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日商簿記検定 · 学習ガイド

第159回 1級 商業簿記・会計学の問題・解答解説

1級の年度別過去問と、2・3級の公式サンプル問題を区別しています。問題文・答案用紙は公式PDFで確認できます。日本商工会議所が案内する解答・解説へのリンクは公式サンプル問題ページにあります。

全10設問のうち8設問の解説を掲載しています。指定答案用紙などが確認できない設問は掲載していません。

第159回 1級 商業簿記・会計学の概要
30:00

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決算整理前残高試算表の推定(有価証券・繰延内部利益・退職給付・減価償却)

商業簿記 · 満期保有目的債券 / その他有価証券 / 繰延内部利益 / 退職給付引当金 / 減価償却累計額

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解答・解説を表示

解答

① 55,775千円、② 46,660千円、③ 7,590千円、④ 250,000千円、⑤ 462,500千円

解説

決算整理前残高試算表は、当期首の再振替仕訳をした後、まだ決算整理仕訳をする前の状態を表しています。だから前期末の決算処理と当期首の再振替仕訳を正しく追いかけて、各残高の金額を出します。

解き方

  1. 各勘定科目について、前期末までの償却・評価状況と当期首の洗替仕訳の有無を確認する。
  2. 為替レートや未認識差異の償却年数、定率法の各期償却額を正確に計算し、当期決算整理前の帳簿残高を求める。

答えの内訳

①:55,775千円
B社社債(5年満期)のドル建償却額は年5千ドル(差額25千ドル÷5年)であり、取得から前期末(2年経過)までのドル建帳簿価額は475+5×2=485千ドルです。外貨建満期保有目的債券は前期末に決算日レート(当期首レートと同じ1ドル=115円)で換算されているため、決算整理前残高は485千ドル×115円=55,775千円となります。
②:46,660千円
その他有価証券は全部純資産直入法が採用されているため、前期末の評価替は当期首に洗替処理(振戻仕訳)が行われ、決算整理前残高は取得原価の円換算額となります。A社株式(230千ドル×116円=26,680千円)とC社株式(180千ドル×111円=19,980千円)の合計で46,660千円となります。
③:7,590千円
決算整理前残高試算表の繰延内部利益は期首残高(支店の期首商品棚卸高の本店仕入分に含まれる内部利益)を示します。支店期首棚卸高のうち本店仕入分は440千ドル×115円=50,600千円であり、円ベースの売上利益率15%を乗じると50,600千円×15%=7,590千円となります。
④:250,000千円
期首退職給付引当金は「期首退職給付債務(1,300,000千円)−期首年金資産(1,100,000千円)±期首未認識差異」で算定します。未認識数理計算上の差異は、20X3年度発生額の未償却残高△160,000千円(有利差異)と20X5年度発生額の未償却残高110,000千円(不利差異)の合計△50,000千円(貸方残)です。したがって引当金残高は200,000千円+50,000千円=250,000千円となります。
⑤:462,500千円
備品の減価償却は200%定率法(償却率0.250)で計算します。1年目償却額:800,000×0.250=200,000千円、2年目償却額:(800,000−200,000)×0.250=150,000千円、3年目償却額:(600,000−150,000)×0.250=112,500千円となり、前期末までの3年間の累計額は200,000+150,000+112,500=462,500千円となります。

覚えるポイント

  • 外貨建満期保有目的債券は各期末の為替レートで換算し為替差損益を計上するため、期首帳簿価額は前期末レート換算値となる。
  • その他有価証券を全部純資産直入法で処理している場合、翌期首に洗替処理を行うため期中および前T/Bの簿価は取得原価となる。

間違えやすいところ

  • その他有価証券の前T/B残高を期末時価や前期末時価で計算してしまうミス。
  • 退職給付の未認識数理計算上の差異の借方差異(損失)と貸方差異(利益)の符号を取り違えて引当金残高を加減算してしまうミス。

出題の前提:2021年度施行の企業会計基準(外貨建取引等会計処理基準、金融商品会計基準、退職給付会計基準等)に基づく出題。

出典:日本商工会議所『第159回 1級 商業簿記・会計学』
公式問題 p.2 ↗(www.kentei.ne.jp) / 公式問題 p.3 ↗(www.kentei.ne.jp)

第159回 1級 商業簿記・会計学

参照した公式資料

日本商工会議所が公開した第159回 1級 商業簿記・会計学の問題・解答資料です。