1級の年度別過去問と、2・3級の公式サンプル問題を区別しています。問題文・答案用紙は公式PDFで確認できます。日本商工会議所が案内する解答・解説へのリンクは公式サンプル問題ページにあります。
第162回 1級 工業簿記・原価計算の概要
部門別計算における補助部門費の配賦(直接配賦法)
工業簿記 · 部門別個別原価計算 / 部門費の第2次集計 / 直接配賦法
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解答
A製造部門製造間接費:4,351,800円(4,351.8千円)、B製造部門製造間接費:2,901,200円(2,901.2千円)
解説
部門別原価計算の第2次集計で使う直接配賦法は、補助部門どうしの用役のやり取りを完全に無視する方法です。補助部門費を、本問では直接作業時間など製造部門の用役消費量の比率だけで、各製造部門に直接配賦します。
解き方
- 各製品の生産量と単位当たり直接作業時間から、各製造部門の総直接作業時間を算定する(A:3,750時間、B:2,050時間、合計:5,800時間)。
- 3つの補助部門費の合計 4,756千円を直接作業時間比率(3,750:2,050)により各製造部門へ配賦する。
- 各製造部門の第1次集計後の製造間接費に補助部門費配賦額を加算して、配賦後の製造間接費を求める。
答えの内訳
- A製造部門製造間接費:4,351,800円(4,351.8千円)
- A製造部門の予定直接作業時間は 6,000個×0.6時間+500個×0.3時間=3,750時間です。補助部門費合計 4,756千円(1,856+1,740+1,160)を直接作業時間合計 5,800時間で按分すると、A製造部門への配賦額は 4,756千円×(3,750/5,800)=3,075千円となります。したがって配賦後の製造間接費は 1,276.8千円+3,075千円=4,351.8千円(4,351,800円)です。
- B製造部門製造間接費:2,901,200円(2,901.2千円)
- B製造部門の予定直接作業時間は 6,000個×0.3時間+500個×0.5時間=2,050時間です。補助部門費合計 4,756千円のうちB製造部門への配賦額は 4,756千円×(2,050/5,800)=1,681千円となります。したがって配賦後の製造間接費は 1,220.2千円+1,681千円=2,901.2千円(2,901,200円)です。
覚えるポイント
- 直接配賦法では補助部門間の相互用役提供を無視し、製造部門の基準値のみで按分する。
間違えやすいところ
- 製品Xと製品Yの作業時間を合算する際に、生産数量の乗じ忘れや部門間の取り違えに注意する。
出題の前提:第162回日商簿記検定1級 工業簿記 問題文・資料Ⅰ
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.2 ↗(www.kentei.ne.jp)
製造部門間接費の製品への配賦(直接労務費基準)
工業簿記 · 部門別個別原価計算 / 製造間接費の製品別配賦 / 直接労務費法
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解答
製品X:6,725,123円(6,725.123千円)、製品Y:527,877円(527.877千円)
解説
各製造部門の製造間接費は、各部門で決めた基準(本問では直接労務費)で各製品に配賦します。各部門の賃率は一定なので、部門内では各製品の直接労務費の比率と直接作業時間の比率は同じになります。
解き方
- 各部門の直接労務費を直接作業時間比率で各製品に按分し、各製品の部門別直接労務費を算定する(A部門:製品X 4,680千円、製品Y 195千円/B部門:製品X 2,088千円、製品Y 290千円)。
- A製造部門およびB製造部門の製造間接費を直接労務費比率により各製品に配賦する。端数処理指示に従い配賦額段階で円未満(千円未満第4位)を四捨五入する。
- 製品Xおよび製品Yについて、両製造部門からの配賦額を合算する。
答えの内訳
- 製品X:6,725,123円(6,725.123千円)
- A製造部門からの配賦額は 4,351.8千円×(4,680千円/4,875千円)=4,177.728千円です。B製造部門からの配賦額は 2,901.2千円×(2,088千円/2,378千円)=2,547.39512...千円となり、小数点以下第4位を四捨五入して 2,547.395千円となります。製品Xへの合計配賦額は 4,177.728千円+2,547.395千円=6,725.123千円(6,725,123円)です。
- 製品Y:527,877円(527.877千円)
- A製造部門からの配賦額は 4,351.8千円×(195千円/4,875千円)=174.072千円です。B製造部門からの配賦額は 2,901.2千円×(290千円/2,378千円)=353.80487...千円となり、小数点以下第4位を四捨五入して 353.805千円となります。製品Yへの合計配賦額は 174.072千円+353.805千円=527.877千円(527,877円)です。
覚えるポイント
- 問題文に「計算の途中ではなく最終段階で端数処理を行う」とある場合、配賦率ではなく配賦額の段階で四捨五入を行う。
間違えやすいところ
- 配賦率の段階で端数処理を行ってしまうと誤差が生じるため、指示通り最終配賦額の段階で四捨五入する。
出題の前提:第162回日商簿記検定1級 工業簿記 問題文・資料Ⅰ
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.2 ↗(www.kentei.ne.jp)
製品別製造直接費の計算
工業簿記 · 部門別個別原価計算 / 製造直接費 / 直接材料費 / 直接労務費
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解答
製品X:45,168,000円(45,168千円)、製品Y:1,485,000円(1,485千円)
解説
製造直接費は、特定の製品に直接ひも付けできる原価要素です。製品ごとの直接材料費と直接労務費を足して求めます。
解き方
- 製品ごとの直接材料費を計算する(予定生産数量×単位当たり直接材料費)。製品X:6,000個×6,400円=38,400千円、製品Y:500個×2,000円=1,000千円。
- 各製造部門の予定直接作業時間合計を求め、部門別直接労務費予算から賃率を算定する。A部門:4,875千円÷(3,600h+150h)=1.3千円/h、B部門:2,378千円÷(1,800h+250h)=1.16千円/h。
- 各製品の直接労務費を計算する。製品X:(1.3千円×3,600h)+(1.16千円×1,800h)=4,680千円+2,088千円=6,768千円。製品Y:(1.3千円×150h)+(1.16千円×250h)=195千円+290千円=485千円。
- 製品別に直接材料費と直接労務費を合算して製造直接費を求める。
答えの内訳
- 製品X:45,168,000円(または 45,168千円)
- 直接材料費は6,000個×6,400円=38,400,000円。直接労務費は、A製造部門(配賦率1,300円/時間×3,600時間=4,680,000円)とB製造部門(配賦率1,160円/時間×1,800時間=2,088,000円)の合計6,768,000円となる。製造直接費は38,400,000円+6,768,000円=45,168,000円(45,168千円)である。
- 製品Y:1,485,000円(または 1,485千円)
- 直接材料費は500個×2,000円=1,000,000円。直接労務費は、A製造部門(配賦率1,300円/時間×150時間=195,000円)とB製造部門(配賦率1,160円/時間×250時間=290,000円)の合計485,000円となる。製造直接費は1,000,000円+485,000円=1,485,000円(1,485千円)である。
覚えるポイント
- 直接労務費は部門ごとの直接作業時間割合に応じて配分されること。
間違えやすいところ
- 直接材料費のみを製造直接費としてしまい、直接労務費の合算を忘れるミス。
出題の前提:第162回日商簿記検定1級工業簿記出題条件
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.2 ↗(www.kentei.ne.jp)
製品単位当たり製造原価の計算
工業簿記 · 部門別個別原価計算 / 単位当たり製造原価 / 製造間接費配賦
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解答
製品X:8,649円、製品Y:4,026円
解説
製品1単位あたりの製造原価は、各製品に集めた総製造原価(製造直接費+製造間接費の配賦額)を、その製品の生産数量で割って求めます。
解き方
- 補助部門費合計4,756千円を各製造部門の直接作業時間比率(A:3,750時間、B:2,050時間)で配賦し、補助部門費配賦後の間接費を求める(A部門:4,351.8千円、B部門:2,901.2千円)。
- 各製造部門の間接費を製品の直接労務費比率(A部門は製品X:4,680千円、製品Y:195千円、B部門は製品X:2,088千円、製品Y:290千円)で配賦する。製品Xへの配賦額は4,177,728円+2,547,395円=6,725,123円、製品Yへの配賦額は174,072円+353,805円=527,877円となる。
- 問3で算定した製造直接費に製造間接費配賦額を加算して総製造原価を求め、生産数量(製品X:6,000個、製品Y:500個)で除して円未満を四捨五入する。
答えの内訳
- 製品X:8,649円
- 製品Xの総製造原価は、製造直接費45,168,000円に製造間接費配賦額6,725,123円(A部門配賦額4,177,728円+B部門配賦額2,547,395円)を加算した51,893,123円となる。これを予定生産量6,000個で除すると約8,648.85円となり、円未満を四捨五入して8,649円となる。
- 製品Y:4,026円
- 製品Yの総製造原価は、製造直接費1,485,000円に製造間接費配賦額527,877円(A部門配賦額174,072円+B部門配賦額353,805円)を加算した2,012,877円となる。これを予定生産量500個で除すると4,025.754円となり、円未満を四捨五入して4,026円となる。
覚えるポイント
- 端数処理は指示された段階(配賦額を答える段階や単位当たり製造原価)で行うこと。
間違えやすいところ
- 配賦率の計算途中で端数を切り捨ててしまい、最終値にズレを生じさせるミス。
出題の前提:第162回日商簿記検定1級工業簿記出題条件
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.2 ↗(www.kentei.ne.jp)
活動基準原価計算による製造間接費の製品別配賦額の計算
工業簿記 · 活動基準原価計算 / コスト・プール / コスト・ドライバー / 製造間接費の配賦
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解答
製品X:5,043千円(5,043,000円)、製品Y:2,210千円(2,210,000円)
解説
活動基準原価計算(ABC)では、まず製造間接費を活動(コスト・プール)ごとに集めます。次に、各活動の量を表すコスト・ドライバーの総量で割って活動別配賦率を出し、各製品が使ったドライバー量に応じて配賦します。
解き方
- 管理活動コスト・プールの配賦基準となる直接作業時間を製品別に計算する。製品Xは(6,000個×0.6h)+(6,000個×0.3h)=5,400時間、製品Yは(500個×0.3h)+(500個×0.5h)=400時間であり、合計は5,800時間となる。
- 6つのコスト・プールごとに活動配賦率を計算する。機械作業活動:1,803千円÷3,606h=0.5千円/h、段取活動:1,040千円÷130h=8千円/h、工程改善活動:1,400千円÷100h=14千円/h、発注・検収活動:970千円÷97回=10千円/回、払出・運搬活動:880千円÷88回=10千円/回、管理活動:1,160千円÷5,800h=0.2千円/h。
- 各配賦率に製品ごとのドライバー消費量を乗じて合計し、製品Xおよび製品Yへの製造間接費配賦額をそれぞれ算出する。
答えの内訳
- 製品X:5,043千円(5,043,000円)
- 各活動のコスト・ドライバー消費量に活動配賦率を乗じて製品Xへの配賦額を算定する。機械作業活動 1,253千円+段取活動 640千円+工程改善活動 840千円+購入部品発注・検収活動 710千円+材料払出・運搬活動 520千円+管理活動 1,080千円=5,043千円(5,043,000円)。
- 製品Y:2,210千円(2,210,000円)
- 各活動のコスト・ドライバー消費量に活動配賦率を乗じて製品Yへの配賦額を算定する。機械作業活動 550千円+段取活動 400千円+工程改善活動 560千円+購入部品発注・検収活動 260千円+材料払出・運搬活動 360千円+管理活動 80千円=2,210千円(2,210,000円)。
覚えるポイント
- 管理活動のように明確な因果関係のあるドライバーがない場合は、問題の指示に従い直接作業時間等を用いて配賦します。
間違えやすいところ
- 製品別の直接作業時間を求める際、A製造部門またはB製造部門のいずれか一方のみの時間を取ってしまったり、製品の生産数量を乗じ忘れたりするミスに注意が必要です。
出題の前提:問題文に明記された活動別製造間接費予算および製品別コスト・ドライバー推定値に基づく。
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.3 ↗(www.kentei.ne.jp)
活動基準原価計算による製品単位当たり製造原価の算定
工業簿記 · 活動基準原価計算 / 製品単位当たり製造原価 / 製造直接費
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解答
製品X:8,369円、製品Y:7,390円
解説
製品1単位あたりの製造原価は、各製品に集めた総製造費用(製造直接費+製造間接費の配賦額)を、その製品の生産数量で割って求めます。問題で指定された端数処理(円未満四捨五入)をきちんと適用します。
解き方
- 製品Xおよび製品Yの総製造原価をそれぞれ計算する。製品Xは製造直接費45,168千円+製造間接費5,043千円=50,211千円。製品Yは製造直接費1,485千円+製造間接費2,210千円=3,695千円となる。
- 総製造原価を各製品の予定生産数量(製品X:6,000個、製品Y:500個)で除して単位当たり製造原価を求める。製品Xは50,211,000円÷6,000個=8,368.5円となり、円未満四捨五入により8,369円となる。製品Yは3,695,000円÷500個=7,390円となる。
答えの内訳
- 製品X:8,369円
- 製品Xの製造直接費45,168千円と製造間接費配賦額5,043千円の合計である総製造原価50,211千円(50,211,000円)を、予定生産販売数量6,000個で除すと8,368.5円となる。端数処理条件(円未満四捨五入)に従い、8,369円となる。
- 製品Y:7,390円
- 製品Yの製造直接費1,485千円と製造間接費配賦額2,210千円の合計である総製造原価3,695千円(3,695,000円)を、予定生産販売数量500個で除すと7,390円となる。
覚えるポイント
- 問題文に「円未満を四捨五入すること」と指示がある場合、0.5円などの端数は切り上げて整数値で解答します。
間違えやすいところ
- 製造直接費を含めずに製造間接費のみを生産数量で除してしまう誤りや、製品Xの単位原価の端数(8,368.5円)を切り捨てて8,368円としてしまうミスに注意が必要です。
出題の前提:問題文に明記された製造直接費の前提条件および製品単位当たり製造原価の端数処理条件に基づく。
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.3 ↗(www.kentei.ne.jp)
原価計算および管理会計の基礎用語とCVP分析
原価計算 · 総合原価計算 / 製造間接費配賦 / 原価企画 / 設備投資意思決定 / CVP分析
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解答
ア:数量(物量)、イ:配賦基準、ウ:原価企画、エ:独立、オ:正味現在価値(NPV)、カ:安全余裕(経営安全)、キ:20、ク:低
解説
原価計算基準と管理会計の各分野(総合原価計算の換算量、間接費の配賦理論、原価企画、資本予算、CVP分析)の基本用語と算式の関係を正確に押さえる問題です。
解き方
- 各文の文脈から問われている原価計算・管理会計の専門用語や概念を特定する。
- CVP分析の計算では、固定費を基準において貢献利益率変更前後の損益分岐点売上高の比率を算定し、減少率を求める。
小問ごとの答え
- 小問 ア:数量(物量)
- 総合原価計算では、加工進捗度の異なる仕掛品に加工度を乗じることで、完成品としての「数量(物量)」に換算して統一的に集計・按分を行います。
- 小問 イ:配賦基準
- 製造間接費は製品に直接賦課できないため、直接作業時間などの「配賦基準(原価配賦基準)」を代理変数として製品へ関連付け・配賦を行います。
- 小問 ウ:原価企画
- 製品の企画・開発・設計段階という源流段階で目標原価を設定し、原価を作り込む活動を「原価企画(ターゲット・コスティング)」と呼びます。
- 小問 エ:独立
- 採否が他の投資案に影響しない「独立」投資案では、NPV>0であることとIRR>資本コストであることの採否判断の結論が完全に一致します。
- 小問 オ:正味現在価値
- 資本予算の意思決定手法において、内部利益率法と並ぶ代表的な割引キャッシュ・フロー法が「正味現在価値(NPV)」法です。
- 小問 カ:安全余裕(経営安全)
- 現在の売上高が損益分岐点売上高を何%上回っているか(何%減少すると損失になるか)を示す指標を「安全余裕率(経営安全率)」といいます。
- 小問 キ:20
- 固定費をFCとすると、元の損益分岐点売上高はFC÷0.40=2.5FC、変更後はFC÷0.50=2.0FCとなり、(2.5FC-2.0FC)÷2.5FC=20%減少します。
- 小問 ク:低
- 貢献利益率が上昇すると固定費を回収するために必要な売上高が減少するため、損益分岐点売上高は元の状態と比較して「低」くなります。
覚えるポイント
- 独立投資案ではNPV法とIRR法で採否の結論が一致するが、相互排他的投資案では順位逆転が生じることがある。
- 損益分岐点売上高=固定費÷貢献利益率であるため、貢献利益率と損益分岐点売上高は反比例の関係にある。
間違えやすいところ
- キの計算において、貢献利益率の差(50%-40%=10%)をそのまま売上高の変動率と誤認しないように注意する。
出題の前提:原価計算基準および商工会議所簿記検定試験出題区分表(1級 原価計算・管理会計)
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.4 ↗(www.kentei.ne.jp)
制約条件下の意思決定(最大生産量の計算)
原価計算 · 短期意思決定 / 制約条件 / 生産能力
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解答
450個
解説
製造能力にボトルネック(制約条件)があるときは、制約になる資源の使える量を、製品1単位あたりに使う制約資源の量で割ると、期間内に最大で何個作れるかが分かります。
解き方
- 製品Xを材料xで製造する場合における製品1個あたりの機械作業時間を求める(10分÷10個=1分/個)。
- 機械の1日稼働可能時間(450分)を製品1個あたりの所要時間(1分)で除して、1日の最大生産可能数量を算出する(450分÷1分=450個)。
覚えるポイント
- 制約資源の稼働時間と製品単位当たりの所要時間から生産可能数量を導出する関係を整理しておく。
間違えやすいところ
- 材料投入量の歩留まり条件(200個の材料投入で100個製造)に惑わされ、機械作業時間の計算と混同しないように注意する。
出題の前提:問題文の提示条件(機械1台、稼働可能時間450分/日、製品10個につき機械時間10分)に基づく。
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.5 ↗(www.kentei.ne.jp)
制約条件下の最大生産可能数量の計算(材料y)
原価計算 · 意思決定会計 / 線形計画法・制約条件 / 生産能力の計算
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解答
900個
解説
機械稼働時間などのボトルネック(制約条件)があるときの1日あたりの最大生産可能数量は、使える総操業時間を、1単位あたりの所要時間で割って求めます。
解き方
- 製品Xを1個製造するために必要な機械作業時間を計算する(5分 ÷ 10個 = 0.5分/個)。
- 1日の最大機械稼働可能時間450分を製品1個あたりの所要時間0.5分で除して、1日の最大製造数量900個を求める。
覚えるポイント
- 単位あたりの制約資源消費量(分/個)を正確に割り出し、総資源量から最大生産数量を導きます。
間違えやすいところ
- 10個あたり5分という条件を見落とし、1個あたり5分として計算してしまうミス。
出題の前提:問題文(第162回日商簿記1級 原価計算 第2問)の指示および資料条件による。
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.5 ↗(www.kentei.ne.jp)
材料代替に伴う差額収益・原価分析(1日あたり有利・不利の判定)
原価計算 · 差額原価収益分析 / 業務的意思決定 / ボトルネック下の貢献利益
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解答
180,000円有利
解説
機械時間という制約条件があり、能力いっぱいまで製造・販売する状況では、製品1個あたりの利益を比べるだけでは足りません。制約資源1単位あたりで得られる貢献利益(または1日あたりの総貢献利益)を比べて意思決定します。
解き方
- 材料xを使用する場合の1日あたり生産販売量(450個)、単位あたり材料費(200円)、1日あたり獲得貢献利益(225,000円)を計算する。
- 材料yを使用する場合の1日あたり生産販売量(900個)、単位あたり材料費(250円)、1日あたり獲得貢献利益(405,000円)を計算する。
- 材料y使用時の総貢献利益から材料x使用時の総貢献利益を差し引き、差額利益がプラス(有利)かマイナス(不利)かを判定する(405,000円-225,000円=180,000円有利)。
覚えるポイント
- 製品1個あたりの貢献利益は材料yのほうが低くても、時間あたり生産量が増加することで1日あたりの総利益は増加します。
間違えやすいところ
- 生産数量の増加を考慮せず、製品1個あたりの材料費増加(+50円)のみを見て「不利」と誤判定してしまうこと。
出題の前提:問題文(第162回日商簿記1級 原価計算 第2問)の指示および資料条件による。
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.5 ↗(www.kentei.ne.jp)
業務的意思決定における機会原価の算定
原価計算 · 意思決定会計 / 機会原価 / 制約条件下の意思決定
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解答
96,000円
解説
機会原価とは、ある案を選んだためにあきらめた他の案から得られたはずの、最大の利益(純キャッシュ・インフロー)のことです。機械稼働時間に制約がある場合は、その時間を別の生産に使えば得られたはずの貢献利益も機会原価に含めます。
解き方
- 材料xで製品X 100個を製造するのに要する機械作業時間(100分)と材料x消費量(200個)を算出する。
- 材料xを使用しない代替案における材料x売却収入(200個×30円=6,000円)を計算する。
- 同一の機械作業時間(100分)を材料yによる製品X製造に充てた場合の生産量(200個)および得られる貢献利益(90,000円)を計算する。
- 放棄される最善代替案の利益を合算して機会原価(90,000円+6,000円=96,000円)を求める。
覚えるポイント
- 機会原価は「ある案を選んだために諦めた最善案の純利益」である。
- 生産能力の制約がある場合、制約資源から得られる貢献利益も機会原価を構成する。
間違えやすいところ
- 材料xの過去の取得原価(100円×200個=20,000円)は埋没原価であり機会原価に含めてはならない。
- 材料xの売却収入6,000円のみを機会原価としてしまい、機械時間の代替利用による貢献利益を忘れてしまう。
出題の前提:第162回日商簿記検定1級原価計算出題条件
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.5 ↗(www.kentei.ne.jp)
差額原価収益分析による有利・不利の判定
原価計算 · 差額収益分析 / 業務的意思決定 / 有利・不利の判定
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解答・解説を表示
解答
26,000円不利
解説
意思決定で有利か不利かは、各案を選んだときに増える収益(差額収益)と、増える原価(機会原価を含む差額原価)を比べて判断します。機会原価を上回る収益が得られなければ、その案を選ぶのは不利です。
解き方
- 材料xを利用して製品X 100個を製造・販売した場合の関連純キャッシュ・フロー(70,000円)を把握する。
- 比較対象である材料yを利用する代替案の純キャッシュ・フロー(問4で求めた機会原価96,000円)を対比する。
- 差額(70,000円-96,000円=-26,000円)を計算し、26,000円不利と判定する。
覚えるポイント
- 差額利益=(特定案の関連収益-関連原価)- 機会原価
- 生産能力制約下では、ボトルネック時間あたりの貢献利益が高い製品・材料を優先する。
間違えやすいところ
- 製品100個単位で単純比較してしまい、機械稼働時間(制約資源)の消費差に伴う生産数量の差(材料yなら200個作れること)を考慮し忘れる。
- 「有利」「不利」の文言を書き忘れ、金額のみにしてしまう。
出題の前提:第162回日商簿記検定1級原価計算出題条件
出典:日本商工会議所『第162回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.5 ↗(www.kentei.ne.jp)
第162回 1級 工業簿記・原価計算
参照した公式資料
日本商工会議所が公開した第162回 1級 工業簿記・原価計算の問題・解答資料です。
- 公式問題 ↗ — www.kentei.ne.jp(PDF・5ページ)

