本文へ移動

日商簿記検定 · 学習ガイド

第161回 1級 工業簿記・原価計算の問題・解答解説

1級の年度別過去問と、2・3級の公式サンプル問題を区別しています。問題文・答案用紙は公式PDFで確認できます。日本商工会議所が案内する解答・解説へのリンクは公式サンプル問題ページにあります。

第161回 1級 工業簿記・原価計算の概要
30:00

問題番号から選ぶ

自製部品の原価標準の計算

全部標準原価計算 · 標準原価計算 / 原価標準 / 部品製造部門

問題文・数表・選択肢は公式問題で確認してください。公式の問題文を開く ↗

解答・解説を表示

解答

自製部品A:5,300円、自製部品B:14,100円、自製部品C:10,500円

解説

全部標準原価計算では、製品や部品の原価標準を、直接材料費(買入部品費など)・直接労務費・製造間接費(変動費と固定費)を足して求めます。下位の部品が上位の部品に組み込まれる構成では、下位部品の原価標準から順に積み上げて計算します。

解き方

  1. 部品製造部門における固定製造間接費標準配賦率を算定します(18,000,000円÷6,000時間=3,000円/時)。これにより、変動費率4,000円/時と合わせて製造間接費標準配賦率は7,000円/時となり、標準消費賃率2,000円/時と合算した加工費率は9,000円/時となります。
  2. 自製部品Bの製造に自製部品Cが必要となるため、まず自製部品Cの原価標準を算定します。買入部品d(2,200円×2個=4,400円)+買入部品e(2,500円×1個=2,500円)+加工費(9,000円/時×0.4時間=3,600円)=10,500円となります。
  3. 自製部品Aの原価標準を算定します。買入部品a(1,500円×1個=1,500円)+買入部品b(2,000円×1個=2,000円)+加工費(9,000円/時×0.2時間=1,800円)=5,300円となります。
  4. 自製部品Bの原価標準を算定します。自製部品C(10,500円×1個=10,500円)+買入部品c(1,800円×1個=1,800円)+加工費(9,000円/時×0.2時間=1,800円)=14,100円となります。

答えの内訳

自製部品A:5,300円
買入部品費は買入部品a(1,500円×1個)+買入部品b(2,000円×1個)=3,500円です。加工費は部品製造部門の合計率(標準消費賃率2,000円/時+間接費率7,000円/時=9,000円/時)×0.2時間=1,800円となります。したがって原価標準は3,500円+1,800円=5,300円です。
自製部品B:14,100円
自製部品C(10,500円×1個)+買入部品c(1,800円×1個)=部品費12,300円です。加工費は9,000円/時×0.2時間=1,800円(直接労務費400円、製造間接費1,400円)となります。したがって原価標準は12,300円+1,800円=14,100円です。
自製部品C:10,500円
買入部品費は買入部品d(2,200円×2個)+買入部品e(2,500円×1個)=6,900円です。加工費は9,000円/時×0.4時間=3,600円(直接労務費800円、製造間接費2,800円)となります。したがって原価標準は6,900円+3,600円=10,500円です。

覚えるポイント

  • 製造間接費の固定費配賦率は「固定費予算÷正常作業時間」で算定する。
  • 階層関係のある部品構成では、下位部品(自製部品C)の原価を先に確定させてから上位部品(自製部品B)を計算する。

間違えやすいところ

  • 部品製造部門の固定製造間接費配賦率の計算において、正常作業時間6,000時間で割るべきところを実際作業時間で割ってしまう誤り。
  • 自製部品Bの材料に自製部品Cが含まれていることを見落とし、買入部品cのコストのみで計算してしまうミス。

出題の前提:第161回日商簿記検定1級工業簿記出題条件

出典:日本商工会議所『第161回 1級 工業簿記・原価計算』
公式問題 p.2 ↗(www.kentei.ne.jp) / 公式問題 p.3 ↗(www.kentei.ne.jp)

第161回 1級 工業簿記・原価計算

参照した公式資料

日本商工会議所が公開した第161回 1級 工業簿記・原価計算の問題・解答資料です。