な理論水動力は P0 = ρ g Q H = 1000 × 9.8 × Q × H 〔W〕 = 9.8 Q H 〔kW〕です。電動機の入力電力は、ポンプ効率 ηp および電動機効率 ηm で順次損失が生じるため、理論動力を各効率で割ることにより求められます。
解き方
- 毎秒 Q 〔m³/s〕の水を H 〔m〕汲み上げる理論仕事率(水動力)を求める:P0 = 9.8 Q H 〔kW〕。
- ポンプの機械効率 ηp および電動機の電気・機械効率 ηm による損失を考慮し、電動機入力 Pin = P0 / (ηp × ηm) = 9.8 Q H / (ηp ηm) 〔kW〕を導く。
- 選択肢 イ正解
- 理論動力 9.8 Q H 〔kW〕をポンプ効率 ηp と電動機効率 ηm で割った式となっており正しいです。
- 選択肢 ロ不正解
- 水動力の重力加速度係数 9.8 が分母に来ており、単位換算の式として誤りです。
- 選択肢 ハ不正解
- 効率が分子に掛けられており、入力ではなく出力よりも小さくなってしまうため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 効率が分子に乗算され、係数 9.8 が分母にあるため誤りです。
覚えるポイント
- 揚水ポンプの電動機入力 [kW] = 9.8 × Q [m³/s] × H [m] / (ポンプ効率 × 電動機効率)。揚水量が m³/min の場合は分母にさらに 60 が入る。
間違えやすいところ
- 効率を掛けるか割るかを混同しやすいですが、必要な「入力」は機械損失があるため理論出力よりも大きくなるので、効率(1以下の値)で割る必要があります。
出題の前提:平成23年度第一種電気工事士筆記試験 問16 出題条件
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.6 ↗(www.shiken.or.jp)
太陽光発電設備の基本事項
発電設備 · 太陽光発電 / 受光面積と出力
太陽光発電に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
地上における標準的な日射強度は約1 kW/m2です。太陽電池の変換効率を考慮すると、出力1 kWを得るためには変換効率に応じた面積が必要となります。
解き方
- 地表における標準日射強度がおよそ1 kW/m2であることを確認します。
- 一般的な太陽電池モジュールの変換効率(約15〜20%)から、1 kW発電に必要な面積を試算(1 / 0.15〜0.20 ≒ 5〜7 m2)し、選択肢ニが誤りであることを判定します。
- 選択肢 イ不正解
- 太陽電池は半導体のpn接合における光電効果(光起電力効果)を利用して発電するため、正しい記述です。
- 選択肢 ロ不正解
- 太陽電池で発電される電力は直流であるため、商用交流電源の機器で利用するにはインバータで交流に変換する必要があり、正しい記述です。
- 選択肢 ハ不正解
- 電力会社の電力系統と系統連系して逆潮流などを行う場合、系統の安全確保のため系統連系保護装置の設置が必要であり、正しい記述です。
- 選択肢 ニ正解
- 地表の標準日射強度は約1 kW/m2であり、変換効率が15〜20%程度である一般的な太陽電池で1 kWの出力を得るには約5〜7 m2が必要となるため誤りです。
覚えるポイント
- 太陽電池の変換効率は15〜20%程度で、1kWの出力には約5〜7m2の面積が必要となる。
間違えやすいところ
- 受光強度1 kW/m2をそのまま100%変換できると錯覚して受光面積1 m2と誤認しないように注意する。
出題の前提:電気設備技術基準・発電用設備技術基準等の一般的な太陽光発電の概要
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
変圧器の中性点接地方式の特徴
送配電 · 中性点接地方式 / 直接接地 / 地絡電流
送電用変圧器の中性点接地方式に関する記述として、誤っているものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
送電線路の中性点接地方式には、非接地、直接接地、抵抗接地、消弧リアクトル接地などがあり、接地インピーダンスの大きさによって地絡電流の大きさと健全相の対地電圧上昇(異常電圧)の抑制効果がトレードオフの関係にあります。
解き方
- 各中性点接地方式の接地インピーダンスと地絡電流の特徴を整理します。
- 直接接地方式は導線で直接接地するためインピーダンスが最小となり、地絡電流が最も大きくなることを確認します。
- 選択肢ロが「地絡電流が小さい」と述べており誤りであると判断します。
- 選択肢 イ不正解
- 非接地方式は中性点を接地しないため地絡電流は最小ですが、間欠アーク地絡などで異常電圧が発生しやすいため正しい記述です。
- 選択肢 ロ正解
- 直接接地方式は中性点を直接導線で接地するため接地抵抗がほぼゼロとなり、地絡電流は非常に大きくなるため誤り(不適切)です。
- 選択肢 ハ不正解
- 抵抗接地方式は中性点に抵抗器を挿入し、地絡電流を100〜300 A程度に制限して通信誘導障害などを抑える方式であり、正しい記述です。
- 選択肢 ニ不正解
- 消弧リアクトル接地方式は中性点にリアクトルを接続し、対地静電容量との並列共振によって地絡電流をほぼゼロにしてアークを自然消滅させる方式であり、正しい記述です。
覚えるポイント
- 直接接地方式は健全相の電圧上昇が最も小さいが、地絡電流は最も大きい。
間違えやすいところ
- 直接接地方式において、電圧上昇が小さいことと地絡電流が小さいことを混同しないようにする。
出題の前提:電気設備技術基準および送配電工学における中性点接地方式の分類
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
単相変圧器のV結線における最大出力計算
変圧器 · V結線 / 三相容量 / 出力比
図のように定格容量100 [kV・A]の単相変圧器T1、T2をV結線した場合の最大出力[kV・A]として、正しいものはどれか。ただし、変圧器は過負荷で運転しないものとする。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
単相変圧器2台をV結線して三相負荷に電力を供給する場合、三相の定格出力は単相変圧器1台の定格容量の√3倍(約1.732倍)となります。
解き方
- 単相変圧器1台の定格容量 P1 = 100 [kV・A] を確認します。
- V結線の最大出力の公式 Pv = √3 × P1 に代入します。
- Pv = 1.732 × 100 ≒ 173 [kV・A] を算出します。
- 選択肢 イ不正解
- 100 kV・Aは単相変圧器1台分の容量であり、V結線の三相合成出力ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 141 kV・Aは√2倍(約1.414倍)した場合の値であり、三相V結線の計算として誤りです。
- 選択肢 ハ正解
- V結線の出力は変圧器1台分の容量の√3倍となるため、100 × √3 ≒ 173 [kV・A]となり正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 200 kV・Aは単相変圧器2台の容量を単純加算した値であり、三相結線時の位相差による利用率(約86.6%)が考慮されていません。
覚えるポイント
- V結線の最大三相出力は単相変圧器1台容量の√3倍(利用率は約86.6%)。
間違えやすいところ
- 変圧器2台だからといって単純に容量を足して200 kV・Aとしないように注意する。
出題の前提:電気設備技術基準・電気工学基礎におけるV結線変圧器の特性
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
B種接地工事の接地抵抗値算定
接地工事 · B種接地工事 / 1線地絡電流 / 接地抵抗値
B種接地工事の接地抵抗値を求めるのに必要とするものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
B種接地工事は変圧器の高低圧混触事故が発生した際、低圧側電路の対地電圧上昇を150 V(または遮断時間に応じた所定値)以下に抑制することを目的として施設されるため、その接地抵抗値の決定には高圧側(または特別高圧側)電路の1線地絡電流の値が必要です。
解き方
- B種接地工事の接地抵抗値の計算式 R = 150 / I(地絡遮断時間により分子が300または600)を想起します。
- 分母のIが高圧側(または特別高圧側)電路の1線地絡電流であることを確認し、選択肢ロを選定します。
- 選択肢 イ不正解
- 低圧側電路の長さは電圧降下などの計算には関連しますが、B種接地抵抗値の算定には直接使用しません。
- 選択肢 ロ正解
- B種接地抵抗値は「150/I」(または300/I、600/I)で計算され、Iは高圧側電路の1線地絡電流であるため正しいです。
- 選択肢 ハ不正解
- 変圧器の定格容量は負荷計算などに用いますが、B種接地抵抗値の直接の算定基準値ではありません。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧側ヒューズの定格電流は過電流保護の協調に用いられますが、地絡抵抗値の計算パラメータではありません。
覚えるポイント
- B種接地抵抗値の計算式は R_B = 150 / I(Iは高圧側の1線地絡電流)。
間違えやすいところ
- 低圧側の定格電流や変圧器容量ではなく、高圧側電路の「1線地絡電流」で算定することを明確に覚える。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条(接地工事の種類等)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
力率改善に必要な進相コンデンサ容量の計算
受電設備 · 力率改善 / 進相コンデンサ容量 / 無効電力
容量100 [kV・A]、力率80 [%](遅れ)の負荷を有する高圧受電設備に高圧進相コンデンサを設置し、力率を95 [%](遅れ)程度に改善したい。必要なコンデンサの容量Qc [kvar]として、適切なものはどれか。ただし、cos θ2が0.95のときのtan θ2は0.33とする。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
力率改善に必要な進相コンデンサの容量Qcは、有効電力をP、改善前の力率角をθ1、改善後の力率角をθ2とすると、無効電力の差として Qc = P(tan θ1 - tan θ2) で計算されます。
解き方
- 皮相電力 S = 100 kV・A と力率 cos θ1 = 0.8 から、有効電力 P = 100 × 0.8 = 80 kW を計算します。
- cos θ1 = 0.8 のとき、sin θ1 = 0.6 より tan θ1 = 0.6 / 0.8 = 0.75 を求めます。
- 与えられた tan θ2 = 0.33 を用いて、Qc = 80 × (0.75 - 0.33) = 80 × 0.42 = 33.6 kvar を計算します。
- 計算結果 33.6 kvar に最も近く適切な選択肢である 35 kvar を選定します。
- 選択肢 イ不正解
- 20 kvarは計算結果(約33.6 kvar)と合致しないため誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- Qc = 80 × (0.75 - 0.33) = 33.6 [kvar] であり、標準定格容量として最も近い35 [kvar]が適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 75 kvarはtan θ1の値(0.75)に関連した誤った数値であり不適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 100 kvarは受電設備の全皮相電力と同等であり、過大であるため不適切です。
覚えるポイント
- 進相コンデンサ容量 Qc = P(tan θ1 - tan θ2)、力率0.8のときtan θ1 = 0.75。
間違えやすいところ
- 皮相電力S(100 kVA)に直接tanの差を掛けてしまうミス(有効電力P=80 kWを掛ける必要がある)。
出題の前提:受電設備の力率改善計算式(電気工学・受電設備設計基準)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.7 ↗(www.shiken.or.jp)
受電設備機器の判別と用途(直列リアクトル)
配電器具・機器 · 直列リアクトル / 高調波抑制 / 進相コンデンサ設備
写真に示す品物の用途として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
直列リアクトル(SR)は高圧進相コンデンサに直列に設置され、コンデンサ投入時の突入電流の抑制および回路の高調波電流(主に第5高調波)を低減・抑制するために用いられます。
解き方
- 写真の外観(碍子と端子、コイル構造、3相一体型または単相型配置)から高圧用の直列リアクトル(SR)であることを識別します。
- 直列リアクトルの役割である「高調波電流の抑制」および「突入電流の抑制」を確認し、該当する選択肢ハを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 高電圧を低電圧に変圧するのは変圧器(トランス)の用途です。
- 選択肢 ロ不正解
- 負荷の力率を改善するのは進相コンデンサ(SC)の用途です。
- 選択肢 ハ正解
- 写真は直列リアクトル(SR)であり、進相コンデンサ回路の高調波電流を抑制する用途に使用されるため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 大電流を小電流に変流するのは変流器(CT)の用途です。
覚えるポイント
- 直列リアクトル(SR)の主用途は「高調波電流の抑制」と「コンデンサ投入時の突入電流抑制」。
間違えやすいところ
- 進相コンデンサ(力率改善)そのものと、それに直列接続する直列リアクトル(高調波抑制)を混同しないようにする。
出題の前提:自家用電気工作物ハンドブックおよび内線規程における高圧受電設備機器の機能
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
受電設備機器の判別と用途(避雷器)
配電器具・機器 · 避雷器 / サージ防護 / 雷電圧保護
写真に示す品物の用途として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
避雷器(LA)は、雷サージなどの過電圧が侵入した際に速やかに導通して放電電流を大地に逃がし、機器にかかる電圧を制限電圧以下に抑えた後、通常の電圧では続流を遮断して元の絶縁状態に復帰する保護機器です。
解き方
- 写真のひだ(笠)付きのがいし状外観と上下の接続端子から、高圧避雷器(LA)であることを識別します。
- 避雷器の目的が「雷サージ(異常過電圧)から電路および機器を保護すること」であることを確認し、選択肢ニを選択します。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧電路の短絡保護を行うのは遮断器(CB)や高圧限流ヒューズなどです。
- 選択肢 ロ不正解
- 高圧電路の過負荷保護を行うのは過電流継電器(OCR)と遮断器の組み合わせなどです。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧電路の地絡保護を行うのは地絡継電器(GR)や地絡方向継電器(DGR)などです。
- 選択肢 ニ正解
- 写真は高圧用避雷器(LA)であり、雷サージ等の異常過電圧から電路や機器を保護する「雷電圧保護」に使用されるため正しいです。
覚えるポイント
- ひだ付きのがいし形状をした高圧避雷器(LA)は、雷電圧(サージ電圧)の保護機器である。
間違えやすいところ
- 高圧カットアウト(PC)のヒューズ筒や限流ヒューズなど、他の高圧保護器具と外観・用途を取り違えないように注意する。
出題の前提:電気設備技術基準・内線規程における避雷器の施設基準および外観
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
低圧配線器具等の施設基準の適否
配線工事・施設基準 · 配線用遮断器 / コンセントの定格電流 / 低圧施設基準
低圧の配線器具等の施設方法に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
低圧分岐回路において、配線用遮断器の定格電流と接続できるコンセントの定格電流の組み合わせは基準で定められています。20 A分岐回路(配線用遮断器)には「20 A以下」、30 A分岐回路には「20 A以上30 A以下」のコンセントを使用する必要があります。
解き方
- 分岐回路の過電流遮断器の定格電流と施設可能なコンセントの定格電流の適合ルールを確認します。
- 20 A配線用遮断器の回路に施設できるコンセントは20 A以下であり、30 Aのコンセントは接続できないことを確認し、選択肢ハが不適切であると判定します。
- 選択肢 イ不正解
- 水気・湿気のある場所に施設する洗濯機用コンセントには接地極・接地端子を設け、D種接地工事を施すのは適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 浴室・洗面所などの水気のある場所に施設するコンセント回路には、定格感度電流15 mA以下・動作時間0.1秒以内の高速形漏電遮断器を設けるのは適切です。
- 選択肢 ハ正解
- 定格電流20 Aの配線用遮断器で保護される電路に施設できるコンセントの定格電流は20 A以下でなければならず、30 Aのものは施設できないため不適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 強電流電線(コンセント配線)と弱電流電線(電話配線)を同一のボックス内に収容する場合、堅ろうな隔壁を設けて接触を防止することは適切です。
覚えるポイント
- 20A配線用遮断器の回路に施設できるコンセント定格は「20A以下」。30Aコンセントは施設できない。
間違えやすいところ
- コンセントの容量が大きければ安全であると誤解し、20 A遮断器に30 Aコンセントを付けてよいと考えてしまう誤りに注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第149条(低圧幹線及び分岐回路の施設)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
配線材料の識別(インサート)
配線器具・材料・工具 · 電設資材 / インサート / 管路工事
写真に示す電気工事用材料の名称として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
コンクリート造の建物において、電線管や照明器具、ケーブルラックなどを天井スラブから吊り下げ支持するためには、打設前に型枠へあらかじめ埋設用金具を取り付けておく必要があります。この金具をインサートと呼び、内側に雌ねじが切られており、ボルトをねじ込んで支持材として利用します。
解き方
- 写真の外観を確認し、円形のベース部とボルトをねじ込むための雌ねじ部を持つ埋込金具であることを特定する。
- 型枠固定用の釘穴を有し、コンクリート埋設用の金具であるインサートに合致すると判断する。
- 選択肢 イ正解
- コンクリートスラブ等に吊りボルトを取り付けるためにあらかじめ埋設するインサートの形状と一致している。
- 選択肢 ロ不正解
- フィックスチュアスタッドはアウトレットボックスの底部に取り付けて照明器具などを支持する金具であり、写真とは異なる。
- 選択肢 ハ不正解
- ボルト形コネクタは太い電線相互をボルト締めにより圧縮接続・分岐するための接続器具であり、写真とは異なる。
- 選択肢 ニ不正解
- ユニバーサルエルボは金属電線管工事において直角方向へ曲げる箇所で電線引き入れ用の蓋が付いた継手であり、写真とは異なる。
覚えるポイント
- インサートはコンクリート打設前に型枠に固定し、吊りボルトを取り付けるための雌ねじ金具である。
間違えやすいところ
- アウトレットボックス内に設置するフィックスチュアスタッドと外観や用途を取り違えないように注意する。
出題の前提:電気設備技術基準・内線規程における支持材料・金物の選定基準に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
電工用工具の使用方法および安全基準
配線器具・材料・工具 · 工具 / 高速切断機 / 安全管理
工具類に関する記述として、誤っているものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
切断といしは回転方向の外周部で切断するように設計されており、側面に力を加えるとといしが横荷重によって破壊・飛散する危険があります。そのため、切断といしの側面を使用して研削作業を行ってはなりません(専用のオフセットといし等を用いる必要があります)。
解き方
- 各選択肢に記載された工具の名称・機能および安全作業基準を確認する。
- 高速切断機において切断砥石の側面で研削作業を行うことは労働安全規則上禁止されているため、ニが誤りであると判断する。
- 選択肢 イ不正解
- 油圧式圧着工具は確実な圧着を担保するため、所定の圧着状態に達するまで解除されない成形確認機構が必要であり、記述は正しい。
- 選択肢 ロ不正解
- 水準器(レベル)は機器の据え付け時に水平や垂直を正確に測定・調整するために用いられ、記述は正しい。
- 選択肢 ハ不正解
- ノックアウトパンチは油圧等を用いて分電盤等の鋼板に電線管接続用の穴を開ける工具であり、記述は正しい。
- 選択肢 ニ正解
- 切断といしは側面研削に使用すると破損して破片が飛散する危険が非常に高いため、といし側面の研削使用は誤った作業方法である。
覚えるポイント
- 高速切断機の切断といしの側面を使用した研削作業は、といしの破損を招くため禁止されている。
間違えやすいところ
- 研削といしであっても切断用といしで側面研削を行ってはならないという安全衛生基準の基本を忘れないこと。
出題の前提:労働安全衛生規則および各種電工工具の取扱基準に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
アクセスフロア内の低圧配線工事基準
工事施工方法 · アクセスフロア / ケーブル工事 / 内線規程
アクセスフロア(二重床)内の低圧屋内配線等に関する記述として、不適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
アクセスフロア(二重床)内部の低圧配線はケーブル工事により施設されます。使用できるケーブルはビニル外装ケーブルに限られず、難燃性ポリエチレンシースケーブル(EM-EEF等)や各種キャブタイヤケーブルなども適正に使用可能です。また、弱電流電線との混触防止や、取り出し口での電線損傷防止措置を講じる必要があります。
解き方
- アクセスフロア内配線に使用可能な電線の種類を内線規程等に基づいて照合する。
- 「ビニル外装ケーブル以外の電線を使用できない」という限定表現は誤りであり、耐燃性・耐摩耗性を有する他のケーブルも使用可能であることを確認する。
- 選択肢 イ正解
- アクセスフロア内配線ではポリエチレン絶縁ポリエチレンシースケーブル等も使用可能であり、ビニル外装のみに限定する記述は不適切である。
- 選択肢 ロ不正解
- 床板の開口部から移動電線を引き出す際、電線の被覆を摩耗や損傷から保護するための保護ブッシング等の処置が必要であり適切である。
- 選択肢 ハ不正解
- 強電流回路と弱電流電線が同一フロア内に布設される場合、誘導や混触を防ぐためセパレータや離隔を設ける必要があり適切である。
- 選択肢 ニ不正解
- 分電盤などの開閉機器・保安装置は保守点検が容易な場所に設ける必要があり、アクセスフロア内部に設けないのが原則であるため適切である。
覚えるポイント
- アクセスフロア内のケーブル工事にはポリエチレン外装ケーブル等も使用可能である。
間違えやすいところ
- 「ケーブル工事=ビニルシースケーブル限定」と思い込まず、環境配慮形ケーブル(EM)等も適合することを認識する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第168条および内線規程(アクセスフロア内配線)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.8 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧屋内配線の施設制限
工事施工方法 · 高圧屋内配線 / がいし引き工事 / ケーブル工事
乾燥し展開した場所で、かつ、人が触れるおそれがない場所に高圧屋内配線を施設する方法として、不適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
高圧屋内配線は原則としてケーブル工事によらなければなりません。例外として、乾燥した場所であって展開した場所であり、かつ人が触れるおそれのない場所に限り、「がいし引き工事」による施設が認められています。したがって、高圧絶縁電線(高圧絶縁電線そのもの)はがいし引き工事にのみ使用が認められ、金属管やダクト等の防護管内に収めて施設することは法令上禁止されています。
解き方
- 高圧屋内配線に認められる工事種別(ケーブル工事、または展開した乾燥場所でのがいし引き工事)を確認する。
- 高圧絶縁電線を使用できるのはがいし引き工事のみであり、金属管工事には高圧ケーブルを使用しなければならないことを根拠にロが不適切であると特定する。
- 選択肢 イ不正解
- 高圧ケーブルを金属管に収めて防護する施設方法は、高圧ケーブル工事として適法であり適切である。
- 選択肢 ロ正解
- 高圧絶縁電線(管内配線不可)を金属管に収めて配線することは電技解釈上認められておらず、不適切である。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧ケーブルを金属ダクトに収めて施設する方法は、ケーブル工事の防護装置として適法であり適切である。
- 選択肢 ニ不正解
- 乾燥し展開した場所で人が触れるおそれがない場所であれば、高圧絶縁電線を用いたがいし引き工事が認められており適切である。
覚えるポイント
- 高圧屋内配線で高圧絶縁電線が使用できるのは「展開した乾燥場所のがいし引き工事」に限られる。
間違えやすいところ
- 低圧配線のように金属管の中に絶縁電線を通せるものと誤解しないよう注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第168条(高圧屋内配線等の施設)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
接地工事の施工方法および防護措置
接地工事 · B種接地工事 / 接地線の防護 / 接地極の共用
接地工事に関する記述として、不適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
接地工事の接地線が人が触れるおそれのある場所に施設される場合、感電防止のため、地下75cmから地表上2mまでの部分は合成樹脂管等(厚さ2mm未満の合成樹脂製電線管及びCD管を除く)の絶縁電線管等で防護しなければなりません。金属管を使用すると、雷電流や地絡電流が流れた際に金属管自体が電位を持ち危険であるほか、磁性管によるリアクタンス増大の原因となるため認められていません。
解き方
- 人が触れるおそれがある場所における接地線の防護措置基準(地下75cmから地表上2mまで合成樹脂管等で覆う)を確認する。
- 選択肢イでは保護管に「金属管」を用いているため、基準に違反しており不適切であると判定する。
- 選択肢 イ正解
- 地表上2mまでの防護には合成樹脂管等の絶縁管を用いる必要があり、金属管で保護することは不可であるため不適切である。
- 選択肢 ロ不正解
- A種(10Ω以下)とD種(100Ω以下)の接地極を共用し、全体の合成抵抗値をより厳しい10Ω以下とする措置は適法である。
- 選択肢 ハ不正解
- 接地極として用いる銅板の規格は厚さ1.4mm以上、面積900mm×900mm程度とされており、厚さ1.6mmの銅板使用は適切である。
- 選択肢 ニ不正解
- 使用電圧が300Vを超える低圧金属管配線にはC種接地工事を施すことと定められており、記述は適切である。
覚えるポイント
- 人が触れるおそれのある接地線の防護は、地下75cmから地上2mまで合成樹脂管等で覆う。
間違えやすいところ
- 機械的保護だからといって安易に金属管で防護できると勘違いしやすいので注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第17条(接地工事の施設箇所及び種類)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブル端末処理部の構造と識別
配線設計・受配電設備 · 引込線 / 屋外終端接続部 / 耐塩害終端接続部
見取図中の引込柱頂部付近①で示すケーブル終端接続部の名称として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
屋外の引込柱に施設される高圧架橋ポリエチレンケーブル(CVケーブル等)の終端接続部において、塩分や塵埃による絶縁劣化や沿面放電を防止するため、多数の笠(ひだ)を設けて沿面漏洩距離を大きく確保した磁器製などのとう管を用いるものを「耐塩害終端接続部」と呼びます。
解き方
- 見取図の①拡大図に描かれた終端部の外観形状を確認する。
- 深い多数段のひだ(笠)を持った構造であり、汚損対策として沿面距離を長くとった耐塩害終端接続部の図記号・構造と一致することを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- テープ巻形は絶縁テープを巻き重ねる構造であり、図のように多数段の笠を持ったがいし状外観ではない。
- 選択肢 ロ不正解
- ゴムストレスコーン形は電界緩和用のゴム製コーン部材を被せる形状で、耐塩用の大型多段がいし構造とは異なる。
- 選択肢 ハ不正解
- 一般的なゴムとう管形よりもひだの数と段数が多く沿面距離が極めて大きく設計された耐塩害仕様の形状を示している。
- 選択肢 ニ正解
- 拡大図に示されているのは、塩害汚損時のフラッシオーバを防止するために沿面距離を大きくした耐塩害終端接続部である。
覚えるポイント
- 高圧ケーブル屋外端末で深いひだが何段も並ぶ形状は、塩害対策用の耐塩害終端接続部である。
間違えやすいところ
- 通常の屋内用・簡易形屋外用ゴムストレスコーン端末と、笠が発達した耐塩害形とを見間違えないようにする。
出題の前提:高圧受電設備規程および電気設備技術基準・機械器具配線図解に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
地中電線路の施工方法および埋設基準
工事施工方法 · 地中電線路 / 直接埋設式 / 埋設深さ / 表示措置
見取図中の構内地中電線路②を施設する場合の施工方法として、不適切なものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
地中電線路を施設する際、地中電線が第三者の掘削等により損傷されるのを防ぐため、物件の名称や電圧等を明記した埋設標識(標識シートや標石)を敷設経路に沿って設ける必要があります。長さが短い(20m程度)ことを理由に電圧表示や標識の設置を免除する規定は存在しません。
解き方
- 地中電線路(直接埋設式・管路式・暗きょ式)の技術基準・内線規程における安全対策(埋設標識・電圧表示)を確認する。
- 長さによる埋設表示の免除規定は法令上ないため、選択肢イの「20mであったので電圧の表示を省略した」が不適切であると判定する。
- 選択肢 イ正解
- 地中電線路である旨および電圧の表示は安全上必須であり、長さ20m程度であっても省略することは認められず不適切である。
- 選択肢 ロ不正解
- 鋼管を地中に埋設して管路とする場合、地中にある金属製防護装置自体の接地は省略できる規定があり適切である。
- 選択肢 ハ不正解
- 地中埋設管路用の防護装置として波付硬質合成樹脂管(FEP)を使用することは極めて一般的であり適切である。
- 選択肢 ニ不正解
- 車両その他の重量物の圧力を受ける場所では埋設深さを1.2m以上とする必要があり、1.2mとした施工は適切である。
覚えるポイント
- 地中電線路の標識・電圧表示は、工事区間が短くても省略することはできない。
間違えやすいところ
- 重量物の圧力を受ける場所の埋設深さ(原則1.2m以上)の数値と、直接埋設の標識表示義務の有無を取り違えないようにする。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈第120条(地中電線路の施設)に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の主遮断装置の選定制限(PF-S形)
配線設計・受配電設備 · PF-S形受電設備 / 限流ヒューズ / 受電設備容量制限
見取図中の高圧受電盤内の主遮断装置③に、限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(PF-S形)を使用できる受電設備容量の最大値として、正しいものを1つ選べ。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
キュービクル式高圧受電設備の主遮断装置として、高圧遮断器(CB)を用いる方式(CB形)と、高圧交流負荷開閉器(LBS)に限流ヒューズ(PF)を組み合わせた方式(PF-S形)があります。PF-S形は簡便で経済的ですが、遮断容量や保護協調の観点から適用可能な受電設備容量が「300kV・A以下」に制限されています。
解き方
- PF-S形(限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器主遮断)受電設備の適用上限容量の基準値を思い出す。
- 単位が「kW」ではなく設備皮相電力の「kV・A」であり、上限値が300kV・Aであることを確認し、選択肢ハを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 200kWは主遮断装置のPF-S形の基準値ではなく、単位も皮相電力(kV・A)ではない。
- 選択肢 ロ不正解
- 受電設備容量の制限値は力率に左右されないトランス容量等の皮相電力(kV・A)で規定されるため、kW表示は不適である。
- 選択肢 ハ正解
- 内線規程および高圧受電設備規程において、PF-S形受電設備の限度は300kV・A以下と規定されている。
- 選択肢 ニ不正解
- 500kV・Aなどの容量ではPF-S形は採用できず、真空遮断器(VCB)等のCB形を用いる必要がある。
覚えるポイント
- PF-S形高圧受電設備の適用容量限度は「300kV・A以下」である(単位はkV・A)。
間違えやすいところ
- 容量の単位を「kW(有効電力)」と混同してロを選ばないように注意する。
出題の前提:高圧受電設備規程および電気設備技術基準の解釈第168条に基づく。
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.9 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
屋外キュービクルの施設基準
配電・受電設備 · 屋外キュービクル式受電設備 / 火災予防条例 / 離隔距離
図の受電設備において、④に示す屋外キュービクルの施設に関する記述として、不適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
キュービクル式受電設備を屋外に設置する場合、火災延焼防止および点検・保守の安全確保のため、消防法に基づく火災予防条例や電気設備の技術基準により離隔距離・保有距離が厳格に定められています。
解き方
- 火災予防条例におけるキュービクルと建築物開口部との離隔距離の基準(原則3m以上)を確認する。
- 選択肢イの「建築物から2mの距離を保って施設した」という記述が基準に反して不適切であると判定する。
- 選択肢 イ正解
- 火災予防条例等の基準により、窓などの開口部を有する建築物からは原則として3m以上の距離を保つ必要があります。2mでは不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 屋外キュービクルの周囲には、点検および保安上の安全を確保するため、1m以上の保有距離を確保することが適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 地震動等による転倒や破損を防止するため、キュービクルの基礎には耐震性を考慮した強固な構造が求められます。
- 選択肢 ニ不正解
- 一般の人が容易に近づける場所に高圧受電設備を設置する場合は、周囲にさくやへいを設けて立ち入りを防止する必要があります。
覚えるポイント
- 屋外キュービクルと建築物開口部との離隔距離は原則3m以上必要である。
間違えやすいところ
- 点検スペースとしての保有距離(1m以上)と開口部に対する離隔距離(3m以上)を混同しないように注意する。
出題の前提:火災予防条例(例)および電気設備技術基準・解釈
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の定期点検項目
保守・点検 · 受電設備点検 / 定期点検 / 絶縁耐力試験
図の受電設備において、⑤に示す受電設備の維持管理に必要な定期点検で通常行わないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
受電設備の定期自主点検では、設備の劣化状況の把握や健全性の維持を目的とし、機器に負担をかけない測定・試験(絶縁抵抗測定、接地抵抗測定、保護継電器試験等)を実施します。過大な耐電圧を課す絶縁耐力試験は竣工時等に限られます。
解き方
- 受電設備の定期点検で実施される通常の点検項目(接地抵抗測定、絶縁抵抗測定、保護継電器試験)を把握する。
- 絶縁耐力試験は新設・竣工時の受入試験で行われる高電圧印加試験であり、定期点検では行われないことを確認する。
- 選択肢 イ不正解
- 接地抵抗値が規定値以下に保たれているかを確認するため、定期点検で通常実施される重要項目です。
- 選択肢 ロ不正解
- 電路や機器の絶縁劣化状態を監視するため、定期点検で必須となる基本試験項目です。
- 選択肢 ハ不正解
- 過電流や地絡などの事故時に確実に遮断器をトリップさせるため、保護継電器の動作特性試験は定期的に実施されます。
- 選択肢 ニ正解
- 絶縁耐力試験は過大な試験電圧を電路に長時間印加する破壊的試験であり、日常的な維持管理の定期点検では通常行いません。
覚えるポイント
- 絶縁耐力試験は竣工検査(完成時)で行い、日常の定期点検では行わない。
間違えやすいところ
- 絶縁抵抗測定(メガテスタによる定期測定)と絶縁耐力試験(高圧印加による竣工試験)の目的と実施頻度を取り違えやすい。
出題の前提:電気関係報告規則、内線規程・高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧ケーブルの絶縁耐力試験電圧(直流試験)
検査・試験 · 絶縁耐力試験 / 直流試験電圧 / 最大使用電圧
最大使用電圧6900〔V〕の交流電路に使用するケーブルの絶縁耐力試験を直流電圧で行う場合の試験電圧〔V〕の計算式として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気設備の技術基準の解釈第15条において、最大使用電圧7000V以下の交流電路の絶縁耐力試験は、最大使用電圧の1.5倍の交流電圧を加えることと規定されています。また、ケーブルにおいて直流で試験を行う場合は、規定の交流試験電圧の2倍の直流電圧を加えることができます。
解き方
- 最大使用電圧7000V以下の交流電路における基準の交流耐力試験電圧が「最大使用電圧×1.5」であることを確認する。
- 直流電圧により試験を実施する場合の換算係数が交流試験電圧の「2倍」であることを適用し、計算式が 6900 × 1.5 × 2 となることを導く。
- 選択肢 イ不正解
- 6900×1.5 は交流試験電圧の計算式であり、直流電圧で試験を行う場合はさらに2倍にする必要があります。
- 選択肢 ロ不正解
- 交流試験電圧の倍率1.5倍が抜けており、誤った計算式です。
- 選択肢 ハ正解
- 交流試験電圧(最大使用電圧の1.5倍)の2倍の直流電圧を印加するため、6900×1.5×2 が正解です。
- 選択肢 ニ不正解
- 最大使用電圧に対する交流の規定倍率は1.5倍であり、2倍×2倍とするのは誤りです。
覚えるポイント
- 高圧(7000V以下)の耐圧試験電圧:交流=最大使用電圧×1.5、直流=交流の2倍(最大使用電圧×1.5×2)。
間違えやすいところ
- 直流電圧で試験する際に交流試験電圧の2倍にすることを失念して1.5倍だけで計算しないよう注意する。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第15条
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
自家用電気工作物におけるD種接地工事の適用
接地工事 · D種接地工事 / 計器用変成器 / 接地種別
自家用電気工作物として施設する電路又は機器について、D種接地工事を施さなければならないものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気設備の技術基準の解釈に基づき、電気工作物の種別や電圧区分に応じてA種〜D種の接地工事が規定されています。高圧計器用変成器の二次側電路にはD種接地工事が義務付けられています。
解き方
- 各選択肢に該当する電気工作物の規定接地種別を整理する。
- 定格電圧400Vの電動機鉄台(300V超低圧機器)はC種接地工事、変圧器低圧側中性点はB種接地工事、高圧避雷器はA種接地工事、高圧計器用変成器の二次側電路はD種接地工事であることを確認し、ロを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 300Vを超える低圧用機械器具の金属製外箱や鉄台には、C種接地工事を施す必要があります。
- 選択肢 ロ正解
- 高圧の計器用変成器の二次側電路には、D種接地工事を施すことが定められています。
- 選択肢 ハ不正解
- 高圧と低圧を変圧する変圧器の低圧側中性点(または1端子)には、B種接地工事を施します。
- 選択肢 ニ不正解
- 高圧および特別高圧電路に施設する避雷器には、A種接地工事を施す必要があります。
覚えるポイント
- 高圧計器用変成器の二次側はD種接地、特高計器用変成器の二次側はA種接地。
間違えやすいところ
- 高圧計器用変成器の二次側をA種接地やB種接地と混同しやすい。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第26条、第28条、第29条
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.10 ↗(www.shiken.or.jp)
過電流継電器の保護協調曲線
保護協調 · 保護協調 / 過電流継電器 / 動作時間特性
CB形高圧受電設備と配電用変電所の過電流継電器との保護協調がとれている特性曲線として、正しいものはどれか。ただし、図中①の曲線は配電用変電所の過電流継電器動作特性を示し、②の曲線は高圧受電設備の過電流継電器動作特性+CBの遮断特性を示す。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
保護協調とは、事故発生時に事故点に最も近い保護装置が先行して遮断し、上位系統への波及事故を防ぐことです。したがって、下位(需要家側②)の全遮断時間特性が、上位(配電用変電所側①)の継電器動作特性よりも常に時間的に下回っている必要があります。
解き方
- 事故時に需要家側CBが変電所より先に遮断完了するための時間関係(需要家側特性② < 変電所特性①)を確認する。
- 全電流域で曲線②が曲線①の下側に位置し交差していないグラフ(ニ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 途中で特性曲線が交差しており、大電流領域で変電所側①が先に動作して波及事故に至るため不適切です。
- 選択肢 ロ不正解
- 変電所側①が需要家側②よりも常に先に動作してしまうため、保護協調が全く取れていません。
- 選択肢 ハ不正解
- 低電流域で曲線が交差しているため、特定の過負荷領域で変電所側が先行動作するおそれがあり不適切です。
- 選択肢 ニ正解
- すべての電流領域で需要家側の遮断完了時間②が変電所側継電器の動作時間①よりも短く、保護協調が完全に成立しています。
覚えるポイント
- 保護協調曲線では、下位側(需要家側)の特性曲線が上位側(電源側)よりも常に下側(短時間側)になければならない。
間違えやすいところ
- 曲線が交差していても一部が下にあればよいと誤認しないこと。全域で下回っている必要がある。
出題の前提:高圧受電設備規程、電気設備の技術基準
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
電気用品安全法における特定電気用品の判別
電気関係法規 · 電気用品安全法 / 特定電気用品 / 携帯発電機
電気用品安全法の適用を受ける特定電気用品はどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電気用品安全法では、構造や使用状況から見て火災や感電等の危険が生じるおそれの高いものを「特定電気用品」(菱形PSE)、それ以外の電気用品を「特定電気用品以外の電気用品」(丸形PSE)として区分・規制しています。
解き方
- 各選択肢の機器・材料について電気用品安全法上の位置付けを確認する。
- 電力量計は計量法対象、フロアダクトは対象外、進相コンデンサは特定電気用品以外の電気用品、携帯発電機は特定電気用品であることを確認し、ロを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 電力量計は計量法に基づく検定対象の特定計量器であり、電気用品安全法の特定電気用品ではありません。
- 選択肢 ロ正解
- 定格電圧100Vの携帯発電機は、危険性が高く厳格な適合確認が求められる特定電気用品に指定されています。
- 選択肢 ハ不正解
- フロアダクトは金属製ダクト工事等に使用される資材であり、特定電気用品には該当しません。
- 選択肢 ニ不正解
- 定格電圧200Vの進相コンデンサは「特定電気用品以外の電気用品」(丸形PSE)に分類されます。
覚えるポイント
- 携帯発電機は特定電気用品(菱形PSE)、進相コンデンサは特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)。
間違えやすいところ
- 電力量計を電気用品安全法の対象と混同しない(電力量計は計量法の管轄)。
出題の前提:電気用品安全法施行令 別表第一、別表第二
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
第一種電気工事士の作業範囲
電気関係法規 · 第一種電気工事士 / 作業範囲 / 自家用電気工作物
第一種電気工事士の免状の交付を受けている者でなければ従事できない作業はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気工事士法において、第一種電気工事士は一般用電気工作物に加え「最大電力500kW未満の自家用電気工作物(需要設備)」の電気工事に従事できます。500kW以上の設備、発電所・変電所等の電気事業用電気工作物は同法の対象外であり、また電線を管路に収める等の軽微な作業は資格不要です。
解き方
- 電気工事士法の適用範囲(一般用電気工作物および最大電力500kW未満の自家用電気工作物の需要設備)を確認する。
- 選択肢イ(600kW)、ロ(発電所)、ニ(変電所)が電気工事士法の適用対象外または軽微な作業であることを排除し、500kW未満の需要設備で電線接続を行うハを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 最大電力500kW以上の設備は電気工事士法の対象外であり、かつ電線を管路に収める作業自体も軽微な作業として資格不要です。
- 選択肢 ロ不正解
- 発電所構内の設備は需要設備ではなく電気事業用または一般の自家用工作物として電気工事士法の工事範囲に含まれません。
- 選択肢 ハ正解
- 最大電力500kW未満の自家用需要設備(400kW)における主要機器への電線接続作業は、第一種電気工事士の資格が必須です。
- 選択肢 ニ不正解
- 配電用変電所の電気工作物は電気事業の用に供する工作物等であり、電気工事士法の適用除外です。
覚えるポイント
- 第一種電気工事士の自家用電気工作物の対象範囲は「最大電力500kW未満の需要設備」に限られる。
間違えやすいところ
- 自家用工作物であれば発電所や変電所も電気工事士法が適用されると誤解しやすいが、適用されるのは「需要設備」のみである。
出題の前提:電気工事士法 第2条、第3条、電気工事士法施行規則 第2条
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
主任電気工事士の選任要件
電気関係法規 · 電気工事業法 / 主任電気工事士 / 実務経験
電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)において、主任電気工事士になれる者はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
電気工事業法第19条において、登録電気工事業者等は営業所ごとに主任電気工事士を置かなければならないと定められています。主任電気工事士になれる者は、第一種電気工事士、または第二種電気工事士免状取得後に電気工事に関して3年以上の実務経験を有する者です。
解き方
- 電気工事業法における主任電気工事士の資格要件(第一種電気工事士免状保持者、または第二種電気工事士+実務経験3年以上)を確認する。
- 第二種の実務経験年数が2年とされているロを退け、第一種電気工事士免状の交付を受けた者であるニを選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 認定電気工事従事者は主任電気工事士の選任要件を満たしません。
- 選択肢 ロ不正解
- 第二種電気工事士が主任電気工事士になるには、免状取得後に「3年以上」の実務経験が必要であり、2年では不足します。
- 選択肢 ハ不正解
- 電気主任技術者免状の保有者であっても、電気工事士免状等の法定要件を満たさなければ主任電気工事士にはなれません。
- 選択肢 ニ正解
- 第一種電気工事士免状の交付を受けている者は、実務経験年数の追加要件なしで主任電気工事士になることができます。
覚えるポイント
- 主任電気工事士になれる者:①第一種電気工事士免状取得者(経験不問)、②第二種電気工事士免状取得後「3年以上」の実務経験者。
間違えやすいところ
- 第二種電気工事士の実務経験年数を「2年」と誤認しやすい(第一種免状交付要件の旧実務年数などと混同注意、主任電気工事士は3年)。
出題の前提:電気工事業の業務の適正化に関する法律 第19条
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.11 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧受電設備の地絡保護リレー略号
配線図 · 地絡方向継電器 / 保護継電器 / 文字記号
高圧受電設備の単線結線図において、引込開閉器に付設され、地絡電流と零相電圧を入力として動作する①で示す機器の文字略号として、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
配電線路の高圧受電設備において、構内事故による地絡電流の向きを判別して不要動作を防ぐため、地絡方向継電器(DGR)が用いられます。単線結線図上の記号「I ≒ >」は地絡方向継電器を意味します。
解き方
- 単線結線図の①に接続される入力線が零相変流器(ZCT)および零相電圧検出装置からのものであることを確認する。
- 図記号「I ≒ >」に対応する機器略号が地絡方向継電器(DGR)であることを特定する。
- 選択肢 イ不正解
- GRは地絡継電器(Ground Relay)の略号であり、方向性をもたない地絡過電流を検出する継電器を指します。本図記号は方向性を示す記号が含まれるため誤りです。
- 選択肢 ロ不正解
- OCRは過電流継電器(Overcurrent Relay)の略号であり、図中の⑤に該当します。
- 選択肢 ハ正解
- DGRは地絡方向継電器(Directional Ground Relay)の略号であり、①の図記号に一致します。
- 選択肢 ニ不正解
- OCGRは過電流地絡継電器(Overcurrent Ground Relay)の略号であり、本図の地絡方向継電器の略号としては適切ではありません。
覚えるポイント
- DGRは地絡方向継電器(Directional Ground Relay)を表し、ZCTとZPDの双方から信号を受けます。
間違えやすいところ
- GR(無方向性の地絡継電器)とDGR(方向性のある地絡方向継電器)の記号・略号を混同しないように注意します。
出題の前提:JIS C 0617 電気用図記号および高圧受電設備規程
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp)
計器用変圧器(VT)の定格電圧
配線図 · 計器用変圧器 / VT / 定格一次電圧 / 定格二次電圧
高圧受電設備の単線結線図において、②で示す機器(計器用変圧器VT)の定格一次電圧〔kV〕と定格二次電圧〔V〕の組合せとして、正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
計器用変圧器(VT/PT)は、高圧回路の電圧を測定用計器や保護継電器で扱える低電圧に変圧する変成器です。受電電圧が公称6600 V(6.6 kV)の場合、VTの定格一次電圧は6.6 kV、定格二次電圧は標準で110 Vと規定されています。
解き方
- 電源系統の受電電圧が3φ3W 6600Vであることを単線結線図から確認する。
- 高圧計器用変圧器(VT)の標準仕様として、定格一次電圧が6.6 kV、定格二次電圧が110 Vであることを選定する。
- 選択肢 イ不正解
- 定格一次電圧6.0 kVおよび二次電圧105 Vは、標準的な高圧計器用変圧器の仕様ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 定格一次電圧が6.0 kVとされている点が誤りです。高圧受電系統の標準定格一次電圧は6.6 kVです。
- 選択肢 ハ不正解
- 定格二次電圧が105 Vとされている点が誤りです。計器用変圧器の標準二次電圧は110 Vです。
- 選択肢 ニ正解
- 高圧受電設備用VTの定格一次電圧は6.6 kV、定格二次電圧は110 Vで正解です。
覚えるポイント
- 計器用変圧器(VT)の標準二次電圧は110 V、変流器(CT)の標準二次電流は5 Aです。
間違えやすいところ
- 電灯用の単相100 V/105 Vと混同してVTの二次側を105 Vと選んでしまうミスが多いです。
出題の前提:JIS C 1731-1 計器用変成器規格
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧主遮断器の外観識別
配線図 · 真空遮断器 / VCB / 機器外観
高圧受電設備の単線結線図において、③に設置する機器(主遮断器)の外観写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
受電設備の主遮断装置として使用される遮断器(CB)には一般に真空遮断器(VCB)が用いられます。VCBは操作機構部と真空バルブ(消弧室)を備えたボックス構造の外観をしています。
解き方
- 単線結線図の③が×印で示される遮断器(CB)であることを確認する。
- 提示された各機器の外観(イ: LBS、ロ: DS、ハ: PC、ニ: VCB)を照合し、ニの真空遮断器を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- イは高圧交流負荷開閉器(LBS)であり、負荷電流は開閉できますが短絡電流の遮断能力はありません。
- 選択肢 ロ不正解
- ロは断路器(DS)であり、無負荷状態での電路開閉を行う機器です。
- 選択肢 ハ不正解
- ハは高圧カットアウト(PC)であり、変圧器や進相コンデンサの一次側分岐に用いられる開閉器です。
- 選択肢 ニ正解
- ニは真空遮断器(VCB)の写真であり、事故電流(短絡電流)を遮断できる主遮断器として正解です。
覚えるポイント
- VCBは前面に手動投入・トリップボタンや開閉表示器を持ち、背面に真空バルブを備える直方体状の機器です。
間違えやすいところ
- 断路器(DS)や負荷開閉器(LBS)など、刃金具(ブレード)が露出している開閉器類と外観を混同しないように注意します。
出題の前提:高圧受電設備規程および機器構造規格
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
変流器(CT)の端子記号配置
配線図 · 変流器 / 端子記号 / 極性
高圧受電設備の単線結線図において、④で示す機器(変流器CT)の端子記号(一次端子および二次端子)を表した図として、正しいものはどれか。
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解答
ロ
解説
変流器(CT)の端子記号は、一次端子に大文字の「K」「L」、二次端子に小文字の「k」「l」を用います。減極性において、一次端子Kから流入する電流に対して、二次端子kから流出する関係になります。図の配線配置では上が電源側(一次K・二次k)、下が負荷側(一次L・二次l)となります。
解き方
- 変流器の端子名は大文字(一次:K, L)と小文字(二次:k, l)で区別されることを確認する。
- 電源側が一次Kおよび二次k、負荷側が一次Lおよび二次lとなる配置(ロ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 一次側線路に小文字のlが含まれており、大文字と小文字の対応関係が誤りです。
- 選択肢 ロ正解
- 一次端子が上側K(電源側)・下側L(負荷側)、二次端子が上側k・下側lとなっており正しい配置です。
- 選択肢 ハ不正解
- 端子記号の大文字と小文字の配置が混在しており誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 電源側と負荷側の端子記号対応が逆であり誤りです。
覚えるポイント
- CTの端子は一次側が大文字K・L(電源側がK)、二次側が小文字k・l(同極性側がk)です。
間違えやすいところ
- 大文字と小文字の区別(K/k, L/l)を取り違えたり、電源側と負荷側の配置を逆に認識してしまうミスに注意します。
出題の前提:JIS C 1731 計器用変成器規格
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
過電流継電器の動作特性試験装置
配線図 · 過電流継電器 / 継電器試験装置 / OCRテスタ
高圧受電設備の単線結線図において、⑤で示す機器(過電流継電器OCR)の動作特性試験に用いる試験器の外観写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
過電流継電器(OCR)の定期点検・受電前試験では、電流発生部と電子タイマーを内蔵した「継電器試験装置(OCRテスタ)」を用いて、設定された動作電流値で正しく動作するか、限時特性通りに限時遮断信号を出力するかを試験します。
解き方
- 単線結線図の⑤が「I >」で表される過電流継電器(OCR)であることを確認する。
- 継電器の動作特性試験に用いられる測定器がイに示すOCR試験装置(可変電源・電流計・カウンタタイマー内蔵)であることを判定する。
- 選択肢 イ正解
- イは過電流継電器試験装置(OCRテスタ)の外観であり、OCRの動作電流・動作時間試験に使用されます。
- 選択肢 ロ不正解
- ロは高圧受電設備の絶縁耐力試験に用いる耐圧試験器(高圧発生装置・試験用変圧器等)です。
- 選択肢 ハ不正解
- ハは接地抵抗計(アーステスタ)です。
- 選択肢 ニ不正解
- ニは一般的なアナログ式マルチメータ(回路計)です。
覚えるポイント
- OCRの試験には、大電流を流して動作時間(秒)を測定するカウンタ付きの過電流継電器試験器を使用します。
間違えやすいところ
- 絶縁耐力試験装置(高電圧試験装置)や接地抵抗計など、他の高圧試験機器と外観を取り違えないようにします。
出題の前提:電気関係学会・高圧受電設備保安管理規程
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.13 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧カットアウト用ヒューズの外観識別
配線図 · 高圧カットアウト / PC / ヒューズリンク
高圧受電設備の単線結線図において、⑥で示す機器(高圧カットアウトPC)で使用するヒューズの外観写真として、適切なものはどれか。
解答・解説を表示
解答
イ
解説
高圧カットアウト(PC)は、磁器製等の本体にヒューズ筒を挿入する構造となっており、その内部に装着されるヒューズは「高圧カットアウト用ヒューズリンク」と呼ばれます。上部固定用ボタン金具と柔軟なリード線、引張ばね等を備えた独特の形状をしています。
解き方
- 単線結線図の⑥が変圧器一次側に接続された高圧交流カットアウト(PC)であることを確認する。
- PCのヒューズ筒内に装填される専用ヒューズリンクが選択肢イの形状であることを判別する。
- 選択肢 イ正解
- 高圧カットアウト用ヒューズリンクの外観写真であり、PC内部に装着して使用されます。
- 選択肢 ロ不正解
- 低圧回路用のねじ込み形プラグヒューズ(カバー付き台座)であり、高圧カットアウト用ではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 限流ヒューズ(PF: Power Fuse)の筒型ヒューズリンクであり、LBSやPF・S形受電設備に使用されるものです。
- 選択肢 ニ不正解
- 開閉操作用金具または接地器具等の治具であり、ヒューズではありません。
覚えるポイント
- 高圧カットアウト用ヒューズは、柔軟なリード線と固定金具がついた細長いヒューズリンクです。
間違えやすいところ
- 円筒形で両端に電極のある高圧限流ヒューズ(PF)と、高圧カットアウト用ヒューズリンクを取り違えないようにします。
出題の前提:高圧受電設備規程およびJIS C 4604 高圧交流負荷開閉器・カットアウト規格
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧カットアウトを使用できる変圧器の最大容量
配線図 · 高圧カットアウト / 単相変圧器 / 容量限度
高圧受電設備の単線結線図において、⑦で示す単相変圧器(一次側保護に高圧カットアウトPCを使用)に設置できる最大容量〔kV・A〕はどれか。
解答・解説を表示
解答
ニ
解説
高圧カットアウト(PC)は遮断容量が比較的小さいため、保護できる変圧器容量に制限があります。規定上、変圧器一次側に設ける高圧カットアウトで保護できる容量限度は、単相変圧器の場合は300 kV・A以下と規定されています。
解き方
- ⑦が単相3線式変圧器(1φ3W)であり、一次側に高圧カットアウト(PC)が用いられていることを確認する。
- 規程における高圧カットアウトを使用できる単相変圧器の最大容量が300 kV・Aであることを適用する。
- 選択肢 イ不正解
- 50 kV・Aは限流ヒューズ付き高圧カットアウト等によらない一般条件の基準ではありません。
- 選択肢 ロ不正解
- 100 kV・Aは高圧カットアウトを使用できる単相変圧器の最大容量ではありません。
- 選択肢 ハ不正解
- 200 kV・Aは最大容量規定値ではありません。
- 選択肢 ニ正解
- 高圧受電設備規程において、高圧カットアウトを使用できる単相変圧器の最大容量は300 kV・Aと定められています。
覚えるポイント
- 変圧器一次側の高圧カットアウト(PC)使用限度は、単相変圧器で300 kV・A以下です。
間違えやすいところ
- 限流ヒューズ付高圧負荷開閉器(LBS)を使用する場合の限度容量(三相500 kVA等)と混同しないように注意します。
出題の前提:高圧受電設備規程(内線規程第3編)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
灯動共用変圧器(V結線)のB種接地工事箇所
配線図 · 灯動共用変圧器 / 異容量V結線 / B種接地工事 / 結線図
高圧受電設備の単線結線図において、⑧で示す変圧器(単相3線式210-105Vおよび三相3線式210Vを供給する異容量V結線変圧器)の結線図として、B種接地工事の施設箇所が正しいものはどれか。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
電灯・動力共用の異容量V結線変圧器では、2台の変圧器のうち大容量側(共用変圧器)の二次巻線中間タップから中性線を引き出して単相3線式(1φ3W 210/105V)とし、両変圧器の端子から三相3線式(3φ3W 210V)を取り出します。低圧電路の中性点が存在する場合、B種接地工事はその中性点(単相3線式の中性線)に施すことが法令(電技解釈第24条)で定められています。
解き方
- 単線結線図の⑧が灯動共用変圧器(3φ3W 210V および 1φ3W 210-105V)であることを確認する。
- 単相3線式電路を構成する変圧器の二次側中間タップ(中性点)にB種接地極が接続されている結線図(ロ)を選択する。
- 選択肢 イ不正解
- 単相3線式の電圧線側(端相)にB種接地が施されており、対地電圧が210 Vとなってしまうため不適切です。
- 選択肢 ロ正解
- 単相3線式の中性点(105V/210Vの中間タップ)に正しくB種接地工事が施されています。
- 選択肢 ハ不正解
- 動力専用側変圧器の端子に接地工事が施されており、単相3線式の中性点接地がなされていないため誤りです。
- 選択肢 ニ不正解
- 三相側端子の一端に接地が施されており、中性点接地義務を満たさないため誤りです。
覚えるポイント
- 単相3線式電路を含む電灯動力共用V結線では、必ず「単相3線式の中性点」にB種接地を施します。
間違えやすいところ
- 三相変圧器のB種接地(一端子接地)の知識と混同して、三相側の端相に接地を施してしまう誤りに注意します。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第24条(B種接地工事の施設方法)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
進相コンデンサ用直列リアクトルの容量選定
配線図 · 進相コンデンサ / 直列リアクトル / 第5高調波対策
高圧受電設備の単線結線図において、⑨で示す直列リアクトルの容量〔kvar〕として、最も適切なものはどれか。なお、接続されている進相コンデンサの定格設備容量は100 kvarとする。
解答・解説を表示
解答
ロ
解説
高圧受電設備の進相コンデンサ回路では、第5高調波による電圧波形の歪み防止やコンデンサ投入時の突入電流抑制のため、進相コンデンサ容量に対して理論上4%以上、通常は余裕を見込んで6%のリアクタンスをもつ直列リアクトルを設置します。
解き方
- 単線結線図から、直列リアクトル⑨が直列接続されている進相コンデンサの定格容量が100 kvarであることを読み取ります。
- 直列リアクトルの標準的な容量割合である6%(0.06)をコンデンサ容量に乗じ、100 kvar × 0.06 = 6 kvar と算出して該当する選択肢を選びます。
- 選択肢 イ不正解
- 3 kvarはコンデンサ容量の3%に相当し、第5高調波に対するリアクタンスの誘導性確保として不足しています。
- 選択肢 ロ正解
- 進相コンデンサ容量100 kvarの6%に相当する容量であり、第5高調波対策用の直列リアクトルとして最も適切です。
- 選択肢 ハ不正解
- 18 kvarはコンデンサ容量の18%に相当し、第3高調波対策(13%)よりも過大であり不適切です。
- 選択肢 ニ不正解
- 30 kvarはコンデンサ容量の30%に相当し、直列リアクトルの容量選定値として過大であり不適切です。
覚えるポイント
- 進相コンデンサに接続する直列リアクトルの容量は原則としてコンデンサ容量の6%とする。
間違えやすいところ
- 誘導性とするための理論上の限界値である4%と実務上の選定基準である6%を混同しないように注意する。
出題の前提:高圧受電設備規程および内線規程における進相用コンデンサの施設基準
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
高圧機器外箱のA種接地工事に使用する接地線の太さ
配線図 · 接地工事 / A種接地工事 / 接地線の太さ
高圧受電設備の単線結線図において、進相コンデンサの外箱に施す接地⑩の部分に使用する軟銅線の直径の最小値〔mm〕はどれか。
解答・解説を表示
解答
ハ
解説
電気設備技術基準の解釈第17条において、高圧又は特別高圧の電気機械器具の金属製外箱等に施設するA種接地工事の接地線は、引張強さ1.04 kN以上の容易に腐食し難い金属線又は直径2.6 mm以上の軟銅線を使用することが定められています。
解き方
- 単線結線図より、接地箇所⑩が高圧回路に接続された進相コンデンサ外箱の接地工事(A種接地工事)であることを特定します。
- 電気設備技術基準の解釈第17条におけるA種接地工事の接地線の規定を確認し、軟銅線の場合の最小太さである直径2.6 mmを選びます。
- 選択肢 イ不正解
- 直径1.6 mmの軟銅線は、C種接地工事やD種接地工事において使用できる最小太さであり、A種接地工事には使用できません。
- 選択肢 ロ不正解
- 直径2.0 mmの軟銅線は、移動して使用する電気機械器具の接地線などの基準であり、固定設置される高圧機器のA種接地線には不足しています。
- 選択肢 ハ正解
- A種接地工事の接地線として規定されている軟銅線の最小太さは直径2.6 mm以上であるため正しいです。
- 選択肢 ニ不正解
- 直径3.2 mmは耐雷トランス等の特定用途で求められることはありますが、一般的なA種接地線の最小基準値は直径2.6 mmです。
覚えるポイント
- A種接地工事およびB種接地工事の接地線には直径2.6 mm以上の軟銅線を使用する。
間違えやすいところ
- C種・D種接地工事で用いられる直径1.6 mmの基準とA種・B種接地の直径2.6 mmの基準を混同しないようにする。
出題の前提:電気設備の技術基準の解釈 第17条(接地工事の種類及び施設方法)
出典:電気技術者試験センター『平成23年度第一種電気工事士筆記試験』
公式問題 p.12 ↗(www.shiken.or.jp) / 公式問題 p.14 ↗(www.shiken.or.jp)
平成23年度第一種電気工事士筆記試験
参照した公式資料
電気技術者試験センターが公開した平成23年度第一種電気工事士筆記試験の問題・解答資料です。

